CG72V セルボの性能と維持費 FF/5MT 4人乗り 70万円 1988年式

このページでは、スズキ株式会社の3ドア・4人乗り軽ボンネットバン、3代目のM-CG72V型セルボ GX【1988/01モデル・40PS/4.2kgm・FF/MT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

CG72V セルボ
販売期間:1988/01 - 1990/07

画像はスズキ株式会社より引用
http://www.suzuki.co.jp/
投稿:2022/12/08|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長3195mm×全幅1395mm×全高1330mm、排気量は547ccであることから、排気量でざっくりと分ける乗用車的な分類をすると軽自動車クラスに属しています。

駆動方式にはエンジンを車体の前方に搭載し、前輪のみを駆動する、フロントエンジン・フロントドライブ方式(FF・FWD・前輪駆動とも)を採用しています。この方式はエンジンと駆動系(ミッション、デフ等)の収納がエンジンルーム内で完結するので、軽量コンパクトかつ低コスト化が実現でき、室内を広く作りやすい(エンジンが横置きの場合)ほか、後輪駆動車に比べて直進安定性に優れることが主な特長です。

貨物車の区分としては、乗車定員が4名、最大積載量が200kg、車両総重量が910kg、エンジンの排気量が547ccであることから、4ナンバーの軽貨物車(軽トラック・軽バン)に分類され、自動車税は軽貨物車のクラス、重量税は軽貨物車のクラスに該当します。


さて、貨物車(商用車とも)には貨物車の流儀というものがありまして、「荷物が主、人は従」という絶対的な主従関係が存在しています。もしこの関係が崩れると途端に「乗用車」という道楽品、贅沢品として扱われ、行く先には重い重い税負担が待ち構えます。

貨物室の寸法
荷室長1000mm
荷室幅1035mm
荷室高755mm
荷室容積781.4L
最大積載量200kg
荷室が広い貨物車ランキング

貨物車には乗用車で言うところの「室内長・室内幅・室内高」の代わりに「荷室長・荷室幅・荷室高」というものがあり、室内長幅高が乗客のスペースを示すのに対し、荷室長幅高は荷物を載せられるスペースを示しています。

表中の荷室容積781.4Lとは、荷室長1000mm×荷室幅1035mm×荷室高755mmの数値を掛けたものです。

最大積載量200kgもまた同様で、「セルボには200kgを超える荷物を載せてはいけません!」と定めてあるものです。これは「車両総重量」と密接に関係しており、この重量を基準に重量税が確定します。乗用車の重量税は乗員数や荷物を考慮しない「車両重量」で決まりますが、貨物車は「車両総重量」で決まる点が異なります。


CG72V型 セルボ [547cc/40PS FF/5MT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

