BPFJ3P:MAZDA3 セダンの性能と維持費 4WD/6AT 295万円

このページでは、マツダ株式会社の4ドア・5人乗りセダン、4代目の5AA-BPFJ3P型MAZDA3 セダン 20S Proactive Touring-Selection【2022/09モデル・156PS/20.3kgm・4WD/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

BPFJ3P MAZDA3 セダン
販売期間:2019/05 - 現行車

画像はマツダ株式会社より引用
http://www.mazda.co.jp/
投稿:2023/03/14|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長4660mm×全幅1795mm×全高1445mm、排気量は1997ccであることから、大雑把に分類すると2.0リットルクラス(2000cc、自動車税は2.0L以下を適用)に属し、全長、全高、排気量は5ナンバー枠ながら全幅が1.7mを超えていることにより3ナンバー登録になります。この手のタイプはいわゆる世界戦略車(グローバルカー)に多くあるようです。

駆動方式には車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆる四輪駆動(All Wheel Drive・AWD・Four Wheel Drive・4WDとも)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4660mmであるこの車の場合は「アッパーミディアム」(Upper-Medium:4650mm超-4900mm以下・Eセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


BPFJ3P型 MAZDA3 セダン [1997cc/156PS 4WD/6AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

4代目MAZDA3 セダンの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2023/06
BPFJ3R型
[20S Proactive]
2.0L-NA | FF/6AT
| 259.4万円
156PS
20.3kgm
16.7km/L
2022/09
BPFJ3P型
[20S Proactive]
2.0L-NA | FF/6AT
| 258.3万円
156PS
20.3kgm
16.7km/L
2020/03
BPFP型
[20S Proactive]
2.0L-NA | 4WD/6AT
| 275.2万円
156PS
20.3kgm
15.2km/L
4代目MAZDA3 セダンの車両型式・グレード一覧【全29車種】

主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー MAZDA
車名&
グレード
MAZDA3 セダン
20S Proactive Touring-Selection
その他 20Sプロアクティブ ツーリングセレクション
お値段 2940300円
車両型式 5AA-BPFJ3P
駆動方式
変速機
4WD・四輪駆動(AWD)
6速AT・6速オートマ車
ドア/定員 4ドア/5名乗車
車体寸法 長4660×幅1795×高1445mm
室内寸法 長1820×幅1490×高1160mm
軸距&
輪距
2725mm
前1570mm/後1580mm
最小半径 5.3m
最低高 140mm
タイヤ 前輪:215/45R18
後輪:215/45R18
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ディスク
車両重量 1450kg
エンジン諸元
原動機型式 PE-VPS
気筒配列 直列4気筒+モーター
排気量1997cc
圧縮比13.0
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 156PS[115kW]/6000rpm
最大トルク 20.3kgm[199Nm]/4000rpm
使用燃料 レギュラーガソリン
WLTC燃費 15.9km/L(37.4mpg)
JC08燃費 16.6km/L(39.0mpg)
100km燃費 6.3L/100km
モーター諸元
電動機型式MJ
出力5.1kW/1800rpm
トルク49Nm/100rpm
PE-VPS型エンジンの諸元と性能まとめ
直列4気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に4個配置する方式。小排気量から2.5Lあたりまでをカバー。モーターを組み合わせることでハイブリッドカーとなります。
これまでに登場したハイブリッドカーの一覧
直列4気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税36000円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税12300円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額5500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、MAZDA3 セダンの新車を338.1万円(諸費用として44.1万円を加算)にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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新車で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 2000cc以下 13年未満 36000円
自動車重量税(1年分) 1.5トン以下 13年未満 12300円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
10000km÷15.9km/L×170円/L
7000km÷15.9km/L×170円/L
5000km÷15.9km/L×170円/L
3000km÷15.9km/L×170円/L
106920円
(74840円)
(53460円)
(32080円)
オイル交換(5000km毎) 1回4500円×2回 9000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本18000円×4本÷5年 14400円
任意保険料(月額5500円) 月額5500円×12ヶ月 66000円
ローン完済後の年間維持費 253500円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額56350円×12ヶ月 676200円
ローン返済中の年間維持費 929700円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 45300円
名目 金額
自動車税(1年分) 36000円
自動車重量税(1年分) 12300円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
106920円
(74840円)
(53460円)
(32080円)
オイル交換(5000km毎) 9000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 14400円
任意保険料(月額5500円) 66000円
ローン完済後の年間維持費 253500円
名目 金額
車のローン額(1年分) 676200円
ローン返済中の年間維持費 929700円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
45300円
  • 初度登録から2年経過車の場合、「2000cc以下で13年未満」クラスの自動車税は36000円、「1.5トン以下で13年未満」クラスの自動車重量税は12300円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに4500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本18000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額5500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした45300円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

