VZN130G ハイラックス サーフ 性能と維持費 4WD/4AT 5人 281万円 1994

このページでは、トヨタ自動車の5ドア・5人乗りSUV、2代目のE-VZN130G型ハイラックス サーフ SSR-X Wide-Body【1994/08モデル・150PS/25.0kgm・PT4WD/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

VZN130G ハイラックス サーフ
販売期間:1989/05 - 1995/12

画像はトヨタ自動車より引用
http://toyota.jp/
投稿:|更新:

ボディサイズが全長4640mm×全幅1790mm×全高1755mm、排気量は2958ccであることから、大雑把に分類すると3.0リットルクラス(3000cc、自動車税は3.0L以下を適用)に属し、全長、全高は5ナンバー枠ながら全幅が1.7mを超え、排気量も2000ccを超えていることにより3ナンバー登録になります。比較的コンパクトなボディに大きめなエンジンの組み合わせは世界戦略車(グローバルカー)やちょっとした高級車に良くあるパターンです。
参考:100PS~150PSの自動車 一覧

駆動方式には車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆる四輪駆動(All Wheel Drive・AWD・Four Wheel Drive・4WDとも)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4640mmであるこの車の場合は「ミディアム」(Medium:4300mm超-4650mm以下・Dセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。

VZN130G型 ハイラックス サーフ [2958cc/150PS PT4WD/4AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

2代目ハイラックス サーフの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
1994/08
KZN130W型
[SSR-G Wide-Body]
3.0L-TB・4WD/5MT・312.2万円
130PS・29.5kgm・-
130PS
29.5kgm
-
1994/08
KZN130W型
[SSR-G Wide-Body]
3.0L-TB・4WD/4AT・323.5万円
130PS・29.5kgm・-
130PS
29.5kgm
-
1994/08
KZN130G型
[SSR Normal-Body]
3.0L-TB・4WD/5MT・244.0万円
130PS・29.5kgm・-
130PS
29.5kgm
-
2代目 ハイラックス 型式一覧 N130系まとめ 1989-1995【全13車種】
ハイラックス サーフの新型モデル
3代目 VZN185W型ハイラックス サーフ
VZN185W型ハイラックス サーフは1995/12に登場した3代目モデル。参考車両の「SSR-G」は全長4840mm、全幅1800mm、全高1805mmの車体に、185PS/30.0kgmを発生する5VZ型3378ccエンジンを搭載。


VZN130G ハイラックス サーフの主要諸元と大きさ比較

主要諸元
メーカー トヨタ自動車
車名&
グレード
ハイラックス サーフ
SSR-X Wide-Body
その他 SSR-V, SSR-G ワイドボディ
お値段 2806000円
車両型式 E-VZN130G
駆動方式
変速機
パートタイム4WD・四輪駆動(AWD)
4速AT・4速オートマ車
ドア/定員 5ドア・5名乗車
ホイールベース 2625mm
トレッド 1475mm/1470mm
WB/TR比 1.782
最小半径 5.7m
タイヤ 前輪:265/70R15
後輪:265/70R15
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ドラム
車両重量 1830kg

※WB/TR比はホイールベーストレッド比の略。値が大きいほど直進安定性に優れ、小さいほど旋回性能が高くなりやすい。全ての車種の平均値は1.773。

ハイラックス サーフと各規格の大きさ比較
規格名 規格寸法 増減
ハイラックス サーフ
車体寸法
全長 4640mm -
全幅 1790mm -
全高 1755mm -
大きさ 14.58m3 -
軽自動車
新規格
全長 3400mm以下 +1240mm
全幅 1480mm以下 +310mm
全高平均 1640mm +115mm
大きさ平均 8.13m3 +6.45m3
小型車規格
5ナンバー車
全長 4700mm以下 -60mm
全幅 1700mm以下 +90mm
全高平均 1496mm +259mm
大きさ平均 10.48m3 +4.10m3
普通車平均
3ナンバー車
全長平均 4643mm -3mm
全幅平均 1815mm -25mm
全高平均 1518mm +237mm
大きさ平均 12.84m3 +1.74m3

