GT3:XVの性能と維持費 4WD/CVT 5人乗り 220万円 2021年式

このページでは、スバル(富士重工業)の5ドア・5人乗りSUV、3代目の3BA-GT3型XV 1.6i EyeSight【2021/12モデル・116PS/15.1kgm・4WD/CVT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

GT3 XV
販売期間:2017/04 - 2022/10

画像はスバル(富士重工業)より引用
http://www.subaru.jp/
投稿:2023/01/10|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長4485mm×全幅1800mm×全高1550mm、排気量は1599ccであることから、大雑把に分類すると1.6リットルクラス(1600cc、自動車税は2.0L以下を適用)に属し、全長、全高、排気量は5ナンバー枠ながら全幅が1.7mを超えていることにより3ナンバー登録になります。この手のタイプはいわゆる世界戦略車(グローバルカー)に多くあるようです。

駆動方式には車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆる四輪駆動(All Wheel Drive・AWD・Four Wheel Drive・4WDとも)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4485mmであるこの車の場合は「ミディアム」(Medium:4300mm超-4650mm以下・Dセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


GT3型 XV [1599cc/116PS 4WD/CVT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

3代目XVの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2021/12
GTE型
[2.0e-L EyeSight]
2.0L-NA | 4WD/CVT
| 265.1万円
145PS
19.2kgm
15.0km/L
2018/10
GTE型
[Advance]
2.0L-NA | 4WD/CVT
| 283.0万円
145PS
19.2kgm
15.0km/L
2017/04
GT7型
[2.0i-L EyeSight]
2.0L-NA | 4WD/CVT
| 248.4万円
154PS
20.0kgm
16.4km/L
3代目XVの車両型式・グレード一覧【全6車種】
XVの新型モデル
4代目 GUD型クロストレック
GUD型クロストレックは2022/09に登場した4代目モデル。参考車両の「Touring」は全長4480mm、全幅1800mm、全高1575mmの車体に、145PS/19.2kgmを発生するFB20型1995ccエンジンを搭載。

XVの旧型モデル
2代目 GP7型XV
GP7型XVは2012/10に登場した2代目モデル。参考車両の「2.0i-L EyeSight」は全長4450mm、全幅1780mm、全高1550mmの車体に、150PS/20.0kgmを発生するFB20型1995ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー SUBARU
車名&
グレード
XV
1.6i EyeSight
その他 1.6i-L アイサイト
お値段 2200000円
車両型式 3BA-GT3
駆動方式
変速機
4WD・四輪駆動(AWD)
(無段変速機)
ドア/定員 5ドア/5名乗車
車体寸法 長4485×幅1800×高1550mm
室内寸法 長2085×幅1520×高1200mm
軸距&
輪距
2670mm
前1555mm/後1565mm
最小半径 5.4m
最低高 200mm
タイヤ 前輪:225/60R17
後輪:225/60R17
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ベンチレーテッドディスク
車両重量 1410kg
エンジン諸元
原動機型式 FB16
気筒配列 水平対向4気筒
排気量1599cc
圧縮比10.9
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 116PS[85kW]/6200rpm
最大トルク 15.1kgm[148Nm]/3600rpm
使用燃料 レギュラーガソリン
WLTC燃費 13.3km/L(31.3mpg)
JC08燃費 15.8km/L(37.2mpg)
100km燃費 7.5L/100km
FB16型NAエンジン諸元と性能
水平対向4気筒とは‥シリンダを左右交互で水平に4個配置する方式。特徴的なドロドロ音も今は昔の物語。
水平対向4気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税36000円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税12300円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額5500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2021/12モデルのXVを3年落ちの中古で217.8万円にて購入し、頭金なしで4年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    XVの2021/12モデルの場合、2024年現在では3年が経過しているため、新車価格の90%である198万円に諸経費として19.8万円を足した217.8万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2021年式を3年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 2000cc以下 13年未満 36000円
自動車重量税(1年分) 1.5トン以下 13年未満 12300円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
10000km÷13.3km/L×170円/L
7000km÷13.3km/L×170円/L
5000km÷13.3km/L×170円/L
3000km÷13.3km/L×170円/L
127820円
(89470円)
(63910円)
(38350円)
オイル交換(5000km毎) 1回4500円×2回 9000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本15000円×4本÷5年 12000円
任意保険料(月額5500円) 月額5500円×12ヶ月 66000円
ローン完済後の年間維持費 272000円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額45380円×12ヶ月 544560円
ローン返済中の年間維持費 816600円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 45300円
名目 金額
自動車税(1年分) 36000円
自動車重量税(1年分) 12300円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
127820円
(89470円)
(63910円)
(38350円)
オイル交換(5000km毎) 9000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 12000円
任意保険料(月額5500円) 66000円
ローン完済後の年間維持費 272000円
名目 金額
車のローン額(1年分) 544560円
ローン返済中の年間維持費 816600円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
45300円
  • 初度登録から3年経過車の場合、「2000cc以下で13年未満」クラスの自動車税は36000円、「1.5トン以下で13年未満」クラスの自動車重量税は12300円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに4500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本15000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額5500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした45300円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

