L760S ネイキッドの性能と維持費 4WD/4AT 4人 128万円 2003年式

このページでは、ダイハツ工業の5ドア・4人乗り軽SUV、初代のLA-L760S型ネイキッド Turbo-G【2003/05モデル・64PS/10.5kgm・4WD/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

L760S ネイキッド
販売期間:1999/11 - 2004/04

画像はダイハツ工業より引用
http://www.daihatsu.co.jp/
投稿:2011/08/31|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長3395mm×全幅1475mm×全高1550mm、排気量は659ccであることから、大雑把に分類すると軽自動車クラス(軽四輪、軽自動車税を適用)に属した車です。走行性能や衝突安全性は普通車に敵わないものの、その圧倒的な経済性は他の追随を許さない大人気カテゴリです。
参考:軽自動車の人気車種

駆動方式には車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆる四輪駆動(All Wheel Drive・AWD・Four Wheel Drive・4WDとも)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が3395mmであるこの車の場合は「ミニ」(Mini:3500mm以下・Aセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


L760S型 ネイキッド [659cc/64PS 4WD/4AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

初代ネイキッドの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2003/05
L760S型
[G]
0.66L-NA・4WD/5MT・110.0万円
58PS・6.5kgm・19.4km/L
58PS
6.5kgm
19.4km/L
2003/05
L750S型
[G]
0.66L-NA・FF/4AT・105.8万円
58PS・6.5kgm・18.8km/L
58PS
6.5kgm
18.8km/L
2003/05
L750S型
[G]
0.66L-NA・FF/5MT・98.8万円
58PS・6.5kgm・22.0km/L
58PS
6.5kgm
22.0km/L
L750系 初代ネイキッドまとめ (L750S/L760S)【全8件】

主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー ダイハツ工業
車名&
グレード
ネイキッド
Turbo-G
その他 ターボX, ターボG リミテッド, ターボF, ギア, @1, Gパッケージ
お値段 1280000円
車両型式 LA-L760S
駆動方式
変速機
4WD・四輪駆動(AWD)
4速AT・4速オートマ車
ドア/定員 5ドア/4名乗車
車体寸法 長3395×幅1475×高1550mm
室内寸法 長1735×幅1220×高1260mm
軸距&
輪距
2360mm
前1300mm/後1260mm
最小半径 4.5m
最低高 150mm
タイヤ 前輪:165/65R13
後輪:165/65R13
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ドラム
車両重量 880kg
エンジン諸元
原動機型式 EF-DET
気筒配列 直列3気筒
排気量659cc
圧縮比8.5
吸気方式 ターボ
最高出力 64PS[47kW]/6400rpm
最大トルク 10.5kgm[103Nm]/3600rpm
使用燃料 レギュラーガソリン
10・15燃費 15.4km/L(36.2mpg)
100km燃費 6.5L/100km
EF-DET型エンジンの諸元と性能まとめ
直列3気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に3個配置する方式。小排気量のスタンダード。
直列3気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される軽自動車税12900円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税4400円/年と自賠責保険料8770円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額4000円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2003/05モデルのネイキッドを21年落ちの中古で28.2万円にて購入し、頭金なしで1年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    ネイキッドの2003/05モデルの場合、2024年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の20%である25.6万円に諸経費として2.6万円を足した28.2万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
  • 【PR】自動車保険は比較で安くなる!

2003年式を21年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 軽自動車 13年経過 12900円
自動車重量税(1年分) 軽自動車 18年経過 4400円
自賠責保険料(1年分) 軽自動車 8770円
燃料代(年間1万km) 10000km÷13.1km/L×180円/L 137400円
オイル交換(5000km毎) 1回3500円×2回 7000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本6000円×4本÷5年 4800円
任意保険料(月額4000円) 月額4000円×12ヶ月 48000円
ローン完済後の年間維持費 223300円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額23470円×12ヶ月 281640円
ローン返済中の年間維持費 505000円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 29400円
名目 金額
自動車税(1年分) 12900円
自動車重量税(1年分) 4400円
自賠責保険料(1年分) 8770円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
137400円
(96180円)
(68700円)
(41220円)
オイル交換(5000km毎) 7000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 4800円
任意保険料(月額4000円) 48000円
ローン完済後の年間維持費 223300円
名目 金額
車のローン額(1年分) 281640円
ローン返済中の年間維持費 505000円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
29400円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「軽自動車で13年経過」クラスの自動車税は12900円、「軽自動車で18年経過」クラスの自動車重量税は4400円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに3500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本6000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額4000円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした29400円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

