CWMGE25 キャラバン コーチの性能と維持費 4WD/4AT 381万円

このページでは、日産自動車の4ドア・10人乗り1BOX、4代目のKG-CWMGE25型キャラバン コーチ Field-Base X【2002/02モデル・105PS/23.0kgm・PT4WD/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

CWMGE25 キャラバン コーチ
販売期間:2001/11 - 2012/06

画像は日産自動車より引用
http://www.nissan.co.jp/
投稿:2011/07/06|更新:2019/09/26

ボディサイズが全長4990mm×全幅1690mm×全高2275mm、排気量は2953ccであることから、大雑把に分類すると3.0リットルクラス(3000cc、自動車税は3.0L以下を適用)に属し、全幅は5ナンバー枠なれど排気量が2000ccを超え、全長も4.7mを超えていることにより5ナンバー登録になります。

駆動方式には車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆる四輪駆動(All Wheel Drive・AWD・Four Wheel Drive・4WDとも)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4990mmであるこの車の場合は「ラグジュアリー」(Luxury:4900mm超・Fセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


CWMGE25型 キャラバン コーチ [2953cc/105PS PT4WD/4AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

No Data
タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
No Data
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

4代目キャラバン コーチの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2010/08
SGE25型
[DX]
2.5L-NA | FR/5AT
| 248.0万円
147PS
21.7kgm
8.1km/L
2007/08
SE25型
[Rider]
2.5L-NA | FR/5AT
| 302.9万円
147PS
21.7kgm
8.1km/L
2005/12
QE25型
[Silk-Road VX]
2.4L-NA | FR/4AT
| 283.6万円
140PS
20.6kgm
7.8km/L
4代目キャラバン コーチの車両型式・グレード一覧【全5車種】
キャラバン コーチの新型モデル
5代目 KS4E26型NV350キャラバン ワゴン
KS4E26型NV350キャラバン ワゴンは2012/06に登場した5代目モデル。参考車両の「Rider-GX」は全長5080mm、全幅1695mm、全高2285mmの車体に、147PS/21.7kgmを発生するQR25型2488ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー NISSAN
車名&
グレード
キャラバン コーチ
Field-Base X
その他 -
お値段 3810000円
車両型式 KG-CWMGE25
駆動方式
変速機
パートタイム4WD・四輪駆動(AWD)
4速AT・4速オートマ車
ドア/定員 4ドア/10名乗車
車体寸法 長4990×幅1690×高2275mm
軸距&
輪距
2715mm
前1470mm/後1450mm
最小半径 5.4m
タイヤ 前輪:195/80R15
後輪:195/80R15
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ドラム
車両重量 2230kg
エンジン諸元
原動機型式 ZD30DD
気筒配列 直列4気筒
排気量2953cc
圧縮比18.5
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 105PS[77kW]/3800rpm
最大トルク 23.0kgm[226Nm]/2000rpm
使用燃料 軽油(ディーゼル燃料)
ZD30DD型エンジンの諸元と性能まとめ
直列4気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に4個配置する方式。小排気量から2.5Lあたりまでをカバー。
直列4気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税58600円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税31500円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かる軽油代月額6500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2002/02モデルのキャラバン コーチを22年落ちの中古で83.8万円にて購入し、頭金なしで2年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    キャラバン コーチの2002/02モデルの場合、2024年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の20%である76.2万円に諸経費として7.6万円を足した83.8万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2002年式を22年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 3000cc以下 11年経過 58600円
自動車重量税(1年分) 2.5トン以下 18年経過 31500円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
10000km÷7.7km/L×150円/L
7000km÷7.7km/L×150円/L
5000km÷7.7km/L×150円/L
3000km÷7.7km/L×150円/L
194810円
(136370円)
(97410円)
(58440円)
オイル交換(5000km毎) 1回5500円×2回 11000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本10000円×4本÷5年 8000円
任意保険料(月額6500円) 月額6500円×12ヶ月 78000円
ローン完済後の年間維持費 390800円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額34930円×12ヶ月 419160円
ローン返済中の年間維持費 809900円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 83700円
名目 金額
自動車税(1年分) 58600円
自動車重量税(1年分) 31500円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
194810円
(136370円)
(97410円)
(58440円)
オイル交換(5000km毎) 11000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 8000円
任意保険料(月額6500円) 78000円
ローン完済後の年間維持費 390800円
名目 金額
車のローン額(1年分) 419160円
ローン返済中の年間維持費 809900円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
83700円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「3000cc以下で11年経過」クラスの自動車税は58600円、「2.5トン以下で18年経過」クラスの自動車重量税は31500円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに5500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本10000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額6500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 10・15モード燃費、JC08モード燃費、WLTCモード燃費いずれもデータがないので10.0km/Lを仮の燃費として代入。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした83700円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