お財布に厚みが増した勢いで少し色気を出して、自身の車にステータス性を欲すると月換算で2万円~3万円の間、年間にすると24万円~36万円のクラスです。XV【1.6i EyeSight】の場合、維持費の月額は22700円(ローン完済前は68100円)になります。

口癖のように「もうちょっと維持費が安ければねえ…?」なんて呟くその姿は自慢げなようであり、しかし哀愁を帯びているようでもあり対応に困ります。より維持費の掛からない新しい車を買うほどではない、が、維持費のことを考えずにもいられない、そんなクラスです。全体から見るとこの辺りから面白味のある車が増えてくるイメージです。


燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、レギュラーガソリン1リットルあたり170円を基準として、-50円となる120円から、+50円となる220円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費13.3km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
120円/L
90230円
[-37590円]
-25円
145円/L
109030円
[-18790円]
-10円
160円/L
120310円
[-7510円]
170円/L127820円
[0円]
+10円
180円/L
135350円
[+7530円]
+25円
195円/L
146630円
[+18810円]
+50円
220円/L
165420円
[+37600円]

燃費13.3km/LのGT3型 XVで10000km走行するのに必要な燃料は751.9L、1リットルあたり170円としたときの燃料代は127820円になります。

参考までに、XVの燃料タンクは63リットルですので、751.9Lの給油回数は12回、1回あたりの燃料代は約10660円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては7530円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると18810円、50円も違ってくると37600円にもなります。

これをGT3型 XVの年間維持費に当てはめてみますと、レギュラーガソリン1リットルあたり170円の場合を272000円としたとき、120円/Lに値下がりすれば234410円(86.2%)に、220円/Lに値上がりすれば309600円(113.8%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(36000円)なり重量税(12300円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 36000円 22%
自動車重量税 1年分 12300円 8%
自賠責保険料 1年分 8825円 5%
燃料代 3000km分 38350円 24%
オイル交換 年1回 4500円 3%
タイヤ交換 6年毎 8000円 5%
任意保険料 80% 52800円 33%
合計
[1万kmとの差額]
160800円
-111200円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 36000円 19%
自動車重量税 1年分 12300円 6%
自賠責保険料 1年分 8825円 5%
燃料代 5000km分 63910円 34%
オイル交換 年1回 4500円 2%
タイヤ交換 6年毎 8000円 4%
任意保険料 85% 56160円 30%
合計
[1万kmとの差額]
189700円
-82300円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 36000円 16%
自動車重量税 1年分 12300円 6%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 7000km分 89470円 41%
オイル交換 年1回 6300円 3%
タイヤ交換 6年毎 8000円 4%
任意保険料 90% 59400円 26%
合計
[1万kmとの差額]
220300円
-51700円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料66000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて111200円安い160800円に、5000km走行では82300円安い189700円に、7000km走行では51700円安い220300円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 36000円 10%
自動車重量税 1年分 12300円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 15000km分 191730円 53%
オイル交換 年3回 27000円 8%
タイヤ交換 2.7年毎 18000円 5%
任意保険料 100% 66000円 19%
合計
[1万kmとの差額]
359900円
+87900円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 36000円 8%
自動車重量税 1年分 12300円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 20000km分 255640円 58%
オイル交換 年4回 36000円 8%
タイヤ交換 2年毎 24000円 5%
任意保険料 100% 66000円 16%
合計
[1万kmとの差額]
438800円
+166800円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。


