UD30:1シリーズの性能と維持費 FR/6MT 5人 504万円 2010年式

このページでは、BMWの5ドア・5人乗りハッチバック、初代のABA-UD30型1シリーズ 130i E87【2010/05モデル・258PS/31.6kgm・FR/MT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

UD30 1シリーズ
販売期間:2004/10 - 2012/08

画像はBMWより引用
http://www.bmw.co.jp/
投稿:2011/12/25|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長4240mm×全幅1750mm×全高1400mm、排気量は2996ccであることから、大雑把に分類すると3.0リットルクラス(3000cc、自動車税は3.0L以下を適用)に属し、全長、全高は5ナンバー枠ながら全幅が1.7mを超え、排気量も2000ccを超えていることにより3ナンバー登録になります。比較的コンパクトなボディに大きめなエンジンの組み合わせは世界戦略車(グローバルカー)やちょっとした高級車に良くあるパターンです。
参考:250PS~300PSの自動車 一覧

駆動方式にはエンジンを車体の前方に搭載し、後輪のみを駆動する、フロントエンジン・リヤドライブ方式(後輪駆動・FR・RWDとも)を採用しています。前輪は操舵、後輪は駆動と役割分担が異なることから優れたハンドリングを得られるとされ、運転の質を求める人々から絶大なる支持を集めます。高級車の代名詞的な駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4240mmであるこの車の場合は「ロア ミディアム」(Lower-Medium:3850mm超-4300mm以下・Cセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


UD30型 1シリーズ [2996cc/258PS FR/6MT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

初代1シリーズの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2010/09
UE16型
[116i N43B16A E87]
1.6L-NA・FR/6AT・315.0万円
122PS・16.3kgm・13.6km/L
122PS
16.3kgm
13.6km/L
2010/05
UD30型
[130i E87]
3.0L-NA・FR/6AT・515.0万円
258PS・31.6kgm・10.0km/L
258PS
31.6kgm
10.0km/L
2010/05
UD20型
[120i N43B20A E87]
2.0L-NA・FR/6AT・364.0万円
170PS・21.4kgm・13.4km/L
170PS
21.4kgm
13.4km/L
初代 1シリーズ 型式一覧 E81/E82/E87/E88系まとめ 2004-2012【全14車種】
1シリーズの新型モデル
2代目 1S30型1シリーズ
1S30型1シリーズは2011/09に登場した2代目モデル。参考車両の「M140i F20」は全長4340mm、全幅1765mm、全高1430mmの車体に、340PS/51.0kgmを発生するB58B30型2997ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー BMW
車名&
グレード
1シリーズ
130i E87
その他 130i Mスポーツ
お値段 5040000円
車両型式 ABA-UD30
駆動方式
変速機
FR・後輪駆動(RWD,2WD)
6速MT・6速マニュアル車
ドア/定員 5ドア/5名乗車
車体寸法 長4240×幅1750×高1400mm
軸距&
輪距
2660mm
前1475mm/後1485mm
最小半径 5.1m
タイヤ 前輪:205/50R17
後輪:225/45R17
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ベンチレーテッドディスク
車両重量 1460kg
エンジン諸元
原動機型式 N52B30A
気筒配列 直列6気筒
排気量2996cc
圧縮比10.7
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 258PS[190kW]/6600rpm
最大トルク 31.6kgm[310Nm]/2600-3000rpm
使用燃料 ハイオクガソリン
JC08燃費 10.6km/L(24.9mpg)
10・15燃費 11.4km/L(26.8mpg)
100km燃費 9.4L/100km
N52B30A型エンジンの諸元と性能まとめ
直列6気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に6個配置する方式。理論上では完全バランスなれど今や絶滅危惧種。
直列6気筒エンジンを搭載する車種の一覧
直列6気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税58600円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税17100円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額6500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2010/05モデルの1シリーズを14年落ちの中古で194.0万円にて購入し、頭金なしで4年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    1シリーズの2010/05モデルの場合、2024年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の35%である176.4万円に諸経費として17.6万円を足した194.0万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2010年式を14年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 3000cc以下 13年経過 58600円
自動車重量税(1年分) 1.5トン以下 13年-17年経過 17100円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
燃料代(年間1万km) 10000km÷9.9×185円/L 186870円
オイル交換(5000km毎) 1回5500円×2回 11000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本15000円×4本÷5年 12000円
任意保険料(月額6500円) 月額6500円×12ヶ月 78000円
ローン完済後の年間維持費 372400円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額40430円×12ヶ月 485160円
ローン返済中の年間維持費 857600円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 54900円
名目 金額
自動車税(1年分) 58600円
自動車重量税(1年分) 17100円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
186870円
(130810円)
(93440円)
(56060円)
オイル交換(5000km毎) 11000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 12000円
任意保険料(月額6500円) 78000円
ローン完済後の年間維持費 372400円
名目 金額
車のローン額(1年分) 485160円
ローン返済中の年間維持費 857600円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
54900円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「3000cc以下で13年経過」クラスの自動車税は58600円、「1.5トン以下で13年-17年経過」クラスの自動車重量税は17100円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに5500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本15000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額6500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした54900円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

