E435G06H:C5 Xの性能と維持費 FF/8AT 636万円 2022年式

このページでは、シトロエンの5ドア・5人乗りハッチバック、3代目の3LA-E435G06H型C5 X Shine-Pack Plug-in Hybrid【2022/10モデル・179PS/25.5kgm・FF/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

E435G06H C5 X
販売期間:2022/10 - 現行車

画像はシトロエンより引用
http://www.citroen.jp/
投稿:2023/03/27|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長4805mm×全幅1865mm×全高1490mm、排気量は1598ccであることから、大雑把に分類すると1.6リットルクラス(1600cc、自動車税は2.0L以下を適用)に属し、排気量は2000cc以下なれど、全長と全幅が5ナンバー枠を超えていることにより3ナンバー登録になります。車体が大きい割りに排気量が小さいものの、ターボによる過給のおかげで非力さを感じることはなさそうです。

駆動方式にはエンジンを車体の前方に搭載し、前輪のみを駆動する、フロントエンジン・フロントドライブ方式(FF・FWD・前輪駆動とも)を採用しています。この方式はエンジンと駆動系(ミッション、デフ等)の収納がエンジンルーム内で完結するので、軽量コンパクトかつ低コスト化が実現でき、室内を広く作りやすい(エンジンが横置きの場合)ほか、後輪駆動車に比べて直進安定性に優れることが主な特長です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4805mmであるこの車の場合は「アッパーミディアム」(Upper-Medium:4650mm超-4900mm以下・Eセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


E435G06H型 C5 X [1598cc/179PS FF/8AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

3代目C5 Xの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2022/10
E435G06型
[Shine]
1.6L-TB | FF/8AT
| 484.0万円
181PS
25.5kgm
-
C5 Xの旧型モデル
2代目 X7XFV型C5
X7XFV型C5は2008/10に登場した2代目モデル。参考車両の「Tourer-3.0 Excrusive」は全長4845mm、全幅1860mm、全高1490mmの車体に、215PS/30.5kgmを発生する2946ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー CITROEN
車名&
グレード
C5 X
Shine-Pack Plug-in Hybrid
その他 シャインパック プラグインハイブリッド
お値段 6360000円
車両型式 3LA-E435G06H
駆動方式
変速機
FF・前輪駆動(FWD,2WD)
8速AT・8速オートマ車
ドア/定員 5ドア/5名乗車
車体寸法 長4805×幅1865×高1490mm
軸距&
輪距
2785mm
前1600mm/後1605mm
最小半径 5.6m
最低高 165mm
タイヤ 前輪:205/55R19
後輪:205/55R19
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ディスク
車両重量 1790kg
エンジン諸元
原動機型式 不明
気筒配列 直列4気筒
排気量1598cc
吸気方式 ターボ
最高出力 179PS[132kW]/6000rpm
最大トルク 25.5kgm[250Nm]/1750rpm
使用燃料 ハイオクガソリン
WLTC燃費 17.3km/L(40.7mpg)
100km燃費 5.8L/100km
モーター諸元
出力81kW/2500rpm
トルク320Nm/500-2500rpm

直列4気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に4個配置する方式。小排気量から2.5Lあたりまでをカバー。
直列4気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税36000円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税16400円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額5500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、C5 Xの新車を731.4万円(諸費用として95.4万円を加算)にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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新車で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 2000cc以下 13年未満 36000円
自動車重量税(1年分) 2.0トン以下 13年未満 16400円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
10000km÷17.3km/L×180円/L
7000km÷17.3km/L×180円/L
5000km÷17.3km/L×180円/L
3000km÷17.3km/L×180円/L
104050円
(72840円)
(52030円)
(31220円)
オイル交換(5000km毎) 1回5500円×2回 11000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本21000円×4本÷5年 16800円
任意保険料(月額5500円) 月額5500円×12ヶ月 66000円
ローン完済後の年間維持費 259100円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額121900円×12ヶ月 1462800円
ローン返済中の年間維持費 1721900円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 53500円
名目 金額
自動車税(1年分) 36000円
自動車重量税(1年分) 16400円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
104050円
(72840円)
(52030円)
(31220円)
オイル交換(5000km毎) 11000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 16800円
任意保険料(月額5500円) 66000円
ローン完済後の年間維持費 259100円
名目 金額
車のローン額(1年分) 1462800円
ローン返済中の年間維持費 1721900円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
53500円
  • 初度登録から2年経過車の場合、「2000cc以下で13年未満」クラスの自動車税は36000円、「2.0トン以下で13年未満」クラスの自動車重量税は16400円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに5500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本21000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額5500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした53500円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

