4AABC:A6 セダンの性能と維持費 FF/4AT 5人 479万円 1996年式

このページでは、アウディの4ドア・5人乗りセダン、初代のE-4AABC型A6 セダン 2.6【1996/10モデル・150PS/22.9kgm・FF/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

4AABC A6 セダン
販売期間:1994/11 - 1997/09

画像はアウディより引用
http://www.audi.co.jp/
投稿:2012/01/08|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長4795mm×全幅1785mm×全高1435mm、排気量は2597ccであることから、大雑把に分類すると2.6リットルクラス(2600cc、自動車税は3.0L以下を適用)に属し、全長、全幅、排気量ともに5ナンバー枠を超えていることにより完全無欠の3ナンバー登録車です。いわゆる【高級車】にカテゴライズされます。
参考:100PS~150PSの自動車 一覧

駆動方式にはエンジンを車体の前方に搭載し、前輪のみを駆動する、フロントエンジン・フロントドライブ方式(FF・FWD・前輪駆動とも)を採用しています。この方式はエンジンと駆動系(ミッション、デフ等)の収納がエンジンルーム内で完結するので、軽量コンパクトかつ低コスト化が実現でき、室内を広く作りやすい(エンジンが横置きの場合)ほか、後輪駆動車に比べて直進安定性に優れることが主な特長です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4795mmであるこの車の場合は「アッパーミディアム」(Upper-Medium:4650mm超-4900mm以下・Eセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


4AABC型 A6 セダン [2597cc/150PS FF/4AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

初代A6 セダンの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
1996/10
4AACKF型
[2.8-Quattro]
2.8L-NA・4WD/4AT・569.0万円
193PS・28.6kgm・8.7km/L
193PS
28.6kgm
8.7km/L
1996/10
4AACKF型
[2.8-Quattro]
2.8L-NA・4WD/4AT・599.0万円
193PS・28.6kgm・8.7km/L
193PS
28.6kgm
8.7km/L
1996/10
4AABC型
[2.6]
2.6L-NA・FF/4AT・509.0万円
150PS・22.9kgm・7.9km/L
150PS
22.9kgm
7.9km/L
初代A6 セダンの車両型式・グレード一覧【全6車種】
A6 セダンの新型モデル
2代目 4BBCYF型RS6 セダン
4BBCYF型RS6 セダンは2003/02に登場した2代目モデル。参考車両の「BaseGrade」は全長4865mm、全幅1850mm、全高1440mmの車体に、450PS/57.1kgmを発生するBCY型4172ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー アウディ
車名&
グレード
A6 セダン
2.6
その他 C4
お値段 4790000円
車両型式 E-4AABC
駆動方式
変速機
FF・前輪駆動(FWD,2WD)
4速AT・4速オートマ車
ドア/定員 4ドア/5名乗車
車体寸法 長4795×幅1785×高1435mm
軸距&
輪距
2685mm
前1525mm/後1525mm
最小半径 5.3m
タイヤ 前輪:195/65R15
後輪:195/65R15
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ディスク
車両重量 1470kg
エンジン諸元
原動機型式 ABC
気筒配列 V型6気筒
排気量2597cc
圧縮比10.0
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 150PS[110kW]/5500rpm
最大トルク 22.9kgm[225Nm]/3500rpm
使用燃料 ハイオクガソリン
10・15燃費 7.9km/L(18.6mpg)
100km燃費 12.7L/100km
ABC型エンジンの諸元と性能まとめ
V型6気筒とは‥シリンダをV字型に交互で6個配置する方式。中排気量のスタンダード。
V型6気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税58600円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税18900円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額6500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、1996/10モデルのA6 セダンを28年落ちの中古で105.4万円にて購入し、頭金なしで2年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    A6 セダンの1996/10モデルの場合、2024年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の20%である95.8万円に諸経費として9.6万円を足した105.4万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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1996年式を28年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 3000cc以下 13年経過 58600円
自動車重量税(1年分) 1.5トン以下 18年経過 18900円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
燃料代(年間1万km) 10000km÷6.7km/L×185円/L 276120円
オイル交換(5000km毎) 1回5500円×2回 11000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本10000円×4本÷5年 8000円
任意保険料(月額6500円) 月額6500円×12ヶ月 78000円
ローン完済後の年間維持費 459500円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額43910円×12ヶ月 526920円
ローン返済中の年間維持費 986400円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 58500円
名目 金額
自動車税(1年分) 58600円
自動車重量税(1年分) 18900円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
276120円
(193280円)
(138060円)
(82840円)
オイル交換(5000km毎) 11000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 8000円
任意保険料(月額6500円) 78000円
ローン完済後の年間維持費 459500円
名目 金額
車のローン額(1年分) 526920円
ローン返済中の年間維持費 986400円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
58500円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「3000cc以下で13年経過」クラスの自動車税は58600円、「1.5トン以下で18年経過」クラスの自動車重量税は18900円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに5500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本10000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額6500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした58500円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

