MK33V スペーシア ベースの評価【FF/CVT・4人・140万円】2022年式

このページではスズキ株式会社の5ドア・4人乗り軽ボンネットバン、2代目の5BD-MK33V型スペーシア ベース BASE GF【2022/08モデル・52PS/6.1kgm・FF/CVT車】のカタログスペックを基に、主要諸元から推測される性能のインプレおよびレビューをしています。

MK33V スペーシア ベース
販売期間:2017/12 - 現行車

画像はスズキ株式会社より引用
http://www.suzuki.co.jp/
投稿日:2022/09/18

ボディサイズが全長3395mm×全幅1475mm×全高1785mm、排気量は658ccであることから、排気量でざっくりと分ける乗用車的な分類をすると軽自動車クラスに属しています。

駆動方式にはエンジンを車体の前方に搭載し、前輪のみを駆動する、フロントエンジン・フロントドライブ方式(FF・FWD・前輪駆動とも)を採用しています。この方式はエンジンと駆動系(ミッション、デフ等)の収納がエンジンルーム内で完結するので、軽量コンパクトかつ低コスト化が実現でき、室内を広く作りやすい(エンジンが横置きの場合)ほか、後輪駆動車に比べて直進安定性に優れることが主な特長です。

貨物車の区分としては、乗車定員が4名、最大積載量が200kg、車両総重量が1180kg、エンジンの排気量が658ccであることから、4ナンバーの軽貨物車(軽トラック・軽バン)に分類され、自動車税は軽貨物車のクラス、重量税は軽貨物車のクラスに該当します。

さて、貨物車(商用車とも)には貨物車の流儀というものがありまして、「荷物が主、人は従」という絶対的な主従関係が存在しています。もしこの関係が崩れると途端に「乗用車」という道楽品、贅沢品として扱われ、行く先には重い重い税負担が待ち構えます。

貨物室の寸法
荷室長1205mm
荷室幅1245mm
荷室高1220mm
荷室容積1830.3L
荷室床面地上高540mm
最大積載量200kg

貨物車には乗用車で言うところの「室内長・室内幅・室内高」の代わりに「荷室長・荷室幅・荷室高」というものがあり、室内長幅高が乗客のスペースを示すのに対し、荷室長幅高は荷物を載せられるスペースを示しています。

表中の荷室容積1830.3Lとは荷室長1205mm×荷室幅1245mm×荷室高1220mmの数値を掛けたもので、荷室床面地上高540mmは読んで字のごとく地面から荷物を載せる床面までの高さを示したものです。

最大積載量200kgもまた同様で、「スペーシア ベースにはこれ以上の重さの荷物を載せてはいけません!」と定めてあるものです。これは「車両総重量」と密接に関係しており、この重量を基準に重量税が確定します。乗用車の重量税は乗員数や荷物を考慮しない「車両重量」で決まりますが、貨物車は「車両総重量」で決まる点が異なります。


MK33V型 スペーシア ベース [658cc/52PS FF/CVT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

2代目スペーシア ベースの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2022/08
MK33V型
[BASE GF]
0.66L-NA | 4WD/CVT
| 151.8万円
52PS
6.1kgm
19.9km/L
2021/12
MK53S型
[Hybrid-G]
0.66L-NA | FF/CVT
| 139.5万円
52PS
6.1kgm
22.2km/L
2021/12
MK53S型
[Hybrid-XZ Turbo]
0.66L-TB | FF/CVT
| 180.3万円
64PS
10.0kgm
19.8km/L
2代目スペーシア ベースの車両型式・グレード一覧【全24車種】
スペーシア ベースの旧型モデル
初代 MK32S型スペーシア カスタム
MK32S型スペーシア カスタムは2013/06に登場した初代モデル。参考車両の「TS」は全長3395mm、全幅1475mm、全高1740mmの車体に、64PS/9.7kgmを発生するR06A型658ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー SUZUKI
車名&
グレード
スペーシア ベース
BASE GF
その他 5BD-MK33V-ZGGE | 4名乗車時は荷室長735mm/荷室幅1265mm/最大積載量100kg | スペーシアの商用車
お値段 1394800円
車両型式 5BD-MK33V
駆動方式
変速機
FF・前輪駆動(FWD,2WD)
(無段変速機)
ドア/定員 5ドア/4人
車体寸法 長3395×幅1475×高1785mm
軸距&
輪距
2460mm
前1295mm/後1300mm
最小半径 4.4m
最低高 150mm
タイヤ 前輪:155/65R14
後輪:155/65R14
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ドラム
車両重量 860kg
エンジン諸元
原動機型式 R06A
気筒配列 直列3気筒
排気量658cc
圧縮比11.5
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 52PS[38kW]/6500rpm
最大トルク 6.1kgm[60Nm]/4000rpm
使用燃料 レギュラーガソリン
WLTC燃費 21.2km/L(49.9mpg)
JC08燃費 25.8km/L(60.7mpg)
100km燃費 4.7L/100km
R06A型NAエンジン諸元と性能
直列3気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に3個配置する方式。小排気量のスタンダード。
直列3気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税(6000円)、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税(6600円/年)と自賠責保険料(14280円/年)、年間1万km走行した際に掛かる燃料代月額4000円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、スペーシア ベースの新車を160.4万円(諸費用として20.9万円を加算)にて購入し、頭金なしで3年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
  • 自動車保険は比較で安くなる!

