5NDNNF ティグアンの性能と維持費 4WD/7AT 507万円 2023年式

このページでは、フォルクスワーゲンの5ドア・5人乗りSUV、2代目の3BA-5NDNNF型ティグアン TSI 4motion Active【2023/06モデル・190PS/32.6kgm・4WD/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

5NDNNF ティグアン
販売期間:2017/01 -

画像はフォルクスワーゲンより引用
http://www.volkswagen.co.jp/
投稿日:2024/02/02

ボディサイズが全長4515mm×全幅1840mm×全高1675mm、排気量は1984ccであることから、大雑把に分類すると2.0リットルクラス(2000cc、自動車税は2.0L以下を適用)に属し、全長、全高、排気量は5ナンバー枠ながら全幅が1.7mを超えていることにより3ナンバー登録になります。この手のタイプはいわゆる世界戦略車(グローバルカー)に多くあるようです。

駆動方式には車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆる四輪駆動(All Wheel Drive・AWD・Four Wheel Drive・4WDとも)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4515mmであるこの車の場合は「ミディアム」(Medium:4300mm超-4650mm以下・Dセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


5NDNNF型 ティグアン [1984cc/190PS 4WD/7AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

2代目ティグアンの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2021/05
5NDNFF型
[R]
2.0L-TB | 4WD/7AT
| 684.9万円
320PS
42.8kgm
10.8km/L
2021/05
5NDPC型
[TSI Active]
1.5L-TB | FF/7AT
| 407.9万円
150PS
25.5kgm
14.3km/L
2018/08
5NDFGF型
[TDI 4Motion Comfortline]
2.0L-TB | 4WD/7AT
| 408.6万円
150PS
34.7kgm
17.2km/L
2代目ティグアンの車両型式・グレード一覧【全5車種】
ティグアンの旧型モデル
初代 5NCAW型ティグアン
5NCAW型ティグアンは2008/09に登場した初代モデル。参考車両の「R-line」は全長4430mm、全幅1865mm、全高1710mmの車体に、200PS/28.6kgmを発生するCAW型1984ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー VOLKSWAGEN
車名&
グレード
ティグアン
TSI 4motion Active
その他 4.812(1-4-5-B)/3.666(2-3-6-7)
お値段 5070000円
車両型式 3BA-5NDNNF
駆動方式
変速機
4WD・四輪駆動(AWD)
7速AT・7速オートマ車
ドア/定員 5ドア/5名乗車
車体寸法 長4515×幅1840×高1675mm
軸距&
輪距
2675mm
前1580mm/後1570mm
最小半径 5.4m
タイヤ 前輪:215/65R17
後輪:215/65R17
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ディスク
車両重量 1660kg
エンジン諸元
原動機型式 DNN
気筒配列 直列4気筒
排気量1984cc
圧縮比12.2
吸気方式 ターボ
最高出力 190PS[140kW]/4200-6000rpm
最大トルク 32.6kgm[320Nm]/1500-4100rpm
使用燃料 ハイオクガソリン
WLTC燃費 12.8km/L(30.1mpg)
JC08燃費 13.2km/L(31.0mpg)
100km燃費 7.8L/100km
DNN型エンジンの諸元と性能まとめ
直列4気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に4個配置する方式。小排気量から2.5Lあたりまでをカバー。
直列4気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税36000円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税16400円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額5500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、ティグアンの新車を583.1万円(諸費用として76.1万円を加算)にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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新車で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 2000cc以下 13年未満 36000円
自動車重量税(1年分) 2.0トン以下 13年未満 16400円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
10000km÷12.8km/L×180円/L
7000km÷12.8km/L×180円/L
5000km÷12.8km/L×180円/L
3000km÷12.8km/L×180円/L
140630円
(98440円)
(70320円)
(42190円)
オイル交換(5000km毎) 1回5500円×2回 11000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本15000円×4本÷5年 12000円
任意保険料(月額5500円) 月額5500円×12ヶ月 66000円
ローン完済後の年間維持費 290900円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額97180円×12ヶ月 1166160円
ローン返済中の年間維持費 1457100円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 53500円
名目 金額
自動車税(1年分) 36000円
自動車重量税(1年分) 16400円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
140630円
(98440円)
(70320円)
(42190円)
オイル交換(5000km毎) 11000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 12000円
任意保険料(月額5500円) 66000円
ローン完済後の年間維持費 290900円
名目 金額
車のローン額(1年分) 1166160円
ローン返済中の年間維持費 1457100円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
53500円
  • 初度登録から1年経過車の場合、「2000cc以下で13年未満」クラスの自動車税は36000円、「2.0トン以下で13年未満」クラスの自動車重量税は16400円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに5500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本15000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額5500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした53500円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