3代目セルボの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
1988/01
CG72V型
[GX]
0.55L-NA | FF/3AT
| 80.0万円
40PS
4.2kgm
17.8km/L
1988/01
CH72V型
[GX]
0.55L-NA | 4WD/5MT
| 74.0万円
40PS
4.2kgm
18.6km/L
セルボの新型モデル
4代目 CP32S型セルボ モード
CP32S型セルボ モードは1990/07に登場した4代目モデル。参考車両の「SR-FOUR」は全長3295mm、全幅1395mm、全高1380mmの車体に、64PS/8.4kgmを発生するF6B型658ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー SUZUKI
車名&
グレード
セルボ
GX
その他 CGXF CGPF | 4名乗車時 荷室長585mm/荷室高705mm | 燃費は60km/h定地燃費29.2km/Lに0.7を掛けたもの
お値段 698000円
車両型式 M-CG72V
駆動方式
変速機
FF・前輪駆動(FWD,2WD)
5速MT・5速マニュアル車
ドア/定員 3ドア/4名乗車
車体寸法 長3195×幅1395×高1330mm
軸距&
輪距
2175mm
前1225mm/後1200mm
最小半径 4.5m
最低高 155mm
タイヤ 前輪:145/70R12
後輪:145/70R12
ブレーキ 前:ディスク
後:ドラム
車両重量 590kg
エンジン諸元
原動機型式 F5B
気筒配列 直列3気筒
排気量547cc
圧縮比10.0
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 40PS[29kW]/7500rpm
最大トルク 4.2kgm[41Nm]/4500rpm
使用燃料 レギュラーガソリン
10・15燃費 20.4km/L(48.0mpg)
100km燃費 4.9L/100km
F5B型エンジンの諸元と性能まとめ
直列3気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に3個配置する方式。小排気量のスタンダード。
直列3気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税(6000円)、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税(4100円/年)と自賠責保険料(12850円/年)、年間1万km走行した際に掛かる燃料代月額4000円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、1988/01モデルのセルボを36年落ちの中古で15.4万円にて購入し、頭金なしで1年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    セルボの1988/01モデルの場合、2024年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の20%である13.96万円に諸経費として1.4万円を足した15.4万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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1988年式を36年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 軽貨物車 13年経過で増税 6000円
自動車重量税(1年分) 1トン以下 18年経過で増税 4100円
自賠責保険料(1年分) 軽貨物車 12850円
燃料代(年間1万km) 10000km÷17.3km/L×170円/L 98270円
オイル交換(5000km毎) 1回3000円×2回 6000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本4000円×4本÷5年 3200円
任意保険料(月額4000円) 月額4000円×12ヶ月 48000円
ローン完済後の年間維持費 178420円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額12800円×12ヶ月 153600円
ローン返済中の年間維持費 332020円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 19950円
名目 金額
自動車税(1年分) 6000円
自動車重量税(1年分) 4100円
自賠責保険料(1年分) 12850円
燃料代(年間1万km) 98270円
オイル交換(5000km毎) 6000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 3200円
任意保険料(月額4000円) 48000円
ローン完済後の年間維持費 178420円
名目 金額
車のローン額(1年分) 153600円
ローン返済中の年間維持費 332020円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
19950円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、自動車税の区分は「軽貨物車の13年経過で増税」で税額は6000円、重量税の区分は「車両総重量1トン以下の18年経過で増税」で税額は4400円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに3000円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本4000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額4000円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増→15%増)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 車検時には上記の目安金額19,950円の他に法定12ヶ月点検に関連する費用が必要です。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。

セルボ【GX】の場合、維持費の月額は14900円(ローン完済前は27700円)になり、これは今にも壊れそうな格安車、あるいは維持費の安さに全てを懸けたスペシャルマシンから少しステップアップしたクラスになります。

「廉価車にしか乗れなかった自分が、ついにこれだけの維持費が掛かる車を所有できるようになったのだ、新しい自分になれたのだ。あの頃のアタシ、サヨナラ…」とかいう謎のカタルシスに浸りつつ、はるか高みで微笑む理想の自分に近付けるよう自分磨きに邁進しましょう。車としての維持費は安いほうで使い勝手も申し分のない、バランスの取れたクラスです。


燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、レギュラーガソリン1リットルあたり170円を基準として、-50円となる120円から、+50円となる220円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費17.3km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
120円/L
69380円
[-28890円]
-25円
145円/L
83830円
[-14440円]
-10円
160円/L
92500円
[-5770円]
170円/L98270円
[0円]
+10円
180円/L
104060円
[+5790円]
+25円
195円/L
112730円
[+14460円]
+50円
220円/L
127190円
[+28920円]

燃費17.3km/LのCG72V型 セルボで10000km走行するのに必要な燃料は578.1L、1リットルあたり170円としたときの燃料代は98270円になります。

参考までに、セルボの燃料タンクは30リットルですので、578.1Lの給油回数は20回、1回あたりの燃料代は約4920円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては5790円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると14460円、50円も違ってくると28920円にもなります。

これをCG72V型 セルボの年間維持費に当てはめてみますと、レギュラーガソリン1リットルあたり170円の場合を178420円としたとき、120円/Lに値下がりすれば149530円(83.8%)に、220円/Lに値上がりすれば207340円(116.2%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(6000円)なり重量税(4100円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなれば燃料代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 6000円 6%
自動車重量税 1年分 4100円 4%
自賠責保険料 1年分 12850円 13%
燃料代 3000km分 29480円 31%
オイル交換 年1回 3000円 3%
タイヤ交換 6年毎 2130円 2%
任意保険料 80% 38400円 41%
合計
[1万kmとの差額]
95960円
-82460円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 6000円 5%
自動車重量税 1年分 4100円 3%
自賠責保険料 1年分 12850円 11%
燃料代 5000km分 49140円 42%
オイル交換 年1回 3000円 3%
タイヤ交換 6年毎 2130円 2%
任意保険料 85% 40800円 34%
合計
[1万kmとの差額]
118020円
-60400円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 6000円 4%
自動車重量税 1年分 4100円 3%
自賠責保険料 1年分 12850円 9%
燃料代 7000km分 68790円 49%
オイル交換 年1回 4200円 3%
タイヤ交換 6年毎 2130円 2%
任意保険料 90% 43200円 30%
合計
[1万kmとの差額]
141270円
-37150円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、燃料代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料48000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて82460円安い95960円に、5000km走行では60400円安い118020円に、7000km走行では37150円安い141270円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。燃料代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 6000円 2%
自動車重量税 1年分 4100円 2%
自賠責保険料 1年分 12850円 5%
燃料代 15000km分 147410円 61%
オイル交換 年3回 18000円 7%
タイヤ交換 2.7年毎 4800円 2%
任意保険料 100% 48000円 21%
合計
[1万kmとの差額]
241160円
+62740円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 6000円 2%
自動車重量税 1年分 4100円 1%
自賠責保険料 1年分 12850円 4%
燃料代 20000km分 196540円 66%
オイル交換 年4回 24000円 8%
タイヤ交換 2年毎 6400円 2%
任意保険料 100% 48000円 17%
合計
[1万kmとの差額]
297890円
+119470円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。



