UE16:1シリーズの性能と維持費 FR/6AT 5人 315万円 2010年式

このページでは、BMWの5ドア・5人乗りハッチバック、初代のLBA-UE16型1シリーズ 116i N43B16A E87【2010/09モデル・122PS/16.3kgm・FR/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

UE16 1シリーズ
販売期間:2004/10 - 2012/08

画像はBMWより引用
http://www.bmw.co.jp/
投稿:2011/12/25|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長4240mm×全幅1750mm×全高1400mm、排気量は1599ccであることから、大雑把に分類すると1.6リットルクラス(1600cc、自動車税は2.0L以下を適用)に属し、全長、全高、排気量は5ナンバー枠ながら全幅が1.7mを超えていることにより3ナンバー登録になります。この手のタイプはいわゆる世界戦略車(グローバルカー)に多くあるようです。

駆動方式にはエンジンを車体の前方に搭載し、後輪のみを駆動する、フロントエンジン・リヤドライブ方式(後輪駆動・FR・RWDとも)を採用しています。前輪は操舵、後輪は駆動と役割分担が異なることから優れたハンドリングを得られるとされ、運転の質を求める人々から絶大なる支持を集めます。高級車の代名詞的な駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4240mmであるこの車の場合は「ロア ミディアム」(Lower-Medium:3850mm超-4300mm以下・Cセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


UE16型 1シリーズ [1599cc/122PS FR/6AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

初代1シリーズの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2010/05
UD30型
[130i E87]
3.0L-NA | FR/6MT
| 504.0万円
258PS
31.6kgm
10.6km/L
2010/05
UD30型
[130i E87]
3.0L-NA | FR/6AT
| 515.0万円
258PS
31.6kgm
10.0km/L
2010/05
UD20型
[120i N43B20A E87]
2.0L-NA | FR/6AT
| 364.0万円
170PS
21.4kgm
13.4km/L
E87型1シリーズまとめ (E82 E87 E88 初代)【全14件】
1シリーズの新型モデル
2代目 1S30型1シリーズ
1S30型1シリーズは2011/09に登場した2代目モデル。参考車両の「M140i F20」は全長4340mm、全幅1765mm、全高1430mmの車体に、340PS/51.0kgmを発生するB58B30型2997ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー BMW
車名&
グレード
1シリーズ
116i N43B16A E87
その他 116i スマートセレクション
お値段 3150000円
車両型式 LBA-UE16
駆動方式
変速機
FR・後輪駆動(RWD,2WD)
6速AT・6速オートマ車
ドア/定員 5ドア/5名乗車
車体寸法 長4240×幅1750×高1400mm
軸距&
輪距
2660mm
前1485mm/後1495mm
最小半径 5.1m
タイヤ 前輪:195/55R16
後輪:195/55R16
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ディスク
車両重量 1390kg
エンジン諸元
原動機型式 N43B16A
気筒配列 直列4気筒
排気量1599cc
圧縮比11.7
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 122PS[90kW]/6000rpm
最大トルク 16.3kgm[160Nm]/4250rpm
使用燃料 ハイオクガソリン
JC08燃費 13.6km/L(32.0mpg)
10・15燃費 14.2km/L(33.4mpg)
100km燃費 7.4L/100km
N43B16A型エンジンの諸元と性能まとめ
直列4気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に4個配置する方式。小排気量から2.5Lあたりまでをカバー。
直列4気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税45400円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税17100円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額5500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2010/09モデルの1シリーズを14年落ちの中古で121.3万円にて購入し、頭金なしで3年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    1シリーズの2010/09モデルの場合、2024年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の35%である110.3万円に諸経費として11万円を足した121.3万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2010年式を14年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 2000cc以下 13年経過 45400円
自動車重量税(1年分) 1.5トン以下 13年-17年経過 17100円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
10000km÷12.6×180円/L
7000km÷12.6km/L×180円/L
5000km÷12.6km/L×180円/L
3000km÷12.6km/L×180円/L
142860円
(100000円)
(71430円)
(42860円)
オイル交換(5000km毎) 1回4500円×2回 9000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本12000円×4本÷5年 9600円
任意保険料(月額5500円) 月額5500円×12ヶ月 66000円
ローン完済後の年間維持費 298800円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額33700円×12ヶ月 404400円
ローン返済中の年間維持費 703200円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 54900円
名目 金額
自動車税(1年分) 45400円
自動車重量税(1年分) 17100円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
142860円
(100000円)
(71430円)
(42860円)
オイル交換(5000km毎) 9000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 9600円
任意保険料(月額5500円) 66000円
ローン完済後の年間維持費 298800円
名目 金額
車のローン額(1年分) 404400円
ローン返済中の年間維持費 703200円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
54900円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「2000cc以下で13年経過」クラスの自動車税は45400円、「1.5トン以下で13年-17年経過」クラスの自動車重量税は17100円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに4500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本12000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額5500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした54900円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

