991:911 クーペの性能と維持費 RR/7MT 4人 1381万円 2011年式

このページでは、ポルシェの2ドア・4人乗りクーペ、7代目の991型911 クーペ Carrera-S【2011/11モデル・400PS/44.9kgm・RR/MT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

991 911 クーペ
販売期間:2011/11 - 2020/09

画像はポルシェより引用
http://www.porsche.com/japan/jp/
投稿:2012/01/22|更新:2019/09/26

ボディサイズが全長4491mm×全幅1808mm×全高1295mm、排気量は3799ccであることから、大雑把に分類すると3.8リットルクラス(3800cc、自動車税は4.0L以下を適用)に属し、全長、全高は5ナンバー枠ながら全幅が1.7mを超え、排気量も2000ccを超えていることにより3ナンバー登録になります。比較的コンパクトなボディに大きめなエンジンの組み合わせは世界戦略車(グローバルカー)やちょっとした高級車に良くあるパターンです。
参考:350PS~400PSの自動車 一覧

駆動方式にはエンジンを後輪の車軸より後に搭載し、後輪のみを駆動する、リヤエンジン・リヤドライブ方式(RR)を採用しています。ブレーキング時に抜群の安定性を見せ、トラクションの掛かりも絶大とされるものの、乗用車の駆動方式としてはあまり一般的ではないようで、有名どころとしてはポルシェ911と営農サンバーが筆頭に挙げられます。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4491mmであるこの車の場合は「ミディアム」(Medium:4300mm超-4650mm以下・Dセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


991型 911 クーペ [3799cc/400PS RR/7MT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

7代目911 クーペの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2011/11
991型
[Carrera-S]
3.8L-NA・RR/7AT・1456.0万円
400PS・44.9kgm・-
400PS
44.9kgm
-
2011/11
991型
[Carrera]
3.4L-NA・RR/7AT・1192.0万円
350PS・39.8kgm・-
350PS
39.8kgm
-
2011/11
991型
[Carrera Cabriolet]
3.4L-NA・RR/7AT・1361.0万円
350PS・39.8kgm・-
350PS
39.8kgm
-
7代目911 クーペの車両型式・グレード一覧【全6車種】
911 クーペの新型モデル
8代目 992型911
992型911は2019/07に登場した8代目モデル。参考車両の「GT3 RS」は全長4572mm、全幅1900mm、全高1322mmの車体に、525PS/47.4kgmを発生する3996ccエンジンを搭載。

911 クーペの旧型モデル
6代目 99770S型911 GT2
99770S型911 GT2は2004/08に登場した6代目モデル。参考車両の「GT2」は全長4470mm、全幅1850mm、全高1285mmの車体に、530PS/69.3kgmを発生する3600ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー ポルシェ
車名&
グレード
911 クーペ
Carrera-S
その他 911カレラS 左ハンドル
お値段 13810000円
車両型式 991
駆動方式
変速機
RR・後輪駆動(RWD,2WD)
7速MT・7速マニュアル車
ドア/定員 2ドア/4名乗車
車体寸法 長4491×幅1808×高1295mm
軸距&
輪距
2450mm
前1538mm/後1516mm
タイヤ 前輪:245/35R20
後輪:295/30R20
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ベンチレーテッドディスク
車両重量 1395kg
エンジン諸元
原動機型式 不明
気筒配列 水平対向6気筒
排気量3799cc
圧縮比12.5
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 400PS[294kW]/7400rpm
最大トルク 44.9kgm[440Nm]/5600rpm
使用燃料 ハイオクガソリン

水平対向6気筒とは‥シリンダを左右交互で水平に6個配置する方式。直6より短くV6より背の低い6気筒。
水平対向6気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税76400円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税17100円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額7500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2011/11モデルの911 クーペを13年落ちの中古で607.6万円にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    911 クーペの2011/11モデルの場合、2024年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の40%である552.4万円に諸経費として55.2万円を足した607.6万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2011年式を13年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 4000cc以下 13年経過 76400円
自動車重量税(1年分) 1.5トン以下 13年-17年経過 17100円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
燃料代(年間1万km) 10000km÷7.8km/L×185円/L 237180円
オイル交換(5000km毎) 1回6500円×2回 13000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本24000円×4本÷5年 19200円
任意保険料(月額7500円) 月額7500円×12ヶ月 90000円
ローン完済後の年間維持費 461800円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額101270円×12ヶ月 1215240円
ローン返済中の年間維持費 1677000円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 54900円
名目 金額
自動車税(1年分) 76400円
自動車重量税(1年分) 17100円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
237180円
(166030円)
(118590円)
(71150円)
オイル交換(5000km毎) 13000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 19200円
任意保険料(月額7500円) 90000円
ローン完済後の年間維持費 461800円
名目 金額
車のローン額(1年分) 1215240円
ローン返済中の年間維持費 1677000円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
54900円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「4000cc以下で13年経過」クラスの自動車税は76400円、「1.5トン以下で13年-17年経過」クラスの自動車重量税は17100円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに6500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本24000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額7500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 10・15モード燃費、JC08モード燃費、WLTCモード燃費いずれもデータがないので10.0km/Lを仮の燃費として代入。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした54900円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

