AE44M:M8 クーペの性能と維持費 4WD/8AT 2474万円 2021年式

このページでは、BMWの2ドア・4人乗りクーペ、2代目の7BA-AE44M型M8 クーペ Competition【2021/04モデル・625PS/76.5kgm・4WD/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

AE44M M8 クーペ
販売期間:2019/12 - 現行車

画像はBMWより引用
http://www.bmw.co.jp/
投稿日:2022/05/26

ボディサイズが全長4870mm×全幅1905mm×全高1360mm、排気量は4394ccであることから、大雑把に分類すると4.4リットルクラス(4400cc、自動車税は4.5L以下を適用)に属し、全長、全幅、排気量ともに5ナンバー枠を超えていることにより完全無欠の3ナンバー登録車です。いわゆる【高級車】にカテゴライズされます。

駆動方式には車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆる四輪駆動(All Wheel Drive・AWD・Four Wheel Drive・4WDとも)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4870mmであるこの車の場合は「アッパーミディアム」(Upper-Medium:4650mm超-4900mm以下・Eセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


AE44M型 M8 クーペ [4394cc/625PS 4WD/8AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

2代目M8 クーペの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2021/04
GV44M型
[Competition F93]
4.4L-TB・4WD/8AT・2231.0万円
625PS・76.5kgm・8.8km/L
625PS
76.5kgm
8.8km/L
2021/04
AE44M型
[Competition]
4.4L-TB・4WD/8AT・2584.0万円
625PS・76.5kgm・-
625PS
76.5kgm
-
2021/04
AE30型
[840i Cabriolet G14]
3.0L-TB・FR/8AT・1308.0万円
340PS・51.0kgm・11.3km/L
340PS
51.0kgm
11.3km/L
2代目 8シリーズ 型式一覧 G14/G15/G16/F91/F92/F93系まとめ 2018-【全12車種】
M8 クーペの旧型モデル
初代 850CSI型8シリーズ クーペ
850CSI型8シリーズ クーペは1990/03に登場した初代モデル。参考車両の「850CSI E31」は全長4780mm、全幅1855mm、全高1330mmの車体に、381PS/56.1kgmを発生するS70B56型5576ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー BMW
車名&
グレード
M8 クーペ
Competition
その他 コンペティション | 標準モデルは最高出力600PS(441kW)/6000rpm | 最大トルク76.5kgm(750Nm)/1800-5600rpm
お値段 24740000円
車両型式 7BA-AE44M
駆動方式
変速機
4WD・四輪駆動(AWD)
8速AT・8速オートマ車
ドア/定員 2ドア/4名乗車
車体寸法 長4870×幅1905×高1360mm
軸距&
輪距
2825mm
前1625mm/後1630mm
最小半径 5.7m
最低高 125mm
タイヤ 前輪:275/35R20
後輪:285/35R20
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ベンチレーテッドディスク
車両重量 1910kg
エンジン諸元
原動機型式 S63B44B
気筒配列 V型8気筒
排気量4394cc
吸気方式 ターボ
最高出力 625PS[459kW]/6000rpm
最大トルク 76.5kgm[750Nm]/1800-5860rpm
使用燃料 ハイオクガソリン
S63B44B型エンジンの諸元と性能まとめ
V型8気筒とは‥シリンダをV字型に交互で8個配置する方式。中?大排気量のスタンダード。
V型8気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税75500円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税16400円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額8000円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、M8 クーペの新車を2845.1万円(諸費用として371.1万円を加算)にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
  • 【PR】自動車保険は比較で安くなる!

新車で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 4500cc以下 13年未満 75500円
自動車重量税(1年分) 2.0トン以下 13年未満 16400円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
燃料代(年間1万km) 10000km÷7.4km/L×185円/L 250000円
オイル交換(5000km毎) 1回8500円×2回 17000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本24000円×4本÷5年 19200円
任意保険料(月額8000円) 月額8000円×12ヶ月 96000円
ローン完済後の年間維持費 483000円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額474180円×12ヶ月 5690160円
ローン返済中の年間維持費 6173100円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 53500円
名目 金額
自動車税(1年分) 75500円
自動車重量税(1年分) 16400円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
250000円
(175000円)
(125000円)
(75000円)
オイル交換(5000km毎) 17000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 19200円
任意保険料(月額8000円) 96000円
ローン完済後の年間維持費 483000円
名目 金額
車のローン額(1年分) 5690160円
ローン返済中の年間維持費 6173100円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
53500円
  • 初度登録から3年経過車の場合、「4500cc以下で13年未満」クラスの自動車税は75500円、「2.0トン以下で13年未満」クラスの自動車重量税は16400円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに8500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本24000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額8000円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 10・15モード燃費、JC08モード燃費、WLTCモード燃費いずれもデータがないので10.0km/Lを仮の燃費として代入。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした53500円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

