GGH25W アルファードの性能と維持費 4WD/6AT 509万円 2012年式

このページでは、トヨタ自動車の5ドア・8人乗りミニバン、2代目のDBA-GGH25W型アルファード 350G JC08燃費版【2012/09モデル・280PS/35.1kgm・4WD/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

GGH25W アルファード
販売期間:2008/05 - 2015/01

画像はトヨタ自動車より引用
http://toyota.jp/
投稿:2013/02/16|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長4870mm×全幅1830mm×全高1905mm、排気量は3456ccであることから、大雑把に分類すると3.5リットルクラス(3500cc、自動車税は3.5L以下を適用)に属し、全長、全幅、排気量ともに5ナンバー枠を超えていることにより完全無欠の3ナンバー登録車です。いわゆる【高級車】にカテゴライズされます。
参考:280馬力の国産車 一覧

駆動方式には車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆる四輪駆動(All Wheel Drive・AWD・Four Wheel Drive・4WDとも)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4870mmであるこの車の場合は「アッパーミディアム」(Upper-Medium:4650mm超-4900mm以下・Eセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


GGH25W型 アルファード [3456cc/280PS 4WD/6AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

2代目アルファードの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2011/11
ANH25W型
[240S JC08燃費版]
2.4L-NA・4WD/CVT・353.9万円
170PS・22.8kgm・10.4km/L
170PS
22.8kgm
10.4km/L
2008/08
ANH25W型
[240X]
2.4L-NA・4WD/CVT・321.0万円
170PS・22.8kgm・11.4km/L
170PS
22.8kgm
11.4km/L
2008/05
ANH20W型
[240X]
2.4L-NA・FF/CVT・300.0万円
170PS・22.8kgm・11.6km/L
170PS
22.8kgm
11.6km/L
2代目アルファードの車両型式・グレード一覧【全8車種】
アルファードの新型モデル
3代目 GGH30W型アルファード
GGH30W型アルファードは2015/01に登場した3代目モデル。参考車両の「3.5SC」は全長4950mm、全幅1850mm、全高1935mmの車体に、300PS/36.8kgmを発生する2GR型3456ccエンジンを搭載。

アルファードの旧型モデル
初代 MNH15W型アルファード
MNH15W型アルファードは2002/05に登場した初代モデル。参考車両の「MX」は全長4840mm、全幅1805mm、全高1935mmの車体に、220PS/31.0kgmを発生する1MZ型2994ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー トヨタ自動車
車名&
グレード
アルファード
350G JC08燃費版
その他 350Sの燃費は9.2km/L タイヤは235/50R18を装着 7人乗りあり
お値段 5088000円
車両型式 DBA-GGH25W
駆動方式
変速機
4WD・四輪駆動(AWD)
6速AT・6速オートマ車
ドア/定員 5ドア/8名乗車
車体寸法 長4870×幅1830×高1905mm
室内寸法 長3160×幅1585×高1360mm
軸距&
輪距
2950mm
前1580mm/後1585mm
最小半径 5.7m
最低高 170mm
タイヤ 前輪:215/65R16
後輪:215/65R16
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ディスク
車両重量 2110kg
エンジン諸元
原動機型式 2GR-FE
気筒配列 V型6気筒
排気量3456cc
圧縮比10.8
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 280PS[206kW]/6200rpm
最大トルク 35.1kgm[344Nm]/4700rpm
使用燃料 ハイオクガソリン
JC08燃費 8.9km/L(20.9mpg)
100km燃費 11.2L/100km
2GR-FE型エンジンの諸元と性能まとめ
V型6気筒とは‥シリンダをV字型に交互で6個配置する方式。中排気量のスタンダード。
V型6気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税58000円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税20500円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額7000円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2012/09モデルのアルファードを12年落ちの中古で251.9万円にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    アルファードの2012/09モデルの場合、2024年現在では12年が経過しているため、新車価格の45%である228.96万円に諸経費として22.9万円を足した251.9万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2012年式を12年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 3500cc以下 13年未満 58000円
自動車重量税(1年分) 2.5トン以下 13年未満 20500円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
燃料代(年間1万km) 10000km÷8.3×185円/L 222890円
オイル交換(5000km毎) 1回6000円×2回 12000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本12000円×4本÷5年 9600円
任意保険料(月額7000円) 月額7000円×12ヶ月 84000円
ローン完済後の年間維持費 415900円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額41980円×12ヶ月 503760円
ローン返済中の年間維持費 919600円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 61700円
名目 金額
自動車税(1年分) 58000円
自動車重量税(1年分) 20500円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
222890円
(156020円)
(111450円)
(66870円)
オイル交換(5000km毎) 12000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 9600円
任意保険料(月額7000円) 84000円
ローン完済後の年間維持費 415900円
名目 金額
車のローン額(1年分) 503760円
ローン返済中の年間維持費 919600円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
61700円
  • 初度登録から12年経過車の場合、「3500cc以下で13年未満」クラスの自動車税は58000円、「2.5トン以下で13年未満」クラスの自動車重量税は20500円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに6000円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本12000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額7000円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした61700円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

