AL21 コルサ セダンの性能と維持費 FF/4MT 5人 105万円 1988年式

このページでは、トヨタ自動車の4ドア・5人乗りセダン、2代目のE-AL21型コルサ セダン GX【1988/05モデル・70PS/10.9kgm・FF/MT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

AL21 コルサ セダン
販売期間:1982/05 - 1990/09

画像はトヨタ自動車より引用
http://toyota.jp/
投稿:2011/11/06|更新:2021/07/01

ボディサイズが全長4125mm×全幅1615mm×全高1385mm、排気量は1452ccであることから、大雑把に分類すると1.5リットルクラス(1500cc、自動車税は1.5L以下を適用)に属した、いわゆる5ナンバークラスの車です。とにかく排気量を増やして、とにかくボディを大きく、特に全幅を広げれば良いんだという風潮が蔓延る現代においては大変貴重な車となっています。

駆動方式にはエンジンを車体の前方に搭載し、前輪のみを駆動する、フロントエンジン・フロントドライブ方式(FF・FWD・前輪駆動とも)を採用しています。この方式はエンジンと駆動系(ミッション、デフ等)の収納がエンジンルーム内で完結するので、軽量コンパクトかつ低コスト化が実現でき、室内を広く作りやすい(エンジンが横置きの場合)ほか、後輪駆動車に比べて直進安定性に優れることが主な特長です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4125mmであるこの車の場合は「ロア ミディアム」(Lower-Medium:3850mm超-4300mm以下・Cセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


AL21型 コルサ セダン [1452cc/70PS FF/4MT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

No Data
タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
No Data
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

2代目コルサ セダンの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
1988/05
AL21型
[EX]
1.5L-NA | FF/3AT
| 121.0万円
70PS
10.9kgm
13.2km/L
1988/05
AL21型
[EX]
1.5L-NA | FF/5MT
| 121.0万円
70PS
10.9kgm
15.2km/L
コルサ セダンの新型モデル
4代目 EL43型コルサ セダン
EL43型コルサ セダンは1990/09に登場した4代目モデル。参考車両の「VIT-Z」は全長4115mm、全幅1660mm、全高1370mmの車体に、115PS/13.8kgmを発生する5E型1496ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー TOYOTA
車名&
グレード
コルサ セダン
GX
その他 -
お値段 1041000円
車両型式 E-AL21
駆動方式
変速機
FF・前輪駆動(FWD,2WD)
4速MT・4速マニュアル車
ドア/定員 4ドア/5人
車体寸法 長4125×幅1615×高1385mm
軸距&
輪距
2430mm
前1385mm/後1370mm
最小半径 4.8m
タイヤ 前輪:145/80R13
後輪:145/80R13
ブレーキ 前:ディスク
後:ドラム
車両重量 850kg
エンジン諸元
原動機型式 3A-U
気筒配列 直列4気筒
排気量1452cc
圧縮比9.3
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 70PS[51kW]/5600rpm
最大トルク 10.9kgm[107Nm]/3600rpm
使用燃料 レギュラーガソリン
10・15燃費 15.2km/L(35.8mpg)
100km燃費 6.6L/100km
3A-U型エンジンの諸元と性能まとめ
直列4気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に4個配置する方式。小排気量から2.5Lあたりまでをカバー。
直列4気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税39600円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税12600円/年と自賠責保険料10005円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額5000円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、1988/05モデルのコルサ セダンを35年落ちの中古で22.9万円にて購入し、頭金なしで1年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    コルサ セダンの1988/05モデルの場合、2023年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の20%である20.8万円に諸経費として2.1万円を足した22.9万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
  • 自動車保険は比較で安くなる!

