BU280K クイックデリバリー200の性能と維持費 FR/5MT 326万円

このページでは、トヨタ自動車の3ドア・2人乗りキャブバン、3代目のKK-BU280K型クイックデリバリー200 QD200 A仕様【2000/01モデル・101PS/25.0kgm・FR/MT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

BU280K クイックデリバリー200
販売期間:1999/05 - 2011/07

画像はトヨタ自動車より引用
http://toyota.jp/
投稿日:2023/11/05

ボディサイズが全長5140mm×全幅1785mm×全高2620mm、排気量は3660ccであることから、排気量でざっくりと分ける乗用車的な分類をすると3.7リットルクラスに属しています。

駆動方式にはエンジンを車体の前方に搭載し、後輪のみを駆動する、フロントエンジン・リヤドライブ方式(後輪駆動・FR・RWDとも)を採用しています。前輪は操舵、後輪は駆動と役割分担が異なることから優れたハンドリングを得られるとされ、運転の質を求める人々から絶大なる支持を集めます。高級車の代名詞的な駆動方式です。

貨物車の区分としては、乗車定員が2名、最大積載量が2000kg、車両総重量が4440kg、エンジンの排気量が3660ccであることから、1ナンバーの普通貨物車(普通・大型トラック)に分類され、自動車税は2トン以下のクラス、重量税は車両総重量5トン以下のクラスに該当します。


さて、貨物車(商用車とも)には貨物車の流儀というものがありまして、「荷物が主、人は従」という絶対的な主従関係が存在しています。もしこの関係が崩れると途端に「乗用車」という道楽品、贅沢品として扱われ、行く先には重い重い税負担が待ち構えます。

貨物室の寸法
荷室長2800mm
荷室幅1640mm
荷室高1800mm
荷室容積8265.6L
荷室床面地上高770mm
最大積載量2000kg
荷室が広い貨物車ランキング

貨物車には乗用車で言うところの「室内長・室内幅・室内高」の代わりに「荷室長・荷室幅・荷室高」というものがあり、室内長幅高が乗客のスペースを示すのに対し、荷室長幅高は荷物を載せられるスペースを示しています。

表中の荷室容積8265.6Lとは、荷室長2800mm×荷室幅1640mm×荷室高1800mmの数値を掛けたもので、荷室床面地上高770mmは読んで字のごとく地面から荷物を載せる床面までの高さを示したものです。

最大積載量2000kgもまた同様で、「クイックデリバリー200には2000kgを超える荷物を載せてはいけません!」と定めてあるものです。これは「車両総重量」と密接に関係しており、この重量を基準に重量税が確定します。乗用車の重量税は乗員数や荷物を考慮しない「車両重量」で決まりますが、貨物車は「車両総重量」で決まる点が異なります。


BU280K型 クイックデリバリー200 [3660cc/101PS FR/5MT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