※上記グラフは100のラインを上回れば平均値以上、下回れば平均値以下を表す。グラフの伸びが大きいほど各規格の車両に対して相対的に車体が長い・広い・高い。※普通乗用車(3ナンバー車)の条件は全長4700mm超または全幅1700mm超または全高2000mm超と上限値が曖昧なため、ここでは普通乗用車に属する全ての車種の平均値との比較。※軽自動車・小型乗用車の全高はいずれも2000mm以下。ただし、ここでは各規格に属する車種の全高の平均値との比較。


VZN130G ハイラックス サーフの室内広さを各規格の車両と比較

ボディサイズと室内寸法のデータがあるので車両全体に対する人間様の占有スペースを計算してみます。ここでの比率はボンネットが長い車であったり乗車人数の少ない車であったり、バン(貨物車)のように人よりも積載容量を重視している車は小さくなります。

ハイラックス サーフの室内広さを各規格の車両と比較
規格名 規格寸法 増減
ハイラックス サーフ
室内広さ
室内長 1770mm -
室内幅 1400mm -
室内高 1125mm -
車内広さ 2788L -
軽自動車
新規格
室内長平均 1908mm -138mm
室内幅平均 1280mm +120mm
室内高平均 1283mm -158mm
車内広さ平均 3171L -383L
小型車規格
5ナンバー車
室内長平均 1913mm -143mm
室内幅平均 1404mm -4mm
室内高平均 1196mm -71mm
車内広さ平均 3253L -465L
普通車平均
3ナンバー車
室内長平均 2050mm -280mm
室内幅平均 1483mm -83mm
室内高平均 1195mm -70mm
車内広さ平均 3698L -910L

※上記グラフは100のラインを上回れば平均値以上、下回れば平均値以下を表す。グラフの伸びが大きいほど各規格の車両に対して相対的に室内が長い・広い・高い。

人間様の占有スペースと容積効率
室内長×室内幅×室内高 2.788m³
1人あたりのスペース 0.558m³
室内長/全長 38.1%
室内幅/全幅 78.2%
室内高/全高 64.1%
室内容積/車両体積 19.1%

まず室内長、室内幅、室内高を掛けて算出される室内の容積は2.788m³です。この車の乗車定員は5人ですから、単純に室内の容積で割るとフル乗車した際には約0.558m³のスペースが割り当てられることになります。

続いて室内長を全長で割って算出される室内長と全長の比率は38.1%、同じく室内幅と全幅の比率は78.2%、同じく室内高と全高の比率は64.1%となりました。また車の形状を無視して単なる立方体として見たときの車両の体積に対する室内の容積の比率は19.1%でした。

室内の広さ・長さランキング
室内長が長い車 室内幅が広い車 室内高が高い車 車内の空間が広い車
室内長が長い車
室内幅が広い車
室内高が高い車
車内の空間が広い車


ハイラックス サーフでの車中泊

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.624m
期待される荷室の幅 1.300m
対角線の長さ 2.080m
期待される荷室の面積 2.111m²

縦方向の長さが1.624m(対角線では2.080m)ともなると、もはや車の中で生活しても良いんじゃないかと錯覚しかねないほど快適な睡眠が約束されます。

日頃の行いが悪いとか、人様には言えないことをやらかしたとか、誰の顔も見たくないなどの訳アリで家に帰れず、やむなく車中泊をしてみたが最期、あまりの気楽さに心を奪われ流浪の民となりかねません。

一見すると車中泊が可能そうに見えるハッチバックやワゴン、SUVであってもリアシートが前に倒れなかったり、倒れても中途半端であったり、凝った足回りのせいで室内に巨大な出っ張りがあったりで、なかなか思うようにはいきませんが、大抵のケースでは知恵と工夫で何とかなるはずです。