このあたりのクラスから理想と現実の違い、つまり「乗りたい車」と「乗ることができる車」は違うことを思い知らされます。うっかり手を出せば「いっ…維持費が高すぎて息ができん!フーッ!フーッ!」と目を白黒させることになりかねません。

さて、1シリーズ【130i E87】の場合、維持費の月額は31100円になります。金銭的にシビアな人からは「車なんてどれもタイヤが4つあるだけなのに、なんでこんなにお金の掛かる車に乗ってるんだ…修行か…」と奇異の目で見られていることでしょう。でも良いんです。愛さえあれば。

1シリーズの維持費は高い?安い?

「1シリーズの年間維持費は372400円です!」と断じるのは実に簡単なことですが、「3000ccクラスという枠組みの中で維持費を比べたら高いの?安いの?」という点も外せません。はたして1シリーズの維持費は高いのか、安いのか、例によって表を作って差額を求めてみます。


車名年間維持費差額
安いハイエース バン266980円-105420円
GLS327100円-45300円
グランエース342500円-29900円
スカイライン369100円-3300円
1シリーズの維持費372400円
基準3000ccクラス平均402200円+29800円
アリスト439900円+67500円
スカイラインGT-R466200円+93800円
X5503300円+130900円
高いXM ワゴン600800円+228400円

1シリーズの年間維持費を、3000ccクラスで最も維持費が安いハイエース バンと比較して105420円高く、最も高いXM ワゴンと比較して228400円安く、3000ccクラスの平均維持費との比較では29800円安くなっています。

最低額のハイエース バンと最高額のXM ワゴンは極端な例としても、3000ccクラスの平均的な維持費との差額を客観的に見て、1シリーズの維持費は ちょっと安い! と言えそうです。

年間維持費が安い 3000ccクラスの車 ランキング

1シリーズを維持するための年収要件

せっかく年間維持費を求めましたので、生活に支障を与えず無理なく維持できる年収をシミュレーションしてみましょう。ここでは年収の30%を天使の取り分として上納した残りを可処分所得(手取り収入)とし、うち10%、15%、20%を維持費に充てる場合で計算してみます。
※購入資金&ローン残高は考慮しません。

覚悟%年収月給手取り
10%480万円40万円31万円
15%320万円27万円21万円
20%240万円20万円16万円

維持費を可処分所得の10%までとする場合に必要な年収は480万円(総支給額40万円/月、手取り31万円/月)、ここから月額維持費3.1万円を支払うと残りは27.9万円です。価値観は人それぞれありますが、この年収があればそう負担感なく維持できそうです。

15%まで許容する場合に必要な年収は320万円(総支給額27万円/月、手取り21万円/月)、3.1万円を支払うと残りは17.9万円になります。

さて、手取りの20%を車の維持費に回す覚悟があるなら、年収が240万円(総支給額20万円/月、手取り16万円/月)あれば乗れないことはないでしょう。3.1万円を引くと残りは12.9万円…まあ…余裕があるとは言えません。

多方面に支障が出ることになる禁断の果実…ではありますが、1万km分の燃料代19万円を含んでいるので、意外や意外、案ずるより生むが易し、「思い切って蓋を開けてみたら何とかなっちゃった!」という展開もあり得なくはありません。(ご利用は計画的に)

燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり185円を基準として、-50円となる135円から、+50円となる235円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費9.9km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
135円/L
136380円
[-50490円]
-25円
160円/L
161640円
[-25230円]
-10円
175円/L
176790円
[-10080円]
185円/L186870円
[0円]
+10円
195円/L
196990円
[+10120円]
+25円
210円/L
212150円
[+25280円]
+50円
235円/L
237400円
[+50530円]

