RU4 ヴェゼルの性能と維持費 4WD/7AT 5人 268万円 2013年式

このページでは、本田技研工業の5ドア・5人乗りSUV、初代のDAA-RU4型ヴェゼル Hybrid-X L【2013/12モデル・132PS/15.9kgm・4WD/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

RU4 ヴェゼル
販売期間:2013/12 - 2021/04

画像は本田技研工業より引用
http://www.honda.co.jp/
投稿:2014/01/01|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長4295mm×全幅1770mm×全高1605mm、排気量は1496ccであることから、大雑把に分類すると1.5リットルクラス(1500cc、自動車税は1.5L以下を適用)に属し、全長、全高、排気量は5ナンバー枠ながら全幅が1.7mを超えていることにより3ナンバー登録になります。この手のタイプはいわゆる世界戦略車(グローバルカー)に多くあるようです。

駆動方式には車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆる四輪駆動(All Wheel Drive・AWD・Four Wheel Drive・4WDとも)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4295mmであるこの車の場合は「ロア ミディアム」(Lower-Medium:3850mm超-4300mm以下・Cセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


RU4型 ヴェゼル [1496cc/132PS 4WD/7AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

初代ヴェゼルの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2019/02
RU1型
[Touring Honda-Sensing]
1.5L-TB | FF/CVT
| 290.3万円
173PS
22.4kgm
17.6km/L
2016/02
RU1型
[RS Honda-Sensing]
1.5L-NA | FF/CVT
| 239.0万円
131PS
15.8kgm
19.8km/L
2016/02
RU3型
[Hybrid-RS Honda-Sensing]
1.5L-NA | FF/CVT
| 277.0万円
132PS
15.9kgm
25.6km/L
初代ヴェゼルの車両型式・グレード一覧【全7車種】
ヴェゼルの新型モデル
2代目 RV4型ヴェゼル
RV4型ヴェゼルは2021/04に登場した2代目モデル。参考車両の「G」は全長4330mm、全幅1790mm、全高1580mmの車体に、118PS/14.5kgmを発生するL15Z型1496ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー HONDA
車名&
グレード
ヴェゼル
Hybrid-X L
その他 ハイブリッドX モータ型式H1(22kW/160Nm)
お値段 2680000円
車両型式 DAA-RU4
駆動方式
変速機
4WD・四輪駆動(AWD)
7速AT・7速オートマ車
ドア/定員 5ドア/5名乗車
車体寸法 長4295×幅1770×高1605mm
室内寸法 長1930×幅1485×高1265mm
軸距&
輪距
2610mm
前1535mm/後1540mm
最小半径 5.3m
最低高 170mm
タイヤ 前輪:215/55R17
後輪:215/55R17
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ディスク
車両重量 1380kg
エンジン諸元
原動機型式 LEB-H1
気筒配列 直列4気筒+モーター
排気量1496cc
圧縮比11.5
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 132PS[97kW]/6600rpm
最大トルク 15.9kgm[156Nm]/4600rpm
使用燃料 レギュラーガソリン
JC08燃費 21.6km/L(50.8mpg)
100km燃費 4.6L/100km
LEB-H1型エンジンの諸元と性能まとめ
直列4気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に4個配置する方式。小排気量から2.5Lあたりまでをカバー。モーターを組み合わせることでハイブリッドカーとなります。
これまでに登場したハイブリッドカーの一覧
直列4気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税34500円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税12300円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額5000円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2013/12モデルのヴェゼルを11年落ちの中古で147.4万円にて購入し、頭金なしで3年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    ヴェゼルの2013/12モデルの場合、2024年現在では11年が経過しているため、新車価格の50%である134万円に諸経費として13.4万円を足した147.4万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2013年式を11年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 1500cc以下 13年未満 34500円
自動車重量税(1年分) 1.5トン以下 13年未満 12300円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
10000km÷20.1×170円/L
7000km÷20.1km/L×170円/L
5000km÷20.1km/L×170円/L
3000km÷20.1km/L×170円/L
84580円
(59210円)
(42290円)
(25370円)
オイル交換(5000km毎) 1回4000円×2回 8000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本15000円×4本÷5年 12000円
任意保険料(月額5000円) 月額5000円×12ヶ月 60000円
ローン完済後の年間維持費 220300円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額40940円×12ヶ月 491280円
ローン返済中の年間維持費 711500円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 45300円
名目 金額
自動車税(1年分) 34500円
自動車重量税(1年分) 12300円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
84580円
(59210円)
(42290円)
(25370円)
オイル交換(5000km毎) 8000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 12000円
任意保険料(月額5000円) 60000円
ローン完済後の年間維持費 220300円
名目 金額
車のローン額(1年分) 491280円
ローン返済中の年間維持費 711500円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
45300円
  • 初度登録から11年経過車の場合、「1500cc以下で13年未満」クラスの自動車税は34500円、「1.5トン以下で13年未満」クラスの自動車重量税は12300円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに4000円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本15000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額5000円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした45300円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