年間の維持費が30万円前後では曖昧だった貧民と平民の線引きがこの辺りから明確になってきます。月換算で3万円~4万円、年間では36万円~48万円クラスとなると、それなりの収入が継続的に見込めないと手を出せないクラスです。

キャラバン コーチ【Field-Base X】の場合、維持費の月額は32600円(ローン完済前は67500円)になります。金銭的にシビアな人からは「車なんてどれもタイヤが4つあるだけなのに、なんでこんなにお金の掛かる車に乗ってるんだ…修行か…」と奇異の目で見られていることでしょう。でも良いんです。愛さえあれば。


燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、軽油(ディーゼル燃料)1リットルあたり150円を基準として、-50円となる100円から、+50円となる200円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費7.7km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
100円/L
129880円
[-64930円]
-25円
125円/L
162350円
[-32460円]
-10円
140円/L
181840円
[-12970円]
150円/L194810円
[0円]
+10円
160円/L
207810円
[+13000円]
+25円
175円/L
227290円
[+32480円]
+50円
200円/L
259760円
[+64950円]

燃費7.7km/LのCWMGE25型 キャラバン コーチで10000km走行するのに必要な燃料は1298.8L、1リットルあたり150円としたときの燃料代は194810円になります。

参考までに、キャラバン コーチの燃料タンクは65リットルですので、1298.8Lの給油回数は20回、1回あたりの燃料代は約9750円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては13000円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると32480円、50円も違ってくると64950円にもなります。

これをCWMGE25型 キャラバン コーチの年間維持費に当てはめてみますと、軽油(ディーゼル燃料)1リットルあたり150円の場合を390800円としたとき、100円/Lに値下がりすれば325870円(83.4%)に、200円/Lに値上がりすれば455750円(116.6%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(58600円)なり重量税(31500円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなれば軽油代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 58600円 25%
自動車重量税 1年分 31500円 14%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 3000km分 58440円 25%
オイル交換 年1回 5500円 2%
タイヤ交換 6年毎 5330円 2%
任意保険料 80% 62400円 28%
合計
[1万kmとの差額]
230600円
-160200円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 58600円 21%
自動車重量税 1年分 31500円 12%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 5000km分 97410円 36%
オイル交換 年1回 5500円 2%
タイヤ交換 6年毎 5330円 2%
任意保険料 85% 66360円 24%
合計
[1万kmとの差額]
273600円
-117200円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 58600円 18%
自動車重量税 1年分 31500円 10%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 7000km分 136370円 43%
オイル交換 年1回 7700円 2%
タイヤ交換 6年毎 5330円 2%
任意保険料 90% 70200円 22%
合計
[1万kmとの差額]
318600円
-72200円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、軽油代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料78000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて160200円安い230600円に、5000km走行では117200円安い273600円に、7000km走行では72200円安い318600円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。軽油代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 58600円 11%
自動車重量税 1年分 31500円 6%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 15000km分 292220円 57%
オイル交換 年3回 33000円 6%
タイヤ交換 2.7年毎 12000円 2%
任意保険料 100% 78000円 16%
合計
[1万kmとの差額]
514200円
+123400円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 58600円 9%
自動車重量税 1年分 31500円 5%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 20000km分 389620円 62%
オイル交換 年4回 44000円 7%
タイヤ交換 2年毎 16000円 3%
任意保険料 100% 78000円 13%
合計
[1万kmとの差額]
626600円
+235800円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。



キャラバン コーチの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
暫定基準燃費 7.7km/L
燃料タンク容量 65L
航続距離(カタログ燃費) 500.5km
航続距離(80%燃費) 403.0km
満タンプライス 9750円
1km走行コスト 19.48円

10・15モード燃費、JC08モード燃費、WLTPモード燃費ともにデータがないので7.7km/Lを仮の燃費とすると、、燃料タンク容量65リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は500.5kmになります。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(6.9km/L)とすると448.5km、80%(6.2km/L)だと403.0km、70%(5.4km/L)では351.0kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、軽油(ディーゼル燃料)を1リットルあたり150円で65リットルの給油をすると9750円、上で計算した航続距離を踏まえると500.5km(80%燃費時403.0km)を走行するのに9750円かかる計算です。

燃費を7.7km/Lとしたときの1km走行コストは19.48円、10万km走行したときの燃料代は194.8万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら19.5万円/年、7年10万kmなら27.8万円/年、5年10万kmなら39.0万円/年、3年10万kmなら64.9万円/年となります。