このあたりのクラスから理想と現実の違い、つまり「乗りたい車」と「乗ることができる車」は違うことを思い知らされます。うっかり手を出せば「いっ…維持費が高すぎて息ができん!フーッ!フーッ!」と目を白黒させることになりかねません。

さて、アルファード【350G JC08燃費版】の場合、維持費の月額は34700円になります。金銭的にシビアな人からは「車なんてどれもタイヤが4つあるだけなのに、なんでこんなにお金の掛かる車に乗ってるんだ…修行か…」と奇異の目で見られていることでしょう。でも良いんです。愛さえあれば。

アルファードの維持費は高い?安い?

「アルファードの年間維持費は415900円です!」と断じるのは実に簡単なことですが、「3500ccクラスという枠組みの中で維持費を比べたら高いの?安いの?」という点も外せません。はたしてアルファードの維持費は高いのか、安いのか、例によって表を作って差額を求めてみます。


車名年間維持費差額
安いCX-60271400円-144500円
ディグニティ310600円-105300円
Eクラス セダン351800円-64100円
IS387200円-28700円
アルファードの維持費415900円
基準3500ccクラス平均425800円+9900円
911 クーペ502500円+86600円
カマロ クーペ553300円+137400円
高い5シリーズ セダン736000円+320100円

アルファードの年間維持費を、3500ccクラスで最も維持費が安いCX-60と比較して144500円高く、最も高い5シリーズ セダンと比較して320100円安く、3500ccクラスの平均維持費との比較では9900円安くなっています。

最低額のCX-60と最高額の5シリーズ セダンは極端な例としても、3500ccクラスの平均的な維持費との差額を客観的に見て、アルファードの維持費は ちょっと安い! と言えそうです。

年間維持費が安い 3500ccクラスの車 ランキング

アルファードを維持するための年収要件

せっかく年間維持費を求めましたので、生活に支障を与えず無理なく維持できる年収をシミュレーションしてみましょう。ここでは年収の30%を天使の取り分として上納した残りを可処分所得(手取り収入)とし、うち10%、15%、20%を維持費に充てる場合で計算してみます。
※購入資金&ローン残高は考慮しません。

覚悟%年収月給手取り
10%540万円45万円35万円
15%360万円30万円24万円
20%270万円23万円18万円

維持費を可処分所得の10%までとする場合に必要な年収は540万円(総支給額45万円/月、手取り35万円/月)、ここから月額維持費3.5万円を支払うと残りは31.5万円です。価値観は人それぞれありますが、この年収があればそう負担感なく維持できそうです。