新車で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 軽貨物車 13年未満 6000円
自動車重量税(1年分) 2トン以下 13年未満 6600円
自賠責保険料(1年分) 軽貨物車 14280円
燃料代(年間1万km) 10000km÷21.2km/L×170円/L 80190円
オイル交換(5000km毎) 1回3000円×2回 6000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本8000円×4本÷5年 6400円
任意保険料(月額4000円) 月額4000円×12ヶ月 48000円
ローン完済後の年間維持費 167470円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額44560円×12ヶ月 534720円
ローン返済中の年間維持費 702190円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 23880円
名目 金額
自動車税(1年分) 6000円
自動車重量税(1年分) 6600円
自賠責保険料(1年分) 14280円
燃料代(年間1万km) 80190円
オイル交換(5000km毎) 6000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 6400円
任意保険料(月額4000円) 48000円
ローン完済後の年間維持費 167470円
名目 金額
車のローン額(1年分) 534720円
ローン返済中の年間維持費 702190円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
23880円
  • 初度登録から0年経過車の場合、自動車税の区分は「軽貨物車の13年未満」で税額は6000円、重量税の区分は「車両総重量2トン以下の13年未満」で税額は3300円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに3000円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本8000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額4000円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増→15%増)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2017年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 車検時には上記の目安金額23,880円の他に法定12ヶ月点検に関連する費用が必要です。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。

今にも壊れそうな格安車から少しステップアップすると月換算で1~2万円の間、年間にすると12~24万円のクラスです。この車の場合、月単位に換算して13,956円(完済前は58,516円)になります。

「廉価車にしか乗れなかった自分が、ついにこれだけの維持費が掛かる車を所有できるようになったのだ、新しい自分になれたのだ。あの頃のアタシ、サヨナラ…」とかいう謎のカタルシスに浸れるのがこのクラスです。普通に使う分には何ら問題のないバランスの取れたクラスではないかと思います。


低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなれば燃料代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 6000円 6%
自動車重量税 1年分 6600円 7%
自賠責保険料 1年分 14280円 15%
燃料代 3000km分 24060円 25%
オイル交換 年1回 3000円 3%
タイヤ交換 6年毎 4270円 4%
任意保険料 80% 38400円 40%
合計
[1万kmとの差額]
96610円
-70860円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 6000円 5%
自動車重量税 1年分 6600円 6%
自賠責保険料 1年分 14280円 12%
燃料代 5000km分 40100円 35%
オイル交換 年1回 3000円 3%
タイヤ交換 6年毎 4270円 4%
任意保険料 85% 40800円 35%
合計
[1万kmとの差額]
115050円
-52420円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 6000円 4%
自動車重量税 1年分 6600円 5%
自賠責保険料 1年分 14280円 11%
燃料代 7000km分 56130円 42%
オイル交換 年1回 4200円 3%
タイヤ交換 6年毎 4270円 3%
任意保険料 90% 43200円 32%
合計
[1万kmとの差額]
134680円
-32790円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、燃料代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料48000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて70860円安い96610円に、5000km走行では52420円安い115050円に、7000km走行では32790円安い134680円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。燃料代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 6000円 3%
自動車重量税 1年分 6600円 3%
自賠責保険料 1年分 14280円 6%
燃料代 15000km分 120290円 54%
オイル交換 年3回 18000円 8%
タイヤ交換 2.7年毎 9600円 4%
任意保険料 100% 48000円 22%
合計
[1万kmとの差額]
222770円
+55300円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 6000円 2%
自動車重量税 1年分 6600円 2%
自賠責保険料 1年分 14280円 5%
燃料代 20000km分 160380円 59%
オイル交換 年4回 24000円 9%
タイヤ交換 2年毎 12800円 5%
任意保険料 100% 48000円 18%
合計
[1万kmとの差額]
272060円
+104590円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。


【WLTC特典】市街地・郊外・高速道路の走行比率を変えるとどうなるの?

