HS20 X1 性能と維持費 4WD/8AT 5人 569万円 2015年式

このページでは、BMWの5ドア・5人乗りSUV、2代目のDBA-HS20型X1 xDrive 25i xLine F48【2015/10モデル・231PS/35.7kgm・4WD/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

HS20 X1
販売期間:2015/10 - 2023/02

画像はBMWより引用
http://www.bmw.co.jp/
投稿:|更新:

ボディサイズが全長4455mm×全幅1820mm×全高1610mm、排気量は1998ccであることから、大雑把に分類すると2.0リットルクラス(2000cc、自動車税は2.0L以下を適用)に属し、全長、全高、排気量は5ナンバー枠ながら全幅が1.7mを超えていることにより3ナンバー登録になります。この手のタイプはいわゆる世界戦略車(グローバルカー)に多くあるようです。
参考:200PS~250PSの自動車 一覧

駆動方式には車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆる四輪駆動(All Wheel Drive・AWD・Four Wheel Drive・4WDとも)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4455mmであるこの車の場合は「ミディアム」(Medium:4300mm超-4650mm以下・Dセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。

HS20型 X1 [1998cc/231PS 4WD/8AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

2代目X1の類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2019/10
AD20型
[xDrive18d F48]
2.0L-TB・4WD/8AT・471.0万円
150PS・35.7kgm・15.3km/L
150PS
35.7kgm
15.3km/L
2019/10
AA15型
[sDrive18i F48]
1.5L-TB・FF/7AT・440.0万円
140PS・22.4kgm・13.0km/L
140PS
22.4kgm
13.0km/L
2019/10
AB20型
[xDrive20i xLine F48]
2.0L-TB・4WD/8AT・500.0万円
192PS・28.6kgm・11.4km/L
192PS
28.6kgm
11.4km/L
2代目X1の車両型式・グレード一覧【全8車種】
X1の新型モデル
3代目 12EF20型X1
12EF20型X1は2023/02に登場した3代目モデル。参考車両の「M35i xDrive U11」は全長4500mm、全幅1845mm、全高1625mmの車体に、317PS/40.8kgmを発生するB48A20型1998ccエンジンを搭載。

X1の旧型モデル
初代 VM20型X1
VM20型X1は2010/04に登場した初代モデル。参考車両の「XDrive-28i E84」は全長4470mm、全幅1800mm、全高1545mmの車体に、245PS/35.7kgmを発生するN20B20型1997ccエンジンを搭載。


HS20 X1の主要諸元と大きさ比較

主要諸元
メーカー BMW
車名&
グレード
X1
xDrive 25i xLine F48
その他 xライン Mスポーツ
お値段 5690000円
車両型式 DBA-HS20
駆動方式
変速機
4WD・四輪駆動(AWD)
8速AT・8速オートマ車
ドア/定員 5ドア・5名乗車
ホイールベース 2670mm
トレッド 1565mm/1565mm
WB/TR比 1.706
最小半径 5.4m
最低高 185mm
タイヤ 前輪:225/50R18
後輪:225/50R18
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ディスク
車両重量 1660kg

※WB/TR比はホイールベーストレッド比の略。値が大きいほど直進安定性に優れ、小さいほど旋回性能が高くなりやすい。全ての車種の平均値は1.773。

X1と各規格の大きさ比較
規格名 規格寸法 増減
X1
車体寸法
全長 4455mm -
全幅 1820mm -
全高 1610mm -
大きさ 13.05m3 -
軽自動車
新規格
全長 3400mm以下 +1055mm
全幅 1480mm以下 +340mm
全高平均 1640mm -30mm
大きさ平均 8.13m3 +4.92m3
小型車規格
5ナンバー車
全長 4700mm以下 -245mm
全幅 1700mm以下 +120mm
全高平均 1496mm +114mm
大きさ平均 10.48m3 +2.57m3
普通車平均
3ナンバー車
全長平均 4643mm -188mm
全幅平均 1815mm +5mm
全高平均 1518mm +92mm
大きさ平均 12.84m3 +0.21m3

