K100P ミゼットII ピックの性能と維持費 FR/3AT 68万円 1999年式

このページでは、ダイハツ工業の2ドア・2人乗り軽トラック、2代目のGD-K100P型ミゼットII ピック Pick D-type【1999/09モデル・33PS/5.2kgm・FR/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

K100P ミゼットII ピック
販売期間:1996/06 - 2001/10

画像はダイハツ工業より引用
http://www.daihatsu.co.jp/
投稿:2022/11/29|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長2895mm×全幅1295mm×全高1650mm、排気量は659ccであることから、排気量でざっくりと分ける乗用車的な分類をすると軽自動車クラスに属しています。

駆動方式にはエンジンを車体の前方に搭載し、後輪のみを駆動する、フロントエンジン・リヤドライブ方式(後輪駆動・FR・RWDとも)を採用しています。前輪は操舵、後輪は駆動と役割分担が異なることから優れたハンドリングを得られるとされ、運転の質を求める人々から絶大なる支持を集めます。高級車の代名詞的な駆動方式です。

貨物車の区分としては、乗車定員が2名、最大積載量が150kg、車両総重量が880kg、エンジンの排気量が659ccであることから、4ナンバーの軽貨物車(軽トラック・軽バン)に分類され、自動車税は軽貨物車のクラス、重量税は軽貨物車のクラスに該当します。

ミゼットII ピック 貨物車としての性能

さて、貨物車(商用車とも)には貨物車の流儀というものがありまして、「荷物が主、人は従」という絶対的な主従関係が存在しています。もしこの関係が崩れると途端に「乗用車」という道楽品、贅沢品として扱われ、行く先には重い重い税負担が待ち構えます。


K100P型 ミゼットII ピック [659cc/33PS FR/3AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

2代目ミゼットII ピックの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
1999/09
K100P型
[Pick B-type]
0.66L-NA・FR/4MT・47.9万円
33PS・5.2kgm・20.0km/L
33PS
5.2kgm
20.0km/L
1999/09
K100C型
[Cargo D-type]
0.66L-NA・FR/4MT・71.4万円
33PS・5.2kgm・20.0km/L
33PS
5.2kgm
20.0km/L
1999/09
K100C型
[Cargo D-type]
0.66L-NA・FR/3AT・79.9万円
33PS・5.2kgm・18.0km/L
33PS
5.2kgm
18.0km/L
2代目ミゼットII ピックの車両型式・グレード一覧【全4車種】

主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー ダイハツ工業
車名&
グレード
ミゼットII ピック
Pick D-type
その他 ピックカスタム Dタイプ Bタイプ Rタイプ
お値段 679000円
車両型式 GD-K100P
駆動方式
変速機
FR・後輪駆動(RWD,2WD)
3速AT・3速オートマ車
ドア/定員 2ドア/2名乗車
車体寸法 長2895×幅1295×高1650mm
軸距&
輪距
1840mm
前1135mm/後1100mm
最小半径 3.6m
タイヤ 前輪:145/95R10
後輪:145/95R10
ブレーキ 前:DM
後:ドラム
車両重量 620kg
エンジン諸元
原動機型式 EF-SE
気筒配列 直列3気筒
排気量659cc
圧縮比9.5
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 33PS[24kW]/4900rpm
最大トルク 5.2kgm[51Nm]/4000rpm
使用燃料 レギュラーガソリン
10・15燃費 18.0km/L(42.3mpg)
100km燃費 5.6L/100km
EF-SE型エンジンの諸元と性能まとめ
直列3気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に3個配置する方式。小排気量のスタンダード。
直列3気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税(6000円)、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税(4100円/年)と自賠責保険料(12850円/年)、年間1万km走行した際に掛かる燃料代月額4000円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、1999/09モデルのミゼットII ピックを25年落ちの中古で15.0万円にて購入し、頭金なしで1年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    ミゼットII ピックの1999/09モデルの場合、2024年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の20%である13.58万円に諸経費として1.4万円を足した15.0万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
  • 【PR】自動車保険は比較で安くなる!

