WJ40 グランドチェロキーの性能と維持費 4WD/4AT 406万円 2004年式

このページでは、JEEPの5ドア・5人乗りSUV、2代目のGH-WJ40型グランドチェロキー Laredo【2004/04モデル・190PS/30.1kgm・4WD/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

WJ40 グランドチェロキー
販売期間:1999/05 - 2005/07

画像はJEEPより引用
http://www.jeep-japan.com/
投稿:2013/01/06|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長4630mm×全幅1860mm×全高1710mm、排気量は3959ccであることから、大雑把に分類すると4.0リットルクラス(4000cc、自動車税は4.0L以下を適用)に属し、全長、全高は5ナンバー枠ながら全幅が1.7mを超え、排気量も2000ccを超えていることにより3ナンバー登録になります。比較的コンパクトなボディに大きめなエンジンの組み合わせは世界戦略車(グローバルカー)やちょっとした高級車に良くあるパターンです。

駆動方式には車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆる四輪駆動(All Wheel Drive・AWD・Four Wheel Drive・4WDとも)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4630mmであるこの車の場合は「ミディアム」(Medium:4300mm超-4650mm以下・Dセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


WJ40型 グランドチェロキー [3959cc/190PS 4WD/4AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

2代目グランドチェロキーの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2004/04
WJ47型
[Limited-V8]
4.7L-NA | 4WD/5AT
| 519.8万円
227PS
39.8kgm
5.9km/L
グランドチェロキーの新型モデル
3代目 WH型グランドチェロキー
WH型グランドチェロキーは2005/07に登場した3代目モデル。参考車両の「SRT8」は全長4780mm、全幅1910mm、全高1730mmの車体に、426PS/58.0kgmを発生する6.1L型6059ccエンジンを搭載。

グランドチェロキーの旧型モデル
初代 ZG52型グランドチェロキー
ZG52型グランドチェロキーは1993/01に登場した初代モデル。参考車両の「Limited-LX」は全長4500mm、全幅1800mm、全高1710mmの車体に、220PS/41.5kgmを発生する318型5210ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー JEEP
車名&
グレード
グランドチェロキー
Laredo
その他 リミテッド ビジョンシリーズ クライスラージープ
お値段 4058250円
車両型式 GH-WJ40
駆動方式
変速機
4WD・四輪駆動(AWD)
4速AT・4速オートマ車
ドア/定員 5ドア/5名乗車
車体寸法 長4630×幅1860×高1710mm
軸距&
輪距
2690mm
前1510mm/後1510mm
最小半径 5.8m
タイヤ 前輪:225/75R16
後輪:225/75R16
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ディスク
車両重量 1930kg
エンジン諸元
原動機型式 MX
気筒配列 直列6気筒
排気量3959cc
圧縮比8.7
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 190PS[140kW]/5000rpm
最大トルク 30.1kgm[295Nm]/3050-4000rpm
使用燃料 レギュラーガソリン
10・15燃費 6.5km/L(15.3mpg)
100km燃費 15.4L/100km
MX型エンジンの諸元と性能まとめ
直列6気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に6個配置する方式。理論上では完全バランスなれど今や絶滅危惧種。
直列6気筒エンジンを搭載する車種の一覧
直列6気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税76400円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税25200円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額7500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2004/04モデルのグランドチェロキーを20年落ちの中古で89.3万円にて購入し、頭金なしで2年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    グランドチェロキーの2004/04モデルの場合、2024年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の20%である81.2万円に諸経費として8.1万円を足した89.3万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2004年式を20年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 4000cc以下 13年経過 76400円
自動車重量税(1年分) 2.0トン以下 18年経過 25200円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
10000km÷5.5km/L×170円/L
7000km÷5.5km/L×170円/L
5000km÷5.5km/L×170円/L
3000km÷5.5km/L×170円/L
309090円
(216360円)
(154550円)
(92730円)
オイル交換(5000km毎) 1回6500円×2回 13000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本12000円×4本÷5年 9600円
任意保険料(月額7500円) 月額7500円×12ヶ月 90000円
ローン完済後の年間維持費 532200円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額37220円×12ヶ月 446640円
ローン返済中の年間維持費 978800円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 71100円
名目 金額
自動車税(1年分) 76400円
自動車重量税(1年分) 25200円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
309090円
(216360円)
(154550円)
(92730円)
オイル交換(5000km毎) 13000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 9600円
任意保険料(月額7500円) 90000円
ローン完済後の年間維持費 532200円
名目 金額
車のローン額(1年分) 446640円
ローン返済中の年間維持費 978800円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
71100円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「4000cc以下で13年経過」クラスの自動車税は76400円、「2.0トン以下で18年経過」クラスの自動車重量税は25200円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに6500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本12000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額7500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした71100円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