※上記グラフは100のラインを上回れば平均値以上、下回れば平均値以下を表す。グラフの伸びが大きいほど各規格の車両に対して相対的に車体が長い・広い・高い。※普通乗用車(3ナンバー車)の条件は全長4700mm超または全幅1700mm超または全高2000mm超と上限値が曖昧なため、ここでは普通乗用車に属する全ての車種の平均値との比較。※軽自動車・小型乗用車の全高はいずれも2000mm以下。ただし、ここでは各規格に属する車種の全高の平均値との比較。



X1での車中泊

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.559m
期待される荷室の幅 1.420m
対角線の長さ 2.109m
期待される荷室の面積 2.214m²

縦方向の長さが1.559m(対角線では2.109m)となれば、一般的な身長ならそれなりの車中泊を楽しむことができそうです。

車の中で足を伸ばして優雅に寝られる悦びを味わうために最低限必要な長さを備えた、車中泊のスタンダードと呼ぶに相応しい性能を有しています。

一見すると車中泊が可能そうに見えるハッチバックやワゴン、SUVであってもリアシートが前に倒れなかったり、倒れても中途半端であったり、凝った足回りのせいで室内に巨大な出っ張りがあったりで、なかなか思うようにはいきませんが、大抵のケースでは知恵と工夫で何とかなるはずです。

車中泊にあると嬉しいアイテム


HS20 X1の税金・年間維持費シミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税39500円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税16400円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額5500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2015/10モデルのX1を10年落ちの中古で344.2万円にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    X1の2015/10モデルの場合、2025年現在では10年が経過しているため、新車価格の55%である312.95万円に諸経費として31.3万円を足した344.2万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2015年式を10年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税 2000cc以下 13年未満 39500円
自動車重量税
1年分
2.0トン以下 13年未満 16400円
自賠責保険料
(1年換算)
自家用乗用車 8825円
燃料代
年間1万㎞
1万㎞÷13.3×195円/L 146620円
オイル交換
5000km毎
1回5500円×2回 11000円
タイヤ交換
5年5万km毎
1本18000円×4本÷5年 14400円
任意保険料
月額5500円
月額5500円×12ヶ月 66000円
ローン完済後の年間維持費 302800円
名目 区分 金額
車のローン額
1年分
月額57370円×12ヶ月 688440円
ローン返済中の年間維持費 991200円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 53500円
  • 初度登録から10年経過車の場合、「2000cc以下で13年未満」クラスの自動車税は39500円、「2.0トン以下で13年未満」クラスの自動車重量税は16400円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに5500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本18000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額5500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした53500円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

お財布に厚みが増した勢いで少し色気を出して愛車にステータス性を求めるなら、月換算25300円くらいの出費は覚悟しましょう。なあに大丈夫、愛車のためです。

口癖のように「もうちょっと維持費が安ければねえ…?」なんて呟くその姿は自慢げなようであり、しかし哀愁を帯びているようでもあり、傍からすれば対応に困ります。より維持費の安い新車を買うほどではない…ないが…考えずにもいられない、そんなクラスです。全体から見るとこの辺りから面白味のある車が増えてきます。

X1の維持費は高い?安い?

「X1の年間維持費は302800円です!」と断じるのは実に簡単なことですが、「2000ccクラスという枠組みの中で維持費を比べたら高いの?安いの?」という点も外せません。はたしてX1の維持費は高いのか、安いのか、例によって表を作って差額を求めてみます。


車名年間維持費差額
安いプリウス192500円-110300円
ヴォクシー ハイブリッド231500円-71300円
ウィッシュ289100円-13700円
スイフト スポーツ292900円-9900円
X1の維持費302800円
基準2000ccクラス平均324800円+22000円
アコード355200円+52400円
WRX STI376200円+73400円
エクスプローラー442300円+139500円
高いBX502800円+200000円

X1の年間維持費を、2000ccクラスで最も維持費が安いプリウスと比較して110300円高く、最も高いBXと比較して200000円安く、2000ccクラスの平均維持費との比較では22000円安くなっています。

