13909 パンダの性能と維持費 4WD/6MT 5人 252万円 2014年式

このページでは、フィアットの5ドア・5人乗りSUV、3代目のABA-13909型パンダ 4x4【2014/10モデル・85PS/14.8kgm・4WD/MT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

13909 パンダ
販売期間:2013/06 -

画像はフィアットより引用
http://www.fiat-auto.co.jp/
投稿:2014/11/12|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長3685mm×全幅1670mm×全高1615mm、排気量は875ccであることから、大雑把に分類すると0.9リットルクラス(900cc、自動車税は1.0L以下を適用)に属した、いわゆる5ナンバークラスの車です。とにかく排気量を増やして、とにかくボディを大きく、特に全幅を広げれば良いんだという風潮が蔓延る現代においては大変貴重な車となっています。

駆動方式には車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆる四輪駆動(All Wheel Drive・AWD・Four Wheel Drive・4WDとも)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が3685mmであるこの車の場合は「スモール」(Small:3500mm超-3850mm以下・Bセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


13909型 パンダ [875cc/85PS 4WD/6MT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

3代目パンダの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2021/10
13909型
[Cross 4x4]
0.9L-TB・4WD/6MT・263.0万円
85PS・14.8kgm・16.4km/L
85PS
14.8kgm
16.4km/L
2021/10
13909型
[Easy]
0.9L-TB・FF/5AT・243.0万円
85PS・14.8kgm・16.6km/L
85PS
14.8kgm
16.6km/L
2014/11
13909型
[MT]
0.9L-TB・FF/5MT・199.8万円
85PS・14.8kgm・17.9km/L
85PS
14.8kgm
17.9km/L
3代目パンダの車両型式・グレード一覧【全5車種】
パンダの旧型モデル
初代 141AKB型パンダ
141AKB型パンダは1980に登場した初代モデル。参考車両の「4x4」は全長3405mm、全幅1510mm、全高1535mmの車体に、52PS/8.6kgmを発生する1108ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー フィアット
車名&
グレード
パンダ
4x4
その他 -
お値段 2516400円
車両型式 ABA-13909
駆動方式
変速機
4WD・四輪駆動(AWD)
6速MT・6速マニュアル車
ドア/定員 5ドア/5名乗車
車体寸法 長3685×幅1670×高1615mm
軸距&
輪距
2300mm
前1410mm/後1410mm
タイヤ 前輪:175/65R15
後輪:175/65R15
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ディスク
車両重量 1130kg
エンジン諸元
原動機型式 312A2
気筒配列 直列2気筒
排気量875cc
圧縮比10.0
吸気方式 ターボ
最高出力 85PS[62kW]/5500rpm
最大トルク 14.8kgm[145Nm]/1900rpm
使用燃料 ハイオクガソリン
JC08燃費 15.5km/L(36.5mpg)
100km燃費 6.5L/100km
312A2型エンジンの諸元と性能まとめ
直列2気筒とは‥シリンダをシリンダを真っ直ぐ一列に2個配置する方式。軽量コンパクトながら振動に難あり。
直列2気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税29500円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税12300円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額4500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、パンダの新車を289.3万円(諸費用として37.7万円を加算)にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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新車で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 1000cc以下 13年未満 29500円
自動車重量税(1年分) 1.5トン以下 13年未満 12300円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
燃料代(年間1万km) 10000km÷14.4×185円/L 128470円
オイル交換(5000km毎) 1回4000円×2回 8000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本10000円×4本÷5年 8000円
任意保険料(月額4500円) 月額4500円×12ヶ月 54000円
ローン完済後の年間維持費 249100円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額48230円×12ヶ月 578760円
ローン返済中の年間維持費 827900円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 45300円
名目 金額
自動車税(1年分) 29500円
自動車重量税(1年分) 12300円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
128470円
(89930円)
(64240円)
(38540円)
オイル交換(5000km毎) 8000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 8000円
任意保険料(月額4500円) 54000円
ローン完済後の年間維持費 249100円
名目 金額
車のローン額(1年分) 578760円
ローン返済中の年間維持費 827900円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
45300円
  • 初度登録から10年経過車の場合、「1000cc以下で13年未満」クラスの自動車税は29500円、「1.5トン以下で13年未満」クラスの自動車重量税は12300円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに4000円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本10000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額4500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした45300円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