1999年式を25年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 軽貨物車 13年経過で増税 6000円
自動車重量税(1年分) 1トン以下 18年経過で増税 4100円
自賠責保険料(1年分) 軽貨物車 12850円
燃料代(年間1万km) 10000km÷15.3km/L×175円/L 114380円
オイル交換(5000km毎) 1回3000円×2回 6000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本4000円×4本÷5年 3200円
任意保険料(月額4000円) 月額4000円×12ヶ月 48000円
ローン完済後の年間維持費 194530円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額12450円×12ヶ月 149400円
ローン返済中の年間維持費 343930円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 19950円
名目 金額
自動車税(1年分) 6000円
自動車重量税(1年分) 4100円
自賠責保険料(1年分) 12850円
燃料代(年間1万km) 114380円
オイル交換(5000km毎) 6000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 3200円
任意保険料(月額4000円) 48000円
ローン完済後の年間維持費 194530円
名目 金額
車のローン額(1年分) 149400円
ローン返済中の年間維持費 343930円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
19950円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、自動車税の区分は「軽貨物車の13年経過で増税」で税額は6000円、重量税の区分は「車両総重量1トン以下の18年経過で増税」で税額は4400円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに3000円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本4000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額4000円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増→15%増)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 車検時には上記の目安金額19950円の他に法定12ヶ月点検に関連する費用が必要です。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。

ミゼットII ピック【Pick D-type】の場合、維持費の月額は16300円です。これは今にも壊れそうな格安車、あるいは維持費の安さに全てを懸けたコスパ重視のスペシャルマシンから少しステップアップしたクラスになります。

「廉価車にしか乗れなかった自分が、ついにこれだけの維持費が掛かる車を所有できるようになったのだ、新しい自分になれたのだ。あの頃のアタシ、サヨナラ…」とかいう謎のカタルシスに浸りつつ、はるか高みで微笑む理想の自分に近付けるよう自分磨きに邁進しましょう。車としての維持費は安いほうで使い勝手も申し分のない、バランスの取れたクラスです。

ミゼットII ピックを維持するための年収要件

せっかく年間維持費を求めましたので、生活に支障を与えず無理なく維持できる年収をシミュレーションしてみましょう。ここでは年収の30%を天使の取り分として上納した残りを可処分所得(手取り収入)とし、うち10%、15%を維持費に充てる場合で計算してみます。
※購入資金&ローン残高は考慮しません。

覚悟%年収月給手取り
10%250万円21万円17万円
15%170万円15万円12万円

維持費を可処分所得の10%までとする場合に必要な年収は250万円(総支給額21万円/月、手取り17万円/月)、ここから月額維持費1.6万円を支払うと残りは15.4万円です。価値観は人それぞれありますが、この年収があればそう負担感なく維持できそうです。

15%まで許容する場合に必要な年収は170万円(総支給額15万円/月、手取り12万円/月)、1.6万円を支払うと残りは10.4万円になります。

ミゼットII ピックの維持費は高い?安い?

「ミゼットII ピックの年間維持費は194530円です!」と断じるのは実に簡単なことですが、「軽自動車クラスという枠組みの中で維持費を比べたら高いの?安いの?」という点も外せません。はたしてミゼットII ピックの維持費は高いのか、安いのか、例によって表を作って差額を求めてみます。


車名年間維持費差額
安いアルト132600円-61930円
タント カスタム158200円-36330円
ピクシス メガ163500円-31030円
S660176300円-18230円
基準軽自動車クラス平均185000円-9530円
ミゼットII ピックの維持費194530円
アルト ラパン196600円+2070円
エブリイ ワゴン213000円+18470円
コペン217800円+23270円
高いジムニー247900円+53370円

ミゼットII ピックの年間維持費を、軽自動車クラスで最も維持費が安いアルトと比較して61930円高く、最も高いジムニーと比較して53370円安く、軽自動車クラスの平均維持費との比較では9530円高くなっています。

最低額のアルトと最高額のジムニーは極端な例としても、軽自動車クラスの平均的な維持費との差額を客観的に見て、ミゼットII ピックの維持費は ちょっと高い! と言えそうです。