このあたりのクラスから理想と現実の違い、つまり「乗りたい車」と「乗ることができる車」は違うことを思い知らされます。うっかり手を出せば「いっ…維持費が高すぎて息ができん!フーッ!フーッ!」と目を白黒させることになりかねません。

さて、911 クーペ【Carrera-S】の場合、維持費の月額は38500円になります。金銭的にシビアな人からは「車なんてどれもタイヤが4つあるだけなのに、なんでこんなにお金の掛かる車に乗ってるんだ…修行か…」と奇異の目で見られていることでしょう。でも良いんです。愛さえあれば。

911 クーペの維持費は高い?安い?

「911 クーペの年間維持費は461800円です!」と断じるのは実に簡単なことですが、「4000ccクラスという枠組みの中で維持費を比べたら高いの?安いの?」という点も外せません。はたして911 クーペの維持費は高いのか、安いのか、例によって表を作って差額を求めてみます。


車名年間維持費差額
安いラングラー398100円-63700円
フェアレディZ442700円-19100円
911 クーペの維持費461800円
ラングラー アンリミテッド463300円+1500円
FJクルーザー469600円+7800円
基準4000ccクラス平均491000円+29200円
Gクラス 4x4507700円+45900円
チェロキー564600円+102800円
ディスカバリー631500円+169700円
高いランドクルーザー80720300円+258500円

911 クーペの年間維持費を、4000ccクラスで最も維持費が安いラングラーと比較して63700円高く、最も高いランドクルーザー80と比較して258500円安く、4000ccクラスの平均維持費との比較では29200円安くなっています。

最低額のラングラーと最高額のランドクルーザー80は極端な例としても、4000ccクラスの平均的な維持費との差額を客観的に見て、911 クーペの維持費は まあまあ安い! と言えそうです。

年間維持費が安い 4000ccクラスの車 ランキング

911 クーペを維持するための年収要件

せっかく年間維持費を求めましたので、生活に支障を与えず無理なく維持できる年収をシミュレーションしてみましょう。ここでは年収の30%を天使の取り分として上納した残りを可処分所得(手取り収入)とし、うち10%、15%、20%を維持費に充てる場合で計算してみます。
※購入資金&ローン残高は考慮しません。

覚悟%年収月給手取り
10%600万円50万円39万円
15%400万円34万円27万円
20%300万円25万円20万円

維持費を可処分所得の10%までとする場合に必要な年収は600万円(総支給額50万円/月、手取り39万円/月)、ここから月額維持費3.9万円を支払うと残りは35.1万円です。価値観は人それぞれありますが、この年収があればそう負担感なく維持できそうです。

15%まで許容する場合に必要な年収は400万円(総支給額34万円/月、手取り27万円/月)、3.9万円を支払うと残りは23.1万円になります。

さて、手取りの20%を車の維持費に回す覚悟があるなら、年収が300万円(総支給額25万円/月、手取り20万円/月)あれば乗れないことはないでしょう。3.9万円を引くと残りは16.1万円…まあ…余裕があるとは言えません。

多方面に支障が出ることになる禁断の果実…ではありますが、1万km分の燃料代24万円を含んでいるので、意外や意外、案ずるより生むが易し、「思い切って蓋を開けてみたら何とかなっちゃった!」という展開もあり得なくはありません。(ご利用は計画的に)

燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり185円を基準として、-50円となる135円から、+50円となる235円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費7.8km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
135円/L
173090円
[-64090円]
-25円
160円/L
205140円
[-32040円]
-10円
175円/L
224370円
[-12810円]
185円/L237180円
[0円]
+10円
195円/L
250010円
[+12830円]
+25円
210円/L
269250円
[+32070円]
+50円
235円/L
301300円
[+64120円]