お財布に厚みが増した勢いで少し色気を出して、自身の車にステータス性を欲すると月換算で2万円~3万円の間、年間にすると24万円~36万円のクラスです。C5 X【Shine-Pack Plug-in Hybrid】の場合、維持費の月額は21600円(ローン完済前は143500円)になります。

口癖のように「もうちょっと維持費が安ければねえ…?」なんて呟くその姿は自慢げなようであり、しかし哀愁を帯びているようでもあり対応に困ります。より維持費の掛からない新しい車を買うほどではない、が、維持費のことを考えずにもいられない、そんなクラスです。全体から見るとこの辺りから面白味のある車が増えてくるイメージです。


燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり180円を基準として、-50円となる130円から、+50円となる230円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費17.3km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
130円/L
75160円
[-28890円]
-25円
155円/L
89610円
[-14440円]
-10円
170円/L
98280円
[-5770円]
180円/L104050円
[0円]
+10円
190円/L
109840円
[+5790円]
+25円
205円/L
118520円
[+14470円]
+50円
230円/L
132970円
[+28920円]

燃費17.3km/LのE435G06H型 C5 Xで10000km走行するのに必要な燃料は578.1L、1リットルあたり180円としたときの燃料代は104050円になります。

参考までに、C5 Xの燃料タンクは40リットルですので、578.1Lの給油回数は15回、1回あたりの燃料代は約6940円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては5790円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると14470円、50円も違ってくると28920円にもなります。

これをE435G06H型 C5 Xの年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり180円の場合を259100円としたとき、130円/Lに値下がりすれば230210円(88.8%)に、230円/Lに値上がりすれば288020円(111.2%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(36000円)なり重量税(16400円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 36000円 22%
自動車重量税 1年分 16400円 10%
自賠責保険料 1年分 8825円 5%
燃料代 3000km分 31220円 19%
オイル交換 年1回 5500円 3%
タイヤ交換 6年毎 11200円 7%
任意保険料 80% 52800円 34%
合計
[1万kmとの差額]
162000円
-97100円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 36000円 19%
自動車重量税 1年分 16400円 9%
自賠責保険料 1年分 8825円 5%
燃料代 5000km分 52030円 28%
オイル交換 年1回 5500円 3%
タイヤ交換 6年毎 11200円 6%
任意保険料 85% 56160円 30%
合計
[1万kmとの差額]
186200円
-72900円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 36000円 17%
自動車重量税 1年分 16400円 8%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 7000km分 72840円 34%
オイル交換 年1回 7700円 4%
タイヤ交換 6年毎 11200円 5%
任意保険料 90% 59400円 28%
合計
[1万kmとの差額]
212400円
-46700円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料66000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて97100円安い162000円に、5000km走行では72900円安い186200円に、7000km走行では46700円安い212400円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 36000円 11%
自動車重量税 1年分 16400円 5%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 15000km分 156080円 46%
オイル交換 年3回 33000円 10%
タイヤ交換 2.7年毎 25200円 7%
任意保険料 100% 66000円 18%
合計
[1万kmとの差額]
341600円
+82500円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 36000円 9%
自動車重量税 1年分 16400円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 20000km分 208100円 50%
オイル交換 年4回 44000円 11%
タイヤ交換 2年毎 33600円 8%
任意保険料 100% 66000円 16%
合計
[1万kmとの差額]
413000円
+153900円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。


【WLTC特典】市街地・郊外・高速道路の走行比率を変えるとどうなるの?

