BK3P アクセラ スポーツの性能と維持費 FF/5MT 216万円 2006年式

このページでは、マツダ株式会社の5ドア・5人乗りハッチバック、初代のCBA-BK3P型アクセラ スポーツ 23H【2006/06モデル・171PS/21.8kgm・FF/MT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

BK3P アクセラ スポーツ
販売期間:2003/10 - 2009/06

画像はマツダ株式会社より引用
http://www.mazda.co.jp/
投稿:2011/07/07|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長4485mm×全幅1745mm×全高1465mm、排気量は2260ccであることから、大雑把に分類すると2.3リットルクラス(2300cc、自動車税は2.5L以下を適用)に属し、全長、全高は5ナンバー枠ながら全幅が1.7mを超え、排気量も2000ccを超えていることにより3ナンバー登録になります。比較的コンパクトなボディに大きめなエンジンの組み合わせは世界戦略車(グローバルカー)やちょっとした高級車に良くあるパターンです。
参考:150PS~200PSの自動車 一覧

駆動方式にはエンジンを車体の前方に搭載し、前輪のみを駆動する、フロントエンジン・フロントドライブ方式(FF・FWD・前輪駆動とも)を採用しています。この方式はエンジンと駆動系(ミッション、デフ等)の収納がエンジンルーム内で完結するので、軽量コンパクトかつ低コスト化が実現でき、室内を広く作りやすい(エンジンが横置きの場合)ほか、後輪駆動車に比べて直進安定性に優れることが主な特長です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4485mmであるこの車の場合は「ミディアム」(Medium:4300mm超-4650mm以下・Dセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


BK3P型 アクセラ スポーツ [2260cc/171PS FF/5MT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

初代アクセラ スポーツの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2009/01
BK5P型
[1.5 Smart-Edition]
1.5L-NA・FF/4AT・149.8万円
114PS・14.3kgm・17.4km/L
114PS
14.3kgm
17.4km/L
2008/01
BK3P型
[23S]
2.3L-NA・FF/5AT・222.6万円
171PS・21.8kgm・12.2km/L
171PS
21.8kgm
12.2km/L
2008/01
BK5P型
[15F]
1.5L-NA・FF/5MT・151.1万円
114PS・14.3kgm・18.0km/L
114PS
14.3kgm
18.0km/L
初代 アクセラ 型式一覧 BK系まとめ 2003-2009【全14車種】
アクセラ スポーツの新型モデル
2代目 BL3FW型マツダスピード アクセラ
BL3FW型マツダスピード アクセラは2009/06に登場した2代目モデル。参考車両の「BaseGrade」は全長4510mm、全幅1770mm、全高1465mmの車体に、264PS/38.7kgmを発生するL3型2260ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー マツダ株式会社
車名&
グレード
アクセラ スポーツ
23H
その他 -
お値段 2157750円
車両型式 CBA-BK3P
駆動方式
変速機
FF・前輪駆動(FWD,2WD)
5速MT・5速マニュアル車
ドア/定員 5ドア/5名乗車
車体寸法 長4485×幅1745×高1465mm
室内寸法 長1825×幅1435×高1210mm
軸距&
輪距
2640mm
前1530mm/後1515mm
最小半径 5.2m
最低高 145mm
タイヤ 前輪:205/50R17
後輪:205/50R17
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ディスク
車両重量 1270kg
エンジン諸元
原動機型式 L3-VE
気筒配列 直列4気筒
排気量2260cc
圧縮比10.6
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 171PS[126kW]/6500rpm
最大トルク 21.8kgm[214Nm]/4000rpm
使用燃料 ハイオクガソリン
10・15燃費 12.2km/L(28.7mpg)
100km燃費 8.2L/100km
L3-VE型エンジンの諸元と性能まとめ
直列4気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に4個配置する方式。小排気量から2.5Lあたりまでをカバー。
直列4気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税51700円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税18900円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額6000円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2006/06モデルのアクセラ スポーツを18年落ちの中古で47.5万円にて購入し、頭金なしで1年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    アクセラ スポーツの2006/06モデルの場合、2024年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の20%である43.155万円に諸経費として4.3万円を足した47.5万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2006年式を18年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 2500cc以下 13年経過 51700円
自動車重量税(1年分) 1.5トン以下 18年経過 18900円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
燃料代(年間1万km) 10000km÷10.4km/L×190円/L 182690円
オイル交換(5000km毎) 1回5000円×2回 10000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本15000円×4本÷5年 12000円
任意保険料(月額6000円) 月額6000円×12ヶ月 72000円
ローン完済後の年間維持費 356200円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額39560円×12ヶ月 474720円
ローン返済中の年間維持費 830900円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 58500円
名目 金額
自動車税(1年分) 51700円
自動車重量税(1年分) 18900円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
182690円
(127880円)
(91350円)
(54810円)
オイル交換(5000km毎) 10000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 12000円
任意保険料(月額6000円) 72000円
ローン完済後の年間維持費 356200円
名目 金額
車のローン額(1年分) 474720円
ローン返済中の年間維持費 830900円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
58500円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「2500cc以下で13年経過」クラスの自動車税は51700円、「1.5トン以下で18年経過」クラスの自動車重量税は18900円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに5000円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本15000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額6000円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした58500円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