セルボの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
10・15モード燃費 20.4km/L
燃料タンク容量 30L
航続距離(カタログ燃費) 612.0km
航続距離(80%燃費) 489.0km
満タンプライス 5100円
1km走行コスト 8.33円
1万円でどこまで行ける? 1200.0km
車両価格/航続距離 1141円/km

10・15モード燃費が20.4km/L、燃料タンク容量30リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は612.0kmになります。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(18.4km/L)とすると552.0km、80%(16.3km/L)だと489.0km、70%(14.3km/L)では429.0kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、レギュラーガソリンを1リットルあたり170円で30リットルの給油をすると5100円、上で計算した航続距離を踏まえると612.0km(80%燃費時489.0km)を走行するのに5100円かかる計算です。

燃費を17.3km/Lとしたときの1km走行コストは8.33円、10万km走行したときの燃料代は83.3万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら8.3万円/年、7年10万kmなら11.9万円/年、5年10万kmなら16.7万円/年、3年10万kmなら27.8万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば1200.0km(往復なら片道600.0km)、カタログ値の80%なら960.0km(片道480.0km)離れたところまで行くことができます。

ちなみに、1回の給油で612.0kmの距離を移動できるCG72V型 セルボ [GX]という乗り物を、69.8万円で手に入れたと考えたとき、この車が1km走行するにあたっては「1141円の値打ちがある!」と言える、かもしれません。


カタログデータから見えてくる要素

F5B型エンジン簡易性能曲線図
F5B型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
4500回転時の馬力 26PS
7500回転時の馬力 40PS
各回転域でのトルク
4500回転時のトルク 4.2kgm
7500回転時のトルク 3.8kgm
F5B型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているF5B型547cc、直列3気筒の自然吸気エンジンは7500回転時に最高出力40馬力を、4500回転時に最大トルク4.2kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクの発生回転数が若干高めにあるこのエンジンは、普段使いでも不足を感じることなく、それでいて高い回転数を維持すればスポーティな走行も楽しめるバランスの良さが魅力です。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する4500rpmから最高出力が発生する7500rpmまで」の3000rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は40.0%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
軽自動車クラス編
スズキの軽自動車編
最大トルク ランキング リスト
軽自動車クラス編
スズキの軽自動車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ14.750kg/PS(590kg/40PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ14.750kg/PS
車体+1人16.125kg/PS
車体+4人20.250kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg16.250kg/PS
車体+70kg16.500kg/PS
車体+80kg16.750kg/PS
車体+90kg17.000kg/PS
車体+100kg17.250kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは16.125kg/PS(645kg/40PS)となり、数値としては1.375kg、比率にすると9.3%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの4人が搭乗した場合、車両重量に220kgがプラスされてパワーウェイトレシオは20.250kg/PS(810kg/40PS)となり、数値としては5.500kg、比率にすると37.3%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。


CG72V セルボのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
1988/01

-
セルボ
16.125kg/PS
645kg/40PS|0.6L-NA
[車体のみPWR:14.750]
2015/02

車種詳細
エブリイ ワゴン
16.172kg/PS
1035kg/64PS|0.7L-TB
車体のみPWR:15.312
2017/02

車種詳細
ワゴンR
16.250kg/PS
845kg/52PS|0.7L-NA
車体のみPWR:15.192
2011/12

車種詳細
N-BOXカスタム
16.172kg/PS
1035kg/64PS|0.7L-TB
車体のみPWR:15.312
2004/04

車種詳細
ジムニー
16.016kg/PS
1025kg/64PS|0.7L-TB
車体のみPWR:15.156
2010/08

車種詳細
キックス
16.172kg/PS
1035kg/64PS|0.7L-TB
車体のみPWR:15.312

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ16.125kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