パンダ【4x4】の場合、維持費の月額は20800円です。これは今にも壊れそうな格安車、あるいは維持費の安さに全てを懸けたコスパ重視のスペシャルマシンから少しステップアップしたクラスになります。

「廉価車にしか乗れなかった自分が、ついにこれだけの維持費が掛かる車を所有できるようになったのだ、新しい自分になれたのだ。あの頃のアタシ、サヨナラ…」とかいう謎のカタルシスに浸りつつ、はるか高みで微笑む理想の自分に近付けるよう自分磨きに邁進しましょう。車としての維持費は安いほうで使い勝手も申し分のない、バランスの取れたクラスです。

パンダの維持費は高い?安い?

「パンダの年間維持費は249100円です!」と断じるのは実に簡単なことですが、「1000ccクラスという枠組みの中で維持費を比べたら高いの?安いの?」という点も外せません。はたしてパンダの維持費は高いのか、安いのか、例によって表を作って差額を求めてみます。


車名年間維持費差額
安いインサイト178300円-70800円
500S193500円-55600円
クロスビー206700円-42400円
バレーノ214900円-34200円
基準1000ccクラス平均221800円-27300円
フィエスタ231400円-17700円
ストーリア X4248800円-300円
パンダの維持費249100円
ブーン X4268900円+19800円
高いミニ301400円+52300円

パンダの年間維持費を、1000ccクラスで最も維持費が安いインサイトと比較して70800円高く、最も高いミニと比較して52300円安く、1000ccクラスの平均維持費との比較では27300円高くなっています。

最低額のインサイトと最高額のミニは極端な例としても、1000ccクラスの平均的な維持費との差額を客観的に見て、パンダの維持費は まあまあ高い! と言えそうです。

年間維持費が安い 1000ccクラスの車 ランキング

パンダを維持するための年収要件

せっかく年間維持費を求めましたので、生活に支障を与えず無理なく維持できる年収をシミュレーションしてみましょう。ここでは年収の30%を天使の取り分として上納した残りを可処分所得(手取り収入)とし、うち10%、15%、20%を維持費に充てる場合で計算してみます。
※購入資金&ローン残高は考慮しません。

覚悟%年収月給手取り
10%320万円27万円21万円
15%220万円19万円15万円
20%160万円14万円11万円

維持費を可処分所得の10%までとする場合に必要な年収は320万円(総支給額27万円/月、手取り21万円/月)、ここから月額維持費2.1万円を支払うと残りは18.9万円です。価値観は人それぞれありますが、この年収があればそう負担感なく維持できそうです。

15%まで許容する場合に必要な年収は220万円(総支給額19万円/月、手取り15万円/月)、2.1万円を支払うと残りは12.9万円になります。

さて、手取りの20%を車の維持費に回す覚悟があるなら、年収が160万円(総支給額14万円/月、手取り11万円/月)あれば乗れないことはないでしょう。2.1万円を引くと残りは8.9万円…まあ…余裕があるとは言えません。

多方面に支障が出ることになる禁断の果実…ではありますが、1万km分の燃料代13万円を含んでいるので、意外や意外、案ずるより生むが易し、「思い切って蓋を開けてみたら何とかなっちゃった!」という展開もあり得なくはありません。(ご利用は計画的に)

燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり185円を基準として、-50円となる135円から、+50円となる235円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費14.4km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
135円/L
93760円
[-34710円]
-25円
160円/L
111120円
[-17350円]
-10円
175円/L
121540円
[-6930円]
185円/L128470円
[0円]
+10円
195円/L
135430円
[+6960円]
+25円
210円/L
145850円
[+17380円]
+50円
235円/L
163210円
[+34740円]

燃費14.4km/Lの13909型 パンダで10000km走行するのに必要な燃料は694.5L、1リットルあたり185円としたときの燃料代は128470円になります。

参考までに、パンダの燃料タンクは35リットルですので、694.5Lの給油回数は20回、1回あたりの燃料代は約6430円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては6960円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると17380円、50円も違ってくると34740円にもなります。

