ACR50W エスティマの性能と維持費 FF/CVT 8人 274万円 2009年式

このページでは、トヨタ自動車の5ドア・8人乗りミニバン、3代目のDBA-ACR50W型エスティマ X【2009/12モデル・170PS/22.8kgm・FF/CVT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

ACR50W エスティマ
販売期間:2006/01 - 2019/10

画像はトヨタ自動車より引用
http://toyota.jp/
投稿:2011/07/18|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長4795mm×全幅1800mm×全高1730mm、排気量は2362ccであることから、大雑把に分類すると2.4リットルクラス(2400cc、自動車税は2.5L以下を適用)に属し、全長、全幅、排気量ともに5ナンバー枠を超えていることにより完全無欠の3ナンバー登録車です。いわゆる【高級車】にカテゴライズされます。

駆動方式にはエンジンを車体の前方に搭載し、前輪のみを駆動する、フロントエンジン・フロントドライブ方式(FF・FWD・前輪駆動とも)を採用しています。この方式はエンジンと駆動系(ミッション、デフ等)の収納がエンジンルーム内で完結するので、軽量コンパクトかつ低コスト化が実現でき、室内を広く作りやすい(エンジンが横置きの場合)ほか、後輪駆動車に比べて直進安定性に優れることが主な特長です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4795mmであるこの車の場合は「アッパーミディアム」(Upper-Medium:4650mm超-4900mm以下・Eセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


ACR50W型 エスティマ [2362cc/170PS FF/CVT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

3代目エスティマの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2009/12
GSR50W型
[Aeras]
3.5L-NA | FF/6AT
| 331.0万円
280PS
35.1kgm
9.7km/L
2009/12
AHR20W型
[X]
2.4L-NA | 4WD/CVT
| 376.0万円
150PS
19.4kgm
18.0km/L
2008/12
GSR55W型
[Aeras]
3.5L-NA | 4WD/6AT
| 352.0万円
280PS
35.1kgm
9.4km/L
3代目エスティマの車両型式・グレード一覧【全5車種】
エスティマの旧型モデル
2代目 MCR40W型エスティマ
MCR40W型エスティマは2000/01に登場した2代目モデル。参考車両の「Aeras」は全長4795mm、全幅1790mm、全高1785mmの車体に、220PS/31.0kgmを発生する1MZ型2994ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー TOYOTA
車名&
グレード
エスティマ
X
その他 2.4 Aeras 20th-Anniversary-edition, G-Edition, G, Side-LiftUp-Seat
お値段 2740000円
車両型式 DBA-ACR50W
駆動方式
変速機
FF・前輪駆動(FWD,2WD)
(無段変速機)
ドア/定員 5ドア/8名乗車
車体寸法 長4795×幅1800×高1730mm
室内寸法 長3010×幅1580×高1255mm
軸距&
輪距
2950mm
前1570mm/後1575mm
最小半径 5.7m
最低高 145mm
タイヤ 前輪:205/65R16
後輪:205/65R16
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ディスク
車両重量 1700kg
エンジン諸元
原動機型式 2AZ-FE
気筒配列 直列4気筒
排気量2362cc
圧縮比9.8
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 170PS[125kW]/6000rpm
最大トルク 22.8kgm[224Nm]/4000rpm
使用燃料 レギュラーガソリン
10・15燃費 12.4km/L(29.2mpg)
100km燃費 8.1L/100km
2AZ-FE型エンジンの諸元と性能まとめ
直列4気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に4個配置する方式。小排気量から2.5Lあたりまでをカバー。
直列4気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税51700円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税22800円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額6000円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2009/12モデルのエスティマを15年落ちの中古で90.4万円にて購入し、頭金なしで2年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    エスティマの2009/12モデルの場合、2024年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の30%である82.2万円に諸経費として8.2万円を足した90.4万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2009年式を15年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 2500cc以下 13年経過 51700円
自動車重量税(1年分) 2.0トン以下 13年-17年経過 22800円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
10000km÷10.5km/L×170円/L
7000km÷10.5km/L×170円/L
5000km÷10.5km/L×170円/L
3000km÷10.5km/L×170円/L
161900円
(113330円)
(80950円)
(48570円)
オイル交換(5000km毎) 1回5000円×2回 10000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本12000円×4本÷5年 9600円
任意保険料(月額6000円) 月額6000円×12ヶ月 72000円
ローン完済後の年間維持費 336900円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額37680円×12ヶ月 452160円
ローン返済中の年間維持費 789000円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 66300円
名目 金額
自動車税(1年分) 51700円
自動車重量税(1年分) 22800円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
161900円
(113330円)
(80950円)
(48570円)
オイル交換(5000km毎) 10000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 9600円
任意保険料(月額6000円) 72000円
ローン完済後の年間維持費 336900円
名目 金額
車のローン額(1年分) 452160円
ローン返済中の年間維持費 789000円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
66300円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「2500cc以下で13年経過」クラスの自動車税は51700円、「2.0トン以下で13年-17年経過」クラスの自動車重量税は22800円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに5000円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本12000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額6000円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした66300円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