ひとくちにWLTCモード燃費と言いましても、信号や渋滞があるノロノロ道路の走行を想定した市街地モード(19.4km/L)、信号や渋滞が少ないスイスイ道路の走行を想定した郊外モード(22.1km/L)、高速道路の走行を想定した高速道路モード(21.5km/L)という3つの走行パターンを内包してありまして、これらを「平均的な使用時間配分」なるもので構成したのがWLTCモード燃費(21.2km/L)ということになります。

ここでは年間走行距離を10000kmとして市街地、郊外、高速道路の走行比率を変えてみたとき、WLTCモード燃費での燃料代80190円からどのように変化するかを見ていきたいと思います。

  • 1リットル170円として計算。
  • []内の金額は低燃費タイヤ(エコタイヤ)装着で燃費が3%向上すると仮定した場合の燃料代。
    「差額で元が取れるかな?どうかな?」という、なかなかに絶妙なラインです。

参考:燃費が3%向上すると…?
市街地19.4km/L → 20.0km/L
郊外22.1km/L → 22.8km/L
高速道路21.5km/L → 22.1km/L

●例1:都市部にお住まい

まず最初に、市街地の住まいを想定して、走行の大半を市街地(90%)、たまに郊外へお買い物(5%)、稀に高速道路に乗ってどこか遠くへ…(5%)という場合で見てみます。

市街地90%・郊外5%・高速5%
市街地9000km78860円
[76500円]
郊外500km3840円
[3720円]
高速道路500km3960円
[3840円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
86660円
+6470円
19.6km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
84060円
-2600円
20.2km/L
  • 市街地走行の燃料代
    市街地の走行を9000kmとするとき、市街地モード燃費が19.4km/Lでは463.9Lを消費して、燃料代は78860円になります。
  • 郊外走行の燃料代
    郊外の走行を500kmとするとき、郊外モード燃費が22.1km/Lでは22.6Lを消費して、燃料代は3840円になります。
  • 高速道路走行の燃料代
    高速道路の走行を500kmとするとき、高速道路モード燃費が21.5km/Lでは23.3Lを消費して、燃料代は3960円になります。

このパターンでは使用した燃料量が509.8L、かかった燃料代が86660円となり、平均燃費は19.6km/L(-1.6km/L)、WLTCモード燃費との燃料代の差は+6470円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着で燃費が3%アップするとして、同じ条件で走行すると燃料代は84060円となり、2600円安くなります。車検2回ごとにタイヤ交換するとき、寿命までの5年間で13000円の経費削減になる計算です。純正タイヤとエコタイヤの差額がこれ以上ならお得、以下なら…?

●例2:市街地と郊外を行き来

次に、とにかく市街地と郊外を行ったり来たりする条件を想定して、市街地の走行を50%、郊外の走行を50%、高速道路は走行しない場合を見てみます。

市街地50%・郊外50%・高速0%
市街地5000km43810円
[42500円]
郊外5000km38450円
[37280円]
高速道路0km0円
[0円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
82260円
+2070円
20.7km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
79780円
-2480円
21.3km/L
  • 市街地走行の燃料代
    市街地の走行を5000kmとするとき、市街地モード燃費が19.4km/Lでは257.7Lを消費して、燃料代は43810円になります。
  • 郊外走行の燃料代
    郊外の走行を5000kmとするとき、郊外モード燃費が22.1km/Lでは226.2Lを消費して、燃料代は38450円になります。

このパターンでは使用した燃料量が483.9L、かかった燃料代が82260円となり、平均燃費は20.7km/L(-0.5km/L)、WLTCモード燃費との燃料代の差は+2070円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着では燃料代が79780円となり、1年間で2480円、5年間で12400円の経費削減になる計算です。