年間維持費が安い 軽自動車 ランキング

燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、レギュラーガソリン1リットルあたり175円を基準として、-50円となる125円から、+50円となる225円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費15.3km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
125円/L
81700円
[-32680円]
-25円
150円/L
98040円
[-16340円]
-10円
165円/L
107850円
[-6530円]
175円/L114380円
[0円]
+10円
185円/L
120920円
[+6540円]
+25円
200円/L
130720円
[+16340円]
+50円
225円/L
147060円
[+32680円]

燃費15.3km/LのK100P型 ミゼットII ピックで10000km走行するのに必要な燃料は653.6L、1リットルあたり175円としたときの燃料代は114380円になります。

参考までに、ミゼットII ピックの燃料タンクは31リットルですので、653.6Lの給油回数は22回、1回あたりの燃料代は約5200円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては6540円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると16340円、50円も違ってくると32680円にもなります。

これをK100P型 ミゼットII ピックの年間維持費に当てはめてみますと、レギュラーガソリン1リットルあたり175円の場合を194530円としたとき、125円/Lに値下がりすれば161850円(83.2%)に、225円/Lに値上がりすれば227210円(116.8%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(6000円)なり重量税(4100円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

税金の安さは折り紙付き!
バン・トラックの人気車種ランキング!


低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなれば燃料代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 6000円 6%
自動車重量税 1年分 4100円 4%
自賠責保険料 1年分 12850円 13%
燃料代 3000km分 34310円 34%
オイル交換 年1回 3000円 3%
タイヤ交換 6年毎 2130円 2%
任意保険料 80% 38400円 38%
合計
[1万kmとの差額]
100790円
-93740円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 6000円 5%
自動車重量税 1年分 4100円 3%
自賠責保険料 1年分 12850円 10%
燃料代 5000km分 57190円 45%
オイル交換 年1回 3000円 2%
タイヤ交換 6年毎 2130円 2%
任意保険料 85% 40800円 33%
合計
[1万kmとの差額]
126070円
-68460円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 6000円 4%
自動車重量税 1年分 4100円 3%
自賠責保険料 1年分 12850円 8%
燃料代 7000km分 80070円 52%
オイル交換 年1回 4200円 3%
タイヤ交換 6年毎 2130円 1%
任意保険料 90% 43200円 29%
合計
[1万kmとの差額]
152550円
-41980円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、燃料代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料48000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて93740円安い100790円に、5000km走行では68460円安い126070円に、7000km走行では41980円安い152550円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。燃料代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 6000円 2%
自動車重量税 1年分 4100円 2%
自賠責保険料 1年分 12850円 5%
燃料代 15000km分 171570円 65%
オイル交換 年3回 18000円 7%
タイヤ交換 2.7年毎 4800円 2%
任意保険料 100% 48000円 17%
合計
[1万kmとの差額]
265320円
+70790円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 6000円 2%
自動車重量税 1年分 4100円 1%
自賠責保険料 1年分 12850円 4%
燃料代 20000km分 228760円 69%
オイル交換 年4回 24000円 7%
タイヤ交換 2年毎 6400円 2%
任意保険料 100% 48000円 15%
合計
[1万kmとの差額]
330110円
+135580円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。

年間維持費ランキング リスト
ダイハツの軽自動車編
軽自動車クラス編
軽自動車の新車編
-

ミゼットII ピックの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
10・15モード燃費 18.0km/L
燃料タンク容量 31L
航続距離(カタログ燃費) 558.0km
航続距離(80%燃費) 446.4km
満タンプライス 5425円
1km走行コスト 9.72円
1万円でどこまで行ける? 1028.6km
車両価格/航続距離 1217円/km

10・15モード燃費が18.0km/L、燃料タンク容量31リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は558.0kmになります。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(16.2km/L)とすると502.2km、80%(14.4km/L)だと446.4km、70%(12.6km/L)では390.6kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、レギュラーガソリンを1リットルあたり175円で31リットルの給油をすると5425円、上で計算した航続距離を踏まえると558.0km(80%燃費時446.4km)を走行するのに5425円かかる計算です。