このあたりのクラスから理想と現実の違い、つまり「乗りたい車」と「乗ることができる車」は違うことを思い知らされます。うっかり手を出せば「いっ…維持費が高すぎて息ができん!フーッ!フーッ!」と目を白黒させることになりかねません。

さて、アクセラ スポーツ【23H】の場合、維持費の月額は29700円になります。金銭的にシビアな人からは「車なんてどれもタイヤが4つあるだけなのに、なんでこんなにお金の掛かる車に乗ってるんだ…修行か…」と奇異の目で見られていることでしょう。でも良いんです。愛さえあれば。

アクセラ スポーツの維持費は高い?安い?

「アクセラ スポーツの年間維持費は356200円です!」と断じるのは実に簡単なことですが、「2500ccクラスという枠組みの中で維持費を比べたら高いの?安いの?」という点も外せません。はたしてアクセラ スポーツの維持費は高いのか、安いのか、例によって表を作って差額を求めてみます。


車名年間維持費差額
安いカムリ216500円-139700円
トライトン276340円-79860円
LM307000円-49200円
RS Q3 スポーツバック345100円-11100円
基準2500ccクラス平均354400円-1800円
アクセラ スポーツの維持費356200円
キャラバン ワゴン367700円+11500円
インプレッサ WRX387800円+31600円
キャラバン コーチ419800円+63600円
高い5シリーズ セダン480900円+124700円

アクセラ スポーツの年間維持費を、2500ccクラスで最も維持費が安いカムリと比較して139700円高く、最も高い5シリーズ セダンと比較して124700円安く、2500ccクラスの平均維持費との比較では1800円高くなっています。

最低額のカムリと最高額の5シリーズ セダンは極端な例としても、2500ccクラスの平均的な維持費との差額を客観的に見て、アクセラ スポーツの維持費は ちょっと高い! と言えそうです。

年間維持費が安い 2500ccクラスの車 ランキング

アクセラ スポーツを維持するための年収要件

せっかく年間維持費を求めましたので、生活に支障を与えず無理なく維持できる年収をシミュレーションしてみましょう。ここでは年収の30%を天使の取り分として上納した残りを可処分所得(手取り収入)とし、うち10%、15%、20%を維持費に充てる場合で計算してみます。
※購入資金&ローン残高は考慮しません。

覚悟%年収月給手取り
10%460万円39万円30万円
15%310万円26万円20万円
20%230万円20万円16万円

維持費を可処分所得の10%までとする場合に必要な年収は460万円(総支給額39万円/月、手取り30万円/月)、ここから月額維持費3.0万円を支払うと残りは27.0万円です。価値観は人それぞれありますが、この年収があればそう負担感なく維持できそうです。