ヴェゼル【Hybrid-X L】の場合、維持費の月額は18400円(ローン完済前は59300円)になり、これは今にも壊れそうな格安車、あるいは維持費の安さに全てを懸けたスペシャルマシンから少しステップアップしたクラスになります。

「廉価車にしか乗れなかった自分が、ついにこれだけの維持費が掛かる車を所有できるようになったのだ、新しい自分になれたのだ。あの頃のアタシ、サヨナラ…」とかいう謎のカタルシスに浸りつつ、はるか高みで微笑む理想の自分に近付けるよう自分磨きに邁進しましょう。車としての維持費は安いほうで使い勝手も申し分のない、バランスの取れたクラスです。


燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、レギュラーガソリン1リットルあたり170円を基準として、-50円となる120円から、+50円となる220円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費20.1km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
120円/L
59720円
[-24860円]
-25円
145円/L
72160円
[-12420円]
-10円
160円/L
79620円
[-4960円]
170円/L84580円
[0円]
+10円
180円/L
89570円
[+4990円]
+25円
195円/L
97040円
[+12460円]
+50円
220円/L
109480円
[+24900円]

燃費20.1km/LのRU4型 ヴェゼルで10000km走行するのに必要な燃料は497.6L、1リットルあたり170円としたときの燃料代は84580円になります。

参考までに、ヴェゼルの燃料タンクは40リットルですので、497.6Lの給油回数は13回、1回あたりの燃料代は約6510円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては4990円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると12460円、50円も違ってくると24900円にもなります。

これをRU4型 ヴェゼルの年間維持費に当てはめてみますと、レギュラーガソリン1リットルあたり170円の場合を220300円としたとき、120円/Lに値下がりすれば195440円(88.7%)に、220円/Lに値上がりすれば245200円(111.3%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(34500円)なり重量税(12300円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 34500円 24%
自動車重量税 1年分 12300円 9%
自賠責保険料 1年分 8825円 6%
燃料代 3000km分 25370円 18%
オイル交換 年1回 4000円 3%
タイヤ交換 6年毎 8000円 6%
任意保険料 80% 48000円 34%
合計
[1万kmとの差額]
141000円
-79300円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 34500円 21%
自動車重量税 1年分 12300円 8%
自賠責保険料 1年分 8825円 5%
燃料代 5000km分 42290円 26%
オイル交換 年1回 4000円 2%
タイヤ交換 6年毎 8000円 5%
任意保険料 85% 51000円 33%
合計
[1万kmとの差額]
161000円
-59300円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 34500円 19%
自動車重量税 1年分 12300円 7%
自賠責保険料 1年分 8825円 5%
燃料代 7000km分 59210円 32%
オイル交換 年1回 5600円 3%
タイヤ交換 6年毎 8000円 4%
任意保険料 90% 54000円 30%
合計
[1万kmとの差額]
182500円
-37800円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料60000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて79300円安い141000円に、5000km走行では59300円安い161000円に、7000km走行では37800円安い182500円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 34500円 12%
自動車重量税 1年分 12300円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 15000km分 126870円 45%
オイル交換 年3回 24000円 8%
タイヤ交換 2.7年毎 18000円 6%
任意保険料 100% 60000円 22%
合計
[1万kmとの差額]
284500円
+64200円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 34500円 10%
自動車重量税 1年分 12300円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 20000km分 169160円 50%
オイル交換 年4回 32000円 9%
タイヤ交換 2年毎 24000円 7%
任意保険料 100% 60000円 17%
合計
[1万kmとの差額]
340800円
+120500円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。