燃費を15.3km/Lとしたときの1km走行コストは9.72円、10万km走行したときの燃料代は97.2万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら9.7万円/年、7年10万kmなら13.9万円/年、5年10万kmなら19.4万円/年、3年10万kmなら32.4万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば1028.6km(往復なら片道514.3km)、カタログ値の80%なら822.9km(片道411.4km)離れたところまで行くことができます。

ちなみに、1回の給油で558.0kmの距離を移動できるK100P型 ミゼットII ピック [Pick D-type]という乗り物を、67.9万円で手に入れたと考えたとき、この車が1km走行するにあたっては「1217円の値打ちがある!」と言える、かもしれません。

カタログデータから見えてくる要素

EF-SE型エンジン簡易性能曲線図
各回転域での馬力
4000回転時の馬力 29PS
4900回転時の馬力 33PS
各回転域でのトルク
4000回転時のトルク 5.2kgm
4900回転時のトルク 4.8kgm
EF-SE型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているEF型659cc、直列3気筒の自然吸気エンジンは4900回転時に最高出力33馬力を、4000回転時に最大トルク5.2kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクと最高出力の発生回転数がとても近いこのエンジンは、高い回転数まで回すことで力を発揮するタイプのエンジンです。回転に伴って高まるパワー感は得も言われぬ感動を与えてくれることでしょう。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する4000rpmから最高出力が発生する4900rpmまで」の900rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は18.4%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
軽自動車クラス編
ダイハツの軽自動車編
最大トルク ランキング リスト
軽自動車クラス編
ダイハツの軽自動車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ18.788kg/PS(620kg/33PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ18.788kg/PS
車体+1人20.455kg/PS
車体+2人22.121kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg20.606kg/PS
車体+70kg20.909kg/PS
車体+80kg21.212kg/PS
車体+90kg21.515kg/PS
車体+100kg21.818kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは20.455kg/PS(675kg/33PS)となり、数値としては1.667kg、比率にすると8.9%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの2人が搭乗した場合、車両重量に110kgがプラスされてパワーウェイトレシオは22.121kg/PS(730kg/33PS)となり、数値としては3.333kg、比率にすると17.7%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

K100P ミゼットII ピックのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
1999/09

-
ミゼットII ピック
20.455kg/PS
675kg/33PS|0.7L-NA
[車体のみPWR:18.788]
2004/04

車種詳細
アトレーワゴン
20.500kg/PS
1025kg/50PS|0.7L-NA
車体のみPWR:19.400
2001/08

車種詳細
ディアス クラシック
20.521kg/PS
985kg/48PS|0.7L-NA
車体のみPWR:19.375
2003/06

車種詳細
プレオ
20.326kg/PS
935kg/46PS|0.7L-NA
車体のみPWR:19.130
2004/04

車種詳細
エブリイ ワゴン
20.510kg/PS
1005kg/49PS|0.7L-NA
車体のみPWR:19.388
2014/02

車種詳細
eKスペース カスタム
20.306kg/PS
995kg/49PS|0.7L-NA
車体のみPWR:19.184

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ20.455kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

20.250kg/PSから20.660kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、ダイハツの4人乗り軽1BOX「S230G型 アトレーワゴン」、スバルの4人乗り軽1BOX「TW1型 ディアス クラシック」、スバルの4人乗り軽ミニバン「RA2型 プレオ」、スズキの4人乗り軽1BOX「DA62W型 エブリイ ワゴン」、三菱の4人乗り軽ミニバン「B11A型 eKスペース カスタム」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

K100P型 ミゼットII ピック [Pick D-type]のライバル車種|20.455kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は53.2PS/tとなっています。


ミゼットII ピックがバイクと競争するなら…?