15%まで許容する場合に必要な年収は310万円(総支給額26万円/月、手取り20万円/月)、3.0万円を支払うと残りは17.0万円になります。

さて、手取りの20%を車の維持費に回す覚悟があるなら、年収が230万円(総支給額20万円/月、手取り16万円/月)あれば乗れないことはないでしょう。3.0万円を引くと残りは13.0万円…まあ…余裕があるとは言えません。

多方面に支障が出ることになる禁断の果実…ではありますが、1万km分の燃料代19万円を含んでいるので、意外や意外、案ずるより生むが易し、「思い切って蓋を開けてみたら何とかなっちゃった!」という展開もあり得なくはありません。(ご利用は計画的に)

燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり190円を基準として、-50円となる140円から、+50円となる240円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費10.4km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
140円/L
134630円
[-48060円]
-25円
165円/L
158670円
[-24020円]
-10円
180円/L
173090円
[-9600円]
190円/L182690円
[0円]
+10円
200円/L
192320円
[+9630円]
+25円
215円/L
206750円
[+24060円]
+50円
240円/L
230790円
[+48100円]

燃費10.4km/LのBK3P型 アクセラ スポーツで10000km走行するのに必要な燃料は961.6L、1リットルあたり190円としたときの燃料代は182690円になります。

参考までに、アクセラ スポーツの燃料タンクは55リットルですので、961.6Lの給油回数は18回、1回あたりの燃料代は約10150円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては9630円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると24060円、50円も違ってくると48100円にもなります。

これをBK3P型 アクセラ スポーツの年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり190円の場合を356200円としたとき、140円/Lに値下がりすれば308140円(86.5%)に、240円/Lに値上がりすれば404300円(113.5%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(51700円)なり重量税(18900円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 51700円 25%
自動車重量税 1年分 18900円 9%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 3000km分 54810円 27%
オイル交換 年1回 5000円 2%
タイヤ交換 6年毎 8000円 4%
任意保険料 80% 57600円 29%
合計
[1万kmとの差額]
204900円
-151300円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 51700円 21%
自動車重量税 1年分 18900円 8%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 5000km分 91350円 37%
オイル交換 年1回 5000円 2%
タイヤ交換 6年毎 8000円 3%
任意保険料 85% 61200円 25%
合計
[1万kmとの差額]
245000円
-111200円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 51700円 18%
自動車重量税 1年分 18900円 7%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 7000km分 127880円 45%
オイル交換 年1回 7000円 2%
タイヤ交換 6年毎 8000円 3%
任意保険料 90% 64800円 22%
合計
[1万kmとの差額]
287200円
-69000円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料72000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて151300円安い204900円に、5000km走行では111200円安い245000円に、7000km走行では69000円安い287200円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 51700円 11%
自動車重量税 1年分 18900円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 15000km分 274040円 58%
オイル交換 年3回 30000円 6%
タイヤ交換 2.7年毎 18000円 4%
任意保険料 100% 72000円 15%
合計
[1万kmとの差額]
473500円
+117300円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 51700円 9%
自動車重量税 1年分 18900円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 20000km分 365380円 63%
オイル交換 年4回 40000円 7%
タイヤ交換 2年毎 24000円 4%
任意保険料 100% 72000円 12%
合計
[1万kmとの差額]
580900円
+224700円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。

年間維持費ランキング リスト
マツダの小型車&普通車編
2500cc以下クラス編
小型車&普通車の新車編
ハッチバック編

アクセラ スポーツの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
10・15モード燃費 12.2km/L
燃料タンク容量 55L
航続距離(カタログ燃費) 671.0km
航続距離(80%燃費) 539.0km
満タンプライス 10450円
1km走行コスト 15.57円
1万円でどこまで行ける? 642.1km

10・15モード燃費が12.2km/L、燃料タンク容量55リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は671.0kmです。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(11.0km/L)とすると航続距離は605.0km、80%(9.8km/L)だと539.0km、70%(8.5km/L)では467.5kmになります。