これを13909型 パンダの年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり185円の場合を249100円としたとき、135円/Lに値下がりすれば214390円(86.1%)に、235円/Lに値上がりすれば283840円(113.9%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(29500円)なり重量税(12300円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 29500円 21%
自動車重量税 1年分 12300円 9%
自賠責保険料 1年分 8825円 6%
燃料代 3000km分 38540円 27%
オイル交換 年1回 4000円 3%
タイヤ交換 6年毎 5330円 4%
任意保険料 80% 43200円 30%
合計
[1万kmとの差額]
141700円
-107400円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 29500円 17%
自動車重量税 1年分 12300円 7%
自賠責保険料 1年分 8825円 5%
燃料代 5000km分 64240円 38%
オイル交換 年1回 4000円 2%
タイヤ交換 6年毎 5330円 3%
任意保険料 85% 45960円 28%
合計
[1万kmとの差額]
170200円
-78900円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 29500円 15%
自動車重量税 1年分 12300円 6%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 7000km分 89930円 45%
オイル交換 年1回 5600円 3%
タイヤ交換 6年毎 5330円 3%
任意保険料 90% 48600円 24%
合計
[1万kmとの差額]
200100円
-49000円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料54000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて107400円安い141700円に、5000km走行では78900円安い170200円に、7000km走行では49000円安い200100円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 29500円 9%
自動車重量税 1年分 12300円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 15000km分 192710円 58%
オイル交換 年3回 24000円 7%
タイヤ交換 2.7年毎 12000円 4%
任意保険料 100% 54000円 15%
合計
[1万kmとの差額]
333400円
+84300円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 29500円 7%
自動車重量税 1年分 12300円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 20000km分 256940円 63%
オイル交換 年4回 32000円 8%
タイヤ交換 2年毎 16000円 4%
任意保険料 100% 54000円 13%
合計
[1万kmとの差額]
409600円
+160500円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。

年間維持費ランキング リスト
輸入車・外車の小型車&普通車編
1000cc以下クラス編
小型車&普通車の新車編
5人乗りSUV・RV編

パンダの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
JC08モード燃費 15.5km/L
燃料タンク容量 35L
航続距離(カタログ燃費) 542.5km
航続距離(80%燃費) 434.0km
満タンプライス 6475円
1km走行コスト 11.94円
1万円でどこまで行ける? 837.8km

JC08モード燃費が15.5km/L、燃料タンク容量35リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は542.5kmです。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(14.0km/L)とすると航続距離は490.0km、80%(12.4km/L)だと434.0km、70%(10.8km/L)では378.0kmになります。

燃料タンクに1滴の燃料もない状態から35リットルきっちり満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり185円では6475円、上で計算した航続距離を踏まえると542.5km(80%燃費時434.0km)を走行するのに6475円かかる計算です。

燃費を14.4km/Lとしたときの1km走行コストは11.94円、10万km走行したときの燃料代は119.4万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら11.9万円/年、7年10万kmなら17.1万円/年、5年10万kmなら23.9万円/年、3年10万kmなら39.8万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば837.8km(往復なら片道418.9km)、カタログ値の80%なら670.3km(片道335.1km)離れたところまで行くことができます。

カタログデータから見えてくる要素

312A2型エンジン簡易性能曲線図
各回転域での馬力
1900回転時の馬力 39PS
5500回転時の馬力 85PS
各回転域でのトルク
1900回転時のトルク 14.8kgm
5500回転時のトルク 11.1kgm
312A2型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載している312A2型875cc、直列2気筒のターボエンジンは5500回転時に最高出力85馬力を、1900回転時に最大トルク14.8kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、アイドリングとそれほど変わらないような回転数から最大トルクが発生するこのエンジンは、坂道発進も平気の平左、MT車でもエンスト知らず、扱いやすさにかけては右に出るものがありません。ディーゼル車やダウンサイジングターボに多くあります。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する1900rpmから最高出力が発生する5500rpmまで」の3600rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は65.5%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
1000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
1000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ13.294kg/PS(1130kg/85PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ13.294kg/PS
車体+1人13.941kg/PS
車体+5人16.529kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg14.000kg/PS
車体+70kg14.118kg/PS
車体+80kg14.235kg/PS
車体+90kg14.353kg/PS
車体+100kg14.471kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは13.941kg/PS(1185kg/85PS)となり、数値としては0.647kg、比率にすると4.9%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは16.529kg/PS(1405kg/85PS)となり、数値としては3.235kg、比率にすると24.3%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

