L711S ミラジーノ1000の性能と維持費 4WD/4AT 135万円 2004年式

このページでは、ダイハツ工業の5ドア・4人乗りハッチバック、初代のABA-L711S型ミラジーノ1000 X【2004/06モデル・64PS/9.6kgm・4WD/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

L711S ミラジーノ1000
販売期間:2002/08 - 2004/11

画像はダイハツ工業より引用
http://www.daihatsu.co.jp/
投稿:2011/08/31|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長3415mm×全幅1495mm×全高1425mm、排気量は989ccであることから、大雑把に分類すると1.0リットルクラス(1000cc、自動車税は1.0L以下を適用)に属した、いわゆる5ナンバークラスの車です。とにかく排気量を増やして、とにかくボディを大きく、特に全幅を広げれば良いんだという風潮が蔓延る現代においては大変貴重な車となっています。

駆動方式には車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆる四輪駆動(All Wheel Drive・AWD・Four Wheel Drive・4WDとも)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が3415mmであるこの車の場合は「ミニ」(Mini:3500mm以下・Aセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


L711S型 ミラジーノ1000 [989cc/64PS 4WD/4AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

初代ミラジーノ1000の類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2004/06
L700S型
[MiniLite-SP Turbo]
0.66L-TB | FF/5MT
| 117.4万円
64PS
10.5kgm
20.0km/L
2004/06
L700S型
[Gino]
0.66L-NA | FF/5MT
| 91.1万円
58PS
6.5kgm
23.0km/L
2004/06
L700S型
[Gino]
0.66L-NA | FF/4AT
| 99.5万円
58PS
6.5kgm
19.4km/L
L700系 初代ミラジーノまとめ (L700S/L710S L701S/L711S)【全10件】
ミラジーノ1000の新型モデル
2代目 L650S型ミラジーノ
L650S型ミラジーノは2004/11に登場した2代目モデル。参考車両の「MiniLite」は全長3395mm、全幅1475mm、全高1515mmの車体に、58PS/6.5kgmを発生するEF型659ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー DAIHATSU
車名&
グレード
ミラジーノ1000
X
その他 ベースグレード
お値段 1341900円
車両型式 ABA-L711S
駆動方式
変速機
4WD・四輪駆動(AWD)
4速AT・4速オートマ車
ドア/定員 5ドア/4名乗車
車体寸法 長3415×幅1495×高1425mm
室内寸法 長1720×幅1220×高1180mm
軸距&
輪距
2360mm
前1300mm/後1260mm
最小半径 4.5m
最低高 140mm
タイヤ 前輪:165/55R14
後輪:165/55R14
ブレーキ 前:ディスク
後:ドラム
車両重量 830kg
エンジン諸元
原動機型式 EJ-VE
気筒配列 直列3気筒
排気量989cc
圧縮比10.0
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 64PS[47kW]/6000rpm
最大トルク 9.6kgm[94Nm]/3600rpm
使用燃料 レギュラーガソリン
10・15燃費 16.4km/L(38.6mpg)
100km燃費 6.1L/100km
EJ-VE型エンジンの諸元と性能まとめ
直列3気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に3個配置する方式。小排気量のスタンダード。
直列3気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税33900円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税12600円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額4500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2004/06モデルのミラジーノ1000を20年落ちの中古で29.5万円にて購入し、頭金なしで1年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    ミラジーノ1000の2004/06モデルの場合、2024年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の20%である26.8万円に諸経費として2.7万円を足した29.5万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2004年式を20年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 1000cc以下 13年経過 33900円
自動車重量税(1年分) 1.0トン以下 18年経過 12600円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
10000km÷13.9km/L×170円/L
7000km÷13.9km/L×170円/L
5000km÷13.9km/L×170円/L
3000km÷13.9km/L×170円/L
122300円
(85610円)
(61150円)
(36690円)
オイル交換(5000km毎) 1回3500円×2回 7000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本8000円×4本÷5年 6400円
任意保険料(月額4500円) 月額4500円×12ヶ月 54000円
ローン完済後の年間維持費 245100円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額24570円×12ヶ月 294840円
ローン返済中の年間維持費 539900円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 45900円
名目 金額
自動車税(1年分) 33900円
自動車重量税(1年分) 12600円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
122300円
(85610円)
(61150円)
(36690円)
オイル交換(5000km毎) 7000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 6400円
任意保険料(月額4500円) 54000円
ローン完済後の年間維持費 245100円
名目 金額
車のローン額(1年分) 294840円
ローン返済中の年間維持費 539900円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
45900円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「1000cc以下で13年経過」クラスの自動車税は33900円、「1.0トン以下で18年経過」クラスの自動車重量税は12600円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに3500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本8000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額4500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした45900円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