ひとくちにWLTCモード燃費と言いましても、信号や渋滞があるノロノロ道路の走行を想定した市街地モード(12.8km/L)、信号や渋滞が少ないスイスイ道路の走行を想定した郊外モード(18.4km/L)、高速道路の走行を想定した高速道路モード(19.5km/L)という3つの走行パターンを内包してありまして、これらを「平均的な使用時間配分」なるもので構成したのがWLTCモード燃費(17.3km/L)ということになります。

ここでは年間走行距離を10000kmとして市街地、郊外、高速道路の走行比率を変えてみたとき、WLTCモード燃費でのガソリン代104050円からどのように変化するかを見ていきたいと思います。

  • 1リットル180円として計算。
  • []内は低燃費タイヤ装着(エコタイヤ)で燃費が3%向上すると仮定した場合のガソリン代。
    「差額で元が取れるかな?どうかな?」という、なかなかに絶妙なラインです。
参考:燃費が3%向上すると…?
市街地12.8km/L → 13.2km/L
郊外18.4km/L → 19.0km/L
高速道路19.5km/L → 20.1km/L

●例1:都市部にお住まい

まず最初に、市街地の住まいを想定して、走行の大半を市街地(90%)、たまに郊外へお買い物(5%)、稀に高速道路に乗ってどこか遠くへ…(5%)という場合で見てみます。

市街地90%・郊外5%・高速5%
市街地9000km126560円
[122720円]
郊外500km4900円
[4730円]
高速道路500km4610円
[4480円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
136070円
+32020円
13.2km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
131930円
-4140円
13.6km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を9000kmとするとき、市街地モード燃費が12.8km/Lではガソリン703.1Lを消費して、ガソリン代は126560円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を500kmとするとき、郊外モード燃費が18.4km/Lではガソリン27.2Lを消費して、ガソリン代は4900円になります。
  • 高速道路走行のガソリン代
    高速道路の走行を500kmとするとき、高速道路モード燃費が19.5km/Lではガソリン25.6Lを消費して、ガソリン代は4610円になります。

このパターンでは使用した燃料量が755.9L、かかったガソリン代が136070円となり、平均燃費は13.2km/L(-4.1km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は+32020円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着で燃費が3%アップするとして、同じ条件で走行するとガソリン代は131930円となり、4140円安くなります。車検2回ごとにタイヤ交換するとき、寿命までの5年間で20700円の経費削減になる計算です。純正タイヤとエコタイヤの差額がこれ以上ならお得、以下なら…?

●例2:市街地と郊外を行き来

次に、とにかく市街地と郊外を行ったり来たりする条件を想定して、市街地の走行を50%、郊外の走行を50%、高速道路は走行しない場合を見てみます。

市街地50%・郊外50%・高速0%
市街地5000km70310円
[68180円]
郊外5000km48910円
[47380円]
高速道路0km0円
[0円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
119220円
+15170円
15.1km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
115560円
-3660円
15.6km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を5000kmとするとき、市街地モード燃費が12.8km/Lでは390.6Lを消費して、ガソリン代は70310円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を5000kmとするとき、郊外モード燃費が18.4km/Lでは271.7Lを消費して、ガソリン代は48910円になります。

このパターンでは使用した燃料量が662.3L、かかったガソリン代が119220円となり、平均燃費は15.1km/L(-2.2km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は+15170円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着ではガソリン代が115560円となり、1年間で3660円、5年間で18300円の経費削減になる計算です。