お財布に厚みが増した勢いで少し色気を出して、自身の車にステータス性を欲すると月換算で2万円~3万円の間、年間にすると24万円~36万円のクラスです。MAZDA3 セダン【20S Proactive Touring-Selection】の場合、維持費の月額は21200円(ローン完済前は77500円)になります。

口癖のように「もうちょっと維持費が安ければねえ…?」なんて呟くその姿は自慢げなようであり、しかし哀愁を帯びているようでもあり対応に困ります。より維持費の掛からない新しい車を買うほどではない、が、維持費のことを考えずにもいられない、そんなクラスです。全体から見るとこの辺りから面白味のある車が増えてくるイメージです。


燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、レギュラーガソリン1リットルあたり170円を基準として、-50円となる120円から、+50円となる220円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費15.9km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
120円/L
75480円
[-31440円]
-25円
145円/L
91210円
[-15710円]
-10円
160円/L
100640円
[-6280円]
170円/L106920円
[0円]
+10円
180円/L
113220円
[+6300円]
+25円
195円/L
122660円
[+15740円]
+50円
220円/L
138380円
[+31460円]

燃費15.9km/LのBPFJ3P型 MAZDA3 セダンで10000km走行するのに必要な燃料は629L、1リットルあたり170円としたときの燃料代は106920円になります。

参考までに、MAZDA3 セダンの燃料タンクは48リットルですので、629Lの給油回数は14回、1回あたりの燃料代は約7640円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては6300円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると15740円、50円も違ってくると31460円にもなります。

これをBPFJ3P型 MAZDA3 セダンの年間維持費に当てはめてみますと、レギュラーガソリン1リットルあたり170円の場合を253500円としたとき、120円/Lに値下がりすれば222060円(87.6%)に、220円/Lに値上がりすれば284960円(112.4%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(36000円)なり重量税(12300円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 36000円 23%
自動車重量税 1年分 12300円 8%
自賠責保険料 1年分 8825円 6%
燃料代 3000km分 32080円 21%
オイル交換 年1回 4500円 3%
タイヤ交換 6年毎 9600円 6%
任意保険料 80% 52800円 33%
合計
[1万kmとの差額]
156200円
-97300円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 36000円 20%
自動車重量税 1年分 12300円 7%
自賠責保険料 1年分 8825円 5%
燃料代 5000km分 53460円 30%
オイル交換 年1回 4500円 2%
タイヤ交換 6年毎 9600円 5%
任意保険料 85% 56160円 31%
合計
[1万kmとの差額]
180900円
-72600円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 36000円 17%
自動車重量税 1年分 12300円 6%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 7000km分 74840円 36%
オイル交換 年1回 6300円 3%
タイヤ交換 6年毎 9600円 5%
任意保険料 90% 59400円 29%
合計
[1万kmとの差額]
207300円
-46200円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料66000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて97300円安い156200円に、5000km走行では72600円安い180900円に、7000km走行では46200円安い207300円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 36000円 11%
自動車重量税 1年分 12300円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 15000km分 160380円 48%
オイル交換 年3回 27000円 8%
タイヤ交換 2.7年毎 21600円 7%
任意保険料 100% 66000円 19%
合計
[1万kmとの差額]
332200円
+78700円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 36000円 9%
自動車重量税 1年分 12300円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 20000km分 213840円 53%
オイル交換 年4回 36000円 9%
タイヤ交換 2年毎 28800円 7%
任意保険料 100% 66000円 17%
合計
[1万kmとの差額]
401800円
+148300円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。