年間の維持費が50万円を超えてくると、これはもうこの車そのものが趣味の世界です。若しくは、これだけの維持費が掛かる車を所有していることに喜びを感じ、意義を見出しているのかもしれません。

名にし負うグランドチェロキーともなると、維持費は月額でさえ44400円(ローン完済前は81600円)という破格の金額になってしまうことを思えば、とてもじゃないけど新車で買って5年のローンを抱えながら乗るような車ではありません。清水の舞台から飛び降りる覚悟でご近所を一周して満足するか、盆栽としてガレージに飾っておくならまあ、あるいは…


燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、レギュラーガソリン1リットルあたり170円を基準として、-50円となる120円から、+50円となる220円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費5.5km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
120円/L
218190円
[-90900円]
-25円
145円/L
263640円
[-45450円]
-10円
160円/L
290920円
[-18170円]
170円/L309090円
[0円]
+10円
180円/L
327280円
[+18190円]
+25円
195円/L
354550円
[+45460円]
+50円
220円/L
400010円
[+90920円]

燃費5.5km/LのWJ40型 グランドチェロキーで10000km走行するのに必要な燃料は1818.2L、1リットルあたり170円としたときの燃料代は309090円になります。

参考までに、グランドチェロキーの燃料タンクは78リットルですので、1818.2Lの給油回数は24回、1回あたりの燃料代は約12880円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては18190円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると45460円、50円も違ってくると90920円にもなります。

これをWJ40型 グランドチェロキーの年間維持費に当てはめてみますと、レギュラーガソリン1リットルあたり170円の場合を532200円としたとき、120円/Lに値下がりすれば441300円(82.9%)に、220円/Lに値上がりすれば623120円(117.1%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(76400円)なり重量税(25200円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 76400円 27%
自動車重量税 1年分 25200円 9%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 3000km分 92730円 32%
オイル交換 年1回 6500円 2%
タイヤ交換 6年毎 6400円 2%
任意保険料 80% 72000円 25%
合計
[1万kmとの差額]
288100円
-244100円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 76400円 22%
自動車重量税 1年分 25200円 7%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 5000km分 154550円 44%
オイル交換 年1回 6500円 2%
タイヤ交換 6年毎 6400円 2%
任意保険料 85% 76560円 21%
合計
[1万kmとの差額]
354500円
-177700円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 76400円 18%
自動車重量税 1年分 25200円 6%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 7000km分 216360円 51%
オイル交換 年1回 9100円 2%
タイヤ交換 6年毎 6400円 2%
任意保険料 90% 81000円 19%
合計
[1万kmとの差額]
423300円
-108900円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料90000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて244100円安い288100円に、5000km走行では177700円安い354500円に、7000km走行では108900円安い423300円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 76400円 11%
自動車重量税 1年分 25200円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 15000km分 463640円 65%
オイル交換 年3回 39000円 5%
タイヤ交換 2.7年毎 14400円 2%
任意保険料 100% 90000円 12%
合計
[1万kmとの差額]
717500円
+185300円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 76400円 9%
自動車重量税 1年分 25200円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 20000km分 618180円 69%
オイル交換 年4回 52000円 6%
タイヤ交換 2年毎 19200円 2%
任意保険料 100% 90000円 10%
合計
[1万kmとの差額]
889900円
+357700円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。



グランドチェロキーの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
10・15モード燃費 6.5km/L
燃料タンク容量 78L
航続距離(カタログ燃費) 507.0km
航続距離(80%燃費) 405.6km
満タンプライス 13260円
1km走行コスト 26.15円
1万円でどこまで行ける? 382.4km
車両価格/航続距離 8004円/km

10・15モード燃費が6.5km/L、燃料タンク容量78リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は507.0kmになります。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(5.9km/L)とすると460.2km、80%(5.2km/L)だと405.6km、70%(4.5km/L)では351.0kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、レギュラーガソリンを1リットルあたり170円で78リットルの給油をすると13260円、上で計算した航続距離を踏まえると507.0km(80%燃費時405.6km)を走行するのに13260円かかる計算です。

燃費を5.5km/Lとしたときの1km走行コストは26.15円、10万km走行したときの燃料代は261.5万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら26.1万円/年、7年10万kmなら37.4万円/年、5年10万kmなら52.3万円/年、3年10万kmなら87.2万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば382.4km(往復なら片道191.2km)、カタログ値の80%なら305.9km(片道152.9km)離れたところまで行くことができます。