燃料タンクに1滴の燃料もない状態から55リットルきっちり満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり190円では10450円、上で計算した航続距離を踏まえると671.0km(80%燃費時539.0km)を走行するのに10450円かかる計算です。

燃費を10.4km/Lとしたときの1km走行コストは15.57円、10万km走行したときの燃料代は155.7万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら15.6万円/年、7年10万kmなら22.2万円/年、5年10万kmなら31.1万円/年、3年10万kmなら51.9万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば642.1km(往復なら片道321.1km)、カタログ値の80%なら513.7km(片道256.8km)離れたところまで行くことができます。

カタログデータから見えてくる要素

L3-VE型エンジン簡易性能曲線図
各回転域での馬力
4000回転時の馬力 122PS
6500回転時の馬力 171PS
各回転域でのトルク
4000回転時のトルク 21.8kgm
6500回転時のトルク 18.8kgm
L3-VE型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているL3型2260cc、直列4気筒の自然吸気エンジンは6500回転時に最高出力171馬力を、4000回転時に最大トルク21.8kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクの発生回転数が若干高めにあるこのエンジンは、普段使いでも不足を感じることなく、それでいて高い回転数を維持すればスポーティな走行も楽しめるバランスの良さが魅力です。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する4000rpmから最高出力が発生する6500rpmまで」の2500rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は38.5%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
2500cc以下クラス編
マツダの小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
2500cc以下クラス編
マツダの小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ7.427kg/PS(1270kg/171PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ7.427kg/PS
車体+1人7.749kg/PS
車体+5人9.035kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg7.778kg/PS
車体+70kg7.836kg/PS
車体+80kg7.895kg/PS
車体+90kg7.953kg/PS
車体+100kg8.012kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは7.749kg/PS(1325kg/171PS)となり、数値としては0.322kg、比率にすると4.3%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは9.035kg/PS(1545kg/171PS)となり、数値としては1.608kg、比率にすると21.7%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

BK3P アクセラ スポーツのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2006/06

-
アクセラ スポーツ
7.749kg/PS
1325kg/171PS|2.3L-NA
[車体のみPWR:7.427]
2017/09

車種詳細
シビック
7.720kg/PS
1405kg/182PS|1.5L-TB
車体のみPWR:7.418
2009/07

車種詳細
MPV
7.653kg/PS
1875kg/245PS|2.3L-TB
車体のみPWR:7.429
2015/05

車種詳細
ロードスター
7.977kg/PS
1045kg/131PS|1.5L-NA
車体のみPWR:7.557
2006/12

車種詳細
ブーン X4
7.782kg/PS
1035kg/133PS|1.0L-TB
車体のみPWR:7.368
2017/09

車種詳細
シビック
7.832kg/PS
1355kg/173PS|1.5L-TB
車体のみPWR:7.514

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ7.749kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

7.517kg/PSから7.981kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、ホンダの5人乗りハッチバック「FK7型 シビック」、マツダの8人乗りミニバン「LY3P型 MPV」、マツダの2人乗りオープンカー「ND5RC型 ロードスター」、ダイハツの5人乗りハッチバック「M312S型 ブーン X4」、ホンダの5人乗りセダン「FC1型 シビック」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

BK3P型 アクセラ スポーツ [23H]のライバル車種|7.749kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は134.6PS/tとなっています。


アクセラ スポーツがバイクと競争するなら…?