【WLTC特典】市街地・郊外・高速道路の走行比率を変えるとどうなるの?

ひとくちにWLTCモード燃費と言いましても、信号や渋滞があるノロノロ道路の走行を想定した市街地モード(12.3km/L)、信号や渋滞が少ないスイスイ道路の走行を想定した郊外モード(16.2km/L)、高速道路の走行を想定した高速道路モード(18.0km/L)という3つの走行パターンを内包してありまして、これらを「平均的な使用時間配分」なるもので構成したのがWLTCモード燃費(15.9km/L)ということになります。

ここでは年間走行距離を10000kmとして市街地、郊外、高速道路の走行比率を変えてみたとき、WLTCモード燃費でのガソリン代106920円からどのように変化するかを見ていきたいと思います。

  • 1リットル170円として計算。
  • []内は低燃費タイヤ装着(エコタイヤ)で燃費が3%向上すると仮定した場合のガソリン代。
    「差額で元が取れるかな?どうかな?」という、なかなかに絶妙なラインです。
参考:燃費が3%向上すると…?
市街地12.3km/L → 12.7km/L
郊外16.2km/L → 16.7km/L
高速道路18.0km/L → 18.5km/L

●例1:都市部にお住まい

まず最初に、市街地の住まいを想定して、走行の大半を市街地(90%)、たまに郊外へお買い物(5%)、稀に高速道路に乗ってどこか遠くへ…(5%)という場合で見てみます。

市街地90%・郊外5%・高速5%
市街地9000km124390円
[120480円]
郊外500km5250円
[5080円]
高速道路500km4730円
[4590円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
134370円
+27450円
12.7km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
130150円
-4220円
13.1km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を9000kmとするとき、市街地モード燃費が12.3km/Lではガソリン731.7Lを消費して、ガソリン代は124390円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を500kmとするとき、郊外モード燃費が16.2km/Lではガソリン30.9Lを消費して、ガソリン代は5250円になります。
  • 高速道路走行のガソリン代
    高速道路の走行を500kmとするとき、高速道路モード燃費が18.0km/Lではガソリン27.8Lを消費して、ガソリン代は4730円になります。

このパターンでは使用した燃料量が790.4L、かかったガソリン代が134370円となり、平均燃費は12.7km/L(-3.2km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は+27450円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着で燃費が3%アップするとして、同じ条件で走行するとガソリン代は130150円となり、4220円安くなります。車検2回ごとにタイヤ交換するとき、寿命までの5年間で21100円の経費削減になる計算です。純正タイヤとエコタイヤの差額がこれ以上ならお得、以下なら…?

●例2:市街地と郊外を行き来

次に、とにかく市街地と郊外を行ったり来たりする条件を想定して、市街地の走行を50%、郊外の走行を50%、高速道路は走行しない場合を見てみます。

市街地50%・郊外50%・高速0%
市街地5000km69110円
[66930円]
郊外5000km52460円
[50900円]
高速道路0km0円
[0円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
121570円
+14650円
14.0km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
117830円
-3740円
14.4km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を5000kmとするとき、市街地モード燃費が12.3km/Lでは406.5Lを消費して、ガソリン代は69110円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を5000kmとするとき、郊外モード燃費が16.2km/Lでは308.6Lを消費して、ガソリン代は52460円になります。