燃費9.9km/LのUD30型 1シリーズで10000km走行するのに必要な燃料は1010.2L、1リットルあたり185円としたときの燃料代は186870円になります。

参考までに、1シリーズの燃料タンクは50リットルですので、1010.2Lの給油回数は21回、1回あたりの燃料代は約8900円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては10120円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると25280円、50円も違ってくると50530円にもなります。

これをUD30型 1シリーズの年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり185円の場合を372400円としたとき、135円/Lに値下がりすれば321910円(86.4%)に、235円/Lに値上がりすれば422930円(113.6%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(58600円)なり重量税(17100円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 58600円 27%
自動車重量税 1年分 17100円 8%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 3000km分 56060円 26%
オイル交換 年1回 5500円 3%
タイヤ交換 6年毎 8000円 4%
任意保険料 80% 62400円 28%
合計
[1万kmとの差額]
216500円
-155900円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 58600円 23%
自動車重量税 1年分 17100円 7%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 5000km分 93440円 36%
オイル交換 年1回 5500円 2%
タイヤ交換 6年毎 8000円 3%
任意保険料 85% 66360円 26%
合計
[1万kmとの差額]
257900円
-114500円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 58600円 19%
自動車重量税 1年分 17100円 6%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 7000km分 130810円 43%
オイル交換 年1回 7700円 3%
タイヤ交換 6年毎 8000円 3%
任意保険料 90% 70200円 23%
合計
[1万kmとの差額]
301300円
-71100円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料78000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて155900円安い216500円に、5000km走行では114500円安い257900円に、7000km走行では71100円安い301300円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 58600円 12%
自動車重量税 1年分 17100円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 15000km分 280310円 57%
オイル交換 年3回 33000円 7%
タイヤ交換 2.7年毎 18000円 4%
任意保険料 100% 78000円 15%
合計
[1万kmとの差額]
493900円
+121500円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 58600円 10%
自動車重量税 1年分 17100円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 20000km分 373740円 62%
オイル交換 年4回 44000円 7%
タイヤ交換 2年毎 24000円 4%
任意保険料 100% 78000円 13%
合計
[1万kmとの差額]
604300円
+231900円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。

年間維持費ランキング リスト
輸入車・外車の小型車&普通車編
3000cc以下クラス編
小型車&普通車の新車編
ハッチバック編

1シリーズの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
JC08モード燃費 10.6km/L
燃料タンク容量 50L
航続距離(カタログ燃費) 530.0km
航続距離(80%燃費) 425.0km
満タンプライス 9250円
1km走行コスト 17.45円
1万円でどこまで行ける? 573.0km

JC08モード燃費が10.6km/L、燃料タンク容量50リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は530.0kmです。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(9.5km/L)とすると航続距離は475.0km、80%(8.5km/L)だと425.0km、70%(7.4km/L)では370.0kmになります。

燃料タンクに1滴の燃料もない状態から50リットルきっちり満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり185円では9250円、上で計算した航続距離を踏まえると530.0km(80%燃費時425.0km)を走行するのに9250円かかる計算です。

燃費を9.9km/Lとしたときの1km走行コストは17.45円、10万km走行したときの燃料代は174.5万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら17.4万円/年、7年10万kmなら24.9万円/年、5年10万kmなら34.9万円/年、3年10万kmなら58.2万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば573.0km(往復なら片道286.5km)、カタログ値の80%なら458.4km(片道229.2km)離れたところまで行くことができます。

カタログデータから見えてくる要素

N52B30A型エンジン簡易性能曲線図
各回転域での馬力
2600回転時の馬力 115PS
3000回転時の馬力 132PS
6600回転時の馬力 258PS
各回転域でのトルク
2600回転時のトルク 31.6kgm
3000回転時のトルク 31.6kgm
6600回転時のトルク 28.0kgm
N52B30A型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているN52B30型2996cc、直列6気筒の自然吸気エンジンは6600回転時に最高出力258馬力を、2600-3000回転時に最大トルク31.6kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、アイドリングとそれほど変わらないような回転数から最大トルクが発生するこのエンジンは、坂道発進も平気の平左、MT車でもエンスト知らず、扱いやすさにかけては右に出るものがありません。ディーゼル車やダウンサイジングターボに多くあります。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する2600rpmから最高出力が発生する6600rpmまで」の4000rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は60.6%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