車種詳細
デスペラード400|399cc
7.697kg/PS
254kg/33.0PS/3.30kgm
[車体のみPWR:6.030]
1速ギヤ速度:47.9km/h
最小TWR:1.020
2006/06

-
アクセラ スポーツ|2260cc
7.749kg/PS
1325kg/171PS/21.8kgm
[車体のみPWR:7.427]
1速ギヤ速度:53.8km/h
最小TWR:1.279

車種詳細
デスペラード400X|399cc
7.758kg/PS
256kg/33.0PS/3.30kgm
[車体のみPWR:6.091]
1速ギヤ速度:47.9km/h
最小TWR:1.032

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではアクセラ スポーツとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

VK52A デスペラード400と競争してみる

まずアクセラ スポーツより少しPWRが低いバイクとして、スズキのデスペラード400が挙げられます。PWRの7.697kg/PSは車両重量199kgにライダーの体重55kgを加えた254kgを、最高出力33.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はデスペラード400に5.9km/h勝り、1速TWRは0.259kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

VK52A デスペラード400Xと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、スズキのデスペラード400Xが挙げられます。PWRの7.758kg/PSは車両重量201kg+55kgの256kgを、最高出力33.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は5.9km/h勝り、1速TWRは0.247kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.733
平均ピストンスピード 20.37m/s
トルクウェイトレシオ 58.26kg/kgm
1馬力あたりのお値段 12618円
排気量1Lあたり馬力 75.66PS/L
排気量1Lあたりトルク 9.65kgm/L
1気筒あたりの馬力 42.8PS
1気筒あたりのトルク 5.5kgm
パワーバンド比率 38.5%
燃費×馬力 1773.3pt
各種ランキング
ハッチバックのPWR
2.0~2.5LのNA車 PWR

トルクウェイトレシオは58.26kg/kgm(1270kg/21.8kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が2157750円、最高出力が171馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は12618円、逆に1万円あたりでは0.79馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は98979円、1万円あたりでは0.10kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
マツダ編
2500cc以下の車編
ハッチバック編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は75.66PS/L、トルクは9.65kgm/L、1気筒あたりの馬力は42.8馬力、トルクは5.5kgmとなり、このエンジンが171馬力を6500回転で発生させているときの平均ピストンスピードは20.37m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が94.0mmであるL3型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は6380回転です。●最高出力を発生している時点で既に20.0m/sを超えているこのエンジンは実に良く設計された秀逸なエンジンであると言えます。一昔(二昔?)前の常識を覆す誉れ高きエンジンですので、ぜひとも重要文化遺産に登録して後世に伝えていかねばなりません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.733になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、走ってよし、曲がってよしで至れり尽くせりのオールラウンダーであると言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が10.37km/L、最高出力が171PSであるこの車の獲得ポイントは1773.3ptになります。
戯れに車両重量1270kgを100kg単位にした12.7で割ってみたところ、その数値は139.63ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)


人間様の占有スペース

ボディサイズと室内寸法のデータがあるので車両全体に対する人間様の占有スペースを計算してみます。ここでの比率はボンネットが長い車であったり乗車人数の少ない車であったり、バン(貨物車)のように人よりも積載容量を重視している車は小さくなります。

人間様の占有スペース
室内長×室内幅×室内高 3.169m³
1人あたりのスペース 0.634m³
室内長/全長 40.7%
室内幅/全幅 82.2%
室内高/全高 82.6%
室内容積/車両体積 27.6%

まず室内長、室内幅、室内高を掛けて算出される室内の容積は3.169m³です。この車の乗車定員は5人ですから、単純に室内の容積で割るとフル乗車した際には約0.634m³のスペースが割り当てられることになります。続いて室内長を全長で割って算出される室内長と全長の比率は40.7%、同じく室内幅と全幅の比率は82.2%、同じく室内高と全高の比率は82.6%となりました。また車の形状を無視して単なる立方体として見たときの車両の体積に対する室内の容積の比率は27.6%でした。

室内の広さ・長さランキング
室内長が長い車 室内幅が広い車 室内高が高い車 車内の空間が広い車
室内長が長い車
室内幅が広い車
室内高が高い車
車内の空間が広い車


アクセラ スポーツでの車中泊

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.570m
期待される荷室の幅 1.335m
対角線の長さ 2.061m
期待される荷室の面積 2.096m²