お財布に厚みが増した勢いで少し色気を出して、自身の車にステータス性を欲すると月換算で2万円~3万円の間、年間にすると24万円~36万円のクラスです。1シリーズ【116i N43B16A E87】の場合、維持費の月額は24900円(ローン完済前は58600円)になります。

口癖のように「もうちょっと維持費が安ければねえ…?」なんて呟くその姿は自慢げなようであり、しかし哀愁を帯びているようでもあり対応に困ります。より維持費の掛からない新しい車を買うほどではない、が、維持費のことを考えずにもいられない、そんなクラスです。全体から見るとこの辺りから面白味のある車が増えてくるイメージです。


燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり180円を基準として、-50円となる130円から、+50円となる230円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費12.6km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
130円/L
103190円
[-39670円]
-25円
155円/L
123030円
[-19830円]
-10円
170円/L
134930円
[-7930円]
180円/L142860円
[0円]
+10円
190円/L
150810円
[+7950円]
+25円
205円/L
162710円
[+19850円]
+50円
230円/L
182560円
[+39700円]

燃費12.6km/LのUE16型 1シリーズで10000km走行するのに必要な燃料は793.7L、1リットルあたり180円としたときの燃料代は142860円になります。

参考までに、1シリーズの燃料タンクは50リットルですので、793.7Lの給油回数は16回、1回あたりの燃料代は約8930円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては7950円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると19850円、50円も違ってくると39700円にもなります。

これをUE16型 1シリーズの年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり180円の場合を298800円としたとき、130円/Lに値下がりすれば259130円(86.7%)に、230円/Lに値上がりすれば338500円(113.3%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(45400円)なり重量税(17100円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45400円 26%
自動車重量税 1年分 17100円 10%
自賠責保険料 1年分 8825円 5%
燃料代 3000km分 42860円 24%
オイル交換 年1回 4500円 3%
タイヤ交換 6年毎 6400円 4%
任意保険料 80% 52800円 28%
合計
[1万kmとの差額]
177900円
-120900円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45400円 22%
自動車重量税 1年分 17100円 8%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 5000km分 71430円 34%
オイル交換 年1回 4500円 2%
タイヤ交換 6年毎 6400円 3%
任意保険料 85% 56160円 27%
合計
[1万kmとの差額]
209900円
-88900円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45400円 19%
自動車重量税 1年分 17100円 7%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 7000km分 100000円 41%
オイル交換 年1回 6300円 3%
タイヤ交換 6年毎 6400円 3%
任意保険料 90% 59400円 23%
合計
[1万kmとの差額]
243500円
-55300円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料66000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて120900円安い177900円に、5000km走行では88900円安い209900円に、7000km走行では55300円安い243500円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45400円 12%
自動車重量税 1年分 17100円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 15000km分 214290円 55%
オイル交換 年3回 27000円 7%
タイヤ交換 2.7年毎 14400円 4%
任意保険料 100% 66000円 16%
合計
[1万kmとの差額]
393100円
+94300円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45400円 9%
自動車重量税 1年分 17100円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 20000km分 285720円 60%
オイル交換 年4回 36000円 8%
タイヤ交換 2年毎 19200円 4%
任意保険料 100% 66000円 13%
合計
[1万kmとの差額]
478300円
+179500円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。