車種詳細
NS50F|49cc
20.417kg/PS
147kg/7.2PS/0.65kgm
[車体のみPWR:12.778]
1速ギヤ速度:25.8km/h
最小TWR:0.967
1999/09

-
ミゼットII ピック|659cc
20.455kg/PS
675kg/33PS/5.2kgm
[車体のみPWR:18.788]
1速ギヤ速度:33.9km/h
最小TWR:2.190

車種詳細
ジョグ ポシェ|49cc
20.476kg/PS
129kg/6.3PS/0.67kgm
[車体のみPWR:11.746]
1速ギヤ速度:17.7km/h
最小TWR:0.739

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではミゼットII ピックとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

AC08 NS50Fと競争してみる

まずミゼットII ピックより少しPWRが低いバイクとして、ホンダのNS50Fが挙げられます。PWRの20.417kg/PSは車両重量92kgにライダーの体重55kgを加えた147kgを、最高出力7.2PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はNS50Fに8.1km/h勝り、1速TWRは1.223kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

SA08J ジョグ ポシェと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、ヤマハのジョグ ポシェが挙げられます。PWRの20.476kg/PSは車両重量74kg+55kgの129kgを、最高出力6.3PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は16.2km/h勝り、1速TWRは1.451kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.646
平均ピストンスピード 9.88m/s
トルクウェイトレシオ 119.23kg/kgm
1馬力あたりのお値段 20576円
排気量1Lあたり馬力 50.08PS/L
排気量1Lあたりトルク 7.89kgm/L
1気筒あたりの馬力 11.0PS
1気筒あたりのトルク 1.7kgm
パワーバンド比率 18.4%
燃費×馬力 504.9pt
各種ランキング
ミニバン・1BOXのPWR
軽自動車のPWR(ターボ)

トルクウェイトレシオは119.23kg/kgm(620kg/5.2kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が679000円、最高出力が33馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は20576円、逆に1万円あたりでは0.49馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は130577円、1万円あたりでは0.08kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
ダイハツ編
軽自動車編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は50.08PS/L、トルクは7.89kgm/L、1気筒あたりの馬力は11.0馬力、トルクは1.7kgmとなり、このエンジンが33馬力を4900回転で発生させているときの平均ピストンスピードは9.88m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が60.5mmであるEF型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は9920回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.646になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、どちらかというと小回りを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が15.30km/L、最高出力が33PSであるこの車の獲得ポイントは504.9ptになります。
戯れに車両重量620kgを100kg単位にした6.2で割ってみたところ、その数値は81.44ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)


ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合4900rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした5400回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 5400rpm|タイヤサイズ 145/95R10|タイヤ直径 53.0cm|円周長 166.5cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
5400rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 2.730 14.43 -
-
37km/h 14440rpm 283.1kgm
2速 1.526 8.06 0.559 1-2/
3020rpm
67km/h 8070rpm 158.3kgm
3速 1.000 5.29 0.655 2-3/
3540rpm
102km/h 5290rpm 103.7kgm
Final 5.285 レシオカバレッジ(変速比幅)2.730

  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数4000rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(5.285)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(5.2kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(5.285)÷タイヤの有効半径(0.265m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は3速ギヤの102km(4900rpmでは92.6km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが4000回転で最大トルク5.2kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば119.23kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(18.788kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと283.1kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(620kg)を1速ギヤの最大駆動力(283.1kgm)で割ってみると2.190kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する4900回転でのトルク(4.8kgm)からTWRを算出すると2.373kg/kgmとなり、4000-4900回転の回転域では2.190-2.373kg/kgmの間で推移することがわかります。


おまけ:4900rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

K100P型ミゼットII ピックに搭載されたEF型659ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する4900rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

4900rpmでの速度とシフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ34km/h-
2速ギヤ61km/h2740rpm
3速ギヤ93km/h3210rpm

まず1速ギヤで4900rpmまで引っ張ると34km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は4900rpmから2740rpmまで落ち、そこから4900rpmまで加速を続けると速度は61km/h(+27km/h)になります。