縦方向の長さが1.570m(対角線では2.061m)となれば、一般的な身長ならそれなりの車中泊を楽しむことができそうです。

車の中で足を伸ばして優雅に寝られる悦びを味わうために最低限必要な長さを備えた、車中泊のスタンダードと呼ぶに相応しい性能を有しています。

一見すると車中泊が可能そうに見えるハッチバックやワゴン、SUVであってもリアシートが前に倒れなかったり、倒れても中途半端であったり、凝った足回りのせいで室内に巨大な出っ張りがあったりで、なかなか思うようにはいきませんが、大抵のケースでは知恵と工夫で何とかなるはずです。

車中泊にあると嬉しいアイテム

ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合6500rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした7000回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 7000rpm|タイヤサイズ 205/50R17|タイヤ直径 63.7cm|円周長 200.1cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
7000rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 3.307 14.51 -
-
58km/h 12090rpm 993.2kgm
2速 1.842 8.08 0.557 1-2/
3900rpm
104km/h 6730rpm 553.2kgm
3速 1.310 5.75 0.711 2-3/
4980rpm
146km/h 4790rpm 393.4kgm
4速 0.970 4.26 0.740 3-4/
5180rpm
197km/h 3550rpm 291.3kgm
5速 0.755 3.31 0.778 4-5/
5450rpm
254km/h 2760rpm 226.8kgm
Final 4.388 レシオカバレッジ(変速比幅)4.380

  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数4000rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.388)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(21.8kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.388)÷タイヤの有効半径(0.3185m)で算出。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は5速ギヤの254km(6500rpmでは235.6km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが4000回転で最大トルク21.8kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば58.26kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(7.427kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと993.2kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1270kg)を1速ギヤの最大駆動力(993.2kgm)で割ってみると1.279kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する6500回転でのトルク(18.8kgm)からTWRを算出すると1.483kg/kgmとなり、4000-6500回転の回転域では1.279-1.483kg/kgmの間で推移することがわかります。


おまけ:6500rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

BK3P型アクセラ スポーツに搭載されたL3型2260ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する6500rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

6500rpmでの速度とシフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ54km/h-
2速ギヤ97km/h3620rpm
3速ギヤ136km/h4620rpm
4速ギヤ183km/h4810rpm
5速ギヤ236km/h5060rpm

まず1速ギヤで6500rpmまで引っ張ると54km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は6500rpmから3620rpmまで落ち、そこから6500rpmまで加速を続けると速度は97km/h(+43km/h)になります。

3速ギヤでは4620rpmまで落ちて6500rpmで136km/h(+39km/h)に、4速ギヤでは4810rpmまで落ちて6500rpmで183km/h(+47km/h)に、5速ギヤでは5060rpmまで落ちて6500rpmで236km/h(+53km/h)という具合に加速していくイメージです。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 4830 7250 9670 12090 14500 16920 21760
2速 2690 4040 5390 6730 8080 9430 12120
3速 1920 2870 3830 4790 5750 6700 8620
4速 1420 2130 2840 3550 4250 4960 6380
5速 1100 1660 2210 2760 3310 3860 4970
※赤い数字は暫定レブリミット(7000rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.755)を選択して時速100kmにて走行すると2760回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1660回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1930回転、一般的な高速道路の80km/hでは2210回転、100km/hでは2760回転、制限速度が120km/hになると3310回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは4970回転まで回ります。

一般的な自動車であれば時速100kmでの巡航回転数は2500回転付近に落ち着くようですが、その中でも若干高めの回転数となっています。標準的なギヤ比の範囲内ながらも静粛性や燃費よりも加速に重きを置いた設定なので、高速道路やバイパスを走行するとき、ふと「もう1段上のギヤがあったらなあ‥」と呟くことがあるかもしれません。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 8 17 25 33 41 50 58 66
2速 15 30 45 59 74 89 104 119
3速 21 42 63 84 104 125 146 167
4速 28 56 85 113 141 169 197 226
5速 36 72 109 145 181 217 254 290

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(7000回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。

純正装着タイヤの205/50R17と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 205/50R17 | 直径 637mm