1シリーズの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
JC08モード燃費 13.6km/L
燃料タンク容量 50L
航続距離(カタログ燃費) 680.0km
航続距離(80%燃費) 545.0km
満タンプライス 9000円
1km走行コスト 13.24円
1万円でどこまで行ける? 755.6km
車両価格/航続距離 4632円/km

JC08モード燃費が13.6km/L、燃料タンク容量50リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は680.0kmになります。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(12.2km/L)とすると610.0km、80%(10.9km/L)だと545.0km、70%(9.5km/L)では475.0kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり180円で50リットルの給油をすると9000円、上で計算した航続距離を踏まえると680.0km(80%燃費時545.0km)を走行するのに9000円かかる計算です。

燃費を12.6km/Lとしたときの1km走行コストは13.24円、10万km走行したときの燃料代は132.4万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら13.2万円/年、7年10万kmなら18.9万円/年、5年10万kmなら26.5万円/年、3年10万kmなら44.1万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば755.6km(往復なら片道377.8km)、カタログ値の80%なら604.4km(片道302.2km)離れたところまで行くことができます。

ちなみに、1回の給油で680.0kmの距離を移動できるUE16型 1シリーズ [116i N43B16A E87]という乗り物を、315.0万円で手に入れたと考えたとき、この車が1km走行するにあたっては「4632円の値打ちがある!」と言える、かもしれません。


カタログデータから見えてくる要素

N43B16A型エンジン簡易性能曲線図
N43B16A型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
4250回転時の馬力 97PS
6000回転時の馬力 122PS
各回転域でのトルク
4250回転時のトルク 16.3kgm
6000回転時のトルク 14.6kgm
N43B16A型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているN43B16型1599cc、直列4気筒の自然吸気エンジンは6000回転時に最高出力122馬力を、4250回転時に最大トルク16.3kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクと最高出力の発生回転数が程よく近いこのエンジンは、高めの回転数が得意なタイプのエンジンです。日常での使い勝手をある程度は確保しつつ、高回転のパワー感もしっかり伴う雰囲気の良さが自慢です。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する4250rpmから最高出力が発生する6000rpmまで」の1750rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は29.2%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
2000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
2000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ11.393kg/PS(1390kg/122PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ11.393kg/PS
車体+1人11.844kg/PS
車体+5人13.648kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg11.885kg/PS
車体+70kg11.967kg/PS
車体+80kg12.049kg/PS
車体+90kg12.131kg/PS
車体+100kg12.213kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは11.844kg/PS(1445kg/122PS)となり、数値としては0.451kg、比率にすると4.0%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは13.648kg/PS(1665kg/122PS)となり、数値としては2.255kg、比率にすると19.8%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。


UE16 1シリーズのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2010/09

-
1シリーズ
11.844kg/PS
1445kg/122PS|1.6L-NA
[車体のみPWR:11.393]
2015/02

車種詳細
ジェイド
11.947kg/PS
1565kg/131PS|1.5L-NA
車体のみPWR:11.527
2019/09

車種詳細
カローラ ツーリング
11.853kg/PS
1375kg/116PS|1.2L-TB
車体のみPWR:11.379
2016/11

車種詳細
ルーミー
11.786kg/PS
1155kg/98PS|1.0L-TB
車体のみPWR:11.224
2008/12

車種詳細
パッソ セッテ
11.881kg/PS
1295kg/109PS|1.5L-NA
車体のみPWR:11.376
2017/04

車種詳細
Q2
11.767kg/PS
1365kg/116PS|1.0L-TB
車体のみPWR:11.293

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ11.844kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