ヴェゼルの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
JC08モード燃費 21.6km/L
燃料タンク容量 40L
航続距離(カタログ燃費) 864.0km
航続距離(80%燃費) 692.0km
満タンプライス 6800円
1km走行コスト 7.87円
1万円でどこまで行ける? 1270.6km
車両価格/航続距離 3102円/km

JC08モード燃費が21.6km/L、燃料タンク容量40リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は864.0kmになります。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(19.4km/L)とすると776.0km、80%(17.3km/L)だと692.0km、70%(15.1km/L)では604.0kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、レギュラーガソリンを1リットルあたり170円で40リットルの給油をすると6800円、上で計算した航続距離を踏まえると864.0km(80%燃費時692.0km)を走行するのに6800円かかる計算です。

燃費を20.1km/Lとしたときの1km走行コストは7.87円、10万km走行したときの燃料代は78.7万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら7.9万円/年、7年10万kmなら11.2万円/年、5年10万kmなら15.7万円/年、3年10万kmなら26.2万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば1270.6km(往復なら片道635.3km)、カタログ値の80%なら1016.5km(片道508.2km)離れたところまで行くことができます。

ちなみに、1回の給油で864.0kmの距離を移動できるRU4型 ヴェゼル [Hybrid-X L]という乗り物を、268.0万円で手に入れたと考えたとき、この車が1km走行するにあたっては「3102円の値打ちがある!」と言える、かもしれません。


カタログデータから見えてくる要素

LEB-H1型エンジン簡易性能曲線図
LEB-H1型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
4600回転時の馬力 102PS
6600回転時の馬力 132PS
各回転域でのトルク
4600回転時のトルク 15.9kgm
6600回転時のトルク 14.3kgm
LEB-H1型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているLEB型1496cc、直列4気筒+モーターの自然吸気エンジンは6600回転時に最高出力132馬力を、4600回転時に最大トルク15.9kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクの発生回転数が若干高めにあるこのエンジンは、普段使いでも不足を感じることなく、それでいて高い回転数を維持すればスポーティな走行も楽しめるバランスの良さが魅力です。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する4600rpmから最高出力が発生する6600rpmまで」の2000rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は30.3%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
1500cc以下クラス編
ホンダの小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
1500cc以下クラス編
ホンダの小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ10.455kg/PS(1380kg/132PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ10.455kg/PS
車体+1人10.871kg/PS
車体+5人12.538kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg10.909kg/PS
車体+70kg10.985kg/PS
車体+80kg11.061kg/PS
車体+90kg11.136kg/PS
車体+100kg11.212kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは10.871kg/PS(1435kg/132PS)となり、数値としては0.416kg、比率にすると4.0%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは12.538kg/PS(1655kg/132PS)となり、数値としては2.083kg、比率にすると19.9%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。


RU4 ヴェゼルのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2013/12

-
ヴェゼル
10.871kg/PS
1435kg/132PS|1.5L-NA
[車体のみPWR:10.455]
2014/09

車種詳細
デミオ
10.810kg/PS
1135kg/105PS|1.5L-TB
車体のみPWR:10.286
2009/10

車種詳細
ラクティス
10.864kg/PS
1195kg/110PS|1.5L-NA
車体のみPWR:10.364
2016/09

車種詳細
フリード
10.802kg/PS
1415kg/131PS|1.5L-NA
車体のみPWR:10.382
2015/01

車種詳細
アルファード
10.852kg/PS
1975kg/182PS|2.5L-NA
車体のみPWR:10.549
2015/10

車種詳細
エスクード
10.812kg/PS
1265kg/117PS|1.6L-NA
車体のみPWR:10.342

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ10.871kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

10.762kg/PSから10.980kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、マツダの5人乗りハッチバック「DJ5FS型 デミオ」、トヨタの5人乗りミニバン「NCP100型 ラクティス」、ホンダの7人乗りミニバン「GB5型 フリード」、トヨタの8人乗りミニバン「AGH30W型 アルファード」、スズキの5人乗りSUV「YE21S型 エスクード」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

RU4型 ヴェゼル [Hybrid-X L]とパワーウェイトレシオが近い車種|10.871kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は95.7PS/tとなっています。


ヴェゼルがバイクと競争するなら…?