お財布に厚みが増した勢いで少し色気を出して、自身の車にステータス性を欲すると月換算で2万円~3万円の間、年間にすると24万円~36万円のクラスです。エスティマ【X】の場合、維持費の月額は28100円(ローン完済前は65800円)になります。

口癖のように「もうちょっと維持費が安ければねえ…?」なんて呟くその姿は自慢げなようであり、しかし哀愁を帯びているようでもあり対応に困ります。より維持費の掛からない新しい車を買うほどではない、が、維持費のことを考えずにもいられない、そんなクラスです。全体から見るとこの辺りから面白味のある車が増えてくるイメージです。


燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、レギュラーガソリン1リットルあたり170円を基準として、-50円となる120円から、+50円となる220円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費10.5km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
120円/L
114290円
[-47610円]
-25円
145円/L
138100円
[-23800円]
-10円
160円/L
152390円
[-9510円]
170円/L161900円
[0円]
+10円
180円/L
171440円
[+9540円]
+25円
195円/L
185720円
[+23820円]
+50円
220円/L
209530円
[+47630円]

燃費10.5km/LのACR50W型 エスティマで10000km走行するのに必要な燃料は952.4L、1リットルあたり170円としたときの燃料代は161900円になります。

参考までに、エスティマの燃料タンクは65リットルですので、952.4Lの給油回数は15回、1回あたりの燃料代は約10800円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては9540円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると23820円、50円も違ってくると47630円にもなります。

これをACR50W型 エスティマの年間維持費に当てはめてみますと、レギュラーガソリン1リットルあたり170円の場合を336900円としたとき、120円/Lに値下がりすれば289290円(85.9%)に、220円/Lに値上がりすれば384530円(114.1%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(51700円)なり重量税(22800円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 51700円 26%
自動車重量税 1年分 22800円 11%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 3000km分 48570円 24%
オイル交換 年1回 5000円 2%
タイヤ交換 6年毎 6400円 3%
任意保険料 80% 57600円 30%
合計
[1万kmとの差額]
200900円
-136000円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 51700円 22%
自動車重量税 1年分 22800円 10%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 5000km分 80950円 34%
オイル交換 年1回 5000円 2%
タイヤ交換 6年毎 6400円 3%
任意保険料 85% 61200円 25%
合計
[1万kmとの差額]
236900円
-100000円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 51700円 19%
自動車重量税 1年分 22800円 8%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 7000km分 113330円 41%
オイル交換 年1回 7000円 3%
タイヤ交換 6年毎 6400円 2%
任意保険料 90% 64800円 24%
合計
[1万kmとの差額]
274900円
-62000円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料72000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて136000円安い200900円に、5000km走行では100000円安い236900円に、7000km走行では62000円安い274900円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 51700円 12%
自動車重量税 1年分 22800円 5%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 15000km分 242850円 55%
オイル交換 年3回 30000円 7%
タイヤ交換 2.7年毎 14400円 3%
任意保険料 100% 72000円 16%
合計
[1万kmとの差額]
442600円
+105700円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 51700円 10%
自動車重量税 1年分 22800円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 20000km分 323800円 60%
オイル交換 年4回 40000円 7%
タイヤ交換 2年毎 19200円 4%
任意保険料 100% 72000円 13%
合計
[1万kmとの差額]
538400円
+201500円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。