【WLTC特典】市街地・郊外・高速道路の走行比率を変えるとどうなるの?

ひとくちにWLTCモード燃費と言いましても、信号や渋滞があるノロノロ道路の走行を想定した市街地モード(9.6km/L)、信号や渋滞が少ないスイスイ道路の走行を想定した郊外モード(13.9km/L)、高速道路の走行を想定した高速道路モード(15.4km/L)という3つの走行パターンを内包してありまして、これらを「平均的な使用時間配分」なるもので構成したのがWLTCモード燃費(13.3km/L)ということになります。

ここでは年間走行距離を10000kmとして市街地、郊外、高速道路の走行比率を変えてみたとき、WLTCモード燃費でのガソリン代127820円からどのように変化するかを見ていきたいと思います。

  • 1リットル170円として計算。
  • []内は低燃費タイヤ装着(エコタイヤ)で燃費が3%向上すると仮定した場合のガソリン代。
    「差額で元が取れるかな?どうかな?」という、なかなかに絶妙なラインです。
参考:燃費が3%向上すると…?
市街地9.6km/L → 9.9km/L
郊外13.9km/L → 14.3km/L
高速道路15.4km/L → 15.9km/L

●例1:都市部にお住まい

まず最初に、市街地の住まいを想定して、走行の大半を市街地(90%)、たまに郊外へお買い物(5%)、稀に高速道路に乗ってどこか遠くへ…(5%)という場合で見てみます。

市街地90%・郊外5%・高速5%
市街地9000km159380円
[154550円]
郊外500km6120円
[5950円]
高速道路500km5530円
[5340円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
171030円
+43210円
9.9km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
165840円
-5190円
10.3km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を9000kmとするとき、市街地モード燃費が9.6km/Lではガソリン937.5Lを消費して、ガソリン代は159380円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を500kmとするとき、郊外モード燃費が13.9km/Lではガソリン36.0Lを消費して、ガソリン代は6120円になります。
  • 高速道路走行のガソリン代
    高速道路の走行を500kmとするとき、高速道路モード燃費が15.4km/Lではガソリン32.5Lを消費して、ガソリン代は5530円になります。

このパターンでは使用した燃料量が1006.0L、かかったガソリン代が171030円となり、平均燃費は9.9km/L(-3.4km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は+43210円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着で燃費が3%アップするとして、同じ条件で走行するとガソリン代は165840円となり、5190円安くなります。車検2回ごとにタイヤ交換するとき、寿命までの5年間で25950円の経費削減になる計算です。純正タイヤとエコタイヤの差額がこれ以上ならお得、以下なら…?