15%まで許容する場合に必要な年収は360万円(総支給額30万円/月、手取り24万円/月)、3.5万円を支払うと残りは20.5万円になります。

さて、手取りの20%を車の維持費に回す覚悟があるなら、年収が270万円(総支給額23万円/月、手取り18万円/月)あれば乗れないことはないでしょう。3.5万円を引くと残りは14.5万円…まあ…余裕があるとは言えません。

多方面に支障が出ることになる禁断の果実…ではありますが、1万km分の燃料代23万円を含んでいるので、意外や意外、案ずるより生むが易し、「思い切って蓋を開けてみたら何とかなっちゃった!」という展開もあり得なくはありません。(ご利用は計画的に)

燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり185円を基準として、-50円となる135円から、+50円となる235円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費8.3km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
135円/L
162670円
[-60220円]
-25円
160円/L
192790円
[-30100円]
-10円
175円/L
210860円
[-12030円]
185円/L222890円
[0円]
+10円
195円/L
234960円
[+12070円]
+25円
210円/L
253030円
[+30140円]
+50円
235円/L
283160円
[+60270円]

燃費8.3km/LのGGH25W型 アルファードで10000km走行するのに必要な燃料は1204.9L、1リットルあたり185円としたときの燃料代は222890円になります。

参考までに、アルファードの燃料タンクは65リットルですので、1204.9Lの給油回数は19回、1回あたりの燃料代は約11740円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては12070円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると30140円、50円も違ってくると60270円にもなります。

これをGGH25W型 アルファードの年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり185円の場合を415900円としたとき、135円/Lに値下がりすれば355680円(85.5%)に、235円/Lに値上がりすれば476170円(114.5%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(58000円)なり重量税(20500円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 58000円 25%
自動車重量税 1年分 20500円 9%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 3000km分 66870円 29%
オイル交換 年1回 6000円 3%
タイヤ交換 6年毎 6400円 3%
任意保険料 80% 67200円 27%
合計
[1万kmとの差額]
233800円
-182100円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 58000円 21%
自動車重量税 1年分 20500円 7%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 5000km分 111450円 39%
オイル交換 年1回 6000円 2%
タイヤ交換 6年毎 6400円 2%
任意保険料 85% 71400円 26%
合計
[1万kmとの差額]
282600円
-133300円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 58000円 17%
自動車重量税 1年分 20500円 6%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 7000km分 156020円 47%
オイル交換 年1回 8400円 3%
タイヤ交換 6年毎 6400円 2%
任意保険料 90% 75600円 22%
合計
[1万kmとの差額]
333800円
-82100円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料84000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて182100円安い233800円に、5000km走行では133300円安い282600円に、7000km走行では82100円安い333800円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 58000円 10%
自動車重量税 1年分 20500円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 15000km分 334340円 60%
オイル交換 年3回 36000円 6%
タイヤ交換 2.7年毎 14400円 3%
任意保険料 100% 84000円 15%
合計
[1万kmとの差額]
556100円
+140200円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 58000円 8%
自動車重量税 1年分 20500円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 20000km分 445780円 65%
オイル交換 年4回 48000円 7%
タイヤ交換 2年毎 19200円 3%
任意保険料 100% 84000円 13%
合計
[1万kmとの差額]
684400円
+268500円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。

年間維持費ランキング リスト
トヨタの小型車&普通車編
3500cc以下クラス編
小型車&普通車の新車編
7人乗りミニバン編

アルファードの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
JC08モード燃費 8.9km/L
燃料タンク容量 65L
航続距離(カタログ燃費) 578.5km
航続距離(80%燃費) 461.5km
満タンプライス 12025円
1km走行コスト 20.79円
1万円でどこまで行ける? 481.1km

JC08モード燃費が8.9km/L、燃料タンク容量65リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は578.5kmです。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(8.0km/L)とすると航続距離は520.0km、80%(7.1km/L)だと461.5km、70%(6.2km/L)では403.0kmになります。

燃料タンクに1滴の燃料もない状態から65リットルきっちり満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり185円では12025円、上で計算した航続距離を踏まえると578.5km(80%燃費時461.5km)を走行するのに12025円かかる計算です。

