KK37 チェロキー 性能と維持費 4WD/4AT 5人 348万円 2012年式

このページでは、JEEPの5ドア・5人乗りSUV、4代目のABA-KK37型チェロキー Sport-Cross【2012/04モデル・205PS/32.0kgm・PT4WD/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

KK37 チェロキー
販売期間:2008/06 - 2014/05

画像はJEEPより引用
http://www.jeep-japan.com/
投稿:|更新:

ボディサイズが全長4500mm×全幅1830mm×全高1820mm、排気量は3700ccであることから、大雑把に分類すると3.7リットルクラス(3700cc、自動車税は4.0L以下を適用)に属し、全長、全高は5ナンバー枠ながら全幅が1.7mを超え、排気量も2000ccを超えていることにより3ナンバー登録になります。比較的コンパクトなボディに大きめなエンジンの組み合わせは世界戦略車(グローバルカー)やちょっとした高級車に良くあるパターンです。
参考:200PS~250PSの自動車 一覧

駆動方式には車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆる四輪駆動(All Wheel Drive・AWD・Four Wheel Drive・4WDとも)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4500mmであるこの車の場合は「ミディアム」(Medium:4300mm超-4650mm以下・Dセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。

KK37型 チェロキー [3700cc/205PS PT4WD/4AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート
チェロキーの新型モデル
5代目 KL32L型チェロキー
KL32L型チェロキーは2014/05に登場した5代目モデル。参考車両の「Trailhawk」は全長4630mm、全幅1905mm、全高1740mmの車体に、272PS/32.1kgmを発生するS型3238ccエンジンを搭載。

チェロキーの旧型モデル
3代目 KJ37型チェロキー
KJ37型チェロキーは2001/10に登場した3代目モデル。参考車両の「Sport」は全長4520mm、全幅1820mm、全高1820mmの車体に、205PS/31.3kgmを発生するK型3700ccエンジンを搭載。


KK37 チェロキーの主要諸元と大きさ比較

主要諸元
メーカー JEEP
車名&
グレード
チェロキー
Sport-Cross
その他 スポーツクロス サン&ホイール アークティック リミテッド クライスラージープ
お値段 3480000円
車両型式 ABA-KK37
駆動方式
変速機
パートタイム4WD・四輪駆動(AWD)
4速AT・4速オートマ車
ドア/定員 5ドア・5名乗車
ホイールベース 2695mm
トレッド 1550mm/1550mm
WB/TR比 1.739
最小半径 5.5m
タイヤ 前輪:235/65R17
後輪:235/65R17
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ディスク
車両重量 1930kg

※WB/TR比はホイールベーストレッド比の略。値が大きいほど直進安定性に優れ、小さいほど旋回性能が高くなりやすい。全ての車種の平均値は1.773。

チェロキーと各規格の大きさ比較
規格名 規格寸法 増減
チェロキー
車体寸法
全長 4500mm -
全幅 1830mm -
全高 1820mm -
大きさ 14.99m3 -
軽自動車
新規格
全長 3400mm以下 +1100mm
全幅 1480mm以下 +350mm
全高平均 1640mm +180mm
大きさ平均 8.13m3 +6.86m3
小型車規格
5ナンバー車
全長 4700mm以下 -200mm
全幅 1700mm以下 +130mm
全高平均 1496mm +324mm
大きさ平均 10.48m3 +4.51m3
普通車平均
3ナンバー車
全長平均 4643mm -143mm
全幅平均 1815mm +15mm
全高平均 1518mm +302mm
大きさ平均 12.84m3 +2.15m3

※上記グラフは100のラインを上回れば平均値以上、下回れば平均値以下を表す。グラフの伸びが大きいほど各規格の車両に対して相対的に車体が長い・広い・高い。※普通乗用車(3ナンバー車)の条件は全長4700mm超または全幅1700mm超または全高2000mm超と上限値が曖昧なため、ここでは普通乗用車に属する全ての車種の平均値との比較。※軽自動車・小型乗用車の全高はいずれも2000mm以下。ただし、ここでは各規格に属する車種の全高の平均値との比較。