お財布に厚みが増した勢いで少し色気を出して、自身の車にステータス性を欲すると月換算で2万円~3万円の間、年間にすると24万円~36万円のクラスです。ミラジーノ1000【X】の場合、維持費の月額は20500円(ローン完済前は45000円)になります。

口癖のように「もうちょっと維持費が安ければねえ…?」なんて呟くその姿は自慢げなようであり、しかし哀愁を帯びているようでもあり対応に困ります。より維持費の掛からない新しい車を買うほどではない、が、維持費のことを考えずにもいられない、そんなクラスです。全体から見るとこの辺りから面白味のある車が増えてくるイメージです。


燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、レギュラーガソリン1リットルあたり170円を基準として、-50円となる120円から、+50円となる220円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費13.9km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
120円/L
86340円
[-35960円]
-25円
145円/L
104330円
[-17970円]
-10円
160円/L
115120円
[-7180円]
170円/L122300円
[0円]
+10円
180円/L
129510円
[+7210円]
+25円
195円/L
140310円
[+18010円]
+50円
220円/L
158290円
[+35990円]

燃費13.9km/LのL711S型 ミラジーノ1000で10000km走行するのに必要な燃料は719.5L、1リットルあたり170円としたときの燃料代は122300円になります。

参考までに、ミラジーノ1000の燃料タンクは37リットルですので、719.5Lの給油回数は20回、1回あたりの燃料代は約6120円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては7210円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると18010円、50円も違ってくると35990円にもなります。

これをL711S型 ミラジーノ1000の年間維持費に当てはめてみますと、レギュラーガソリン1リットルあたり170円の場合を245100円としたとき、120円/Lに値下がりすれば209140円(85.3%)に、220円/Lに値上がりすれば281090円(114.7%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(33900円)なり重量税(12600円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 33900円 24%
自動車重量税 1年分 12600円 9%
自賠責保険料 1年分 8825円 6%
燃料代 3000km分 36690円 26%
オイル交換 年1回 3500円 2%
タイヤ交換 6年毎 4270円 3%
任意保険料 80% 43200円 30%
合計
[1万kmとの差額]
143000円
-102100円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 33900円 20%
自動車重量税 1年分 12600円 7%
自賠責保険料 1年分 8825円 5%
燃料代 5000km分 61150円 36%
オイル交換 年1回 3500円 2%
タイヤ交換 6年毎 4270円 3%
任意保険料 85% 45960円 27%
合計
[1万kmとの差額]
170300円
-74800円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 33900円 17%
自動車重量税 1年分 12600円 6%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 7000km分 85610円 43%
オイル交換 年1回 4900円 2%
タイヤ交換 6年毎 4270円 2%
任意保険料 90% 48600円 26%
合計
[1万kmとの差額]
198800円
-46300円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料54000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて102100円安い143000円に、5000km走行では74800円安い170300円に、7000km走行では46300円安い198800円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 33900円 10%
自動車重量税 1年分 12600円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 15000km分 183450円 57%
オイル交換 年3回 21000円 6%
タイヤ交換 2.7年毎 9600円 3%
任意保険料 100% 54000円 17%
合計
[1万kmとの差額]
323400円
+78300円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 33900円 9%
自動車重量税 1年分 12600円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 20000km分 244600円 62%
オイル交換 年4回 28000円 7%
タイヤ交換 2年毎 12800円 3%
任意保険料 100% 54000円 14%
合計
[1万kmとの差額]
394800円
+149700円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。