このあたりのクラスから理想と現実の違い、つまり「乗りたい車」と「乗ることができる車」は違うことを思い知らされます。うっかり手を出せば「いっ…維持費が高すぎて息ができん!フーッ!フーッ!」と目を白黒させることになりかねません。

さて、A6 セダン【2.6】の場合、維持費の月額は38300円になります。金銭的にシビアな人からは「車なんてどれもタイヤが4つあるだけなのに、なんでこんなにお金の掛かる車に乗ってるんだ…修行か…」と奇異の目で見られていることでしょう。でも良いんです。愛さえあれば。

A6 セダンの維持費は高い?安い?

「A6 セダンの年間維持費は459500円です!」と断じるのは実に簡単なことですが、「3000ccクラスという枠組みの中で維持費を比べたら高いの?安いの?」という点も外せません。はたしてA6 セダンの維持費は高いのか、安いのか、例によって表を作って差額を求めてみます。


車名年間維持費差額
安いハイエース バン266980円-192520円
GLS327100円-132400円
グランエース342500円-117000円
スカイライン369100円-90400円
基準3000ccクラス平均402200円-57300円
アリスト439900円-19600円
A6 セダンの維持費459500円
スカイラインGT-R466200円+6700円
X5503300円+43800円
高いXM ワゴン600800円+141300円

A6 セダンの年間維持費を、3000ccクラスで最も維持費が安いハイエース バンと比較して192520円高く、最も高いXM ワゴンと比較して141300円安く、3000ccクラスの平均維持費との比較では57300円高くなっています。

最低額のハイエース バンと最高額のXM ワゴンは極端な例としても、3000ccクラスの平均的な維持費との差額を客観的に見て、A6 セダンの維持費は まあまあ高い! と言えそうです。

年間維持費が安い 3000ccクラスの車 ランキング

A6 セダンを維持するための年収要件

せっかく年間維持費を求めましたので、生活に支障を与えず無理なく維持できる年収をシミュレーションしてみましょう。ここでは年収の30%を天使の取り分として上納した残りを可処分所得(手取り収入)とし、うち10%、15%、20%を維持費に充てる場合で計算してみます。
※購入資金&ローン残高は考慮しません。

覚悟%年収月給手取り
10%600万円50万円39万円
15%400万円34万円27万円
20%300万円25万円20万円

維持費を可処分所得の10%までとする場合に必要な年収は600万円(総支給額50万円/月、手取り39万円/月)、ここから月額維持費3.8万円を支払うと残りは35.2万円です。価値観は人それぞれありますが、この年収があればそう負担感なく維持できそうです。

15%まで許容する場合に必要な年収は400万円(総支給額34万円/月、手取り27万円/月)、3.8万円を支払うと残りは23.2万円になります。

さて、手取りの20%を車の維持費に回す覚悟があるなら、年収が300万円(総支給額25万円/月、手取り20万円/月)あれば乗れないことはないでしょう。3.8万円を引くと残りは16.2万円…まあ…余裕があるとは言えません。

多方面に支障が出ることになる禁断の果実…ではありますが、1万km分の燃料代28万円を含んでいるので、意外や意外、案ずるより生むが易し、「思い切って蓋を開けてみたら何とかなっちゃった!」という展開もあり得なくはありません。(ご利用は計画的に)

燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり185円を基準として、-50円となる135円から、+50円となる235円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費6.7km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
135円/L
201510円
[-74610円]
-25円
160円/L
238820円
[-37300円]
-10円
175円/L
261210円
[-14910円]
185円/L276120円
[0円]
+10円
195円/L
291060円
[+14940円]
+25円
210円/L
313450円
[+37330円]
+50円
235円/L
350770円
[+74650円]