最低額のプリウスと最高額のBXは極端な例としても、2000ccクラスの平均的な維持費との差額を客観的に見て、X1の維持費は ちょっと安い! と言えそうです。

年間維持費が安い 2000ccクラスの車 ランキング

X1を維持するための年収要件

せっかく年間維持費を求めましたので、生活に支障を与えず無理なく維持できる年収をシミュレーションしてみましょう。ここでは年収の30%を天使の取り分として上納した残りを可処分所得(手取り収入)とし、うち10%、15%、20%を維持費に充てる場合で計算してみます。
※購入資金&ローン残高は考慮しません。

覚悟の%年収月給手取り
10%390万円33万円26万円
15%260万円22万円17万円
20%200万円17万円14万円

維持費を可処分所得の10%までとする場合に必要な年収は390万円(総支給額33万円/月、手取り26万円/月)、ここから月額維持費2.5万円を支払うと残りは23.5万円です。価値観は人それぞれありますが、この年収があればそう負担感なく維持できそうです。

15%まで許容する場合に必要な年収は260万円(総支給額22万円/月、手取り17万円/月)、2.5万円を支払うと残りは14.5万円になります。

さて、手取りの20%を車の維持費に回す覚悟があるなら、年収が200万円(総支給額17万円/月、手取り14万円/月)あれば乗れないことはないでしょう。2.5万円を引くと残りは11.5万円…まあ…余裕があるとは言えません。

多方面に支障が出ることになる禁断の果実…ではありますが、1万km分の燃料代15万円を含んでいるので、意外や意外、案ずるより生むが易し、「思い切って蓋を開けてみたら何とかなっちゃった!」という展開もあり得なくはありません。(ご利用は計画的に)

燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり195円を基準として、-50円となる145円から、+50円となる245円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費13.3km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代差額
145円/L 109030円 -37590円
170円/L 127830円 -18790円
185円/L 139110円 -7510円
195円/L 146620円 -
205円/L 154140円 +7520円
220円/L 165420円 +18800円
245円/L 184220円 +37600円

燃費13.3km/LのHS20型 X1で10000km走行するのに必要な燃料は751.9L、1リットルあたり195円としたときの燃料代は146620円になります。

参考までに、X1の燃料タンクは61リットルですので、751.9Lの給油回数は13回、1回あたりの燃料代は約11280円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては7520円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると18800円、50円も違ってくると37600円にもなります。

これをHS20型 X1の年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり195円の場合を302800円としたとき、145円/Lに値下がりすれば265210円(87.6%)に、245円/Lに値上がりすれば340400円(112.4%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(39500円)なり重量税(16400円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

1年分の自動車税・重量税・自賠責保険料
名目 金額
自動車税 39500円
自動車重量税 1年分 16400円
自賠責保険料 1年分 8825円
合計 64725円

※現在の税制では、自動車税、自動車重量税、自賠責保険料は走行距離に関係なく税額・保険料は一律。走行距離税が新設された場合は大幅に変わる可能性あり。


維持費名目 3000km 5000km 7000km
燃料代 43990円 73310円 102630円
オイル交換 5500円 5500円 7700円
タイヤ交換 9600円 9600円 9600円
任意保険料 52800円 56160円 59400円
税金 自賠責 一律 64725円
合計 176700円 209300円 244100円
1万km差額 -126100円 -93500円 -58700円

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで50000km程度持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料66000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて126100円安い176700円に、5000km走行では93500円安い209300円に、7000km走行では58700円安い244100円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は15000kmは1.1倍、20000kmは1.2倍としたのがこちらです。

維持費名目 10000km 15000km 20000km
燃料代 146620円 219930円 293240円
オイル交換 11000円 16500円 22000円
タイヤ交換 14400円 17280円 23040円
任意保険料 66000円 72600円 79200円
税金 自賠責 一律 64725円
合計 302800円 391100円 482300円
1万km差額 - +88300円 +179500円

走行距離と維持費の変化

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。

年間維持費ランキング リスト
輸入車・外車の小型車&普通車編
2000cc以下クラス編
小型車&普通車の新車編
5人乗りSUV・RV編

X1の燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
JC08モード燃費 14.3km/L
燃料タンク容量 61L
航続距離(カタログ燃費) 872.3km
航続距離(80%燃費) 695.4km
満タンプライス 11895円
1km走行コスト 13.64円/km
1万円でどこまで行ける? 733.3km
東京から872.3kmの範囲