ミラジーノ1000の燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
10・15モード燃費 16.4km/L
燃料タンク容量 37L
航続距離(カタログ燃費) 606.8km
航続距離(80%燃費) 484.7km
満タンプライス 6290円
1km走行コスト 10.37円
1万円でどこまで行ける? 964.7km
車両価格/航続距離 2211円/km

10・15モード燃費が16.4km/L、燃料タンク容量37リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は606.8kmになります。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(14.8km/L)とすると547.6km、80%(13.1km/L)だと484.7km、70%(11.5km/L)では425.5kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、レギュラーガソリンを1リットルあたり170円で37リットルの給油をすると6290円、上で計算した航続距離を踏まえると606.8km(80%燃費時484.7km)を走行するのに6290円かかる計算です。

燃費を13.9km/Lとしたときの1km走行コストは10.37円、10万km走行したときの燃料代は103.7万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら10.4万円/年、7年10万kmなら14.8万円/年、5年10万kmなら20.7万円/年、3年10万kmなら34.6万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば964.7km(往復なら片道482.4km)、カタログ値の80%なら771.8km(片道385.9km)離れたところまで行くことができます。

ちなみに、1回の給油で606.8kmの距離を移動できるL711S型 ミラジーノ1000 [X]という乗り物を、134.2万円で手に入れたと考えたとき、この車が1km走行するにあたっては「2211円の値打ちがある!」と言える、かもしれません。


カタログデータから見えてくる要素

EJ-VE型エンジン簡易性能曲線図
EJ-VE型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
3600回転時の馬力 48PS
6000回転時の馬力 64PS
各回転域でのトルク
3600回転時のトルク 9.6kgm
6000回転時のトルク 7.6kgm
EJ-VE型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているEJ型989cc、直列3気筒の自然吸気エンジンは6000回転時に最高出力64馬力を、3600回転時に最大トルク9.6kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクの発生回転数が若干高めにあるこのエンジンは、普段使いでも不足を感じることなく、それでいて高い回転数を維持すればスポーティな走行も楽しめるバランスの良さが魅力です。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する3600rpmから最高出力が発生する6000rpmまで」の2400rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は40.0%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
1000cc以下クラス編
ダイハツの小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
1000cc以下クラス編
ダイハツの小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ12.969kg/PS(830kg/64PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ12.969kg/PS
車体+1人13.828kg/PS
車体+4人16.406kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg13.906kg/PS
車体+70kg14.062kg/PS
車体+80kg14.219kg/PS
車体+90kg14.375kg/PS
車体+100kg14.531kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは13.828kg/PS(885kg/64PS)となり、数値としては0.859kg、比率にすると6.6%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの4人が搭乗した場合、車両重量に220kgがプラスされてパワーウェイトレシオは16.406kg/PS(1050kg/64PS)となり、数値としては3.437kg、比率にすると26.5%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。


L711S ミラジーノ1000のライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2004/06

-
ミラジーノ1000
13.828kg/PS
885kg/64PS|1.0L-NA
[車体のみPWR:12.969]
2016/10

車種詳細
S660
13.766kg/PS
881kg/64PS|0.7L-TB
車体のみPWR:12.906
2015/04

車種詳細
S660
13.828kg/PS
885kg/64PS|0.7L-TB
車体のみPWR:12.969
2010/08

車種詳細
コペン
13.828kg/PS
885kg/64PS|0.7L-TB
車体のみPWR:12.969
2012/09

車種詳細
ノート
13.861kg/PS
1095kg/79PS|1.2L-NA
車体のみPWR:13.165
2015/07

車種詳細
シエンタ
13.932kg/PS
1435kg/103PS|1.5L-NA
車体のみPWR:13.398

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ13.828kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

13.690kg/PSから13.966kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、ホンダの2人乗り軽オープンカー「JW5型 S660」、ホンダの2人乗り軽オープンカー「JW5型 S660」、ダイハツの2人乗り軽オープンカー「L880K型 コペン」、日産の5人乗りハッチバック「E12型 ノート」、トヨタの6人乗りミニバン「NCP175G型 シエンタ」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

L711S型 ミラジーノ1000 [X]とパワーウェイトレシオが近い車種|13.828kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は77.1PS/tとなっています。


ミラジーノ1000がバイクと競争するなら…?


