32AX20:4シリーズ グランクーペの性能と維持費 4WD/8AT 679万円

このページでは、BMWの5ドア・5人乗りセダン、2代目の3DA-32AX20型4シリーズ グランクーペ 420d xDrive GranCoupe G26【2022/02モデル・190PS/40.8kgm・4WD/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

32AX20 4シリーズ グランクーペ
販売期間:2020/10 - 現行車

画像はBMWより引用
http://www.bmw.co.jp/
投稿日:2023/01/14

ボディサイズが全長4785mm×全幅1850mm×全高1450mm、排気量は1995ccであることから、大雑把に分類すると2.0リットルクラス(2000cc、自動車税は2.0L以下を適用)に属し、排気量は2000cc以下なれど、全長と全幅が5ナンバー枠を超えていることにより3ナンバー登録になります。車体が大きい割りに排気量が小さいものの、ターボによる過給のおかげで非力さを感じることはなさそうです。

駆動方式には車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆる四輪駆動(All Wheel Drive・AWD・Four Wheel Drive・4WDとも)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4785mmであるこの車の場合は「アッパーミディアム」(Upper-Medium:4650mm超-4900mm以下・Eセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


32AX20型 4シリーズ グランクーペ [1995cc/190PS 4WD/8AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

2代目4シリーズ グランクーペの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2021/09
52AZ30型
[BaseGrade G82]
3.0L-TB | FR/6MT
| 1298.0万円
480PS
56.1kgm
9.8km/L
2021/09
52AZ30型
[Competition G82]
3.0L-TB | FR/8AT
| 1348.0万円
510PS
66.3kgm
10.1km/L
2021/09
52AZ30型
[Competition M xDrive G83]
3.0L-TB | 4WD/8AT
| 1433.0万円
510PS
66.3kgm
9.6km/L
2代目4シリーズ グランクーペの車両型式・グレード一覧【全11車種】
4シリーズ グランクーペの旧型モデル
初代 4B30型4シリーズ グランクーペ
4B30型4シリーズ グランクーペは2013/09に登場した初代モデル。参考車両の「435i M-Sport F36」は全長4670mm、全幅1825mm、全高1395mmの車体に、306PS/40.8kgmを発生するN55B30型2979ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー BMW
車名&
グレード
4シリーズ グランクーペ
420d xDrive GranCoupe G26
その他 -
お値段 6790000円
車両型式 3DA-32AX20
駆動方式
変速機
4WD・四輪駆動(AWD)
8速AT・8速オートマ車
ドア/定員 5ドア/5人
車体寸法 長4785×幅1850×高1450mm
軸距&
輪距
2855mm
前1595mm/後1625mm
最小半径 5.7m
最低高 140mm
タイヤ 前輪:225/55R17
後輪:225/55R17
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ベンチレーテッドディスク
車両重量 1770kg
エンジン諸元
原動機型式 B47D20B
気筒配列 直列4気筒
排気量1995cc
吸気方式 ターボ
最高出力 190PS[140kW]/4000rpm
最大トルク 40.8kgm[400Nm]/1750-2500rpm
使用燃料 軽油(ディーゼル燃料)
WLTC燃費 16.0km/L(37.6mpg)
JC08燃費 19.4km/L(45.6mpg)
100km燃費 6.2L/100km
B47D20B型エンジンの諸元と性能まとめ
直列4気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に4個配置する方式。小排気量から2.5Lあたりまでをカバー。
直列4気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税36000円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税16400円/年と自賠責保険料10005円/年、年間1万km走行した際に掛かる軽油代月額5500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、4シリーズ グランクーペの新車を780.9万円(諸費用として101.9万円を加算)にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
  • 自動車保険は比較で安くなる!

