JZX90 クレスタの性能と維持費 FR/5MT 5人 327万円 1994年式

このページでは、トヨタ自動車の4ドア・5人乗りセダン、4代目のE-JZX90型クレスタ Tourer-V【1994/09モデル・280PS/37.0kgm・FR/MT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

JZX90 クレスタ
販売期間:1992/10 - 1995/08

画像はトヨタ自動車より引用
http://toyota.jp/
投稿:2011/08/01|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長4750mm×全幅1750mm×全高1390mm、排気量は2491ccであることから、大雑把に分類すると2.5リットルクラス(2500cc、自動車税は2.5L以下を適用)に属し、全長、全幅、排気量ともに5ナンバー枠を超えていることにより完全無欠の3ナンバー登録車です。いわゆる【高級車】にカテゴライズされます。

駆動方式にはエンジンを車体の前方に搭載し、後輪のみを駆動する、フロントエンジン・リヤドライブ方式(後輪駆動・FR・RWDとも)を採用しています。前輪は操舵、後輪は駆動と役割分担が異なることから優れたハンドリングを得られるとされ、運転の質を求める人々から絶大なる支持を集めます。高級車の代名詞的な駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4750mmであるこの車の場合は「アッパーミディアム」(Upper-Medium:4650mm超-4900mm以下・Eセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


JZX90型 クレスタ [2491cc/280PS FR/5MT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

4代目クレスタの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
1994/09
GX90型
[Super-Lucent]
2.0L-NA | FR/4AT
| 223.7万円
135PS
18.0kgm
10.0km/L
1994/09
JZX90型
[Tourer-V]
2.5L-TB | FR/4AT
| 330.9万円
280PS
37.0kgm
8.2km/L
1994/09
SX90型
[Suffire]
1.8L-NA | FR/5MT
| 193.6万円
120PS
16.5kgm
14.2km/L
4代目クレスタの車両型式・グレード一覧【全11車種】
クレスタの新型モデル
5代目 JZX101型クレスタ
JZX101型クレスタは1996/09に登場した5代目モデル。参考車両の「Exceed-G」は全長4760mm、全幅1755mm、全高1420mmの車体に、220PS/30.0kgmを発生する2JZ型2997ccエンジンを搭載。

クレスタの旧型モデル
3代目 JZX81型クレスタ
JZX81型クレスタは1988/08に登場した3代目モデル。参考車両の「GT Twin-Turbo」は全長4760mm、全幅1710mm、全高1375mmの車体に、280PS/37.0kgmを発生する1JZ型2491ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー TOYOTA
車名&
グレード
クレスタ
Tourer-V
その他 -
お値段 3261000円
車両型式 E-JZX90
駆動方式
変速機
FR・後輪駆動(RWD,2WD)
5速MT・5速マニュアル車
ドア/定員 4ドア/5名乗車
車体寸法 長4750×幅1750×高1390mm
室内寸法 長1990×幅1475×高1155mm
軸距&
輪距
2730mm
前1485mm/後1490mm
最小半径 5.1m
最低高 155mm
タイヤ 前輪:205/55R16
後輪:225/50R16
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ベンチレーテッドディスク
車両重量 1450kg
エンジン諸元
原動機型式 1JZ-GTE
気筒配列 直列6気筒
排気量2491cc
圧縮比8.5
吸気方式 ツインターボ
最高出力 280PS[206kW]/6200rpm
最大トルク 37.0kgm[363Nm]/4800rpm
使用燃料 ハイオクガソリン
10・15燃費 9.1km/L(21.4mpg)
100km燃費 11.0L/100km
1JZ-GTE型エンジンの諸元と性能まとめ
直列6気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に6個配置する方式。理論上では完全バランスなれど今や絶滅危惧種。
直列6気筒エンジンを搭載する車種の一覧
直列6気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税51700円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税18900円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額6000円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、1994/09モデルのクレスタを30年落ちの中古で71.7万円にて購入し、頭金なしで2年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    クレスタの1994/09モデルの場合、2024年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の20%である65.2万円に諸経費として6.5万円を足した71.7万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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1994年式を30年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 2500cc以下 13年経過 51700円
自動車重量税(1年分) 1.5トン以下 18年経過 18900円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
10000km÷7.7km/L×180円/L
7000km÷7.7km/L×180円/L
5000km÷7.7km/L×180円/L
3000km÷7.7km/L×180円/L
233770円
(163640円)
(116890円)
(70130円)
オイル交換(5000km毎) 1回6000円×2回 12000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本12000円×4本÷5年 9600円
任意保険料(月額6000円) 月額6000円×12ヶ月 72000円
ローン完済後の年間維持費 406800円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額29880円×12ヶ月 358560円
ローン返済中の年間維持費 765400円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 58500円
名目 金額
自動車税(1年分) 51700円
自動車重量税(1年分) 18900円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
233770円
(163640円)
(116890円)
(70130円)
オイル交換(5000km毎) 12000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 9600円
任意保険料(月額6000円) 72000円
ローン完済後の年間維持費 406800円
名目 金額
車のローン額(1年分) 358560円
ローン返済中の年間維持費 765400円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
58500円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「2500cc以下で13年経過」クラスの自動車税は51700円、「1.5トン以下で18年経過」クラスの自動車重量税は18900円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに6000円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本12000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額6000円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした58500円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