お財布に厚みが増した勢いで少し色気を出して、自身の車にステータス性を欲すると月換算で2万円~3万円の間、年間にすると24万円~36万円のクラスです。ティグアン【TSI 4motion Active】の場合、維持費の月額は24300円(ローン完済前は121500円)になります。

口癖のように「もうちょっと維持費が安ければねえ…?」なんて呟くその姿は自慢げなようであり、しかし哀愁を帯びているようでもあり対応に困ります。より維持費の掛からない新しい車を買うほどではない、が、維持費のことを考えずにもいられない、そんなクラスです。全体から見るとこの辺りから面白味のある車が増えてくるイメージです。


燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり180円を基準として、-50円となる130円から、+50円となる230円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費12.8km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
130円/L
101570円
[-39060円]
-25円
155円/L
121110円
[-19520円]
-10円
170円/L
132830円
[-7800円]
180円/L140630円
[0円]
+10円
190円/L
148450円
[+7820円]
+25円
205円/L
160170円
[+19540円]
+50円
230円/L
179700円
[+39070円]

燃費12.8km/Lの5NDNNF型 ティグアンで10000km走行するのに必要な燃料は781.3L、1リットルあたり180円としたときの燃料代は140630円になります。

参考までに、ティグアンの燃料タンクは61リットルですので、781.3Lの給油回数は13回、1回あたりの燃料代は約10820円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては7820円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると19540円、50円も違ってくると39070円にもなります。

これを5NDNNF型 ティグアンの年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり180円の場合を290900円としたとき、130円/Lに値下がりすれば251840円(86.6%)に、230円/Lに値上がりすれば329970円(113.4%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(36000円)なり重量税(16400円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 36000円 21%
自動車重量税 1年分 16400円 10%
自賠責保険料 1年分 8825円 5%
燃料代 3000km分 42190円 25%
オイル交換 年1回 5500円 3%
タイヤ交換 6年毎 8000円 5%
任意保険料 80% 52800円 31%
合計
[1万kmとの差額]
169800円
-121100円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 36000円 18%
自動車重量税 1年分 16400円 8%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 5000km分 70320円 35%
オイル交換 年1回 5500円 3%
タイヤ交換 6年毎 8000円 4%
任意保険料 85% 56160円 28%
合計
[1万kmとの差額]
201300円
-89600円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 36000円 15%
自動車重量税 1年分 16400円 7%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 7000km分 98440円 42%
オイル交換 年1回 7700円 3%
タイヤ交換 6年毎 8000円 3%
任意保険料 90% 59400円 26%
合計
[1万kmとの差額]
234800円
-56100円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料66000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて121100円安い169800円に、5000km走行では89600円安い201300円に、7000km走行では56100円安い234800円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 36000円 9%
自動車重量税 1年分 16400円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 15000km分 210950円 54%
オイル交換 年3回 33000円 8%
タイヤ交換 2.7年毎 18000円 5%
任意保険料 100% 66000円 18%
合計
[1万kmとの差額]
389200円
+98300円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 36000円 8%
自動車重量税 1年分 16400円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 20000km分 281260円 59%
オイル交換 年4回 44000円 9%
タイヤ交換 2年毎 24000円 5%
任意保険料 100% 66000円 14%
合計
[1万kmとの差額]
476500円
+185600円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。


【WLTC特典】市街地・郊外・高速道路の走行比率を変えるとどうなるの?