1988年式を35年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 1500cc以下 13年経過 39600円
自動車重量税(1年分) 1.0トン以下 18年経過 12600円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 10005円
燃料代(年間1万km) 10000km÷12.9km/L×165円/L 127910円
オイル交換(5000km毎) 1回4000円×2回 8000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本6000円×4本÷5年 4800円
任意保険料(月額5000円) 月額5000円×12ヶ月 60000円
ローン完済後の年間維持費 263000円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額19070円×12ヶ月 228840円
ローン返済中の年間維持費 491800円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 48300円
名目 金額
自動車税(1年分) 39600円
自動車重量税(1年分) 12600円
自賠責保険料(1年分) 10005円
燃料代(年間1万km) 127910円
オイル交換(5000km毎) 8000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 4800円
任意保険料(月額5000円) 60000円
ローン完済後の年間維持費 263000円
名目 金額
車のローン額(1年分) 228840円
ローン返済中の年間維持費 491800円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
48300円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「1500cc以下で13年経過」クラスの自動車税は39600円、「1.0トン以下で18年経過」クラスの自動車重量税は12600円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに4000円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本6000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額5000円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2017年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした48300円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

お財布に厚みが増した勢いで少し色気を出して、自身の車にステータス性を欲すると月換算で2万円~3万円の間、年間にすると24万円~36万円のクラスです。コルサ セダン【GX】の場合、維持費の月額は22000円(ローン完済前は41000円)になります。

口癖のように「もうちょっと維持費が安ければねえ…?」なんて呟くその姿は自慢げなようであり、しかし哀愁を帯びているようでもあり対応に困ります。より維持費の掛からない新しい車を買うほどではない、が、維持費のことを考えずにもいられない、そんなクラスです。全体から見るとこの辺りから面白味のある車が増えてくるイメージです。


低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 39600円 25%
自動車重量税 1年分 12600円 8%
自賠責保険料 1年分 10005円 6%
燃料代 3000km分 38370円 25%
オイル交換 年1回 4000円 3%
タイヤ交換 6年毎 3200円 2%
任意保険料 80% 48000円 31%
合計
[1万kmとの差額]
155800円
-107200円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 39600円 21%
自動車重量税 1年分 12600円 7%
自賠責保険料 1年分 10005円 5%
燃料代 5000km分 63960円 35%
オイル交換 年1回 4000円 2%
タイヤ交換 6年毎 3200円 2%
任意保険料 85% 51000円 28%
合計
[1万kmとの差額]
184400円
-78600円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 39600円 18%
自動車重量税 1年分 12600円 6%
自賠責保険料 1年分 10005円 5%
燃料代 7000km分 89540円 42%
オイル交換 年1回 5600円 3%
タイヤ交換 6年毎 3200円 1%
任意保険料 90% 54000円 25%
合計
[1万kmとの差額]
214600円
-48400円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料60000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて107200円安い155800円に、5000km走行では78600円安い184400円に、7000km走行では48400円安い214600円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 39600円 11%
自動車重量税 1年分 12600円 4%
自賠責保険料 1年分 10005円 3%
燃料代 15000km分 191870円 56%
オイル交換 年3回 24000円 7%
タイヤ交換 2.7年毎 7200円 2%
任意保険料 100% 60000円 17%
合計
[1万kmとの差額]
345300円
+82300円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 39600円 9%
自動車重量税 1年分 12600円 3%
自賠責保険料 1年分 10005円 2%
燃料代 20000km分 255820円 61%
オイル交換 年4回 32000円 8%
タイヤ交換 2年毎 9600円 2%
任意保険料 100% 60000円 15%
合計
[1万kmとの差額]
419700円
+156700円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。


1km走行コストと月間&年間交通費

距離/日費用/日月換算年換算
10km110円2400円2.9万円
20km220円4800円5.7万円
30km330円7300円8.6万円
50km540円11900円14.0万円
100km1090円24000円28.3万円

さて、レギュラーガソリン1リットルの燃料価格を165円、燃費を15.2km/Lとしたとき、1km走行あたりのコストは10.86円になります。

たとえばこの車を通勤車とした場合、1日の走行距離が10kmならガソリン代は110円/日となり、20km走行なら220円/日、30km走行なら330円/日、50km走行なら540円/日、100km走行なら1090円/日かかる計算です。

1か月の労働日数を22日として計算すると、通勤距離が30kmなら月間の走行距離は660kmでガソリン代は7300円/月、1年間の労働日数を260日とすると年間の走行距離は7800kmでガソリン代は8.6万円/年という塩梅です。