このあたりのクラスから理想と現実の違い、つまり「乗りたい車」と「乗ることができる車」は違うことを思い知らされます。うっかり手を出せば「いっ…維持費が高すぎて息ができん!フーッ!フーッ!」と目を白黒させることになりかねません。

さて、M8 クーペ【Competition】の場合、維持費の月額は40300円になります。金銭的にシビアな人からは「車なんてどれもタイヤが4つあるだけなのに、なんでこんなにお金の掛かる車に乗ってるんだ…修行か…」と奇異の目で見られていることでしょう。でも良いんです。愛さえあれば。

M8 クーペの維持費は高い?安い?

「M8 クーペの年間維持費は483000円です!」と断じるのは実に簡単なことですが、「4500ccクラスという枠組みの中で維持費を比べたら高いの?安いの?」という点も外せません。はたしてM8 クーペの維持費は高いのか、安いのか、例によって表を作って差額を求めてみます。


車名年間維持費差額
安いクイックデリバリー200348670円-134330円
7シリーズ433500円-49500円
M8 グランクーペ437500円-45500円
M8 クーペの維持費483000円
セルシオ483200円+200円
基準4500ccクラス平均526100円+43100円
XJ562100円+79100円
S6 セダン596900円+113900円
レンジローバー ヴォーグ610700円+127700円
高いサファリ672900円+189900円

M8 クーペの年間維持費を、4500ccクラスで最も維持費が安いクイックデリバリー200と比較して134330円高く、最も高いサファリと比較して189900円安く、4500ccクラスの平均維持費との比較では43100円安くなっています。

最低額のクイックデリバリー200と最高額のサファリは極端な例としても、4500ccクラスの平均的な維持費との差額を客観的に見て、M8 クーペの維持費は ちょっと安い! と言えそうです。

年間維持費が安い 4500ccクラスの車 ランキング

M8 クーペを維持するための年収要件

せっかく年間維持費を求めましたので、生活に支障を与えず無理なく維持できる年収をシミュレーションしてみましょう。ここでは年収の30%を天使の取り分として上納した残りを可処分所得(手取り収入)とし、うち10%、15%、20%を維持費に充てる場合で計算してみます。
※購入資金&ローン残高は考慮しません。

覚悟%年収月給手取り
10%630万円53万円41万円
15%420万円35万円27万円
20%310万円26万円20万円

維持費を可処分所得の10%までとする場合に必要な年収は630万円(総支給額53万円/月、手取り41万円/月)、ここから月額維持費4.0万円を支払うと残りは37.0万円です。価値観は人それぞれありますが、この年収があればそう負担感なく維持できそうです。

15%まで許容する場合に必要な年収は420万円(総支給額35万円/月、手取り27万円/月)、4.0万円を支払うと残りは23.0万円になります。

さて、手取りの20%を車の維持費に回す覚悟があるなら、年収が310万円(総支給額26万円/月、手取り20万円/月)あれば乗れないことはないでしょう。4.0万円を引くと残りは16.0万円…まあ…余裕があるとは言えません。

多方面に支障が出ることになる禁断の果実…ではありますが、1万km分の燃料代25万円を含んでいるので、意外や意外、案ずるより生むが易し、「思い切って蓋を開けてみたら何とかなっちゃった!」という展開もあり得なくはありません。(ご利用は計画的に)

燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり185円を基準として、-50円となる135円から、+50円となる235円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費7.4km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
135円/L
182440円
[-67560円]
-25円
160円/L
216230円
[-33770円]
-10円
175円/L
236500円
[-13500円]
185円/L250000円
[0円]
+10円
195円/L
263530円
[+13530円]
+25円
210円/L
283800円
[+33800円]
+50円
235円/L
317580円
[+67580円]

燃費7.4km/LのAE44M型 M8 クーペで10000km走行するのに必要な燃料は1351.4L、1リットルあたり185円としたときの燃料代は250000円になります。

参考までに、M8 クーペの燃料タンクは68リットルですので、1351.4Lの給油回数は20回、1回あたりの燃料代は約12500円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては13530円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると33800円、50円も違ってくると67580円にもなります。

これをAE44M型 M8 クーペの年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり185円の場合を483000円としたとき、135円/Lに値下がりすれば415440円(86.0%)に、235円/Lに値上がりすれば550580円(114.0%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(75500円)なり重量税(16400円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

税金の安さは折り紙付き!
バン・トラックの人気車種ランキング!