エスティマの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
10・15モード燃費 12.4km/L
燃料タンク容量 65L
航続距離(カタログ燃費) 806.0km
航続距離(80%燃費) 643.5km
満タンプライス 11050円
1km走行コスト 13.71円
1万円でどこまで行ける? 729.4km
車両価格/航続距離 3400円/km

10・15モード燃費が12.4km/L、燃料タンク容量65リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は806.0kmになります。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(11.2km/L)とすると728.0km、80%(9.9km/L)だと643.5km、70%(8.7km/L)では565.5kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、レギュラーガソリンを1リットルあたり170円で65リットルの給油をすると11050円、上で計算した航続距離を踏まえると806.0km(80%燃費時643.5km)を走行するのに11050円かかる計算です。

燃費を10.5km/Lとしたときの1km走行コストは13.71円、10万km走行したときの燃料代は137.1万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら13.7万円/年、7年10万kmなら19.6万円/年、5年10万kmなら27.4万円/年、3年10万kmなら45.7万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば729.4km(往復なら片道364.7km)、カタログ値の80%なら583.5km(片道291.8km)離れたところまで行くことができます。

ちなみに、1回の給油で806.0kmの距離を移動できるACR50W型 エスティマ [X]という乗り物を、274.0万円で手に入れたと考えたとき、この車が1km走行するにあたっては「3400円の値打ちがある!」と言える、かもしれません。


カタログデータから見えてくる要素

2AZ-FE型エンジン簡易性能曲線図
2AZ-FE型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
4000回転時の馬力 127PS
6000回転時の馬力 170PS
各回転域でのトルク
4000回転時のトルク 22.8kgm
6000回転時のトルク 20.3kgm
2AZ-FE型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載している2AZ型2362cc、直列4気筒の自然吸気エンジンは6000回転時に最高出力170馬力を、4000回転時に最大トルク22.8kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクの発生回転数が若干高めにあるこのエンジンは、普段使いでも不足を感じることなく、それでいて高い回転数を維持すればスポーティな走行も楽しめるバランスの良さが魅力です。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する4000rpmから最高出力が発生する6000rpmまで」の2000rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は33.3%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
2500cc以下クラス編
トヨタの小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
2500cc以下クラス編
トヨタの小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ10.000kg/PS(1700kg/170PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ10.000kg/PS
車体+1人10.324kg/PS
車体+8人12.588kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg10.353kg/PS
車体+70kg10.412kg/PS
車体+80kg10.471kg/PS
車体+90kg10.529kg/PS
車体+100kg10.588kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは10.324kg/PS(1755kg/170PS)となり、数値としては0.324kg、比率にすると3.2%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの8人が搭乗した場合、車両重量に440kgがプラスされてパワーウェイトレシオは12.588kg/PS(2140kg/170PS)となり、数値としては2.588kg、比率にすると25.9%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。