このパターンでは使用した燃料量が715.1L、かかったガソリン代が121570円となり、平均燃費は14.0km/L(-1.9km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は+14650円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着ではガソリン代が117830円となり、1年間で3740円、5年間で18700円の経費削減になる計算です。

●例3:市街地・郊外・高速道路をMix

続いて、都市部に住んでいて郊外の職場へ通勤、あるいは郊外に住んでいて都市部の職場へ通勤、高速利用もバッチリ!という感じでシミュレーションしてみます。

市街地33.3%・郊外33.4%・高速33.3%
市街地3330km46020円
[44570円]
郊外3340km35050円
[34000円]
高速道路3330km31450円
[30600円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
112520円
+5600円
15.1km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
109170円
-3350円
15.6km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を3330kmとするとき、市街地モード燃費が12.3km/Lでは270.7Lを消費して、ガソリン代は46020円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を3340kmとするとき、郊外モード燃費が16.2km/Lでは206.2Lを消費して、ガソリン代は35050円になります。
  • 高速道路走行のガソリン代
    高速道路の走行を3330kmとするとき、高速道路モード燃費が18.0km/Lでは185.0Lを消費して、ガソリン代は31450円になります。

このパターンでは使用した燃料量が661.9L、かかったガソリン代が112520円となり、平均燃費は15.1km/L(-0.8km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は+5600円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着ではガソリン代が109170円となり、1年間で3350円、5年間で16750円の経費削減になる計算です。

●例4:農村部にお住まい

最後に、びっくりするほど田舎な住まいを想定して、市街地の走行を5%、郊外の走行を90%、高速道路の走行を5%とした場合を見てみます。

市街地5%・郊外90%・高速5%
市街地500km6920円
[6700円]
郊外9000km94450円
[91610円]
高速道路500km4730円
[4590円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
106100円
-820円
16.0km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
102900円
-3200円
16.5km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を500kmとするとき、市街地モード燃費が12.3km/Lでは40.7Lを消費して、ガソリン代は6920円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を9000kmとするとき、郊外モード燃費が16.2km/Lでは555.6Lを消費して、ガソリン代は94450円になります。
  • 高速道路走行のガソリン代
    高速道路の走行を500kmとするとき、高速道路モード燃費が18.0km/Lでは27.8Lを消費して、ガソリン代は4730円になります。

このパターンでは使用した燃料量が624.1L、かかったガソリン代が106100円となり、平均燃費は16.0km/L(+0.1km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は-820円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着ではガソリン代が102900円となり、1年間で3200円、5年間で16000円の経費削減になる計算です。

以上、極端な条件でのシミュレーションではありますが、走行シチュエーションによって平均燃費は変わり(12.7km/L・14.0km/L・15.1km/L・16.0km/L)、ガソリン代のほうもなかなかな違い(134370円・121570円・112520円・106100円)が出てくることがわかります。


市街地・郊外・高速道路の満タン航続距離

各モード燃費と航続距離
WLTCモード燃費
15.9km/L
763.2km
市街地燃費
12.3km/L
590.4km
[-172.8km]
郊外燃費
16.2km/L
777.6km
[+14.4km]
高速道路燃費
18.0km/L
864.0km
[+100.8km]

WLTCモード燃費には市街地モード・郊外モード・高速道路モードという3つの走行パターンが内包されておりますので、参考までにそれぞれのモード燃費で燃料タンクが空になるまで走行した場合の満タン航続距離を計算してみます。

燃料タンクの容量を48Lとしたとき、市街地モード燃費12.3km/Lでの航続距離は590.4km(-172.8km)、郊外モード燃費16.2km/Lでの航続距離は777.6km(+14.4km)、高速道路モード燃費18.0km/Lでの航続距離は864.0km(+100.8km)となります。

ある特定のシチュエーションのみを、燃料タンクが空になるまで走行することはなかなかありませんが、「その気になればこのくらいの距離を走れちゃうんだぜ!」という参考データだけは持っておくと、次回の給油回数削減チャレンジでギリギリのラインを狙っていくのに役立つ、かもしれません。