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うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ5.659kg/PS(1460kg/258PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ5.659kg/PS
車体+1人5.872kg/PS
車体+5人6.725kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg5.891kg/PS
車体+70kg5.930kg/PS
車体+80kg5.969kg/PS
車体+90kg6.008kg/PS
車体+100kg6.047kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは5.872kg/PS(1515kg/258PS)となり、数値としては0.213kg、比率にすると3.8%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは6.725kg/PS(1735kg/258PS)となり、数値としては1.066kg、比率にすると18.8%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

UD30 1シリーズのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2010/05

-
1シリーズ
5.872kg/PS
1515kg/258PS|3.0L-NA
[車体のみPWR:5.659]
2012/11

車種詳細
フォレスター
5.875kg/PS
1645kg/280PS|2.0L-TB
車体のみPWR:5.679
2004/09

車種詳細
インテグラ
5.659kg/PS
1245kg/220PS|2.0L-NA
車体のみPWR:5.409
2005/06

車種詳細
マツダスピード アテンザ
5.938kg/PS
1615kg/272PS|2.3L-TB
車体のみPWR:5.735
2010/06

車種詳細
インプレッサ
5.660kg/PS
1415kg/250PS|2.0L-TB
車体のみPWR:5.440
1998/09

車種詳細
シビック タイプR
6.081kg/PS
1125kg/185PS|1.6L-NA
車体のみPWR:5.784

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ5.872kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

5.637kg/PSから6.107kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、スバルの5人乗りSUV「SJG型 フォレスター」、ホンダの4人乗りクーペ「DC5型 インテグラ」、マツダの5人乗りセダン「GG3P型 マツダスピード アテンザ」、スバルの5人乗りハッチバック「GH8型 インプレッサ」、ホンダの4人乗りハッチバック「EK9型 シビック タイプR」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

UD30型 1シリーズ [130i E87]のライバル車種|5.872kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は176.7PS/tとなっています。


1シリーズがバイクと競争するなら…?


車種詳細
TMAX530|530cc
5.870kg/PS
270kg/46.0PS/5.40kgm
[車体のみPWR:4.674]
1速ギヤ速度:59.2km/h
最小TWR:0.926
2010/05

-
1シリーズ|2996cc
5.872kg/PS
1515kg/258PS/31.6kgm
[車体のみPWR:5.659]
1速ギヤ速度:52.4km/h
最小TWR:0.973

車種詳細
CTX700N|669cc
5.875kg/PS
282kg/47.6PS/6.12kgm
[車体のみPWR:4.729]
1速ギヤ速度:58.9km/h
最小TWR:0.930

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここでは1シリーズとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

SJ15J TMAX530と競争してみる

まず1シリーズより少しPWRが低いバイクとして、ヤマハのTMAX530が挙げられます。PWRの5.870kg/PSは車両重量215kgにライダーの体重55kgを加えた270kgを、最高出力46.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はTMAX530に6.8km/h劣り、1速TWRは0.047kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

RC68 CTX700Nと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、ホンダのCTX700Nが挙げられます。PWRの5.875kg/PSは車両重量227kg+55kgの282kgを、最高出力47.6PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は6.5km/h劣り、1速TWRは0.043kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.797
平均ピストンスピード 19.36m/s
トルクウェイトレシオ 46.20kg/kgm
1馬力あたりのお値段 19535円
排気量1Lあたり馬力 86.11PS/L
排気量1Lあたりトルク 10.55kgm/L
1気筒あたりの馬力 43.0PS
1気筒あたりのトルク 5.3kgm
パワーバンド比率 60.6%
燃費×馬力 2543.9pt
各種ランキング
ハッチバックのPWR
2.5~3.0LのNA車 PWR

トルクウェイトレシオは46.20kg/kgm(1460kg/31.6kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が5040000円、最高出力が258馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は19535円、逆に1万円あたりでは0.51馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は159494円、1万円あたりでは0.06kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
3000cc以下の車編
ハッチバック編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は86.11PS/L、トルクは10.55kgm/L、1気筒あたりの馬力は43.0馬力、トルクは5.3kgmとなり、このエンジンが258馬力を6600回転で発生させているときの平均ピストンスピードは19.36m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が88.0mmであるN52B30型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は6820回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.797になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、走ってよし、曲がってよしで至れり尽くせりのオールラウンダーであると言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が9.86km/L、最高出力が258PSであるこの車の獲得ポイントは2543.9ptになります。
戯れに車両重量1460kgを100kg単位にした14.6で割ってみたところ、その数値は174.24ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)