ACR50W エスティマのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2009/12

-
エスティマ
10.324kg/PS
1755kg/170PS|2.4L-NA
[車体のみPWR:10.000]
2013/09

車種詳細
フィット ハイブリッド
10.318kg/PS
1135kg/110PS|1.5L-NA
車体のみPWR:9.818
2017/12

車種詳細
クロスビー
10.253kg/PS
1015kg/99PS|1.0L-TB
車体のみPWR:9.697
2013/01

車種詳細
プレマシー
10.232kg/PS
1545kg/151PS|2.0L-NA
車体のみPWR:9.868
2015/05

車種詳細
2シリーズ アクティブツアラー
10.367kg/PS
1555kg/150PS|2.0L-TB
車体のみPWR:10.000
2012/11

車種詳細
フォレスター
10.372kg/PS
1535kg/148PS|2.0L-NA
車体のみPWR:10.000

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ10.324kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

10.221kg/PSから10.427kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、ホンダの5人乗りハッチバック「GP5型 フィット ハイブリッド」、スズキの5人乗りSUV「MN71S型 クロスビー」、マツダの7人乗りミニバン「CWFFW型 プレマシー」、BMWの5人乗りハッチバック「2C20型 2シリーズ アクティブツアラー」、スバルの5人乗りSUV「SJ5型 フォレスター」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

ACR50W型 エスティマ [X]とパワーウェイトレシオが近い車種|10.324kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は100.0PS/tとなっています。


エスティマがバイクと競争するなら…?


車種詳細
フォルツァ|249cc
10.318kg/PS
227kg/21.8PS/2.45kgm
[車体のみPWR:7.818]
1速ギヤ速度:41.5km/h
最小TWR:1.083
2009/12

-
エスティマ|2362cc
10.324kg/PS
1755kg/170PS/22.8kgm
[車体のみPWR:10.000]
1速ギヤ速度:58.1km/h
最小TWR:1.914

車種詳細
フォーサイト|249cc
10.333kg/PS
217kg/20.9PS/2.40kgm
[車体のみPWR:7.714]
1速ギヤ速度:41.5km/h
最小TWR:1.062

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではエスティマとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

MF06 フォルツァと競争してみる

まずエスティマより少しPWRが低いバイクとして、ホンダのフォルツァが挙げられます。PWRの10.318kg/PSは車両重量172kgにライダーの体重55kgを加えた227kgを、最高出力21.8PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はフォルツァに16.6km/h勝り、1速TWRは0.831kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

MF04 フォーサイトと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、ホンダのフォーサイトが挙げられます。PWRの10.333kg/PSは車両重量162kg+55kgの217kgを、最高出力20.9PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は16.6km/h勝り、1速TWRは0.852kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.875
平均ピストンスピード 19.20m/s
トルクウェイトレシオ 74.56kg/kgm
1馬力あたりのお値段 16118円
排気量1Lあたり馬力 71.97PS/L
排気量1Lあたりトルク 9.65kgm/L
1気筒あたりの馬力 42.5PS
1気筒あたりのトルク 5.7kgm
パワーバンド比率 33.3%
燃費×馬力 1791.8pt
各種ランキング
ミニバン・1BOXのPWR
2.0~2.5LのNA車 PWR

トルクウェイトレシオは74.56kg/kgm(1700kg/22.8kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が2740000円、最高出力が170馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は16118円、逆に1万円あたりでは0.62馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は120175円、1万円あたりでは0.08kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
トヨタ編
2500cc以下の車編
7人乗りミニバン編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は71.97PS/L、トルクは9.65kgm/L、1気筒あたりの馬力は42.5馬力、トルクは5.7kgmとなり、このエンジンが170馬力を6000回転で発生させているときの平均ピストンスピードは19.20m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が96.0mmである2AZ型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は6250回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.875になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、どちらかというと真っ直ぐ進むことを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が10.54km/L、最高出力が170PSであるこの車の獲得ポイントは1791.8ptになります。
戯れに車両重量1700kgを100kg単位にした17.0で割ってみたところ、その数値は105.40ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)


人間様の占有スペース

人間様の占有スペース
室内長×幅×高 5.97m³
1人あたりのスペース 約0.75m³
室内長/全長 62.8%
室内幅/全幅 87.8%
室内高/全高 72.5%
室内容積/車両体積 40.0%