新車で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 2000cc以下 11年未満 36000円
自動車重量税(1年分) 2.0トン以下 13年未満 16400円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 10005円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
10000km÷16.0km/L×180円/L
7000km÷16.0km/L×180円/L
5000km÷16.0km/L×180円/L
3000km÷16.0km/L×180円/L
112500円
(78750円)
(56250円)
(33750円)
オイル交換(5000km毎) 1回5500円×2回 11000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本15000円×4本÷5年 12000円
任意保険料(月額5500円) 月額5500円×12ヶ月 66000円
ローン完済後の年間維持費 264000円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額130140円×12ヶ月 1561680円
ローン返済中の年間維持費 1825600円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 55900円
名目 金額
自動車税(1年分) 36000円
自動車重量税(1年分) 16400円
自賠責保険料(1年分) 10005円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
112500円
(78750円)
(56250円)
(33750円)
オイル交換(5000km毎) 11000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 12000円
任意保険料(月額5500円) 66000円
ローン完済後の年間維持費 264000円
名目 金額
車のローン額(1年分) 1561680円
ローン返済中の年間維持費 1825600円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
55900円
  • 初度登録から1年経過車の場合、「2000cc以下で11年未満」クラスの自動車税は36000円、「2.0トン以下で13年未満」クラスの自動車重量税は16400円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに5500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本15000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額5500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2017年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした55900円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

お財布に厚みが増した勢いで少し色気を出して、自身の車にステータス性を欲すると月換算で2万円~3万円の間、年間にすると24万円~36万円のクラスです。4シリーズ グランクーペ【420d xDrive GranCoupe G26】の場合、維持費の月額は22000円(ローン完済前は152200円)になります。

口癖のように「もうちょっと維持費が安ければねえ…?」なんて呟くその姿は自慢げなようであり、しかし哀愁を帯びているようでもあり対応に困ります。より維持費の掛からない新しい車を買うほどではない、が、維持費のことを考えずにもいられない、そんなクラスです。全体から見るとこの辺りから面白味のある車が増えてくるイメージです。


低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなれば軽油代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 36000円 22%
自動車重量税 1年分 16400円 10%
自賠責保険料 1年分 10005円 6%
燃料代 3000km分 33750円 21%
オイル交換 年1回 5500円 3%
タイヤ交換 6年毎 8000円 5%
任意保険料 80% 52800円 33%
合計
[1万kmとの差額]
162500円
-101500円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 36000円 19%
自動車重量税 1年分 16400円 9%
自賠責保険料 1年分 10005円 5%
燃料代 5000km分 56250円 30%
オイル交換 年1回 5500円 3%
タイヤ交換 6年毎 8000円 4%
任意保険料 85% 56160円 30%
合計
[1万kmとの差額]
188400円
-75600円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 36000円 17%
自動車重量税 1年分 16400円 8%
自賠責保険料 1年分 10005円 5%
燃料代 7000km分 78750円 36%
オイル交換 年1回 7700円 4%
タイヤ交換 6年毎 8000円 4%
任意保険料 90% 59400円 26%
合計
[1万kmとの差額]
216300円
-47700円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、軽油代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料66000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて101500円安い162500円に、5000km走行では75600円安い188400円に、7000km走行では47700円安い216300円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。軽油代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 36000円 10%
自動車重量税 1年分 16400円 5%
自賠責保険料 1年分 10005円 3%
燃料代 15000km分 168750円 48%
オイル交換 年3回 33000円 9%
タイヤ交換 2.7年毎 18000円 5%
任意保険料 100% 66000円 20%
合計
[1万kmとの差額]
348200円
+84200円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 36000円 9%
自動車重量税 1年分 16400円 4%
自賠責保険料 1年分 10005円 2%
燃料代 20000km分 225000円 53%
オイル交換 年4回 44000円 10%
タイヤ交換 2年毎 24000円 6%
任意保険料 100% 66000円 16%
合計
[1万kmとの差額]
421500円
+157500円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。


【WLTC特典】市街地・郊外・高速道路の走行比率を変えるとどうなるの?