●例3:市街地・郊外・高速道路をMix

続いて、都市部に住んでいて郊外の職場へ通勤、あるいは郊外に住んでいて都市部の職場へ通勤、高速利用もバッチリ!という感じでシミュレーションしてみます。

市街地33.3%・郊外33.4%・高速33.3%
市街地3330km29170円
[28310円]
郊外3340km25690円
[24910円]
高速道路3330km26330円
[25620円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
81190円
+1000円
20.9km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
78840円
-2350円
21.6km/L
  • 市街地走行の燃料代
    市街地の走行を3330kmとするとき、市街地モード燃費が19.4km/Lでは171.6Lを消費して、燃料代は29170円になります。
  • 郊外走行の燃料代
    郊外の走行を3340kmとするとき、郊外モード燃費が22.1km/Lでは151.1Lを消費して、燃料代は25690円になります。
  • 高速道路走行の燃料代
    高速道路の走行を3330kmとするとき、高速道路モード燃費が21.5km/Lでは154.9Lを消費して、燃料代は26330円になります。

このパターンでは使用した燃料量が477.6L、かかった燃料代が81190円となり、平均燃費は20.9km/L(-0.3km/L)、WLTCモード燃費との燃料代の差は+1000円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着では燃料代が78840円となり、1年間で2350円、5年間で11750円の経費削減になる計算です。

●例4:農村部にお住まい

最後に、びっくりするほど田舎な住まいを想定して、市街地の走行を5%、郊外の走行を90%、高速道路の走行を5%とした場合を見てみます。

市街地5%・郊外90%・高速5%
市街地500km4390円
[4250円]
郊外9000km69220円
[67100円]
高速道路500km3960円
[3840円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
77570円
-2620円
21.9km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
75190円
-2380円
22.6km/L
  • 市街地走行の燃料代
    市街地の走行を500kmとするとき、市街地モード燃費が19.4km/Lでは25.8Lを消費して、燃料代は4390円になります。
  • 郊外走行の燃料代
    郊外の走行を9000kmとするとき、郊外モード燃費が22.1km/Lでは407.2Lを消費して、燃料代は69220円になります。
  • 高速道路走行の燃料代
    高速道路の走行を500kmとするとき、高速道路モード燃費が21.5km/Lでは23.3Lを消費して、燃料代は3960円になります。

このパターンでは使用した燃料量が456.3L、かかった燃料代が77570円となり、平均燃費は21.9km/L(+0.7km/L)、WLTCモード燃費との燃料代の差は-2620円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着では燃料代が75190円となり、1年間で2380円、5年間で11900円の経費削減になる計算です。

以上、極端な条件でのシミュレーションではありますが、走行シチュエーションによって平均燃費は変わり(19.6km/L・20.7km/L・20.9km/L・21.9km/L)、燃料代のほうもなかなかな違い(86660円・82260円・81190円・77570円)が出てくることがわかります。


1km走行コストと月間&年間交通費

距離/日費用/日月換算年換算
10km80円1800円2.1万円
20km160円3500円4.2万円
30km240円5300円6.2万円
50km400円8800円10.4万円
100km800円17600円20.8万円

さて、レギュラーガソリン1リットルの燃料価格を170円、燃費を21.2km/Lとしたとき、1km走行あたりのコストは8.02円になります。

たとえばこの車を通勤車とした場合、1日の走行距離が10kmなら燃料代は80円/日となり、20km走行なら160円/日、30km走行なら240円/日、50km走行なら400円/日、100km走行なら800円/日かかる計算です。

1か月の労働日数を22日として計算すると、通勤距離が30kmなら月間の走行距離は660kmで燃料代は5300円/月、1年間の労働日数を260日とすると年間の走行距離は7800kmで燃料代は6.2万円/年という塩梅です。