-20mm
幅185mm
-10mm
幅195mm
変更なし
幅205mm
+10mm
幅215mm
+20mm
幅225mm
-5%
45
扁平
185/45R17
37.6km/h
直径599mm
径差-38mm
195/45R17
38.2km/h
直径608mm
径差-29mm
205/45R17
38.7km/h
直径617mm
径差-20mm
215/45R17
39.3km/h
直径626mm
径差-11mm
225/45R17
39.9km/h
直径635mm
径差-2mm
0%
50
扁平
185/50R17
38.7km/h
直径617mm
径差-20mm
195/50R17
39.4km/h
直径627mm
径差-10mm
205/50R17
40.0km/h
637mm
0mm
215/50R17
40.6km/h
直径647mm
径差+10mm
225/50R17
41.3km/h
直径657mm
径差+20mm
+5%
55
扁平
185/55R17
39.9km/h
直径636mm
径差-1mm
195/55R17
40.6km/h
直径647mm
径差+10mm
205/55R17
41.3km/h
直径658mm
径差+21mm
215/55R17
42.0km/h
直径669mm
径差+32mm
225/55R17
42.7km/h
直径680mm
径差+43mm
+10%
60
扁平
185/60R17
41.1km/h
直径654mm
径差+17mm
195/60R17
41.8km/h
直径666mm
径差+29mm
205/60R17
42.6km/h
直径678mm
径差+41mm
215/60R17
43.3km/h
直径690mm
径差+53mm
225/60R17
44.1km/h
直径702mm
径差+65mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、185/50R17、185/55R17 、195/45R17、195/50R17 、205/45R17 、215/45R17 、225/45R17あたりのタイヤがおすすめです。

205/50R17のタイヤ幅を185mmから235mmまで、扁平率を35%から65%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、205/50R17の適応サイズと性能の変化 [BK3P型アクセラ スポーツ編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
【PR】205/50R17のタイヤ銘柄と通販価格

BK3P型アクセラ スポーツ[2.3L-NA FF/5MT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト7.427kg/ps56.41
1速ギヤ加速性能1.279kg/kgm56.35
1L換算馬力75.66ps/L52.03
1L換算トルク9.65kgm/L52.20
WB/TR比1.73354.12
ワイド&ロー指数0.84053.82
前面の面積2.556m²51.99
最低地上高145mm53.86
スポーツ性能部門の得点430.78

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
10-15燃費12.2km/L48.18
年間維持費356200円47.29
100kmh回転数2760rpm46.49
航続距離671.0km47.54
車の大きさ11.466m³50.05
室内の広さ3.169m³47.63
最小回転半径5.2m49.39
馬力単価12618円61.76
ユーティリティ部門の得点398.33

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した BK3P型アクセラ スポーツ[2.3L-NA FF/5MT] の総合得点は 829.11 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したBK3P型アクセラ スポーツ(FF/5MT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのハッチバック」、「2500ccのハッチバック」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

アクセラ スポーツの歴代モデル

3代目 BM2FS型 アクセラ スポーツ
BM2FS アクセラ スポーツは2013/11に登場した3代目モデル。参考車両の「XD」は全長4460mm、全幅1795mm、全高1470mmの車体に、175PS/42.8kgmを発生するSH型2188ccエンジンを搭載した5人乗りハッチバック。

2代目 BLFFW型 アクセラ スポーツ
BLFFW アクセラ スポーツは2009/06に登場した2代目モデル。参考車両の「20S-SkyActiv」は全長4460mm、全幅1755mm、全高1465mmの車体に、154PS/19.8kgmを発生するPE型1997ccエンジンを搭載した5人乗りハッチバック。

初代 BK3P型 マツダスピード アクセラ
BK3P マツダスピード アクセラは2006/06に登場した初代モデル。参考車両の「BaseGrade」は全長4435mm、全幅1765mm、全高1465mmの車体に、264PS/38.7kgmを発生するL3型2260ccエンジンを搭載した5人乗りハッチバック。