チェロキーでの車中泊

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.575m
期待される荷室の幅 1.430m
対角線の長さ 2.127m
期待される荷室の面積 2.252m²

縦方向の長さが1.575m(対角線では2.127m)となれば、一般的な身長ならそれなりの車中泊を楽しむことができそうです。

車の中で足を伸ばして優雅に寝られる悦びを味わうために最低限必要な長さを備えた、車中泊のスタンダードと呼ぶに相応しい性能を有しています。

一見すると車中泊が可能そうに見えるハッチバックやワゴン、SUVであってもリアシートが前に倒れなかったり、倒れても中途半端であったり、凝った足回りのせいで室内に巨大な出っ張りがあったりで、なかなか思うようにはいきませんが、大抵のケースでは知恵と工夫で何とかなるはずです。

車中泊にあると嬉しいアイテム


KK37 チェロキーの税金・年間維持費シミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税76400円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税22800円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額7500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2012/04モデルのチェロキーを13年落ちの中古で153.1万円にて購入し、頭金なしで3年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    チェロキーの2012/04モデルの場合、2025年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の40%である139.2万円に諸経費として13.9万円を足した153.1万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
  • 【PR】自動車保険は比較で安くなる!

2012年式を13年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税 4000cc以下 13年経過 76400円
自動車重量税
1年分
2.0トン以下 13年-17年経過 22800円
自賠責保険料
(1年換算)
自家用乗用車 8825円
燃料代
年間1万㎞
1万㎞÷6.2×195円/L 314520円
オイル交換
5000km毎
1回6500円×2回 13000円
タイヤ交換
5年5万km毎
1本15000円×4本÷5年 12000円
任意保険料
月額7500円
月額7500円×12ヶ月 90000円
ローン完済後の年間維持費 537600円
名目 区分 金額
車のローン額
1年分
月額42530円×12ヶ月 510360円
ローン返済中の年間維持費 1048000円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 66300円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「4000cc以下で13年経過」クラスの自動車税は76400円、「2.0トン以下で13年-17年経過」クラスの自動車重量税は22800円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに6500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本15000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額7500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした66300円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

年間の維持費が50万円を超えてくると、これはもうこの車そのものが趣味の世界です。もしくは、これだけの維持費が掛かる車を所有していることに喜びを感じ、ある種のカタルシスを感じているかもしれません。

名にし負うチェロキーともなれば、その維持費は月額でさえ44800円(ローン完済前は87400円)という破格の金額。とてもじゃないが頭金0円!一世一代のフルローン!で乗るような車ではありません。どうしても乗りたい言うなら、清水の舞台から飛び降りる覚悟でご近所をノロノロ運転して満足するか、盆栽としてガレージに飾っておくならまあ、あるいは…

チェロキーの維持費は高い?安い?

「チェロキーの年間維持費は537600円です!」と断じるのは実に簡単なことですが、「4000ccクラスという枠組みの中で維持費を比べたら高いの?安いの?」という点も外せません。はたしてチェロキーの維持費は高いのか、安いのか、例によって表を作って差額を求めてみます。


車名年間維持費差額
安いラングラー409100円-128500円
フェアレディZ454700円-82900円
スカイライン クーペ471600円-66000円
FJクルーザー483600円-54000円
基準4000ccクラス平均506900円-30700円
Gクラス 4x4522600円-15000円
チェロキーの維持費537600円
ディスカバリー653300円+115700円
高いランドクルーザー80748100円+210500円

チェロキーの年間維持費を、4000ccクラスで最も維持費が安いラングラーと比較して128500円高く、最も高いランドクルーザー80と比較して210500円安く、4000ccクラスの平均維持費との比較では30700円高くなっています。