車種詳細
スカイウェイブ250SS|249cc
10.783kg/PS
248kg/23.0PS/2.50kgm
[車体のみPWR:8.391]
1速ギヤ速度:37.1km/h
最小TWR:1.014
2013/12

-
ヴェゼル|1496cc
10.871kg/PS
1435kg/132PS/15.9kgm
[車体のみPWR:10.455]
1速ギヤ速度:35.9km/h
最小TWR:1.251

車種詳細
グランドマジェスティ250|249cc
11.042kg/PS
265kg/24.0PS/2.50kgm
[車体のみPWR:8.750]
1速ギヤ速度:36.3km/h
最小TWR:1.079

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではヴェゼルとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

CJ43A スカイウェイブ250SSと競争してみる

まずヴェゼルより少しPWRが低いバイクとして、スズキのスカイウェイブ250SSが挙げられます。PWRの10.783kg/PSは車両重量193kgにライダーの体重55kgを加えた248kgを、最高出力23.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はスカイウェイブ250SSに1.2km/h劣り、1速TWRは0.237kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

SG15J グランドマジェスティ250と競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、ヤマハのグランドマジェスティ250が挙げられます。PWRの11.042kg/PSは車両重量210kg+55kgの265kgを、最高出力24.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は0.4km/h劣り、1速TWRは0.172kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.697
平均ピストンスピード 19.67m/s
トルクウェイトレシオ 86.79kg/kgm
1馬力あたりのお値段 20303円
排気量1Lあたり馬力 88.24PS/L
排気量1Lあたりトルク 10.63kgm/L
1気筒あたりの馬力 33.0PS
1気筒あたりのトルク 4.0kgm
パワーバンド比率 30.3%
燃費×馬力 2651.9pt
各種ランキング
SUV・RV・クロカンのPWR
1.3~1.5L以下のPWR

トルクウェイトレシオは86.79kg/kgm(1380kg/15.9kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が2680000円、最高出力が132馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は20303円、逆に1万円あたりでは0.49馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は168553円、1万円あたりでは0.06kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
ホンダ編
1500cc以下の車編
5人乗りSUV編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は88.24PS/L、トルクは10.63kgm/L、1気筒あたりの馬力は33.0馬力、トルクは4.0kgmとなり、このエンジンが132馬力を6600回転で発生させているときの平均ピストンスピードは19.67m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が89.4mmであるLEB型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は6710回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.697になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、どちらかというと小回りを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が20.09km/L、最高出力が132PSであるこの車の獲得ポイントは2651.9ptになります。
戯れに車両重量1380kgを100kg単位にした13.8で割ってみたところ、その数値は192.17ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)


人間様の占有スペース

人間様の占有スペース
室内長×幅×高 3.63m³
1人あたりのスペース 約0.73m³
室内長/全長 44.9%
室内幅/全幅 83.9%
室内高/全高 78.8%
室内容積/車両体積 29.8%

ボディサイズと室内寸法のデータがあるので車両全体に対する人間様の占有スペースを計算してみます。ここでの比率はボンネットが長い車であったり乗車人数の少ない車であったり、バン(貨物車)のように人よりも積載容量を重視している車は小さくなります。

まず室内長、室内幅、室内高を掛けて算出される室内の容積は3.63m³です。この車の乗車定員は5人ですから、単純に室内の容積で割るとフル乗車した際には約0.73m³のスペースが割り当てられることになります。続いて室内長を全長で割って算出される室内長と全長の比率は44.9%、同じく室内幅と全幅の比率は83.9%、同じく室内高と全高の比率は78.8%となりました。また車の形状を無視して単なる立方体として見たときの車両の体積に対する室内の容積の比率は29.8%でした。