JC08モード燃費が14.3km/L、燃料タンク容量61リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は872.3kmです。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(12.9km/L)とすると航続距離は786.9km、80%(11.4km/L)だと695.4km、70%(10.0km/L)では610.0kmになります。

燃料タンクに1滴の燃料もない状態から61リットルきっちり満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり195円では11895円、上で計算した航続距離を踏まえると872.3km(80%燃費時695.4km)を走行するのに11895円かかる計算です。

燃費を13.3km/Lとしたときの1km走行コストは13.64円、10万km走行したときの燃料代は136.4万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら13.6万円/年、7年10万kmなら19.5万円/年、5年10万kmなら27.3万円/年、3年10万kmなら45.5万円/年となります。

ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば733.3km(往復なら片道366.7km)、カタログ値の80%なら586.7km(片道293.3km)離れたところまで行くことができます。

HS20 X1のエンジン諸元とカタログデータ

B48A20B型エンジン簡易性能曲線図
エンジン諸元
原動機型式 B48A20B
気筒配列 直列4気筒
排気量1998cc
圧縮比 10.2
吸気方式 ターボ
最高出力 231PS[170kW]/5000rpm
最大トルク 35.7kgm[350Nm]/1250-4500rpm
パワーバンド 1250-5000rpm, 帯域75.0%
使用燃料 ハイオクガソリン
JC08燃費14.3km/L(33.6mpg)
100km燃費7.0L/100km
最高出力・最大トルク 各回転数での出力
1250rpm 62PS/35.7kgm
4500rpm224PS/35.7kgm
5000rpm 231PS/33.1kgm
B48A20B型エンジンの諸元と性能まとめ
直列4気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に4個配置する方式。小排気量から2.5Lあたりまでをカバー。
直列4気筒の最高出力ランキング

まずおさらいとして、搭載しているB48A20型1998cc、直列4気筒のターボエンジンは5000回転時に最高出力231馬力を、1250-4500回転時に最大トルク35.7kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、アイドリングとそれほど変わらないような回転数から最大トルクが発生するこのエンジンは、坂道発進も平気の平左、MT車でもエンスト知らず、扱いやすさにかけては右に出るものがありません。ディーゼル車やダウンサイジングターボに多くあります。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なります。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する1250rpmから最高出力が発生する5000rpmまで」の3750rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は75.0%となります。※簡易エンジン性能曲線図オレンジ色の帯域。

最高出力ランキング リスト
2000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
2000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ7.186kg/PS(1660kg/231PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ7.186kg/PS
車体+1人7.424kg/PS
車体+5人8.377kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg7.446kg/PS
車体+70kg7.489kg/PS
車体+80kg7.532kg/PS
車体+90kg7.576kg/PS
車体+100kg7.619kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは7.424kg/PS(1715kg/231PS)となり、数値としては0.238kg、比率にすると3.3%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは8.377kg/PS(1935kg/231PS)となり、数値としては1.191kg、比率にすると16.6%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

HS20 X1のライバル候補車たち

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ7.424kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

愛すべきライバル車種
Page Link車名 PWR+55kg

-
X1
7.424kg/PS
231PS・2.0L-TB
車体のみPWR 7.186
1715kg
+3.3%

車種詳細
スイフト スポーツ
7.321kg/PS
140PS・1.4L-TB
車体のみPWR 6.929
1025kg
+5.7%

車種詳細
FJクルーザー
7.228kg/PS
276PS・4.0L-NA
車体のみPWR 7.029
1995kg
+2.8%

車種詳細
ラングラー アンリミテッド
7.377kg/PS
284PS・3.7L-NA
車体のみPWR 7.183
2095kg
+2.7%

車種詳細
シビック
7.555kg/PS
182PS・1.5L-TB
車体のみPWR 7.253
1375kg
+4.2%

車種詳細
LX
7.361kg/PS
377PS・5.7L-NA
車体のみPWR 7.215
2775kg
+2.0%


7.201kg/PSから7.647kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、スズキの5人乗りハッチバック・ZC33S型 スイフト スポーツ、トヨタの5人乗りSUV・GSJ15W型 FJクルーザー、JEEPの5人乗りSUV・JK36L型 ラングラー アンリミテッド、ホンダの5人乗りハッチバック・FK7型 シビック、レクサスの8人乗りSUV・URJ201W型 LXという顔ぶれが並びました。