ひとくちにWLTCモード燃費と言いましても、信号や渋滞があるノロノロ道路の走行を想定した市街地モード(13.4km/L)、信号や渋滞が少ないスイスイ道路の走行を想定した郊外モード(14.9km/L)、高速道路の走行を想定した高速道路モード(18.4km/L)という3つの走行パターンを内包してありまして、これらを「平均的な使用時間配分」なるもので構成したのがWLTCモード燃費(16.0km/L)ということになります。

ここでは年間走行距離を10000kmとして市街地、郊外、高速道路の走行比率を変えてみたとき、WLTCモード燃費での軽油代112500円からどのように変化するかを見ていきたいと思います。

  • 1リットル180円として計算。
  • []内は低燃費タイヤ装着(エコタイヤ)で燃費が3%向上すると仮定した場合の軽油代。
    「差額で元が取れるかな?どうかな?」という、なかなかに絶妙なラインです。

参考:燃費が3%向上すると…?
市街地13.4km/L → 13.8km/L
郊外14.9km/L → 15.3km/L
高速道路18.4km/L → 19.0km/L

●例1:都市部にお住まい

まず最初に、市街地の住まいを想定して、走行の大半を市街地(90%)、たまに郊外へお買い物(5%)、稀に高速道路に乗ってどこか遠くへ…(5%)という場合で見てみます。

市街地90%・郊外5%・高速5%
市街地9000km120890円
[117400円]
郊外500km6050円
[5890円]
高速道路500km4900円
[4730円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
131840円
+19340円
13.7km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
128020円
-3820円
14.1km/L
  • 市街地走行の軽油代
    市街地の走行を9000kmとするとき、市街地モード燃費が13.4km/Lでは軽油671.6Lを消費して、軽油代は120890円になります。
  • 郊外走行の軽油代
    郊外の走行を500kmとするとき、郊外モード燃費が14.9km/Lでは軽油33.6Lを消費して、軽油代は6050円になります。
  • 高速道路走行の軽油代
    高速道路の走行を500kmとするとき、高速道路モード燃費が18.4km/Lでは軽油27.2Lを消費して、軽油代は4900円になります。

このパターンでは使用した燃料量が732.4L、かかった軽油代が131840円となり、平均燃費は13.7km/L(-2.3km/L)、WLTCモード燃費との軽油代の差は+19340円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着で燃費が3%アップするとして、同じ条件で走行すると軽油代は128020円となり、3820円安くなります。車検2回ごとにタイヤ交換するとき、寿命までの5年間で19100円の経費削減になる計算です。純正タイヤとエコタイヤの差額がこれ以上ならお得、以下なら…?

●例2:市街地と郊外を行き来

次に、とにかく市街地と郊外を行ったり来たりする条件を想定して、市街地の走行を50%、郊外の走行を50%、高速道路は走行しない場合を見てみます。

市街地50%・郊外50%・高速0%
市街地5000km67160円
[65210円]
郊外5000km60410円
[58820円]
高速道路0km0円
[0円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
127570円
+15070円
14.1km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
124030円
-3540円
14.5km/L
  • 市街地走行の軽油代
    市街地の走行を5000kmとするとき、市街地モード燃費が13.4km/Lでは373.1Lを消費して、軽油代は67160円になります。
  • 郊外走行の軽油代
    郊外の走行を5000kmとするとき、郊外モード燃費が14.9km/Lでは335.6Lを消費して、軽油代は60410円になります。

このパターンでは使用した燃料量が708.7L、かかった軽油代が127570円となり、平均燃費は14.1km/L(-1.9km/L)、WLTCモード燃費との軽油代の差は+15070円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着では軽油代が124030円となり、1年間で3540円、5年間で17700円の経費削減になる計算です。

●例3:市街地・郊外・高速道路をMix

続いて、都市部に住んでいて郊外の職場へ通勤、あるいは郊外に住んでいて都市部の職場へ通勤、高速利用もバッチリ!という感じでシミュレーションしてみます。

市街地33.3%・郊外33.4%・高速33.3%
市街地3330km44730円
[43430円]
郊外3340km40360円
[39290円]
高速道路3330km32580円
[31550円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
117670円
+5170円
15.3km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
114270円
-3400円
15.8km/L
  • 市街地走行の軽油代
    市街地の走行を3330kmとするとき、市街地モード燃費が13.4km/Lでは248.5Lを消費して、軽油代は44730円になります。
  • 郊外走行の軽油代
    郊外の走行を3340kmとするとき、郊外モード燃費が14.9km/Lでは224.2Lを消費して、軽油代は40360円になります。
  • 高速道路走行の軽油代
    高速道路の走行を3330kmとするとき、高速道路モード燃費が18.4km/Lでは181.0Lを消費して、軽油代は32580円になります。