燃費7.8km/Lの991型 911 クーペで10000km走行するのに必要な燃料は1282.1L、1リットルあたり185円としたときの燃料代は237180円になります。

参考までに、911 クーペの燃料タンクは64リットルですので、1282.1Lの給油回数は21回、1回あたりの燃料代は約11300円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては12830円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると32070円、50円も違ってくると64120円にもなります。

これを991型 911 クーペの年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり185円の場合を461800円としたとき、135円/Lに値下がりすれば397710円(86.1%)に、235円/Lに値上がりすれば525920円(113.9%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(76400円)なり重量税(17100円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 76400円 29%
自動車重量税 1年分 17100円 6%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 3000km分 71150円 27%
オイル交換 年1回 6500円 2%
タイヤ交換 6年毎 12800円 5%
任意保険料 80% 72000円 28%
合計
[1万kmとの差額]
264800円
-197000円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 76400円 24%
自動車重量税 1年分 17100円 5%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 5000km分 118590円 37%
オイル交換 年1回 6500円 2%
タイヤ交換 6年毎 12800円 4%
任意保険料 85% 76560円 25%
合計
[1万kmとの差額]
316800円
-145000円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 76400円 21%
自動車重量税 1年分 17100円 5%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 7000km分 166030円 45%
オイル交換 年1回 9100円 2%
タイヤ交換 6年毎 12800円 3%
任意保険料 90% 81000円 22%
合計
[1万kmとの差額]
371300円
-90500円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料90000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて197000円安い264800円に、5000km走行では145000円安い316800円に、7000km走行では90500円安い371300円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 76400円 12%
自動車重量税 1年分 17100円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 15000km分 355770円 58%
オイル交換 年3回 39000円 6%
タイヤ交換 2.7年毎 28800円 5%
任意保険料 100% 90000円 15%
合計
[1万kmとの差額]
615900円
+154100円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 76400円 10%
自動車重量税 1年分 17100円 2%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 20000km分 474360円 63%
オイル交換 年4回 52000円 7%
タイヤ交換 2年毎 38400円 5%
任意保険料 100% 90000円 12%
合計
[1万kmとの差額]
757100円
+295300円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。

年間維持費ランキング リスト
輸入車・外車の小型車&普通車編
4000cc以下クラス編
小型車&普通車の新車編
2ドア・クーペ編

911 クーペの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
暫定基準燃費 7.8km/L
燃料タンク容量 64L
航続距離(カタログ燃費) 499.2km
航続距離(80%燃費) 396.8km
満タンプライス 11840円
1km走行コスト 23.72円
1万円でどこまで行ける? km

10・15モード燃費、JC08モード燃費、WLTPモード燃費ともにデータがないので7.8km/Lを仮の燃費とすると、、燃料タンク容量64リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は499.2kmです。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(7.0km/L)とすると航続距離は448.0km、80%(6.2km/L)だと396.8km、70%(5.5km/L)では352.0kmになります。

燃料タンクに1滴の燃料もない状態から64リットルきっちり満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり185円では11840円、上で計算した航続距離を踏まえると499.2km(80%燃費時396.8km)を走行するのに11840円かかる計算です。

燃費を7.8km/Lとしたときの1km走行コストは23.72円、10万km走行したときの燃料代は万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら万円/年、7年10万kmなら万円/年、5年10万kmなら万円/年、3年10万kmなら万円/年となります。


カタログデータから見えてくる要素

簡易エンジン性能曲線図
各回転域での馬力
5600回転時の馬力 351PS
7400回転時の馬力 400PS
各回転域でのトルク
5600回転時のトルク 44.9kgm
7400回転時のトルク 38.7kgm

まずおさらいとして、搭載している水平対向6気筒、3799ccの自然吸気エンジンは7400回転時に最高出力400馬力を、5600回転時に最大トルク44.9kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクと最高出力の発生回転数が程よく近いこのエンジンは、高めの回転数が得意なタイプのエンジンです。日常での使い勝手をある程度は確保しつつ、高回転のパワー感もしっかり伴う雰囲気の良さが自慢です。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する5600rpmから最高出力が発生する7400rpmまで」の1800rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は24.3%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
4000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
4000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ3.487kg/PS(1395kg/400PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ3.487kg/PS
車体+1人3.625kg/PS
車体+4人4.037kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg3.638kg/PS
車体+70kg3.663kg/PS
車体+80kg3.688kg/PS
車体+90kg3.712kg/PS
車体+100kg3.737kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは3.625kg/PS(1450kg/400PS)となり、数値としては0.138kg、比率にすると4.0%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの4人が搭乗した場合、車両重量に220kgがプラスされてパワーウェイトレシオは4.037kg/PS(1615kg/400PS)となり、数値としては0.550kg、比率にすると15.8%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