最低額のラングラーと最高額のランドクルーザー80は極端な例としても、4000ccクラスの平均的な維持費との差額を客観的に見て、チェロキーの維持費は ちょっと高い! と言えそうです。

年間維持費が安い 4000ccクラスの車 ランキング

チェロキーを維持するための年収要件

せっかく年間維持費を求めましたので、生活に支障を与えず無理なく維持できる年収をシミュレーションしてみましょう。ここでは年収の30%を天使の取り分として上納した残りを可処分所得(手取り収入)とし、うち10%、15%、20%を維持費に充てる場合で計算してみます。
※購入資金&ローン残高は考慮しません。

覚悟の%年収月給手取り
10%700万円59万円46万円
15%470万円40万円31万円
20%350万円30万円24万円

維持費を可処分所得の10%までとする場合に必要な年収は700万円(総支給額59万円/月、手取り46万円/月)、ここから月額維持費4.5万円を支払うと残りは41.5万円です。価値観は人それぞれありますが、この年収があればそう負担感なく維持できそうです。

15%まで許容する場合に必要な年収は470万円(総支給額40万円/月、手取り31万円/月)、4.5万円を支払うと残りは26.5万円になります。

さて、手取りの20%を車の維持費に回す覚悟があるなら、年収が350万円(総支給額30万円/月、手取り24万円/月)あれば乗れないことはないでしょう。4.5万円を引くと残りは19.5万円…まあ…余裕があるとは言えません。

多方面に支障が出ることになる禁断の果実…ではありますが、1万km分の燃料代32万円を含んでいるので、意外や意外、案ずるより生むが易し、「思い切って蓋を開けてみたら何とかなっちゃった!」という展開もあり得なくはありません。(ご利用は計画的に)

燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり195円を基準として、-50円となる145円から、+50円となる245円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費6.2km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代差額
145円/L 233890円 -80630円
170円/L 274210円 -40310円
185円/L 298410円 -16110円
195円/L 314520円 -
205円/L 330670円 +16150円
220円/L 354860円 +40340円
245円/L 395190円 +80670円

燃費6.2km/LのKK37型 チェロキーで10000km走行するのに必要な燃料は1613L、1リットルあたり195円としたときの燃料代は314520円になります。

参考までに、チェロキーの燃料タンクは73リットルですので、1613Lの給油回数は23回、1回あたりの燃料代は約13680円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては16150円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると40340円、50円も違ってくると80670円にもなります。

これをKK37型 チェロキーの年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり195円の場合を537600円としたとき、145円/Lに値下がりすれば456970円(85.0%)に、245円/Lに値上がりすれば618270円(115.0%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(76400円)なり重量税(22800円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

税金の安さは折り紙付き!
バン・トラックの人気車種ランキング!


低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

1年分の自動車税・重量税・自賠責保険料
名目 金額
自動車税 76400円
自動車重量税 1年分 22800円
自賠責保険料 1年分 8825円
合計 108025円

※現在の税制では、自動車税、自動車重量税、自賠責保険料は走行距離に関係なく税額・保険料は一律。走行距離税が新設された場合は大幅に変わる可能性あり。


維持費名目 3000km 5000km 7000km
燃料代 94360円 157260円 220160円
オイル交換 6500円 6500円 9100円
タイヤ交換 8000円 8000円 8000円
任意保険料 72000円 76560円 81000円
税金 自賠責 一律 108025円
合計 288900円 356400円 426300円
1万km差額 -248700円 -181200円 -111300円

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで50000km程度持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料90000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて248700円安い288900円に、5000km走行では181200円安い356400円に、7000km走行では111300円安い426300円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は15000kmは1.1倍、20000kmは1.2倍としたのがこちらです。

維持費名目 10000km 15000km 20000km
燃料代 314520円 471780円 629040円
オイル交換 13000円 19500円 26000円
タイヤ交換 12000円 14400円 19200円
任意保険料 90000円 99000円 108000円
税金 自賠責 一律 108025円
合計 537600円 712800円 890300円
1万km差額 - +175200円 +352700円