●例3:市街地・郊外・高速道路をMix

続いて、都市部に住んでいて郊外の職場へ通勤、あるいは郊外に住んでいて都市部の職場へ通勤、高速利用もバッチリ!という感じでシミュレーションしてみます。

市街地33.3%・郊外33.4%・高速33.3%
市街地3330km46840円
[45410円]
郊外3340km32670円
[31640円]
高速道路3330km30740円
[29830円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
110250円
+6200円
16.3km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
106880円
-3370円
16.8km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を3330kmとするとき、市街地モード燃費が12.8km/Lでは260.2Lを消費して、ガソリン代は46840円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を3340kmとするとき、郊外モード燃費が18.4km/Lでは181.5Lを消費して、ガソリン代は32670円になります。
  • 高速道路走行のガソリン代
    高速道路の走行を3330kmとするとき、高速道路モード燃費が19.5km/Lでは170.8Lを消費して、ガソリン代は30740円になります。

このパターンでは使用した燃料量が612.5L、かかったガソリン代が110250円となり、平均燃費は16.3km/L(-1.0km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は+6200円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着ではガソリン代が106880円となり、1年間で3370円、5年間で16850円の経費削減になる計算です。

●例4:農村部にお住まい

最後に、びっくりするほど田舎な住まいを想定して、市街地の走行を5%、郊外の走行を90%、高速道路の走行を5%とした場合を見てみます。

市街地5%・郊外90%・高速5%
市街地500km7040円
[6820円]
郊外9000km88040円
[85270円]
高速道路500km4610円
[4480円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
99690円
-4360円
18.1km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
96570円
-3120円
18.6km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を500kmとするとき、市街地モード燃費が12.8km/Lでは39.1Lを消費して、ガソリン代は7040円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を9000kmとするとき、郊外モード燃費が18.4km/Lでは489.1Lを消費して、ガソリン代は88040円になります。
  • 高速道路走行のガソリン代
    高速道路の走行を500kmとするとき、高速道路モード燃費が19.5km/Lでは25.6Lを消費して、ガソリン代は4610円になります。

このパターンでは使用した燃料量が553.8L、かかったガソリン代が99690円となり、平均燃費は18.1km/L(+0.8km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は-4360円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着ではガソリン代が96570円となり、1年間で3120円、5年間で15600円の経費削減になる計算です。

以上、極端な条件でのシミュレーションではありますが、走行シチュエーションによって平均燃費は変わり(13.2km/L・15.1km/L・16.3km/L・18.1km/L)、ガソリン代のほうもなかなかな違い(136070円・119220円・110250円・99690円)が出てくることがわかります。


市街地・郊外・高速道路の満タン航続距離

各モード燃費と航続距離
WLTCモード燃費
17.3km/L
692.0km
市街地燃費
12.8km/L
512.0km
[-180.0km]
郊外燃費
18.4km/L
736.0km
[+44.0km]
高速道路燃費
19.5km/L
780.0km
[+88.0km]

WLTCモード燃費には市街地モード・郊外モード・高速道路モードという3つの走行パターンが内包されておりますので、参考までにそれぞれのモード燃費で燃料タンクが空になるまで走行した場合の満タン航続距離を計算してみます。

燃料タンクの容量を40Lとしたとき、市街地モード燃費12.8km/Lでの航続距離は512.0km(-180.0km)、郊外モード燃費18.4km/Lでの航続距離は736.0km(+44.0km)、高速道路モード燃費19.5km/Lでの航続距離は780.0km(+88.0km)となります。

ある特定のシチュエーションのみを、燃料タンクが空になるまで走行することはなかなかありませんが、「その気になればこのくらいの距離を走れちゃうんだぜ!」という参考データだけは持っておくと、次回の給油回数削減チャレンジでギリギリのラインを狙っていくのに役立つ、かもしれません。