3速ギヤでは3210rpmまで落ちて4900rpmで93km/h(+32km/h)に、に、という具合に加速していくイメージです。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 5780 8670 11550 14440 17330 20220 26000
2速 3230 4840 6460 8070 9690 11300 14530
3速 2120 3170 4230 5290 6350 7410 9520
※赤い数字は暫定レブリミット(5400rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(1.000)を選択して時速100kmにて走行すると5290回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは3170回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは3700回転、一般的な高速道路の80km/hでは4230回転、100km/hでは5290回転、制限速度が120km/hになると6350回転、軽自動車の速度リミッターが働く140km/hでは7410回転になります。仮にリミッター解除で180km/hまで出たとすると9520回転まで回ります。

時速100kmでの巡航回転数が4000回転を超えてくるような車は、これはもう加速しか眼中にない純然たる競技車両であるとか、「とにもかくにもパワーがなくて高いギヤ比なんてとんでもない!」という貧相極まるエンジンを搭載しているとか、「時速60km出れば問題ない、だってバンだもの!」などという潔い割り切りをしている車以外にありえません。ここまで来ると「壊れるものなら壊れてみろ!」とエンジンに挑むくらいの覚悟がなければ愛せません。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 7 14 21 28 35 42 48 55
2速 12 25 37 50 62 74 87 99
3速 19 38 57 76 95 113 132 151

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(5400回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。

純正装着タイヤの145/95R10と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 145/95R10 | 直径 530mm

-20mm
幅125mm
-10mm
幅135mm
変更なし
幅145mm
+10mm
幅155mm
+20mm
幅165mm
-5%
90
扁平
125/90R10
36.2km/h
直径479mm
径差-51mm
135/90R10
37.5km/h
直径497mm
径差-33mm
145/90R10
38.9km/h
直径515mm
径差-15mm
155/90R10
40.2km/h
直径533mm
径差+3mm
165/90R10
41.6km/h
直径551mm
径差+21mm
0%
95
扁平
125/95R10
37.1km/h
直径492mm
径差-38mm
135/95R10
38.6km/h
直径511mm
径差-19mm
145/95R10
40.0km/h
530mm
0mm
155/95R10
41.4km/h
直径549mm
径差+19mm
165/95R10
42.9km/h
直径568mm
径差+38mm
+5%
100
扁平
125/100R10
38.0km/h
直径504mm
径差-26mm
135/100R10
39.5km/h
直径524mm
径差-6mm
145/100R10
41.1km/h
直径544mm
径差+14mm
155/100R10
42.6km/h
直径564mm
径差+34mm
165/100R10
44.1km/h
直径584mm
径差+54mm
+10%
105
扁平
125/105R10
39.0km/h
直径517mm
径差-13mm
135/105R10
40.6km/h
直径538mm
径差+8mm
145/105R10
42.2km/h
直径559mm
径差+29mm
155/105R10
43.8km/h
直径580mm
径差+50mm
165/105R10
45.4km/h
直径601mm
径差+71mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、125/100R10 、135/95R10、135/100R10 、145/90R10 あたりのタイヤがおすすめです。

145/95R10のタイヤ幅を125mmから175mmまで、扁平率を80%から110%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、145/95R10の適応サイズと性能の変化 [K100P型ミゼットII ピック編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
【PR】145/95R10のタイヤ銘柄と通販価格

K100P型ミゼットII ピック[0.66L-NA FR/3AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト18.788kg/ps25.31
1速ギヤ加速性能2.190kg/kgm36.88
1L換算馬力50.08ps/L31.85
1L換算トルク7.89kgm/L30.73
WB/TR比1.64663.09
ワイド&ロー指数1.27422.35
前面の面積2.137m²63.72
最低地上高-43.72
スポーツ性能部門の得点317.65

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
10-15燃費18.0km/L60.88
年間維持費194530円62.10
100kmh回転数5290rpm13.11
航続距離558.0km40.99
車の大きさ6.186m³29.13
室内の広さ(仮) 1.122m³28.15
最小回転半径3.6m82.04
馬力単価20576円51.29
ユーティリティ部門の得点367.69

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した K100P型ミゼットII ピック[0.66L-NA FR/3AT] の総合得点は 685.34 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したK100P型ミゼットII ピック(FR/3AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全ての貨物車」、「軽自動車の貨物車」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。