ボディサイズと室内寸法のデータがあるので車両全体に対する人間様の占有スペースを計算してみます。ここでの比率はボンネットが長い車であったり乗車人数の少ない車であったり、バン(貨物車)のように人よりも積載容量を重視している車は小さくなります。

まず室内長、室内幅、室内高を掛けて算出される室内の容積は5.97m³です。この車の乗車定員は8人ですから、単純に室内の容積で割るとフル乗車した際には約0.75m³のスペースが割り当てられることになります。続いて室内長を全長で割って算出される室内長と全長の比率は62.8%、同じく室内幅と全幅の比率は87.8%、同じく室内高と全高の比率は72.5%となりました。また車の形状を無視して単なる立方体として見たときの車両の体積に対する室内の容積の比率は40.0%でした。

室内の広さ・長さランキング
室内長が長い車 室内幅が広い車 室内高が高い車 車内の空間が広い車
室内長が長い車
室内幅が広い車
室内高が高い車
車内の空間が広い車


エスティマでの車中泊

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.68m
期待される荷室の幅 1.48m
対角線の長さ 2.24m
期待される荷室の面積 2.49m²

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

縦方向の長さが1.68m(対角線では2.24m)ともなると、もはや車の中で生活しても良いんじゃないかと錯覚しかねないほど快適な睡眠が約束されます。

日頃の行いが悪いとか、人様には言えないことをやらかしたとか、誰の顔も見たくないなどの訳アリで家に帰れず、やむなく車中泊をしてみたが最期、あまりの気楽さに心を奪われ流浪の民となりかねません。

多くのミニバンや1BOXは室内長の寸法が大きいことから車中泊への期待が高まりますが、2列目、3列目シートの収納がイマイチの場合は車中泊の難易度がセダンよりも跳ね上がりかねません。その場合はシートを前ではなく後に倒してのフルフラットの可否が鍵を握ります。
車中泊にあると嬉しいアイテム


ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合6000rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした6500回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 6500rpm|タイヤサイズ 205/65R16|タイヤ直径 67.3cm|円周長 211.4cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
6500rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 2.396 13.11 -
-
63km/h 10330rpm 888.0kgm
2速 0.428 2.34 0.179 1-2/
1160rpm
352km/h 1850rpm 158.6kgm
Final 5.470 レシオカバレッジ(変速比幅)5.598

ギヤの繋がりイメージ
ACR50W型エスティマCVT車のギヤ比イメージ
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数4000rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(5.470)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(22.8kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(5.470)÷タイヤの有効半径(0.3365m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は2速ギヤの352km(6000rpmでは325.1km/h)となります。CVTは無段変速機というだけあって、変速比を低速側の2.396から高速側の0.428の間で自由自在に可変できる変速機ですから、実際にはちょうどいい塩梅の妥当な回転数にて妥当な最高速に落ち着くものと思われます。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが4000回転で最大トルク22.8kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば74.56kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(10.000kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと888.0kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1700kg)を1速ギヤの最大駆動力(888.0kgm)で割ってみると1.914kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する6000回転でのトルク(20.3kgm)からTWRを算出すると2.15kg/kgmとなり、4000-6000回転の回転域では1.914-2.15kg/kgmの間で推移することがわかります。


ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 4130 6200 8270 10330 12400 14470 18600
2速 740 1110 1480 1850 2210 2580 3320
※赤い数字は暫定レブリミット(6500rpm)を上回るもの。
※CVTの場合はどのようにギヤ比を制御をしているのか想像も付かないので参考値です。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.428)を選択して時速100kmにて走行すると1850回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1110回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1290回転、一般的な高速道路の80km/hでは1480回転、100km/hでは1850回転、制限速度が120km/hになると2210回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは3320回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 10 19 29 39 48 58 68 77
2速 54 108 163 217 271 325 379 433

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(6500回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。


純正装着タイヤの205/65R16と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 205/65R16 | 直径 673mm