ネイキッド【Turbo-G】の場合、維持費の月額は18700円です。これは今にも壊れそうな格安車、あるいは維持費の安さに全てを懸けたコスパ重視のスペシャルマシンから少しステップアップしたクラスになります。

「廉価車にしか乗れなかった自分が、ついにこれだけの維持費が掛かる車を所有できるようになったのだ、新しい自分になれたのだ。あの頃のアタシ、サヨナラ…」とかいう謎のカタルシスに浸りつつ、はるか高みで微笑む理想の自分に近付けるよう自分磨きに邁進しましょう。車としての維持費は安いほうで使い勝手も申し分のない、バランスの取れたクラスです。

ネイキッドの維持費は高い?安い?

「ネイキッドの年間維持費は223300円です!」と断じるのは実に簡単なことですが、「軽自動車クラスという枠組みの中で維持費を比べたら高いの?安いの?」という点も外せません。はたしてネイキッドの維持費は高いのか、安いのか、例によって表を作って差額を求めてみます。


車名年間維持費差額
安いアルト132600円-90700円
タント カスタム158200円-65100円
ピクシス メガ163500円-59800円
S660176300円-47000円
基準軽自動車クラス平均185000円-38300円
アルト ラパン196600円-26700円
エブリイ ワゴン213000円-10300円
コペン217800円-5500円
ネイキッドの維持費223300円
高いジムニー247900円+24600円

ネイキッドの年間維持費を、軽自動車クラスで最も維持費が安いアルトと比較して90700円高く、最も高いジムニーと比較して24600円安く、軽自動車クラスの平均維持費との比較では38300円高くなっています。

最低額のアルトと最高額のジムニーは極端な例としても、軽自動車クラスの平均的な維持費との差額を客観的に見て、ネイキッドの維持費は かなり高い! と言えそうです。

年間維持費が安い 軽自動車 ランキング

ネイキッドを維持するための年収要件

せっかく年間維持費を求めましたので、生活に支障を与えず無理なく維持できる年収をシミュレーションしてみましょう。ここでは年収の30%を天使の取り分として上納した残りを可処分所得(手取り収入)とし、うち10%、15%を維持費に充てる場合で計算してみます。
※購入資金&ローン残高は考慮しません。

覚悟%年収月給手取り
10%290万円25万円20万円
15%190万円16万円13万円

維持費を可処分所得の10%までとする場合に必要な年収は290万円(総支給額25万円/月、手取り20万円/月)、ここから月額維持費1.9万円を支払うと残りは18.1万円です。価値観は人それぞれありますが、この年収があればそう負担感なく維持できそうです。

15%まで許容する場合に必要な年収は190万円(総支給額16万円/月、手取り13万円/月)、1.9万円を支払うと残りは11.1万円になります。

燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、レギュラーガソリン1リットルあたり180円を基準として、-50円となる130円から、+50円となる230円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費13.1km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
130円/L
99250円
[-38150円]
-25円
155円/L
118330円
[-19070円]
-10円
170円/L
129780円
[-7620円]
180円/L137400円
[0円]
+10円
190円/L
145050円
[+7650円]
+25円
205円/L
156500円
[+19100円]
+50円
230円/L
175590円
[+38190円]

燃費13.1km/LのL760S型 ネイキッドで10000km走行するのに必要な燃料は763.4L、1リットルあたり180円としたときの燃料代は137400円になります。

参考までに、ネイキッドの燃料タンクは37リットルですので、763.4Lの給油回数は21回、1回あたりの燃料代は約6550円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては7650円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると19100円、50円も違ってくると38190円にもなります。

これをL760S型 ネイキッドの年間維持費に当てはめてみますと、レギュラーガソリン1リットルあたり180円の場合を223300円としたとき、130円/Lに値下がりすれば185150円(82.9%)に、230円/Lに値上がりすれば261490円(117.1%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(12900円)なり重量税(4400円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

税金の安さは折り紙付き!
バン・トラックの人気車種ランキング!