ひとくちにWLTCモード燃費と言いましても、信号や渋滞があるノロノロ道路の走行を想定した市街地モード(10.0km/L)、信号や渋滞が少ないスイスイ道路の走行を想定した郊外モード(12.7km/L)、高速道路の走行を想定した高速道路モード(14.6km/L)という3つの走行パターンを内包してありまして、これらを「平均的な使用時間配分」なるもので構成したのがWLTCモード燃費(12.8km/L)ということになります。

ここでは年間走行距離を10000kmとして市街地、郊外、高速道路の走行比率を変えてみたとき、WLTCモード燃費でのガソリン代140630円からどのように変化するかを見ていきたいと思います。

  • 1リットル180円として計算。
  • []内は低燃費タイヤ装着(エコタイヤ)で燃費が3%向上すると仮定した場合のガソリン代。
    たった3%のようですが、もともとの燃費が…なため、お財布には劇的な効果があります。
参考:燃費が3%向上すると…?
市街地10.0km/L → 10.3km/L
郊外12.7km/L → 13.1km/L
高速道路14.6km/L → 15.0km/L

●例1:都市部にお住まい

まず最初に、市街地の住まいを想定して、走行の大半を市街地(90%)、たまに郊外へお買い物(5%)、稀に高速道路に乗ってどこか遠くへ…(5%)という場合で見てみます。

市街地90%・郊外5%・高速5%
市街地9000km162000円
[157280円]
郊外500km7090円
[6880円]
高速道路500km6160円
[5990円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
175250円
+34620円
10.3km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
170150円
-5100円
10.6km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を9000kmとするとき、市街地モード燃費が10.0km/Lではガソリン900.0Lを消費して、ガソリン代は162000円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を500kmとするとき、郊外モード燃費が12.7km/Lではガソリン39.4Lを消費して、ガソリン代は7090円になります。
  • 高速道路走行のガソリン代
    高速道路の走行を500kmとするとき、高速道路モード燃費が14.6km/Lではガソリン34.2Lを消費して、ガソリン代は6160円になります。

このパターンでは使用した燃料量が973.6L、かかったガソリン代が175250円となり、平均燃費は10.3km/L(-2.5km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は+34620円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着で燃費が3%アップするとして、同じ条件で走行するとガソリン代は170150円となり、5100円安くなります。車検2回ごとにタイヤ交換するとき、寿命までの5年間で25500円の経費削減になる計算です。純正タイヤとエコタイヤの差額がこれ以上ならお得、以下なら…?

●例2:市街地と郊外を行き来

次に、とにかく市街地と郊外を行ったり来たりする条件を想定して、市街地の走行を50%、郊外の走行を50%、高速道路は走行しない場合を見てみます。

市街地50%・郊外50%・高速0%
市街地5000km90000円
[87370円]
郊外5000km70870円
[68710円]
高速道路0km0円
[0円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
160870円
+20240円
11.2km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
156080円
-4790円
11.5km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を5000kmとするとき、市街地モード燃費が10.0km/Lでは500.0Lを消費して、ガソリン代は90000円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を5000kmとするとき、郊外モード燃費が12.7km/Lでは393.7Lを消費して、ガソリン代は70870円になります。

このパターンでは使用した燃料量が893.7L、かかったガソリン代が160870円となり、平均燃費は11.2km/L(-1.6km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は+20240円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着ではガソリン代が156080円となり、1年間で4790円、5年間で23950円の経費削減になる計算です。

●例3:市街地・郊外・高速道路をMix

続いて、都市部に住んでいて郊外の職場へ通勤、あるいは郊外に住んでいて都市部の職場へ通勤、高速利用もバッチリ!という感じでシミュレーションしてみます。

市街地33.3%・郊外33.4%・高速33.3%
市街地3330km59940円
[58190円]
郊外3340km47340円
[45900円]
高速道路3330km41060円
[39960円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
148340円
+7710円
12.1km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
144050円
-4290円
12.5km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を3330kmとするとき、市街地モード燃費が10.0km/Lでは333.0Lを消費して、ガソリン代は59940円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を3340kmとするとき、郊外モード燃費が12.7km/Lでは263.0Lを消費して、ガソリン代は47340円になります。
  • 高速道路走行のガソリン代
    高速道路の走行を3330kmとするとき、高速道路モード燃費が14.6km/Lでは228.1Lを消費して、ガソリン代は41060円になります。

このパターンでは使用した燃料量が824.1L、かかったガソリン代が148340円となり、平均燃費は12.1km/L(-0.7km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は+7710円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着ではガソリン代が144050円となり、1年間で4290円、5年間で21450円の経費削減になる計算です。