カタログデータから見えてくる要素

ZD30DD型エンジン簡易性能曲線図
ZD30DD型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
2000回転時の馬力 64PS
3800回転時の馬力 105PS
各回転域でのトルク
2000回転時のトルク 23.0kgm
3800回転時のトルク 19.8kgm
ZD30DD型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているZD30型2953cc、直列4気筒の自然吸気エンジンは3800回転時に最高出力105馬力を、2000回転時に最大トルク23.0kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、低めの回転数から中間域にトルクのピークがあるこのエンジンは、街中での普段使いに心地よく、高回転もそれなりでバランスの取れたタイプです。多くの乗用車がこの特性に当て嵌まるのではないかと思います。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する2000rpmから最高出力が発生する3800rpmまで」の1800rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は47.4%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
3000cc以下クラス編
日産の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
3000cc以下クラス編
日産の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ21.238kg/PS(2230kg/105PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ21.238kg/PS
車体+1人21.762kg/PS
車体+10人26.476kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg21.810kg/PS
車体+70kg21.905kg/PS
車体+80kg22.000kg/PS
車体+90kg22.095kg/PS
車体+100kg22.190kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは21.762kg/PS(2285kg/105PS)となり、数値としては0.524kg、比率にすると2.5%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの10人が搭乗した場合、車両重量に550kgがプラスされてパワーウェイトレシオは26.476kg/PS(2780kg/105PS)となり、数値としては5.238kg、比率にすると24.7%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。


CWMGE25 キャラバン コーチのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2002/02

-
キャラバン コーチ
21.762kg/PS
2285kg/105PS|3.0L-NA
[車体のみPWR:21.238]
2010/08

車種詳細
バモス
21.635kg/PS
1125kg/52PS|0.7L-NA
車体のみPWR:20.577
2008/07

車種詳細
ディアス ワゴン
21.562kg/PS
1035kg/48PS|0.7L-NA
車体のみPWR:20.417
1992/05

車種詳細
ハイエースワゴン
21.593kg/PS
1965kg/91PS|2.8L-NA
車体のみPWR:20.989
2010/08

車種詳細
クリッパー リオ
21.562kg/PS
1035kg/48PS|0.7L-NA
車体のみPWR:20.417
2001/08

車種詳細
ディアス クラシック
21.771kg/PS
1045kg/48PS|0.7L-NA
車体のみPWR:20.625

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ21.762kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

21.544kg/PSから21.980kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、ホンダの4人乗り軽1BOX「HM2型 バモス」、スバルの4人乗り軽1BOX「TW2型 ディアス ワゴン」、トヨタの8人乗り1BOX「LH107G型 ハイエースワゴン」、日産の4人乗り軽1BOX「U71W型 クリッパー リオ」、スバルの4人乗り軽1BOX「TW2型 ディアス クラシック」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

CWMGE25型 キャラバン コーチ [Field-Base X]とパワーウェイトレシオが近い車種|21.762kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は47.1PS/tとなっています。


キャラバン コーチがバイクと競争するなら…?


車種詳細
XR100 モタード|99cc
21.692kg/PS
141kg/6.5PS/0.67kgm
[車体のみPWR:13.231]
2002/02

-
キャラバン コーチ|2953cc
21.762kg/PS
2285kg/105PS/23.0kgm
[車体のみPWR:21.238]

車種詳細
スペイシー100|102cc
21.972kg/PS
156kg/7.1PS/0.80kgm
[車体のみPWR:14.225]

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではキャラバン コーチとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

HD13 XR100 モタードと競争してみる

まずキャラバン コーチより少しPWRが低いバイクとして、ホンダのXR100 モタードが挙げられます。PWRの21.692kg/PSは車両重量86kgにライダーの体重55kgを加えた141kgを、最高出力6.5PSで割ったものです。

JF13 スペイシー100と競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、ホンダのスペイシー100が挙げられます。PWRの21.972kg/PSは車両重量101kg+55kgの156kgを、最高出力7.1PSで割ったもので、(PWRで比較すれば)まさに街角の好敵手と呼べるバイクです。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.860
平均ピストンスピード 12.92m/s
トルクウェイトレシオ 96.96kg/kgm
1馬力あたりのお値段 36286円
排気量1Lあたり馬力 35.56PS/L
排気量1Lあたりトルク 7.79kgm/L
1気筒あたりの馬力 26.2PS
1気筒あたりのトルク 5.8kgm
パワーバンド比率 47.4%
燃費×馬力 No data
各種ランキング
ミニバン・1BOXのPWR
2.5~3.0LのNA車 PWR

トルクウェイトレシオは96.96kg/kgm(2230kg/23.0kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が3810000円、最高出力が105馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は36286円、逆に1万円あたりでは0.28馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は165652円、1万円あたりでは0.06kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
日産編
3000cc以下の車編
ワンボックス編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は35.56PS/L、トルクは7.79kgm/L、1気筒あたりの馬力は26.2馬力、トルクは5.8kgmとなり、このエンジンが105馬力を3800回転で発生させているときの平均ピストンスピードは12.92m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.860になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、どちらかというと真っ直ぐ進むことを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング


キャラバン コーチでの車中泊

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.75m
期待される荷室の幅 1.29m
対角線の長さ 2.17m
期待される荷室の面積 2.26m²

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

縦方向の長さが1.75m(対角線では2.17m)などという破格のクラスになると、これはもう四の五の言わず車に住むべきです。

これだけの車を所持できる素養は持ち得ているのですから、細かいことは気にせずあらゆる支配からの卒業を宣言し、信じられぬ大人との争いに終止符を打ちましょう。

多くのミニバンや1BOXは室内長の寸法が大きいことから車中泊への期待が高まりますが、2列目、3列目シートの収納がイマイチの場合は車中泊の難易度がセダンよりも跳ね上がりかねません。その場合はシートを前ではなく後に倒してのフルフラットの可否が鍵を握ります。
車中泊にあると嬉しいアイテム


純正装着タイヤの195/80R15と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 195/80R15 | 直径 693mm

-20mm
幅175mm
-10mm
幅185mm
変更なし
幅195mm
+10mm
幅205mm
+20mm
幅215mm
-5%
75
扁平
175/75R15
37.2km/h
直径644mm
径差-49mm
185/75R15
38.0km/h
直径659mm
径差-34mm
195/75R15
38.9km/h
直径674mm
径差-19mm
205/75R15
39.8km/h
直径689mm
径差-4mm
215/75R15
40.6km/h
直径704mm
径差+11mm
0%
80
扁平
175/80R15
38.2km/h
直径661mm
径差-32mm
185/80R15
39.1km/h
直径677mm
径差-16mm
195/80R15
40.0km/h
693mm
0mm
205/80R15
40.9km/h
直径709mm
径差+16mm
215/80R15
41.8km/h
直径725mm
径差+32mm
+5%
85
扁平
175/85R15
39.2km/h
直径679mm
径差-14mm
185/85R15
40.2km/h
直径696mm
径差+3mm
195/85R15
41.2km/h
直径713mm
径差+20mm
205/85R15
42.1km/h
直径730mm
径差+37mm
215/85R15
43.1km/h
直径747mm
径差+54mm
+10%
90
扁平
175/90R15
40.2km/h
直径696mm
径差+3mm
185/90R15
41.2km/h
直径714mm
径差+21mm
195/90R15
42.3km/h
直径732mm
径差+39mm
205/90R15
43.3km/h
直径750mm
径差+57mm
215/90R15
44.3km/h
直径768mm
径差+75mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、175/80R15、175/85R15 、185/75R15、185/80R15 、195/75R15 、205/75R15 あたりのタイヤがおすすめです。

195/80R15のタイヤ幅を175mmから225mmまで、扁平率を65%から95%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、ホイールサイズを15インチからインチダウン、インチアップした場合の一覧表は、純正装着タイヤが195/80R15のとき互換可能なタイヤサイズのページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
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CWMGE25型キャラバン コーチ[3.0L-NA PT4WD/4AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト21.238kg/ps18.60
1速ギヤ加速性能-39.92
1L換算馬力35.56ps/L20.36
1L換算トルク7.79kgm/L29.51
WB/TR比1.86041.03
ワイド&ロー指数1.34617.12
前面の面積3.845m²15.71
最低地上高-43.72
スポーツ性能部門の得点225.97

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
燃費-41.40
年間維持費390800円44.19
100kmh回転数-43.39
航続距離-25.83
車の大きさ19.185m³80.81
室内の広さ(仮) 3.479m³50.60
最小回転半径5.4m45.42
馬力単価36286円30.41
ユーティリティ部門の得点362.05

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した CWMGE25型キャラバン コーチ[3.0L-NA PT4WD/4AT] の総合得点は 588.02 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したCWMGE25型キャラバン コーチ(PT4WD/4AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全ての1BOX」、「3000ccの1BOX」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

キャラバン コーチの歴代モデル

5代目 KS2E26型 NV350キャラバン ワゴン
KS2E26 NV350キャラバン ワゴンは2012/06に登場した5代目モデル。参考車両の「DX」は全長4696mm、全幅1695mm、全高1990mmの車体に、147PS/21.7kgmを発生するQR25型2488ccエンジンを搭載した10人乗り1BOX。

4代目 CWMGE25型 キャラバン コーチ
CWMGE25 キャラバン コーチは2001/11に登場した4代目モデル。参考車両の「Field-Base X」は全長4990mm、全幅1690mm、全高2275mmの車体に、105PS/23.0kgmを発生するZD30型2953ccエンジンを搭載した10人乗り1BOX。