燃費を8.3km/Lとしたときの1km走行コストは20.79円、10万km走行したときの燃料代は207.9万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら20.8万円/年、7年10万kmなら29.7万円/年、5年10万kmなら41.6万円/年、3年10万kmなら69.3万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば481.1km(往復なら片道240.5km)、カタログ値の80%なら384.9km(片道192.4km)離れたところまで行くことができます。

カタログデータから見えてくる要素

2GR-FE型エンジン簡易性能曲線図
各回転域での馬力
4700回転時の馬力 230PS
6200回転時の馬力 280PS
各回転域でのトルク
4700回転時のトルク 35.1kgm
6200回転時のトルク 32.4kgm
2GR-FE型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載している2GR型3456cc、V型6気筒の自然吸気エンジンは6200回転時に最高出力280馬力を、4700回転時に最大トルク35.1kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクと最高出力の発生回転数が程よく近いこのエンジンは、高めの回転数が得意なタイプのエンジンです。日常での使い勝手をある程度は確保しつつ、高回転のパワー感もしっかり伴う雰囲気の良さが自慢です。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する4700rpmから最高出力が発生する6200rpmまで」の1500rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は24.2%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
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トヨタの小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
3500cc以下クラス編
トヨタの小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ7.536kg/PS(2110kg/280PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ7.536kg/PS
車体+1人7.732kg/PS
車体+8人9.107kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg7.750kg/PS
車体+70kg7.786kg/PS
車体+80kg7.821kg/PS
車体+90kg7.857kg/PS
車体+100kg7.893kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは7.732kg/PS(2165kg/280PS)となり、数値としては0.196kg、比率にすると2.6%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの8人が搭乗した場合、車両重量に440kgがプラスされてパワーウェイトレシオは9.107kg/PS(2550kg/280PS)となり、数値としては1.571kg、比率にすると20.8%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

GGH25W アルファードのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2012/09

-
アルファード
7.732kg/PS
2165kg/280PS|3.5L-NA
[車体のみPWR:7.536]
2017/09

車種詳細
シビック
7.720kg/PS
1405kg/182PS|1.5L-TB
車体のみPWR:7.418
2009/07

車種詳細
MPV
7.653kg/PS
1875kg/245PS|2.3L-TB
車体のみPWR:7.429
2006/12

車種詳細
ブーン X4
7.782kg/PS
1035kg/133PS|1.0L-TB
車体のみPWR:7.368
2017/09

車種詳細
シビック
7.832kg/PS
1355kg/173PS|1.5L-TB
車体のみPWR:7.514
2012/03

車種詳細
レンジローバー イヴォーク
7.562kg/PS
1815kg/240PS|2.0L-TB
車体のみPWR:7.333

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ7.732kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

7.500kg/PSから7.964kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、ホンダの5人乗りハッチバック「FK7型 シビック」、マツダの8人乗りミニバン「LY3P型 MPV」、ダイハツの5人乗りハッチバック「M312S型 ブーン X4」、ホンダの5人乗りセダン「FC1型 シビック」、ランドローバーの5人乗りSUV「LV2A型 レンジローバー イヴォーク」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

GGH25W型 アルファード [350G JC08燃費版]のライバル車種|7.732kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は132.7PS/tとなっています。


アルファードがバイクと競争するなら…?