13909 パンダのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2014/10

-
パンダ
13.941kg/PS
1185kg/85PS|0.9L-TB
[車体のみPWR:13.294]
2007/05

車種詳細
アルト ラパン
13.984kg/PS
895kg/64PS|0.7L-TB
車体のみPWR:13.125
2020/06

車種詳細
タフト
13.984kg/PS
895kg/64PS|0.7L-TB
車体のみPWR:13.125
2015/04

車種詳細
S660
13.828kg/PS
885kg/64PS|0.7L-TB
車体のみPWR:12.969
2010/08

車種詳細
コペン
13.828kg/PS
885kg/64PS|0.7L-TB
車体のみPWR:12.969
2012/09

車種詳細
ノート
13.861kg/PS
1095kg/79PS|1.2L-NA
車体のみPWR:13.165

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ13.941kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

13.802kg/PSから14.080kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、スズキの4人乗り軽ハッチバック「HE21S型 アルト ラパン」、ダイハツの4人乗り軽SUV「LA900S型 タフト」、ホンダの2人乗り軽オープンカー「JW5型 S660」、ダイハツの2人乗り軽オープンカー「L880K型 コペン」、日産の5人乗りハッチバック「E12型 ノート」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

13909型 パンダ [4x4]のライバル車種|13.941kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は75.2PS/tとなっています。


パンダがバイクと競争するなら…?


車種詳細
ジクサー150|154cc
13.857kg/PS
194kg/14.0PS/1.40kgm
[車体のみPWR:9.929]
1速ギヤ速度:34.5km/h
最小TWR:1.130
2014/10

-
パンダ|875cc
13.941kg/PS
1185kg/85PS/14.8kgm
[車体のみPWR:13.294]
1速ギヤ速度:29.0km/h
最小TWR:1.068

車種詳細
CB125R|124cc
14.000kg/PS
182kg/13.0PS/1.00kgm
[車体のみPWR:9.769]
1速ギヤ速度:31.8km/h
最小TWR:1.072

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではパンダとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

ED13N ジクサー150と競争してみる

まずパンダより少しPWRが低いバイクとして、スズキのジクサー150が挙げられます。PWRの13.857kg/PSは車両重量139kgにライダーの体重55kgを加えた194kgを、最高出力14.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はジクサー150に5.5km/h劣り、1速TWRは0.062kg勝る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

JC79 CB125Rと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、ホンダのCB125Rが挙げられます。PWRの14.000kg/PSは車両重量127kg+55kgの182kgを、最高出力13.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は2.8km/h劣り、1速TWRは0.004kg勝る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.631
平均ピストンスピード 15.77m/s
トルクウェイトレシオ 76.35kg/kgm
1馬力あたりのお値段 29605円
排気量1Lあたり馬力 97.14PS/L
排気量1Lあたりトルク 16.91kgm/L
1気筒あたりの馬力 42.5PS
1気筒あたりのトルク 7.4kgm
パワーバンド比率 65.5%
燃費×馬力 1225.7pt
各種ランキング
SUV・RV・クロカンのPWR
1.0L以下のPWR

トルクウェイトレシオは76.35kg/kgm(1130kg/14.8kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が2516400円、最高出力が85馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は29605円、逆に1万円あたりでは0.34馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は170027円、1万円あたりでは0.06kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
1000cc以下の車編
5人乗りSUV編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は97.14PS/L、トルクは16.91kgm/L、1気筒あたりの馬力は42.5馬力、トルクは7.4kgmとなり、このエンジンが85馬力を5500回転で発生させているときの平均ピストンスピードは15.77m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が86.0mmである312A2型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は6980回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.631になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、どちらかというと小回りを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が14.42km/L、最高出力が85PSであるこの車の獲得ポイントは1225.7ptになります。
戯れに車両重量1130kgを100kg単位にした11.3で割ってみたところ、その数値は108.47ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)