ちなみに、1回の給油で507.0kmの距離を移動できるWJ40型 グランドチェロキー [Laredo]という乗り物を、405.8万円で手に入れたと考えたとき、この車が1km走行するにあたっては「8004円の値打ちがある!」と言える、かもしれません。


カタログデータから見えてくる要素

MX型エンジン簡易性能曲線図
MX型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
3050回転時の馬力 128PS
4000回転時の馬力 168PS
5000回転時の馬力 190PS
各回転域でのトルク
3050回転時のトルク 30.1kgm
4000回転時のトルク 30.1kgm
5000回転時のトルク 27.2kgm
MX型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているMX型3959cc、直列6気筒の自然吸気エンジンは5000回転時に最高出力190馬力を、3050-4000回転時に最大トルク30.1kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクの発生回転数が若干高めにあるこのエンジンは、普段使いでも不足を感じることなく、それでいて高い回転数を維持すればスポーティな走行も楽しめるバランスの良さが魅力です。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する3050rpmから最高出力が発生する5000rpmまで」の1950rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は39.0%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
4000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
4000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ10.158kg/PS(1930kg/190PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ10.158kg/PS
車体+1人10.447kg/PS
車体+5人11.605kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg10.474kg/PS
車体+70kg10.526kg/PS
車体+80kg10.579kg/PS
車体+90kg10.632kg/PS
車体+100kg10.684kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは10.447kg/PS(1985kg/190PS)となり、数値としては0.289kg、比率にすると2.8%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは11.605kg/PS(2205kg/190PS)となり、数値としては1.447kg、比率にすると14.2%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。


WJ40 グランドチェロキーのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2004/04

-
グランドチェロキー
10.447kg/PS
1985kg/190PS|4.0L-NA
[車体のみPWR:10.158]
2015/05

車種詳細
ジェイド RS
10.433kg/PS
1565kg/150PS|1.5L-TB
車体のみPWR:10.067
2019/11

車種詳細
ライズ
10.459kg/PS
1025kg/98PS|1.0L-TB
車体のみPWR:9.898
2015/05

車種詳細
2シリーズ アクティブツアラー
10.367kg/PS
1555kg/150PS|2.0L-TB
車体のみPWR:10.000
2012/11

車種詳細
フォレスター
10.372kg/PS
1535kg/148PS|2.0L-NA
車体のみPWR:10.000
2013/06

車種詳細
XV
10.367kg/PS
1555kg/150PS|2.0L-NA
車体のみPWR:10.000

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ10.447kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

10.343kg/PSから10.551kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、ホンダの6人乗りミニバン「FR5型 ジェイド RS」、トヨタの5人乗りSUV「A200A型 ライズ」、BMWの5人乗りハッチバック「2C20型 2シリーズ アクティブツアラー」、スバルの5人乗りSUV「SJ5型 フォレスター」、スバルの5人乗りSUV「GPE型 XV」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

WJ40型 グランドチェロキー [Laredo]とパワーウェイトレシオが近い車種|10.447kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は98.4PS/tとなっています。


グランドチェロキーがバイクと競争するなら…?


車種詳細
XT250X|249cc
10.444kg/PS
188kg/18.0PS/1.90kgm
[車体のみPWR:7.389]
1速ギヤ速度:32.3km/h
最小TWR:0.799
2004/04

-
グランドチェロキー|3959cc
10.447kg/PS
1985kg/190PS/30.1kgm
[車体のみPWR:10.158]
1速ギヤ速度:68.6km/h
最小TWR:2.332

車種詳細
エストレヤRS|249cc
10.450kg/PS
209kg/20.0PS/2.00kgm
[車体のみPWR:7.700]
1速ギヤ速度:39.7km/h
最小TWR:1.080

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではグランドチェロキーとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

DG17J XT250Xと競争してみる

まずグランドチェロキーより少しPWRが低いバイクとして、ヤマハのXT250Xが挙げられます。PWRの10.444kg/PSは車両重量133kgにライダーの体重55kgを加えた188kgを、最高出力18.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はXT250Xに36.3km/h勝り、1速TWRは1.533kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

BJ250A エストレヤRSと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、カワサキのエストレヤRSが挙げられます。PWRの10.450kg/PSは車両重量154kg+55kgの209kgを、最高出力20.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は28.9km/h勝り、1速TWRは1.252kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.781
平均ピストンスピード 14.43m/s
トルクウェイトレシオ 64.12kg/kgm
1馬力あたりのお値段 21359円
排気量1Lあたり馬力 47.99PS/L
排気量1Lあたりトルク 7.60kgm/L
1気筒あたりの馬力 31.7PS
1気筒あたりのトルク 5.0kgm
パワーバンド比率 39.0%
燃費×馬力 1048.8pt
各種ランキング
SUV・RV・クロカンのPWR
3.5~4.0L以下のPWR