MAZDA3 セダンの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
WLTCモード燃費 15.9km/L
燃料タンク容量 48L
航続距離(カタログ燃費) 763.2km
航続距離(80%燃費) 609.6km
満タンプライス 8160円
1km走行コスト 10.69円
1万円でどこまで行ける? 935.3km
車両価格/航続距離 3853円/km

WLTCモード燃費が15.9km/L、燃料タンク容量48リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は763.2kmになります。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(14.3km/L)とすると686.4km、80%(12.7km/L)だと609.6km、70%(11.1km/L)では532.8kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、レギュラーガソリンを1リットルあたり170円で48リットルの給油をすると8160円、上で計算した航続距離を踏まえると763.2km(80%燃費時609.6km)を走行するのに8160円かかる計算です。

燃費を15.9km/Lとしたときの1km走行コストは10.69円、10万km走行したときの燃料代は106.9万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら10.7万円/年、7年10万kmなら15.3万円/年、5年10万kmなら21.4万円/年、3年10万kmなら35.6万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば935.3km(往復なら片道467.6km)、カタログ値の80%なら748.2km(片道374.1km)離れたところまで行くことができます。

ちなみに、1回の給油で763.2kmの距離を移動できるBPFJ3P型 MAZDA3 セダン [20S Proactive Touring-Selection]という乗り物を、294.0万円で手に入れたと考えたとき、この車が1km走行するにあたっては「3853円の値打ちがある!」と言える、かもしれません。


カタログデータから見えてくる要素

PE-VPS型エンジン簡易性能曲線図
PE-VPS型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
4000回転時の馬力 113PS
6000回転時の馬力 156PS
各回転域でのトルク
4000回転時のトルク 20.3kgm
6000回転時のトルク 18.6kgm
PE-VPS型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているPE型1997cc、直列4気筒+モーターの自然吸気エンジンは6000回転時に最高出力156馬力を、4000回転時に最大トルク20.3kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクの発生回転数が若干高めにあるこのエンジンは、普段使いでも不足を感じることなく、それでいて高い回転数を維持すればスポーティな走行も楽しめるバランスの良さが魅力です。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する4000rpmから最高出力が発生する6000rpmまで」の2000rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は33.3%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
2000cc以下クラス編
マツダの小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
2000cc以下クラス編
マツダの小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ9.295kg/PS(1450kg/156PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ9.295kg/PS
車体+1人9.647kg/PS
車体+5人11.058kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg9.679kg/PS
車体+70kg9.744kg/PS
車体+80kg9.808kg/PS
車体+90kg9.872kg/PS
車体+100kg9.936kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは9.647kg/PS(1505kg/156PS)となり、数値としては0.352kg、比率にすると3.8%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは11.058kg/PS(1725kg/156PS)となり、数値としては1.763kg、比率にすると19.0%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。


BPFJ3P MAZDA3 セダンのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2022/09

-
MAZDA3 セダン
9.647kg/PS
1505kg/156PS|2.0L-NA
[車体のみPWR:9.295]
2010/04

車種詳細
ウィッシュ
9.826kg/PS
1415kg/144PS|1.8L-NA
車体のみPWR:9.444
2017/01

車種詳細
スイフト
9.657kg/PS
985kg/102PS|1.0L-TB
車体のみPWR:9.118
2012/02

車種詳細
CX-5
9.571kg/PS
1675kg/175PS|2.2L-TB
車体のみPWR:9.257
2015/04

車種詳細
エクシーガ クロスオーバー7
9.682kg/PS
1675kg/173PS|2.5L-NA
車体のみPWR:9.364
2017/12

車種詳細
CX-8
9.711kg/PS
1845kg/190PS|2.2L-TB
車体のみPWR:9.421

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ9.647kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

9.454kg/PSから9.840kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、トヨタの7人乗りミニバン「ZGE20W型 ウィッシュ」、スズキの5人乗りハッチバック「ZC13S型 スイフト」、マツダの5人乗りSUV「KE2AW型 CX-5」、スバルの7人乗りSUV「YAM型 エクシーガ クロスオーバー7」、マツダの7人乗りSUV「KG2P型 CX-8」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

BPFJ3P型 MAZDA3 セダン [20S Proactive Touring-Selection]とパワーウェイトレシオが近い車種|9.647kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は107.6PS/tとなっています。


MAZDA3 セダンがバイクと競争するなら…?