1シリーズでの車中泊

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.484m
期待される荷室の幅 1.350m
対角線の長さ 2.006m
期待される荷室の面積 2.003m²

縦方向の長さが1.484m(対角線では2.006m)であれば、小柄な体型なら斜めに転げることで足を伸ばして寝られないこともなさそうです。

普通体型では斜めに転げた上で腰と膝を曲げれば何とかギリギリ、大柄な体型ではダンゴ虫のように丸まって腰痛覚悟で決死の車中泊を敢行せざるを得ません。

一見すると車中泊が可能そうに見えるハッチバックやワゴン、SUVであってもリアシートが前に倒れなかったり、倒れても中途半端であったり、凝った足回りのせいで室内に巨大な出っ張りがあったりで、なかなか思うようにはいきませんが、大抵のケースでは知恵と工夫で何とかなるはずです。

車中泊にあると嬉しいアイテム

ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合6600rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした7100回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 7100rpm|タイヤサイズ 225/45R17|タイヤ直径 63.4cm|円周長 199.2cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
7100rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 4.350 15.06 -
-
56km/h 12600rpm 1501.2kgm
2速 2.496 8.64 0.574 1-2/
4080rpm
98km/h 7230rpm 861.4kgm
3速 1.665 5.76 0.667 2-3/
4740rpm
147km/h 4820rpm 574.6kgm
4速 1.230 4.26 0.739 3-4/
5250rpm
199km/h 3560rpm 424.5kgm
5速 1.000 3.46 0.813 4-5/
5770rpm
245km/h 2900rpm 345.1kgm
6速 0.851 2.95 0.851 5-6/
6040rpm
288km/h 2460rpm 293.7kgm
Final 3.462 レシオカバレッジ(変速比幅)5.112

  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数2600-3000rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.462)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(31.6kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.462)÷タイヤの有効半径(0.317m)で算出。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は6速ギヤの288km(6600rpmでは267.7km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが2600-3000回転で最大トルク31.6kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば46.20kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(5.659kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと1501.2kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1460kg)を1速ギヤの最大駆動力(1501.2kgm)で割ってみると0.973kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する6600回転でのトルク(28.0kgm)からTWRを算出すると1.098kg/kgmとなり、2600-6600回転の回転域では0.973-1.098kg/kgmの間で推移することがわかります。


おまけ:6600rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

UD30型1シリーズに搭載されたN52B30型2996ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する6600rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

6600rpmでの速度とシフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ52km/h-
2速ギヤ91km/h3790rpm
3速ギヤ137km/h4400rpm
4速ギヤ185km/h4880rpm
5速ギヤ228km/h5370rpm
6速ギヤ268km/h5620rpm

まず1速ギヤで6600rpmまで引っ張ると52km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は6600rpmから3790rpmまで落ち、そこから6600rpmまで加速を続けると速度は91km/h(+39km/h)になります。

3速ギヤでは4400rpmまで落ちて6600rpmで137km/h(+46km/h)に、4速ギヤでは4880rpmまで落ちて6600rpmで185km/h(+48km/h)になります。

続いて5速ギヤでは5370rpmまで落ちて6600rpmで228km/h(+43km/h)に、6速ギヤでは5620rpmまで落ちて6600rpmで268km/h(+40km/h)という具合に加速していくイメージです。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 5040 7560 10080 12600 15120 17640 22680
2速 2890 4340 5780 7230 8680 10120 13010
3速 1930 2890 3860 4820 5790 6750 8680
4速 1430 2140 2850 3560 4280 4990 6410
5速 1160 1740 2320 2900 3480 4060 5210
6速 990 1480 1970 2460 2960 3450 4440
※赤い数字は暫定レブリミット(7100rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.851)を選択して時速100kmにて走行すると2460回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1480回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1730回転、一般的な高速道路の80km/hでは1970回転、100km/hでは2460回転、制限速度が120km/hになると2960回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは4440回転まで回ります。