このパターンでは使用した燃料量が653.7L、かかった軽油代が117670円となり、平均燃費は15.3km/L(-0.7km/L)、WLTCモード燃費との軽油代の差は+5170円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着では軽油代が114270円となり、1年間で3400円、5年間で17000円の経費削減になる計算です。

●例4:農村部にお住まい

最後に、びっくりするほど田舎な住まいを想定して、市街地の走行を5%、郊外の走行を90%、高速道路の走行を5%とした場合を見てみます。

市街地5%・郊外90%・高速5%
市街地500km6710円
[6520円]
郊外9000km108720円
[105880円]
高速道路500km4900円
[4730円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
120330円
+7830円
15.0km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
117130円
-3200円
15.4km/L
  • 市街地走行の軽油代
    市街地の走行を500kmとするとき、市街地モード燃費が13.4km/Lでは37.3Lを消費して、軽油代は6710円になります。
  • 郊外走行の軽油代
    郊外の走行を9000kmとするとき、郊外モード燃費が14.9km/Lでは604.0Lを消費して、軽油代は108720円になります。
  • 高速道路走行の軽油代
    高速道路の走行を500kmとするとき、高速道路モード燃費が18.4km/Lでは27.2Lを消費して、軽油代は4900円になります。

このパターンでは使用した燃料量が668.5L、かかった軽油代が120330円となり、平均燃費は15.0km/L(-1.0km/L)、WLTCモード燃費との軽油代の差は+7830円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着では軽油代が117130円となり、1年間で3200円、5年間で16000円の経費削減になる計算です。

以上、極端な条件でのシミュレーションではありますが、走行シチュエーションによって平均燃費は変わり(13.7km/L・14.1km/L・15.3km/L・15.0km/L)、軽油代のほうもなかなかな違い(131840円・127570円・117670円・120330円)が出てくることがわかります。


1km走行コストと月間&年間交通費

距離/日費用/日月換算年換算
10km110円2400円2.9万円
20km230円5100円6.0万円
30km340円7500円8.8万円
50km560円12300円14.6万円
100km1130円24900円29.4万円

さて、軽油(ディーゼル燃料)1リットルの燃料価格を180円、燃費を16.0km/Lとしたとき、1km走行あたりのコストは11.25円になります。

たとえばこの車を通勤車とした場合、1日の走行距離が10kmなら軽油代は110円/日となり、20km走行なら230円/日、30km走行なら340円/日、50km走行なら560円/日、100km走行なら1130円/日かかる計算です。

1か月の労働日数を22日として計算すると、通勤距離が30kmなら月間の走行距離は660kmで軽油代は7500円/月、1年間の労働日数を260日とすると年間の走行距離は7800kmで軽油代は8.8万円/年という塩梅です。


カタログデータから見えてくる要素

B47D20B型エンジン簡易性能曲線図
B47D20B型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
1750回転時の馬力 100PS
2500回転時の馬力 142PS
4000回転時の馬力 190PS
4000回転時の馬力 190PS
各回転域でのトルク
1750回転時のトルク 40.8kgm
2500回転時のトルク 40.8kgm
4000回転時のトルク 34.0kgm
4000回転時のトルク 34.0kgm
B47D20B型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているB47D20型1995cc、直列4気筒のターボエンジンは4000回転時に最高出力190馬力を、1750-2500回転時に最大トルク40.8kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、低めの回転数から中間域にトルクのピークがあるこのエンジンは、街中での普段使いに心地よく、高回転もそれなりでバランスの取れたタイプです。多くの乗用車がこの特性に当て嵌まるのではないかと思います。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する1750rpmから最高出力が発生する4000rpmまで」の2250rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は56.2%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
2000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
2000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ9.316kg/PS(1770kg/190PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ9.316kg/PS
車体+1人9.605kg/PS
車体+5人10.763kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg9.632kg/PS
車体+70kg9.684kg/PS
車体+80kg9.737kg/PS
車体+90kg9.789kg/PS
車体+100kg9.842kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは9.605kg/PS(1825kg/190PS)となり、数値としては0.289kg、比率にすると3.1%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは10.763kg/PS(2045kg/190PS)となり、数値としては1.447kg、比率にすると15.5%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。