車種詳細
シャドウ カスタム|398cc
9.645kg/PS
299kg/31.3PS/3.37kgm
[車体のみPWR:7.871]
1速ギヤ速度:50.1km/h
最小TWR:1.364
2022/09

-
MAZDA3 セダン|1997cc
9.647kg/PS
1505kg/156PS/20.3kgm
[車体のみPWR:9.295]
1速ギヤ速度:50.6km/h
最小TWR:1.599

車種詳細
ボルティー|249cc
9.700kg/PS
194kg/20.0PS/2.10kgm
[車体のみPWR:6.950]
1速ギヤ速度:37.8km/h
最小TWR:0.885

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではMAZDA3 セダンとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

NC45 シャドウ カスタムと競争してみる

まずMAZDA3 セダンより少しPWRが低いバイクとして、ホンダのシャドウ カスタムが挙げられます。PWRの9.645kg/PSは車両重量244kgにライダーの体重55kgを加えた299kgを、最高出力31.3PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はシャドウ カスタムに0.5km/h勝り、1速TWRは0.235kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

NJ47A ボルティーと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、スズキのボルティーが挙げられます。PWRの9.700kg/PSは車両重量139kg+55kgの194kgを、最高出力20.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は12.8km/h勝り、1速TWRは0.714kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.730
平均ピストンスピード 18.24m/s
トルクウェイトレシオ 71.43kg/kgm
1馬力あたりのお値段 18848円
排気量1Lあたり馬力 78.10PS/L
排気量1Lあたりトルク 10.17kgm/L
1気筒あたりの馬力 39.0PS
1気筒あたりのトルク 5.1kgm
パワーバンド比率 33.3%
燃費×馬力 2480.4pt
各種ランキング
セダンのPWR
1.8~2.0LのNA車 PWR

トルクウェイトレシオは71.43kg/kgm(1450kg/20.3kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が2940300円、最高出力が156馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は18848円、逆に1万円あたりでは0.53馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は144842円、1万円あたりでは0.07kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
マツダ編
2000cc以下の車編
セダン編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は78.10PS/L、トルクは10.17kgm/L、1気筒あたりの馬力は39.0馬力、トルクは5.1kgmとなり、このエンジンが156馬力を6000回転で発生させているときの平均ピストンスピードは18.24m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が91.2mmであるPE型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は6580回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.730になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、走ってよし、曲がってよしで至れり尽くせりのオールラウンダーであると言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が15.9km/L、最高出力が156PSであるこの車の獲得ポイントは2480.4ptになります。
戯れに車両重量1450kgを100kg単位にした14.5で割ってみたところ、その数値は171.06ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)


人間様の占有スペース

人間様の占有スペース
室内長×幅×高 3.15m³
1人あたりのスペース 約0.63m³
室内長/全長 39.1%
室内幅/全幅 83.0%
室内高/全高 80.3%
室内容積/車両体積 26.1%

ボディサイズと室内寸法のデータがあるので車両全体に対する人間様の占有スペースを計算してみます。ここでの比率はボンネットが長い車であったり乗車人数の少ない車であったり、バン(貨物車)のように人よりも積載容量を重視している車は小さくなります。