燃費6.7km/Lの4AABC型 A6 セダンで10000km走行するのに必要な燃料は1492.6L、1リットルあたり185円としたときの燃料代は276120円になります。

参考までに、A6 セダンの燃料タンクは80リットルですので、1492.6Lの給油回数は19回、1回あたりの燃料代は約14540円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては14940円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると37330円、50円も違ってくると74650円にもなります。

これを4AABC型 A6 セダンの年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり185円の場合を459500円としたとき、135円/Lに値下がりすれば384890円(83.8%)に、235円/Lに値上がりすれば534150円(116.2%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(58600円)なり重量税(18900円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 58600円 24%
自動車重量税 1年分 18900円 8%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 3000km分 82840円 34%
オイル交換 年1回 5500円 2%
タイヤ交換 6年毎 5330円 2%
任意保険料 80% 62400円 26%
合計
[1万kmとの差額]
242400円
-217100円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 58600円 19%
自動車重量税 1年分 18900円 6%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 5000km分 138060円 46%
オイル交換 年1回 5500円 2%
タイヤ交換 6年毎 5330円 2%
任意保険料 85% 66360円 22%
合計
[1万kmとの差額]
301600円
-157900円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 58600円 16%
自動車重量税 1年分 18900円 5%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 7000km分 193280円 53%
オイル交換 年1回 7700円 2%
タイヤ交換 6年毎 5330円 1%
任意保険料 90% 70200円 21%
合計
[1万kmとの差額]
362900円
-96600円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料78000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて217100円安い242400円に、5000km走行では157900円安い301600円に、7000km走行では96600円安い362900円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 58600円 9%
自動車重量税 1年分 18900円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 15000km分 414180円 66%
オイル交換 年3回 33000円 5%
タイヤ交換 2.7年毎 12000円 2%
任意保険料 100% 78000円 14%
合計
[1万kmとの差額]
623600円
+164100円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 58600円 8%
自動車重量税 1年分 18900円 2%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 20000km分 552240円 71%
オイル交換 年4回 44000円 6%
タイヤ交換 2年毎 16000円 2%
任意保険料 100% 78000円 10%
合計
[1万kmとの差額]
776600円
+317100円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。

年間維持費ランキング リスト
輸入車・外車の小型車&普通車編
3000cc以下クラス編
小型車&普通車の新車編
4ドア・セダン編

A6 セダンの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
10・15モード燃費 7.9km/L
燃料タンク容量 80L
航続距離(カタログ燃費) 632.0km
航続距離(80%燃費) 504.0km
満タンプライス 14800円
1km走行コスト 23.42円
1万円でどこまで行ける? 427.0km

10・15モード燃費が7.9km/L、燃料タンク容量80リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は632.0kmです。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(7.1km/L)とすると航続距離は568.0km、80%(6.3km/L)だと504.0km、70%(5.5km/L)では440.0kmになります。

燃料タンクに1滴の燃料もない状態から80リットルきっちり満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり185円では14800円、上で計算した航続距離を踏まえると632.0km(80%燃費時504.0km)を走行するのに14800円かかる計算です。

燃費を6.7km/Lとしたときの1km走行コストは23.42円、10万km走行したときの燃料代は234.2万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら23.4万円/年、7年10万kmなら33.5万円/年、5年10万kmなら46.8万円/年、3年10万kmなら78.1万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば427.0km(往復なら片道213.5km)、カタログ値の80%なら341.6km(片道170.8km)離れたところまで行くことができます。

カタログデータから見えてくる要素

ABC型エンジン簡易性能曲線図
各回転域での馬力
3500回転時の馬力 112PS
5500回転時の馬力 150PS
各回転域でのトルク
3500回転時のトルク 22.9kgm
5500回転時のトルク 19.5kgm
ABC型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているABC型2597cc、V型6気筒の自然吸気エンジンは5500回転時に最高出力150馬力を、3500回転時に最大トルク22.9kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクの発生回転数が若干高めにあるこのエンジンは、普段使いでも不足を感じることなく、それでいて高い回転数を維持すればスポーティな走行も楽しめるバランスの良さが魅力です。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する3500rpmから最高出力が発生する5500rpmまで」の2000rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は36.4%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
3000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
3000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ9.800kg/PS(1470kg/150PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ9.800kg/PS
車体+1人10.167kg/PS
車体+5人11.633kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg10.200kg/PS
車体+70kg10.267kg/PS
車体+80kg10.333kg/PS
車体+90kg10.400kg/PS
車体+100kg10.467kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは10.167kg/PS(1525kg/150PS)となり、数値としては0.367kg、比率にすると3.7%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは11.633kg/PS(1745kg/150PS)となり、数値としては1.833kg、比率にすると18.7%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