カタログデータから見えてくる要素

3A-U型エンジン簡易性能曲線図
3A-U型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
3600回転時の馬力 55PS
5600回転時の馬力 70PS
5600回転時の馬力 70PS
各回転域でのトルク
3600回転時のトルク 10.9kgm
5600回転時のトルク 9.0kgm
5600回転時のトルク 9.0kgm
3A-U型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載している3A型1452cc、直列4気筒の自然吸気エンジンは5600回転時に最高出力70馬力を、3600回転時に最大トルク10.9kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクの発生回転数が若干高めにあるこのエンジンは、普段使いでも不足を感じることなく、それでいて高い回転数を維持すればスポーティな走行も楽しめるバランスの良さが魅力です。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する3600rpmから最高出力が発生する5600rpmまで」の2000rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は35.7%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
1500cc以下クラス編
トヨタの小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
1500cc以下クラス編
トヨタの小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ12.143kg/PS(850kg/70PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ12.143kg/PS
車体+1人12.929kg/PS
車体+5人16.071kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg13.000kg/PS
車体+70kg13.143kg/PS
車体+80kg13.286kg/PS
車体+90kg13.429kg/PS
車体+100kg13.571kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは12.929kg/PS(905kg/70PS)となり、数値としては0.786kg、比率にすると6.5%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは16.071kg/PS(1125kg/70PS)となり、数値としては3.928kg、比率にすると32.3%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。


AL21 コルサ セダンのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
1988/05

-
コルサ セダン
12.929kg/PS
905kg/70PS|1.5L-NA
[車体のみPWR:12.143]
2010/11

車種詳細
NV200バネット ワゴン
12.890kg/PS
1405kg/109PS|1.6L-NA
車体のみPWR:12.385
2012/09

車種詳細
up!
13.000kg/PS
975kg/75PS|1.0L-NA
車体のみPWR:12.267
2004/06

車種詳細
ミラジーノ
12.891kg/PS
825kg/64PS|0.7L-TB
車体のみPWR:12.031
2008/07

車種詳細
Keiワークス
13.047kg/PS
835kg/64PS|0.7L-TB
車体のみPWR:12.188
2014/12

車種詳細
アルト
12.981kg/PS
675kg/52PS|0.7L-NA
車体のみPWR:11.923

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ12.929kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

12.800kg/PSから13.058kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、日産の7人乗りミニバン「M20型 NV200バネット ワゴン」、フォルクスワーゲンの4人乗りハッチバック「AACHY型 up!」、ダイハツの4人乗り軽ハッチバック「L700S型 ミラジーノ」、スズキの4人乗り軽SUV「HN22S型 Keiワークス」、スズキの4人乗り軽ハッチバック「HA36S型 アルト」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

AL21型 コルサ セダン [GX]とパワーウェイトレシオが近い車種|12.929kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は82.4PS/tとなっています。


コルサ セダンがバイクと競争するなら…?


車種詳細
GN125E|124cc
12.923kg/PS
168kg/13.0PS/1.00kgm
[車体のみPWR:8.692]
1988/05

-
コルサ セダン|1452cc
12.929kg/PS
905kg/70PS/10.9kgm
[車体のみPWR:12.143]

車種詳細
CB125T|124cc
12.933kg/PS
194kg/15.0PS/1.02kgm
[車体のみPWR:9.267]

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではコルサ セダンとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

NF41A GN125Eと競争してみる

まずコルサ セダンより少しPWRが低いバイクとして、スズキのGN125Eが挙げられます。PWRの12.923kg/PSは車両重量113kgにライダーの体重55kgを加えた168kgを、最高出力13.0PSで割ったものです。

JC06 CB125Tと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、ホンダのCB125Tが挙げられます。PWRの12.933kg/PSは車両重量139kg+55kgの194kgを、最高出力15.0PSで割ったもので、(PWRで比較すれば)まさに街角の好敵手と呼べるバイクです。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.763
平均ピストンスピード 14.37m/s
トルクウェイトレシオ 77.98kg/kgm
1馬力あたりのお値段 14871円
排気量1Lあたり馬力 48.21PS/L
排気量1Lあたりトルク 7.51kgm/L
1気筒あたりの馬力 17.5PS
1気筒あたりのトルク 2.7kgm
パワーバンド比率 35.7%
燃費×馬力 904.4pt
各種ランキング
セダンのPWR
1.3~1.5L以下のPWR