年間の維持費が30万円前後では曖昧だった貧民と平民の線引きがこの辺りから明確になってきます。月換算で3万円~4万円、年間では36万円~48万円クラスとなると、それなりの収入が継続的に見込めないと手を出せないクラスです。

クレスタ【Tourer-V】の場合、維持費の月額は33900円(ローン完済前は63800円)になります。金銭的にシビアな人からは「車なんてどれもタイヤが4つあるだけなのに、なんでこんなにお金の掛かる車に乗ってるんだ…修行か…」と奇異の目で見られていることでしょう。でも良いんです。愛さえあれば。


燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり180円を基準として、-50円となる130円から、+50円となる230円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費7.7km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
130円/L
168850円
[-64920円]
-25円
155円/L
201320円
[-32450円]
-10円
170円/L
220800円
[-12970円]
180円/L233770円
[0円]
+10円
190円/L
246780円
[+13010円]
+25円
205円/L
266260円
[+32490円]
+50円
230円/L
298730円
[+64960円]

燃費7.7km/LのJZX90型 クレスタで10000km走行するのに必要な燃料は1298.8L、1リットルあたり180円としたときの燃料代は233770円になります。

参考までに、クレスタの燃料タンクは70リットルですので、1298.8Lの給油回数は19回、1回あたりの燃料代は約12310円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては13010円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると32490円、50円も違ってくると64960円にもなります。

これをJZX90型 クレスタの年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり180円の場合を406800円としたとき、130円/Lに値下がりすれば341880円(84.0%)に、230円/Lに値上がりすれば471760円(116.0%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(51700円)なり重量税(18900円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 51700円 24%
自動車重量税 1年分 18900円 9%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 3000km分 70130円 32%
オイル交換 年1回 6000円 3%
タイヤ交換 6年毎 6400円 3%
任意保険料 80% 57600円 25%
合計
[1万kmとの差額]
219600円
-187200円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 51700円 19%
自動車重量税 1年分 18900円 7%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 5000km分 116890円 43%
オイル交換 年1回 6000円 2%
タイヤ交換 6年毎 6400円 2%
任意保険料 85% 61200円 24%
合計
[1万kmとの差額]
270000円
-136800円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 51700円 16%
自動車重量税 1年分 18900円 6%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 7000km分 163640円 51%
オイル交換 年1回 8400円 3%
タイヤ交換 6年毎 6400円 2%
任意保険料 90% 64800円 19%
合計
[1万kmとの差額]
322700円
-84100円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料72000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて187200円安い219600円に、5000km走行では136800円安い270000円に、7000km走行では84100円安い322700円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 51700円 9%
自動車重量税 1年分 18900円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 15000km分 350660円 63%
オイル交換 年3回 36000円 7%
タイヤ交換 2.7年毎 14400円 3%
任意保険料 100% 72000円 13%
合計
[1万kmとの差額]
552500円
+145700円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 51700円 8%
自動車重量税 1年分 18900円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 20000km分 467540円 68%
オイル交換 年4回 48000円 7%
タイヤ交換 2年毎 19200円 3%
任意保険料 100% 72000円 10%
合計
[1万kmとの差額]
686200円
+279400円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。