3代目クイックデリバリー200の類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2008/09
XKU280K型
[QD200 BaseGrade]
4.0L-TB | FR/5MT
| 554.6万円
136PS
36.0kgm
10.6km/L
クイックデリバリー200の旧型モデル
2代目 LH82K型クイックデリバリー100
LH82K型クイックデリバリー100は1985/12に登場した2代目モデル。参考車両の「QD100 A仕様」は全長4475mm、全幅1690mm、全高2525mmの車体に、91PS/19.5kgmを発生する5L型2985ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー TOYOTA
車名&
グレード
クイックデリバリー200
QD200 A仕様
その他 B仕様
お値段 3251000円
車両型式 KK-BU280K
駆動方式
変速機
FR・後輪駆動(RWD,2WD)
5速MT・5速マニュアル車
ドア/定員 3ドア/2名乗車
車体寸法 長5140×幅1785×高2620mm
軸距&
輪距
2525mm
前1405mm/後1255mm
最小半径 4.7m
最低高 120mm
タイヤ 前輪:185/65R15
後輪:185/65R15
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ドラム
車両重量 2330kg
エンジン諸元
原動機型式 4B
気筒配列 直列4気筒
排気量3660cc
圧縮比19.9
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 101PS[74kW]/3500rpm
最大トルク 25.0kgm[245Nm]/1800rpm
使用燃料 軽油(ディーゼル燃料)
4B型エンジンの諸元と性能まとめ
直列4気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に4個配置する方式。小排気量から2.5Lあたりまでをカバー。
直列4気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税(12600円)、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税(28500円/年)と自賠責保険料(16900円/年)、年間1万km走行した際に掛かる燃料代月額7500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2000/01モデルのクイックデリバリー200を24年落ちの中古で71.5万円にて購入し、頭金なしで2年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    クイックデリバリー200の2000/01モデルの場合、2024年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の20%である65.02万円に諸経費として6.5万円を足した71.5万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2000年式を24年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 2トン以下 11年経過で増税 12600円
自動車重量税(1年分) 5トン以下 18年経過で増税 28500円
自賠責保険料(1年分) 普通貨物車 16900円
燃料代(年間1万km) 10000km÷6.7km/L×150円/L 223880円
オイル交換(5000km毎) 1回6500円×2回 13000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本10000円×4本÷5年 8000円
任意保険料(月額7500円) 月額7500円×12ヶ月 90000円
ローン完済後の年間維持費 392880円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額29800円×12ヶ月 357600円
ローン返済中の年間維持費 750480円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 48400円
名目 金額
自動車税(1年分) 12600円
自動車重量税(1年分) 28500円
自賠責保険料(1年分) 16900円
燃料代(年間1万km) 223880円
オイル交換(5000km毎) 13000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 8000円
任意保険料(月額7500円) 90000円
ローン完済後の年間維持費 392880円
名目 金額
車のローン額(1年分) 357600円
ローン返済中の年間維持費 750480円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
48400円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、自動車税の区分は「1トン超2トン以下の11年経過で増税」で税額は12600円、重量税の区分は「車両総重量5トン以下の18年経過で増税」で税額は31500円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに6500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本10000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額7500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増→15%増)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 10・15モード燃費、JC08モード燃費、WLTCモード燃費いずれもデータがないので10.0km/Lを仮の燃費として代入。
  • 車検時には上記の目安金額48,400円の他に法定12ヶ月点検に関連する費用が必要です。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。

年間の維持費が30万円前後では曖昧だった貧民と平民の線引きがこの辺りから明確になってきます。月換算で3万円~4万円、年間では36万円~48万円クラスとなると、それなりの収入が継続的に見込めないと手を出せないクラスです。

クイックデリバリー200【QD200 A仕様】の場合、維持費の月額は32800円(ローン完済前は62600円)になります。金銭的にシビアな人からは「車なんてどれもタイヤが4つあるだけなのに、なんでこんなにお金の掛かる車に乗ってるんだ…修行か…」と奇異の目で見られていることでしょう。でも良いんです。愛さえあれば。


燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、軽油(ディーゼル燃料)1リットルあたり150円を基準として、-50円となる100円から、+50円となる200円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費6.7km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
100円/L
149260円
[-74620円]
-25円
125円/L
186580円
[-37300円]
-10円
140円/L
208970円
[-14910円]
150円/L223880円
[0円]
+10円
160円/L
238820円
[+14940円]
+25円
175円/L
261210円
[+37330円]
+50円
200円/L
298520円
[+74640円]

燃費6.7km/LのBU280K型 クイックデリバリー200で10000km走行するのに必要な燃料は1492.6L、1リットルあたり150円としたときの燃料代は223880円になります。

参考までに、クイックデリバリー200の燃料タンクは75リットルですので、1492.6Lの給油回数は20回、1回あたりの燃料代は約11200円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては14940円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると37330円、50円も違ってくると74640円にもなります。