低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 75500円 28%
自動車重量税 1年分 16400円 6%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 3000km分 75000円 27%
オイル交換 年1回 8500円 3%
タイヤ交換 6年毎 12800円 5%
任意保険料 80% 76800円 28%
合計
[1万kmとの差額]
273900円
-209100円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 75500円 23%
自動車重量税 1年分 16400円 5%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 5000km分 125000円 38%
オイル交換 年1回 8500円 3%
タイヤ交換 6年毎 12800円 4%
任意保険料 85% 81600円 24%
合計
[1万kmとの差額]
328700円
-154300円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 75500円 20%
自動車重量税 1年分 16400円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 7000km分 175000円 45%
オイル交換 年1回 11900円 3%
タイヤ交換 6年毎 12800円 3%
任意保険料 90% 86400円 23%
合計
[1万kmとの差額]
386900円
-96100円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料96000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて209100円安い273900円に、5000km走行では154300円安い328700円に、7000km走行では96100円安い386900円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 75500円 12%
自動車重量税 1年分 16400円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 15000km分 375000円 58%
オイル交換 年3回 51000円 8%
タイヤ交換 2.7年毎 28800円 4%
任意保険料 100% 96000円 14%
合計
[1万kmとの差額]
651600円
+168600円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 75500円 9%
自動車重量税 1年分 16400円 2%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 20000km分 500000円 62%
オイル交換 年4回 68000円 8%
タイヤ交換 2年毎 38400円 5%
任意保険料 100% 96000円 13%
合計
[1万kmとの差額]
803200円
+320200円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。

年間維持費ランキング リスト
輸入車・外車の小型車&普通車編
4500cc以下クラス編
小型車&普通車の新車編
2ドア・クーペ編

M8 クーペの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
暫定基準燃費 7.4km/L
燃料タンク容量 68L
航続距離(カタログ燃費) 503.2km
航続距離(80%燃費) 401.2km
満タンプライス 12580円
1km走行コスト 25.00円
1万円でどこまで行ける? km

10・15モード燃費、JC08モード燃費、WLTPモード燃費ともにデータがないので7.4km/Lを仮の燃費とすると、、燃料タンク容量68リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は503.2kmです。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(6.7km/L)とすると航続距離は455.6km、80%(5.9km/L)だと401.2km、70%(5.2km/L)では353.6kmになります。

燃料タンクに1滴の燃料もない状態から68リットルきっちり満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり185円では12580円、上で計算した航続距離を踏まえると503.2km(80%燃費時401.2km)を走行するのに12580円かかる計算です。

燃費を7.4km/Lとしたときの1km走行コストは25.00円、10万km走行したときの燃料代は万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら万円/年、7年10万kmなら万円/年、5年10万kmなら万円/年、3年10万kmなら万円/年となります。


カタログデータから見えてくる要素

S63B44B型エンジン簡易性能曲線図
各回転域での馬力
1800回転時の馬力 192PS
5860回転時の馬力 626PS
6000回転時の馬力 625PS
各回転域でのトルク
1800回転時のトルク 76.5kgm
5860回転時のトルク 76.5kgm
6000回転時のトルク 74.6kgm
S63B44B型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているS63B44型4394cc、V型8気筒のターボエンジンは6000回転時に最高出力625馬力を、1800-5860回転時に最大トルク76.5kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、アイドリングとそれほど変わらないような回転数から最大トルクが発生するこのエンジンは、坂道発進も平気の平左、MT車でもエンスト知らず、扱いやすさにかけては右に出るものがありません。ディーゼル車やダウンサイジングターボに多くあります。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する1800rpmから最高出力が発生する6000rpmまで」の4200rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は70.0%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
4500cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
4500cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ3.056kg/PS(1910kg/625PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ3.056kg/PS
車体+1人3.144kg/PS
車体+4人3.408kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg3.152kg/PS
車体+70kg3.168kg/PS
車体+80kg3.184kg/PS
車体+90kg3.200kg/PS
車体+100kg3.216kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは3.144kg/PS(1965kg/625PS)となり、数値としては0.088kg、比率にすると2.9%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの4人が搭乗した場合、車両重量に220kgがプラスされてパワーウェイトレシオは3.408kg/PS(2130kg/625PS)となり、数値としては0.352kg、比率にすると11.5%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