車中泊にあると嬉しいアイテム


VZN130G ハイラックス サーフの税金・年間維持費シミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税58600円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税25200円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額6500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、1994/08モデルのハイラックス サーフを31年落ちの中古で61.7万円にて購入し、頭金なしで2年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    ハイラックス サーフの1994/08モデルの場合、2025年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の20%である56.12万円に諸経費として5.6万円を足した61.7万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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1994年式を31年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税 3000cc以下 13年経過 58600円
自動車重量税
1年分
2.0トン以下 18年経過 25200円
自賠責保険料
(1年換算)
自家用乗用車 8825円
燃料代
年間1万㎞
1万㎞÷5.4㎞/L×185円/L 342590円
オイル交換
5000km毎
1回5500円×2回 11000円
タイヤ交換
5年5万km毎
1本10000円×4本÷5年 8000円
任意保険料
月額6500円
月額6500円×12ヶ月 78000円
ローン完済後の年間維持費 532300円
名目 区分 金額
車のローン額
1年分
月額25720円×12ヶ月 308640円
ローン返済中の年間維持費 840900円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 71100円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「3000cc以下で13年経過」クラスの自動車税は58600円、「2.0トン以下で18年経過」クラスの自動車重量税は25200円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに5500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本10000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額6500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした71100円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

年間の維持費が50万円を超えてくると、これはもうこの車そのものが趣味の世界です。もしくは、これだけの維持費が掛かる車を所有していることに喜びを感じ、ある種のカタルシスを感じているかもしれません。

名にし負うハイラックス サーフともなれば、その維持費は月額でさえ44400円(ローン完済前は70100円)という破格の金額。とてもじゃないが頭金0円!一世一代のフルローン!で乗るような車ではありません。どうしても乗りたい言うなら、清水の舞台から飛び降りる覚悟でご近所をノロノロ運転して満足するか、盆栽としてガレージに飾っておくならまあ、あるいは…

ハイラックス サーフの維持費は高い?安い?

「ハイラックス サーフの年間維持費は532300円です!」と断じるのは実に簡単なことですが、「3000ccクラスという枠組みの中で維持費を比べたら高いの?安いの?」という点も外せません。はたしてハイラックス サーフの維持費は高いのか、安いのか、例によって表を作って差額を求めてみます。


車名年間維持費差額
安いハイエース バン274670円-257630円
スープラ343900円-188400円
グランエース352500円-179800円
スカイライン379100円-153200円
基準3000ccクラス平均413500円-118800円
アリスト453300円-79000円
スカイライン GT-R480700円-51600円
X5519600円-12700円
ハイラックス サーフの維持費532300円
高いXM ワゴン623000円+90700円

ハイラックス サーフの年間維持費を、3000ccクラスで最も維持費が安いハイエース バンと比較して257630円高く、最も高いXM ワゴンと比較して90700円安く、3000ccクラスの平均維持費との比較では118800円高くなっています。

最低額のハイエース バンと最高額のXM ワゴンは極端な例としても、3000ccクラスの平均的な維持費との差額を客観的に見て、ハイラックス サーフの維持費は かなり高い! と言えそうです。

年間維持費が安い 3000ccクラスの車 ランキング

ハイラックス サーフを維持するための年収要件

せっかく年間維持費を求めましたので、生活に支障を与えず無理なく維持できる年収をシミュレーションしてみましょう。ここでは年収の30%を天使の取り分として上納した残りを可処分所得(手取り収入)とし、うち10%、15%、20%を維持費に充てる場合で計算してみます。
※購入資金&ローン残高は考慮しません。

覚悟の%年収月給手取り
10%690万円58万円45万円
15%460万円39万円30万円
20%350万円30万円24万円

維持費を可処分所得の10%までとする場合に必要な年収は690万円(総支給額58万円/月、手取り45万円/月)、ここから月額維持費4.4万円を支払うと残りは40.6万円です。価値観は人それぞれありますが、この年収があればそう負担感なく維持できそうです。