991 911 クーペのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2011/11

-
911 クーペ
3.625kg/PS
1450kg/400PS|3.8L-NA
[車体のみPWR:3.487]
2015/01

車種詳細
RC-F
3.847kg/PS
1835kg/477PS|5.0L-NA
車体のみPWR:3.732
2015/11

車種詳細
GS-F
3.952kg/PS
1885kg/477PS|5.0L-NA
車体のみPWR:3.836
2016/08

車種詳細
NSX
3.619kg/PS
1835kg/507PS|3.5L-TT
車体のみPWR:3.511
2001/01

車種詳細
340R
3.567kg/PS
635kg/178PS|1.8L-NA
車体のみPWR:3.258
2014/06

車種詳細
Sクラス セダン AMG
3.722kg/PS
2345kg/630PS|6.0L-TT
車体のみPWR:3.635

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ3.625kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

3.263kg/PSから3.988kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、レクサスの4人乗りクーペ「USC10型 RC-F」、レクサスの5人乗りセダン「URL10型 GS-F」、ホンダの2人乗りクーペ「NC1型 NSX」、ロータスの2人乗りオープンカー「謎型 340R」、メルセデスベンツの5人乗りセダン「222179C型 Sクラス セダン AMG」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

991型 911 クーペ [Carrera-S]のライバル車種|3.625kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は286.7PS/tとなっています。


911 クーペがバイクと競争するなら…?


車種詳細
GSF750|749cc
3.623kg/PS
279kg/77.0PS/6.50kgm
[車体のみPWR:2.909]
1速ギヤ速度:70.7km/h
最小TWR:0.718
2011/11

-
911 クーペ|3799cc
3.625kg/PS
1450kg/400PS/44.9kgm
[車体のみPWR:3.487]
1速ギヤ速度:71.0km/h
最小TWR:0.791

車種詳細
CBR600F4i|599cc
3.638kg/PS
251kg/69.3PS/5.30kgm
[車体のみPWR:2.841]
1速ギヤ速度:89.9km/h
最小TWR:0.840

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここでは911 クーペとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

GR7EA GSF750と競争してみる

まず911 クーペより少しPWRが低いバイクとして、スズキのGSF750が挙げられます。PWRの3.623kg/PSは車両重量224kgにライダーの体重55kgを加えた279kgを、最高出力77.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はGSF750に0.3km/h勝り、1速TWRは0.073kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

PC35 CBR600F4iと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、ホンダのCBR600F4iが挙げられます。PWRの3.638kg/PSは車両重量196kg+55kgの251kgを、最高出力69.3PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は18.9km/h劣り、1速TWRは0.049kg勝る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.604
平均ピストンスピード 19.12m/s
トルクウェイトレシオ 31.07kg/kgm
1馬力あたりのお値段 34525円
排気量1Lあたり馬力 105.29PS/L
排気量1Lあたりトルク 11.82kgm/L
1気筒あたりの馬力 66.7PS
1気筒あたりのトルク 7.5kgm
パワーバンド比率 24.3%
燃費×馬力 No data
各種ランキング
クーペのPWR
3.5~4.0L以下のPWR

トルクウェイトレシオは31.07kg/kgm(1395kg/44.9kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が13810000円、最高出力が400馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は34525円、逆に1万円あたりでは0.29馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は307572円、1万円あたりでは0.03kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
4000cc以下の車編
クーペ編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は105.29PS/L、トルクは11.82kgm/L、1気筒あたりの馬力は66.7馬力、トルクは7.5kgmとなり、このエンジンが400馬力を7400回転で発生させているときの平均ピストンスピードは19.12m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が77.5mmであるこのエンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は7740回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.604になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、どちらかというと小回りを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング


911 クーペでの車中泊

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.572m
期待される荷室の幅 1.408m
対角線の長さ 2.110m
期待される荷室の面積 2.213m²