車種詳細
CBX125 カスタム|124cc
13.664kg/PS
179kg/13.1PS/1.10kgm
[車体のみPWR:9.466]
1速ギヤ速度:33.1km/h
最小TWR:1.041
2004/06

-
ミラジーノ1000|989cc
13.828kg/PS
885kg/64PS/9.6kgm
[車体のみPWR:12.969]
1速ギヤ速度:44.1km/h
最小TWR:1.684

車種詳細
ジクサー150|154cc
13.857kg/PS
194kg/14.0PS/1.40kgm
[車体のみPWR:9.929]
1速ギヤ速度:34.5km/h
最小TWR:1.130

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではミラジーノ1000とパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

JC12 CBX125 カスタムと競争してみる

まずミラジーノ1000より少しPWRが低いバイクとして、ホンダのCBX125 カスタムが挙げられます。PWRの13.664kg/PSは車両重量124kgにライダーの体重55kgを加えた179kgを、最高出力13.1PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はCBX125 カスタムに11.0km/h勝り、1速TWRは0.643kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

ED13N ジクサー150と競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、スズキのジクサー150が挙げられます。PWRの13.857kg/PSは車両重量139kg+55kgの194kgを、最高出力14.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は9.6km/h勝り、1速TWRは0.554kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.844
平均ピストンスピード 16.20m/s
トルクウェイトレシオ 86.46kg/kgm
1馬力あたりのお値段 20967円
排気量1Lあたり馬力 64.71PS/L
排気量1Lあたりトルク 9.71kgm/L
1気筒あたりの馬力 21.3PS
1気筒あたりのトルク 3.2kgm
パワーバンド比率 40.0%
燃費×馬力 892.2pt
各種ランキング
ハッチバックのPWR
1.0L以下のPWR

トルクウェイトレシオは86.46kg/kgm(830kg/9.6kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が1341900円、最高出力が64馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は20967円、逆に1万円あたりでは0.48馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は139781円、1万円あたりでは0.07kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
ダイハツ編
1000cc以下の車編
ハッチバック編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は64.71PS/L、トルクは9.71kgm/L、1気筒あたりの馬力は21.3馬力、トルクは3.2kgmとなり、このエンジンが64馬力を6000回転で発生させているときの平均ピストンスピードは16.20m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が81.0mmであるEJ型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は7410回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.844になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、どちらかというと真っ直ぐ進むことを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が13.94km/L、最高出力が64PSであるこの車の獲得ポイントは892.2ptになります。
戯れに車両重量830kgを100kg単位にした8.3で割ってみたところ、その数値は107.49ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)


人間様の占有スペース

人間様の占有スペース
室内長×幅×高 2.48m³
1人あたりのスペース 約0.62m³
室内長/全長 50.4%
室内幅/全幅 81.6%
室内高/全高 82.8%
室内容積/車両体積 34.1%

ボディサイズと室内寸法のデータがあるので車両全体に対する人間様の占有スペースを計算してみます。ここでの比率はボンネットが長い車であったり乗車人数の少ない車であったり、バン(貨物車)のように人よりも積載容量を重視している車は小さくなります。

まず室内長、室内幅、室内高を掛けて算出される室内の容積は2.48m³です。この車の乗車定員は4人ですから、単純に室内の容積で割るとフル乗車した際には約0.62m³のスペースが割り当てられることになります。続いて室内長を全長で割って算出される室内長と全長の比率は50.4%、同じく室内幅と全幅の比率は81.6%、同じく室内高と全高の比率は82.8%となりました。また車の形状を無視して単なる立方体として見たときの車両の体積に対する室内の容積の比率は34.1%でした。