15.964kg/PSから16.286kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、スズキの4人乗り軽1BOX「DA17W型 エブリイ ワゴン」、スズキの4人乗り軽ミニバン「MH55S型 ワゴンR」、ホンダの4人乗り軽ミニバン「JF1型 N-BOXカスタム」、スズキの4人乗り軽SUV「JB23W型 ジムニー」、日産の4人乗り軽SUV「H59A型 キックス」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

CG72V型 セルボ [GX]とパワーウェイトレシオが近い車種|16.125kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は67.8PS/tとなっています。


セルボがバイクと競争するなら…?


車種詳細
アドレスV100|99cc
16.111kg/PS
145kg/9.0PS/1.10kgm
[車体のみPWR:10.000]
1速ギヤ速度:28.3km/h
最小TWR:1.025
1988/01

-
セルボ|547cc
16.125kg/PS
645kg/40PS/4.2kgm
[車体のみPWR:14.750]
1速ギヤ速度:35.7km/h
最小TWR:1.776

車種詳細
Z125 PRO|124cc
16.186kg/PS
157kg/9.7PS/0.98kgm
[車体のみPWR:10.515]
1速ギヤ速度:32.6km/h
最小TWR:1.123

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではセルボとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

CE13A アドレスV100と競争してみる

まずセルボより少しPWRが低いバイクとして、スズキのアドレスV100が挙げられます。PWRの16.111kg/PSは車両重量90kgにライダーの体重55kgを加えた145kgを、最高出力9.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はアドレスV100に7.4km/h勝り、1速TWRは0.751kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

BR125H Z125 PROと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、カワサキのZ125 PROが挙げられます。PWRの16.186kg/PSは車両重量102kg+55kgの157kgを、最高出力9.7PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は3.1km/h勝り、1速TWRは0.653kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.793
平均ピストンスピード 13.75m/s
トルクウェイトレシオ 140.48kg/kgm
1馬力あたりのお値段 17450円
排気量1Lあたり馬力 73.10PS/L
排気量1Lあたりトルク 7.68kgm/L
1気筒あたりの馬力 13.3PS
1気筒あたりのトルク 1.4kgm
パワーバンド比率 40.0%
燃費×馬力 693.6pt
各種ランキング
ミニバン・1BOXのPWR
軽自動車のPWR(ターボ)

トルクウェイトレシオは140.48kg/kgm(590kg/4.2kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が698000円、最高出力が40馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は17450円、逆に1万円あたりでは0.57馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は166190円、1万円あたりでは0.06kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
スズキ編
軽自動車編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は73.10PS/L、トルクは7.68kgm/L、1気筒あたりの馬力は13.3馬力、トルクは1.4kgmとなり、このエンジンが40馬力を7500回転で発生させているときの平均ピストンスピードは13.75m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が55.0mmであるF5B型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は10910回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.793になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、走ってよし、曲がってよしで至れり尽くせりのオールラウンダーであると言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が17.34km/L、最高出力が40PSであるこの車の獲得ポイントは693.6ptになります。
戯れに車両重量590kgを100kg単位にした5.9で割ってみたところ、その数値は117.56ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)



セルボでの車中泊

荷室寸法
荷室長 1.000m
荷室幅 1.035m
荷室高 0.755m
対角線の長さ 1.439m
荷室の床面積 1.035m²
荷室の容積 0.781m³

商用車(貨物車・バン)は乗用車とは違ってカタログに荷室寸法が明記されておりますので、ここではその寸法を使って車中泊の可能性を探ってみます。

貨物車は荷物がたくさん積めてこそ、フルフラットな荷室があってこそという性質を持った車ですから、車中泊の適性は非常に高いものと思われます。

が、しかし、縦方向の長さが1.000m(対角線では1.439m)しかないとなると、これはもう常識的に考えてかなり厳しい車中泊を強いられます。運転席あるいは助手席を後ろに倒して寝たほうがまだマシかもしれません。

俗に言う体育座りの体勢で横になれば寝られないこともないでしょうが、寝れども寝れども疲れは取れない上に猛烈な腰痛で目を覚ましかねず、実に爽やかな笑顔で「もう二度と車中泊なんてしないよ!」と後日談を語ることになりかねません。
車中泊にあると嬉しいアイテム