クレスタの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
10・15モード燃費 9.1km/L
燃料タンク容量 70L
航続距離(カタログ燃費) 637.0km
航続距離(80%燃費) 511.0km
満タンプライス 12600円
1km走行コスト 19.78円
1万円でどこまで行ける? 505.6km
車両価格/航続距離 5119円/km

10・15モード燃費が9.1km/L、燃料タンク容量70リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は637.0kmになります。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(8.2km/L)とすると574.0km、80%(7.3km/L)だと511.0km、70%(6.4km/L)では448.0kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり180円で70リットルの給油をすると12600円、上で計算した航続距離を踏まえると637.0km(80%燃費時511.0km)を走行するのに12600円かかる計算です。

燃費を7.7km/Lとしたときの1km走行コストは19.78円、10万km走行したときの燃料代は197.8万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら19.8万円/年、7年10万kmなら28.3万円/年、5年10万kmなら39.6万円/年、3年10万kmなら65.9万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば505.6km(往復なら片道252.8km)、カタログ値の80%なら404.4km(片道202.2km)離れたところまで行くことができます。

ちなみに、1回の給油で637.0kmの距離を移動できるJZX90型 クレスタ [Tourer-V]という乗り物を、326.1万円で手に入れたと考えたとき、この車が1km走行するにあたっては「5119円の値打ちがある!」と言える、かもしれません。


カタログデータから見えてくる要素

1JZ-GTE型エンジン簡易性能曲線図
1JZ-GTE型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
4800回転時の馬力 248PS
6200回転時の馬力 280PS
各回転域でのトルク
4800回転時のトルク 37.0kgm
6200回転時のトルク 32.4kgm
1JZ-GTE型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載している1JZ型2491cc、直列6気筒のツインターボエンジンは6200回転時に最高出力280馬力を、4800回転時に最大トルク37.0kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクと最高出力の発生回転数が程よく近いこのエンジンは、高めの回転数が得意なタイプのエンジンです。日常での使い勝手をある程度は確保しつつ、高回転のパワー感もしっかり伴う雰囲気の良さが自慢です。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する4800rpmから最高出力が発生する6200rpmまで」の1400rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は22.6%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
2500cc以下クラス編
トヨタの小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
2500cc以下クラス編
トヨタの小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ5.179kg/PS(1450kg/280PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ5.179kg/PS
車体+1人5.375kg/PS
車体+5人6.161kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg5.393kg/PS
車体+70kg5.429kg/PS
車体+80kg5.464kg/PS
車体+90kg5.500kg/PS
車体+100kg5.536kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは5.375kg/PS(1505kg/280PS)となり、数値としては0.196kg、比率にすると3.8%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは6.161kg/PS(1725kg/280PS)となり、数値としては0.982kg、比率にすると19.0%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。


JZX90 クレスタのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
1994/09

-
クレスタ
5.375kg/PS
1505kg/280PS|2.5L-TT
[車体のみPWR:5.179]
2014/06

車種詳細
レヴォーグ
5.383kg/PS
1615kg/300PS|2.0L-TB
車体のみPWR:5.200
2014/08

車種詳細
WRX S4
5.317kg/PS
1595kg/300PS|2.0L-TB
車体のみPWR:5.133
2005/10

車種詳細
RX-8
5.460kg/PS
1365kg/250PS|1.4L-NA
車体のみPWR:5.240
2012/09

車種詳細
レガシィ ツーリングワゴン
5.517kg/PS
1655kg/300PS|2.0L-TB
車体のみPWR:5.333
2002/01

車種詳細
シルビア
5.180kg/PS
1295kg/250PS|2.0L-TB
車体のみPWR:4.960

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ5.375kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

5.160kg/PSから5.590kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、スバルの5人乗りワゴン「VMG型 レヴォーグ」、スバルの5人乗りセダン「VAG型 WRX S4」、マツダの4人乗りクーペ「SE3P型 RX-8」、スバルの5人乗りワゴン「BRG型 レガシィ ツーリングワゴン」、日産の4人乗りクーペ「S15型 シルビア」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

JZX90型 クレスタ [Tourer-V]とパワーウェイトレシオが近い車種|5.375kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は193.1PS/tとなっています。


クレスタがバイクと競争するなら…?