-20mm
幅185mm
-10mm
幅195mm
変更なし
幅205mm
+10mm
幅215mm
+20mm
幅225mm
-5%
60
扁平
185/60R16
37.3km/h
直径628mm
径差-45mm
195/60R16
38.0km/h
直径640mm
径差-33mm
205/60R16
38.8km/h
直径652mm
径差-21mm
215/60R16
39.5km/h
直径664mm
径差-9mm
225/60R16
40.2km/h
直径676mm
径差+3mm
0%
65
扁平
185/65R16
38.5km/h
直径647mm
径差-26mm
195/65R16
39.2km/h
直径660mm
径差-13mm
205/65R16
40.0km/h
673mm
0mm
215/65R16
40.8km/h
直径686mm
径差+13mm
225/65R16
41.5km/h
直径699mm
径差+26mm
+5%
70
扁平
185/70R16
39.5km/h
直径665mm
径差-8mm
195/70R16
40.4km/h
直径679mm
径差+6mm
205/70R16
41.2km/h
直径693mm
径差+20mm
215/70R16
42.0km/h
直径707mm
径差+34mm
225/70R16
42.9km/h
直径721mm
径差+48mm
+10%
75
扁平
185/75R16
40.7km/h
直径684mm
径差+11mm
195/75R16
41.5km/h
直径699mm
径差+26mm
205/75R16
42.4km/h
直径714mm
径差+41mm
215/75R16
43.3km/h
直径729mm
径差+56mm
225/75R16
44.2km/h
直径744mm
径差+71mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、185/65R16、185/70R16 、195/60R16、195/65R16 、205/60R16 、215/60R16 あたりのタイヤがおすすめです。

205/65R16のタイヤ幅を185mmから235mmまで、扁平率を50%から80%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、205/65R16の適応サイズと性能の変化 [ACR50W型エスティマ編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
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ACR50W型エスティマ[2.4L-NA FF/CVT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト10.000kg/ps49.36
1速ギヤ加速性能1.914kg/kgm42.79
1L換算馬力71.97ps/L49.15
1L換算トルク9.65kgm/L52.20
WB/TR比1.87539.48
ワイド&ロー指数0.96145.04
前面の面積3.114m²36.24
最低地上高145mm53.82
スポーツ性能部門の得点368.08

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
10-15燃費12.4km/L48.62
年間維持費336900円49.13
100kmh回転数1850rpm58.49
航続距離806.0km55.39
車の大きさ14.932m³63.90
室内の広さ5.968m³74.27
最小回転半径5.7m39.17
馬力単価16118円57.09
ユーティリティ部門の得点446.06

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した ACR50W型エスティマ[2.4L-NA FF/CVT] の総合得点は 814.14 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したACR50W型エスティマ(FF/CVT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのミニバン」、「2500ccのミニバン」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

エスティマの歴代モデル

3代目 AHR20W型 エスティマ ハイブリッド
AHR20W エスティマ ハイブリッドは2006/06に登場した3代目モデル。参考車両の「X」は全長4800mm、全幅1820mm、全高1760mmの車体に、150PS/19.4kgmを発生する2AZ型2362ccエンジンを搭載した8人乗りミニバン。

2代目 AHR10W型 エスティマ ハイブリッド
AHR10W エスティマ ハイブリッドは2001/06に登場した2代目モデル。参考車両の「BaseGrade」は全長4795mm、全幅1790mm、全高1780mmの車体に、131PS/19.4kgmを発生する2AZ型2362ccエンジンを搭載した8人乗りミニバン。

初代 TCR20G型 エスティマ エミーナ&ルシーダ
TCR20G エスティマ エミーナ&ルシーダは1992/01に登場した初代モデル。参考車両の「X」は全長4690mm、全幅1690mm、全高1790mmの車体に、135PS/21.0kgmを発生する2TZ型2438ccエンジンを搭載した8人乗りミニバン。