3C30:M4 クーペの性能と維持費 FR/6MT 4人 1075万円 2014年式

このページでは、BMWの2ドア・4人乗りクーペ、初代のCBA-3C30型M4 クーペ Coupe F82【2014/07モデル・431PS/56.1kgm・FR/MT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

3C30 M4 クーペ
販売期間:2014/07 - 2021/09

画像はBMWより引用
http://www.bmw.co.jp/
投稿:2014/11/25|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長4685mm×全幅1870mm×全高1385mm、排気量は2979ccであることから、大雑把に分類すると3.0リットルクラス(3000cc、自動車税は3.0L以下を適用)に属し、全長、全高は5ナンバー枠ながら全幅が1.7mを超え、排気量も2000ccを超えていることにより3ナンバー登録になります。比較的コンパクトなボディに大きめなエンジンの組み合わせは世界戦略車(グローバルカー)やちょっとした高級車に良くあるパターンです。

駆動方式にはエンジンを車体の前方に搭載し、後輪のみを駆動する、フロントエンジン・リヤドライブ方式(後輪駆動・FR・RWDとも)を採用しています。前輪は操舵、後輪は駆動と役割分担が異なることから優れたハンドリングを得られるとされ、運転の質を求める人々から絶大なる支持を集めます。高級車の代名詞的な駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4685mmであるこの車の場合は「アッパーミディアム」(Upper-Medium:4650mm超-4900mm以下・Eセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


3C30型 M4 クーペ [2979cc/431PS FR/6MT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

初代M4 クーペの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2016/04
3C30型
[GTS]
3.0L-TB | FR/7AT
| 1950.0万円
500PS
61.2kgm
11.4km/L
2016/04
4D20型
[420i F36]
2.0L-TB | FR/8AT
| 528.0万円
184PS
27.5kgm
16.0km/L
2016/04
4P30型
[440i Luxury F32]
3.0L-TB | FR/8AT
| 792.0万円
326PS
45.9kgm
13.5km/L
初代M4 クーペの車両型式・グレード一覧【全18車種】
M4 クーペの新型モデル
2代目 52AZ30型M4 クーペ
52AZ30型M4 クーペは2021/09に登場した2代目モデル。参考車両の「Competition G82」は全長4805mm、全幅1885mm、全高1395mmの車体に、510PS/66.3kgmを発生するS58B30型2992ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー BMW
車名&
グレード
M4 クーペ
Coupe F82
その他 -
お値段 10750000円
車両型式 CBA-3C30
駆動方式
変速機
FR・後輪駆動(RWD,2WD)
6速MT・6速マニュアル車
ドア/定員 2ドア/4名乗車
車体寸法 長4685×幅1870×高1385mm
軸距&
輪距
2810mm
前1580mm/後1605mm
最小半径 5.9m
最低高 120mm
タイヤ 前輪:255/40R18
後輪:275/40R18
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ベンチレーテッドディスク
車両重量 1610kg
エンジン諸元
原動機型式 S55B30A
気筒配列 直列6気筒
排気量2979cc
圧縮比10.2
吸気方式 ターボ
最高出力 431PS[317kW]/7300rpm
最大トルク 56.1kgm[550Nm]/1850-5500rpm
使用燃料 ハイオクガソリン
JC08燃費 11.6km/L(27.3mpg)
100km燃費 8.6L/100km
S55B30A型エンジンの諸元と性能まとめ
直列6気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に6個配置する方式。理論上では完全バランスなれど今や絶滅危惧種。
直列6気筒エンジンを搭載する車種の一覧
直列6気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税51000円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税16400円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額6500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2014/07モデルのM4 クーペを10年落ちの中古で650.4万円にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    M4 クーペの2014/07モデルの場合、2024年現在では10年が経過しているため、新車価格の55%である591.3万円に諸経費として59.1万円を足した650.4万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2014年式を10年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 3000cc以下 13年未満 51000円
自動車重量税(1年分) 2.0トン以下 13年未満 16400円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
10000km÷10.8×180円/L
7000km÷10.8km/L×180円/L
5000km÷10.8km/L×180円/L
3000km÷10.8km/L×180円/L
166670円
(116670円)
(83340円)
(50000円)
オイル交換(5000km毎) 1回6500円×2回 13000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本18000円×4本÷5年 14400円
任意保険料(月額6500円) 月額6500円×12ヶ月 78000円
ローン完済後の年間維持費 348300円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額108410円×12ヶ月 1300920円
ローン返済中の年間維持費 1649300円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 53500円
名目 金額
自動車税(1年分) 51000円
自動車重量税(1年分) 16400円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
166670円
(116670円)
(83340円)
(50000円)
オイル交換(5000km毎) 13000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 14400円
任意保険料(月額6500円) 78000円
ローン完済後の年間維持費 348300円
名目 金額
車のローン額(1年分) 1300920円
ローン返済中の年間維持費 1649300円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
53500円
  • 初度登録から10年経過車の場合、「3000cc以下で13年未満」クラスの自動車税は51000円、「2.0トン以下で13年未満」クラスの自動車重量税は16400円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに6500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本18000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額6500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした53500円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