これをBU280K型 クイックデリバリー200の年間維持費に当てはめてみますと、軽油(ディーゼル燃料)1リットルあたり150円の場合を392880円としたとき、100円/Lに値下がりすれば318260円(81.0%)に、200円/Lに値上がりすれば467520円(119.0%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(12600円)なり重量税(28500円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなれば燃料代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 12600円 6%
自動車重量税 1年分 28500円 14%
自賠責保険料 1年分 16900円 8%
燃料代 3000km分 67160円 32%
オイル交換 年1回 6500円 3%
タイヤ交換 6年毎 5330円 3%
任意保険料 80% 72000円 34%
合計
[1万kmとの差額]
208990円
-183890円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 12600円 5%
自動車重量税 1年分 28500円 11%
自賠責保険料 1年分 16900円 7%
燃料代 5000km分 111940円 43%
オイル交換 年1回 6500円 3%
タイヤ交換 6年毎 5330円 2%
任意保険料 85% 76560円 29%
合計
[1万kmとの差額]
258330円
-134550円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 12600円 4%
自動車重量税 1年分 28500円 9%
自賠責保険料 1年分 16900円 5%
燃料代 7000km分 156720円 51%
オイル交換 年1回 9100円 3%
タイヤ交換 6年毎 5330円 2%
任意保険料 90% 81000円 26%
合計
[1万kmとの差額]
310150円
-82730円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、燃料代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料90000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて183890円安い208990円に、5000km走行では134550円安い258330円に、7000km走行では82730円安い310150円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。燃料代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 12600円 2%
自動車重量税 1年分 28500円 5%
自賠責保険料 1年分 16900円 3%
燃料代 15000km分 335820円 63%
オイル交換 年3回 39000円 7%
タイヤ交換 2.7年毎 12000円 2%
任意保険料 100% 90000円 18%
合計
[1万kmとの差額]
534820円
+141940円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 12600円 2%
自動車重量税 1年分 28500円 4%
自賠責保険料 1年分 16900円 3%
燃料代 20000km分 447760円 67%
オイル交換 年4回 52000円 8%
タイヤ交換 2年毎 16000円 2%
任意保険料 100% 90000円 14%
合計
[1万kmとの差額]
663760円
+270880円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。



クイックデリバリー200の燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
暫定基準燃費 6.7km/L
燃料タンク容量 75L
航続距離(カタログ燃費) 502.5km
航続距離(80%燃費) 405.0km
満タンプライス 11250円
1km走行コスト 22.39円

10・15モード燃費、JC08モード燃費、WLTPモード燃費ともにデータがないので6.7km/Lを仮の燃費とすると、、燃料タンク容量75リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は502.5kmになります。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(6.0km/L)とすると450.0km、80%(5.4km/L)だと405.0km、70%(4.7km/L)では352.5kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、軽油(ディーゼル燃料)を1リットルあたり150円で75リットルの給油をすると11250円、上で計算した航続距離を踏まえると502.5km(80%燃費時405.0km)を走行するのに11250円かかる計算です。

燃費を6.7km/Lとしたときの1km走行コストは22.39円、10万km走行したときの燃料代は223.9万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら22.4万円/年、7年10万kmなら32.0万円/年、5年10万kmなら44.8万円/年、3年10万kmなら74.6万円/年となります。



カタログデータから見えてくる要素

4B型エンジン簡易性能曲線図
4B型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
1800回転時の馬力 63PS
3500回転時の馬力 101PS
各回転域でのトルク
1800回転時のトルク 25.0kgm
3500回転時のトルク 20.7kgm
4B型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載している4B型3660cc、直列4気筒の自然吸気エンジンは3500回転時に最高出力101馬力を、1800回転時に最大トルク25.0kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、低めの回転数から中間域にトルクのピークがあるこのエンジンは、街中での普段使いに心地よく、高回転もそれなりでバランスの取れたタイプです。多くの乗用車がこの特性に当て嵌まるのではないかと思います。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する1800rpmから最高出力が発生する3500rpmまで」の1700rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は48.6%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
4000cc以下クラス編
トヨタの小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
4000cc以下クラス編
トヨタの小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ23.069kg/PS(2330kg/101PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ23.069kg/PS
車体+1人23.614kg/PS
車体+2人24.158kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg23.663kg/PS
車体+70kg23.762kg/PS
車体+80kg23.861kg/PS
車体+90kg23.960kg/PS
車体+100kg24.059kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは23.614kg/PS(2385kg/101PS)となり、数値としては0.545kg、比率にすると2.4%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの2人が搭乗した場合、車両重量に110kgがプラスされてパワーウェイトレシオは24.158kg/PS(2440kg/101PS)となり、数値としては1.089kg、比率にすると4.7%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。


BU280K クイックデリバリー200のライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2000/01

-
クイックデリバリー200
23.614kg/PS
2385kg/101PS|3.7L-NA
[車体のみPWR:23.069]
2010/08

車種詳細
バモス
24.111kg/PS
1085kg/45PS|0.7L-NA
車体のみPWR:22.889
2010/08

車種詳細
バモス ホビオ
23.667kg/PS
1065kg/45PS|0.7L-NA
車体のみPWR:22.444
2008/12

車種詳細
タウンボックス
22.188kg/PS
1065kg/48PS|0.7L-NA
車体のみPWR:21.042
2014/02

車種詳細
eKスペース
21.122kg/PS
1035kg/49PS|0.7L-NA
車体のみPWR:20.000
2014/02

車種詳細
デイズ ルークス
21.327kg/PS
1045kg/49PS|0.7L-NA
車体のみPWR:20.204

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ23.614kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