低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 12900円 11%
自動車重量税 1年分 4400円 4%
自賠責保険料 1年分 8770円 8%
燃料代 3000km分 41220円 37%
オイル交換 年1回 3500円 3%
タイヤ交換 6年毎 3200円 3%
任意保険料 80% 38400円 34%
合計
[1万kmとの差額]
112400円
-110900円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 12900円 9%
自動車重量税 1年分 4400円 3%
自賠責保険料 1年分 8770円 6%
燃料代 5000km分 68700円 48%
オイル交換 年1回 3500円 2%
タイヤ交換 6年毎 3200円 2%
任意保険料 85% 40800円 30%
合計
[1万kmとの差額]
142300円
-81000円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 12900円 7%
自動車重量税 1年分 4400円 3%
自賠責保険料 1年分 8770円 5%
燃料代 7000km分 96180円 55%
オイル交換 年1回 4900円 3%
タイヤ交換 6年毎 3200円 2%
任意保険料 90% 43200円 25%
合計
[1万kmとの差額]
173600円
-49700円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料48000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて110900円安い112400円に、5000km走行では81000円安い142300円に、7000km走行では49700円安い173600円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 12900円 4%
自動車重量税 1年分 4400円 1%
自賠責保険料 1年分 8770円 3%
燃料代 15000km分 206100円 67%
オイル交換 年3回 21000円 7%
タイヤ交換 2.7年毎 7200円 2%
任意保険料 100% 48000円 16%
合計
[1万kmとの差額]
308400円
+85100円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 12900円 3%
自動車重量税 1年分 4400円 1%
自賠責保険料 1年分 8770円 2%
燃料代 20000km分 274800円 71%
オイル交換 年4回 28000円 7%
タイヤ交換 2年毎 9600円 2%
任意保険料 100% 48000円 14%
合計
[1万kmとの差額]
386500円
+163200円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。

年間維持費ランキング リスト
ダイハツの軽自動車編
軽自動車クラス編
軽自動車の新車編
軽自動車のSUV・RV編

ネイキッドの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
10・15モード燃費 15.4km/L
燃料タンク容量 37L
航続距離(カタログ燃費) 569.8km
航続距離(80%燃費) 455.1km
満タンプライス 6660円
1km走行コスト 11.69円
1万円でどこまで行ける? 855.6km

10・15モード燃費が15.4km/L、燃料タンク容量37リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は569.8kmです。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(13.9km/L)とすると航続距離は514.3km、80%(12.3km/L)だと455.1km、70%(10.8km/L)では399.6kmになります。

燃料タンクに1滴の燃料もない状態から37リットルきっちり満タンにしたときの金額を計算してみますと、レギュラーガソリンを1リットルあたり180円では6660円、上で計算した航続距離を踏まえると569.8km(80%燃費時455.1km)を走行するのに6660円かかる計算です。

燃費を13.1km/Lとしたときの1km走行コストは11.69円、10万km走行したときの燃料代は116.9万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら11.7万円/年、7年10万kmなら16.7万円/年、5年10万kmなら23.4万円/年、3年10万kmなら39.0万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば855.6km(往復なら片道427.8km)、カタログ値の80%なら684.4km(片道342.2km)離れたところまで行くことができます。

カタログデータから見えてくる要素

EF-DET型エンジン簡易性能曲線図
各回転域での馬力
3600回転時の馬力 53PS
6400回転時の馬力 64PS
各回転域でのトルク
3600回転時のトルク 10.5kgm
6400回転時のトルク 7.2kgm
EF-DET型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているEF型659cc、直列3気筒のターボエンジンは6400回転時に最高出力64馬力を、3600回転時に最大トルク10.5kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、低めの回転数から中間域にトルクのピークがあるこのエンジンは、街中での普段使いに心地よく、高回転もそれなりでバランスの取れたタイプです。多くの乗用車がこの特性に当て嵌まるのではないかと思います。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する3600rpmから最高出力が発生する6400rpmまで」の2800rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は43.8%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
軽自動車クラス編
ダイハツの軽自動車編
最大トルク ランキング リスト
軽自動車クラス編
ダイハツの軽自動車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ13.750kg/PS(880kg/64PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ13.750kg/PS
車体+1人14.609kg/PS
車体+4人17.188kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg14.688kg/PS
車体+70kg14.844kg/PS
車体+80kg15.000kg/PS
車体+90kg15.156kg/PS
車体+100kg15.312kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは14.609kg/PS(935kg/64PS)となり、数値としては0.859kg、比率にすると6.2%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの4人が搭乗した場合、車両重量に220kgがプラスされてパワーウェイトレシオは17.188kg/PS(1100kg/64PS)となり、数値としては3.438kg、比率にすると25.0%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