車種詳細
CBR400R|399cc
5.370kg/PS
247kg/46.0PS/3.90kgm
[車体のみPWR:4.174]
1速ギヤ速度:52.9km/h
最小TWR:0.768
1994/09

-
クレスタ|2491cc
5.375kg/PS
1505kg/280PS/37.0kgm
[車体のみPWR:5.179]
1速ギヤ速度:60.9km/h
最小TWR:1.020

車種詳細
NC700X|669cc
5.380kg/PS
269kg/50.3PS/6.22kgm
[車体のみPWR:4.280]
1速ギヤ速度:56.2km/h
最小TWR:0.823

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではクレスタとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

NC56 CBR400Rと競争してみる

まずクレスタより少しPWRが低いバイクとして、ホンダのCBR400Rが挙げられます。PWRの5.370kg/PSは車両重量192kgにライダーの体重55kgを加えた247kgを、最高出力46.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はCBR400Rに8.0km/h勝り、1速TWRは0.252kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

RC63 NC700Xと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、ホンダのNC700Xが挙げられます。PWRの5.380kg/PSは車両重量214kg+55kgの269kgを、最高出力50.3PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は4.7km/h勝り、1速TWRは0.197kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.835
平均ピストンスピード 14.78m/s
トルクウェイトレシオ 39.19kg/kgm
1馬力あたりのお値段 11646円
排気量1Lあたり馬力 112.40PS/L
排気量1Lあたりトルク 14.85kgm/L
1気筒あたりの馬力 46.7PS
1気筒あたりのトルク 6.2kgm
パワーバンド比率 22.6%
燃費×馬力 2164.4pt
各種ランキング
セダンのPWR
2.0~2.5Lターボ車のPWR

トルクウェイトレシオは39.19kg/kgm(1450kg/37.0kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が3261000円、最高出力が280馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は11646円、逆に1万円あたりでは0.86馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は88135円、1万円あたりでは0.11kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
トヨタ編
2500cc以下の車編
セダン編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は112.40PS/L、トルクは14.85kgm/L、1気筒あたりの馬力は46.7馬力、トルクは6.2kgmとなり、このエンジンが280馬力を6200回転で発生させているときの平均ピストンスピードは14.78m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が71.5mmである1JZ型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は8390回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.835になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、どちらかというと真っ直ぐ進むことを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が7.73km/L、最高出力が280PSであるこの車の獲得ポイントは2164.4ptになります。
戯れに車両重量1450kgを100kg単位にした14.5で割ってみたところ、その数値は149.27ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)


人間様の占有スペース

人間様の占有スペース
室内長×幅×高 3.39m³
1人あたりのスペース 約0.68m³
室内長/全長 41.9%
室内幅/全幅 84.3%
室内高/全高 83.1%
室内容積/車両体積 29.4%

ボディサイズと室内寸法のデータがあるので車両全体に対する人間様の占有スペースを計算してみます。ここでの比率はボンネットが長い車であったり乗車人数の少ない車であったり、バン(貨物車)のように人よりも積載容量を重視している車は小さくなります。

まず室内長、室内幅、室内高を掛けて算出される室内の容積は3.39m³です。この車の乗車定員は5人ですから、単純に室内の容積で割るとフル乗車した際には約0.68m³のスペースが割り当てられることになります。続いて室内長を全長で割って算出される室内長と全長の比率は41.9%、同じく室内幅と全幅の比率は84.3%、同じく室内高と全高の比率は83.1%となりました。また車の形状を無視して単なる立方体として見たときの車両の体積に対する室内の容積の比率は29.4%でした。

