4LBHKS:Q7の性能と維持費 4WD/6AT 5人 740万円 2009年式

このページでは、アウディの5ドア・5人乗りSUV、初代のABA-4LBHKS型Q7 3.6FSI-Quattro【2009/09モデル・280PS/36.7kgm・4WD/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

4LBHKS Q7
販売期間:2006/10 - 2013/09

画像はアウディより引用
http://www.audi.co.jp/
投稿:2012/01/12|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長5090mm×全幅1985mm×全高1740mm、排気量は3594ccであることから、大雑把に分類すると3.6リットルクラス(3600cc、自動車税は4.0L以下を適用)に属し、全長、全幅、排気量ともに5ナンバー枠を超えていることにより完全無欠の3ナンバー登録車です。いわゆる【高級車】にカテゴライズされます。

駆動方式には車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆる四輪駆動(All Wheel Drive・AWD・Four Wheel Drive・4WDとも)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が5090mmであるこの車の場合は「ラグジュアリー」(Luxury:4900mm超・Fセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


4LBHKS型 Q7 [3594cc/280PS 4WD/6AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

初代Q7の類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2011/07
4LCJTS型
[3.0TFSI-Quattro]
3.0L-SC | 4WD/8AT
| 785.0万円
272PS
40.8kgm
8.6km/L
2009/09
4LBARS型
[4.2FSI-Quattro]
4.2L-NA | 4WD/6AT
| 970.0万円
350PS
44.9kgm
7.2km/L
Q7の新型モデル
2代目 4MDWRA型SQ7
4MDWRA型SQ7は2016/03に登場した2代目モデル。参考車両の「BaseGrade」は全長5065mm、全幅1970mm、全高1700mmの車体に、507PS/78.5kgmを発生するDWR型3996ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー AUDI
車名&
グレード
Q7
3.6FSI-Quattro
その他 7L クワトロ
お値段 7400000円
車両型式 ABA-4LBHKS
駆動方式
変速機
4WD・四輪駆動(AWD)
6速AT・6速オートマ車
ドア/定員 5ドア/5名乗車
車体寸法 長5090×幅1985×高1740mm
軸距&
輪距
3000mm
前1645mm/後1675mm
最小半径 6.0m
タイヤ 前輪:255/55R18
後輪:255/55R18
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ベンチレーテッドディスク
車両重量 2270kg
エンジン諸元
原動機型式 BHK
気筒配列 V型6気筒
排気量3594cc
圧縮比12.0
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 280PS[206kW]/6200rpm
最大トルク 36.7kgm[360Nm]/2500-5000rpm
使用燃料 ハイオクガソリン
10・15燃費 7.6km/L(17.9mpg)
100km燃費 13.2L/100km
BHK型エンジンの諸元と性能まとめ
V型6気筒とは‥シリンダをV字型に交互で6個配置する方式。中排気量のスタンダード。
V型6気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税76400円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税28500円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額7500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2009/09モデルのQ7を15年落ちの中古で244.2万円にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    Q7の2009/09モデルの場合、2024年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の30%である222万円に諸経費として22.2万円を足した244.2万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2009年式を15年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 4000cc以下 13年経過 76400円
自動車重量税(1年分) 2.5トン以下 13年-17年経過 28500円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
10000km÷6.5km/L×180円/L
7000km÷6.5km/L×180円/L
5000km÷6.5km/L×180円/L
3000km÷6.5km/L×180円/L
276920円
(193840円)
(138460円)
(83080円)
オイル交換(5000km毎) 1回6500円×2回 13000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本18000円×4本÷5年 14400円
任意保険料(月額7500円) 月額7500円×12ヶ月 90000円
ローン完済後の年間維持費 508100円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額40700円×12ヶ月 488400円
ローン返済中の年間維持費 996500円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 77700円
名目 金額
自動車税(1年分) 76400円
自動車重量税(1年分) 28500円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
276920円
(193840円)
(138460円)
(83080円)
オイル交換(5000km毎) 13000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 14400円
任意保険料(月額7500円) 90000円
ローン完済後の年間維持費 508100円
名目 金額
車のローン額(1年分) 488400円
ローン返済中の年間維持費 996500円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
77700円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「4000cc以下で13年経過」クラスの自動車税は76400円、「2.5トン以下で13年-17年経過」クラスの自動車重量税は28500円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに6500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本18000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額7500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした77700円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

年間の維持費が50万円を超えてくると、これはもうこの車そのものが趣味の世界です。若しくは、これだけの維持費が掛かる車を所有していることに喜びを感じ、意義を見出しているのかもしれません。