L760S ネイキッドのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2003/05

-
ネイキッド
14.609kg/PS
935kg/64PS|0.7L-TB
[車体のみPWR:13.750]
2011/01

車種詳細
CT
14.495kg/PS
1435kg/99PS|1.8L-NA
車体のみPWR:13.939
2002/06

車種詳細
スマートK
14.636kg/PS
805kg/55PS|0.6L-TB
車体のみPWR:13.636
2010/08

車種詳細
ワゴンR スティングレー
14.609kg/PS
935kg/64PS|0.7L-TB
車体のみPWR:13.750
2009/12

車種詳細
ムーヴ
14.609kg/PS
935kg/64PS|0.7L-TB
車体のみPWR:13.750
2009/08

車種詳細
ヴィッツ
14.718kg/PS
1045kg/71PS|1.0L-NA
車体のみPWR:13.944

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ14.609kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

14.463kg/PSから14.755kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、レクサスの5人乗りハッチバック「ZWA10型 CT」、スマートの2人乗り軽ハッチバック「MC01K型 スマートK」、スズキの4人乗り軽ミニバン「MH23S型 ワゴンR スティングレー」、ダイハツの4人乗り軽ミニバン「L175S型 ムーヴ」、トヨタの5人乗りハッチバック「KSP90型 ヴィッツ」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

L760S型 ネイキッド [Turbo-G]のライバル車種|14.609kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は72.7PS/tとなっています。


ネイキッドがバイクと競争するなら…?


車種詳細
NX125|124cc
14.417kg/PS
173kg/12.0PS/1.00kgm
[車体のみPWR:9.833]
1速ギヤ速度:32.7km/h
最小TWR:1.139
2003/05

-
ネイキッド|659cc
14.609kg/PS
935kg/64PS/10.5kgm
[車体のみPWR:13.750]
1速ギヤ速度:47.7km/h
最小TWR:1.657

車種詳細
トリシティ155|155cc
14.667kg/PS
220kg/15.0PS/1.40kgm
[車体のみPWR:11.000]
1速ギヤ速度:32.8km/h
最小TWR:1.282

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではネイキッドとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

JD09 NX125と競争してみる

まずネイキッドより少しPWRが低いバイクとして、ホンダのNX125が挙げられます。PWRの14.417kg/PSは車両重量118kgにライダーの体重55kgを加えた173kgを、最高出力12.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はNX125に15.0km/h勝り、1速TWRは0.518kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

SG37J トリシティ155と競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、ヤマハのトリシティ155が挙げられます。PWRの14.667kg/PSは車両重量165kg+55kgの220kgを、最高出力15.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は14.9km/h勝り、1速TWRは0.375kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.844
平均ピストンスピード 12.91m/s
トルクウェイトレシオ 83.81kg/kgm
1馬力あたりのお値段 20000円
排気量1Lあたり馬力 97.12PS/L
排気量1Lあたりトルク 15.93kgm/L
1気筒あたりの馬力 21.3PS
1気筒あたりのトルク 3.5kgm
パワーバンド比率 43.8%
燃費×馬力 837.8pt
各種ランキング
ミニバン・1BOXのPWR
軽自動車のPWR(ターボ)

トルクウェイトレシオは83.81kg/kgm(880kg/10.5kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が1280000円、最高出力が64馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は20000円、逆に1万円あたりでは0.50馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は121905円、1万円あたりでは0.08kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
ダイハツ編
軽自動車編
5人乗りSUV編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は97.12PS/L、トルクは15.93kgm/L、1気筒あたりの馬力は21.3馬力、トルクは3.5kgmとなり、このエンジンが64馬力を6400回転で発生させているときの平均ピストンスピードは12.91m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が60.5mmであるEF型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は9920回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.844になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、どちらかというと真っ直ぐ進むことを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が13.09km/L、最高出力が64PSであるこの車の獲得ポイントは837.8ptになります。
戯れに車両重量880kgを100kg単位にした8.8で割ってみたところ、その数値は95.20ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)