●例2:市街地と郊外を行き来

次に、とにかく市街地と郊外を行ったり来たりする条件を想定して、市街地の走行を50%、郊外の走行を50%、高速道路は走行しない場合を見てみます。

市街地50%・郊外50%・高速0%
市街地5000km88540円
[85870円]
郊外5000km61150円
[59450円]
高速道路0km0円
[0円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
149690円
+21870円
11.4km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
145320円
-4370円
11.7km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を5000kmとするとき、市街地モード燃費が9.6km/Lでは520.8Lを消費して、ガソリン代は88540円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を5000kmとするとき、郊外モード燃費が13.9km/Lでは359.7Lを消費して、ガソリン代は61150円になります。

このパターンでは使用した燃料量が880.5L、かかったガソリン代が149690円となり、平均燃費は11.4km/L(-1.9km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は+21870円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着ではガソリン代が145320円となり、1年間で4370円、5年間で21850円の経費削減になる計算です。

●例3:市街地・郊外・高速道路をMix

続いて、都市部に住んでいて郊外の職場へ通勤、あるいは郊外に住んでいて都市部の職場へ通勤、高速利用もバッチリ!という感じでシミュレーションしてみます。

市街地33.3%・郊外33.4%・高速33.3%
市街地3330km58970円
[57190円]
郊外3340km40850円
[39710円]
高速道路3330km36750円
[35600円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
136570円
+8750円
12.4km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
132500円
-4070円
12.8km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を3330kmとするとき、市街地モード燃費が9.6km/Lでは346.9Lを消費して、ガソリン代は58970円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を3340kmとするとき、郊外モード燃費が13.9km/Lでは240.3Lを消費して、ガソリン代は40850円になります。
  • 高速道路走行のガソリン代
    高速道路の走行を3330kmとするとき、高速道路モード燃費が15.4km/Lでは216.2Lを消費して、ガソリン代は36750円になります。

このパターンでは使用した燃料量が803.4L、かかったガソリン代が136570円となり、平均燃費は12.4km/L(-0.9km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は+8750円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着ではガソリン代が132500円となり、1年間で4070円、5年間で20350円の経費削減になる計算です。

●例4:農村部にお住まい

最後に、びっくりするほど田舎な住まいを想定して、市街地の走行を5%、郊外の走行を90%、高速道路の走行を5%とした場合を見てみます。

市街地5%・郊外90%・高速5%
市街地500km8860円
[8590円]
郊外9000km110080円
[107000円]
高速道路500km5530円
[5340円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
124470円
-3350円
13.7km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
120930円
-3540円
14.1km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を500kmとするとき、市街地モード燃費が9.6km/Lでは52.1Lを消費して、ガソリン代は8860円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を9000kmとするとき、郊外モード燃費が13.9km/Lでは647.5Lを消費して、ガソリン代は110080円になります。
  • 高速道路走行のガソリン代
    高速道路の走行を500kmとするとき、高速道路モード燃費が15.4km/Lでは32.5Lを消費して、ガソリン代は5530円になります。

このパターンでは使用した燃料量が732.1L、かかったガソリン代が124470円となり、平均燃費は13.7km/L(+0.4km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は-3350円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着ではガソリン代が120930円となり、1年間で3540円、5年間で17700円の経費削減になる計算です。

以上、極端な条件でのシミュレーションではありますが、走行シチュエーションによって平均燃費は変わり(9.9km/L・11.4km/L・12.4km/L・13.7km/L)、ガソリン代のほうもなかなかな違い(171030円・149690円・136570円・124470円)が出てくることがわかります。


市街地・郊外・高速道路の満タン航続距離

各モード燃費と航続距離
WLTCモード燃費
13.3km/L
837.9km
市街地燃費
9.6km/L
604.8km
[-233.1km]
郊外燃費
13.9km/L
875.7km
[+37.8km]
高速道路燃費
15.4km/L
970.2km
[+132.3km]

WLTCモード燃費には市街地モード・郊外モード・高速道路モードという3つの走行パターンが内包されておりますので、参考までにそれぞれのモード燃費で燃料タンクが空になるまで走行した場合の満タン航続距離を計算してみます。

燃料タンクの容量を63Lとしたとき、市街地モード燃費9.6km/Lでの航続距離は604.8km(-233.1km)、郊外モード燃費13.9km/Lでの航続距離は875.7km(+37.8km)、高速道路モード燃費15.4km/Lでの航続距離は970.2km(+132.3km)となります。