4AABC A6 セダンのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
1996/10

-
A6 セダン
10.167kg/PS
1525kg/150PS|2.6L-NA
[車体のみPWR:9.800]
2017/01

車種詳細
スイフト
10.165kg/PS
925kg/91PS|1.3L-NA
車体のみPWR:9.560
2013/12

車種詳細
エクストレイル
10.170kg/PS
1495kg/147PS|2.0L-NA
車体のみPWR:9.796
2017/12

車種詳細
クロスビー
10.253kg/PS
1015kg/99PS|1.0L-TB
車体のみPWR:9.697
2013/01

車種詳細
プレマシー
10.232kg/PS
1545kg/151PS|2.0L-NA
車体のみPWR:9.868
2012/11

車種詳細
フォレスター
10.101kg/PS
1495kg/148PS|2.0L-NA
車体のみPWR:9.730

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ10.167kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

10.065kg/PSから10.269kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、スズキの5人乗りハッチバック「ZC83S型 スイフト」、日産の5人乗りSUV「T32型 エクストレイル」、スズキの5人乗りSUV「MN71S型 クロスビー」、マツダの7人乗りミニバン「CWFFW型 プレマシー」、スバルの5人乗りSUV「SJ5型 フォレスター」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

4AABC型 A6 セダン [2.6]のライバル車種|10.167kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は102.0PS/tとなっています。


A6 セダンがバイクと競争するなら…?


車種詳細
スカイウェイブ250|249cc
10.154kg/PS
264kg/26.0PS/2.50kgm
[車体のみPWR:8.038]
1速ギヤ速度:38.7km/h
最小TWR:1.145
1996/10

-
A6 セダン|2597cc
10.167kg/PS
1525kg/150PS/22.9kgm
[車体のみPWR:9.800]
1速ギヤ速度:58.9km/h
最小TWR:1.823

車種詳細
GSR250F|248cc
10.167kg/PS
244kg/24.0PS/2.20kgm
[車体のみPWR:7.875]
1速ギヤ速度:39.2km/h
最小TWR:1.049

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではA6 セダンとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

CJ44A スカイウェイブ250と競争してみる

まずA6 セダンより少しPWRが低いバイクとして、スズキのスカイウェイブ250が挙げられます。PWRの10.154kg/PSは車両重量209kgにライダーの体重55kgを加えた264kgを、最高出力26.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はスカイウェイブ250に20.2km/h勝り、1速TWRは0.678kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

GJ55D GSR250Fと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、スズキのGSR250Fが挙げられます。PWRの10.167kg/PSは車両重量189kg+55kgの244kgを、最高出力24.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は19.7km/h勝り、1速TWRは0.774kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.761
平均ピストンスピード 14.85m/s
トルクウェイトレシオ 64.19kg/kgm
1馬力あたりのお値段 31933円
排気量1Lあたり馬力 57.76PS/L
排気量1Lあたりトルク 8.82kgm/L
1気筒あたりの馬力 25.0PS
1気筒あたりのトルク 3.8kgm
パワーバンド比率 36.4%
燃費×馬力 1006.5pt
各種ランキング
セダンのPWR
2.5~3.0LのNA車 PWR

トルクウェイトレシオは64.19kg/kgm(1470kg/22.9kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が4790000円、最高出力が150馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は31933円、逆に1万円あたりでは0.31馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は209170円、1万円あたりでは0.05kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
3000cc以下の車編
セダン編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は57.76PS/L、トルクは8.82kgm/L、1気筒あたりの馬力は25.0馬力、トルクは3.8kgmとなり、このエンジンが150馬力を5500回転で発生させているときの平均ピストンスピードは14.85m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が81.0mmであるABC型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は7410回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.761になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、走ってよし、曲がってよしで至れり尽くせりのオールラウンダーであると言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が6.71km/L、最高出力が150PSであるこの車の獲得ポイントは1006.5ptになります。
戯れに車両重量1470kgを100kg単位にした14.7で割ってみたところ、その数値は68.47ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)