15%まで許容する場合に必要な年収は460万円(総支給額39万円/月、手取り30万円/月)、4.4万円を支払うと残りは25.6万円になります。

さて、手取りの20%を車の維持費に回す覚悟があるなら、年収が350万円(総支給額30万円/月、手取り24万円/月)あれば乗れないことはないでしょう。4.4万円を引くと残りは19.6万円…まあ…余裕があるとは言えません。

多方面に支障が出ることになる禁断の果実…ではありますが、1万km分の燃料代35万円を含んでいるので、意外や意外、案ずるより生むが易し、「思い切って蓋を開けてみたら何とかなっちゃった!」という展開もあり得なくはありません。(ご利用は計画的に)

燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、レギュラーガソリン1リットルあたり185円を基準として、-50円となる135円から、+50円となる235円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費5.4km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代差額
135円/L 250010円 -92580円
160円/L 296310円 -46280円
175円/L 324090円 -18500円
185円/L 342590円 -
195円/L 361130円 +18540円
210円/L 388900円 +46310円
235円/L 435200円 +92610円

燃費5.4km/LのVZN130G型 ハイラックス サーフで10000km走行するのに必要な燃料は1851.9L、1リットルあたり185円としたときの燃料代は342590円になります。

参考までに、ハイラックス サーフの燃料タンクは65リットルですので、1851.9Lの給油回数は29回、1回あたりの燃料代は約11820円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては18540円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると46310円、50円も違ってくると92610円にもなります。

これをVZN130G型 ハイラックス サーフの年間維持費に当てはめてみますと、レギュラーガソリン1リットルあたり185円の場合を532300円としたとき、135円/Lに値下がりすれば439720円(82.6%)に、235円/Lに値上がりすれば624910円(117.4%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(58600円)なり重量税(25200円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

1年分の自動車税・重量税・自賠責保険料
名目 金額
自動車税 58600円
自動車重量税 1年分 25200円
自賠責保険料 1年分 8825円
合計 92625円

※現在の税制では、自動車税、自動車重量税、自賠責保険料は走行距離に関係なく税額・保険料は一律。走行距離税が新設された場合は大幅に変わる可能性あり。


維持費名目 3000km 5000km 7000km
燃料代 102780円 171300円 239810円
オイル交換 5500円 5500円 7700円
タイヤ交換 5330円 5330円 5330円
任意保険料 62400円 66360円 70200円
税金 自賠責 一律 92625円
合計 268700円 341200円 415700円
1万km差額 -263600円 -191100円 -116600円

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで50000km程度持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料78000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて263600円安い268700円に、5000km走行では191100円安い341200円に、7000km走行では116600円安い415700円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は15000kmは1.1倍、20000kmは1.2倍としたのがこちらです。

維持費名目 10000km 15000km 20000km
燃料代 342590円 513890円 685180円
オイル交換 11000円 16500円 22000円
タイヤ交換 8000円 9600円 12800円
任意保険料 78000円 85800円 93600円
税金 自賠責 一律 92625円
合計 532300円 718500円 906300円
1万km差額 - +186200円 +374000円

走行距離と維持費の変化

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。

年間維持費ランキング リスト
トヨタの小型車&普通車編
3000cc以下クラス編
小型車&普通車の新車編
5人乗りSUV・RV編

ハイラックス サーフの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
10・15モード燃費 6.4km/L
燃料タンク容量 65L
航続距離(カタログ燃費) 416.0km
航続距離(80%燃費) 331.5km
満タンプライス 12025円
1km走行コスト 28.91円/km
1万円でどこまで行ける? 345.9km
東京から416.0kmの範囲

10・15モード燃費が6.4km/L、燃料タンク容量65リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は416.0kmです。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(5.8km/L)とすると航続距離は377.0km、80%(5.1km/L)だと331.5km、70%(4.5km/L)では292.5kmになります。

燃料タンクに1滴の燃料もない状態から65リットルきっちり満タンにしたときの金額を計算してみますと、レギュラーガソリンを1リットルあたり185円では12025円、上で計算した航続距離を踏まえると416.0km(80%燃費時331.5km)を走行するのに12025円かかる計算です。