ある特定のシチュエーションのみを、燃料タンクが空になるまで走行することはなかなかありませんが、「その気になればこのくらいの距離を走れちゃうんだぜ!」という参考データだけは持っておくと、次回の給油回数削減チャレンジでギリギリのラインを狙っていくのに役立つ、かもしれません。


XVの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
WLTCモード燃費 13.3km/L
燃料タンク容量 63L
航続距離(カタログ燃費) 837.9km
航続距離(80%燃費) 667.8km
満タンプライス 10710円
1km走行コスト 12.78円
1万円でどこまで行ける? 782.4km
車両価格/航続距離 2626円/km

WLTCモード燃費が13.3km/L、燃料タンク容量63リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は837.9kmになります。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(12.0km/L)とすると756.0km、80%(10.6km/L)だと667.8km、70%(9.3km/L)では585.9kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、レギュラーガソリンを1リットルあたり170円で63リットルの給油をすると10710円、上で計算した航続距離を踏まえると837.9km(80%燃費時667.8km)を走行するのに10710円かかる計算です。

燃費を13.3km/Lとしたときの1km走行コストは12.78円、10万km走行したときの燃料代は127.8万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら12.8万円/年、7年10万kmなら18.3万円/年、5年10万kmなら25.6万円/年、3年10万kmなら42.6万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば782.4km(往復なら片道391.2km)、カタログ値の80%なら625.9km(片道312.9km)離れたところまで行くことができます。

ちなみに、1回の給油で837.9kmの距離を移動できるGT3型 XV [1.6i EyeSight]という乗り物を、220.0万円で手に入れたと考えたとき、この車が1km走行するにあたっては「2626円の値打ちがある!」と言える、かもしれません。


カタログデータから見えてくる要素

FB16型エンジン簡易性能曲線図
FB16型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
3600回転時の馬力 76PS
6200回転時の馬力 116PS
各回転域でのトルク
3600回転時のトルク 15.1kgm
6200回転時のトルク 13.4kgm
FB16型NAエンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているFB16型1599cc、水平対向4気筒の自然吸気エンジンは6200回転時に最高出力116馬力を、3600回転時に最大トルク15.1kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、低めの回転数から中間域にトルクのピークがあるこのエンジンは、街中での普段使いに心地よく、高回転もそれなりでバランスの取れたタイプです。多くの乗用車がこの特性に当て嵌まるのではないかと思います。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する3600rpmから最高出力が発生する6200rpmまで」の2600rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は41.9%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
2000cc以下クラス編
スバルの小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
2000cc以下クラス編
スバルの小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ12.155kg/PS(1410kg/116PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ12.155kg/PS
車体+1人12.629kg/PS
車体+5人14.526kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg12.672kg/PS
車体+70kg12.759kg/PS
車体+80kg12.845kg/PS
車体+90kg12.931kg/PS
車体+100kg13.017kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは12.629kg/PS(1465kg/116PS)となり、数値としては0.474kg、比率にすると3.9%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは14.526kg/PS(1685kg/116PS)となり、数値としては2.371kg、比率にすると19.5%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。


GT3 XVのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2021/12

-
XV
12.629kg/PS
1465kg/116PS|1.6L-NA
[車体のみPWR:12.155]
2013/04

車種詳細
500S
12.529kg/PS
1065kg/85PS|0.9L-TB
車体のみPWR:11.882
2012/04

車種詳細
ザ・ビートル
12.714kg/PS
1335kg/105PS|1.2L-TB
車体のみPWR:12.190
1993/09

車種詳細
ビート
12.734kg/PS
815kg/64PS|0.7L-NA
車体のみPWR:11.875
2015/07

車種詳細
シエンタ
12.523kg/PS
1365kg/109PS|1.5L-NA
車体のみPWR:12.018
2012/09

車種詳細
up!
12.733kg/PS
955kg/75PS|1.0L-NA
車体のみPWR:12.000

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ12.629kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