お財布に厚みが増した勢いで少し色気を出して、自身の車にステータス性を欲すると月換算で2万円~3万円の間、年間にすると24万円~36万円のクラスです。M4 クーペ【Coupe F82】の場合、維持費の月額は29100円(ローン完済前は137500円)になります。

口癖のように「もうちょっと維持費が安ければねえ…?」なんて呟くその姿は自慢げなようであり、しかし哀愁を帯びているようでもあり対応に困ります。より維持費の掛からない新しい車を買うほどではない、が、維持費のことを考えずにもいられない、そんなクラスです。全体から見るとこの辺りから面白味のある車が増えてくるイメージです。


燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり180円を基準として、-50円となる130円から、+50円となる230円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費10.8km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
130円/L
120380円
[-46290円]
-25円
155円/L
143530円
[-23140円]
-10円
170円/L
157420円
[-9250円]
180円/L166670円
[0円]
+10円
190円/L
175940円
[+9270円]
+25円
205円/L
189830円
[+23160円]
+50円
230円/L
212980円
[+46310円]

燃費10.8km/Lの3C30型 M4 クーペで10000km走行するのに必要な燃料は926L、1リットルあたり180円としたときの燃料代は166670円になります。

参考までに、M4 クーペの燃料タンクは60リットルですので、926Lの給油回数は16回、1回あたりの燃料代は約10420円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては9270円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると23160円、50円も違ってくると46310円にもなります。

これを3C30型 M4 クーペの年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり180円の場合を348300円としたとき、130円/Lに値下がりすれば302010円(86.7%)に、230円/Lに値上がりすれば394610円(113.3%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(51000円)なり重量税(16400円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 51000円 25%
自動車重量税 1年分 16400円 8%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 3000km分 50000円 24%
オイル交換 年1回 6500円 3%
タイヤ交換 6年毎 9600円 5%
任意保険料 80% 62400円 31%
合計
[1万kmとの差額]
204800円
-143500円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 51000円 21%
自動車重量税 1年分 16400円 7%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 5000km分 83340円 34%
オイル交換 年1回 6500円 3%
タイヤ交換 6年毎 9600円 4%
任意保険料 85% 66360円 27%
合計
[1万kmとの差額]
242100円
-106200円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 51000円 18%
自動車重量税 1年分 16400円 6%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 7000km分 116670円 41%
オイル交換 年1回 9100円 3%
タイヤ交換 6年毎 9600円 3%
任意保険料 90% 70200円 26%
合計
[1万kmとの差額]
281800円
-66500円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料78000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて143500円安い204800円に、5000km走行では106200円安い242100円に、7000km走行では66500円安い281800円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 51000円 11%
自動車重量税 1年分 16400円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 15000km分 250010円 54%
オイル交換 年3回 39000円 8%
タイヤ交換 2.7年毎 21600円 5%
任意保険料 100% 78000円 16%
合計
[1万kmとの差額]
464900円
+116600円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 51000円 9%
自動車重量税 1年分 16400円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 20000km分 333340円 59%
オイル交換 年4回 52000円 9%
タイヤ交換 2年毎 28800円 5%
任意保険料 100% 78000円 13%
合計
[1万kmとの差額]
568400円
+220100円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。