燃費を5.4km/Lとしたときの1km走行コストは28.91円、10万km走行したときの燃料代は289.1万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら28.9万円/年、7年10万kmなら41.3万円/年、5年10万kmなら57.8万円/年、3年10万kmなら96.4万円/年となります。

ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば345.9km(往復なら片道173.0km)、カタログ値の80%なら276.8km(片道138.4km)離れたところまで行くことができます。

VZN130G ハイラックス サーフのエンジン諸元とカタログデータ

3VZ-E型エンジン簡易性能曲線図
エンジン諸元
原動機型式 3VZ-E
気筒配列 V型6気筒
排気量2958cc
圧縮比 9.0
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 150PS[110kW]/4800rpm
最大トルク 25.0kgm[245Nm]/3400rpm
パワーバンド 3400-4800rpm, 帯域29.2%
使用燃料 レギュラーガソリン
10・15燃費6.4km/L(15.1mpg)
100km燃費15.6L/100km
最高出力・最大トルク 各回転数での出力
3400rpm 119PS/25.0kgm
4800rpm 150PS/22.4kgm
3VZ-E型エンジンの諸元と性能まとめ
V型6気筒とは‥シリンダをV字型に交互で6個配置する方式。中排気量のスタンダード。
V型6気筒の最高出力ランキング

まずおさらいとして、搭載している3VZ型2958cc、V型6気筒の自然吸気エンジンは4800回転時に最高出力150馬力を、3400回転時に最大トルク25.0kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクと最高出力の発生回転数が程よく近いこのエンジンは、高めの回転数が得意なタイプのエンジンです。日常での使い勝手をある程度は確保しつつ、高回転のパワー感もしっかり伴う雰囲気の良さが自慢です。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なります。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する3400rpmから最高出力が発生する4800rpmまで」の1400rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は29.2%となります。※簡易エンジン性能曲線図オレンジ色の帯域。

最高出力ランキング リスト
3000cc以下クラス編
トヨタの小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
3000cc以下クラス編
トヨタの小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ12.200kg/PS(1830kg/150PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ12.200kg/PS
車体+1人12.567kg/PS
車体+5人14.033kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg12.600kg/PS
車体+70kg12.667kg/PS
車体+80kg12.733kg/PS
車体+90kg12.800kg/PS
車体+100kg12.867kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは12.567kg/PS(1885kg/150PS)となり、数値としては0.367kg、比率にすると3.0%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは14.033kg/PS(2105kg/150PS)となり、数値としては1.833kg、比率にすると15.0%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

VZN130G ハイラックス サーフのライバル候補車たち

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ12.567kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

愛すべきライバル車種
Page Link車名 PWR+55kg

-
ハイラックス サーフ
12.567kg/PS
150PS・3.0L-NA
車体のみPWR 12.200
1885kg
+3.0%

車種詳細
500S
12.529kg/PS
85PS・0.9L-TB
車体のみPWR 11.882
1065kg
+5.4%

車種詳細
シエンタ
12.523kg/PS
109PS・1.5L-NA
車体のみPWR 12.018
1365kg
+4.2%

車種詳細
インサイト
12.500kg/PS
70PS・1.0L-NA
車体のみPWR 11.714
875kg
+6.7%

車種詳細
CLAクラス
12.500kg/PS
122PS・1.6L-TB
車体のみPWR 12.049
1525kg
+3.7%

車種詳細
CX-3
12.524kg/PS
105PS・1.5L-TB
車体のみPWR 12.000
1315kg
+4.4%


12.441kg/PSから12.693kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、フィアットの4人乗りハッチバック・31209型 500S、トヨタの7人乗りミニバン・NSP170G型 シエンタ、ホンダの2人乗りクーペ・ZE1型 インサイト、メルセデスベンツの5人乗りセダン・117342型 CLAクラス、マツダの5人乗りSUV・DK5FW型 CX-3という顔ぶれが並びました。

最高出力が高いからといって、車両重量が重ければパワーウェイトレシオの数値は似たようなものになったりします。「空車状態のPWRの違いが、戦力の決定的差ではないということを…教えてやる!」といったところでしょうか。

こうなると、思いもよらぬ車種の登場に「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごも生じることもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

VZN130G型 ハイラックス サーフ [SSR-X Wide-Body]のライバル車種|12.567kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は82.0PS/tとなっています。


ハイラックス サーフがバイクと競争するなら…?