トルクウェイトレシオは77.98kg/kgm(850kg/10.9kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が1041000円、最高出力が70馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は14871円、逆に1万円あたりでは0.67馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は95505円、1万円あたりでは0.10kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
トヨタ編
1500cc以下の車編
セダン編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は48.21PS/L、トルクは7.51kgm/L、1気筒あたりの馬力は17.5馬力、トルクは2.7kgmとなり、このエンジンが70馬力を5600回転で発生させているときの平均ピストンスピードは14.37m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が77.0mmである3A型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は7790回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.763になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、走ってよし、曲がってよしで至れり尽くせりのオールラウンダーであると言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が12.92km/L、最高出力が70PSであるこの車の獲得ポイントは904.4ptになります。
戯れに車両重量850kgを100kg単位にした8.5で割ってみたところ、その数値は106.40ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)


人間様の占有スペース

人間様の占有スペース
室内長×幅×高 2.85m³
1人あたりのスペース 約0.57m³
室内長/全長 43.9%
室内幅/全幅 83.6%
室内高/全高 84.1%
室内容積/車両体積 30.9%

ボディサイズと室内寸法のデータがあるので車両全体に対する人間様の占有スペースを計算してみます。ここでの比率はボンネットが長い車であったり乗車人数の少ない車であったり、バン(貨物車)のように人よりも積載容量を重視している車は小さくなります。

まず室内長、室内幅、室内高を掛けて算出される室内の容積は2.85m³です。この車の乗車定員は5人ですから、単純に室内の容積で割るとフル乗車した際には約0.57m³のスペースが割り当てられることになります。続いて室内長を全長で割って算出される室内長と全長の比率は43.9%、同じく室内幅と全幅の比率は83.6%、同じく室内高と全高の比率は84.1%となりました。また車の形状を無視して単なる立方体として見たときの車両の体積に対する室内の容積の比率は30.9%でした。

室内の広さ・長さランキング
室内長が長い車 室内幅が広い車 室内高が高い車 車内の空間が広い車
室内長が長い車
室内幅が広い車
室内高が高い車
車内の空間が広い車


コルサ セダンでの車中泊

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.44m
期待される荷室の幅 1.25m
対角線の長さ 1.91m
期待される荷室の面積 1.80m²

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

縦方向の長さが1.44m(対角線では1.91m)であれば、小柄な体型なら斜めに転げることで足を伸ばして寝られないこともなさそうです。

普通体型では斜めに転げた上で腰と膝を曲げれば何とかギリギリ、大柄な体型ではダンゴ虫のように丸まって腰痛覚悟で決死の車中泊を敢行せざるを得ません。

セダンやクーペであっても後部座席の背もたれを取り外してトランクルームと貫通させて荷室長を確保すれば良いだけの話です。たまに背もたれを取り外してもトランクルームと繋がっていなかったり、頑強な補強バーが入っていて邪魔されることもありますが、恐らく稀なケースです。
車中泊にあると嬉しいアイテム


コルサ セダンの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
10・15モード燃費 15.2km/L
燃料タンク容量 50L
航続距離(カタログ燃費) 760.0km
航続距離(80%燃費) 610.0km
満タンプライス 8250円
1万円でどこまで行ける? 921.2km
車両価格/航続距離 1370円/km

10・15モード燃費が15.2km/Lですので、燃料タンクの容量が50リットルですと航続可能距離は760.0kmになります。(カタログ燃費通りに走行できた場合)

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(13.7km/L)とすると685.0km、80%(12.2km/L)だと610.0km、70%(10.6km/L)では530.0kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、レギュラーガソリン50リットルの給油で8250円、上で計算した航続距離を踏まえると760.0km(80%燃費時610.0km)を走行するのに8250円かかる計算です。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば921.2km(往復なら片道460.6km)、カタログ値の80%なら737.0km(片道368.5km)離れたところまで行くことができます。

ちなみに、1回の給油で760.0kmの距離を移動できるAL21型 コルサ セダン [GX]という乗り物を、104.1万円で手に入れたと考えたとき、この車が1km走行するにあたっては「1370円の値打ちがある!」と言える、かもしれません。