12.503kg/PSから12.755kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、フィアットの4人乗りハッチバック「31209型 500S」、フォルクスワーゲンの4人乗りクーペ「16CBZ型 ザ・ビートル」、ホンダの2人乗り軽オープンカー「PP1型 ビート」、トヨタの7人乗りミニバン「NSP170G型 シエンタ」、フォルクスワーゲンの4人乗りハッチバック「AACHY型 up!」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

GT3型 XV [1.6i EyeSight]とパワーウェイトレシオが近い車種|12.629kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は82.3PS/tとなっています。


XVがバイクと競争するなら…?


車種詳細
GSX-R125|124cc
12.600kg/PS
189kg/15.0PS/1.10kgm
[車体のみPWR:8.933]
1速ギヤ速度:37.5km/h
最小TWR:1.212
2021/12

-
XV|1599cc
12.629kg/PS
1465kg/116PS/15.1kgm
[車体のみPWR:12.155]
1速ギヤ速度:55.4km/h
最小TWR:2.215

車種詳細
CRM80|79cc
12.636kg/PS
139kg/11.0PS/0.96kgm
[車体のみPWR:7.636]
1速ギヤ速度:20.8km/h
最小TWR:0.567

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではXVとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

DL33B GSX-R125と競争してみる

まずXVより少しPWRが低いバイクとして、スズキのGSX-R125が挙げられます。PWRの12.600kg/PSは車両重量134kgにライダーの体重55kgを加えた189kgを、最高出力15.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はGSX-R125に17.9km/h勝り、1速TWRは1.003kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

HD11 CRM80と競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、ホンダのCRM80が挙げられます。PWRの12.636kg/PSは車両重量84kg+55kgの139kgを、最高出力11.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は34.6km/h勝り、1速TWRは1.648kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.712
平均ピストンスピード 16.95m/s
トルクウェイトレシオ 93.38kg/kgm
1馬力あたりのお値段 18966円
排気量1Lあたり馬力 72.50PS/L
排気量1Lあたりトルク 9.44kgm/L
1気筒あたりの馬力 29.0PS
1気筒あたりのトルク 3.8kgm
パワーバンド比率 41.9%
燃費×馬力 1542.8pt
各種ランキング
SUV・RV・クロカンのPWR
1.5~1.6L以下のPWR

トルクウェイトレシオは93.38kg/kgm(1410kg/15.1kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が2200000円、最高出力が116馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は18966円、逆に1万円あたりでは0.53馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は145695円、1万円あたりでは0.07kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
スバル編
2000cc以下の車編
5人乗りSUV編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は72.50PS/L、トルクは9.44kgm/L、1気筒あたりの馬力は29.0馬力、トルクは3.8kgmとなり、このエンジンが116馬力を6200回転で発生させているときの平均ピストンスピードは16.95m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が82.0mmであるFB16型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は7320回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.712になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、どちらかというと小回りを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が13.3km/L、最高出力が116PSであるこの車の獲得ポイントは1542.8ptになります。
戯れに車両重量1410kgを100kg単位にした14.1で割ってみたところ、その数値は109.42ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)


人間様の占有スペース

人間様の占有スペース
室内長×幅×高 3.80m³
1人あたりのスペース 約0.76m³
室内長/全長 46.5%
室内幅/全幅 84.4%
室内高/全高 77.4%
室内容積/車両体積 30.4%

ボディサイズと室内寸法のデータがあるので車両全体に対する人間様の占有スペースを計算してみます。ここでの比率はボンネットが長い車であったり乗車人数の少ない車であったり、バン(貨物車)のように人よりも積載容量を重視している車は小さくなります。