M4 クーペの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
JC08モード燃費 11.6km/L
燃料タンク容量 60L
航続距離(カタログ燃費) 696.0km
航続距離(80%燃費) 558.0km
満タンプライス 10800円
1km走行コスト 15.52円
1万円でどこまで行ける? 644.4km
車両価格/航続距離 15445円/km

JC08モード燃費が11.6km/L、燃料タンク容量60リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は696.0kmになります。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(10.4km/L)とすると624.0km、80%(9.3km/L)だと558.0km、70%(8.1km/L)では486.0kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり180円で60リットルの給油をすると10800円、上で計算した航続距離を踏まえると696.0km(80%燃費時558.0km)を走行するのに10800円かかる計算です。

燃費を10.8km/Lとしたときの1km走行コストは15.52円、10万km走行したときの燃料代は155.2万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら15.5万円/年、7年10万kmなら22.2万円/年、5年10万kmなら31.0万円/年、3年10万kmなら51.7万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば644.4km(往復なら片道322.2km)、カタログ値の80%なら515.6km(片道257.8km)離れたところまで行くことができます。

ちなみに、1回の給油で696.0kmの距離を移動できる3C30型 M4 クーペ [Coupe F82]という乗り物を、1075.0万円で手に入れたと考えたとき、この車が1km走行するにあたっては「15445円の値打ちがある!」と言える、かもしれません。


カタログデータから見えてくる要素

S55B30A型エンジン簡易性能曲線図
S55B30A型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
1850回転時の馬力 145PS
5500回転時の馬力 431PS
7300回転時の馬力 431PS
各回転域でのトルク
1850回転時のトルク 56.1kgm
5500回転時のトルク 56.1kgm
7300回転時のトルク 42.3kgm
S55B30A型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているS55B30型2979cc、直列6気筒のターボエンジンは7300回転時に最高出力431馬力を、1850-5500回転時に最大トルク56.1kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、アイドリングとそれほど変わらないような回転数から最大トルクが発生するこのエンジンは、坂道発進も平気の平左、MT車でもエンスト知らず、扱いやすさにかけては右に出るものがありません。ディーゼル車やダウンサイジングターボに多くあります。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する1850rpmから最高出力が発生する7300rpmまで」の5450rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は74.7%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
3000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
3000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ3.735kg/PS(1610kg/431PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ3.735kg/PS
車体+1人3.863kg/PS
車体+4人4.246kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg3.875kg/PS
車体+70kg3.898kg/PS
車体+80kg3.921kg/PS
車体+90kg3.944kg/PS
車体+100kg3.968kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは3.863kg/PS(1665kg/431PS)となり、数値としては0.128kg、比率にすると3.4%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの4人が搭乗した場合、車両重量に220kgがプラスされてパワーウェイトレシオは4.246kg/PS(1830kg/431PS)となり、数値としては0.511kg、比率にすると13.7%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。


3C30 M4 クーペのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2014/07

-
M4 クーペ
3.863kg/PS
1665kg/431PS|3.0L-TB
[車体のみPWR:3.735]
2015/12

車種詳細
Aクラス
4.239kg/PS
1615kg/381PS|2.0L-TB
車体のみPWR:4.094
2015/01

車種詳細
RC-F
3.847kg/PS
1835kg/477PS|5.0L-NA
車体のみPWR:3.732
2013/09

車種詳細
IS-F
4.058kg/PS
1745kg/430PS|5.0L-NA
車体のみPWR:3.930
2015/11

車種詳細
GS-F
3.952kg/PS
1885kg/477PS|5.0L-NA
車体のみPWR:3.836
2016/08

車種詳細
NSX
3.619kg/PS
1835kg/507PS|3.5L-TT
車体のみPWR:3.511

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ3.863kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