純正装着タイヤの145/80R13と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 145/80R13 | 直径 562mm

-20mm
幅125mm
-10mm
幅135mm
変更なし
幅145mm
+10mm
幅155mm
+20mm
幅165mm
-5%
75
扁平
125/75R13
36.9km/h
直径518mm
径差-44mm
135/75R13
37.9km/h
直径533mm
径差-29mm
145/75R13
39.0km/h
直径548mm
径差-14mm
155/75R13
40.1km/h
直径563mm
径差+1mm
165/75R13
41.1km/h
直径578mm
径差+16mm
0%
80
扁平
125/80R13
37.7km/h
直径530mm
径差-32mm
135/80R13
38.9km/h
直径546mm
径差-16mm
145/80R13
40.0km/h
562mm
0mm
155/80R13
41.1km/h
直径578mm
径差+16mm
165/80R13
42.3km/h
直径594mm
径差+32mm
+5%
85
扁平
125/85R13
38.6km/h
直径543mm
径差-19mm
135/85R13
39.9km/h
直径560mm
径差-2mm
145/85R13
41.1km/h
直径577mm
径差+15mm
155/85R13
42.3km/h
直径594mm
径差+32mm
165/85R13
43.5km/h
直径611mm
径差+49mm
+10%
90
扁平
125/90R13
39.5km/h
直径555mm
径差-7mm
135/90R13
40.8km/h
直径573mm
径差+11mm
145/90R13
42.1km/h
直径591mm
径差+29mm
155/90R13
43.3km/h
直径609mm
径差+47mm
165/90R13
44.6km/h
直径627mm
径差+65mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、125/85R13 、135/80R13、135/85R13 、145/75R13 あたりのタイヤがおすすめです。

145/80R13のタイヤ幅を125mmから175mmまで、扁平率を65%から95%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、ホイールサイズを13インチからインチダウン、インチアップした場合の一覧表は、純正装着タイヤが145/80R13のとき互換可能なタイヤサイズのページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはオートウェイのタイヤ通販をご覧ください。


AL21型コルサ セダン[1.5L-NA FF/4MT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト12.143kg/ps43.30
1速ギヤ加速性能-39.91
1L換算馬力48.21ps/L30.33
1L換算トルク7.51kgm/L26.10
WB/TR比1.76351.03
ワイド&ロー指数0.85852.36
前面の面積2.237m²60.85
最低地上高-43.65
スポーツ性能部門の得点347.53

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
10-15燃費15.2km/L54.75
年間維持費263000円55.78
100kmh回転数-43.41
航続距離760.0km52.91
車の大きさ9.227m³41.26
室内の広さ2.847m³44.67
最小回転半径4.8m57.71
馬力単価14871円58.56
ユーティリティ部門の得点409.05

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した AL21型コルサ セダン[1.5L-NA FF/4MT] の総合得点は 756.58 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したAL21型コルサ セダン(FF/4MT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのセダン」、「1500ccのセダン」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

コルサ セダンの歴代モデル

5代目 EL55型 コルサ セダン
EL55 コルサ セダンは1994/09に登場した5代目モデル。参考車両の「VIT-X」は全長4130mm、全幅1660mm、全高1385mmの車体に、91PS/13.2kgmを発生する5E型1496ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。

4代目 EL41型 コルサ
EL41 コルサは1990/09に登場した4代目モデル。参考車両の「TX」は全長3930mm、全幅1645mm、全高1365mmの車体に、97PS/11.5kgmを発生する4E型1331ccエンジンを搭載した5人乗りハッチバック。

3代目 EL31型 コルサ GPターボ
EL31 コルサ GPターボは1986/05に登場した3代目モデル。参考車両の「Retra GP-Turbo」は全長3910mm、全幅1635mm、全高1370mmの車体に、115PS/17.5kgmを発生する3E型1456ccエンジンを搭載した5人乗りハッチバック。

2代目 AL21型 コルサ セダン
AL21 コルサ セダンは1982/05に登場した2代目モデル。参考車両の「EX」は全長4125mm、全幅1615mm、全高1385mmの車体に、70PS/10.9kgmを発生する3A型1452ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。