車種詳細
GSX-S125|124cc
12.533kg/PS
188kg/15.0PS/1.10kgm
[車体のみPWR:8.867]
1速ギヤ速度:37.5km/h
最小TWR:1.203
1994/08

-
ハイラックス サーフ|2958cc
12.567kg/PS
1885kg/150PS/25.0kgm
[車体のみPWR:12.200]
1速ギヤ速度:49.8km/h
最小TWR:2.013

車種詳細
GSX-R125|124cc
12.600kg/PS
189kg/15.0PS/1.10kgm
[車体のみPWR:8.933]
1速ギヤ速度:37.5km/h
最小TWR:1.212

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではハイラックス サーフとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

DL32B GSX-S125と競争してみる

まずハイラックス サーフより少しPWRが低いバイクとして、スズキのGSX-S125が挙げられます。PWRの12.533kg/PSは車両重量133kgにライダーの体重55kgを加えた188kgを、最高出力15.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はGSX-S125に12.3km/h勝り、1速TWRは0.810kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

DL33B GSX-R125と競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、スズキのGSX-R125が挙げられます。PWRの12.600kg/PSは車両重量134kg+55kgの189kgを、最高出力15.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は12.3km/h勝り、1速TWRは0.801kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.782
平均ピストンスピード 13.12m/s
トルクウェイトレシオ 73.20kg/kgm
1馬力あたりのお値段 18707円
排気量1Lあたり馬力 50.71PS/L
排気量1Lあたりトルク 8.45kgm/L
1気筒あたりの馬力 25.0PS
1気筒あたりのトルク 4.2kgm
パワーバンド比率 29.2%
燃費×馬力 816.0pt
各種ランキング
SUV・RV・クロカンのPWR
2.5~3.0LのNA車 PWR

トルクウェイトレシオは73.20kg/kgm(1830kg/25.0kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が2806000円、最高出力が150馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は18707円、逆に1万円あたりでは0.53馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は112240円、1万円あたりでは0.09kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
トヨタ編
3000cc以下の車編
5人乗りSUV編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は50.71PS/L、トルクは8.45kgm/L、1気筒あたりの馬力は25.0馬力、トルクは4.2kgmとなり、このエンジンが150馬力を4800回転で発生させているときの平均ピストンスピードは13.12m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が82.0mmである3VZ型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は7320回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.782になります。全ての車種の平均値である1.773を基準にざっくりと分類すると、走ってよし、曲がってよしで至れり尽くせりのオールラウンダーであると言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が5.44km/L、最高出力が150PSであるこの車の獲得ポイントは816.0ptになります。
戯れに車両重量1830kgを100kg単位にした18.3で割ってみたところ、その数値は44.59ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)


VZN130G ハイラックス サーフのギヤ比と回転数・速度のステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合4800rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした5300回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 5300rpm|タイヤサイズ 265/70R15|タイヤ直径 75.2cm|円周長 236.2cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
5300rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 2.804 13.67 - - 55km/h 9650rpm 908.9kgm
2速 1.531 7.46 0.546 1-2/
2890rpm
101km/h 5270rpm 496.3kgm
3速 1.000 4.88 0.653 2-3/
3460rpm
154km/h 3440rpm 324.1kgm
4速 0.753 3.67 0.753 3-4/
3990rpm
205km/h 2590rpm 244.1kgm
Final4.875レシオカバレッジ(変速比幅)3.724
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数3400rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.875)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(25.0kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.875)÷タイヤの有効半径(0.376m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。
  • 副変速機のギヤ比が不明のものはHi側に1.000を代入しているので、実際の回転数とは大きく異なる場合があります。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は4速ギヤの205km(4800rpmでは185.3km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが3400回転で最大トルク25.0kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば73.20kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(12.200kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと908.9kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1830kg)を1速ギヤの最大駆動力(908.9kgm)で割ってみると2.013kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する4800回転でのトルク(22.4kgm)からTWRを算出すると2.247kg/kgmとなり、3400-4800回転の回転域では2.013-2.247kg/kgmの間で推移することがわかります。