トルクウェイトレシオは64.12kg/kgm(1930kg/30.1kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が4058250円、最高出力が190馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は21359円、逆に1万円あたりでは0.47馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は134826円、1万円あたりでは0.07kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
4000cc以下の車編
5人乗りSUV編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は47.99PS/L、トルクは7.60kgm/L、1気筒あたりの馬力は31.7馬力、トルクは5.0kgmとなり、このエンジンが190馬力を5000回転で発生させているときの平均ピストンスピードは14.43m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が86.6mmであるMX型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は6930回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.781になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、走ってよし、曲がってよしで至れり尽くせりのオールラウンダーであると言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が5.52km/L、最高出力が190PSであるこの車の獲得ポイントは1048.8ptになります。
戯れに車両重量1930kgを100kg単位にした19.3で割ってみたところ、その数値は54.34ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)



グランドチェロキーでの車中泊

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.62m
期待される荷室の幅 1.46m
対角線の長さ 2.18m
期待される荷室の面積 2.37m²

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

縦方向の長さが1.62m(対角線では2.18m)ともなると、もはや車の中で生活しても良いんじゃないかと錯覚しかねないほど快適な睡眠が約束されます。

日頃の行いが悪いとか、人様には言えないことをやらかしたとか、誰の顔も見たくないなどの訳アリで家に帰れず、やむなく車中泊をしてみたが最期、あまりの気楽さに心を奪われ流浪の民となりかねません。

一見すると車中泊が可能そうに見えるハッチバックやワゴン、SUVであってもリアシートが前に倒れなかったり、倒れても中途半端であったり、凝った足回りのせいで室内に巨大な出っ張りがあったりで、なかなか思うようにはいきませんが、大抵のケースでは知恵と工夫で何とかなるはずです。
車中泊にあると嬉しいアイテム


ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合5000rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした5500回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 5500rpm|タイヤサイズ 225/75R16|タイヤ直径 74.4cm|円周長 233.7cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
5500rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 2.744 10.23 -
-
75km/h 7290rpm 827.5kgm
2速 1.542 5.75 0.562 1-2/
3090rpm
134km/h 4100rpm 465.0kgm
3速 1.000 3.73 0.649 2-3/
3570rpm
207km/h 2660rpm 301.6kgm
4速 0.688 2.56 0.688 3-4/
3780rpm
301km/h 1830rpm 207.5kgm
Final 3.727 レシオカバレッジ(変速比幅)3.988

ギヤの繋がりイメージ
WJ40型グランドチェロキー4AT車のギヤ比イメージ
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数3050-4000rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.727)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(30.1kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.727)÷タイヤの有効半径(0.372m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は4速ギヤの301km(5000rpmでは273.4km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

おまけ:5000rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

5000rpmでの速度と
シフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ69km/h-
2速ギヤ122km/h2810rpm
3速ギヤ188km/h3250rpm
4速ギヤ273km/h3440rpm

WJ40型グランドチェロキーに搭載されたMX型3959ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する5000rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

まず1速ギヤで5000rpmまで引っ張ると69km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は5000rpmから2810rpmまで落ち、そこから5000rpmまで加速を続けると速度は122km/h(+53km/h)になります。

3速ギヤでは3250rpmまで落ちて5000rpmで188km/h(+66km/h)に、4速ギヤでは3440rpmまで落ちて5000rpmで273km/h(+85km/h)に、という具合に加速していくイメージです。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが3050-4000回転で最大トルク30.1kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば64.12kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(10.158kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと827.5kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1930kg)を1速ギヤの最大駆動力(827.5kgm)で割ってみると2.332kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する5000回転でのトルク(27.2kgm)からTWRを算出すると2.58kg/kgmとなり、3050-5000回転の回転域では2.332-2.58kg/kgmの間で推移することがわかります。


ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 2920 4380 5830 7290 8750 10210 13130
2速 1640 2460 3280 4100 4920 5740 7380
3速 1060 1590 2130 2660 3190 3720 4780
4速 730 1100 1460 1830 2190 2560 3290
※赤い数字は暫定レブリミット(5500rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.688)を選択して時速100kmにて走行すると1830回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1100回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1280回転、一般的な高速道路の80km/hでは1460回転、100km/hでは1830回転、制限速度が120km/hになると2190回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは3290回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 14 27 41 55 69 82 96 110
2速 24 49 73 98 122 146 171 195
3速 38 75 113 150 188 226 263 301
4速 55 109 164 219 273 328 383 437