C5 Xの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
WLTCモード燃費 17.3km/L
燃料タンク容量 40L
航続距離(カタログ燃費) 692.0km
航続距離(80%燃費) 552.0km
満タンプライス 7200円
1km走行コスト 10.40円
1万円でどこまで行ける? 961.1km
車両価格/航続距離 9191円/km

WLTCモード燃費が17.3km/L、燃料タンク容量40リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は692.0kmになります。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(15.6km/L)とすると624.0km、80%(13.8km/L)だと552.0km、70%(12.1km/L)では484.0kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり180円で40リットルの給油をすると7200円、上で計算した航続距離を踏まえると692.0km(80%燃費時552.0km)を走行するのに7200円かかる計算です。

燃費を17.3km/Lとしたときの1km走行コストは10.40円、10万km走行したときの燃料代は104.0万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら10.4万円/年、7年10万kmなら14.9万円/年、5年10万kmなら20.8万円/年、3年10万kmなら34.7万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば961.1km(往復なら片道480.6km)、カタログ値の80%なら768.9km(片道384.4km)離れたところまで行くことができます。

ちなみに、1回の給油で692.0kmの距離を移動できるE435G06H型 C5 X [Shine-Pack Plug-in Hybrid]という乗り物を、636.0万円で手に入れたと考えたとき、この車が1km走行するにあたっては「9191円の値打ちがある!」と言える、かもしれません。


カタログデータから見えてくる要素

簡易エンジン性能曲線図
型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
1750回転時の馬力 62PS
6000回転時の馬力 179PS
各回転域でのトルク
1750回転時のトルク 25.5kgm
6000回転時のトルク 21.4kgm

まずおさらいとして、搭載している直列4気筒、1598ccのターボエンジンは6000回転時に最高出力179馬力を、1750回転時に最大トルク25.5kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、アイドリングとそれほど変わらないような回転数から最大トルクが発生するこのエンジンは、坂道発進も平気の平左、MT車でもエンスト知らず、扱いやすさにかけては右に出るものがありません。ディーゼル車やダウンサイジングターボに多くあります。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する1750rpmから最高出力が発生する6000rpmまで」の4250rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は70.8%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
2000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
2000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ10.000kg/PS(1790kg/179PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ10.000kg/PS
車体+1人10.307kg/PS
車体+5人11.536kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg10.335kg/PS
車体+70kg10.391kg/PS
車体+80kg10.447kg/PS
車体+90kg10.503kg/PS
車体+100kg10.559kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは10.307kg/PS(1845kg/179PS)となり、数値としては0.307kg、比率にすると3.1%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは11.536kg/PS(2065kg/179PS)となり、数値としては1.536kg、比率にすると15.4%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。


E435G06H C5 Xのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2022/10

-
C5 X
10.307kg/PS
1845kg/179PS|1.6L-TB
[車体のみPWR:10.000]
2013/09

車種詳細
フィット ハイブリッド
10.318kg/PS
1135kg/110PS|1.5L-NA
車体のみPWR:9.818
2017/12

車種詳細
クロスビー
10.253kg/PS
1015kg/99PS|1.0L-TB
車体のみPWR:9.697
2013/01

車種詳細
プレマシー
10.232kg/PS
1545kg/151PS|2.0L-NA
車体のみPWR:9.868
2015/05

車種詳細
2シリーズ アクティブツアラー
10.367kg/PS
1555kg/150PS|2.0L-TB
車体のみPWR:10.000
2012/11

車種詳細
フォレスター
10.372kg/PS
1535kg/148PS|2.0L-NA
車体のみPWR:10.000

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ10.307kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

10.204kg/PSから10.410kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、ホンダの5人乗りハッチバック「GP5型 フィット ハイブリッド」、スズキの5人乗りSUV「MN71S型 クロスビー」、マツダの7人乗りミニバン「CWFFW型 プレマシー」、BMWの5人乗りハッチバック「2C20型 2シリーズ アクティブツアラー」、スバルの5人乗りSUV「SJ5型 フォレスター」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

E435G06H型 C5 X [Shine-Pack Plug-in Hybrid]とパワーウェイトレシオが近い車種|10.307kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は100.0PS/tとなっています。


C5 Xがバイクと競争するなら…?