まず室内長、室内幅、室内高を掛けて算出される室内の容積は3.80m³です。この車の乗車定員は5人ですから、単純に室内の容積で割るとフル乗車した際には約0.76m³のスペースが割り当てられることになります。続いて室内長を全長で割って算出される室内長と全長の比率は46.5%、同じく室内幅と全幅の比率は84.4%、同じく室内高と全高の比率は77.4%となりました。また車の形状を無視して単なる立方体として見たときの車両の体積に対する室内の容積の比率は30.4%でした。

室内の広さ・長さランキング
室内長が長い車 室内幅が広い車 室内高が高い車 車内の空間が広い車
室内長が長い車
室内幅が広い車
室内高が高い車
車内の空間が広い車


XVでの車中泊

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.57m
期待される荷室の幅 1.42m
対角線の長さ 2.12m
期待される荷室の面積 2.23m²

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

縦方向の長さが1.57m(対角線では2.12m)となれば、一般的な身長ならそれなりの車中泊を楽しむことができそうです。

車の中で足を伸ばして優雅に寝られる悦びを味わうために最低限必要な長さを備えた、車中泊のスタンダードと呼ぶに相応しい性能を有しています。

一見すると車中泊が可能そうに見えるハッチバックやワゴン、SUVであってもリアシートが前に倒れなかったり、倒れても中途半端であったり、凝った足回りのせいで室内に巨大な出っ張りがあったりで、なかなか思うようにはいきませんが、大抵のケースでは知恵と工夫で何とかなるはずです。
車中泊にあると嬉しいアイテム


ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合6200rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした6700回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 6700rpm|タイヤサイズ 225/60R17|タイヤ直径 70.2cm|円周長 220.5cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
6700rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 3.600 14.80 -
-
60km/h 11190rpm 636.7kgm
2速 2.155 8.86 0.599 1-2/
4010rpm
100km/h 6700rpm 381.1kgm
3速 1.516 6.23 0.703 2-3/
4710rpm
142km/h 4710rpm 268.1kgm
4速 1.092 4.49 0.720 3-4/
4820rpm
197km/h 3390rpm 193.1kgm
5速 0.842 3.46 0.771 4-5/
5170rpm
256km/h 2620rpm 148.9kgm
6速 0.667 2.74 0.792 5-6/
5310rpm
323km/h 2070rpm 118.0kgm
7速 0.556 2.29 0.834 6-7/
5590rpm
388km/h 1730rpm 98.3kgm
Final 4.111 レシオカバレッジ(変速比幅)7.031

ギヤの繋がりイメージ
GT3型XVCVT車のギヤ比イメージ
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数3600rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.111)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(15.1kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.111)÷タイヤの有効半径(0.351m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は7速ギヤの388km(6200rpmでは389.7km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが3600回転で最大トルク15.1kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば93.38kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(12.155kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと636.7kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1410kg)を1速ギヤの最大駆動力(636.7kgm)で割ってみると2.215kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する6200回転でのトルク(13.4kgm)からTWRを算出すると2.50kg/kgmとなり、3600-6200回転の回転域では2.215-2.50kg/kgmの間で推移することがわかります。


ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 4470 6710 8950 11190 13420 15660 20140
2速 2680 4020 5360 6700 8040 9370 12050
3速 1880 2830 3770 4710 5650 6600 8480
4速 1360 2040 2710 3390 4070 4750 6110
5速 1050 1570 2090 2620 3140 3660 4710
6速 830 1240 1660 2070 2490 2900 3730
7速 690 1040 1380 1730 2070 2420 3110
※赤い数字は暫定レブリミット(6700rpm)を上回るもの。
※CVTの場合はどのようにギヤ比を制御をしているのか想像も付かないので参考値です。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.512)を選択して時速100kmにて走行すると1590回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは950回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1110回転、一般的な高速道路の80km/hでは1270回転、100km/hでは1590回転、制限速度が120km/hになると1910回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは2860回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 9 18 27 36 45 54 63 72
2速 15 30 45 60 75 90 105 119
3速 21 42 64 85 106 127 149 170
4速 29 59 88 118 147 177 206 236
5速 38 76 115 153 191 229 268 306
6速 48 96 145 193 241 289 338 386
7速 58 116 174 232 289 347 405 463