パンダでの車中泊

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.290m
期待される荷室の幅 1.270m
対角線の長さ 1.810m
期待される荷室の面積 1.638m²

縦方向の長さが1.290m(対角線では1.810m)しかないとなると、これはもう常識的に考えてかなり厳しい車中泊を強いられます。運転席あるいは助手席を後ろに倒して寝たほうがまだマシかもしれません。

俗に言う体育座りの体勢で横になれば寝られないこともないでしょうが、寝れども寝れども疲れは取れない上に猛烈な腰痛で目を覚ましかねず、実に爽やかな笑顔で「もう二度と車中泊なんてしないよ!」と後日談を語ることになりかねません。

一見すると車中泊が可能そうに見えるハッチバックやワゴン、SUVであってもリアシートが前に倒れなかったり、倒れても中途半端であったり、凝った足回りのせいで室内に巨大な出っ張りがあったりで、なかなか思うようにはいきませんが、大抵のケースでは知恵と工夫で何とかなるはずです。

車中泊にあると嬉しいアイテム

ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合5500rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした6000回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 6000rpm|タイヤサイズ 175/65R15|タイヤ直径 60.9cm|円周長 191.3cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
6000rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 4.100 21.76 -
-
32km/h 18960rpm 1057.8kgm
2速 2.174 11.54 0.530 1-2/
3180rpm
60km/h 10050rpm 560.9kgm
3速 1.345 7.14 0.619 2-3/
3710rpm
96km/h 6220rpm 347.0kgm
4速 0.974 5.17 0.724 3-4/
4340rpm
133km/h 4500rpm 251.3kgm
5速 0.766 4.07 0.786 4-5/
4720rpm
169km/h 3540rpm 197.6kgm
6速 0.646 3.43 0.843 5-6/
5060rpm
201km/h 2990rpm 166.7kgm
Final 5.308 レシオカバレッジ(変速比幅)6.347

  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数1900rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(5.308)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(14.8kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(5.308)÷タイヤの有効半径(0.3045m)で算出。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は6速ギヤの201km(5500rpmでは184.1km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが1900回転で最大トルク14.8kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば76.35kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(13.294kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと1057.8kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1130kg)を1速ギヤの最大駆動力(1057.8kgm)で割ってみると1.068kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する5500回転でのトルク(11.1kgm)からTWRを算出すると1.424kg/kgmとなり、1900-5500回転の回転域では1.068-1.424kg/kgmの間で推移することがわかります。


おまけ:5500rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

13909型パンダに搭載された312A2型875ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する5500rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

5500rpmでの速度とシフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ29km/h-
2速ギヤ55km/h2920rpm
3速ギヤ88km/h3400rpm
4速ギヤ122km/h3980rpm
5速ギヤ155km/h4320rpm
6速ギヤ184km/h4640rpm

まず1速ギヤで5500rpmまで引っ張ると29km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は5500rpmから2920rpmまで落ち、そこから5500rpmまで加速を続けると速度は55km/h(+26km/h)になります。

3速ギヤでは3400rpmまで落ちて5500rpmで88km/h(+33km/h)に、4速ギヤでは3980rpmまで落ちて5500rpmで122km/h(+34km/h)になります。

続いて5速ギヤでは4320rpmまで落ちて5500rpmで155km/h(+33km/h)に、6速ギヤでは4640rpmまで落ちて5500rpmで184km/h(+29km/h)という具合に加速していくイメージです。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 7580 11380 15170 18960 22750 26540 34130
2速 4020 6030 8040 10050 12060 14080 18100
3速 2490 3730 4980 6220 7460 8710 11200
4速 1800 2700 3600 4500 5410 6310 8110
5速 1420 2130 2830 3540 4250 4960 6380
6速 1190 1790 2390 2990 3580 4180 5380
※赤い数字は暫定レブリミット(6000rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.646)を選択して時速100kmにて走行すると2990回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1790回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは2090回転、一般的な高速道路の80km/hでは2390回転、100km/hでは2990回転、制限速度が120km/hになると3580回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは5380回転まで回ります。