縦方向の長さが1.572m(対角線では2.110m)となれば、一般的な身長ならそれなりの車中泊を楽しむことができそうです。

車の中で足を伸ばして優雅に寝られる悦びを味わうために最低限必要な長さを備えた、車中泊のスタンダードと呼ぶに相応しい性能を有しています。

セダンやクーペであっても後部座席の背もたれを取り外してトランクルームと貫通させて荷室長を確保すれば良いだけの話です。たまに背もたれを取り外してもトランクルームと繋がっていなかったり、頑強な補強バーが入っていて邪魔されることもありますが、恐らく稀なケースです。

車中泊にあると嬉しいアイテム

ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合7400rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした7900回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 7900rpm|タイヤサイズ 295/30R20|タイヤ直径 68.5cm|円周長 215.2cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
7900rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 3.910 13.45 -
-
76km/h 10420rpm 1763.3kgm
2速 2.290 7.88 0.586 1-2/
4630rpm
129km/h 6100rpm 1032.7kgm
3速 1.650 5.68 0.721 2-3/
5700rpm
180km/h 4400rpm 744.1kgm
4速 1.300 4.47 0.788 3-4/
6230rpm
228km/h 3460rpm 586.3kgm
5速 1.080 3.72 0.831 4-5/
6560rpm
275km/h 2880rpm 487.0kgm
6速 0.880 3.03 0.815 5-6/
6440rpm
337km/h 2340rpm 396.9kgm
7速 0.620 2.13 0.705 6-7/
5570rpm
478km/h 1650rpm 279.6kgm
Final 3.440 レシオカバレッジ(変速比幅)6.306

  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数5600rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.440)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(44.9kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.440)÷タイヤの有効半径(0.3425m)で算出。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は7速ギヤの478km(7400rpmでは448.0km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが5600回転で最大トルク44.9kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば31.07kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(3.487kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと1763.3kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1395kg)を1速ギヤの最大駆動力(1763.3kgm)で割ってみると0.791kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する7400回転でのトルク(38.7kgm)からTWRを算出すると0.918kg/kgmとなり、5600-7400回転の回転域では0.791-0.918kg/kgmの間で推移することがわかります。


おまけ:7400rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

991型911 クーペに搭載された3799ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する7400rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

7400rpmでの速度とシフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ71km/h-
2速ギヤ121km/h4340rpm
3速ギヤ168km/h5340rpm
4速ギヤ214km/h5830rpm
5速ギヤ257km/h6150rpm
6速ギヤ316km/h6030rpm
7速ギヤ448km/h5220rpm

まず1速ギヤで7400rpmまで引っ張ると71km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は7400rpmから4340rpmまで落ち、そこから7400rpmまで加速を続けると速度は121km/h(+50km/h)になります。

3速ギヤでは5340rpmまで落ちて7400rpmで168km/h(+47km/h)に、4速ギヤでは5830rpmまで落ちて7400rpmで214km/h(+46km/h)に、5速ギヤでは6150rpmまで落ちて7400rpmで257km/h(+43km/h)になります。

続いて6速ギヤでは6030rpmまで落ちて7400rpmで316km/h(+59km/h)に、7速ギヤでは5220rpmまで落ちて7400rpmで448km/h(+132km/h)という具合に加速していくイメージです。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 4170 6250 8330 10420 12500 14580 18750
2速 2440 3660 4880 6100 7320 8540 10980
3速 1760 2640 3520 4400 5280 6150 7910
4速 1390 2080 2770 3460 4160 4850 6230
5速 1150 1730 2300 2880 3450 4030 5180
6速 940 1410 1880 2340 2810 3280 4220
7速 660 990 1320 1650 1980 2310 2970
※赤い数字は暫定レブリミット(7900rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.620)を選択して時速100kmにて走行すると1650回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは990回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1160回転、一般的な高速道路の80km/hでは1320回転、100km/hでは1650回転、制限速度が120km/hになると1980回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは2970回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 10 19 29 38 48 58 67 77
2速 16 33 49 66 82 98 115 131
3速 23 45 68 91 114 136 159 182
4速 29 58 87 115 144 173 202 231
5速 35 70 104 139 174 209 243 278
6速 43 85 128 171 213 256 299 341
7速 61 121 182 242 303 363 424 484

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(7900回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。

純正装着タイヤの295/30R20と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 295/30R20 | 直径 685mm