3.477kg/PSから4.249kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、メルセデスベンツの5人乗りハッチバック「176052型 Aクラス」、レクサスの4人乗りクーペ「USC10型 RC-F」、レクサスの4人乗りセダン「USE20型 IS-F」、レクサスの5人乗りセダン「URL10型 GS-F」、ホンダの2人乗りクーペ「NC1型 NSX」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

3C30型 M4 クーペ [Coupe F82]とパワーウェイトレシオが近い車種|3.863kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は267.7PS/tとなっています。


M4 クーペがバイクと競争するなら…?


車種詳細
V45マグナ|748cc
3.857kg/PS
297kg/77.0PS/6.60kgm
[車体のみPWR:3.143]
1速ギヤ速度:72.1km/h
最小TWR:0.779
2014/07

-
M4 クーペ|2979cc
3.863kg/PS
1665kg/431PS/56.1kgm
[車体のみPWR:3.735]
1速ギヤ速度:65.5km/h
最小TWR:0.683

車種詳細
CB750|747cc
3.867kg/PS
290kg/74.8PS/6.53kgm
[車体のみPWR:3.133]
1速ギヤ速度:74.1km/h
最小TWR:0.836

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではM4 クーペとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

RC28 V45マグナと競争してみる

まずM4 クーペより少しPWRが低いバイクとして、ホンダのV45マグナが挙げられます。PWRの3.857kg/PSは車両重量242kgにライダーの体重55kgを加えた297kgを、最高出力77.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はV45マグナに6.6km/h劣り、1速TWRは0.096kg勝る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

RC42 CB750と競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、ホンダのCB750が挙げられます。PWRの3.867kg/PSは車両重量235kg+55kgの290kgを、最高出力74.8PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は8.6km/h劣り、1速TWRは0.153kg勝る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.764
平均ピストンスピード 21.80m/s
トルクウェイトレシオ 28.70kg/kgm
1馬力あたりのお値段 24942円
排気量1Lあたり馬力 144.68PS/L
排気量1Lあたりトルク 18.83kgm/L
1気筒あたりの馬力 71.8PS
1気筒あたりのトルク 9.3kgm
パワーバンド比率 74.7%
燃費×馬力 4650.5pt
各種ランキング
クーペのPWR
2.5~3.0Lターボ車のPWR

トルクウェイトレシオは28.70kg/kgm(1610kg/56.1kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が10750000円、最高出力が431馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は24942円、逆に1万円あたりでは0.40馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は191622円、1万円あたりでは0.05kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
3000cc以下の車編
クーペ編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は144.68PS/L、トルクは18.83kgm/L、1気筒あたりの馬力は71.8馬力、トルクは9.3kgmとなり、このエンジンが431馬力を7300回転で発生させているときの平均ピストンスピードは21.80m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が89.6mmであるS55B30型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は6700回転です。●最高出力を発生している時点で既に20.0m/sを超えているこのエンジンは実に良く設計された秀逸なエンジンであると言えます。一昔(二昔?)前の常識を覆す誉れ高きエンジンですので、ぜひとも重要文化遺産に登録して後世に伝えていかねばなりません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.764になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、走ってよし、曲がってよしで至れり尽くせりのオールラウンダーであると言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が10.79km/L、最高出力が431PSであるこの車の獲得ポイントは4650.5ptになります。
戯れに車両重量1610kgを100kg単位にした16.1で割ってみたところ、その数値は288.85ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)



M4 クーペでの車中泊

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.64m
期待される荷室の幅 1.47m
対角線の長さ 2.20m
期待される荷室の面積 2.41m²