●例4:農村部にお住まい

最後に、びっくりするほど田舎な住まいを想定して、市街地の走行を5%、郊外の走行を90%、高速道路の走行を5%とした場合を見てみます。

市街地5%・郊外90%・高速5%
市街地500km9000円
[8730円]
郊外9000km127570円
[123660円]
高速道路500km6160円
[5990円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
142730円
+2100円
12.6km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
138380円
-4350円
13.0km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を500kmとするとき、市街地モード燃費が10.0km/Lでは50.0Lを消費して、ガソリン代は9000円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を9000kmとするとき、郊外モード燃費が12.7km/Lでは708.7Lを消費して、ガソリン代は127570円になります。
  • 高速道路走行のガソリン代
    高速道路の走行を500kmとするとき、高速道路モード燃費が14.6km/Lでは34.2Lを消費して、ガソリン代は6160円になります。

このパターンでは使用した燃料量が792.9L、かかったガソリン代が142730円となり、平均燃費は12.6km/L(-0.2km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は+2100円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着ではガソリン代が138380円となり、1年間で4350円、5年間で21750円の経費削減になる計算です。

以上、極端な条件でのシミュレーションではありますが、走行シチュエーションによって平均燃費は変わり(10.3km/L・11.2km/L・12.1km/L・12.6km/L)、ガソリン代のほうもなかなかな違い(175250円・160870円・148340円・142730円)が出てくることがわかります。


市街地・郊外・高速道路の満タン航続距離

各モード燃費と航続距離
WLTCモード燃費
12.8km/L
780.8km
市街地燃費
10.0km/L
610.0km
[-170.8km]
郊外燃費
12.7km/L
774.7km
[-6.1km]
高速道路燃費
14.6km/L
890.6km
[+109.8km]

WLTCモード燃費には市街地モード・郊外モード・高速道路モードという3つの走行パターンが内包されておりますので、参考までにそれぞれのモード燃費で燃料タンクが空になるまで走行した場合の満タン航続距離を計算してみます。

燃料タンクの容量を61Lとしたとき、市街地モード燃費10.0km/Lでの航続距離は610.0km(-170.8km)、郊外モード燃費12.7km/Lでの航続距離は774.7km(-6.1km)、高速道路モード燃費14.6km/Lでの航続距離は890.6km(+109.8km)となります。

ある特定のシチュエーションのみを、燃料タンクが空になるまで走行することはなかなかありませんが、「その気になればこのくらいの距離を走れちゃうんだぜ!」という参考データだけは持っておくと、次回の給油回数削減チャレンジでギリギリのラインを狙っていくのに役立つ、かもしれません。


ティグアンの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
WLTCモード燃費 12.8km/L
燃料タンク容量 61L
航続距離(カタログ燃費) 780.8km
航続距離(80%燃費) 622.2km
満タンプライス 10980円
1km走行コスト 14.06円
1万円でどこまで行ける? 711.1km
車両価格/航続距離 6493円/km

WLTCモード燃費が12.8km/L、燃料タンク容量61リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は780.8kmになります。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(11.5km/L)とすると701.5km、80%(10.2km/L)だと622.2km、70%(9.0km/L)では549.0kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり180円で61リットルの給油をすると10980円、上で計算した航続距離を踏まえると780.8km(80%燃費時622.2km)を走行するのに10980円かかる計算です。

燃費を12.8km/Lとしたときの1km走行コストは14.06円、10万km走行したときの燃料代は140.6万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら14.1万円/年、7年10万kmなら20.1万円/年、5年10万kmなら28.1万円/年、3年10万kmなら46.9万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば711.1km(往復なら片道355.6km)、カタログ値の80%なら568.9km(片道284.4km)離れたところまで行くことができます。

ちなみに、1回の給油で780.8kmの距離を移動できる5NDNNF型 ティグアン [TSI 4motion Active]という乗り物を、507.0万円で手に入れたと考えたとき、この車が1km走行するにあたっては「6493円の値打ちがある!」と言える、かもしれません。