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(5500回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。


純正装着タイヤの225/75R16と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 225/75R16 | 直径 744mm

-20mm
幅205mm
-10mm
幅215mm
変更なし
幅225mm
+10mm
幅235mm
+20mm
幅245mm
-5%
70
扁平
205/70R16
37.3km/h
直径693mm
径差-51mm
215/70R16
38.0km/h
直径707mm
径差-37mm
225/70R16
38.8km/h
直径721mm
径差-23mm
235/70R16
39.5km/h
直径735mm
径差-9mm
245/70R16
40.3km/h
直径749mm
径差+5mm
0%
75
扁平
205/75R16
38.4km/h
直径714mm
径差-30mm
215/75R16
39.2km/h
直径729mm
径差-15mm
225/75R16
40.0km/h
744mm
0mm
235/75R16
40.8km/h
直径759mm
径差+15mm
245/75R16
41.6km/h
直径774mm
径差+30mm
+5%
80
扁平
205/80R16
39.5km/h
直径734mm
径差-10mm
215/80R16
40.3km/h
直径750mm
径差+6mm
225/80R16
41.2km/h
直径766mm
径差+22mm
235/80R16
42.0km/h
直径782mm
径差+38mm
245/80R16
42.9km/h
直径798mm
径差+54mm
+10%
85
扁平
205/85R16
40.6km/h
直径755mm
径差+11mm
215/85R16
41.5km/h
直径772mm
径差+28mm
225/85R16
42.4km/h
直径789mm
径差+45mm
235/85R16
43.3km/h
直径806mm
径差+62mm
245/85R16
44.2km/h
直径823mm
径差+79mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、205/75R16、205/80R16 、215/70R16、215/75R16 、225/70R16 、235/70R16 あたりのタイヤがおすすめです。

225/75R16のタイヤ幅を205mmから255mmまで、扁平率を60%から90%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、225/75R16の適応サイズと性能の変化 [WJ40型グランドチェロキー編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
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WJ40型グランドチェロキー[4.0L-NA 4WD/4AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト10.158kg/ps48.92
1速ギヤ加速性能2.332kg/kgm33.88
1L換算馬力47.99ps/L30.19
1L換算トルク7.60kgm/L27.20
WB/TR比1.78149.18
ワイド&ロー指数0.91948.09
前面の面積3.181m²34.36
最低地上高-43.72
スポーツ性能部門の得点315.54

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
10-15燃費6.5km/L35.71
年間維持費532200円31.25
100kmh回転数1830rpm58.75
航続距離507.0km37.92
車の大きさ14.726m³63.08
室内の広さ(仮) 2.670m³42.91
最小回転半径5.8m37.08
馬力単価21359円50.16
ユーティリティ部門の得点356.86

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した WJ40型グランドチェロキー[4.0L-NA 4WD/4AT] の総合得点は 672.40 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したWJ40型グランドチェロキー(4WD/4AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全ての5人乗SUV」、「4000ccの5人乗SUV」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

グランドチェロキーの歴代モデル

5代目 WL20型 グランドチェロキー
WL20 グランドチェロキーは2022/10に登場した5代目モデル。参考車両の「Limited」は全長4900mm、全幅1980mm、全高1810mmの車体に、272PS/40.8kgmを発生するN型1995ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。

4代目 WK57A型 グランドチェロキー
WK57A グランドチェロキーは2011/03に登場した4代目モデル。参考車両の「Overland-Summit」は全長4825mm、全幅1935mm、全高1770mmの車体に、352PS/53.0kgmを発生するG型5654ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。

3代目 WH57型 グランドチェロキー
WH57 グランドチェロキーは2005/07に登場した3代目モデル。参考車両の「Overland 5.7 HEMI」は全長4760mm、全幅1880mm、全高1750mmの車体に、326PS/51.0kgmを発生する7型5654ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。

2代目 WJ47型 グランドチェロキー
WJ47 グランドチェロキーは1999/05に登場した2代目モデル。参考車両の「Limited-V8」は全長4630mm、全幅1860mm、全高1710mmの車体に、227PS/39.8kgmを発生する661型4700ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。

初代 ZG40型 グランドチェロキー
ZG40 グランドチェロキーは1993/01に登場した初代モデル。参考車両の「TSi」は全長4500mm、全幅1800mm、全高1690mmの車体に、190PS/31.1kgmを発生するMX型3959ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。