4800rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

VZN130G型ハイラックス サーフに搭載された3VZ型2958ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する4800rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

4800rpmでの速度とシフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ50km/h-
2速ギヤ91km/h2620rpm
3速ギヤ140km/h3130rpm
4速ギヤ185km/h3610rpm

まず1速ギヤで4800rpmまで引っ張ると50km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は4800rpmから2620rpmまで落ち、そこから4800rpmまで加速を続けると速度は91km/h(+41km/h)になります。

3速ギヤでは3130rpmまで落ちて4800rpmで140km/h(+49km/h)に、4速ギヤでは3610rpmまで落ちて4800rpmで185km/h(+45km/h)という具合に加速していくイメージです。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 3860 5790 7720 9650 11570 13500 17360
2速 2110 3160 4210 5270 6320 7370 9480
3速 1380 2060 2750 3440 4130 4820 6190
4速 1040 1550 2070 2590 3110 3630 4660
※赤い数字は暫定レブリミット(5300rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.753)を選択して時速100kmにて走行すると2590回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1550回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1810回転、一般的な高速道路の80km/hでは2070回転、100km/hでは2590回転、制限速度が120km/hになると3110回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは4660回転まで回ります。

一般的な自動車であれば時速100kmでの巡航回転数は2500回転付近に落ち着くようですが、その中でも若干高めの回転数となっています。標準的なギヤ比の範囲内ながらも静粛性や燃費よりも加速に重きを置いた設定なので、高速道路やバイパスを走行するとき、ふと「もう1段上のギヤがあったらなあ‥」と呟くことがあるかもしれません。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 10 21 31 41 52 62 73 83
2速 19 38 57 76 95 114 133 152
3速 29 58 87 116 145 174 203 233
4速 39 77 116 154 193 232 270 309

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(5300回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。

純正装着タイヤの265/70R15と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 265/70R15 | 直径 752mm

-20mm
幅245mm
-10mm
幅255mm
変更なし
幅265mm
+10mm
幅275mm
+20mm
幅285mm
65 245/65R15
37.2km/h
径 700mm
差 -52mm
255/65R15
37.9km/h
径 713mm
差 -39mm
265/65R15
38.6km/h
径 726mm
差 -26mm
275/65R15
39.3km/h
径 739mm
差 -13mm
285/65R15
40.0km/h
径 752mm
差 0mm
70 245/70R15
38.5km/h
径 724mm
差 -28mm
255/70R15
39.3km/h
径 738mm
差 -14mm
265/70R15
40.0km/h
752mm
0mm
275/70R15
40.7km/h
径 766mm
差 +14mm
285/70R15
41.5km/h
径 780mm
差 +28mm
75 245/75R15
39.8km/h
径 749mm
差 -3mm
255/75R15
40.6km/h
径 764mm
差 +12mm
265/75R15
41.4km/h
径 779mm
差 +27mm
275/75R15
42.2km/h
径 794mm
差 +42mm
285/75R15
43.0km/h
径 809mm
差 +57mm
80 245/80R15
41.1km/h
径 773mm
差 +21mm
255/80R15
42.0km/h
径 789mm
差 +37mm
265/80R15
42.8km/h
径 805mm
差 +53mm
275/80R15
43.7km/h
径 821mm
差 +69mm
285/80R15
44.5km/h
径 837mm
差 +85mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、245/70R15、245/75R15 、255/70R15 、265/65R15 、275/65R15 、285/65R15あたりのタイヤがおすすめです。

265/70R15のタイヤ幅を245mmから295mmまで、扁平率を55%から85%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、265/70R15の適応サイズと性能の変化 [VZN130G型ハイラックス サーフ編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
【PR】265/70R15のタイヤ銘柄と通販価格