車種詳細
デスペラード400|399cc
7.697kg/PS
254kg/33.0PS/3.30kgm
[車体のみPWR:6.030]
1速ギヤ速度:47.9km/h
最小TWR:1.020
2012/09

-
アルファード|3456cc
7.732kg/PS
2165kg/280PS/35.1kgm
[車体のみPWR:7.536]
1速ギヤ速度:61.7km/h
最小TWR:1.588

車種詳細
デスペラード400X|399cc
7.758kg/PS
256kg/33.0PS/3.30kgm
[車体のみPWR:6.091]
1速ギヤ速度:47.9km/h
最小TWR:1.032

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではアルファードとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

VK52A デスペラード400と競争してみる

まずアルファードより少しPWRが低いバイクとして、スズキのデスペラード400が挙げられます。PWRの7.697kg/PSは車両重量199kgにライダーの体重55kgを加えた254kgを、最高出力33.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はデスペラード400に13.8km/h勝り、1速TWRは0.568kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

VK52A デスペラード400Xと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、スズキのデスペラード400Xが挙げられます。PWRの7.758kg/PSは車両重量201kg+55kgの256kgを、最高出力33.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は13.8km/h勝り、1速TWRは0.556kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.864
平均ピストンスピード 17.15m/s
トルクウェイトレシオ 60.11kg/kgm
1馬力あたりのお値段 18171円
排気量1Lあたり馬力 81.02PS/L
排気量1Lあたりトルク 10.16kgm/L
1気筒あたりの馬力 46.7PS
1気筒あたりのトルク 5.9kgm
パワーバンド比率 24.2%
燃費×馬力 2318.4pt
各種ランキング
ミニバン・1BOXのPWR
3.0~3.5L以下のPWR

トルクウェイトレシオは60.11kg/kgm(2110kg/35.1kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が5088000円、最高出力が280馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は18171円、逆に1万円あたりでは0.55馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は144957円、1万円あたりでは0.07kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
トヨタ編
3500cc以下の車編
7人乗りミニバン編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は81.02PS/L、トルクは10.16kgm/L、1気筒あたりの馬力は46.7馬力、トルクは5.9kgmとなり、このエンジンが280馬力を6200回転で発生させているときの平均ピストンスピードは17.15m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が83.0mmである2GR型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は7230回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.864になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、どちらかというと真っ直ぐ進むことを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が8.28km/L、最高出力が280PSであるこの車の獲得ポイントは2318.4ptになります。
戯れに車両重量2110kgを100kg単位にした21.1で割ってみたところ、その数値は109.88ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)


人間様の占有スペース

ボディサイズと室内寸法のデータがあるので車両全体に対する人間様の占有スペースを計算してみます。ここでの比率はボンネットが長い車であったり乗車人数の少ない車であったり、バン(貨物車)のように人よりも積載容量を重視している車は小さくなります。

人間様の占有スペース
室内長×室内幅×室内高 6.812m³
1人あたりのスペース 0.852m³
室内長/全長 64.9%
室内幅/全幅 86.6%
室内高/全高 71.4%
室内容積/車両体積 40.1%

まず室内長、室内幅、室内高を掛けて算出される室内の容積は6.812m³です。この車の乗車定員は8人ですから、単純に室内の容積で割るとフル乗車した際には約0.852m³のスペースが割り当てられることになります。続いて室内長を全長で割って算出される室内長と全長の比率は64.9%、同じく室内幅と全幅の比率は86.6%、同じく室内高と全高の比率は71.4%となりました。また車の形状を無視して単なる立方体として見たときの車両の体積に対する室内の容積の比率は40.1%でした。

室内の広さ・長さランキング
室内長が長い車 室内幅が広い車 室内高が高い車 車内の空間が広い車
室内長が長い車
室内幅が広い車
室内高が高い車
車内の空間が広い車


アルファードでの車中泊

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.704m
期待される荷室の幅 1.485m
対角線の長さ 2.260m
期待される荷室の面積 2.530m²

縦方向の長さが1.704m(対角線では2.260m)などという破格のクラスになると、これはもう四の五の言わず車に住むべきです。

これだけの車を所持できる素養は持ち得ているのですから、細かいことは気にせずあらゆる支配からの卒業を宣言し、信じられぬ大人との争いに終止符を打ちましょう。

多くのミニバンや1BOXは室内長の寸法が大きいことから車中泊への期待が高まりますが、2列目、3列目シートの収納がイマイチの場合は車中泊の難易度がセダンよりも跳ね上がりかねません。その場合はシートを前ではなく後に倒してのフルフラットの可否が鍵を握ります。