室内の広さ・長さランキング
室内長が長い車 室内幅が広い車 室内高が高い車 車内の空間が広い車
室内長が長い車
室内幅が広い車
室内高が高い車
車内の空間が広い車


クレスタでの車中泊

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.66m
期待される荷室の幅 1.38m
対角線の長さ 2.16m
期待される荷室の面積 2.29m²

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

縦方向の長さが1.66m(対角線では2.16m)ともなると、もはや車の中で生活しても良いんじゃないかと錯覚しかねないほど快適な睡眠が約束されます。

日頃の行いが悪いとか、人様には言えないことをやらかしたとか、誰の顔も見たくないなどの訳アリで家に帰れず、やむなく車中泊をしてみたが最期、あまりの気楽さに心を奪われ流浪の民となりかねません。

セダンやクーペであっても後部座席の背もたれを取り外してトランクルームと貫通させて荷室長を確保すれば良いだけの話です。たまに背もたれを取り外してもトランクルームと繋がっていなかったり、頑強な補強バーが入っていて邪魔されることもありますが、恐らく稀なケースです。
車中泊にあると嬉しいアイテム


ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合6200rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした6700回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 6700rpm|タイヤサイズ 225/50R16|タイヤ直径 63.1cm|円周長 198.2cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
6700rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 3.251 12.12 -
-
66km/h 10190rpm 1420.9kgm
2速 1.955 7.29 0.601 1-2/
4030rpm
109km/h 6130rpm 854.5kgm
3速 1.310 4.88 0.670 2-3/
4490rpm
163km/h 4110rpm 572.6kgm
4速 1.000 3.73 0.763 3-4/
5110rpm
214km/h 3130rpm 437.1kgm
5速 0.753 2.81 0.753 4-5/
5050rpm
284km/h 2360rpm 329.1kgm
Final 3.727 レシオカバレッジ(変速比幅)4.317

ギヤの繋がりイメージ
JZX90型クレスタ5MT車のギヤ比イメージ
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数4800rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.727)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(37.0kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.727)÷タイヤの有効半径(0.3155m)で算出。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は5速ギヤの284km(6200rpmでは262.7km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

おまけ:6200rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

6200rpmでの速度と
シフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ61km/h-
2速ギヤ101km/h3730rpm
3速ギヤ151km/h4150rpm
4速ギヤ198km/h4730rpm
5速ギヤ263km/h4670rpm

JZX90型クレスタに搭載された1JZ型2491ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する6200rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

まず1速ギヤで6200rpmまで引っ張ると61km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は6200rpmから3730rpmまで落ち、そこから6200rpmまで加速を続けると速度は101km/h(+40km/h)になります。

3速ギヤでは4150rpmまで落ちて6200rpmで151km/h(+50km/h)に、4速ギヤでは4730rpmまで落ちて6200rpmで198km/h(+47km/h)に、5速ギヤでは4670rpmまで落ちて6200rpmで263km/h(+65km/h)という具合に加速していくイメージです。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが4800回転で最大トルク37.0kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば39.19kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(5.179kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと1420.9kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1450kg)を1速ギヤの最大駆動力(1420.9kgm)で割ってみると1.020kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する6200回転でのトルク(32.4kgm)からTWRを算出すると1.17kg/kgmとなり、4800-6200回転の回転域では1.020-1.17kg/kgmの間で推移することがわかります。


ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 4080 6110 8150 10190 12230 14260 18340
2速 2450 3680 4900 6130 7350 8580 11030
3速 1640 2460 3280 4110 4930 5750 7390
4速 1250 1880 2510 3130 3760 4390 5640
5速 940 1420 1890 2360 2830 3300 4250
※赤い数字は暫定レブリミット(6700rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.753)を選択して時速100kmにて走行すると2360回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1420回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1650回転、一般的な高速道路の80km/hでは1890回転、100km/hでは2360回転、制限速度が120km/hになると2830回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは4250回転まで回ります。