走行距離と維持費の変化

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。

年間維持費ランキング リスト
輸入車・外車の小型車&普通車編
4000cc以下クラス編
小型車&普通車の新車編
5人乗りSUV・RV編

チェロキーの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
JC08モード燃費 6.7km/L
燃料タンク容量 73L
航続距離(カタログ燃費) 489.1km
航続距離(80%燃費) 394.2km
満タンプライス 14235円
1km走行コスト 29.10円/km
1万円でどこまで行ける? 343.6km
東京から489.1kmの範囲

JC08モード燃費が6.7km/L、燃料タンク容量73リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は489.1kmです。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(6.0km/L)とすると航続距離は438.0km、80%(5.4km/L)だと394.2km、70%(4.7km/L)では343.1kmになります。

燃料タンクに1滴の燃料もない状態から73リットルきっちり満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり195円では14235円、上で計算した航続距離を踏まえると489.1km(80%燃費時394.2km)を走行するのに14235円かかる計算です。

燃費を6.2km/Lとしたときの1km走行コストは29.10円、10万km走行したときの燃料代は291.0万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら29.1万円/年、7年10万kmなら41.6万円/年、5年10万kmなら58.2万円/年、3年10万kmなら97.0万円/年となります。

ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば343.6km(往復なら片道171.8km)、カタログ値の80%なら274.9km(片道137.4km)離れたところまで行くことができます。

KK37 チェロキーのエンジン諸元とカタログデータ

K型エンジン簡易性能曲線図
エンジン諸元
原動機型式 K
気筒配列 V型6気筒
排気量3700cc
圧縮比 9.6
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 205PS[151kW]/5200rpm
最大トルク 32.0kgm[314Nm]/4000rpm
パワーバンド 4000-5200rpm, 帯域23.1%
使用燃料 ハイオクガソリン
JC08燃費6.7km/L(15.8mpg)
10・15燃費7.0km/L(16.5mpg)
100km燃費14.9L/100km
最高出力・最大トルク 各回転数での出力
4000rpm 179PS/32.0kgm
5200rpm 205PS/28.2kgm
K型エンジンの諸元と性能まとめ
V型6気筒とは‥シリンダをV字型に交互で6個配置する方式。中排気量のスタンダード。
V型6気筒の最高出力ランキング

まずおさらいとして、搭載しているK型3700cc、V型6気筒の自然吸気エンジンは5200回転時に最高出力205馬力を、4000回転時に最大トルク32.0kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクと最高出力の発生回転数が程よく近いこのエンジンは、高めの回転数が得意なタイプのエンジンです。日常での使い勝手をある程度は確保しつつ、高回転のパワー感もしっかり伴う雰囲気の良さが自慢です。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なります。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する4000rpmから最高出力が発生する5200rpmまで」の1200rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は23.1%となります。※簡易エンジン性能曲線図オレンジ色の帯域。

最高出力ランキング リスト
4000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
4000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ9.415kg/PS(1930kg/205PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ9.415kg/PS
車体+1人9.683kg/PS
車体+5人10.756kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg9.707kg/PS
車体+70kg9.756kg/PS
車体+80kg9.805kg/PS
車体+90kg9.854kg/PS
車体+100kg9.902kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは9.683kg/PS(1985kg/205PS)となり、数値としては0.268kg、比率にすると2.8%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは10.756kg/PS(2205kg/205PS)となり、数値としては1.341kg、比率にすると14.2%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

KK37 チェロキーのライバル候補車たち

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ9.683kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