最高出力が高いからといって、車両重量が重ければパワーウェイトレシオの数値は似たようなものになったりします。「空車状態のPWRの違いが、戦力の決定的差ではないということを…教えてやる!」といったところでしょうか。

こうなると、思いもよらぬ車種の登場に「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごも生じることもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

HS20型 X1 [xDrive 25i xLine F48]のライバル車種|7.424kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は139.2PS/tとなっています。


X1がバイクと競争するなら…?


車種詳細
Ninja 250|248cc
7.387kg/PS
229kg/31.0PS/2.10kgm
[車体のみPWR:5.613]
1速ギヤ速度:50.3km/h
最小TWR:1.006
2015/10

-
X1|1998cc
7.424kg/PS
1715kg/231PS/35.7kgm
[車体のみPWR:7.186]
1速ギヤ速度:38.3km/h
最小TWR:0.944

車種詳細
ディグリー|249cc
7.440kg/PS
186kg/25.0PS/2.50kgm
[車体のみPWR:5.240]
1速ギヤ速度:39.7km/h
最小TWR:0.689

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではX1とパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

EX250L Ninja 250と競争してみる

まずX1より少しPWRが低いバイクとして、カワサキのNinja 250が挙げられます。PWRの7.387kg/PSは車両重量174kgにライダーの体重55kgを加えた229kgを、最高出力31.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はNinja 250に12.0km/h劣り、1速TWRは0.062kg勝る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

MD31 ディグリーと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、ホンダのディグリーが挙げられます。PWRの7.440kg/PSは車両重量131kg+55kgの186kgを、最高出力25.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は1.4km/h劣り、1速TWRは0.255kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.706
平均ピストンスピード 15.77m/s
トルクウェイトレシオ 46.50kg/kgm
1馬力あたりのお値段 24632円
排気量1Lあたり馬力 115.62PS/L
排気量1Lあたりトルク 17.87kgm/L
1気筒あたりの馬力 57.8PS
1気筒あたりのトルク 8.9kgm
パワーバンド比率 75.0%
燃費×馬力 3072.3pt
各種ランキング
SUV・RV・クロカンのPWR
1.8~2.0Lターボ車のPWR

トルクウェイトレシオは46.50kg/kgm(1660kg/35.7kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が5690000円、最高出力が231馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は24632円、逆に1万円あたりでは0.41馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は159384円、1万円あたりでは0.06kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
2000cc以下の車編
5人乗りSUV編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は115.62PS/L、トルクは17.87kgm/L、1気筒あたりの馬力は57.8馬力、トルクは8.9kgmとなり、このエンジンが231馬力を5000回転で発生させているときの平均ピストンスピードは15.77m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が94.6mmであるB48A20型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は6340回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.706になります。全ての車種の平均値である1.773を基準にざっくりと分類すると、どちらかというと小回りを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が13.30km/L、最高出力が231PSであるこの車の獲得ポイントは3072.3ptになります。
戯れに車両重量1660kgを100kg単位にした16.6で割ってみたところ、その数値は185.08ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)