名にし負うQ7ともなると、維持費は月額でさえ42400円(ローン完済前は83100円)という破格の金額になってしまうことを思えば、とてもじゃないけど新車で買って5年のローンを抱えながら乗るような車ではありません。清水の舞台から飛び降りる覚悟でご近所を一周して満足するか、盆栽としてガレージに飾っておくならまあ、あるいは…


燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり180円を基準として、-50円となる130円から、+50円となる230円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費6.5km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
130円/L
200010円
[-76910円]
-25円
155円/L
238470円
[-38450円]
-10円
170円/L
261550円
[-15370円]
180円/L276920円
[0円]
+10円
190円/L
292320円
[+15400円]
+25円
205円/L
315400円
[+38480円]
+50円
230円/L
353860円
[+76940円]

燃費6.5km/Lの4LBHKS型 Q7で10000km走行するのに必要な燃料は1538.5L、1リットルあたり180円としたときの燃料代は276920円になります。

参考までに、Q7の燃料タンクは100リットルですので、1538.5Lの給油回数は16回、1回あたりの燃料代は約17310円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては15400円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると38480円、50円も違ってくると76940円にもなります。

これを4LBHKS型 Q7の年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり180円の場合を508100円としたとき、130円/Lに値下がりすれば431190円(84.9%)に、230円/Lに値上がりすれば585040円(115.1%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(76400円)なり重量税(28500円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 76400円 27%
自動車重量税 1年分 28500円 10%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 3000km分 83080円 29%
オイル交換 年1回 6500円 2%
タイヤ交換 6年毎 9600円 3%
任意保険料 80% 72000円 26%
合計
[1万kmとの差額]
285000円
-223100円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 76400円 22%
自動車重量税 1年分 28500円 8%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 5000km分 138460円 40%
オイル交換 年1回 6500円 2%
タイヤ交換 6年毎 9600円 3%
任意保険料 85% 76560円 22%
合計
[1万kmとの差額]
344900円
-163200円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 76400円 19%
自動車重量税 1年分 28500円 7%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 7000km分 193840円 48%
オイル交換 年1回 9100円 2%
タイヤ交換 6年毎 9600円 2%
任意保険料 90% 81000円 20%
合計
[1万kmとの差額]
407300円
-100800円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料90000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて223100円安い285000円に、5000km走行では163200円安い344900円に、7000km走行では100800円安い407300円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 76400円 11%
自動車重量税 1年分 28500円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 15000km分 415380円 61%
オイル交換 年3回 39000円 6%
タイヤ交換 2.7年毎 21600円 3%
任意保険料 100% 90000円 14%
合計
[1万kmとの差額]
679800円
+171700円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 76400円 9%
自動車重量税 1年分 28500円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 20000km分 553840円 66%
オイル交換 年4回 52000円 6%
タイヤ交換 2年毎 28800円 3%
任意保険料 100% 90000円 12%
合計
[1万kmとの差額]
838400円
+330300円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。



Q7の燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
10・15モード燃費 7.6km/L
燃料タンク容量 100L
航続距離(カタログ燃費) 760.0km
航続距離(80%燃費) 610.0km
満タンプライス 18000円
1km走行コスト 23.68円
1万円でどこまで行ける? 422.2km
車両価格/航続距離 9737円/km

10・15モード燃費が7.6km/L、燃料タンク容量100リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は760.0kmになります。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(6.8km/L)とすると680.0km、80%(6.1km/L)だと610.0km、70%(5.3km/L)では530.0kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり180円で100リットルの給油をすると18000円、上で計算した航続距離を踏まえると760.0km(80%燃費時610.0km)を走行するのに18000円かかる計算です。

燃費を6.5km/Lとしたときの1km走行コストは23.68円、10万km走行したときの燃料代は236.8万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら23.7万円/年、7年10万kmなら33.8万円/年、5年10万kmなら47.4万円/年、3年10万kmなら78.9万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば422.2km(往復なら片道211.1km)、カタログ値の80%なら337.8km(片道168.9km)離れたところまで行くことができます。

ちなみに、1回の給油で760.0kmの距離を移動できる4LBHKS型 Q7 [3.6FSI-Quattro]という乗り物を、740.0万円で手に入れたと考えたとき、この車が1km走行するにあたっては「9737円の値打ちがある!」と言える、かもしれません。