車種詳細
セロー250|249cc
10.278kg/PS
185kg/18.0PS/1.90kgm
[車体のみPWR:7.222]
1速ギヤ速度:32.7km/h
最小TWR:0.791
2022/10

-
C5 X|1598cc
10.307kg/PS
1845kg/179PS/25.5kgm
[車体のみPWR:10.000]
1速ギヤ速度:47.0km/h
最小TWR:1.457

車種詳細
フォルツァ|249cc
10.318kg/PS
227kg/21.8PS/2.45kgm
[車体のみPWR:7.818]
1速ギヤ速度:41.5km/h
最小TWR:1.083

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではC5 Xとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

DG17J セロー250と競争してみる

まずC5 Xより少しPWRが低いバイクとして、ヤマハのセロー250が挙げられます。PWRの10.278kg/PSは車両重量130kgにライダーの体重55kgを加えた185kgを、最高出力18.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はセロー250に14.3km/h勝り、1速TWRは0.666kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

MF06 フォルツァと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、ホンダのフォルツァが挙げられます。PWRの10.318kg/PSは車両重量172kg+55kgの227kgを、最高出力21.8PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は5.5km/h勝り、1速TWRは0.374kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.737
平均ピストンスピード 17.16m/s
トルクウェイトレシオ 70.20kg/kgm
1馬力あたりのお値段 35531円
排気量1Lあたり馬力 112.00PS/L
排気量1Lあたりトルク 15.96kgm/L
1気筒あたりの馬力 44.8PS
1気筒あたりのトルク 6.4kgm
パワーバンド比率 70.8%
燃費×馬力 3096.7pt
各種ランキング
ハッチバックのPWR
1.5~1.6L以下のPWR

トルクウェイトレシオは70.20kg/kgm(1790kg/25.5kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が6360000円、最高出力が179馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は35531円、逆に1万円あたりでは0.28馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は249412円、1万円あたりでは0.04kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
2000cc以下の車編
ハッチバック編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は112.00PS/L、トルクは15.96kgm/L、1気筒あたりの馬力は44.8馬力、トルクは6.4kgmとなり、このエンジンが179馬力を6000回転で発生させているときの平均ピストンスピードは17.16m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が85.8mmであるこのエンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は6990回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.737になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、走ってよし、曲がってよしで至れり尽くせりのオールラウンダーであると言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が17.3km/L、最高出力が179PSであるこの車の獲得ポイントは3096.7ptになります。
戯れに車両重量1790kgを100kg単位にした17.9で割ってみたところ、その数値は173.00ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)



C5 Xでの車中泊

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.68m
期待される荷室の幅 1.47m
対角線の長さ 2.23m
期待される荷室の面積 2.47m²

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

縦方向の長さが1.68m(対角線では2.23m)ともなると、もはや車の中で生活しても良いんじゃないかと錯覚しかねないほど快適な睡眠が約束されます。

日頃の行いが悪いとか、人様には言えないことをやらかしたとか、誰の顔も見たくないなどの訳アリで家に帰れず、やむなく車中泊をしてみたが最期、あまりの気楽さに心を奪われ流浪の民となりかねません。

一見すると車中泊が可能そうに見えるハッチバックやワゴン、SUVであってもリアシートが前に倒れなかったり、倒れても中途半端であったり、凝った足回りのせいで室内に巨大な出っ張りがあったりで、なかなか思うようにはいきませんが、大抵のケースでは知恵と工夫で何とかなるはずです。
車中泊にあると嬉しいアイテム


ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合6000rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした6500回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 6500rpm|タイヤサイズ 205/55R19|タイヤ直径 70.8cm|円周長 222.4cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
6500rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 5.070 17.05 -
-
51km/h 12780rpm 1228.2kgm
2速 2.971 9.99 0.586 1-2/
3810rpm
87km/h 7490rpm 719.7kgm
3速 1.950 6.56 0.656 2-3/
4260rpm
132km/h 4910rpm 472.4kgm
4速 1.469 4.94 0.753 3-4/
4890rpm
176km/h 3700rpm 355.9kgm
5速 1.230 4.14 0.837 4-5/
5440rpm
210km/h 3100rpm 298.0kgm
6速 1.000 3.36 0.813 5-6/
5280rpm
258km/h 2520rpm 242.3kgm
7速 0.808 2.72 0.808 6-7/
5250rpm
319km/h 2040rpm 195.7kgm
8速 0.672 2.26 0.832 7-8/
5410rpm
384km/h 1690rpm 162.8kgm
Final 3.363 レシオカバレッジ(変速比幅)7.545

ギヤの繋がりイメージ
E435G06H型C5 X8AT車のギヤ比イメージ
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数1750rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.363)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(25.5kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.363)÷タイヤの有効半径(0.354m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は8速ギヤの384km(6000rpmでは354.3km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

おまけ:6000rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

6000rpmでの速度と
シフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ47km/h-
2速ギヤ80km/h3520rpm
3速ギヤ122km/h3940rpm
4速ギヤ162km/h4520rpm
5速ギヤ194km/h5020rpm
6速ギヤ238km/h4880rpm
7速ギヤ295km/h4850rpm
8速ギヤ354km/h4990rpm

E435G06H型C5 Xに搭載された1598ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する6000rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

まず1速ギヤで6000rpmまで引っ張ると47km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は6000rpmから3520rpmまで落ち、そこから6000rpmまで加速を続けると速度は80km/h(+33km/h)になります。

3速ギヤでは3940rpmまで落ちて6000rpmで122km/h(+42km/h)に、4速ギヤでは4520rpmまで落ちて6000rpmで162km/h(+40km/h)に、5速ギヤでは5020rpmまで落ちて6000rpmで194km/h(+32km/h)になります。

続いて6速ギヤでは4880rpmまで落ちて6000rpmで238km/h(+44km/h)に、7速ギヤでは4850rpmまで落ちて6000rpmで295km/h(+57km/h)に、8速ギヤでは4990rpmまで落ちて6000rpmで354km/h(+59km/h)という具合に加速していくイメージです。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが1750回転で最大トルク25.5kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば70.20kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(10.000kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと1228.2kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1790kg)を1速ギヤの最大駆動力(1228.2kgm)で割ってみると1.457kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する6000回転でのトルク(21.4kgm)からTWRを算出すると1.74kg/kgmとなり、1750-6000回転の回転域では1.457-1.74kg/kgmの間で推移することがわかります。


ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 5110 7670 10220 12780 15330 17890 23000
2速 3000 4490 5990 7490 8990 10480 13480
3速 1970 2950 3930 4910 5900 6880 8850
4速 1480 2220 2960 3700 4440 5180 6660
5速 1240 1860 2480 3100 3720 4340 5580
6速 1010 1510 2020 2520 3020 3530 4540
7速 810 1220 1630 2040 2440 2850 3670
8速 680 1020 1350 1690 2030 2370 3050
※赤い数字は暫定レブリミット(6500rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.672)を選択して時速100kmにて走行すると1690回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1020回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1190回転、一般的な高速道路の80km/hでは1350回転、100km/hでは1690回転、制限速度が120km/hになると2030回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは3050回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 8 16 23 31 39 47 55 63
2速 13 27 40 53 67 80 93 107
3速 20 41 61 81 102 122 142 163
4速 27 54 81 108 135 162 189 216
5速 32 65 97 129 161 194 226 258
6速 40 79 119 159 198 238 278 317
7速 49 98 147 196 246 295 344 393
8速 59 118 177 236 295 354 413 472