A6 セダンでの車中泊

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.678m
期待される荷室の幅 1.385m
対角線の長さ 2.176m
期待される荷室の面積 2.324m²

縦方向の長さが1.678m(対角線では2.176m)ともなると、もはや車の中で生活しても良いんじゃないかと錯覚しかねないほど快適な睡眠が約束されます。

日頃の行いが悪いとか、人様には言えないことをやらかしたとか、誰の顔も見たくないなどの訳アリで家に帰れず、やむなく車中泊をしてみたが最期、あまりの気楽さに心を奪われ流浪の民となりかねません。

セダンやクーペであっても後部座席の背もたれを取り外してトランクルームと貫通させて荷室長を確保すれば良いだけの話です。たまに背もたれを取り外してもトランクルームと繋がっていなかったり、頑強な補強バーが入っていて邪魔されることもありますが、恐らく稀なケースです。

車中泊にあると嬉しいアイテム

ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合5500rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした6000回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 6000rpm|タイヤサイズ 195/65R15|タイヤ直径 63.5cm|円周長 199.5cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
6000rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 2.580 11.18 -
-
64km/h 9340rpm 806.3kgm
2速 1.407 6.10 0.545 1-2/
3270rpm
118km/h 5090rpm 439.7kgm
3速 1.000 4.33 0.711 2-3/
4270rpm
166km/h 3620rpm 312.5kgm
4速 0.742 3.22 0.742 3-4/
4450rpm
223km/h 2690rpm 231.9kgm
Final 4.333 レシオカバレッジ(変速比幅)3.477

  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数3500rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.333)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(22.9kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.333)÷タイヤの有効半径(0.3175m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は4速ギヤの223km(5500rpmでは204.8km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが3500回転で最大トルク22.9kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば64.19kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(9.800kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと806.3kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1470kg)を1速ギヤの最大駆動力(806.3kgm)で割ってみると1.823kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する5500回転でのトルク(19.5kgm)からTWRを算出すると2.141kg/kgmとなり、3500-5500回転の回転域では1.823-2.141kg/kgmの間で推移することがわかります。


おまけ:5500rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

4AABC型A6 セダンに搭載されたABC型2597ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する5500rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

5500rpmでの速度とシフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ59km/h-
2速ギヤ108km/h3000rpm
3速ギヤ152km/h3910rpm
4速ギヤ205km/h4080rpm

まず1速ギヤで5500rpmまで引っ張ると59km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は5500rpmから3000rpmまで落ち、そこから5500rpmまで加速を続けると速度は108km/h(+49km/h)になります。

3速ギヤでは3910rpmまで落ちて5500rpmで152km/h(+44km/h)に、4速ギヤでは4080rpmまで落ちて5500rpmで205km/h(+53km/h)に、という具合に加速していくイメージです。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 3740 5600 7470 9340 11210 13080 16810
2速 2040 3060 4070 5090 6110 7130 9170
3速 1450 2170 2900 3620 4340 5070 6520
4速 1070 1610 2150 2690 3220 3760 4830
※赤い数字は暫定レブリミット(6000rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.742)を選択して時速100kmにて走行すると2690回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1610回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1880回転、一般的な高速道路の80km/hでは2150回転、100km/hでは2690回転、制限速度が120km/hになると3220回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは4830回転まで回ります。

一般的な自動車であれば時速100kmでの巡航回転数は2500回転付近に落ち着くようですが、その中でも若干高めの回転数となっています。標準的なギヤ比の範囲内ながらも静粛性や燃費よりも加速に重きを置いた設定なので、高速道路やバイパスを走行するとき、ふと「もう1段上のギヤがあったらなあ‥」と呟くことがあるかもしれません。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 11 21 32 43 54 64 75 86
2速 20 39 59 79 98 118 137 157
3速 28 55 83 111 138 166 193 221
4速 37 74 112 149 186 223 261 298

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(6000回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。

純正装着タイヤの195/65R15と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 195/65R15 | 直径 635mm