愛すべきライバル車種
Page Link車名 PWR+55kg

-
チェロキー
9.683kg/PS
205PS・3.7L-NA
車体のみPWR 9.415
1985kg
+2.8%

車種詳細
ウィッシュ
9.826kg/PS
144PS・1.8L-NA
車体のみPWR 9.444
1415kg
+4.0%

車種詳細
RAV4
9.854kg/PS
171PS・2.0L-NA
車体のみPWR 9.532
1685kg
+3.4%

車種詳細
エクシーガ クロスオーバー7
9.682kg/PS
173PS・2.5L-NA
車体のみPWR 9.364
1675kg
+3.4%

車種詳細
CX-5
9.571kg/PS
175PS・2.2L-TB
車体のみPWR 9.257
1675kg
+3.4%

車種詳細
CX-8
9.711kg/PS
190PS・2.2L-TB
車体のみPWR 9.421
1845kg
+3.1%


9.489kg/PSから9.877kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、トヨタの7人乗りミニバン・ZGE20W型 ウィッシュ、トヨタの5人乗りSUV・MXAA54型 RAV4、スバルの7人乗りSUV・YAM型 エクシーガ クロスオーバー7、マツダの5人乗りSUV・KE2AW型 CX-5、マツダの7人乗りSUV・KG2P型 CX-8という顔ぶれが並びました。

最高出力が高いからといって、車両重量が重ければパワーウェイトレシオの数値は似たようなものになったりします。「空車状態のPWRの違いが、戦力の決定的差ではないということを…教えてやる!」といったところでしょうか。

こうなると、思いもよらぬ車種の登場に「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごも生じることもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

KK37型 チェロキー [Sport-Cross]のライバル車種|9.683kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は106.2PS/tとなっています。


チェロキーがバイクと競争するなら…?


車種詳細
シャドウ カスタム|398cc
9.645kg/PS
299kg/31.3PS/3.37kgm
[車体のみPWR:7.871]
1速ギヤ速度:50.1km/h
最小TWR:1.364
2012/04

-
チェロキー|3700cc
9.683kg/PS
1985kg/205PS/32.0kgm
[車体のみPWR:9.415]
1速ギヤ速度:68.2km/h
最小TWR:2.098

車種詳細
ボルティー|249cc
9.700kg/PS
194kg/20.0PS/2.10kgm
[車体のみPWR:6.950]
1速ギヤ速度:37.8km/h
最小TWR:0.885

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではチェロキーとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

NC45 シャドウ カスタムと競争してみる

まずチェロキーより少しPWRが低いバイクとして、ホンダのシャドウ カスタムが挙げられます。PWRの9.645kg/PSは車両重量244kgにライダーの体重55kgを加えた299kgを、最高出力31.3PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はシャドウ カスタムに18.1km/h勝り、1速TWRは0.734kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

NJ47A ボルティーと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、スズキのボルティーが挙げられます。PWRの9.700kg/PSは車両重量139kg+55kgの194kgを、最高出力20.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は30.4km/h勝り、1速TWRは1.213kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.739
平均ピストンスピード 15.74m/s
トルクウェイトレシオ 60.31kg/kgm
1馬力あたりのお値段 16976円
排気量1Lあたり馬力 55.41PS/L
排気量1Lあたりトルク 8.65kgm/L
1気筒あたりの馬力 34.2PS
1気筒あたりのトルク 5.3kgm
パワーバンド比率 23.1%
燃費×馬力 1277.2pt
各種ランキング
SUV・RV・クロカンのPWR
3.5~4.0L以下のPWR

トルクウェイトレシオは60.31kg/kgm(1930kg/32.0kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が3480000円、最高出力が205馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は16976円、逆に1万円あたりでは0.59馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は108750円、1万円あたりでは0.09kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
4000cc以下の車編
5人乗りSUV編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は55.41PS/L、トルクは8.65kgm/L、1気筒あたりの馬力は34.2馬力、トルクは5.3kgmとなり、このエンジンが205馬力を5200回転で発生させているときの平均ピストンスピードは15.74m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が90.8mmであるK型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は6610回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.739になります。全ての車種の平均値である1.773を基準にざっくりと分類すると、走ってよし、曲がってよしで至れり尽くせりのオールラウンダーであると言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が6.23km/L、最高出力が205PSであるこの車の獲得ポイントは1277.2ptになります。
戯れに車両重量1930kgを100kg単位にした19.3で割ってみたところ、その数値は66.17ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)