カタログデータから見えてくる要素

R06A型エンジン簡易性能曲線図
R06A型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
4000回転時の馬力 34PS
6500回転時の馬力 52PS
6500回転時の馬力 52PS
各回転域でのトルク
4000回転時のトルク 6.1kgm
6500回転時のトルク 5.7kgm
6500回転時のトルク 5.7kgm
R06A型NAエンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているR06A型658cc、直列3気筒の自然吸気エンジンは6500回転時に最高出力52馬力を、4000回転時に最大トルク6.1kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクの発生回転数が若干高めにあるこのエンジンは、普段使いでも不足を感じることなく、それでいて高い回転数を維持すればスポーティな走行も楽しめるバランスの良さが魅力です。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する4000rpmから最高出力が発生する6500rpmまで」の2500rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は38.5%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
軽自動車クラス編
スズキの軽自動車編
最大トルク ランキング リスト
軽自動車クラス編
スズキの軽自動車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ16.538kg/PS(860kg/52PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ16.538kg/PS
車体+1人17.596kg/PS
車体+4人20.769kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg17.692kg/PS
車体+70kg17.885kg/PS
車体+80kg18.077kg/PS
車体+90kg18.269kg/PS
車体+100kg18.462kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは17.596kg/PS(915kg/52PS)となり、数値としては1.058kg、比率にすると6.4%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの4人が搭乗した場合、車両重量に220kgがプラスされてパワーウェイトレシオは20.769kg/PS(1080kg/52PS)となり、数値としては4.231kg、比率にすると25.6%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。


スペーシア ベースのライバル候補車たち

2022/08

-
スペーシア ベース
17.596kg/PS
915kg/52PS|0.7L-NA
[車体のみPWR:16.538]
2006/10

車種詳細
ライフ
17.596kg/PS
915kg/52PS|0.7L-NA
[車体のみPWR:16.538]
2014/11

車種詳細
ウェイク
17.422kg/PS
1115kg/64PS|0.7L-TB
[車体のみPWR:16.562]
1991/06

車種詳細
ミニ
17.500kg/PS
735kg/42PS|1.0L-NA
[車体のみPWR:16.190]
2008/07

車種詳細
ディアス ワゴン
17.500kg/PS
1015kg/58PS|0.7L-SC
[車体のみPWR:16.552]
2004/04

車種詳細
モコ
17.500kg/PS
945kg/54PS|0.7L-NA
[車体のみPWR:16.481]

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ17.596kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

17.420kg/PSから17.772kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、ホンダの4人乗り軽ミニバン「JB5型 ライフ」、ダイハツの4人乗り軽ミニバン「LA710S型 ウェイク」、ローバーの4人乗りハッチバック「99X型 ミニ」、スバルの4人乗り軽1BOX「TW1型 ディアス ワゴン」、日産の4人乗り軽ミニバン「MG21S型 モコ」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

MK33V型 スペーシア ベース [BASE GF]とパワーウェイトレシオが近い車種|17.596kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は60.5PS/tとなっています。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.895
平均ピストンスピード 14.78m/s
トルクウェイトレシオ 141.0kg/kgm
1馬力あたりのお値段 26823円
排気量1Lあたり馬力 79.00PS/L
排気量1Lあたりトルク 9.27kgm/L
1気筒あたりの馬力 17.3PS
1気筒あたりのトルク 2.0kgm
パワーバンド比率 38.5%
燃費×馬力 1102.4pt
各種ランキング
ミニバン・1BOXのPWR
軽自動車のPWR(ターボ)

トルクウェイトレシオは141.0kg/kgm(860kg/6.1kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が1394800円、最高出力が52馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は26823円、逆に1万円あたりでは0.37馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は228656円、1万円あたりでは0.04kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
スズキ編
軽自動車編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は79.00PS/L、トルクは9.27kgm/L、1気筒あたりの馬力は17.3馬力、トルクは2.0kgmとなり、このエンジンが52馬力を6500回転で発生させているときの平均ピストンスピードは14.78m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が68.2mmであるR06A型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は8800回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.895になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、どちらかというと真っ直ぐ進むことを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が21.2km/L、最高出力が52PSであるこの車の獲得ポイントは1102.4ptになります。
戯れに車両重量860kgを100kg単位にした8.6で割ってみたところ、その数値は128.19ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)



車中泊の可能性

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.19m
期待される荷室の幅 1.07m
対角線の長さ 1.60m
期待される荷室の面積 1.27m²

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

縦方向の長さが1.19m(対角線では1.60m)しかないとなると、これはもう常識的に考えてかなり厳しい車中泊を強いられます。運転席あるいは助手席を後ろに倒して寝たほうがまだマシかもしれません。俗に言う体育座りの体勢で横になれば寝られないこともないでしょうが、寝れども寝れども疲れは取れない上に猛烈な腰痛で目を覚ましかねず、実に爽やかな笑顔で「もう二度と車中泊なんてしないよ!」と後日談を語ることになりかねません。