車中泊にあると嬉しいアイテム

ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合6200rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした6700回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 6700rpm|タイヤサイズ 215/65R16|タイヤ直径 68.6cm|円周長 215.5cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
6700rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 3.300 12.99 -
-
67km/h 10040rpm 1328.8kgm
2速 1.900 7.48 0.576 1-2/
3860rpm
116km/h 5780rpm 765.1kgm
3速 1.420 5.59 0.747 2-3/
5000rpm
155km/h 4320rpm 571.8kgm
4速 1.000 3.94 0.704 3-4/
4720rpm
220km/h 3040rpm 402.7kgm
5速 0.713 2.81 0.713 4-5/
4780rpm
309km/h 2170rpm 287.1kgm
6速 0.608 2.39 0.853 5-6/
5720rpm
362km/h 1850rpm 244.8kgm
Final 3.935 レシオカバレッジ(変速比幅)5.428

  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数4700rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.935)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(35.1kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.935)÷タイヤの有効半径(0.343m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は6速ギヤの362km(6200rpmでは335.1km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが4700回転で最大トルク35.1kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば60.11kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(7.536kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと1328.8kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(2110kg)を1速ギヤの最大駆動力(1328.8kgm)で割ってみると1.588kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する6200回転でのトルク(32.4kgm)からTWRを算出すると1.720kg/kgmとなり、4700-6200回転の回転域では1.588-1.720kg/kgmの間で推移することがわかります。


おまけ:6200rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

GGH25W型アルファードに搭載された2GR型3456ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する6200rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

6200rpmでの速度とシフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ62km/h-
2速ギヤ107km/h3570rpm
3速ギヤ143km/h4630rpm
4速ギヤ204km/h4360rpm
5速ギヤ286km/h4420rpm
6速ギヤ335km/h5290rpm

まず1速ギヤで6200rpmまで引っ張ると62km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は6200rpmから3570rpmまで落ち、そこから6200rpmまで加速を続けると速度は107km/h(+45km/h)になります。

3速ギヤでは4630rpmまで落ちて6200rpmで143km/h(+36km/h)に、4速ギヤでは4360rpmまで落ちて6200rpmで204km/h(+61km/h)になります。

続いて5速ギヤでは4420rpmまで落ちて6200rpmで286km/h(+82km/h)に、6速ギヤでは5290rpmまで落ちて6200rpmで335km/h(+49km/h)という具合に加速していくイメージです。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 4020 6030 8030 10040 12050 14060 18080
2速 2310 3470 4630 5780 6940 8100 10410
3速 1730 2590 3460 4320 5190 6050 7780
4速 1220 1830 2430 3040 3650 4260 5480
5速 870 1300 1740 2170 2600 3040 3910
6速 740 1110 1480 1850 2220 2590 3330
※赤い数字は暫定レブリミット(6700rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.608)を選択して時速100kmにて走行すると1850回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1110回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1290回転、一般的な高速道路の80km/hでは1480回転、100km/hでは1850回転、制限速度が120km/hになると2220回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは3330回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 10 20 30 40 50 60 70 80
2速 17 35 52 69 86 104 121 138
3速 23 46 69 93 116 139 162 185
4速 33 66 99 131 164 197 230 263
5速 46 92 138 184 230 277 323 369
6速 54 108 162 216 270 324 378 432

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(6700回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。

純正装着タイヤの215/65R16と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 215/65R16 | 直径 686mm