一般的な自動車であれば時速100kmでの巡航回転数は2500回転付近に落ち着くようですが、その中でも若干低めの回転数となっています。標準的なギヤ比の範囲内ながらも加速よりも静粛性や燃費に重きを置いた設定なので、急な坂道や長く続く坂道では積極的にギヤを1段下げる操作が必要になるかもしれません。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 8 16 24 32 40 48 56 63
2速 14 28 41 55 69 83 97 111
3速 21 41 62 83 104 124 145 166
4速 28 56 84 112 140 168 196 225
5速 35 69 104 138 173 207 242 276
6速 41 81 122 162 203 243 284 325

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(7100回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。

純正装着タイヤの225/45R17と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 225/45R17 | 直径 634mm

-20mm
幅205mm
-10mm
幅215mm
変更なし
幅225mm
+10mm
幅235mm
+20mm
幅245mm
-5%
40
扁平
205/40R17
37.6km/h
直径596mm
径差-38mm
215/40R17
38.1km/h
直径604mm
径差-30mm
225/40R17
38.6km/h
直径612mm
径差-22mm
235/40R17
39.1km/h
直径620mm
径差-14mm
245/40R17
39.6km/h
直径628mm
径差-6mm
0%
45
扁平
205/45R17
38.9km/h
直径617mm
径差-17mm
215/45R17
39.5km/h
直径626mm
径差-8mm
225/45R17
40.0km/h
634mm
0mm
235/45R17
40.6km/h
直径644mm
径差+10mm
245/45R17
41.2km/h
直径653mm
径差+19mm
+5%
50
扁平
205/50R17
40.2km/h
直径637mm
径差+3mm
215/50R17
40.8km/h
直径647mm
径差+13mm
225/50R17
41.5km/h
直径657mm
径差+23mm
235/50R17
42.1km/h
直径667mm
径差+33mm
245/50R17
42.7km/h
直径677mm
径差+43mm
+10%
55
扁平
205/55R17
41.5km/h
直径658mm
径差+24mm
215/55R17
42.2km/h
直径669mm
径差+35mm
225/55R17
42.9km/h
直径680mm
径差+46mm
235/55R17
43.6km/h
直径691mm
径差+57mm
245/55R17
44.3km/h
直径702mm
径差+68mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、205/45R17 、215/40R17、215/45R17 、225/40R17 、235/40R17 、245/40R17あたりのタイヤがおすすめです。

225/45R17のタイヤ幅を205mmから255mmまで、扁平率を30%から60%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、225/45R17の適応サイズと性能の変化 [UD30型1シリーズ編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
【PR】225/45R17のタイヤ銘柄と通販価格

UD30型1シリーズ[3.0L-NA FR/6MT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト5.659kg/ps61.25
1速ギヤ加速性能0.973kg/kgm62.88
1L換算馬力86.11ps/L60.27
1L換算トルク10.55kgm/L63.17
WB/TR比1.79747.53
ワイド&ロー指数0.80056.72
前面の面積2.450m²54.96
最低地上高-43.72
スポーツ性能部門の得点450.50

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
JC08燃費10.6km/L38.98
年間維持費372400円45.81
100kmh回転数2470rpm50.32
航続距離530.0km39.37
車の大きさ10.388m³45.77
室内の広さ(仮) 1.884m³35.40
最小回転半径5.1m51.43
馬力単価19535円52.66
ユーティリティ部門の得点359.74

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した UD30型1シリーズ[3.0L-NA FR/6MT] の総合得点は 810.24 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したUD30型1シリーズ(FR/6MT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのハッチバック」、「3000ccのハッチバック」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

1シリーズの歴代モデル

3代目 7K15型 1シリーズ
7K15 1シリーズは2019/11に登場した3代目モデル。参考車両の「118i F40」は全長4335mm、全幅1800mm、全高1465mmの車体に、140PS/22.4kgmを発生するB38A15型1498ccエンジンを搭載した5人乗りハッチバック。

2代目 1R15型 1シリーズ
1R15 1シリーズは2011/09に登場した2代目モデル。参考車両の「118i F20」は全長4340mm、全幅1765mm、全高1440mmの車体に、136PS/22.4kgmを発生するB38B15型1498ccエンジンを搭載した5人乗りハッチバック。

初代 UL20型 1シリーズ カブリオレ
UL20 1シリーズ カブリオレは2004/10に登場した初代モデル。参考車両の「120i Cabriolet N46B20B E87」は全長4370mm、全幅1750mm、全高1410mmの車体に、156PS/20.4kgmを発生するN46B20型1995ccエンジンを搭載した4人乗りオープンカー。