-20mm
幅175mm
-10mm
幅185mm
変更なし
幅195mm
+10mm
幅205mm
+20mm
幅215mm
-5%
60
扁平
175/60R15
37.2km/h
直径591mm
径差-44mm
185/60R15
38.0km/h
直径603mm
径差-32mm
195/60R15
38.7km/h
直径615mm
径差-20mm
205/60R15
39.5km/h
直径627mm
径差-8mm
215/60R15
40.3km/h
直径639mm
径差+4mm
0%
65
扁平
175/65R15
38.4km/h
直径609mm
径差-26mm
185/65R15
39.2km/h
直径622mm
径差-13mm
195/65R15
40.0km/h
635mm
0mm
205/65R15
40.8km/h
直径648mm
径差+13mm
215/65R15
41.6km/h
直径661mm
径差+26mm
+5%
70
扁平
175/70R15
39.4km/h
直径626mm
径差-9mm
185/70R15
40.3km/h
直径640mm
径差+5mm
195/70R15
41.2km/h
直径654mm
径差+19mm
205/70R15
42.1km/h
直径668mm
径差+33mm
215/70R15
43.0km/h
直径682mm
径差+47mm
+10%
75
扁平
175/75R15
40.6km/h
直径644mm
径差+9mm
185/75R15
41.5km/h
直径659mm
径差+24mm
195/75R15
42.5km/h
直径674mm
径差+39mm
205/75R15
43.4km/h
直径689mm
径差+54mm
215/75R15
44.3km/h
直径704mm
径差+69mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、175/65R15、175/70R15 、185/60R15、185/65R15 、195/60R15 、205/60R15 あたりのタイヤがおすすめです。

195/65R15のタイヤ幅を175mmから225mmまで、扁平率を50%から80%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、195/65R15の適応サイズと性能の変化 [4AABC型A6 セダン編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
【PR】195/65R15のタイヤ銘柄と通販価格

4AABC型A6 セダン[2.6L-NA FF/4AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト9.800kg/ps49.91
1速ギヤ加速性能1.823kg/kgm44.72
1L換算馬力57.76ps/L37.91
1L換算トルク8.82kgm/L42.07
WB/TR比1.76151.24
ワイド&ロー指数0.80456.43
前面の面積2.561m²51.85
最低地上高-43.72
スポーツ性能部門の得点377.85

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
10-15燃費7.9km/L38.77
年間維持費459500円37.83
100kmh回転数2690rpm47.42
航続距離632.0km45.28
車の大きさ12.282m³53.28
室内の広さ(仮) 2.227m³38.67
最小回転半径5.3m47.35
馬力単価31933円36.36
ユーティリティ部門の得点344.96

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した 4AABC型A6 セダン[2.6L-NA FF/4AT] の総合得点は 722.81 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介した4AABC型A6 セダン(FF/4AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのセダン」、「3000ccのセダン」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

A6 セダンの歴代モデル

5代目 F2DLZF型 A6 アバント
F2DLZF A6 アバントは2019/03に登場した5代目モデル。参考車両の「55TFSI quattro Debut-pack」は全長4950mm、全幅1885mm、全高1485mmの車体に、340PS/51.0kgmを発生するDLZ型2994ccエンジンを搭載した5人乗りワゴン。

4代目 4GCYG型 A6アバント
4GCYG A6アバントは2012/02に登場した4代目モデル。参考車両の「1.8TFSI」は全長4955mm、全幅1875mm、全高1495mmの車体に、190PS/32.6kgmを発生するCYG型1798ccエンジンを搭載した5人乗りワゴン。

3代目 4FBXAS型 S6アバント
4FBXAS S6アバントは2006/06に登場した3代目モデル。参考車両の「BaseGrade C6」は全長4940mm、全幅1865mm、全高1455mmの車体に、435PS/55.1kgmを発生するCYG型5204ccエンジンを搭載した5人乗りワゴン。

2代目 4BBASF型 オールロードクワトロ
4BBASF オールロードクワトロは2001/02に登場した2代目モデル。参考車両の「4.2」は全長4815mm、全幅1865mm、全高1530mmの車体に、300PS/38.8kgmを発生するBAS型4163ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。

初代 4AAAN型 S6 セダン
4AAAN S6 セダンは1994/11に登場した初代モデル。参考車両の「Quattro C4」は全長4795mm、全幅1815mm、全高1415mmの車体に、230PS/31.6kgmを発生するAAN型2226ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。