-20mm
幅195mm
-10mm
幅205mm
変更なし
幅215mm
+10mm
幅225mm
+20mm
幅235mm
-5%
60
扁平
195/60R16
37.3km/h
直径640mm
径差-46mm
205/60R16
38.0km/h
直径652mm
径差-34mm
215/60R16
38.7km/h
直径664mm
径差-22mm
225/60R16
39.4km/h
直径676mm
径差-10mm
235/60R16
40.1km/h
直径688mm
径差+2mm
0%
65
扁平
195/65R16
38.5km/h
直径660mm
径差-26mm
205/65R16
39.2km/h
直径673mm
径差-13mm
215/65R16
40.0km/h
686mm
0mm
225/65R16
40.8km/h
直径699mm
径差+13mm
235/65R16
41.5km/h
直径712mm
径差+26mm
+5%
70
扁平
195/70R16
39.6km/h
直径679mm
径差-7mm
205/70R16
40.4km/h
直径693mm
径差+7mm
215/70R16
41.2km/h
直径707mm
径差+21mm
225/70R16
42.0km/h
直径721mm
径差+35mm
235/70R16
42.9km/h
直径735mm
径差+49mm
+10%
75
扁平
195/75R16
40.8km/h
直径699mm
径差+13mm
205/75R16
41.6km/h
直径714mm
径差+28mm
215/75R16
42.5km/h
直径729mm
径差+43mm
225/75R16
43.4km/h
直径744mm
径差+58mm
235/75R16
44.3km/h
直径759mm
径差+73mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、195/65R16、195/70R16 、205/60R16、205/65R16 、215/60R16 、225/60R16 あたりのタイヤがおすすめです。

215/65R16のタイヤ幅を195mmから245mmまで、扁平率を50%から80%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、215/65R16の適応サイズと性能の変化 [GGH25W型アルファード編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
【PR】215/65R16のタイヤ銘柄と通販価格

GGH25W型アルファード[3.5L-NA 4WD/6AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト7.536kg/ps56.11
1速ギヤ加速性能1.588kg/kgm49.74
1L換算馬力81.02ps/L56.25
1L換算トルク10.16kgm/L58.41
WB/TR比1.86440.62
ワイド&ロー指数1.04139.25
前面の面積3.486m²25.95
最低地上高170mm43.70
スポーツ性能部門の得点370.03

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
JC08燃費8.9km/L36.33
年間維持費415900円41.82
100kmh回転数1850rpm58.50
航続距離578.5km42.18
車の大きさ16.978m³71.88
室内の広さ6.812m³82.30
最小回転半径5.7m39.18
馬力単価18171円54.46
ユーティリティ部門の得点426.65

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した GGH25W型アルファード[3.5L-NA 4WD/6AT] の総合得点は 796.68 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したGGH25W型アルファード(4WD/6AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのミニバン」、「3500ccのミニバン」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

アルファードの歴代モデル

4代目 AGH40W型 アルファード
AGH40W アルファードは2023/06に登場した4代目モデル。参考車両の「Z」は全長4995mm、全幅1850mm、全高1935mmの車体に、182PS/24.0kgmを発生する2AR型2493ccエンジンを搭載した7人乗りミニバン。

3代目 AYH30W型 アルファード ハイブリッド
AYH30W アルファード ハイブリッドは2015/01に登場した3代目モデル。参考車両の「Hybrid-X 8人乗り」は全長4915mm、全幅1850mm、全高1895mmの車体に、152PS/21.0kgmを発生する2AR型2493ccエンジンを搭載した8人乗りミニバン。

2代目 ANH25W型 アルファード
ANH25W アルファードは2008/05に登場した2代目モデル。参考車両の「240S JC08燃費版」は全長4885mm、全幅1840mm、全高1915mmの車体に、170PS/22.8kgmを発生する2AZ型2362ccエンジンを搭載した8人乗りミニバン。

初代 ATH10W型 アルファード ハイブリッド
ATH10W アルファード ハイブリッドは2003/07に登場した初代モデル。参考車両の「Side-LiftUp-Seat」は全長4840mm、全幅1805mm、全高1935mmの車体に、131PS/19.4kgmを発生する2AZ型2362ccエンジンを搭載した7人乗りミニバン。