軽自動車の場合、1BOXタイプ以外のものでは計算するまでもなく絶対的な長さが足りていません。前席を後に倒してフルフラット化できるとか、助手席だけでも前に倒せるなら後のスペースと連結して長さを確保できますが、そうでない場合は腰を痛める覚悟で車中泊に臨むことになります。>>車中泊にあると嬉しいアイテム


燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
WLTCモード燃費 21.2km/L
燃料タンク容量 27L
航続距離(カタログ燃費) 572.4km
航続距離(80%燃費) 459.0km
満タンプライス 4590円
1万円でどこまで行ける? 1247.1km
車両価格/航続距離 2437円/km

WLTCモード燃費が21.2km/Lですので、燃料タンクの容量が27リットルですと航続可能距離は572.4kmになります。(カタログ燃費通りに走行できた場合)

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(19.1km/L)とすると515.7km、80%(17.0km/L)だと459.0km、70%(14.8km/L)では399.6kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、レギュラーガソリン27リットルの給油で4590円、上で計算した航続距離を踏まえると572.4km(80%燃費時459.0km)を走行するのに4590円かかる計算です。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば1247.1km(往復なら片道623.5km)、カタログ値の80%なら997.6km(片道498.8km)離れたところまで行くことができます。

ちなみに、1回の給油で572.4kmの距離を移動できるMK33V型 スペーシア ベース [BASE GF]という乗り物を、139.5万円で手に入れたと考えたとき、この車が1km走行するにあたっては「2437円の値打ちがある!」と言える、かもしれません。


市街地・郊外・高速道路の満タン航続距離

各モード燃費と航続距離
WLTCモード燃費
21.2km/L
572.4km
市街地燃費
19.4km/L
523.8km
[-48.6km]
郊外燃費
22.1km/L
596.7km
[+24.3km]
高速道路燃費
21.5km/L
580.5km
[+8.1km]

WLTCモード燃費には市街地モード・郊外モード・高速道路モードという3つの走行パターンが内包されておりますので、参考までにそれぞれのモード燃費で燃料タンクが空になるまで走行した場合の満タン航続距離を計算してみます。

燃料タンクの容量を27Lとしたとき、市街地モード燃費19.4km/Lでの航続距離は523.8km(-48.6km)、郊外モード燃費22.1km/Lでの航続距離は596.7km(+24.3km)、高速道路モード燃費21.5km/Lでの航続距離は580.5km(+8.1km)となります。

ある特定のシチュエーションのみを、燃料タンクが空になるまで走行することはなかなかありませんが、「その気になればこのくらいの距離を走れちゃうんだぜ!」という参考データだけは持っておくと、次回の給油回数削減チャレンジでギリギリのラインを狙っていくのに役立つ、かもしれません。


ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合6500rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした7000回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 7000rpm|タイヤサイズ 155/65R14|タイヤ直径 55.7cm|円周長 175.0cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
7000rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 2.562 14.46 -
-
51km/h 13770rpm 316.7kgm
2速 0.392 2.21 0.153 1-2/
1070rpm
332km/h 2110rpm 48.5kgm
Final 5.643 レシオカバレッジ(変速比幅)6.536

ギヤの繋がりイメージ
MK33V型スペーシア ベースCVT車のギヤ比イメージ
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数4000rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(5.643)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(6.1kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(5.643)÷タイヤの有効半径(0.2785m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は2速ギヤの332km(6500rpmでは308.5km/h)となります。CVTは無段変速機というだけあって、変速比を低速側の2.562から高速側の0.392の間で自由自在に可変できる変速機ですから、実際にはちょうどいい塩梅の妥当な回転数にて妥当な最高速に落ち着くものと思われます。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが4000回転で最大トルク6.1kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば141.0kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(16.538kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと316.7kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(860kg)を1速ギヤの最大駆動力(316.7kgm)で割ってみると2.716kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する6500回転でのトルク(5.7kgm)からTWRを算出すると2.91kg/kgmとなり、4000-6500回転の回転域では2.716-2.91kg/kgmの間で推移することがわかります。


ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 5510 8260 11020 13770 16520 19280 24780
2速 840 1260 1690 2110 2530 2950 3790
※赤い数字は暫定レブリミット(7000rpm)を上回るもの。
※CVTの場合はどのようにギヤ比を制御をしているのか想像も付かないので参考値です。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.392)を選択して時速100kmにて走行すると2110回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1260回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1470回転、一般的な高速道路の80km/hでは1690回転、100km/hでは2110回転、制限速度が120km/hになると2530回転、軽自動車の速度リミッターが働く140km/hでは2950回転になります。仮にリミッター解除で180km/hまで出たとすると3790回転まで回ります。