一般的な自動車であれば時速100kmでの巡航回転数は2500回転付近に落ち着くようですが、その中でも若干低めの回転数となっています。標準的なギヤ比の範囲内ながらも加速よりも静粛性や燃費に重きを置いた設定なので、急な坂道や長く続く坂道では積極的にギヤを1段下げる操作が必要になるかもしれません。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 10 20 29 39 49 59 69 79
2速 16 33 49 65 82 98 114 131
3速 24 49 73 97 122 146 170 195
4速 32 64 96 128 160 191 223 255
5速 42 85 127 169 212 254 297 339

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(6700回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。


純正装着タイヤの225/50R16と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 225/50R16 | 直径 631mm

-20mm
幅205mm
-10mm
幅215mm
変更なし
幅225mm
+10mm
幅235mm
+20mm
幅245mm
-5%
45
扁平
205/45R16
37.5km/h
直径591mm
径差-40mm
215/45R16
38.0km/h
直径600mm
径差-31mm
225/45R16
38.6km/h
直径609mm
径差-22mm
235/45R16
39.2km/h
直径618mm
径差-13mm
245/45R16
39.7km/h
直径627mm
径差-4mm
0%
50
扁平
205/50R16
38.7km/h
直径611mm
径差-20mm
215/50R16
39.4km/h
直径621mm
径差-10mm
225/50R16
40.0km/h
631mm
0mm
235/50R16
40.6km/h
直径641mm
径差+10mm
245/50R16
41.3km/h
直径651mm
径差+20mm
+5%
55
扁平
205/55R16
40.1km/h
直径632mm
径差+1mm
215/55R16
40.8km/h
直径643mm
径差+12mm
225/55R16
41.5km/h
直径654mm
径差+23mm
235/55R16
42.2km/h
直径665mm
径差+34mm
245/55R16
42.9km/h
直径676mm
径差+45mm
+10%
60
扁平
205/60R16
41.3km/h
直径652mm
径差+21mm
215/60R16
42.1km/h
直径664mm
径差+33mm
225/60R16
42.9km/h
直径676mm
径差+45mm
235/60R16
43.6km/h
直径688mm
径差+57mm
245/60R16
44.4km/h
直径700mm
径差+69mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、205/50R16 、215/45R16、215/50R16 、225/45R16 、235/45R16 、245/45R16あたりのタイヤがおすすめです。

225/50R16のタイヤ幅を205mmから255mmまで、扁平率を35%から65%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、225/50R16の適応サイズと性能の変化 [JZX90型クレスタ編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
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JZX90型クレスタ[2.5L-TT FR/5MT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト5.179kg/ps62.55
1速ギヤ加速性能1.020kg/kgm61.86
1L換算馬力112.40ps/L53.51
1L換算トルク14.85kgm/L46.75
WB/TR比1.83543.61
ワイド&ロー指数0.79457.15
前面の面積2.433m²55.37
最低地上高155mm49.76
スポーツ性能部門の得点430.56

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
10-15燃費9.1km/L41.40
年間維持費406800円42.73
100kmh回転数2360rpm51.71
航続距離637.0km45.51
車の大きさ11.554m³50.46
室内の広さ3.390m³49.75
最小回転半径5.1m51.67
馬力単価11646円63.01
ユーティリティ部門の得点396.24

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した JZX90型クレスタ[2.5L-TT FR/5MT] の総合得点は 826.80 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したJZX90型クレスタ(FR/5MT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのセダン」、「2500ccのセダン」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

クレスタの歴代モデル

5代目 JZX101型 クレスタ
JZX101 クレスタは1996/09に登場した5代目モデル。参考車両の「Exceed-G」は全長4760mm、全幅1755mm、全高1420mmの車体に、220PS/30.0kgmを発生する2JZ型2997ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。

4代目 JZX91型 クレスタ
JZX91 クレスタは1992/10に登場した4代目モデル。参考車両の「Super-Lucent-G」は全長4750mm、全幅1750mm、全高1390mmの車体に、220PS/28.5kgmを発生する2JZ型2997ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。

3代目 MX83型 クレスタ
MX83 クレスタは1988/08に登場した3代目モデル。参考車両の「Super-Lucent-G」は全長4760mm、全幅1710mm、全高1375mmの車体に、200PS/27.0kgmを発生する7M型2954ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。