室内の広さ・長さランキング
室内長が長い車 室内幅が広い車 室内高が高い車 車内の空間が広い車
室内長が長い車
室内幅が広い車
室内高が高い車
車内の空間が広い車


ミラジーノ1000での車中泊

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.20m
期待される荷室の幅 1.12m
対角線の長さ 1.64m
期待される荷室の面積 1.34m²

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

縦方向の長さが1.20m(対角線では1.64m)しかないとなると、これはもう常識的に考えてかなり厳しい車中泊を強いられます。運転席あるいは助手席を後ろに倒して寝たほうがまだマシかもしれません。

俗に言う体育座りの体勢で横になれば寝られないこともないでしょうが、寝れども寝れども疲れは取れない上に猛烈な腰痛で目を覚ましかねず、実に爽やかな笑顔で「もう二度と車中泊なんてしないよ!」と後日談を語ることになりかねません。

一見すると車中泊が可能そうに見えるハッチバックやワゴン、SUVであってもリアシートが前に倒れなかったり、倒れても中途半端であったり、凝った足回りのせいで室内に巨大な出っ張りがあったりで、なかなか思うようにはいきませんが、大抵のケースでは知恵と工夫で何とかなるはずです。
車中泊にあると嬉しいアイテム


ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合6000rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした6500回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 6500rpm|タイヤサイズ 165/55R14|タイヤ直径 53.7cm|円周長 168.7cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
6500rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 2.730 13.79 -
-
48km/h 13620rpm 492.9kgm
2速 1.526 7.71 0.559 1-2/
3630rpm
85km/h 7610rpm 275.5kgm
3速 1.000 5.05 0.655 2-3/
4260rpm
130km/h 4990rpm 180.6kgm
4速 0.696 3.51 0.696 3-4/
4520rpm
187km/h 3470rpm 125.7kgm
Final 5.050 レシオカバレッジ(変速比幅)3.922

ギヤの繋がりイメージ
L711S型ミラジーノ10004AT車のギヤ比イメージ
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数3600rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(5.050)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(9.6kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(5.050)÷タイヤの有効半径(0.2685m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は4速ギヤの187km(6000rpmでは172.8km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

おまけ:6000rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

6000rpmでの速度と
シフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ44km/h-
2速ギヤ79km/h3350rpm
3速ギヤ120km/h3930rpm
4速ギヤ173km/h4180rpm

L711S型ミラジーノ1000に搭載されたEJ型989ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する6000rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

まず1速ギヤで6000rpmまで引っ張ると44km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は6000rpmから3350rpmまで落ち、そこから6000rpmまで加速を続けると速度は79km/h(+35km/h)になります。

3速ギヤでは3930rpmまで落ちて6000rpmで120km/h(+41km/h)に、4速ギヤでは4180rpmまで落ちて6000rpmで173km/h(+53km/h)に、という具合に加速していくイメージです。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが3600回転で最大トルク9.6kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば86.46kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(12.969kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと492.9kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(830kg)を1速ギヤの最大駆動力(492.9kgm)で割ってみると1.684kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する6000回転でのトルク(7.6kgm)からTWRを算出すると2.13kg/kgmとなり、3600-6000回転の回転域では1.684-2.13kg/kgmの間で推移することがわかります。


ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 5450 8170 10900 13620 16340 19070 24520
2速 3050 4570 6090 7610 9140 10660 13700
3速 2000 2990 3990 4990 5990 6980 8980
4速 1390 2080 2780 3470 4170 4860 6250
※赤い数字は暫定レブリミット(6500rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.696)を選択して時速100kmにて走行すると3470回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは2080回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは2430回転、一般的な高速道路の80km/hでは2780回転、100km/hでは3470回転、制限速度が120km/hになると4170回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは6250回転まで回ります。