一般的な自動車であれば時速100kmでの巡航回転数は2500回転付近に落ち着くようですが、その中でも若干低めの回転数となっています。標準的なギヤ比の範囲内ながらも加速よりも静粛性や燃費に重きを置いた設定なので、急な坂道や長く続く坂道では積極的にギヤを1段下げる操作が必要になるかもしれません。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 7 15 22 29 36 44 51 58
2速 47 95 142 190 237 285 332 380

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(7000回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。


純正装着タイヤの155/65R14と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 155/65R14 | 直径 557mm

-20mm
幅135mm
-10mm
幅145mm
変更なし
幅155mm
+10mm
幅165mm
+20mm
幅175mm
-5%
60
扁平
135/60R14
37.2km/h
直径518mm
径差-39mm
145/60R14
38.1km/h
直径530mm
径差-27mm
155/60R14
38.9km/h
直径542mm
径差-15mm
165/60R14
39.8km/h
直径554mm
径差-3mm
175/60R14
40.6km/h
直径566mm
径差+9mm
0%
65
扁平
135/65R14
38.2km/h
直径532mm
径差-25mm
145/65R14
39.1km/h
直径545mm
径差-12mm
155/65R14
40.0km/h
557mm
0mm
165/65R14
41.0km/h
直径571mm
径差+14mm
175/65R14
41.9km/h
直径584mm
径差+27mm
+5%
70
扁平
135/70R14
39.1km/h
直径545mm
径差-12mm
145/70R14
40.1km/h
直径559mm
径差+2mm
155/70R14
41.1km/h
直径573mm
径差+16mm
165/70R14
42.2km/h
直径587mm
径差+30mm
175/70R14
43.2km/h
直径601mm
径差+44mm
+10%
75
扁平
135/75R14
40.1km/h
直径559mm
径差+2mm
145/75R14
41.2km/h
直径574mm
径差+17mm
155/75R14
42.3km/h
直径589mm
径差+32mm
165/75R14
43.4km/h
直径604mm
径差+47mm
175/75R14
44.5km/h
直径619mm
径差+62mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、135/65R14、135/70R14 、145/60R14、145/65R14 、155/60R14 、165/60R14 あたりのタイヤがおすすめです。

155/65R14のタイヤ幅を135mmから185mmまで、扁平率を50%から80%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、155/65R14の適応サイズと性能の変化 [MK33V型スペーシア ベース編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはオートウェイのタイヤ通販をご覧ください。


MK33V型スペーシア ベース[0.66L-NA FF/CVT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト16.538kg/ps30.47
1速ギヤ加速性能2.716kg/kgm25.33
1L換算馬力79.00ps/L54.43
1L換算トルク9.27kgm/L47.00
WB/TR比1.89537.80
ワイド&ロー指数1.21029.95
前面の面積2.633m²48.76
最低地上高150mm51.41
スポーツ性能部門の得点325.15

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
WLTC燃費21.2km/L60.37
年間維持費167470円63.95
100kmh回転数2110rpm55.07
航続距離572.4km41.68
車の大きさ8.939m³39.86
室内の広さ(仮) 1.621m³32.17
最小回転半径4.4m66.60
馬力単価26823円42.52
ユーティリティ部門の得点402.22

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した MK33V型スペーシア ベース[0.66L-NA FF/CVT] の総合得点は 727.37 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したMK33V型スペーシア ベース(FF/CVT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全ての」、「軽自動車の」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

スペーシア ベースの歴代モデル

2代目 MK53S型 スペーシア
MK53S スペーシアは2017/12に登場した2代目モデル。参考車両の「Hybrid-G」は全長3395mm、全幅1475mm、全高1785mmの車体に、52PS/6.1kgmを発生するR06A型658ccエンジンを搭載した4人乗り軽ミニバン。

初代 MK32S型 スペーシア カスタム
MK32S スペーシア カスタムは2013/06に登場した初代モデル。参考車両の「TS」は全長3395mm、全幅1475mm、全高1740mmの車体に、64PS/9.7kgmを発生するR06A型658ccエンジンを搭載した4人乗り軽ミニバン。