32AX20 4シリーズ グランクーペのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2022/02

-
4シリーズ グランクーペ
9.605kg/PS
1825kg/190PS|2.0L-TB
[車体のみPWR:9.316]
2017/01

車種詳細
スイフト
9.657kg/PS
985kg/102PS|1.0L-TB
車体のみPWR:9.118
2016/07

車種詳細
レヴォーグ STI
9.441kg/PS
1605kg/170PS|1.6L-TB
車体のみPWR:9.118
2012/02

車種詳細
CX-5
9.571kg/PS
1675kg/175PS|2.2L-TB
車体のみPWR:9.257
2015/04

車種詳細
エクシーガ クロスオーバー7
9.682kg/PS
1675kg/173PS|2.5L-NA
車体のみPWR:9.364
2017/12

車種詳細
CX-8
9.711kg/PS
1845kg/190PS|2.2L-TB
車体のみPWR:9.421

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ9.605kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

9.413kg/PSから9.797kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、スズキの5人乗りハッチバック「ZC13S型 スイフト」、スバルの5人乗りワゴン「VM4型 レヴォーグ STI」、マツダの5人乗りSUV「KE2AW型 CX-5」、スバルの7人乗りSUV「YAM型 エクシーガ クロスオーバー7」、マツダの7人乗りSUV「KG2P型 CX-8」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

32AX20型 4シリーズ グランクーペ [420d xDrive GranCoupe G26]とパワーウェイトレシオが近い車種|9.605kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は107.3PS/tとなっています。


4シリーズ グランクーペがバイクと競争するなら…?


車種詳細
SR400|399cc
9.583kg/PS
230kg/24.0PS/2.90kgm
[車体のみPWR:7.292]
1速ギヤ速度:45.0km/h
最小TWR:1.109
2022/02

-
4シリーズ グランクーペ|1995cc
9.605kg/PS
1825kg/190PS/40.8kgm
[車体のみPWR:9.316]
1速ギヤ速度:33.3km/h
最小TWR:0.958

車種詳細
レブル|233cc
9.619kg/PS
202kg/20.9PS/2.00kgm
[車体のみPWR:7.000]
1速ギヤ速度:41.7km/h
最小TWR:0.957

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここでは4シリーズ グランクーペとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

RH16J SR400と競争してみる

まず4シリーズ グランクーペより少しPWRが低いバイクとして、ヤマハのSR400が挙げられます。PWRの9.583kg/PSは車両重量175kgにライダーの体重55kgを加えた230kgを、最高出力24.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はSR400に11.7km/h劣り、1速TWRは0.151kg勝る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

MC13 レブルと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、ホンダのレブルが挙げられます。PWRの9.619kg/PSは車両重量147kg+55kgの202kgを、最高出力20.9PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は8.4km/h劣り、1速TWRは0.001kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.773
平均ピストンスピード 12.00m/s
トルクウェイトレシオ 43.38kg/kgm
1馬力あたりのお値段 35737円
排気量1Lあたり馬力 95.20PS/L
排気量1Lあたりトルク 20.45kgm/L
1気筒あたりの馬力 47.5PS
1気筒あたりのトルク 10.2kgm
パワーバンド比率 56.2%
燃費×馬力 3040.0pt
各種ランキング
セダンのPWR
1.8~2.0Lターボ車のPWR