HS20 X1のギヤ比と回転数・速度のステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合5000rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした5500回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 5500rpm|タイヤサイズ 225/50R18|タイヤ直径 68.2cm|円周長 214.3cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
5500rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 5.250 16.80 - - 42km/h 13070rpm 1758.8kgm
2速 3.029 9.69 0.577 1-2/
3170rpm
73km/h 7540rpm 1014.8kgm
3速 1.950 6.24 0.644 2-3/
3540rpm
113km/h 4850rpm 653.3kgm
4速 1.457 4.66 0.747 3-4/
4110rpm
152km/h 3630rpm 488.1kgm
5速 1.221 3.91 0.838 4-5/
4610rpm
181km/h 3040rpm 409.1kgm
6速 1.000 3.20 0.819 5-6/
4500rpm
221km/h 2490rpm 335.0kgm
7速 0.809 2.59 0.809 6-7/
4450rpm
273km/h 2010rpm 271.0kgm
8速 0.673 2.15 0.832 7-8/
4580rpm
328km/h 1670rpm 225.5kgm
Final3.200レシオカバレッジ(変速比幅)7.801
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数1250-4500rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.200)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(35.7kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.200)÷タイヤの有効半径(0.341m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は8速ギヤの328km(5000rpmでは298.5km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが1250-4500回転で最大トルク35.7kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば46.50kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(7.186kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと1758.8kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1660kg)を1速ギヤの最大駆動力(1758.8kgm)で割ってみると0.944kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する5000回転でのトルク(33.1kgm)からTWRを算出すると1.018kg/kgmとなり、1250-5000回転の回転域では0.944-1.018kg/kgmの間で推移することがわかります。


5000rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

HS20型X1に搭載されたB48A20型1998ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する5000rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

5000rpmでの速度とシフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ38km/h-
2速ギヤ66km/h2890rpm
3速ギヤ103km/h3220rpm
4速ギヤ138km/h3740rpm
5速ギヤ165km/h4190rpm
6速ギヤ201km/h4100rpm
7速ギヤ248km/h4050rpm
8速ギヤ299km/h4160rpm

まず1速ギヤで5000rpmまで引っ張ると38km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は5000rpmから2890rpmまで落ち、そこから5000rpmまで加速を続けると速度は66km/h(+28km/h)になります。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 5230 7840 10450 13070 15680 18290 23520
2速 3020 4520 6030 7540 9050 10550 13570
3速 1940 2910 3880 4850 5820 6790 8740
4速 1450 2180 2900 3630 4350 5080 6530
5速 1220 1820 2430 3040 3650 4250 5470
6速 1000 1490 1990 2490 2990 3480 4480
7速 810 1210 1610 2010 2420 2820 3620
8速 670 1000 1340 1670 2010 2340 3010
※赤い数字は暫定レブリミット(5500rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.673)を選択して時速100kmにて走行すると1680回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1010回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1170回転、一般的な高速道路の80km/hでは1340回転、100km/hでは1680回転、制限速度が120km/hになると2010回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは3020回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 8 15 23 31 38 46 54 61
2速 13 27 40 53 66 80 93 106
3速 21 41 62 82 103 124 144 165
4速 28 55 83 110 138 165 193 221
5速 33 66 99 132 165 197 230 263
6速 40 80 121 161 201 241 281 321
7速 50 99 149 199 248 298 348 397
8速 60 119 179 239 299 358 418 478

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(5500回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。

純正装着タイヤの225/50R18と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 225/50R18 | 直径 682mm

-20mm
幅205mm
-10mm
幅215mm
変更なし
幅225mm
+10mm
幅235mm
+20mm
幅245mm
45 205/45R18
37.7km/h
径 642mm
差 -40mm
215/45R18
38.2km/h
径 651mm
差 -31mm
225/45R18
38.7km/h
径 660mm
差 -22mm
235/45R18
39.2km/h
径 669mm
差 -13mm
245/45R18
39.8km/h
径 678mm
差 -4mm
50 205/50R18
38.8km/h
径 662mm
差 -20mm
215/50R18
39.4km/h
径 672mm
差 -10mm
225/50R18
40.0km/h
682mm
0mm
235/50R18
40.6km/h
径 692mm
差 +10mm
245/50R18
41.2km/h
径 702mm
差 +20mm
55 205/55R18
40.1km/h
径 683mm
差 +1mm
215/55R18
40.7km/h
径 694mm
差 +12mm
225/55R18
41.3km/h
径 705mm
差 +23mm
235/55R18
42.0km/h
径 716mm
差 +34mm
245/55R18
42.6km/h
径 727mm
差 +45mm
60 205/60R18
41.2km/h
径 703mm
差 +21mm
215/60R18
41.9km/h
径 715mm
差 +33mm
225/60R18
42.6km/h
径 727mm
差 +45mm
235/60R18
43.3km/h
径 739mm
差 +57mm
245/60R18
44.0km/h
径 751mm
差 +69mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、205/50R18 、215/45R18、215/50R18 、225/45R18 、235/45R18 、245/45R18あたりのタイヤがおすすめです。