AE44M M8 クーペのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2021/04

-
M8 クーペ
3.144kg/PS
1965kg/625PS|4.4L-TB
[車体のみPWR:3.056]
2014/04

車種詳細
GT-R Nismo
2.958kg/PS
1775kg/600PS|3.8L-TT
車体のみPWR:2.867
2016/07

車種詳細
GT-R
3.184kg/PS
1815kg/570PS|3.8L-TT
車体のみPWR:3.088
2012/08

車種詳細
コルベット クーペ
2.926kg/PS
1495kg/511PS|7.0L-NA
車体のみPWR:2.818
2019/10

車種詳細
GT-R Nismo
2.958kg/PS
1775kg/600PS|3.8L-TT
車体のみPWR:2.867
2011/11

車種詳細
GT-R
3.264kg/PS
1795kg/550PS|3.8L-TT
車体のみPWR:3.164

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ3.144kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

2.830kg/PSから3.458kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、日産の4人乗りクーペ「R35型 GT-R Nismo」、日産の4人乗りクーペ「R35型 GT-R」、シボレーの2人乗りクーペ「X245A型 コルベット クーペ」、日産の4人乗りクーペ「R35型 GT-R Nismo」、日産の4人乗りクーペ「R35型 GT-R」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

AE44M型 M8 クーペ [Competition]のライバル車種|3.144kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は327.2PS/tとなっています。


M8 クーペがバイクと競争するなら…?


車種詳細
CB1300SF|1284cc
3.140kg/PS
314kg/100.0PS/11.62kgm
[車体のみPWR:2.590]
1速ギヤ速度:75.4km/h
最小TWR:0.638
2021/04

-
M8 クーペ|4394cc
3.144kg/PS
1965kg/625PS/76.5kgm
[車体のみPWR:3.056]
1速ギヤ速度:50.8km/h
最小TWR:0.560

車種詳細
ZRX1200R|1164cc
3.168kg/PS
301kg/95.0PS/10.30kgm
[車体のみPWR:2.589]
1速ギヤ速度:80.6km/h
最小TWR:0.681

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではM8 クーペとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

SC54 CB1300SFと競争してみる

まずM8 クーペより少しPWRが低いバイクとして、ホンダのCB1300SFが挙げられます。PWRの3.140kg/PSは車両重量259kgにライダーの体重55kgを加えた314kgを、最高出力100.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はCB1300SFに24.6km/h劣り、1速TWRは0.078kg勝る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

ZRT20A ZRX1200Rと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、カワサキのZRX1200Rが挙げられます。PWRの3.168kg/PSは車両重量246kg+55kgの301kgを、最高出力95.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は29.8km/h劣り、1速TWRは0.121kg勝る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.735
平均ピストンスピード 17.66m/s
トルクウェイトレシオ 24.97kg/kgm
1馬力あたりのお値段 39584円
排気量1Lあたり馬力 142.24PS/L
排気量1Lあたりトルク 17.41kgm/L
1気筒あたりの馬力 78.1PS
1気筒あたりのトルク 9.6kgm
パワーバンド比率 70.0%
燃費×馬力 No data
各種ランキング
クーペのPWR
4.0~4.5L以下のPWR

トルクウェイトレシオは24.97kg/kgm(1910kg/76.5kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が24740000円、最高出力が625馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は39584円、逆に1万円あたりでは0.25馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は323399円、1万円あたりでは0.03kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
4500cc以下の車編
クーペ編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は142.24PS/L、トルクは17.41kgm/L、1気筒あたりの馬力は78.1馬力、トルクは9.6kgmとなり、このエンジンが625馬力を6000回転で発生させているときの平均ピストンスピードは17.66m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が88.3mmであるS63B44型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は6800回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.735になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、走ってよし、曲がってよしで至れり尽くせりのオールラウンダーであると言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング


M8 クーペでの車中泊

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.704m
期待される荷室の幅 1.505m
対角線の長さ 2.273m
期待される荷室の面積 2.565m²

縦方向の長さが1.704m(対角線では2.273m)などという破格のクラスになると、これはもう四の五の言わず車に住むべきです。

これだけの車を所持できる素養は持ち得ているのですから、細かいことは気にせずあらゆる支配からの卒業を宣言し、信じられぬ大人との争いに終止符を打ちましょう。

セダンやクーペであっても後部座席の背もたれを取り外してトランクルームと貫通させて荷室長を確保すれば良いだけの話です。たまに背もたれを取り外してもトランクルームと繋がっていなかったり、頑強な補強バーが入っていて邪魔されることもありますが、恐らく稀なケースです。

車中泊にあると嬉しいアイテム

ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合6000rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした6500回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 6500rpm|タイヤサイズ 285/35R20|タイヤ直径 70.8cm|円周長 222.4cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
6500rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 5.000 15.77 -
-
55km/h 11820rpm 3407.9kgm
2速 3.200 10.09 0.640 1-2/
4160rpm
86km/h 7560rpm 2181.1kgm
3速 2.143 6.76 0.670 2-3/
4360rpm
128km/h 5070rpm 1460.6kgm
4速 1.720 5.42 0.803 3-4/
5220rpm
160km/h 4070rpm 1172.3kgm
5速 1.313 4.14 0.763 4-5/
4960rpm
209km/h 3100rpm 894.9kgm
6速 1.000 3.15 0.762 5-6/
4950rpm
275km/h 2360rpm 681.6kgm
7速 0.823 2.60 0.823 6-7/
5350rpm
334km/h 1950rpm 560.9kgm
8速 0.640 2.02 0.778 7-8/
5060rpm
430km/h 1510rpm 436.2kgm
Final 3.154 レシオカバレッジ(変速比幅)7.812

  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数1800-5860rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.154)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(76.5kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.154)÷タイヤの有効半径(0.354m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は8速ギヤの430km(6000rpmでは396.6km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが1800-5860回転で最大トルク76.5kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば24.97kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(3.056kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと3407.9kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1910kg)を1速ギヤの最大駆動力(3407.9kgm)で割ってみると0.560kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する6000回転でのトルク(74.6kgm)からTWRを算出すると0.575kg/kgmとなり、1800-6000回転の回転域では0.560-0.575kg/kgmの間で推移することがわかります。


おまけ:6000rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

AE44M型M8 クーペに搭載されたS63B44型4394ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する6000rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

6000rpmでの速度とシフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ51km/h-
2速ギヤ79km/h3840rpm
3速ギヤ118km/h4020rpm
4速ギヤ148km/h4820rpm
5速ギヤ193km/h4580rpm
6速ギヤ254km/h4570rpm
7速ギヤ308km/h4940rpm
8速ギヤ397km/h4670rpm

まず1速ギヤで6000rpmまで引っ張ると51km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は6000rpmから3840rpmまで落ち、そこから6000rpmまで加速を続けると速度は79km/h(+28km/h)になります。

3速ギヤでは4020rpmまで落ちて6000rpmで118km/h(+39km/h)に、4速ギヤでは4820rpmまで落ちて6000rpmで148km/h(+30km/h)に、5速ギヤでは4580rpmまで落ちて6000rpmで193km/h(+45km/h)になります。

続いて6速ギヤでは4570rpmまで落ちて6000rpmで254km/h(+61km/h)に、7速ギヤでは4940rpmまで落ちて6000rpmで308km/h(+54km/h)に、8速ギヤでは4670rpmまで落ちて6000rpmで397km/h(+89km/h)という具合に加速していくイメージです。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 4730 7090 9450 11820 14180 16550 21270
2速 3030 4540 6050 7560 9080 10590 13610
3速 2030 3040 4050 5070 6080 7090 9120
4速 1630 2440 3250 4070 4880 5690 7320
5速 1240 1860 2480 3100 3720 4340 5590
6速 950 1420 1890 2360 2840 3310 4250
7速 780 1170 1560 1950 2330 2720 3500
8速 610 910 1210 1510 1820 2120 2720
※赤い数字は暫定レブリミット(6500rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.640)を選択して時速100kmにて走行すると1510回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは910回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1060回転、一般的な高速道路の80km/hでは1210回転、100km/hでは1510回転、制限速度が120km/hになると1820回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは2720回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 8 17 25 34 42 51 59 68
2速 13 26 40 53 66 79 93 106
3速 20 39 59 79 99 118 138 158
4速 25 49 74 98 123 148 172 197
5速 32 64 97 129 161 193 226 258
6速 42 85 127 169 212 254 296 338
7速 51 103 154 206 257 308 360 411
8速 66 132 198 264 331 397 463 529