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(6500回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。


純正装着タイヤの205/55R19と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 205/55R19 | 直径 708mm

-20mm
幅185mm
-10mm
幅195mm
変更なし
幅205mm
+10mm
幅215mm
+20mm
幅225mm
-5%
50
扁平
185/50R19
37.7km/h
直径668mm
径差-40mm
195/50R19
38.3km/h
直径678mm
径差-30mm
205/50R19
38.9km/h
直径688mm
径差-20mm
215/50R19
39.4km/h
直径698mm
径差-10mm
225/50R19
40.0km/h
直径708mm
径差0mm
0%
55
扁平
185/55R19
38.8km/h
直径687mm
径差-21mm
195/55R19
39.4km/h
直径698mm
径差-10mm
205/55R19
40.0km/h
708mm
0mm
215/55R19
40.7km/h
直径720mm
径差+12mm
225/55R19
41.3km/h
直径731mm
径差+23mm
+5%
60
扁平
185/60R19
39.8km/h
直径705mm
径差-3mm
195/60R19
40.5km/h
直径717mm
径差+9mm
205/60R19
41.2km/h
直径729mm
径差+21mm
215/60R19
41.9km/h
直径741mm
径差+33mm
225/60R19
42.5km/h
直径753mm
径差+45mm
+10%
65
扁平
185/65R19
40.9km/h
直径724mm
径差+16mm
195/65R19
41.6km/h
直径737mm
径差+29mm
205/65R19
42.4km/h
直径750mm
径差+42mm
215/65R19
43.1km/h
直径763mm
径差+55mm
225/65R19
43.8km/h
直径776mm
径差+68mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、185/55R19、185/60R19 、195/50R19、195/55R19 、205/50R19 、215/50R19 、225/50R19あたりのタイヤがおすすめです。

205/55R19のタイヤ幅を185mmから235mmまで、扁平率を40%から70%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、205/55R19の適応サイズと性能の変化 [E435G06H型C5 X編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
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E435G06H型C5 X[1.6Lターボ FF/8AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト10.000kg/ps49.36
1速ギヤ加速性能1.457kg/kgm52.54
1L換算馬力112.00ps/L53.36
1L換算トルク15.96kgm/L50.22
WB/TR比1.73753.71
ワイド&ロー指数0.79956.79
前面の面積2.779m²45.65
最低地上高165mm45.69
スポーツ性能部門の得点407.32

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
WLTC燃費17.3km/L52.11
年間維持費259100円56.25
100kmh回転数1690rpm60.61
航続距離692.0km48.73
車の大きさ13.352m³57.61
室内の広さ(仮) 2.421m³40.54
最小回転半径5.6m41.25
馬力単価35531円31.40
ユーティリティ部門の得点388.50

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した E435G06H型C5 X[1.6Lターボ FF/8AT] の総合得点は 795.82 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したE435G06H型C5 X(FF/8AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのハッチバック」、「2000ccのハッチバック」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

C5 Xの歴代モデル

3代目 E435G06型 C5 X
E435G06 C5 Xは2022/10に登場した3代目モデル。参考車両の「Shine」は全長4805mm、全幅1865mm、全高1490mmの車体に、181PS/25.5kgmを発生する1598ccエンジンを搭載した5人乗りハッチバック。

2代目 X7RFJ型 C5
X7RFJ C5は2008/10に登場した2代目モデル。参考車両の「2.0-Tourer」は全長4845mm、全幅1860mm、全高1490mmの車体に、143PS/20.8kgmを発生する1997ccエンジンを搭載した5人乗りワゴン。

初代 X3XFU型 C5
X3XFU C5は2001/06に登場した初代モデル。参考車両の「V6-Excrusive」は全長4740mm、全幅1780mm、全高1480mmの車体に、210PS/30.0kgmを発生するXFU型2946ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。