セルボのスペース効率

車体の大きさと荷室の広さの比率
全長に対する荷室長の比率
1.000m÷3.195m
31.3%
全幅に対する荷室幅の比率
1.035m÷1.395m
74.2%
全高に対する荷室高の比率
0.755m÷1.330m
56.8%
車体に対する荷室の比率
0.781m³÷5.928m³
13.2%

貨物車は貨物車であるがゆえに、いかに効率よく大量に荷物を載せ、運搬できるかが重視されます。これはかつて、ある自動車メーカーが標榜したMM思想、いわゆる「マン・マキシマム&メカ・ミニマム」の精神を感じさせ、言うなれば「荷室を最大限に、人と機械は最小限に」ってなものです。

というわけで、荷室の各寸法と車体の各寸法の比率がどの程度であるかを見てみます。己の全てを荷室に捧げるバンは快適性に媚を売るそこらの軟弱乗用車とは違い、ペラペラ内装と紙装甲こそがアイデンティティであり、ドアを閉めればバァン!と轟音を響かせて(バンだけに)アピールしてくるほどですから、かなりの数値が期待ができます。

荷室長の比率は荷室長1.000m÷全長3.195mで31.3%、荷室幅の比率は荷室幅1.035m÷全幅1.395mで74.2%、荷室高の比率は荷室高0.755m÷全高1.330mで56.8%、荷室の比率は荷室容積0.781m³÷車体体積5.928m³で13.2%となりました。


ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合7500rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした8000回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 8000rpm|タイヤサイズ 145/70R12|タイヤ直径 50.8cm|円周長 159.6cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
8000rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 3.384 20.09 -
-
38km/h 20980rpm 332.2kgm
2速 2.055 12.20 0.607 1-2/
4860rpm
63km/h 12740rpm 201.7kgm
3速 1.375 8.16 0.669 2-3/
5350rpm
94km/h 8520rpm 135.0kgm
4速 0.962 5.71 0.700 3-4/
5600rpm
134km/h 5960rpm 94.4kgm
5速 0.833 4.95 0.866 4-5/
6930rpm
155km/h 5160rpm 81.8kgm
Final 5.937 レシオカバレッジ(変速比幅)4.062

ギヤの繋がりイメージ
CG72V型セルボ5MT車のギヤ比イメージ
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数4500rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(5.937)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(4.2kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(5.937)÷タイヤの有効半径(0.254m)で算出。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は5速ギヤの155km(7500rpmでは145.2km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

おまけ:7500rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

7500rpmでの速度と
シフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ36km/h-
2速ギヤ59km/h4550rpm
3速ギヤ88km/h5020rpm
4速ギヤ126km/h5250rpm
5速ギヤ145km/h6500rpm

CG72V型セルボに搭載されたF5B型547ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する7500rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

まず1速ギヤで7500rpmまで引っ張ると36km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は7500rpmから4550rpmまで落ち、そこから7500rpmまで加速を続けると速度は59km/h(+23km/h)になります。

3速ギヤでは5020rpmまで落ちて7500rpmで88km/h(+29km/h)に、4速ギヤでは5250rpmまで落ちて7500rpmで126km/h(+38km/h)に、5速ギヤでは6500rpmまで落ちて7500rpmで145km/h(+19km/h)という具合に加速していくイメージです。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが4500回転で最大トルク4.2kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば140.48kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(14.750kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと332.2kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(590kg)を1速ギヤの最大駆動力(332.2kgm)で割ってみると1.776kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する7500回転でのトルク(3.8kgm)からTWRを算出すると1.96kg/kgmとなり、4500-7500回転の回転域では1.776-1.96kg/kgmの間で推移することがわかります。


ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 8390 12590 16780 20980 25180 29370 37760
2速 5100 7640 10190 12740 15290 17840 22930
3速 3410 5110 6820 8520 10230 11930 15340
4速 2390 3580 4770 5960 7160 8350 10740
5速 2070 3100 4130 5160 6200 7230 9300
※赤い数字は暫定レブリミット(8000rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.833)を選択して時速100kmにて走行すると5160回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは3100回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは3620回転、一般的な高速道路の80km/hでは4130回転、100km/hでは5160回転、制限速度が120km/hになると6200回転、軽自動車の速度リミッターが働く140km/hでは7230回転になります。仮にリミッター解除で180km/hまで出たとすると9300回転まで回ります。