トルクウェイトレシオは43.38kg/kgm(1770kg/40.8kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が6790000円、最高出力が190馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は35737円、逆に1万円あたりでは0.28馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は166422円、1万円あたりでは0.06kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
2000cc以下の車編
セダン編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は95.20PS/L、トルクは20.45kgm/L、1気筒あたりの馬力は47.5馬力、トルクは10.2kgmとなり、このエンジンが190馬力を4000回転で発生させているときの平均ピストンスピードは12.00m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.773になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、走ってよし、曲がってよしで至れり尽くせりのオールラウンダーであると言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が16.0km/L、最高出力が190PSであるこの車の獲得ポイントは3040.0ptになります。
戯れに車両重量1770kgを100kg単位にした17.7で割ってみたところ、その数値は171.75ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)



4シリーズ グランクーペでの車中泊

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.67m
期待される荷室の幅 1.45m
対角線の長さ 2.21m
期待される荷室の面積 2.42m²

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

縦方向の長さが1.67m(対角線では2.21m)ともなると、もはや車の中で生活しても良いんじゃないかと錯覚しかねないほど快適な睡眠が約束されます。

日頃の行いが悪いとか、人様には言えないことをやらかしたとか、誰の顔も見たくないなどの訳アリで家に帰れず、やむなく車中泊をしてみたが最期、あまりの気楽さに心を奪われ流浪の民となりかねません。

セダンやクーペであっても後部座席の背もたれを取り外してトランクルームと貫通させて荷室長を確保すれば良いだけの話です。たまに背もたれを取り外してもトランクルームと繋がっていなかったり、頑強な補強バーが入っていて邪魔されることもありますが、恐らく稀なケースです。
車中泊にあると嬉しいアイテム


4シリーズ グランクーペの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
WLTCモード燃費 16.0km/L
燃料タンク容量 59L
航続距離(カタログ燃費) 944.0km
航続距離(80%燃費) 755.2km
満タンプライス 10620円
1万円でどこまで行ける? 888.9km
車両価格/航続距離 7193円/km

WLTCモード燃費が16.0km/Lですので、燃料タンクの容量が59リットルですと航続可能距離は944.0kmになります。(カタログ燃費通りに走行できた場合)

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(14.4km/L)とすると849.6km、80%(12.8km/L)だと755.2km、70%(11.2km/L)では660.8kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、軽油(ディーゼル燃料)59リットルの給油で10620円、上で計算した航続距離を踏まえると944.0km(80%燃費時755.2km)を走行するのに10620円かかる計算です。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば888.9km(往復なら片道444.4km)、カタログ値の80%なら711.1km(片道355.6km)離れたところまで行くことができます。

ちなみに、1回の給油で944.0kmの距離を移動できる32AX20型 4シリーズ グランクーペ [420d xDrive GranCoupe G26]という乗り物を、679.0万円で手に入れたと考えたとき、この車が1km走行するにあたっては「7193円の値打ちがある!」と言える、かもしれません。


市街地・郊外・高速道路の満タン航続距離

各モード燃費と航続距離
WLTCモード燃費
16.0km/L
944.0km
市街地燃費
13.4km/L
790.6km
[-153.4km]
郊外燃費
14.9km/L
879.1km
[-64.9km]
高速道路燃費
18.4km/L
1085.6km
[+141.6km]

WLTCモード燃費には市街地モード・郊外モード・高速道路モードという3つの走行パターンが内包されておりますので、参考までにそれぞれのモード燃費で燃料タンクが空になるまで走行した場合の満タン航続距離を計算してみます。

燃料タンクの容量を59Lとしたとき、市街地モード燃費13.4km/Lでの航続距離は790.6km(-153.4km)、郊外モード燃費14.9km/Lでの航続距離は879.1km(-64.9km)、高速道路モード燃費18.4km/Lでの航続距離は1085.6km(+141.6km)となります。

ある特定のシチュエーションのみを、燃料タンクが空になるまで走行することはなかなかありませんが、「その気になればこのくらいの距離を走れちゃうんだぜ!」という参考データだけは持っておくと、次回の給油回数削減チャレンジでギリギリのラインを狙っていくのに役立つ、かもしれません。


ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合4000rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした4500回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 4500rpm|タイヤサイズ 225/55R17|タイヤ直径 67.9cm|円周長 213.3cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
4500rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 5.250 15.38 -
-
37km/h 12020rpm 1848.0kgm
2速 3.360 9.84 0.640 1-2/
2880rpm
59km/h 7690rpm 1182.7kgm
3速 2.172 6.36 0.646 2-3/
2910rpm
91km/h 4970rpm 764.5kgm
4速 1.720 5.04 0.792 3-4/
3560rpm
114km/h 3940rpm 605.4kgm
5速 1.316 3.85 0.765 4-5/
3440rpm
149km/h 3010rpm 463.2kgm
6速 1.000 2.93 0.760 5-6/
3420rpm
197km/h 2290rpm 352.0kgm
7速 0.822 2.41 0.822 6-7/
3700rpm
239km/h 1880rpm 289.3kgm
8速 0.640 1.87 0.779 7-8/
3510rpm
307km/h 1460rpm 225.3kgm
Final 2.929 レシオカバレッジ(変速比幅)8.203

ギヤの繋がりイメージ
32AX20型4シリーズ グランクーペ8AT車のギヤ比イメージ
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数1750-2500rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(2.929)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(40.8kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(2.929)÷タイヤの有効半径(0.3395m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は8速ギヤの307km(4000rpmでは273.1km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

おまけ:4000rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

4000rpmでの速度と
シフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ33km/h-
2速ギヤ52km/h2560rpm
3速ギヤ80km/h2580rpm
4速ギヤ102km/h3170rpm
5速ギヤ133km/h3060rpm
6速ギヤ175km/h3040rpm
7速ギヤ213km/h3290rpm
8速ギヤ273km/h3120rpm

32AX20型4シリーズ グランクーペに搭載されたB47D20型1995ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する4000rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

まず1速ギヤで4000rpmまで引っ張ると33km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は4000rpmから2560rpmまで落ち、そこから4000rpmまで加速を続けると速度は52km/h(+19km/h)になります。

3速ギヤでは2580rpmまで落ちて4000rpmで80km/h(+28km/h)に、4速ギヤでは3170rpmまで落ちて4000rpmで102km/h(+22km/h)に、5速ギヤでは3060rpmまで落ちて4000rpmで133km/h(+31km/h)になります。

続いて6速ギヤでは3040rpmまで落ちて4000rpmで175km/h(+42km/h)に、7速ギヤでは3290rpmまで落ちて4000rpmで213km/h(+38km/h)に、8速ギヤでは3120rpmまで落ちて4000rpmで273km/h(+60km/h)という具合に加速していくイメージです。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが1750-2500回転で最大トルク40.8kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば43.38kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(9.316kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと1848.0kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1770kg)を1速ギヤの最大駆動力(1848.0kgm)で割ってみると0.958kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する4000回転でのトルク(34.0kgm)からTWRを算出すると1.15kg/kgmとなり、1750-4000回転の回転域では0.958-1.15kg/kgmの間で推移することがわかります。


ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 4810 7210 9610 12020 14420 16820 21630
2速 3080 4610 6150 7690 9230 10770 13840
3速 1990 2980 3980 4970 5970 6960 8950
4速 1570 2360 3150 3940 4720 5510 7090
5速 1200 1810 2410 3010 3610 4220 5420
6速 920 1370 1830 2290 2750 3200 4120
7速 750 1130 1510 1880 2260 2630 3390
8速 590 880 1170 1460 1760 2050 2640
※赤い数字は暫定レブリミット(4500rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.640)を選択して時速100kmにて走行すると1470回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは880回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1030回転、一般的な高速道路の80km/hでは1170回転、100km/hでは1470回転、制限速度が120km/hになると1760回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは2640回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 8 17 25 33 42 50 58 67
2速 13 26 39 52 65 78 91 104
3速 20 40 60 80 101 121 141 161
4速 25 51 76 102 127 152 178 203
5速 33 66 100 133 166 199 232 266
6速 44 87 131 175 218 262 306 350
7速 53 106 159 213 266 319 372 425
8速 68 137 205 273 341 410 478 546