KK37 チェロキーのギヤ比と回転数・速度のステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合5200rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした5700回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 5700rpm|タイヤサイズ 235/65R17|タイヤ直径 73.7cm|円周長 231.5cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
5700rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 2.842 10.59 - - 75km/h 7630rpm 919.8kgm
2速 1.573 5.86 0.553 1-2/
3150rpm
135km/h 4220rpm 509.1kgm
3速 1.000 3.73 0.636 2-3/
3630rpm
212km/h 2680rpm 323.6kgm
4速 0.688 2.56 0.688 3-4/
3920rpm
309km/h 1850rpm 222.7kgm
Final3.727レシオカバレッジ(変速比幅)4.131
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数4000rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.727)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(32.0kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.727)÷タイヤの有効半径(0.3685m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。
  • 副変速機のギヤ比が不明のものはHi側に1.000を代入しているので、実際の回転数とは大きく異なる場合があります。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は4速ギヤの309km(5200rpmでは281.7km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが4000回転で最大トルク32.0kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば60.31kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(9.415kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと919.8kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1930kg)を1速ギヤの最大駆動力(919.8kgm)で割ってみると2.098kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する5200回転でのトルク(28.2kgm)からTWRを算出すると2.381kg/kgmとなり、4000-5200回転の回転域では2.098-2.381kg/kgmの間で推移することがわかります。


5200rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

KK37型チェロキーに搭載されたK型3700ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する5200rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

5200rpmでの速度とシフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ68km/h-
2速ギヤ123km/h2880rpm
3速ギヤ194km/h3310rpm
4速ギヤ282km/h3580rpm

まず1速ギヤで5200rpmまで引っ張ると68km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は5200rpmから2880rpmまで落ち、そこから5200rpmまで加速を続けると速度は123km/h(+55km/h)になります。

3速ギヤでは3310rpmまで落ちて5200rpmで194km/h(+71km/h)に、4速ギヤでは3580rpmまで落ちて5200rpmで282km/h(+88km/h)という具合に加速していくイメージです。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 3050 4580 6100 7630 9150 10680 13730
2速 1690 2530 3380 4220 5060 5910 7600
3速 1070 1610 2150 2680 3220 3760 4830
4速 740 1110 1480 1850 2220 2580 3320
※赤い数字は暫定レブリミット(5700rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.688)を選択して時速100kmにて走行すると1850回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1110回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1290回転、一般的な高速道路の80km/hでは1480回転、100km/hでは1850回転、制限速度が120km/hになると2220回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは3320回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 13 26 39 52 66 79 92 105
2速 24 47 71 95 118 142 166 190
3速 37 75 112 149 186 224 261 298
4速 54 108 163 217 271 325 379 433

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(5700回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。

純正装着タイヤの235/65R17と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 235/65R17 | 直径 737mm

-20mm
幅215mm
-10mm
幅225mm
変更なし
幅235mm
+10mm
幅245mm
+20mm
幅255mm
60 215/60R17
37.4km/h
径 690mm
差 -47mm
225/60R17
38.1km/h
径 702mm
差 -35mm
235/60R17
38.8km/h
径 714mm
差 -23mm
245/60R17
39.4km/h
径 726mm
差 -11mm
255/60R17
40.1km/h
径 738mm
差 +1mm
65 215/65R17
38.6km/h
径 712mm
差 -25mm
225/65R17
39.3km/h
径 725mm
差 -12mm
235/65R17
40.0km/h
737mm
0mm
245/65R17
40.8km/h
径 751mm
差 +14mm
255/65R17
41.5km/h
径 764mm
差 +27mm
70 215/70R17
39.8km/h
径 733mm
差 -4mm
225/70R17
40.5km/h
径 747mm
差 +10mm
235/70R17
41.3km/h
径 761mm
差 +24mm
245/70R17
42.1km/h
径 775mm
差 +38mm
255/70R17
42.8km/h
径 789mm
差 +52mm
75 215/75R17
41.0km/h
径 755mm
差 +18mm
225/75R17
41.8km/h
径 770mm
差 +33mm
235/75R17
42.6km/h
径 785mm
差 +48mm
245/75R17
43.4km/h
径 800mm
差 +63mm
255/75R17
44.2km/h
径 815mm
差 +78mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、215/65R17、215/70R17 、225/60R17、225/65R17 、235/60R17 、245/60R17 あたりのタイヤがおすすめです。