時速100kmでの巡航回転数が4000回転を超えてくるような車は、これはもう加速しか眼中にない純然たる競技車両であるとか、「とにもかくにもパワーがなくて高いギヤ比なんてとんでもない!」という貧相極まるエンジンを搭載しているとか、「時速60km出れば問題ない、だってバンだもの!」などという潔い割り切りをしている車以外にありえません。ここまで来ると「壊れるものなら壊れてみろ!」とエンジンに挑むくらいの覚悟がなければ愛せません。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 5 10 14 19 24 29 33 38
2速 8 16 24 31 39 47 55 63
3速 12 23 35 47 59 70 82 94
4速 17 34 50 67 84 101 117 134
5速 19 39 58 77 97 116 136 155

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(8000回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。


純正装着タイヤの145/70R12と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 145/70R12 | 直径 508mm

-20mm
幅125mm
-10mm
幅135mm
変更なし
幅145mm
+10mm
幅155mm
+20mm
幅165mm
-5%
65
扁平
125/65R12
36.9km/h
直径468mm
径差-40mm
135/65R12
37.9km/h
直径481mm
径差-27mm
145/65R12
38.9km/h
直径494mm
径差-14mm
155/65R12
39.9km/h
直径507mm
径差-1mm
165/65R12
40.9km/h
直径520mm
径差+12mm
0%
70
扁平
125/70R12
37.8km/h
直径480mm
径差-28mm
135/70R12
38.9km/h
直径494mm
径差-14mm
145/70R12
40.0km/h
508mm
0mm
155/70R12
41.1km/h
直径522mm
径差+14mm
165/70R12
42.2km/h
直径536mm
径差+28mm
+5%
75
扁平
125/75R12
38.8km/h
直径493mm
径差-15mm
135/75R12
40.0km/h
直径508mm
径差0mm
145/75R12
41.2km/h
直径523mm
径差+15mm
155/75R12
42.4km/h
直径538mm
径差+30mm
165/75R12
43.5km/h
直径553mm
径差+45mm
+10%
80
扁平
125/80R12
39.8km/h
直径505mm
径差-3mm
135/80R12
41.0km/h
直径521mm
径差+13mm
145/80R12
42.3km/h
直径537mm
径差+29mm
155/80R12
43.5km/h
直径553mm
径差+45mm
165/80R12
44.8km/h
直径569mm
径差+61mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、125/75R12 、135/70R12、135/75R12 、145/65R12 、155/65R12 あたりのタイヤがおすすめです。

145/70R12のタイヤ幅を125mmから175mmまで、扁平率を55%から85%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、145/70R12の適応サイズと性能の変化 [CG72V型セルボ編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
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CG72V型セルボ[0.55L-NA FF/5MT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト14.750kg/ps36.36
1速ギヤ加速性能1.776kg/kgm45.74
1L換算馬力73.10ps/L50.04
1L換算トルク7.68kgm/L28.17
WB/TR比1.79347.94
ワイド&ロー指数0.95345.62
前面の面積1.855m²71.60
最低地上高155mm49.76
スポーツ性能部門の得点375.23

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
10-15燃費20.4km/L66.13
年間維持費178420円63.63
100kmh回転数5160rpm14.52
航続距離612.0km44.05
車の大きさ5.928m³28.08
室内の広さ0.781m³24.95
最小回転半径4.5m64.17
馬力単価17450円55.33
ユーティリティ部門の得点360.86

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した CG72V型セルボ[0.55L-NA FF/5MT] の総合得点は 736.09 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したCG72V型セルボ(FF/5MT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全ての貨物車」、「軽自動車の貨物車」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

セルボの歴代モデル

5代目 HG21S型 セルボ
HG21S セルボは2006/11に登場した5代目モデル。参考車両の「SR」は全長3395mm、全幅1475mm、全高1545mmの車体に、64PS/10.5kgmを発生するK6A型658ccエンジンを搭載した4人乗り軽ハッチバック。

4代目 CP32S型 セルボ モード
CP32S セルボ モードは1990/07に登場した4代目モデル。参考車両の「SR-FOUR」は全長3295mm、全幅1395mm、全高1380mmの車体に、64PS/8.4kgmを発生するF6B型658ccエンジンを搭載した4人乗り軽ハッチバック。

3代目 CG72V型 セルボ
CG72V セルボは1988/01に登場した3代目モデル。参考車両の「GX」は全長3195mm、全幅1395mm、全高1330mmの車体に、40PS/4.2kgmを発生するF5B型547ccエンジンを搭載した4人乗り軽ボンネットバン。