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

縦方向の長さが1.64m(対角線では2.20m)ともなると、もはや車の中で生活しても良いんじゃないかと錯覚しかねないほど快適な睡眠が約束されます。

日頃の行いが悪いとか、人様には言えないことをやらかしたとか、誰の顔も見たくないなどの訳アリで家に帰れず、やむなく車中泊をしてみたが最期、あまりの気楽さに心を奪われ流浪の民となりかねません。

セダンやクーペであっても後部座席の背もたれを取り外してトランクルームと貫通させて荷室長を確保すれば良いだけの話です。たまに背もたれを取り外してもトランクルームと繋がっていなかったり、頑強な補強バーが入っていて邪魔されることもありますが、恐らく稀なケースです。
車中泊にあると嬉しいアイテム


ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合7300rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした7800回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 7800rpm|タイヤサイズ 275/40R18|タイヤ直径 67.7cm|円周長 212.7cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
7800rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 4.110 14.23 -
-
70km/h 11150rpm 2358.2kgm
2速 2.315 8.01 0.563 1-2/
4390rpm
124km/h 6280rpm 1328.3kgm
3速 1.542 5.34 0.666 2-3/
5190rpm
186km/h 4180rpm 884.7kgm
4速 1.179 4.08 0.765 3-4/
5970rpm
244km/h 3200rpm 676.5kgm
5速 1.000 3.46 0.848 4-5/
6610rpm
288km/h 2710rpm 573.8kgm
6速 0.846 2.93 0.846 5-6/
6600rpm
340km/h 2290rpm 485.4kgm
Final 3.462 レシオカバレッジ(変速比幅)4.858

ギヤの繋がりイメージ
3C30型M4 クーペ6MT車のギヤ比イメージ
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数1850-5500rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.462)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(56.1kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.462)÷タイヤの有効半径(0.3385m)で算出。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は6速ギヤの340km(7300rpmでは318.1km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

おまけ:7300rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

7300rpmでの速度と
シフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ65km/h-
2速ギヤ116km/h4110rpm
3速ギヤ175km/h4860rpm
4速ギヤ228km/h5580rpm
5速ギヤ269km/h6190rpm
6速ギヤ318km/h6180rpm

3C30型M4 クーペに搭載されたS55B30型2979ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する7300rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

まず1速ギヤで7300rpmまで引っ張ると65km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は7300rpmから4110rpmまで落ち、そこから7300rpmまで加速を続けると速度は116km/h(+51km/h)になります。

3速ギヤでは4860rpmまで落ちて7300rpmで175km/h(+59km/h)に、4速ギヤでは5580rpmまで落ちて7300rpmで228km/h(+53km/h)になります。

続いて5速ギヤでは6190rpmまで落ちて7300rpmで269km/h(+41km/h)に、6速ギヤでは6180rpmまで落ちて7300rpmで318km/h(+49km/h)という具合に加速していくイメージです。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが1850-5500回転で最大トルク56.1kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば28.70kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(3.735kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと2358.2kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1610kg)を1速ギヤの最大駆動力(2358.2kgm)で割ってみると0.683kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する7300回転でのトルク(42.3kgm)からTWRを算出すると0.91kg/kgmとなり、1850-7300回転の回転域では0.683-0.91kg/kgmの間で推移することがわかります。


ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 4460 6690 8920 11150 13380 15610 20070
2速 2510 3770 5020 6280 7540 8790 11300
3速 1670 2510 3350 4180 5020 5860 7530
4速 1280 1920 2560 3200 3840 4480 5760
5速 1090 1630 2170 2710 3260 3800 4880
6速 920 1380 1840 2290 2750 3210 4130
※赤い数字は暫定レブリミット(7800rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.846)を選択して時速100kmにて走行すると2300回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1380回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1610回転、一般的な高速道路の80km/hでは1840回転、100km/hでは2300回転、制限速度が120km/hになると2750回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは4130回転まで回ります。