11.726kg/PSから11.962kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、ホンダの6人乗りミニバン「FR4型 ジェイド」、トヨタの5人乗りワゴン「NRE210W型 カローラ ツーリング」、トヨタの5人乗りミニバン「M900A型 ルーミー」、トヨタの7人乗りミニバン「M512E型 パッソ セッテ」、アウディの5人乗りSUV「GACHZ型 Q2」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

UE16型 1シリーズ [116i N43B16A E87]とパワーウェイトレシオが近い車種|11.844kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は87.8PS/tとなっています。


1シリーズがバイクと競争するなら…?


車種詳細
NSR80|79cc
11.750kg/PS
141kg/12.0PS/0.97kgm
[車体のみPWR:7.167]
1速ギヤ速度:29.1km/h
最小TWR:0.685
2010/09

-
1シリーズ|1599cc
11.844kg/PS
1445kg/122PS/16.3kgm
[車体のみPWR:11.393]
1速ギヤ速度:41.1km/h
最小TWR:1.548

車種詳細
CB223S|223cc
11.875kg/PS
190kg/16.3PS/1.84kgm
[車体のみPWR:8.438]
1速ギヤ速度:31.7km/h
最小TWR:0.902

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここでは1シリーズとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

HC06 NSR80と競争してみる

まず1シリーズより少しPWRが低いバイクとして、ホンダのNSR80が挙げられます。PWRの11.750kg/PSは車両重量86kgにライダーの体重55kgを加えた141kgを、最高出力12.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はNSR80に12.0km/h勝り、1速TWRは0.863kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

MC40 CB223Sと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、ホンダのCB223Sが挙げられます。PWRの11.875kg/PSは車両重量135kg+55kgの190kgを、最高出力16.3PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は9.4km/h勝り、1速TWRは0.646kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.785
平均ピストンスピード 15.14m/s
トルクウェイトレシオ 85.28kg/kgm
1馬力あたりのお値段 25820円
排気量1Lあたり馬力 76.30PS/L
排気量1Lあたりトルク 10.19kgm/L
1気筒あたりの馬力 30.5PS
1気筒あたりのトルク 4.1kgm
パワーバンド比率 29.2%
燃費×馬力 1543.3pt
各種ランキング
ハッチバックのPWR
1.5~1.6L以下のPWR

トルクウェイトレシオは85.28kg/kgm(1390kg/16.3kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が3150000円、最高出力が122馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は25820円、逆に1万円あたりでは0.39馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は193252円、1万円あたりでは0.05kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
2000cc以下の車編
ハッチバック編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は76.30PS/L、トルクは10.19kgm/L、1気筒あたりの馬力は30.5馬力、トルクは4.1kgmとなり、このエンジンが122馬力を6000回転で発生させているときの平均ピストンスピードは15.14m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が75.7mmであるN43B16型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は7930回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.785になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、走ってよし、曲がってよしで至れり尽くせりのオールラウンダーであると言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が12.65km/L、最高出力が122PSであるこの車の獲得ポイントは1543.3ptになります。
戯れに車両重量1390kgを100kg単位にした13.9で割ってみたところ、その数値は111.03ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)



1シリーズでの車中泊

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.48m
期待される荷室の幅 1.35m
対角線の長さ 2.00m
期待される荷室の面積 2.00m²

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

縦方向の長さが1.48m(対角線では2.00m)であれば、小柄な体型なら斜めに転げることで足を伸ばして寝られないこともなさそうです。

普通体型では斜めに転げた上で腰と膝を曲げれば何とかギリギリ、大柄な体型ではダンゴ虫のように丸まって腰痛覚悟で決死の車中泊を敢行せざるを得ません。

一見すると車中泊が可能そうに見えるハッチバックやワゴン、SUVであってもリアシートが前に倒れなかったり、倒れても中途半端であったり、凝った足回りのせいで室内に巨大な出っ張りがあったりで、なかなか思うようにはいきませんが、大抵のケースでは知恵と工夫で何とかなるはずです。
車中泊にあると嬉しいアイテム


ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合6000rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした6500回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 6500rpm|タイヤサイズ 195/55R16|タイヤ直径 62.1cm|円周長 195.1cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
6500rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 4.171 17.10 -
-
44km/h 14610rpm 897.7kgm
2速 2.340 9.59 0.561 1-2/
3650rpm
79km/h 8200rpm 503.6kgm
3速 1.521 6.24 0.650 2-3/
4230rpm
122km/h 5330rpm 327.4kgm
4速 1.143 4.69 0.751 3-4/
4880rpm
162km/h 4000rpm 246.0kgm
5速 0.867 3.55 0.759 4-5/
4930rpm
214km/h 3040rpm 186.6kgm
6速 0.691 2.83 0.797 5-6/
5180rpm
269km/h 2420rpm 148.7kgm
Final 4.100 レシオカバレッジ(変速比幅)6.036

ギヤの繋がりイメージ
UE16型1シリーズ6AT車のギヤ比イメージ
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数4250rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.100)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(16.3kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.100)÷タイヤの有効半径(0.3105m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は6速ギヤの269km(6000rpmでは247.9km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

おまけ:6000rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

6000rpmでの速度と
シフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ41km/h-
2速ギヤ73km/h3370rpm
3速ギヤ113km/h3900rpm
4速ギヤ150km/h4510rpm
5速ギヤ198km/h4550rpm
6速ギヤ248km/h4780rpm

UE16型1シリーズに搭載されたN43B16型1599ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する6000rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

まず1速ギヤで6000rpmまで引っ張ると41km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は6000rpmから3370rpmまで落ち、そこから6000rpmまで加速を続けると速度は73km/h(+32km/h)になります。

3速ギヤでは3900rpmまで落ちて6000rpmで113km/h(+40km/h)に、4速ギヤでは4510rpmまで落ちて6000rpmで150km/h(+37km/h)になります。

続いて5速ギヤでは4550rpmまで落ちて6000rpmで198km/h(+48km/h)に、6速ギヤでは4780rpmまで落ちて6000rpmで248km/h(+50km/h)という具合に加速していくイメージです。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが4250回転で最大トルク16.3kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば85.28kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(11.393kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと897.7kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1390kg)を1速ギヤの最大駆動力(897.7kgm)で割ってみると1.548kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する6000回転でのトルク(14.6kgm)からTWRを算出すると1.73kg/kgmとなり、4250-6000回転の回転域では1.548-1.73kg/kgmの間で推移することがわかります。


ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 5840 8770 11690 14610 17530 20450 26300
2速 3280 4920 6560 8200 9830 11470 14750
3速 2130 3200 4260 5330 6390 7460 9590
4速 1600 2400 3200 4000 4800 5600 7210
5速 1210 1820 2430 3040 3640 4250 5470
6速 970 1450 1940 2420 2900 3390 4360
※赤い数字は暫定レブリミット(6500rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.691)を選択して時速100kmにて走行すると2420回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1450回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1690回転、一般的な高速道路の80km/hでは1940回転、100km/hでは2420回転、制限速度が120km/hになると2900回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは4360回転まで回ります。

一般的な自動車であれば時速100kmでの巡航回転数は2500回転付近に落ち着くようですが、その中でも若干低めの回転数となっています。標準的なギヤ比の範囲内ながらも加速よりも静粛性や燃費に重きを置いた設定なので、急な坂道や長く続く坂道では積極的にギヤを1段下げる操作が必要になるかもしれません。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 7 14 21 27 34 41 48 55
2速 12 24 37 49 61 73 85 98
3速 19 38 56 75 94 113 131 150
4速 25 50 75 100 125 150 175 200
5速 33 66 99 132 165 198 231 263
6速 41 83 124 165 207 248 289 331

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(6500回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。