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(4500回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。


純正装着タイヤの225/55R17と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 225/55R17 | 直径 679mm

-20mm
幅205mm
-10mm
幅215mm
変更なし
幅225mm
+10mm
幅235mm
+20mm
幅245mm
-5%
50
扁平
205/50R17
37.5km/h
直径637mm
径差-42mm
215/50R17
38.1km/h
直径647mm
径差-32mm
225/50R17
38.7km/h
直径657mm
径差-22mm
235/50R17
39.3km/h
直径667mm
径差-12mm
245/50R17
39.9km/h
直径677mm
径差-2mm
0%
55
扁平
205/55R17
38.8km/h
直径658mm
径差-21mm
215/55R17
39.4km/h
直径669mm
径差-10mm
225/55R17
40.0km/h
679mm
0mm
235/55R17
40.7km/h
直径691mm
径差+12mm
245/55R17
41.4km/h
直径702mm
径差+23mm
+5%
60
扁平
205/60R17
39.9km/h
直径678mm
径差-1mm
215/60R17
40.6km/h
直径690mm
径差+11mm
225/60R17
41.4km/h
直径702mm
径差+23mm
235/60R17
42.1km/h
直径714mm
径差+35mm
245/60R17
42.8km/h
直径726mm
径差+47mm
+10%
65
扁平
205/65R17
41.2km/h
直径699mm
径差+20mm
215/65R17
41.9km/h
直径712mm
径差+33mm
225/65R17
42.7km/h
直径725mm
径差+46mm
235/65R17
43.5km/h
直径738mm
径差+59mm
245/65R17
44.2km/h
直径751mm
径差+72mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、205/55R17、205/60R17 、215/50R17、215/55R17 、225/50R17 、235/50R17 、245/50R17あたりのタイヤがおすすめです。

225/55R17のタイヤ幅を205mmから255mmまで、扁平率を40%から70%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、225/55R17の適応サイズと性能の変化 [32AX20型4シリーズ グランクーペ編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはオートウェイのタイヤ通販をご覧ください。


32AX20型4シリーズ グランクーペ[2.0Lターボ 4WD/8AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト9.316kg/ps51.15
1速ギヤ加速性能0.958kg/kgm63.29
1L換算馬力95.20ps/L47.19
1L換算トルク20.45kgm/L64.67
WB/TR比1.77350.00
ワイド&ロー指数0.78457.84
前面の面積2.683m²48.04
最低地上高140mm55.66
スポーツ性能部門の得点437.84

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
WLTC燃費16.0km/L49.53
年間維持費264000円56.97
100kmh回転数1460rpm63.77
航続距離944.0km63.59
車の大きさ12.836m³55.87
室内の広さ(仮) 2.328m³39.62
最小回転半径5.7m38.96
馬力単価35737円30.73
ユーティリティ部門の得点399.04

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した 32AX20型4シリーズ グランクーペ[2.0Lターボ 4WD/8AT] の総合得点は 836.88 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介した32AX20型4シリーズ グランクーペ(4WD/8AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのセダン」、「2000ccのセダン」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

4シリーズ グランクーペの歴代モデル

2代目 12AP20型 4シリーズ クーペ
12AP20 4シリーズ クーペは2020/10に登場した2代目モデル。参考車両の「420i Standard G22」は全長4775mm、全幅1850mm、全高1395mmの車体に、184PS/30.6kgmを発生するB48B20型1998ccエンジンを搭載した4人乗りクーペ。

初代 4A20型 4シリーズ グランクーペ
4A20 4シリーズ グランクーペは2013/09に登場した初代モデル。参考車両の「420i xDrive F36」は全長4640mm、全幅1825mm、全高1410mmの車体に、184PS/27.5kgmを発生するN20B20型1997ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。