カタログデータから見えてくる要素

DNN型エンジン簡易性能曲線図
各回転域での馬力
1500回転時の馬力 68.3PS
4100回転時の馬力 186.6PS
4200回転時の馬力 190PS
6000回転時の馬力 190PS
各回転域でのトルク
1500回転時のトルク 32.6kgm
4100回転時のトルク 32.6kgm
4200回転時のトルク 32.4kgm
6000回転時のトルク 22.7kgm
DNN型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているDNN型1984cc、直列4気筒のターボエンジンは4200-6000回転時に最高出力190馬力を、1500-4100回転時に最大トルク32.6kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、アイドリングとそれほど変わらないような回転数から最大トルクが発生するこのエンジンは、坂道発進も平気の平左、MT車でもエンスト知らず、扱いやすさにかけては右に出るものがありません。ディーゼル車やダウンサイジングターボに多くあります。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する1500rpmから最高出力が発生する6000rpmまで」の4500rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
2000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
2000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ8.737kg/PS(1660kg/190PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ8.737kg/PS
車体+1人9.026kg/PS
車体+5人10.184kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg9.053kg/PS
車体+70kg9.105kg/PS
車体+80kg9.158kg/PS
車体+90kg9.211kg/PS
車体+100kg9.263kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは9.026kg/PS(1715kg/190PS)となり、数値としては0.289kg、比率にすると3.3%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは10.184kg/PS(1935kg/190PS)となり、数値としては1.447kg、比率にすると16.6%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。


5NDNNF ティグアンのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2023/06

-
ティグアン
9.026kg/PS
1715kg/190PS|2.0L-TB
[車体のみPWR:8.737]
2013/06

車種詳細
マーチ NISMO
9.181kg/PS
1065kg/116PS|1.5L-NA
車体のみPWR:8.707
2016/03

車種詳細
バレーノ
9.054kg/PS
1005kg/111PS|1.0L-TB
車体のみPWR:8.559
2015/10

車種詳細
デミオ
9.095kg/PS
1055kg/116PS|1.5L-NA
車体のみPWR:8.621
2018/06

車種詳細
up! GTI
9.095kg/PS
1055kg/116PS|1.0L-TB
車体のみPWR:8.621
2002/08

車種詳細
ゴルフIV GTI
8.900kg/PS
1335kg/150PS|1.8L-TB
車体のみPWR:8.533

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ9.026kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

8.845kg/PSから9.207kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、日産の5人乗りハッチバック「K13型 マーチ NISMO」、スズキの5人乗りハッチバック「WB42S型 バレーノ」、マツダの5人乗りハッチバック「DJLFS型 デミオ」、フォルクスワーゲンの4人乗りハッチバック「AADKR型 up! GTI」、フォルクスワーゲンの5人乗りハッチバック「1JAUM型 ゴルフIV GTI」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

5NDNNF型 ティグアン [TSI 4motion Active]とパワーウェイトレシオが近い車種|9.026kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は114.5PS/tとなっています。


ティグアンがバイクと競争するなら…?


車種詳細
シャドウ|398cc
9.000kg/PS
297kg/33.0PS/3.50kgm
[車体のみPWR:7.333]
1速ギヤ速度:52.7km/h
最小TWR:1.289
2023/06

-
ティグアン|1984cc
9.026kg/PS
1715kg/190PS/32.6kgm
[車体のみPWR:8.737]
1速ギヤ速度:49.2km/h
最小TWR:1.106

車種詳細
ジェベル200|199cc
9.050kg/PS
181kg/20.0PS/1.80kgm
[車体のみPWR:6.300]
1速ギヤ速度:35.9km/h
最小TWR:0.785

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではティグアンとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

NC34 シャドウと競争してみる

まずティグアンより少しPWRが低いバイクとして、ホンダのシャドウが挙げられます。PWRの9.000kg/PSは車両重量242kgにライダーの体重55kgを加えた297kgを、最高出力33.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はシャドウに3.5km/h劣り、1速TWRは0.183kg勝る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

SH42A ジェベル200と競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、スズキのジェベル200が挙げられます。PWRの9.050kg/PSは車両重量126kg+55kgの181kgを、最高出力20.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は13.3km/h勝り、1速TWRは0.321kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.698
平均ピストンスピード 18.56m/s
トルクウェイトレシオ 50.92kg/kgm
1馬力あたりのお値段 26684円
排気量1Lあたり馬力 95.80PS/L
排気量1Lあたりトルク 16.43kgm/L
1気筒あたりの馬力 47.5PS
1気筒あたりのトルク 8.2kgm
パワーバンド比率
燃費×馬力 2432.0pt
各種ランキング
SUV・RV・クロカンのPWR
1.8~2.0Lターボ車のPWR