21.040kg/PSから26.235kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、ホンダの4人乗り軽1BOX「HM2型 バモス」、ホンダの4人乗り軽1BOX「HM4型 バモス ホビオ」、三菱の4人乗り軽1BOX「U62W型 タウンボックス」、三菱の4人乗り軽ミニバン「B11A型 eKスペース」、日産の4人乗り軽ミニバン「B21A型 デイズ ルークス」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

BU280K型 クイックデリバリー200 [QD200 A仕様]とパワーウェイトレシオが近い車種|23.614kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は43.3PS/tとなっています。


クイックデリバリー200がバイクと競争するなら…?


車種詳細
アドレスV50|49cc
23.269kg/PS
121kg/5.2PS/0.46kgm
[車体のみPWR:12.692]
1速ギヤ速度:17.1km/h
最小TWR:0.765
2000/01

-
クイックデリバリー200|3660cc
23.614kg/PS
2385kg/101PS/25.0kgm
[車体のみPWR:23.069]
1速ギヤ速度:15.0km/h
最小TWR:1.059

車種詳細
ドリーム50|49cc
25.536kg/PS
143kg/5.6PS/0.42kgm
[車体のみPWR:15.714]
1速ギヤ速度:27.0km/h
最小TWR:1.429

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではクイックデリバリー200とパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

CA42A アドレスV50と競争してみる

まずクイックデリバリー200より少しPWRが低いバイクとして、スズキのアドレスV50が挙げられます。PWRの23.269kg/PSは車両重量66kgにライダーの体重55kgを加えた121kgを、最高出力5.2PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はアドレスV50に2.1km/h劣り、1速TWRは0.294kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

AC15 ドリーム50と競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、ホンダのドリーム50が挙げられます。PWRの25.536kg/PSは車両重量88kg+55kgの143kgを、最高出力5.6PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は12.0km/h劣り、1速TWRは0.370kg勝る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.898
平均ピストンスピード 13.07m/s
トルクウェイトレシオ 93.20kg/kgm
1馬力あたりのお値段 32188円
排気量1Lあたり馬力 27.60PS/L
排気量1Lあたりトルク 6.83kgm/L
1気筒あたりの馬力 25.2PS
1気筒あたりのトルク 6.2kgm
パワーバンド比率 48.6%
燃費×馬力 No data
各種ランキング
ミニバン・1BOXのPWR
3.5~4.0L以下のPWR

トルクウェイトレシオは93.20kg/kgm(2330kg/25.0kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が3251000円、最高出力が101馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は32188円、逆に1万円あたりでは0.31馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は130040円、1万円あたりでは0.08kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
トヨタ編
4000cc以下の車編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は27.60PS/L、トルクは6.83kgm/L、1気筒あたりの馬力は25.2馬力、トルクは6.2kgmとなり、このエンジンが101馬力を3500回転で発生させているときの平均ピストンスピードは13.07m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.898になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、どちらかというと真っ直ぐ進むことを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング


クイックデリバリー200での車中泊

荷室寸法
荷室長 2.800m
荷室幅 1.640m
荷室高 1.800m
対角線の長さ 3.245m
荷室の床面積 4.592m²
荷室の容積 8.266m³

商用車(貨物車・バン)は乗用車とは違ってカタログに荷室寸法が明記されておりますので、ここではその寸法を使って車中泊の可能性を探ってみます。

貨物車は荷物がたくさん積めてこそ、フルフラットな荷室があってこそという性質を持った車ですから、車中泊の適性は非常に高いものと思われます。

縦方向の長さが2.800m(対角線では3.245m)などという破格のクラスになると、これはもう四の五の言わず車に住むべきです。

コンパネを1枚そのままポンと置ける長さと幅を持ち得るならば、ベッドを作り、棚を置き、ポータブルな電源を用意すれば立派な移動式住居の完成です。さあ新天地へと旅立ちましょう。
車中泊にあると嬉しいアイテム