225/50R18のタイヤ幅を205mmから255mmまで、扁平率を35%から65%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、225/50R18の適応サイズと性能の変化 [HS20型X1編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
【PR】225/50R18のタイヤ銘柄と通販価格

HS20型 X1 2.0Lターボ 4WD/8ATの通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を比較してみます。

運動性能部門 10項目
評価項目全車種平均数値得点評価
PWR9.78㎏/PS7.19㎏/PS57.1ptB
最高回転数5881rpm5000rpm39.2ptD
1速ギヤ
加速性能
1.58㎏/㎏m0.94㎏/㎏m63.4ptA
1速ギヤ
最高速
51.1㎞/h38.3㎞/h38.3ptD
1リットル
換算馬力
103.35PS/L115.62PS/L54.4ptB
1リットル
換算トルク
15.98㎏m/L17.87㎏m/L55.9ptB
WB/TR比1.7731.70656.8ptB
ワイド&
ロー指数
0.8940.88550.6ptC
前面の面積2.631m22.930m241.6ptD
最低地上高154.5mm185mm37.7ptE
スポーツ性能部門の得点488.1pt
総合評価C

※PWR(パワーウェイトレシオ)・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比(旋回性能重視)・ワイド&ロー指数(見た目のかっこよさ)・前面の面積(≒前方投影面積・空気抵抗)・最低地上高については数値が小さいほど高得点。最高回転数・1速ギヤ最高速・1リットル換算馬力・1リットル換算トルクについては数値が大きいほど高得点。

ユーティリティ部門 10項目
評価項目全車種平均数値得点評価
年間維持費338761円302800円53.2ptC
JC08燃費17.7km/L14.3km/L44.7ptD
100km/h
回転数
2490rpm1680rpm60.7ptB
航続距離644.0km811.2km59.6ptB
車の大きさ11.467m313.054m343.7ptD
車内の広さ3430.7L-46.6ptC
乗車定員4.8人5人51.7ptC
1人あたり
車内広さ
691.8L-44.2ptD
車内床面積2.793m2-46.0ptC
最小回転
半径
5.17m5.4m45.3ptD
ユーティリティ部門の得点495.7pt
総合評価C

※JC08燃費・航続距離(燃費×燃料タンク容量)・室内の広さ(室内長×室内幅×室内高)・乗車定員・1人あたりの車内の広さは数値が大きいほど高得点、新車価格・年間維持費・100km/h回転数・車の大きさ(全長×全幅×全高)・最小回転半径は数値が小さいほど高得点。

結果発表!
部門 全10704車種中 RANK
運動性能 488.1pt 6210位 C
運動性能部門 ランキング
ユーティリティ 495.7pt 4448位 C
ユーティリティ部門 ランキング
総合得点 983.8pt 6346位 C
総合得点ランキング

スポーツ性能部門は488.1点で全10704車種中の6210位、ユーティリティ部門は495.7点で4448位、総合得点は983.8点で6346位となりました。各部門、獲得点数が多い車種から順番に並べたランキングを用意してありますのでご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したHS20型 X1(4WD/8AT) の各種スペックを、5人乗SUV2000ccという属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを比較してみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

X1の歴代モデル

3代目 12EF20型 X1
12EF20 X1は2023/02に登場した3代目モデル。参考車両の「M35i xDrive U11」は全長4500mm、全幅1845mm、全高1625mmの車体に、317PS/40.8kgmを発生するB48A20型1998ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。

2代目 HS20型 X1
HS20 X1は2015/10に登場した2代目モデル。参考車両の「xDrive 20i F48」は全長4455mm、全幅1820mm、全高1610mmの車体に、192PS/28.6kgmを発生するB48A20型1998ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。

初代 VL25型 X1
VL25 X1は2010/04に登場した初代モデル。参考車両の「xDrive-25i E84」は全長4470mm、全幅1800mm、全高1545mmの車体に、218PS/28.6kgmを発生するN52B30型2996ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。


人気があるSUVの車種比較


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