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(6500回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。

純正装着タイヤの285/35R20と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 285/35R20 | 直径 708mm

-20mm
幅265mm
-10mm
幅275mm
変更なし
幅285mm
+10mm
幅295mm
+20mm
幅305mm
-5%
30
扁平
265/30R20
37.7km/h
直径667mm
径差-41mm
275/30R20
38.0km/h
直径673mm
径差-35mm
285/30R20
38.4km/h
直径679mm
径差-29mm
295/30R20
38.7km/h
直径685mm
径差-23mm
305/30R20
39.0km/h
直径691mm
径差-17mm
0%
35
扁平
265/35R20
39.2km/h
直径694mm
径差-14mm
275/35R20
39.6km/h
直径701mm
径差-7mm
285/35R20
40.0km/h
708mm
0mm
295/35R20
40.4km/h
直径715mm
径差+7mm
305/35R20
40.8km/h
直径722mm
径差+14mm
+5%
40
扁平
265/40R20
40.7km/h
直径720mm
径差+12mm
275/40R20
41.1km/h
直径728mm
径差+20mm
285/40R20
41.6km/h
直径736mm
径差+28mm
295/40R20
42.0km/h
直径744mm
径差+36mm
305/40R20
42.5km/h
直径752mm
径差+44mm
+10%
45
扁平
265/45R20
42.2km/h
直径747mm
径差+39mm
275/45R20
42.7km/h
直径756mm
径差+48mm
285/45R20
43.2km/h
直径765mm
径差+57mm
295/45R20
43.7km/h
直径774mm
径差+66mm
305/45R20
44.2km/h
直径783mm
径差+75mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、265/35R20 、275/30R20、275/35R20 、285/30R20 、295/30R20 、305/30R20あたりのタイヤがおすすめです。

285/35R20のタイヤ幅を265mmから315mmまで、扁平率を20%から50%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、285/35R20の適応サイズと性能の変化 [AE44M型M8 クーペ編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
【PR】285/35R20のタイヤ銘柄と通販価格

AE44M型M8 クーペ[4.4Lターボ 4WD/8AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト3.056kg/ps68.37
1速ギヤ加速性能0.560kg/kgm71.71
1L換算馬力142.24ps/L64.18
1L換算トルク17.41kgm/L54.57
WB/TR比1.73553.92
ワイド&ロー指数0.71462.96
前面の面積2.591m²51.01
最低地上高125mm61.99
スポーツ性能部門の得点488.71

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
燃費-41.40
年間維持費483000円35.68
100kmh回転数1510rpm62.99
航続距離-26.05
車の大きさ12.617m³54.61
室内の広さ(仮) 2.288m³39.25
最小回転半径5.7m39.18
馬力単価39584円26.30
ユーティリティ部門の得点325.46

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した AE44M型M8 クーペ[4.4Lターボ 4WD/8AT] の総合得点は 814.17 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したAE44M型M8 クーペ(4WD/8AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのクーペ」、「4500ccのクーペ」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

M8 クーペの歴代モデル

2代目 BC44型 8シリーズ カブリオレ
BC44 8シリーズ カブリオレは2018/11に登場した2代目モデル。参考車両の「M850i xDrive G14」は全長4855mm、全幅1900mm、全高1345mmの車体に、530PS/76.5kgmを発生するN63B44型4394ccエンジンを搭載した4人乗りオープンカー。

初代 E50型 8シリーズ クーペ
E50 8シリーズ クーペは1990/03に登場した初代モデル。参考車両の「850i 50-12 E31」は全長4780mm、全幅1865mm、全高1340mmの車体に、300PS/45.9kgmを発生するM70B50型4987ccエンジンを搭載した4人乗りクーペ。