235/65R17のタイヤ幅を215mmから265mmまで、扁平率を50%から80%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、235/65R17の適応サイズと性能の変化 [KK37型チェロキー編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
【PR】235/65R17のタイヤ銘柄と通販価格

KK37型 チェロキー 3.7L-NA PT4WD/4ATの通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を比較してみます。

運動性能部門 10項目
評価項目全車種平均数値得点評価
PWR9.79㎏/PS9.41㎏/PS51.0ptC
最高回転数5880rpm5200rpm41.6ptD
1速ギヤ
加速性能
1.58㎏/㎏m2.10㎏/㎏m39.0ptD
1速ギヤ
最高速
51.1㎞/h68.2㎞/h65.7ptA
1リットル
換算馬力
73.10PS/L55.41PS/L36.0ptE
1リットル
換算トルク
9.47㎏m/L8.65㎏m/L40.0ptD
WB/TR比1.7731.73953.5ptC
ワイド&
ロー指数
0.8940.99542.8ptD
前面の面積2.631m23.331m230.4ptE
最低地上高154.5mm-43.7ptD
スポーツ性能部門の得点437.0pt
総合評価D

※PWR(パワーウェイトレシオ)・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比(旋回性能重視)・ワイド&ロー指数(見た目のかっこよさ)・前面の面積(≒前方投影面積・空気抵抗)・最低地上高については数値が小さいほど高得点。最高回転数・1速ギヤ最高速・1リットル換算馬力・1リットル換算トルクについては数値が大きいほど高得点。

ユーティリティ部門 10項目
評価項目全車種平均数値得点評価
年間維持費340696円537600円32.9ptE
JC08燃費17.7km/L6.7km/L32.8ptE
100km/h
回転数
2490rpm1850rpm58.5ptB
航続距離644.1km454.9km39.1ptD
車の大きさ11.468m314.988m336.1ptE
車内の広さ3430.7L-46.6ptC
乗車定員4.8人5人51.7ptC
1人あたり
車内広さ
691.9L-44.2ptD
車内床面積2.793m2-46.0ptC
最小回転
半径
5.17m5.5m43.3ptD
ユーティリティ部門の得点431.2pt
総合評価E

※JC08燃費・航続距離(燃費×燃料タンク容量)・室内の広さ(室内長×室内幅×室内高)・乗車定員・1人あたりの車内の広さは数値が大きいほど高得点、新車価格・年間維持費・100km/h回転数・車の大きさ(全長×全幅×全高)・最小回転半径は数値が小さいほど高得点。

結果発表!
部門 全10707車種中 RANK
運動性能 437.0pt 9637位 D
運動性能部門 ランキング
ユーティリティ 431.2pt 10172位 E
ユーティリティ部門 ランキング
総合得点 868.2pt 10318位 F
総合得点ランキング

スポーツ性能部門は437.0点で全10707車種中の9637位、ユーティリティ部門は431.2点で10172位、総合得点は868.2点で10318位となりました。各部門、獲得点数が多い車種から順番に並べたランキングを用意してありますのでご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したKK37型 チェロキー(PT4WD/4AT) の各種スペックを、5人乗SUV4000ccという属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを比較してみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