一般的な自動車であれば時速100kmでの巡航回転数は2500回転付近に落ち着くようですが、その中でも若干低めの回転数となっています。標準的なギヤ比の範囲内ながらも加速よりも静粛性や燃費に重きを置いた設定なので、急な坂道や長く続く坂道では積極的にギヤを1段下げる操作が必要になるかもしれません。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 9 18 27 36 45 54 63 72
2速 16 32 48 64 80 96 111 127
3速 24 48 72 96 120 143 167 191
4速 31 63 94 125 156 188 219 250
5速 37 74 111 147 184 221 258 295
6速 44 87 131 174 218 261 305 349

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(7800回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。


純正装着タイヤの275/40R18と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 275/40R18 | 直径 677mm

-20mm
幅255mm
-10mm
幅265mm
変更なし
幅275mm
+10mm
幅285mm
+20mm
幅295mm
-5%
35
扁平
255/35R18
37.6km/h
直径636mm
径差-41mm
265/35R18
38.0km/h
直径643mm
径差-34mm
275/35R18
38.4km/h
直径650mm
径差-27mm
285/35R18
38.8km/h
直径657mm
径差-20mm
295/35R18
39.2km/h
直径664mm
径差-13mm
0%
40
扁平
255/40R18
39.1km/h
直径661mm
径差-16mm
265/40R18
39.5km/h
直径669mm
径差-8mm
275/40R18
40.0km/h
677mm
0mm
285/40R18
40.5km/h
直径685mm
径差+8mm
295/40R18
40.9km/h
直径693mm
径差+16mm
+5%
45
扁平
255/45R18
40.6km/h
直径687mm
径差+10mm
265/45R18
41.1km/h
直径696mm
径差+19mm
275/45R18
41.7km/h
直径705mm
径差+28mm
285/45R18
42.2km/h
直径714mm
径差+37mm
295/45R18
42.7km/h
直径723mm
径差+46mm
+10%
50
扁平
255/50R18
42.1km/h
直径712mm
径差+35mm
265/50R18
42.7km/h
直径722mm
径差+45mm
275/50R18
43.2km/h
直径732mm
径差+55mm
285/50R18
43.8km/h
直径742mm
径差+65mm
295/50R18
44.4km/h
直径752mm
径差+75mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、255/40R18 、265/35R18、265/40R18 、275/35R18 、285/35R18 、295/35R18あたりのタイヤがおすすめです。

275/40R18のタイヤ幅を255mmから305mmまで、扁平率を25%から55%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、275/40R18の適応サイズと性能の変化 [3C30型M4 クーペ編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
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3C30型M4 クーペ[3.0Lターボ FR/6MT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト3.735kg/ps66.50
1速ギヤ加速性能0.683kg/kgm69.04
1L換算馬力144.68ps/L65.33
1L換算トルク18.83kgm/L59.19
WB/TR比1.76450.93
ワイド&ロー指数0.74160.99
前面の面積2.590m²50.96
最低地上高120mm63.98
スポーツ性能部門の得点486.92

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
JC08燃費11.6km/L40.67
年間維持費348300円48.08
100kmh回転数2300rpm52.51
航続距離696.0km48.96
車の大きさ12.134m³52.77
室内の広さ(仮) 2.200m³38.44
最小回転半径5.9m35.00
馬力単価24942円45.42
ユーティリティ部門の得点361.85

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した 3C30型M4 クーペ[3.0Lターボ FR/6MT] の総合得点は 848.77 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介した3C30型M4 クーペ(FR/6MT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのクーペ」、「3000ccのクーペ」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

M4 クーペの歴代モデル

2代目 12AP20型 4シリーズ クーペ
12AP20 4シリーズ クーペは2020/10に登場した2代目モデル。参考車両の「420i Standard G22」は全長4775mm、全幅1850mm、全高1395mmの車体に、184PS/30.6kgmを発生するB48B20型1998ccエンジンを搭載した4人乗りクーペ。

初代 4A20型 4シリーズ グランクーペ
4A20 4シリーズ グランクーペは2013/09に登場した初代モデル。参考車両の「420i xDrive F36」は全長4640mm、全幅1825mm、全高1410mmの車体に、184PS/27.5kgmを発生するN20B20型1997ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。