時速100kmでの巡航回転数が3000回転を超えるようになってくると、ややパワーが心許ないとか、荷物や人を多く乗せる車であるとか、より鋭い加速を得たい場合のギヤ比ではないかと思います。エンジンのレイアウト(直列3気筒とか)によっては独特の振動が生じたりするので不快感を覚えるようになるかもしれません。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 7 15 22 29 37 44 51 59
2速 13 26 39 53 66 79 92 105
3速 20 40 60 80 100 120 140 160
4速 29 58 86 115 144 173 202 230

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(6500回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。


純正装着タイヤの165/55R14と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 165/55R14 | 直径 537mm

-20mm
幅145mm
-10mm
幅155mm
変更なし
幅165mm
+10mm
幅175mm
+20mm
幅185mm
-5%
50
扁平
145/50R14
37.3km/h
直径501mm
径差-36mm
155/50R14
38.1km/h
直径511mm
径差-26mm
165/50R14
38.8km/h
直径521mm
径差-16mm
175/50R14
39.6km/h
直径531mm
径差-6mm
185/50R14
40.3km/h
直径541mm
径差+4mm
0%
55
扁平
145/55R14
38.4km/h
直径516mm
径差-21mm
155/55R14
39.3km/h
直径527mm
径差-10mm
165/55R14
40.0km/h
537mm
0mm
175/55R14
40.9km/h
直径549mm
径差+12mm
185/55R14
41.7km/h
直径560mm
径差+23mm
+5%
60
扁平
145/60R14
39.5km/h
直径530mm
径差-7mm
155/60R14
40.4km/h
直径542mm
径差+5mm
165/60R14
41.3km/h
直径554mm
径差+17mm
175/60R14
42.2km/h
直径566mm
径差+29mm
185/60R14
43.1km/h
直径578mm
径差+41mm
+10%
65
扁平
145/65R14
40.6km/h
直径545mm
径差+8mm
155/65R14
41.6km/h
直径558mm
径差+21mm
165/65R14
42.5km/h
直径571mm
径差+34mm
175/65R14
43.5km/h
直径584mm
径差+47mm
185/65R14
44.5km/h
直径597mm
径差+60mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、145/55R14、145/60R14 、155/50R14、155/55R14 、165/50R14 、175/50R14 あたりのタイヤがおすすめです。

165/55R14のタイヤ幅を145mmから195mmまで、扁平率を40%から70%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、165/55R14の適応サイズと性能の変化 [L711S型ミラジーノ1000編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
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L711S型ミラジーノ1000[1.0L-NA 4WD/4AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト12.969kg/ps41.23
1速ギヤ加速性能1.684kg/kgm47.70
1L換算馬力64.71ps/L43.41
1L換算トルク9.71kgm/L52.93
WB/TR比1.84442.68
ワイド&ロー指数0.95345.62
前面の面積2.130m²63.88
最低地上高140mm55.85
スポーツ性能部門の得点393.30

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
10-15燃費16.4km/L57.37
年間維持費245100円57.53
100kmh回転数3470rpm36.97
航続距離606.8km43.75
車の大きさ7.275m³33.44
室内の広さ2.476m³41.06
最小回転半径4.5m64.17
馬力単価20967円50.68
ユーティリティ部門の得点384.97

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した L711S型ミラジーノ1000[1.0L-NA 4WD/4AT] の総合得点は 778.27 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したL711S型ミラジーノ1000(4WD/4AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのハッチバック」、「1000ccのハッチバック」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

ミラジーノ1000の歴代モデル

2代目 L660S型 ミラジーノ
L660S ミラジーノは2004/11に登場した2代目モデル。参考車両の「MiniLite」は全長3395mm、全幅1475mm、全高1515mmの車体に、58PS/6.5kgmを発生するEF型659ccエンジンを搭載した4人乗り軽ハッチバック。

初代 L711S型 ミラジーノ1000
L711S ミラジーノ1000は2002/08に登場した初代モデル。参考車両の「X」は全長3415mm、全幅1495mm、全高1425mmの車体に、64PS/9.6kgmを発生するEJ型989ccエンジンを搭載した4人乗りハッチバック。