まず室内長、室内幅、室内高を掛けて算出される室内の容積は3.15m³です。この車の乗車定員は5人ですから、単純に室内の容積で割るとフル乗車した際には約0.63m³のスペースが割り当てられることになります。続いて室内長を全長で割って算出される室内長と全長の比率は39.1%、同じく室内幅と全幅の比率は83.0%、同じく室内高と全高の比率は80.3%となりました。また車の形状を無視して単なる立方体として見たときの車両の体積に対する室内の容積の比率は26.1%でした。

室内の広さ・長さランキング
室内長が長い車 室内幅が広い車 室内高が高い車 車内の空間が広い車
室内長が長い車
室内幅が広い車
室内高が高い車
車内の空間が広い車


MAZDA3 セダンでの車中泊

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.63m
期待される荷室の幅 1.39m
対角線の長さ 2.14m
期待される荷室の面積 2.27m²

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

縦方向の長さが1.63m(対角線では2.14m)ともなると、もはや車の中で生活しても良いんじゃないかと錯覚しかねないほど快適な睡眠が約束されます。

日頃の行いが悪いとか、人様には言えないことをやらかしたとか、誰の顔も見たくないなどの訳アリで家に帰れず、やむなく車中泊をしてみたが最期、あまりの気楽さに心を奪われ流浪の民となりかねません。

セダンやクーペであっても後部座席の背もたれを取り外してトランクルームと貫通させて荷室長を確保すれば良いだけの話です。たまに背もたれを取り外してもトランクルームと繋がっていなかったり、頑強な補強バーが入っていて邪魔されることもありますが、恐らく稀なケースです。
車中泊にあると嬉しいアイテム


ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合6000rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした6500回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 6500rpm|タイヤサイズ 215/45R18|タイヤ直径 65.1cm|円周長 204.5cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
6500rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 3.552 14.55 -
-
55km/h 11850rpm 907.1kgm
2速 2.022 8.28 0.569 1-2/
3700rpm
96km/h 6750rpm 516.4kgm
3速 1.347 5.52 0.666 2-3/
4330rpm
145km/h 4500rpm 344.0kgm
4速 1.000 4.09 0.742 3-4/
4820rpm
195km/h 3340rpm 255.4kgm
5速 0.745 3.05 0.745 4-5/
4840rpm
261km/h 2490rpm 190.3kgm
6速 0.599 2.45 0.804 5-6/
5230rpm
325km/h 2000rpm 153.0kgm
Final 4.095 レシオカバレッジ(変速比幅)5.930

ギヤの繋がりイメージ
BPFJ3P型MAZDA3 セダン6AT車のギヤ比イメージ
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数4000rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.095)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(20.3kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.095)÷タイヤの有効半径(0.3255m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は6速ギヤの325km(6000rpmでは300.1km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

おまけ:6000rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

6000rpmでの速度と
シフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ51km/h-
2速ギヤ89km/h3410rpm
3速ギヤ133km/h4000rpm
4速ギヤ180km/h4450rpm
5速ギヤ241km/h4470rpm
6速ギヤ300km/h4820rpm

BPFJ3P型MAZDA3 セダンに搭載されたPE型1997ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する6000rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

まず1速ギヤで6000rpmまで引っ張ると51km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は6000rpmから3410rpmまで落ち、そこから6000rpmまで加速を続けると速度は89km/h(+38km/h)になります。

3速ギヤでは4000rpmまで落ちて6000rpmで133km/h(+44km/h)に、4速ギヤでは4450rpmまで落ちて6000rpmで180km/h(+47km/h)になります。

続いて5速ギヤでは4470rpmまで落ちて6000rpmで241km/h(+61km/h)に、6速ギヤでは4820rpmまで落ちて6000rpmで300km/h(+59km/h)という具合に加速していくイメージです。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが4000回転で最大トルク20.3kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば71.43kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(9.295kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと907.1kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1450kg)を1速ギヤの最大駆動力(907.1kgm)で割ってみると1.599kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する6000回転でのトルク(18.6kgm)からTWRを算出すると1.74kg/kgmとなり、4000-6000回転の回転域では1.599-1.74kg/kgmの間で推移することがわかります。


ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 4740 7110 9480 11850 14230 16600 21340
2速 2700 4050 5400 6750 8100 9450 12150
3速 1800 2700 3600 4500 5390 6290 8090
4速 1330 2000 2670 3340 4000 4670 6010
5速 990 1490 1990 2490 2980 3480 4480
6速 800 1200 1600 2000 2400 2800 3600
※赤い数字は暫定レブリミット(6500rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.599)を選択して時速100kmにて走行すると2000回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1200回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1400回転、一般的な高速道路の80km/hでは1600回転、100km/hでは2000回転、制限速度が120km/hになると2400回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは3600回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 8 17 25 34 42 51 59 67
2速 15 30 44 59 74 89 104 119
3速 22 44 67 89 111 133 156 178
4速 30 60 90 120 150 180 210 240
5速 40 80 121 161 201 241 282 322
6速 50 100 150 200 250 300 350 400

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(6500回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。


純正装着タイヤの215/45R18と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 215/45R18 | 直径 651mm

-20mm
幅195mm
-10mm
幅205mm
変更なし
幅215mm
+10mm
幅225mm
+20mm
幅235mm
-5%
40
扁平
195/40R18
37.7km/h
直径613mm
径差-38mm
205/40R18
38.2km/h
直径621mm
径差-30mm
215/40R18
38.6km/h
直径629mm
径差-22mm
225/40R18
39.1km/h
直径637mm
径差-14mm
235/40R18
39.6km/h
直径645mm
径差-6mm
0%
45
扁平
195/45R18
38.9km/h
直径633mm
径差-18mm
205/45R18
39.4km/h
直径642mm
径差-9mm
215/45R18
40.0km/h
651mm
0mm
225/45R18
40.6km/h
直径660mm
径差+9mm
235/45R18
41.1km/h
直径669mm
径差+18mm
+5%
50
扁平
195/50R18
40.1km/h
直径652mm
径差+1mm
205/50R18
40.7km/h
直径662mm
径差+11mm
215/50R18
41.3km/h
直径672mm
径差+21mm
225/50R18
41.9km/h
直径682mm
径差+31mm
235/50R18
42.5km/h
直径692mm
径差+41mm
+10%
55
扁平
195/55R18
41.3km/h
直径672mm
径差+21mm
205/55R18
42.0km/h
直径683mm
径差+32mm
215/55R18
42.6km/h
直径694mm
径差+43mm
225/55R18
43.3km/h
直径705mm
径差+54mm
235/55R18
44.0km/h
直径716mm
径差+65mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、195/45R18 、205/40R18、205/45R18 、215/40R18 、225/40R18 、235/40R18あたりのタイヤがおすすめです。

215/45R18のタイヤ幅を195mmから245mmまで、扁平率を30%から60%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、215/45R18の適応サイズと性能の変化 [BPFJ3P型MAZDA3 セダン編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
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BPFJ3P型MAZDA3 セダン[2.0L-NA 4WD/6AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト9.295kg/ps51.29
1速ギヤ加速性能1.599kg/kgm49.51
1L換算馬力78.10ps/L53.99
1L換算トルク10.17kgm/L58.54
WB/TR比1.73054.43
ワイド&ロー指数0.80556.35
前面の面積2.594m²50.85
最低地上高140mm55.85
スポーツ性能部門の得点430.81

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
WLTC燃費15.9km/L49.30
年間維持費253500円56.76
100kmh回転数2000rpm56.50
航続距離763.2km52.89
車の大きさ12.087m³52.58
室内の広さ3.146m³47.43
最小回転半径5.3m47.50
馬力単価18848円53.48
ユーティリティ部門の得点416.44

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した BPFJ3P型MAZDA3 セダン[2.0L-NA 4WD/6AT] の総合得点は 847.25 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したBPFJ3P型MAZDA3 セダン(4WD/6AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのセダン」、「2000ccのセダン」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。