一般的な自動車であれば時速100kmでの巡航回転数は2500回転付近に落ち着くようですが、その中でも若干高めの回転数となっています。標準的なギヤ比の範囲内ながらも静粛性や燃費よりも加速に重きを置いた設定なので、高速道路やバイパスを走行するとき、ふと「もう1段上のギヤがあったらなあ‥」と呟くことがあるかもしれません。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 5 11 16 21 26 32 37 42
2速 10 20 30 40 50 60 70 80
3速 16 32 48 64 80 96 113 129
4速 22 44 67 89 111 133 155 178
5速 28 56 85 113 141 169 198 226
6速 33 67 100 134 167 201 234 268

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(6000回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。

純正装着タイヤの175/65R15と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 175/65R15 | 直径 609mm

-20mm
幅155mm
-10mm
幅165mm
変更なし
幅175mm
+10mm
幅185mm
+20mm
幅195mm
-5%
60
扁平
155/60R15
37.2km/h
直径567mm
径差-42mm
165/60R15
38.0km/h
直径579mm
径差-30mm
175/60R15
38.8km/h
直径591mm
径差-18mm
185/60R15
39.6km/h
直径603mm
径差-6mm
195/60R15
40.4km/h
直径615mm
径差+6mm
0%
65
扁平
155/65R15
38.3km/h
直径583mm
径差-26mm
165/65R15
39.1km/h
直径596mm
径差-13mm
175/65R15
40.0km/h
609mm
0mm
185/65R15
40.9km/h
直径622mm
径差+13mm
195/65R15
41.7km/h
直径635mm
径差+26mm
+5%
70
扁平
155/70R15
39.3km/h
直径598mm
径差-11mm
165/70R15
40.2km/h
直径612mm
径差+3mm
175/70R15
41.1km/h
直径626mm
径差+17mm
185/70R15
42.0km/h
直径640mm
径差+31mm
195/70R15
43.0km/h
直径654mm
径差+45mm
+10%
75
扁平
155/75R15
40.3km/h
直径614mm
径差+5mm
165/75R15
41.3km/h
直径629mm
径差+20mm
175/75R15
42.3km/h
直径644mm
径差+35mm
185/75R15
43.3km/h
直径659mm
径差+50mm
195/75R15
44.3km/h
直径674mm
径差+65mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、155/65R15、155/70R15 、165/60R15、165/65R15 、175/60R15 、185/60R15 あたりのタイヤがおすすめです。

175/65R15のタイヤ幅を155mmから205mmまで、扁平率を50%から80%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、175/65R15の適応サイズと性能の変化 [13909型パンダ編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
【PR】175/65R15のタイヤ銘柄と通販価格

13909型パンダ[0.9Lターボ 4WD/6MT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト13.294kg/ps40.35
1速ギヤ加速性能1.068kg/kgm60.85
1L換算馬力97.14ps/L47.82
1L換算トルク16.91kgm/L53.01
WB/TR比1.63164.64
ワイド&ロー指数0.96744.61
前面の面積2.697m²48.04
最低地上高-43.72
スポーツ性能部門の得点403.04

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
JC08燃費15.5km/L46.64
年間維持費249100円57.10
100kmh回転数2990rpm43.46
航続距離542.5km40.09
車の大きさ9.939m³44.00
室内の広さ(仮) 1.802m³34.63
最小回転半径-39.45
馬力単価29605円39.42
ユーティリティ部門の得点344.79

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した 13909型パンダ[0.9Lターボ 4WD/6MT] の総合得点は 747.83 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介した13909型パンダ(4WD/6MT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全ての5人乗SUV」、「1000ccの5人乗SUV」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

パンダの歴代モデル

3代目 13909型 パンダ
13909 パンダは2013/06に登場した3代目モデル。参考車両の「MT」は全長3655mm、全幅1645mm、全高1550mmの車体に、85PS/14.8kgmを発生する312A2型875ccエンジンを搭載した5人乗りハッチバック。

初代 141A4型 パンダ
141A4 パンダは1980に登場した初代モデル。参考車両の「4x4-CLX」は全長3405mm、全幅1510mm、全高1465mmの車体に、45PS/7.5kgmを発生する156A2型999ccエンジンを搭載した4人乗りハッチバック。