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(6700回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。


純正装着タイヤの225/60R17と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 225/60R17 | 直径 702mm

-20mm
幅205mm
-10mm
幅215mm
変更なし
幅225mm
+10mm
幅235mm
+20mm
幅245mm
-5%
55
扁平
205/55R17
37.5km/h
直径658mm
径差-44mm
215/55R17
38.1km/h
直径669mm
径差-33mm
225/55R17
38.7km/h
直径680mm
径差-22mm
235/55R17
39.4km/h
直径691mm
径差-11mm
245/55R17
40.0km/h
直径702mm
径差0mm
0%
60
扁平
205/60R17
38.6km/h
直径678mm
径差-24mm
215/60R17
39.3km/h
直径690mm
径差-12mm
225/60R17
40.0km/h
702mm
0mm
235/60R17
40.7km/h
直径714mm
径差+12mm
245/60R17
41.4km/h
直径726mm
径差+24mm
+5%
65
扁平
205/65R17
39.8km/h
直径699mm
径差-3mm
215/65R17
40.6km/h
直径712mm
径差+10mm
225/65R17
41.3km/h
直径725mm
径差+23mm
235/65R17
42.1km/h
直径738mm
径差+36mm
245/65R17
42.8km/h
直径751mm
径差+49mm
+10%
70
扁平
205/70R17
41.0km/h
直径719mm
径差+17mm
215/70R17
41.8km/h
直径733mm
径差+31mm
225/70R17
42.6km/h
直径747mm
径差+45mm
235/70R17
43.4km/h
直径761mm
径差+59mm
245/70R17
44.2km/h
直径775mm
径差+73mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、205/60R17、205/65R17 、215/55R17、215/60R17 、225/55R17 、235/55R17 、245/55R17あたりのタイヤがおすすめです。

225/60R17のタイヤ幅を205mmから255mmまで、扁平率を45%から75%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、225/60R17の適応サイズと性能の変化 [GT3型XV編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
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GT3型XV[1.6L-NA 4WD/CVT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト12.155kg/ps43.46
1速ギヤ加速性能2.215kg/kgm36.38
1L換算馬力72.50ps/L49.57
1L換算トルク9.44kgm/L49.63
WB/TR比1.71256.29
ワイド&ロー指数0.86152.29
前面の面積2.790m²45.34
最低地上高200mm31.46
スポーツ性能部門の得点364.42

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
WLTC燃費13.3km/L44.06
年間維持費272000円55.07
100kmh回転数1590rpm61.94
航続距離837.9km57.25
車の大きさ12.513m³54.27
室内の広さ3.803m³53.68
最小回転半径5.4m45.42
馬力単価18966円53.33
ユーティリティ部門の得点425.02

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した GT3型XV[1.6L-NA 4WD/CVT] の総合得点は 789.44 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したGT3型XV(4WD/CVT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全ての5人乗SUV」、「2000ccの5人乗SUV」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

XVの歴代モデル

4代目 GUD型 クロストレック
GUD クロストレックは2022/09に登場した4代目モデル。参考車両の「Touring」は全長4480mm、全幅1800mm、全高1575mmの車体に、145PS/19.2kgmを発生するFB20型1995ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。

3代目 GT3型 XV
GT3 XVは2017/04に登場した3代目モデル。参考車両の「1.6i EyeSight」は全長4465mm、全幅1800mm、全高1550mmの車体に、116PS/15.1kgmを発生するFB16型1599ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。

2代目 GPE型 XV
GPE XVは2012/10に登場した2代目モデル。参考車両の「Hybrid 2.0i」は全長4450mm、全幅1780mm、全高1550mmの車体に、150PS/20.0kgmを発生するFB20型1995ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。