VZN130G型 ハイラックス サーフ 3.0L-NA PT4WD/4ATの通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を比較してみます。

運動性能部門 10項目
評価項目全車種平均数値得点評価
PWR9.79㎏/PS12.20㎏/PS43.4ptD
最高回転数5880rpm4800rpm36.7ptE
1速ギヤ
加速性能
1.58㎏/㎏m2.01㎏/㎏m40.8ptD
1速ギヤ
最高速
51.1㎞/h49.8㎞/h48.8ptC
1リットル
換算馬力
73.10PS/L50.71PS/L32.3ptE
1リットル
換算トルク
9.47㎏m/L8.45㎏m/L37.6ptE
WB/TR比1.7731.78249.1ptC
ワイド&
ロー指数
0.8940.98043.8ptD
前面の面積2.631m23.141m235.7ptE
最低地上高154.5mm-43.7ptD
スポーツ性能部門の得点405.8pt
総合評価E

※PWR(パワーウェイトレシオ)・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比(旋回性能重視)・ワイド&ロー指数(見た目のかっこよさ)・前面の面積(≒前方投影面積・空気抵抗)・最低地上高については数値が小さいほど高得点。最高回転数・1速ギヤ最高速・1リットル換算馬力・1リットル換算トルクについては数値が大きいほど高得点。

ユーティリティ部門 10項目
評価項目全車種平均数値得点評価
年間維持費340696円532300円33.3ptE
10-15燃費13.0km/L6.4km/L35.5ptE
100km/h
回転数
2490rpm2590rpm48.7ptC
航続距離644.1km353.6km33.3ptE
車の大きさ11.468m314.576m337.7ptE
車内の広さ3430.7L2787.8L43.7ptD
乗車定員4.8人5人51.7ptC
1人あたり
車内広さ
691.9L557.5L38.7ptD
車内床面積2.793m22.478m245.5ptD
最小回転
半径
5.17m5.7m39.2ptD
ユーティリティ部門の得点407.3pt
総合評価F

※10-15燃費・航続距離(燃費×燃料タンク容量)・室内の広さ(室内長×室内幅×室内高)・乗車定員・1人あたりの車内の広さは数値が大きいほど高得点、新車価格・年間維持費・100km/h回転数・車の大きさ(全長×全幅×全高)・最小回転半径は数値が小さいほど高得点。

結果発表!
部門 全10706車種中 RANK
運動性能 405.8pt 10160位 E
運動性能部門 ランキング
ユーティリティ 407.3pt 10582位 F
ユーティリティ部門 ランキング
総合得点 813.1pt 10615位 F
総合得点ランキング

スポーツ性能部門は405.8点で全10706車種中の10160位、ユーティリティ部門は407.3点で10582位、総合得点は813.1点で10615位となりました。各部門、獲得点数が多い車種から順番に並べたランキングを用意してありますのでご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したVZN130G型 ハイラックス サーフ(PT4WD/4AT) の各種スペックを、5人乗SUV3000ccという属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを比較してみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

ハイラックス サーフの歴代モデル

4代目 VZN215W型 ハイラックス サーフ
VZN215W ハイラックス サーフは2002/11に登場した4代目モデル。参考車両の「SSR-G」は全長4770mm、全幅1875mm、全高1800mmの車体に、185PS/30.0kgmを発生する5VZ型3378ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。

3代目 KZN185G型 ハイラックス サーフ
KZN185G ハイラックス サーフは1995/12に登場した3代目モデル。参考車両の「SSR-X 1690mm」は全長4540mm、全幅1690mm、全高1750mmの車体に、130PS/29.5kgmを発生する1KZ型2982ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。

2代目 YN130G型 ハイラックス サーフ
YN130G ハイラックス サーフは1989/05に登場した2代目モデル。参考車両の「SSR」は全長4470mm、全幅1690mm、全高1745mmの車体に、97PS/16.3kgmを発生する3Y型1998ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。


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