-20mm
幅275mm
-10mm
幅285mm
変更なし
幅295mm
+10mm
幅305mm
+20mm
幅315mm
-5%
25
扁平
275/25R20
37.7km/h
直径646mm
径差-39mm
285/25R20
38.0km/h
直径651mm
径差-34mm
295/25R20
38.3km/h
直径656mm
径差-29mm
305/25R20
38.6km/h
直径661mm
径差-24mm
315/25R20
38.9km/h
直径666mm
径差-19mm
0%
30
扁平
275/30R20
39.3km/h
直径673mm
径差-12mm
285/30R20
39.6km/h
直径679mm
径差-6mm
295/30R20
40.0km/h
685mm
0mm
305/30R20
40.4km/h
直径691mm
径差+6mm
315/30R20
40.7km/h
直径697mm
径差+12mm
+5%
35
扁平
275/35R20
40.9km/h
直径701mm
径差+16mm
285/35R20
41.3km/h
直径708mm
径差+23mm
295/35R20
41.8km/h
直径715mm
径差+30mm
305/35R20
42.2km/h
直径722mm
径差+37mm
315/35R20
42.6km/h
直径729mm
径差+44mm
+10%
40
扁平
275/40R20
42.5km/h
直径728mm
径差+43mm
285/40R20
43.0km/h
直径736mm
径差+51mm
295/40R20
43.4km/h
直径744mm
径差+59mm
305/40R20
43.9km/h
直径752mm
径差+67mm
315/40R20
44.4km/h
直径760mm
径差+75mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、275/30R20 、285/25R20、285/30R20 、295/25R20 、305/25R20 、315/25R20あたりのタイヤがおすすめです。

295/30R20のタイヤ幅を275mmから325mmまで、扁平率を15%から45%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、295/30R20の適応サイズと性能の変化 [991型911 クーペ編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
【PR】295/30R20のタイヤ銘柄と通販価格

991型911 クーペ[3.8L-NA RR/7MT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト3.487kg/ps67.19
1速ギヤ加速性能0.791kg/kgm66.77
1L換算馬力105.29ps/L75.39
1L換算トルク11.82kgm/L78.66
WB/TR比1.60467.42
ワイド&ロー指数0.71662.81
前面の面積2.341m²58.01
最低地上高-43.72
スポーツ性能部門の得点519.97

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
燃費-41.40
年間維持費461800円37.62
100kmh回転数1650rpm61.14
航続距離-26.05
車の大きさ10.515m³46.28
室内の広さ(仮) 1.907m³35.62
最小回転半径-39.45
馬力単価34525円32.95
ユーティリティ部門の得点320.51

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した 991型911 クーペ[3.8L-NA RR/7MT] の総合得点は 840.48 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介した991型911 クーペ(RR/7MT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのクーペ」、「4000ccのクーペ」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

911 クーペの歴代モデル

8代目 992型 911
992 911は2019/07に登場した8代目モデル。参考車両の「Carrera」は全長4519mm、全幅1852mm、全高1298mmの車体に、385PS/45.9kgmを発生する2981ccエンジンを搭載した4人乗りクーペ。

7代目 991型 911 クーペ
991 911 クーペは2011/11に登場した7代目モデル。参考車両の「Carrera-S」は全長4491mm、全幅1808mm、全高1295mmの車体に、400PS/44.9kgmを発生する3799ccエンジンを搭載した4人乗りクーペ。

6代目 997M9701K型 911 カブリオレ
997M9701K 911 カブリオレは2004/08に登場した6代目モデル。参考車両の「Carrera-S Cabriolet」は全長4425mm、全幅1810mm、全高1300mmの車体に、355PS/40.8kgmを発生する3824ccエンジンを搭載した4人乗りオープンカー。

5代目 99666型 911 カブリオレ
99666 911 カブリオレは1998/01に登場した5代目モデル。参考車両の「Carrera-4 Cabriolet」は全長4430mm、全幅1765mm、全高1305mmの車体に、300PS/35.7kgmを発生する3387ccエンジンを搭載した4人乗りオープンカー。

4代目 993型 911 カレラRS
993 911 カレラRSは1995/10に登場した4代目モデル。参考車両の「Carrera-RS」は全長4245mm、全幅1730mm、全高1270mmの車体に、300PS/35.5kgmを発生する3745ccエンジンを搭載した4人乗りクーペ。

3代目 964K型 911 カブリオレ
964K 911 カブリオレは1989/01に登場した3代目モデル。参考車両の「Carrera-4 Cabriolet」は全長4245mm、全幅1660mm、全高1310mmの車体に、250PS/31.6kgmを発生する3600ccエンジンを搭載した4人乗りオープンカー。