カタログデータから見えてくる要素

BHK型エンジン簡易性能曲線図
BHK型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
2500回転時の馬力 128PS
5000回転時の馬力 256PS
6200回転時の馬力 280PS
各回転域でのトルク
2500回転時のトルク 36.7kgm
5000回転時のトルク 36.7kgm
6200回転時のトルク 32.4kgm
BHK型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているBHK型3594cc、V型6気筒の自然吸気エンジンは6200回転時に最高出力280馬力を、2500-5000回転時に最大トルク36.7kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、低めの回転数から中間域にトルクのピークがあるこのエンジンは、街中での普段使いに心地よく、高回転もそれなりでバランスの取れたタイプです。多くの乗用車がこの特性に当て嵌まるのではないかと思います。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する2500rpmから最高出力が発生する6200rpmまで」の3700rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は59.7%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
4000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
4000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ8.107kg/PS(2270kg/280PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ8.107kg/PS
車体+1人8.304kg/PS
車体+5人9.089kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg8.321kg/PS
車体+70kg8.357kg/PS
車体+80kg8.393kg/PS
車体+90kg8.429kg/PS
車体+100kg8.464kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは8.304kg/PS(2325kg/280PS)となり、数値としては0.197kg、比率にすると2.4%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは9.089kg/PS(2545kg/280PS)となり、数値としては0.982kg、比率にすると12.1%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。


4LBHKS Q7のライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2009/09

-
Q7
8.304kg/PS
2325kg/280PS|3.6L-NA
[車体のみPWR:8.107]
2012/01

車種詳細
スイフト スポーツ
8.272kg/PS
1125kg/136PS|1.6L-NA
車体のみPWR:7.868
2013/09

車種詳細
フィット
8.371kg/PS
1105kg/132PS|1.5L-NA
車体のみPWR:7.955
2008/05

車種詳細
アウトバック
8.446kg/PS
1495kg/177PS|2.5L-NA
車体のみPWR:8.136
2010/07

車種詳細
ティアナ
8.351kg/PS
1545kg/185PS|2.5L-NA
車体のみPWR:8.054
2011/12

車種詳細
CR-V
8.395kg/PS
1595kg/190PS|2.4L-NA
車体のみPWR:8.105

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ8.304kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

8.138kg/PSから8.470kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、スズキの5人乗りハッチバック「ZC32S型 スイフト スポーツ」、ホンダの5人乗りハッチバック「GK5型 フィット」、スバルの5人乗りSUV「BP9型 アウトバック」、日産の5人乗りセダン「J32型 ティアナ」、ホンダの5人乗りSUV「RM4型 CR-V」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

4LBHKS型 Q7 [3.6FSI-Quattro]とパワーウェイトレシオが近い車種|8.304kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は123.3PS/tとなっています。


Q7がバイクと競争するなら…?


車種詳細
グランドマジェスティ400|394cc
8.303kg/PS
274kg/33.0PS/3.50kgm
[車体のみPWR:6.636]
1速ギヤ速度:51.2km/h
最小TWR:1.173
2009/09

-
Q7|3594cc
8.304kg/PS
2325kg/280PS/36.7kgm
[車体のみPWR:8.107]
1速ギヤ速度:45.4km/h
最小TWR:1.202

車種詳細
ドラッグスター400|399cc
8.333kg/PS
275kg/33.0PS/3.30kgm
[車体のみPWR:6.667]
1速ギヤ速度:54.6km/h
最小TWR:1.288

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではQ7とパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

SH04J グランドマジェスティ400と競争してみる

まずQ7より少しPWRが低いバイクとして、ヤマハのグランドマジェスティ400が挙げられます。PWRの8.303kg/PSは車両重量219kgにライダーの体重55kgを加えた274kgを、最高出力33.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はグランドマジェスティ400に5.8km/h劣り、1速TWRは0.029kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

4TR ドラッグスター400と競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、ヤマハのドラッグスター400が挙げられます。PWRの8.333kg/PSは車両重量220kg+55kgの275kgを、最高出力33.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は9.2km/h劣り、1速TWRは0.086kg勝る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.807
平均ピストンスピード 19.90m/s
トルクウェイトレシオ 61.85kg/kgm
1馬力あたりのお値段 26429円
排気量1Lあたり馬力 77.91PS/L
排気量1Lあたりトルク 10.21kgm/L
1気筒あたりの馬力 46.7PS
1気筒あたりのトルク 6.1kgm
パワーバンド比率 59.7%
燃費×馬力 1808.8pt
各種ランキング
SUV・RV・クロカンのPWR
3.5~4.0L以下のPWR