チェロキーの歴代モデル

5代目 KL24P型 チェロキー
KL24P チェロキーは2014/05に登場した5代目モデル。参考車両の「Longitude」は全長4630mm、全幅1860mm、全高1700mmの車体に、177PS/23.4kgmを発生するB型2359ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。

3代目 KJ37型 チェロキー
KJ37 チェロキーは2001/10に登場した3代目モデル。参考車両の「Sport」は全長4520mm、全幅1820mm、全高1820mmの車体に、205PS/31.3kgmを発生するK型3700ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。

2代目 7MX型 チェロキー
7MX チェロキーは1985/03に登場した2代目モデル。参考車両の「Sport」は全長4255mm、全幅1765mm、全高1650mmの車体に、190PS/31.1kgmを発生するMX型3959ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。


人気があるSUVの車種比較


A210A ライズ 2021 vs NGX50 C-HR GRスポーツ 2020 性能比較
初代 ライズ Z(2021年式 A210A・4WD/CVT・1.0L+ターボ・98PS/14.3kgm・5人乗り)と、初代 C-HR GRスポーツ S-T GR-Sport(2020年式 NGX50・4WD/CVT・1.2L+ターボ・116PS/18.9kgm・5人乗り)を比較。

WDB3S フロンクス 2024 vs DG5 WR-V 2024 性能比較
初代 フロンクス(2024年式 WDB3S・FF/6AT・1.5L・101PS/13.8kgm・5人乗り)と、初代 WR-V X(2024年式 DG5・FF/CVT・1.5L・118PS/14.5kgm・5人乗り)を比較。

MN71S クロスビー 2020 vs MR52S ハスラー 2020 性能比較
初代 クロスビー Hybrid-MX(2020年式 MN71S・4WD/6AT・1.0L+ターボ・99PS/15.3kgm・5人乗り)と、2代目 ハスラー Hybrid-G Turbo(2020年式 MR52S・4WD/CVT・0.66L+ターボ・64PS/10.0kgm・4人乗り)を比較。

RV6 ヴェゼル e:HEV e:HEV 2021 vs RV4 ヴェゼル G 2021 性能比較
2代目 ヴェゼル e:HEV Z(2021年式 RV6・4WD/CVT・1.5L・106PS/13.0kgm・5人乗り)と、2代目 ヴェゼル G(2021年式 RV4・4WD/CVT・1.5L・118PS/14.5kgm・5人乗り)を比較。

H57A パジェロ ジュニア 1997 vs H56A パジェロ ミニ 1997 性能比較
初代 パジェロ ジュニア ZR-I(1997年式 H57A・4WD/5MT・1.1L・80PS/10.0kgm・4人乗り)と、初代 パジェロ ミニ Duke-V(1997年式 H56A・4WD/5MT・0.66L+ターボ・64PS/9.9kgm・4人乗り)を比較。

MR31S ハスラー 2013 vs JB64W ジムニー 2022 性能比較
初代 ハスラー G(2013年式 MR31S・4WD/5MT・0.66L・52PS/6.4kgm・4人乗り)と、4代目 ジムニー XL(2022年式 JB64W・4WD/5MT・0.66L+ターボ・64PS/9.8kgm・4人乗り)を比較。

LA910S タフト 2023 vs MR52S ハスラー 2020 性能比較
初代 タフト X-Turbo eco-IDLE非装着車(2023年式 LA910S・4WD/CVT・0.66L+ターボ・64PS/10.2kgm・4人乗り)と、2代目 ハスラー Hybrid-G Turbo(2020年式 MR52S・4WD/CVT・0.66L+ターボ・64PS/10.0kgm・4人乗り)を比較。

DG5 WR-V 2024 vs A202A ライズ ハイブリッド 2021 性能比較
初代 WR-V X(2024年式 DG5・FF/CVT・1.5L・118PS/14.5kgm・5人乗り)と、初代 ライズ ハイブリッド G(2021年式 A202A・FF/CVT・1.2L・82PS/10.7kgm・5人乗り)を比較。