クイックデリバリー200のスペース効率

車体の大きさと荷室の広さの比率
全長に対する荷室長の比率
2.800m÷5.140m
54.5%
全幅に対する荷室幅の比率
1.640m÷1.785m
91.9%
全高に対する荷室高の比率
1.800m÷2.620m
68.7%
車体に対する荷室の比率
8.266m³÷24.038m³
34.4%

貨物車は貨物車であるがゆえに、いかに効率よく大量に荷物を載せ、運搬できるかが重視されます。これはかつて、ある自動車メーカーが標榜したMM思想、いわゆる「マン・マキシマム&メカ・ミニマム」の精神を感じさせ、言うなれば「荷室を最大限に、人と機械は最小限に」ってなものです。

というわけで、荷室の各寸法と車体の各寸法の比率がどの程度であるかを見てみます。己の全てを荷室に捧げるバンは快適性に媚を売るそこらの軟弱乗用車とは違い、ペラペラ内装と紙装甲こそがアイデンティティであり、ドアを閉めればバァン!と轟音を響かせて(バンだけに)アピールしてくるほどですから、かなりの数値が期待ができます。

荷室長の比率は荷室長2.800m÷全長5.140mで54.5%、荷室幅の比率は荷室幅1.640m÷全幅1.785mで91.9%、荷室高の比率は荷室高1.800m÷全高2.620mで68.7%、荷室の比率は荷室容積8.266m³÷車体体積24.038m³で34.4%となりました。

荷室幅と荷室高の比率が50%を超えるのは珍しい話ではありませんが、荷室長の54.5%は立派なものです。これぞバン、まさにバン、THE KING OF VANと言えましょう。


ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合3500rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした4000回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 4000rpm|タイヤサイズ 185/65R15|タイヤ直径 62.2cm|円周長 195.4cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
4000rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 5.339 27.36 -
-
17km/h 23340rpm 2199.5kgm
2速 2.792 14.31 0.523 1-2/
2090rpm
33km/h 12200rpm 1150.2kgm
3速 1.593 8.16 0.571 2-3/
2280rpm
57km/h 6960rpm 656.3kgm
4速 1.000 5.12 0.628 3-4/
2510rpm
92km/h 4370rpm 412.0kgm
5速 0.788 4.04 0.788 4-5/
3150rpm
116km/h 3440rpm 324.6kgm
Final 5.125 レシオカバレッジ(変速比幅)6.775

ギヤの繋がりイメージ
BU280K型クイックデリバリー2005MT車のギヤ比イメージ
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数1800rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(5.125)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(25.0kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(5.125)÷タイヤの有効半径(0.311m)で算出。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は5速ギヤの116km(3500rpmでは101.6km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

おまけ:3500rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

3500rpmでの速度と
シフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ15km/h-
2速ギヤ29km/h1830rpm
3速ギヤ50km/h2000rpm
4速ギヤ80km/h2200rpm
5速ギヤ102km/h2760rpm

BU280K型クイックデリバリー200に搭載された4B型3660ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する3500rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

まず1速ギヤで3500rpmまで引っ張ると15km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は3500rpmから1830rpmまで落ち、そこから3500rpmまで加速を続けると速度は29km/h(+14km/h)になります。

3速ギヤでは2000rpmまで落ちて3500rpmで50km/h(+21km/h)に、4速ギヤでは2200rpmまで落ちて3500rpmで80km/h(+30km/h)に、5速ギヤでは2760rpmまで落ちて3500rpmで102km/h(+22km/h)という具合に加速していくイメージです。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが1800回転で最大トルク25.0kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば93.20kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(23.069kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと2199.5kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(2330kg)を1速ギヤの最大駆動力(2199.5kgm)で割ってみると1.059kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する3500回転でのトルク(20.7kgm)からTWRを算出すると1.28kg/kgmとなり、1800-3500回転の回転域では1.059-1.28kg/kgmの間で推移することがわかります。


ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 9340 14000 18670 23340 28010 32670 42010
2速 4880 7320 9760 12200 14650 17090 21970
3速 2790 4180 5570 6960 8360 9750 12530
4速 1750 2620 3500 4370 5250 6120 7870
5速 1380 2070 2760 3440 4130 4820 6200
※赤い数字は暫定レブリミット(4000rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.788)を選択して時速100kmにて走行すると3450回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは2070回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは2410回転、一般的な高速道路の80km/hでは2760回転、100km/hでは3450回転、制限速度が120km/hになると4130回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは6200回転まで回ります。