トルクウェイトレシオは61.85kg/kgm(2270kg/36.7kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が7400000円、最高出力が280馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は26429円、逆に1万円あたりでは0.38馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は201635円、1万円あたりでは0.05kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
4000cc以下の車編
5人乗りSUV編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は77.91PS/L、トルクは10.21kgm/L、1気筒あたりの馬力は46.7馬力、トルクは6.1kgmとなり、このエンジンが280馬力を6200回転で発生させているときの平均ピストンスピードは19.90m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が96.3mmであるBHK型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は6230回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.807になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、走ってよし、曲がってよしで至れり尽くせりのオールラウンダーであると言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が6.46km/L、最高出力が280PSであるこの車の獲得ポイントは1808.8ptになります。
戯れに車両重量2270kgを100kg単位にした22.7で割ってみたところ、その数値は79.68ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)



Q7での車中泊

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.78m
期待される荷室の幅 1.58m
対角線の長さ 2.38m
期待される荷室の面積 2.81m²

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

縦方向の長さが1.78m(対角線では2.38m)などという破格のクラスになると、これはもう四の五の言わず車に住むべきです。

これだけの車を所持できる素養は持ち得ているのですから、細かいことは気にせずあらゆる支配からの卒業を宣言し、信じられぬ大人との争いに終止符を打ちましょう。

一見すると車中泊が可能そうに見えるハッチバックやワゴン、SUVであってもリアシートが前に倒れなかったり、倒れても中途半端であったり、凝った足回りのせいで室内に巨大な出っ張りがあったりで、なかなか思うようにはいきませんが、大抵のケースでは知恵と工夫で何とかなるはずです。
車中泊にあると嬉しいアイテム


ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合6200rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした6700回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 6700rpm|タイヤサイズ 255/55R18|タイヤ直径 73.8cm|円周長 231.8cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
6700rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 4.170 18.99 -
-
49km/h 13660rpm 1889.1kgm
2速 2.339 10.65 0.561 1-2/
3760rpm
87km/h 7660rpm 1059.6kgm
3速 1.521 6.93 0.650 2-3/
4360rpm
134km/h 4980rpm 689.1kgm
4速 1.142 5.20 0.751 3-4/
5030rpm
179km/h 3740rpm 517.4kgm
5速 0.867 3.95 0.759 4-5/
5090rpm
236km/h 2840rpm 392.8kgm
6速 0.691 3.15 0.797 5-6/
5340rpm
296km/h 2260rpm 313.0kgm
Final 4.555 レシオカバレッジ(変速比幅)6.035

ギヤの繋がりイメージ
4LBHKS型Q76AT車のギヤ比イメージ
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数2500-5000rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.555)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(36.7kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.555)÷タイヤの有効半径(0.369m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は6速ギヤの296km(6200rpmでは274.0km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

おまけ:6200rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

6200rpmでの速度と
シフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ45km/h-
2速ギヤ81km/h3480rpm
3速ギヤ124km/h4030rpm
4速ギヤ166km/h4660rpm
5速ギヤ218km/h4710rpm
6速ギヤ274km/h4940rpm

4LBHKS型Q7に搭載されたBHK型3594ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する6200rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

まず1速ギヤで6200rpmまで引っ張ると45km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は6200rpmから3480rpmまで落ち、そこから6200rpmまで加速を続けると速度は81km/h(+36km/h)になります。

3速ギヤでは4030rpmまで落ちて6200rpmで124km/h(+43km/h)に、4速ギヤでは4660rpmまで落ちて6200rpmで166km/h(+42km/h)になります。

続いて5速ギヤでは4710rpmまで落ちて6200rpmで218km/h(+52km/h)に、6速ギヤでは4940rpmまで落ちて6200rpmで274km/h(+56km/h)という具合に加速していくイメージです。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが2500-5000回転で最大トルク36.7kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば61.85kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(8.107kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと1889.1kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(2270kg)を1速ギヤの最大駆動力(1889.1kgm)で割ってみると1.202kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する6200回転でのトルク(32.4kgm)からTWRを算出すると1.36kg/kgmとなり、2500-6200回転の回転域では1.202-1.36kg/kgmの間で推移することがわかります。


ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 5460 8190 10930 13660 16390 19120 24580
2速 3060 4600 6130 7660 9190 10720 13790
3速 1990 2990 3990 4980 5980 6970 8970
4速 1500 2240 2990 3740 4490 5240 6730
5速 1140 1700 2270 2840 3410 3980 5110
6速 910 1360 1810 2260 2720 3170 4070
※赤い数字は暫定レブリミット(6700rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.691)を選択して時速100kmにて走行すると2260回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1360回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1580回転、一般的な高速道路の80km/hでは1810回転、100km/hでは2260回転、制限速度が120km/hになると2720回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは4070回転まで回ります。