純正装着タイヤの195/55R16と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 195/55R16 | 直径 621mm

-20mm
幅175mm
-10mm
幅185mm
変更なし
幅195mm
+10mm
幅205mm
+20mm
幅215mm
-5%
50
扁平
175/50R16
37.4km/h
直径581mm
径差-40mm
185/50R16
38.1km/h
直径591mm
径差-30mm
195/50R16
38.7km/h
直径601mm
径差-20mm
205/50R16
39.4km/h
直径611mm
径差-10mm
215/50R16
40.0km/h
直径621mm
径差0mm
0%
55
扁平
175/55R16
38.6km/h
直径599mm
径差-22mm
185/55R16
39.3km/h
直径610mm
径差-11mm
195/55R16
40.0km/h
621mm
0mm
205/55R16
40.7km/h
直径632mm
径差+11mm
215/55R16
41.4km/h
直径643mm
径差+22mm
+5%
60
扁平
175/60R16
39.7km/h
直径616mm
径差-5mm
185/60R16
40.5km/h
直径628mm
径差+7mm
195/60R16
41.2km/h
直径640mm
径差+19mm
205/60R16
42.0km/h
直径652mm
径差+31mm
215/60R16
42.8km/h
直径664mm
径差+43mm
+10%
65
扁平
175/65R16
40.8km/h
直径634mm
径差+13mm
185/65R16
41.7km/h
直径647mm
径差+26mm
195/65R16
42.5km/h
直径660mm
径差+39mm
205/65R16
43.3km/h
直径673mm
径差+52mm
215/65R16
44.2km/h
直径686mm
径差+65mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、175/55R16、175/60R16 、185/50R16、185/55R16 、195/50R16 、205/50R16 、215/50R16あたりのタイヤがおすすめです。

195/55R16のタイヤ幅を175mmから225mmまで、扁平率を40%から70%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、195/55R16の適応サイズと性能の変化 [UE16型1シリーズ編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
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UE16型1シリーズ[1.6L-NA FR/6AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト11.393kg/ps45.54
1速ギヤ加速性能1.548kg/kgm50.60
1L換算馬力76.30ps/L52.57
1L換算トルク10.19kgm/L58.78
WB/TR比1.78548.76
ワイド&ロー指数0.80056.72
前面の面積2.450m²54.89
最低地上高-43.72
スポーツ性能部門の得点411.58

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
JC08燃費13.6km/L43.77
年間維持費298800円52.61
100kmh回転数2420rpm50.92
航続距離680.0km48.03
車の大きさ10.388m³45.82
室内の広さ(仮) 1.884m³35.43
最小回転半径5.1m51.67
馬力単価25820円44.26
ユーティリティ部門の得点372.51

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した UE16型1シリーズ[1.6L-NA FR/6AT] の総合得点は 784.09 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したUE16型1シリーズ(FR/6AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのハッチバック」、「2000ccのハッチバック」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

1シリーズの歴代モデル

3代目 7K15型 1シリーズ
7K15 1シリーズは2019/11に登場した3代目モデル。参考車両の「118i F40」は全長4335mm、全幅1800mm、全高1465mmの車体に、140PS/22.4kgmを発生するB38A15型1498ccエンジンを搭載した5人乗りハッチバック。

2代目 1R15型 1シリーズ
1R15 1シリーズは2011/09に登場した2代目モデル。参考車両の「118i F20」は全長4340mm、全幅1765mm、全高1440mmの車体に、136PS/22.4kgmを発生するB38B15型1498ccエンジンを搭載した5人乗りハッチバック。

初代 UL20型 1シリーズ カブリオレ
UL20 1シリーズ カブリオレは2004/10に登場した初代モデル。参考車両の「120i Cabriolet N46B20B E87」は全長4370mm、全幅1750mm、全高1410mmの車体に、156PS/20.4kgmを発生するN46B20型1995ccエンジンを搭載した4人乗りオープンカー。