時速100kmでの巡航回転数が3000回転を超えるようになってくると、ややパワーが心許ないとか、荷物や人を多く乗せる車であるとか、より鋭い加速を得たい場合のギヤ比ではないかと思います。エンジンのレイアウト(直列3気筒とか)によっては独特の振動が生じたりするので不快感を覚えるようになるかもしれません。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 4 9 13 17 21 26 30 34
2速 8 16 25 33 41 49 57 66
3速 14 29 43 57 72 86 101 115
4速 23 46 69 92 114 137 160 183
5速 29 58 87 116 145 174 203 232

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(4000回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。


純正装着タイヤの185/65R15と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 185/65R15 | 直径 622mm

-20mm
幅165mm
-10mm
幅175mm
変更なし
幅185mm
+10mm
幅195mm
+20mm
幅205mm
-5%
60
扁平
165/60R15
37.2km/h
直径579mm
径差-43mm
175/60R15
38.0km/h
直径591mm
径差-31mm
185/60R15
38.8km/h
直径603mm
径差-19mm
195/60R15
39.5km/h
直径615mm
径差-7mm
205/60R15
40.3km/h
直径627mm
径差+5mm
0%
65
扁平
165/65R15
38.3km/h
直径596mm
径差-26mm
175/65R15
39.2km/h
直径609mm
径差-13mm
185/65R15
40.0km/h
622mm
0mm
195/65R15
40.8km/h
直径635mm
径差+13mm
205/65R15
41.7km/h
直径648mm
径差+26mm
+5%
70
扁平
165/70R15
39.4km/h
直径612mm
径差-10mm
175/70R15
40.3km/h
直径626mm
径差+4mm
185/70R15
41.2km/h
直径640mm
径差+18mm
195/70R15
42.1km/h
直径654mm
径差+32mm
205/70R15
43.0km/h
直径668mm
径差+46mm
+10%
75
扁平
165/75R15
40.5km/h
直径629mm
径差+7mm
175/75R15
41.4km/h
直径644mm
径差+22mm
185/75R15
42.4km/h
直径659mm
径差+37mm
195/75R15
43.3km/h
直径674mm
径差+52mm
205/75R15
44.3km/h
直径689mm
径差+67mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、165/65R15、165/70R15 、175/60R15、175/65R15 、185/60R15 、195/60R15 あたりのタイヤがおすすめです。

185/65R15のタイヤ幅を165mmから215mmまで、扁平率を50%から80%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、185/65R15の適応サイズと性能の変化 [BU280K型クイックデリバリー200編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
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BU280K型クイックデリバリー200[3.7L-NA FR/5MT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト23.069kg/ps13.59
1速ギヤ加速性能1.059kg/kgm61.02
1L換算馬力27.60ps/L14.07
1L換算トルク6.83kgm/L17.80
WB/TR比1.89837.11
ワイド&ロー指数1.4688.27
前面の面積4.677m²0.01
最低地上高120mm63.98
スポーツ性能部門の得点215.85

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
燃費-41.40
年間維持費392880円44.00
100kmh回転数3440rpm37.37
航続距離-25.83
車の大きさ24.038m³100.12
室内の広さ8.266m³96.11
最小回転半径4.7m60.00
馬力単価32188円35.83
ユーティリティ部門の得点440.66

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した BU280K型クイックデリバリー200[3.7L-NA FR/5MT] の総合得点は 656.51 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したBU280K型クイックデリバリー200(FR/5MT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全ての貨物車」、「4000ccの貨物車」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

クイックデリバリー200の歴代モデル

3代目 BU280K型 クイックデリバリー200
BU280K クイックデリバリー200は1999/05に登場した3代目モデル。参考車両の「QD200 A仕様」は全長5140mm、全幅1785mm、全高2620mmの車体に、101PS/25.0kgmを発生する4B型3660ccエンジンを搭載した2人乗りキャブバン。

2代目 LH82K型 クイックデリバリー100
LH82K クイックデリバリー100は1985/12に登場した2代目モデル。参考車両の「QD100 A仕様」は全長4475mm、全幅1690mm、全高2525mmの車体に、91PS/19.5kgmを発生する5L型2985ccエンジンを搭載した2人乗りキャブバン。