人間様の占有スペース

ボディサイズと室内寸法のデータがあるので車両全体に対する人間様の占有スペースを計算してみます。ここでの比率はボンネットが長い車であったり乗車人数の少ない車であったり、バン(貨物車)のように人よりも積載容量を重視している車は小さくなります。

人間様の占有スペース
室内長×室内幅×室内高 2.667m³
1人あたりのスペース 0.667m³
室内長/全長 51.1%
室内幅/全幅 82.7%
室内高/全高 81.3%
室内容積/車両体積 34.4%

まず室内長、室内幅、室内高を掛けて算出される室内の容積は2.667m³です。この車の乗車定員は4人ですから、単純に室内の容積で割るとフル乗車した際には約0.667m³のスペースが割り当てられることになります。続いて室内長を全長で割って算出される室内長と全長の比率は51.1%、同じく室内幅と全幅の比率は82.7%、同じく室内高と全高の比率は81.3%となりました。また車の形状を無視して単なる立方体として見たときの車両の体積に対する室内の容積の比率は34.4%でした。

室内の広さ・長さランキング
室内長が長い車 室内幅が広い車 室内高が高い車 車内の空間が広い車
室内長が長い車
室内幅が広い車
室内高が高い車
車内の空間が広い車


ネイキッドでの車中泊

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.188m
期待される荷室の幅 1.120m
対角線の長さ 1.633m
期待される荷室の面積 1.331m²

縦方向の長さが1.188m(対角線では1.633m)しかないとなると、これはもう常識的に考えてかなり厳しい車中泊を強いられます。運転席あるいは助手席を後ろに倒して寝たほうがまだマシかもしれません。

俗に言う体育座りの体勢で横になれば寝られないこともないでしょうが、寝れども寝れども疲れは取れない上に猛烈な腰痛で目を覚ましかねず、実に爽やかな笑顔で「もう二度と車中泊なんてしないよ!」と後日談を語ることになりかねません。

軽自動車の場合、1BOXタイプ以外のものでは計算するまでもなく絶対的な長さが足りていません。前席を後に倒してフルフラット化できるとか、助手席だけでも前に倒せるなら後のスペースと連結して長さを確保できますが、そうでない場合は腰を痛める覚悟で車中泊に臨むことになります。

車中泊にあると嬉しいアイテム

ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合6400rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした6900回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 6900rpm|タイヤサイズ 165/65R13|タイヤ直径 54.5cm|円周長 171.2cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
6900rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 2.730 13.79 -
-
51km/h 13420rpm 531.2kgm
2速 1.526 7.71 0.559 1-2/
3860rpm
92km/h 7500rpm 296.9kgm
3速 1.000 5.05 0.655 2-3/
4520rpm
140km/h 4920rpm 194.6kgm
4速 0.696 3.51 0.696 3-4/
4800rpm
202km/h 3420rpm 135.4kgm
Final 5.050 レシオカバレッジ(変速比幅)3.922

  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数3600rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(5.050)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(10.5kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(5.050)÷タイヤの有効半径(0.2725m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は4速ギヤの202km(6400rpmでは187.0km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが3600回転で最大トルク10.5kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば83.81kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(13.750kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと531.2kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(880kg)を1速ギヤの最大駆動力(531.2kgm)で割ってみると1.657kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する6400回転でのトルク(7.2kgm)からTWRを算出すると2.416kg/kgmとなり、3600-6400回転の回転域では1.657-2.416kg/kgmの間で推移することがわかります。


おまけ:6400rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

L760S型ネイキッドに搭載されたEF型659ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する6400rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

6400rpmでの速度とシフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ48km/h-
2速ギヤ85km/h3580rpm
3速ギヤ130km/h4190rpm
4速ギヤ187km/h4450rpm

まず1速ギヤで6400rpmまで引っ張ると48km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は6400rpmから3580rpmまで落ち、そこから6400rpmまで加速を続けると速度は85km/h(+37km/h)になります。