トルクウェイトレシオは50.92kg/kgm(1660kg/32.6kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が5070000円、最高出力が190馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は26684円、逆に1万円あたりでは0.37馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は155521円、1万円あたりでは0.06kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
2000cc以下の車編
5人乗りSUV編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は95.80PS/L、トルクは16.43kgm/L、1気筒あたりの馬力は47.5馬力、トルクは8.2kgmとなり、このエンジンが190馬力を6000回転で発生させているときの平均ピストンスピードは18.56m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が92.8mmであるDNN型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は6470回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.698になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、どちらかというと小回りを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が12.8km/L、最高出力が190PSであるこの車の獲得ポイントは2432.0ptになります。
戯れに車両重量1660kgを100kg単位にした16.6で割ってみたところ、その数値は146.51ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)



ティグアンでの車中泊

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.58m
期待される荷室の幅 1.44m
対角線の長さ 2.14m
期待される荷室の面積 2.28m²

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

縦方向の長さが1.58m(対角線では2.14m)となれば、一般的な身長ならそれなりの車中泊を楽しむことができそうです。

車の中で足を伸ばして優雅に寝られる悦びを味わうために最低限必要な長さを備えた、車中泊のスタンダードと呼ぶに相応しい性能を有しています。

一見すると車中泊が可能そうに見えるハッチバックやワゴン、SUVであってもリアシートが前に倒れなかったり、倒れても中途半端であったり、凝った足回りのせいで室内に巨大な出っ張りがあったりで、なかなか思うようにはいきませんが、大抵のケースでは知恵と工夫で何とかなるはずです。
車中泊にあると嬉しいアイテム


ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合4200-6000rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした6500回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 6500rpm|タイヤサイズ 215/65R17|タイヤ直径 71.1cm|円周長 223.4cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
6500rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 3.400 16.36 -
-
53km/h 12210rpm 1500.3kgm
2速 2.095 10.08 0.616 1-2/
4000rpm
86km/h 7520rpm 924.5kgm
3速 1.345 6.47 0.642 2-3/
4170rpm
135km/h 4830rpm 593.5kgm
4速 0.924 4.45 0.687 3-4/
4470rpm
196km/h 3320rpm 407.7kgm
5速 0.704 3.39 0.762 4-5/
4950rpm
257km/h 2530rpm 310.7kgm
6速 0.574 2.76 0.815 5-6/
5300rpm
315km/h 2060rpm 253.3kgm
7速 0.483 2.32 0.841 6-7/
5470rpm
375km/h 1730rpm 213.1kgm
Final 4.812 レシオカバレッジ(変速比幅)7.039

  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数1500-4100rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.812)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(32.6kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.812)÷タイヤの有効半径(0.3555m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は7速ギヤの375km(6000rpmでは346.0km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

おまけ:6000rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

6000rpmでの速度と
シフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ49km/h-
2速ギヤ80km/h3700rpm
3速ギヤ124km/h3850rpm
4速ギヤ181km/h4120rpm
5速ギヤ237km/h4570rpm
6速ギヤ291km/h4890rpm
7速ギヤ346km/h5050rpm

5NDNNF型ティグアンに搭載されたDNN型1984ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する6000rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

まず1速ギヤで6000rpmまで引っ張ると49km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は6000rpmから3700rpmまで落ち、そこから6000rpmまで加速を続けると速度は80km/h(+31km/h)になります。

3速ギヤでは3850rpmまで落ちて6000rpmで124km/h(+44km/h)に、4速ギヤでは4120rpmまで落ちて6000rpmで181km/h(+57km/h)に、5速ギヤでは4570rpmまで落ちて6000rpmで237km/h(+56km/h)になります。

続いて6速ギヤでは4890rpmまで落ちて6000rpmで291km/h(+54km/h)に、7速ギヤでは5050rpmまで落ちて6000rpmで346km/h(+55km/h)という具合に加速していくイメージです。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが1500-4100回転で最大トルク32.6kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば50.92kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(8.737kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと1500.3kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1660kg)を1速ギヤの最大駆動力(1500.3kgm)で割ってみると1.106kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する6000回転でのトルク(22.7kgm)からTWRを算出すると1.59kg/kgmとなり、1500-6000回転の回転域では1.106-1.59kg/kgmの間で推移することがわかります。


ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 4880 7320 9760 12210 14650 17090 21970
2速 3010 4510 6020 7520 9030 10530 13540
3速 1930 2900 3860 4830 5790 6760 8690
4速 1330 1990 2650 3320 3980 4640 5970
5速 1010 1520 2020 2530 3030 3540 4550
6速 820 1240 1650 2060 2470 2880 3710
7速 690 1040 1390 1730 2080 2430 3120
※赤い数字は暫定レブリミット(6500rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.483)を選択して時速100kmにて走行すると1730回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1040回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1210回転、一般的な高速道路の80km/hでは1390回転、100km/hでは1730回転、制限速度が120km/hになると2080回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは3120回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 8 16 25 33 41 49 57 66
2速 13 27 40 53 66 80 93 106
3速 21 41 62 83 104 124 145 166
4速 30 60 90 121 151 181 211 241
5速 40 79 119 158 198 237 277 317
6速 49 97 146 194 243 291 340 388
7速 58 115 173 231 288 346 404 461

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(6500回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。


純正装着タイヤの215/65R17と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 215/65R17 | 直径 711mm

-20mm
幅195mm
-10mm
幅205mm
変更なし
幅215mm
+10mm
幅225mm
+20mm
幅235mm
-5%
60
扁平
195/60R17
37.5km/h
直径666mm
径差-45mm
205/60R17
38.1km/h
直径678mm
径差-33mm
215/60R17
38.8km/h
直径690mm
径差-21mm
225/60R17
39.5km/h
直径702mm
径差-9mm
235/60R17
40.2km/h
直径714mm
径差+3mm
0%
65
扁平
195/65R17
38.6km/h
直径686mm
径差-25mm
205/65R17
39.3km/h
直径699mm
径差-12mm
215/65R17
40.0km/h
711mm
0mm
225/65R17
40.8km/h
直径725mm
径差+14mm
235/65R17
41.5km/h
直径738mm
径差+27mm
+5%
70
扁平
195/70R17
39.7km/h
直径705mm
径差-6mm
205/70R17
40.5km/h
直径719mm
径差+8mm
215/70R17
41.2km/h
直径733mm
径差+22mm
225/70R17
42.0km/h
直径747mm
径差+36mm
235/70R17
42.8km/h
直径761mm
径差+50mm
+10%
75
扁平
195/75R17
40.8km/h
直径725mm
径差+14mm
205/75R17
41.6km/h
直径740mm
径差+29mm
215/75R17
42.5km/h
直径755mm
径差+44mm
225/75R17
43.3km/h
直径770mm
径差+59mm
235/75R17
44.2km/h
直径785mm
径差+74mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、195/65R17、195/70R17 、205/60R17、205/65R17 、215/60R17 、225/60R17 あたりのタイヤがおすすめです。

215/65R17のタイヤ幅を195mmから245mmまで、扁平率を50%から80%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、215/65R17の適応サイズと性能の変化 [5NDNNF型ティグアン編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
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5NDNNF型ティグアン[2.0Lターボ 4WD/7AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト8.737kg/ps52.81
1速ギヤ加速性能1.106kg/kgm60.02
1L換算馬力95.80ps/L47.43
1L換算トルク16.43kgm/L51.69
WB/TR比1.69857.73
ワイド&ロー指数0.91048.74
前面の面積3.082m²37.14
最低地上高-43.72
スポーツ性能部門の得点399.28

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
WLTC燃費12.8km/L43.06
年間維持費290900円53.34
100kmh回転数1730rpm60.08
航続距離780.8km53.91
車の大きさ13.915m³59.85
室内の広さ(仮) 2.523m³41.51
最小回転半径5.4m45.42
馬力単価26684円43.11
ユーティリティ部門の得点400.28

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した 5NDNNF型ティグアン[2.0Lターボ 4WD/7AT] の総合得点は 799.56 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介した5NDNNF型ティグアン(4WD/7AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全ての5人乗SUV」、「2000ccの5人乗SUV」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

ティグアンの歴代モデル

2代目 5NCZE型 ティグアン
5NCZE ティグアンは2017/01に登場した2代目モデル。参考車両の「TSI Comfortline」は全長4500mm、全幅1840mm、全高1675mmの車体に、150PS/25.5kgmを発生するCZE型1394ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。

初代 5NCTH型 ティグアン
5NCTH ティグアンは2008/09に登場した初代モデル。参考車両の「TSI R-Line」は全長4430mm、全幅1865mm、全高1710mmの車体に、160PS/24.5kgmを発生するCTH型1389ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。