一般的な自動車であれば時速100kmでの巡航回転数は2500回転付近に落ち着くようですが、その中でも若干低めの回転数となっています。標準的なギヤ比の範囲内ながらも加速よりも静粛性や燃費に重きを置いた設定なので、急な坂道や長く続く坂道では積極的にギヤを1段下げる操作が必要になるかもしれません。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 7 15 22 29 37 44 51 59
2速 13 26 39 52 65 78 91 104
3速 20 40 60 80 100 120 141 161
4速 27 53 80 107 134 160 187 214
5速 35 70 106 141 176 211 247 282
6速 44 88 133 177 221 265 309 353

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(6700回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。


純正装着タイヤの255/55R18と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 255/55R18 | 直径 738mm

-20mm
幅235mm
-10mm
幅245mm
変更なし
幅255mm
+10mm
幅265mm
+20mm
幅275mm
-5%
50
扁平
235/50R18
37.5km/h
直径692mm
径差-46mm
245/50R18
38.0km/h
直径702mm
径差-36mm
255/50R18
38.6km/h
直径712mm
径差-26mm
265/50R18
39.1km/h
直径722mm
径差-16mm
275/50R18
39.7km/h
直径732mm
径差-6mm
0%
55
扁平
235/55R18
38.8km/h
直径716mm
径差-22mm
245/55R18
39.4km/h
直径727mm
径差-11mm
255/55R18
40.0km/h
738mm
0mm
265/55R18
40.6km/h
直径749mm
径差+11mm
275/55R18
41.2km/h
直径760mm
径差+22mm
+5%
60
扁平
235/60R18
40.1km/h
直径739mm
径差+1mm
245/60R18
40.7km/h
直径751mm
径差+13mm
255/60R18
41.4km/h
直径763mm
径差+25mm
265/60R18
42.0km/h
直径775mm
径差+37mm
275/60R18
42.7km/h
直径787mm
径差+49mm
+10%
65
扁平
235/65R18
41.4km/h
直径763mm
径差+25mm
245/65R18
42.1km/h
直径776mm
径差+38mm
255/65R18
42.8km/h
直径789mm
径差+51mm
265/65R18
43.5km/h
直径802mm
径差+64mm
275/65R18
44.2km/h
直径815mm
径差+77mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、235/55R18 、245/50R18、245/55R18 、255/50R18 、265/50R18 、275/50R18あたりのタイヤがおすすめです。

255/55R18のタイヤ幅を235mmから285mmまで、扁平率を40%から70%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、255/55R18の適応サイズと性能の変化 [4LBHKS型Q7編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
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4LBHKS型Q7[3.6L-NA 4WD/6AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト8.107kg/ps54.54
1速ギヤ加速性能1.202kg/kgm57.97
1L換算馬力77.91ps/L53.84
1L換算トルク10.21kgm/L59.02
WB/TR比1.80746.49
ワイド&ロー指数0.87751.13
前面の面積3.454m²26.69
最低地上高-43.72
スポーツ性能部門の得点393.40

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
10-15燃費7.6km/L38.12
年間維持費508100円33.45
100kmh回転数2260rpm53.04
航続距離760.0km52.70
車の大きさ17.580m³74.43
室内の広さ(仮) 3.188m³47.83
最小回転半径6.0m32.92
馬力単価26429円43.45
ユーティリティ部門の得点375.94

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した 4LBHKS型Q7[3.6L-NA 4WD/6AT] の総合得点は 769.34 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介した4LBHKS型Q7(4WD/6AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全ての5人乗SUV」、「4000ccの5人乗SUV」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

Q7の歴代モデル

2代目 4MCYRS型 Q7
4MCYRS Q7は2016/03に登場した2代目モデル。参考車両の「2.0TFSI Quattro 5人乗」は全長5070mm、全幅1970mm、全高1735mmの車体に、252PS/37.7kgmを発生するCYR型1984ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。

初代 4LBARS型 Q7
4LBARS Q7は2006/10に登場した初代モデル。参考車両の「4.2FSI-Quattro」は全長5090mm、全幅1985mm、全高1740mmの車体に、350PS/44.9kgmを発生するBAR型4163ccエンジンを搭載した7人乗りSUV。