3速ギヤでは4190rpmまで落ちて6400rpmで130km/h(+45km/h)に、4速ギヤでは4450rpmまで落ちて6400rpmで187km/h(+57km/h)に、という具合に加速していくイメージです。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 5370 8050 10740 13420 16110 18790 24160
2速 3000 4500 6000 7500 9000 10500 13500
3速 1970 2950 3930 4920 5900 6880 8850
4速 1370 2050 2740 3420 4110 4790 6160
※赤い数字は暫定レブリミット(6900rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.696)を選択して時速100kmにて走行すると3420回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは2050回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは2400回転、一般的な高速道路の80km/hでは2740回転、100km/hでは3420回転、制限速度が120km/hになると4110回転、軽自動車の速度リミッターが働く140km/hでは4790回転になります。仮にリミッター解除で180km/hまで出たとすると6160回転まで回ります。

時速100kmでの巡航回転数が3000回転を超えるようになってくると、ややパワーが心許ないとか、荷物や人を多く乗せる車であるとか、より鋭い加速を得たい場合のギヤ比ではないかと思います。エンジンのレイアウト(直列3気筒とか)によっては独特の振動が生じたりするので不快感を覚えるようになるかもしれません。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 7 15 22 30 37 45 52 60
2速 13 27 40 53 67 80 93 107
3速 20 41 61 81 102 122 142 163
4速 29 58 88 117 146 175 205 234

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(6900回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。

純正装着タイヤの165/65R13と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 165/65R13 | 直径 545mm

-20mm
幅145mm
-10mm
幅155mm
変更なし
幅165mm
+10mm
幅175mm
+20mm
幅185mm
-5%
60
扁平
145/60R13
37.0km/h
直径504mm
径差-41mm
155/60R13
37.9km/h
直径516mm
径差-29mm
165/60R13
38.8km/h
直径528mm
径差-17mm
175/60R13
39.6km/h
直径540mm
径差-5mm
185/60R13
40.5km/h
直径552mm
径差+7mm
0%
65
扁平
145/65R13
38.1km/h
直径519mm
径差-26mm
155/65R13
39.0km/h
直径532mm
径差-13mm
165/65R13
40.0km/h
545mm
0mm
175/65R13
41.0km/h
直径558mm
径差+13mm
185/65R13
41.9km/h
直径571mm
径差+26mm
+5%
70
扁平
145/70R13
39.1km/h
直径533mm
径差-12mm
155/70R13
40.1km/h
直径547mm
径差+2mm
165/70R13
41.2km/h
直径561mm
径差+16mm
175/70R13
42.2km/h
直径575mm
径差+30mm
185/70R13
43.2km/h
直径589mm
径差+44mm
+10%
75
扁平
145/75R13
40.2km/h
直径548mm
径差+3mm
155/75R13
41.3km/h
直径563mm
径差+18mm
165/75R13
42.4km/h
直径578mm
径差+33mm
175/75R13
43.5km/h
直径593mm
径差+48mm
185/75R13
44.6km/h
直径608mm
径差+63mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、145/65R13、145/70R13 、155/65R13 、165/60R13 、175/60R13 あたりのタイヤがおすすめです。

165/65R13のタイヤ幅を145mmから195mmまで、扁平率を50%から80%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、165/65R13の適応サイズと性能の変化 [L760S型ネイキッド編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
【PR】165/65R13のタイヤ銘柄と通販価格

L760S型ネイキッド[0.66Lターボ 4WD/4AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト13.750kg/ps39.10
1速ギヤ加速性能1.657kg/kgm48.27
1L換算馬力97.12ps/L47.81
1L換算トルク15.93kgm/L49.97
WB/TR比1.84442.68
ワイド&ロー指数1.05138.52
前面の面積2.286m²59.55
最低地上高150mm51.83
スポーツ性能部門の得点377.73

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
10-15燃費15.4km/L55.19
年間維持費223300円59.47
100kmh回転数3420rpm37.78
航続距離569.8km41.67
車の大きさ7.762m³35.37
室内の広さ2.667m³42.85
最小回転半径4.5m63.67
馬力単価20000円52.05
ユーティリティ部門の得点388.05

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した L760S型ネイキッド[0.66Lターボ 4WD/4AT] の総合得点は 765.78 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したL760S型ネイキッド(4WD/4AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全ての5人乗SUV」、「軽自動車の5人乗SUV」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。