室内の広さ・長さランキング
室内長が長い車 室内幅が広い車 室内高が高い車 車内の空間が広い車
室内長が長い車
室内幅が広い車
室内高が高い車
車内の空間が広い車


ヴェゼルでの車中泊

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.50m
期待される荷室の幅 1.39m
対角線の長さ 2.05m
期待される荷室の面積 2.08m²

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

縦方向の長さが1.50m(対角線では2.05m)となれば、一般的な身長ならそれなりの車中泊を楽しむことができそうです。

車の中で足を伸ばして優雅に寝られる悦びを味わうために最低限必要な長さを備えた、車中泊のスタンダードと呼ぶに相応しい性能を有しています。

一見すると車中泊が可能そうに見えるハッチバックやワゴン、SUVであってもリアシートが前に倒れなかったり、倒れても中途半端であったり、凝った足回りのせいで室内に巨大な出っ張りがあったりで、なかなか思うようにはいきませんが、大抵のケースでは知恵と工夫で何とかなるはずです。
車中泊にあると嬉しいアイテム


ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合6600rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした7100回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 7100rpm|タイヤサイズ 215/55R17|タイヤ直径 66.8cm|円周長 209.9cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
7100rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 4.148 23.18 -
-
39km/h 18400rpm 1103.4kgm
2速 2.007 11.22 0.484 1-2/
3440rpm
80km/h 8910rpm 533.9kgm
3速 1.481 8.28 0.738 2-3/
5240rpm
108km/h 6570rpm 394.0kgm
4速 1.098 6.14 0.741 3-4/
5260rpm
146km/h 4870rpm 292.1kgm
5速 0.810 4.53 0.738 4-5/
5240rpm
198km/h 3590rpm 215.5kgm
6速 0.605 3.38 0.747 5-6/
5300rpm
264km/h 2680rpm 160.9kgm
7速 0.446 2.49 0.737 6-7/
5230rpm
359km/h 1980rpm 118.6kgm
Final 5.588 レシオカバレッジ(変速比幅)9.300

ギヤの繋がりイメージ
RU4型ヴェゼル7AT車のギヤ比イメージ
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数4600rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(5.588)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(15.9kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(5.588)÷タイヤの有効半径(0.334m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は7速ギヤの359km(6600rpmでは333.5km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

おまけ:6600rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

6600rpmでの速度と
シフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ36km/h-
2速ギヤ74km/h3190rpm
3速ギヤ100km/h4870rpm
4速ギヤ135km/h4890rpm
5速ギヤ184km/h4870rpm
6速ギヤ246km/h4930rpm
7速ギヤ334km/h4860rpm

RU4型ヴェゼルに搭載されたLEB型1496ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する6600rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

まず1速ギヤで6600rpmまで引っ張ると36km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は6600rpmから3190rpmまで落ち、そこから6600rpmまで加速を続けると速度は74km/h(+38km/h)になります。

3速ギヤでは4870rpmまで落ちて6600rpmで100km/h(+26km/h)に、4速ギヤでは4890rpmまで落ちて6600rpmで135km/h(+35km/h)に、5速ギヤでは4870rpmまで落ちて6600rpmで184km/h(+49km/h)になります。

続いて6速ギヤでは4930rpmまで落ちて6600rpmで246km/h(+62km/h)に、7速ギヤでは4860rpmまで落ちて6600rpmで334km/h(+88km/h)という具合に加速していくイメージです。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが4600回転で最大トルク15.9kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば86.79kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(10.455kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと1103.4kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1380kg)を1速ギヤの最大駆動力(1103.4kgm)で割ってみると1.251kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する6600回転でのトルク(14.3kgm)からTWRを算出すると1.39kg/kgmとなり、4600-6600回転の回転域では1.251-1.39kg/kgmの間で推移することがわかります。


ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 7360 11040 14720 18400 22090 25770 33130
2速 3560 5340 7120 8910 10690 12470 16030
3速 2630 3940 5260 6570 7890 9200 11830
4速 1950 2920 3900 4870 5850 6820 8770
5速 1440 2160 2880 3590 4310 5030 6470
6速 1070 1610 2150 2680 3220 3760 4830
7速 790 1190 1580 1980 2370 2770 3560
※赤い数字は暫定レブリミット(7100rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.446)を選択して時速100kmにて走行すると1980回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1190回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1390回転、一般的な高速道路の80km/hでは1580回転、100km/hでは1980回転、制限速度が120km/hになると2370回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは3560回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 5 11 16 22 27 33 38 43
2速 11 22 34 45 56 67 79 90
3速 15 30 46 61 76 91 107 122
4速 21 41 62 82 103 123 144 164
5速 28 56 83 111 139 167 195 223
6速 37 75 112 149 186 224 261 298
7速 51 101 152 202 253 303 354 404

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(7100回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。


純正装着タイヤの215/55R17と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 215/55R17 | 直径 668mm

-20mm
幅195mm
-10mm
幅205mm
変更なし
幅215mm
+10mm
幅225mm
+20mm
幅235mm
-5%
50
扁平
195/50R17
37.5km/h
直径627mm
径差-41mm
205/50R17
38.1km/h
直径637mm
径差-31mm
215/50R17
38.7km/h
直径647mm
径差-21mm
225/50R17
39.3km/h
直径657mm
径差-11mm
235/50R17
39.9km/h
直径667mm
径差-1mm
0%
55
扁平
195/55R17
38.7km/h
直径647mm
径差-21mm
205/55R17
39.4km/h
直径658mm
径差-10mm
215/55R17
40.0km/h
668mm
0mm
225/55R17
40.7km/h
直径680mm
径差+12mm
235/55R17
41.4km/h
直径691mm
径差+23mm
+5%
60
扁平
195/60R17
39.9km/h
直径666mm
径差-2mm
205/60R17
40.6km/h
直径678mm
径差+10mm
215/60R17
41.3km/h
直径690mm
径差+22mm
225/60R17
42.0km/h
直径702mm
径差+34mm
235/60R17
42.8km/h
直径714mm
径差+46mm
+10%
65
扁平
195/65R17
41.1km/h
直径686mm
径差+18mm
205/65R17
41.9km/h
直径699mm
径差+31mm
215/65R17
42.6km/h
直径712mm
径差+44mm
225/65R17
43.4km/h
直径725mm
径差+57mm
235/65R17
44.2km/h
直径738mm
径差+70mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、195/55R17、195/60R17 、205/50R17、205/55R17 、215/50R17 、225/50R17 、235/50R17あたりのタイヤがおすすめです。

215/55R17のタイヤ幅を195mmから245mmまで、扁平率を40%から70%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、215/55R17の適応サイズと性能の変化 [RU4型ヴェゼル編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
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RU4型ヴェゼル[1.5L-NA 4WD/7AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト10.455kg/ps48.11
1速ギヤ加速性能1.251kg/kgm56.93
1L換算馬力88.24ps/L62.01
1L換算トルク10.63kgm/L64.15
WB/TR比1.69757.84
ワイド&ロー指数0.90748.96
前面の面積2.841m²43.91
最低地上高170mm43.66
スポーツ性能部門の得点425.57

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
JC08燃費21.6km/L56.17
年間維持費220300円59.80
100kmh回転数1980rpm56.76
航続距離864.0km58.77
車の大きさ12.201m³53.03
室内の広さ3.626m³51.99
最小回転半径5.3m47.50
馬力単価20303円51.56
ユーティリティ部門の得点435.58

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した RU4型ヴェゼル[1.5L-NA 4WD/7AT] の総合得点は 861.15 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したRU4型ヴェゼル(4WD/7AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全ての5人乗SUV」、「1500ccの5人乗SUV」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

ヴェゼルの歴代モデル

2代目 RV5型 ヴェゼル
RV5 ヴェゼルは2021/04に登場した2代目モデル。参考車両の「e:HEV X」は全長4330mm、全幅1790mm、全高1580mmの車体に、106PS/13.0kgmを発生するLEC型1496ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。

初代 RU4型 ヴェゼル
RU4 ヴェゼルは2013/12に登場した初代モデル。参考車両の「Hybrid-X L」は全長4295mm、全幅1770mm、全高1605mmの車体に、132PS/15.9kgmを発生するLEB型1496ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。