450432 スマート カブリオの性能と維持費 RR/6AT 185万円 2004年式

このページでは、スマートの2ドア・2人乗りオープンカー、初代のGH-450432型スマート カブリオ BaseGrade【2004/04モデル・61PS/9.7kgm・RR/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

450432 スマート カブリオ
販売期間:2001/05 - 2004/06

画像はスマートより引用
http://www.smart-j.com/
投稿:2011/12/24|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長2540mm×全幅1535mm×全高1550mm、排気量は698ccであることから、大雑把に分類すると0.7リットルクラス(700cc、自動車税は1.0L以下を適用)に属した、いわゆる5ナンバークラスの車です。とにかく排気量を増やして、とにかくボディを大きく、特に全幅を広げれば良いんだという風潮が蔓延る現代においては大変貴重な車となっています。

駆動方式にはエンジンを後輪の車軸より後に搭載し、後輪のみを駆動する、リヤエンジン・リヤドライブ方式(RR)を採用しています。ブレーキング時に抜群の安定性を見せ、トラクションの掛かりも絶大とされるものの、乗用車の駆動方式としてはあまり一般的ではないようで、有名どころとしてはポルシェ911と営農サンバーが筆頭に挙げられます。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が2540mmであるこの車の場合は「ミニ」(Mini:3500mm以下・Aセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


450432型 スマート カブリオ [698cc/61PS RR/6AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

初代スマート カブリオの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2006/03
452434型
[Limited]
0.7L-TB・RR/6AT・273.9万円
82PS・11.2kgm・18.4km/L
82PS
11.2kgm
18.4km/L
2006/03
452334型
[Coupe-Limited]
0.7L-TB・RR/6AT・298.8万円
82PS・11.2kgm・18.4km/L
82PS
11.2kgm
18.4km/L
2005/06
452337型
[BRABUS-Excrusive]
0.7L-TB・RR/6AT・363.0万円
101PS・13.3kgm・18.8km/L
101PS
13.3kgm
18.8km/L
初代 スマート 型式一覧 MC01系まとめ 2000-2007【全12車種】

主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー スマート
車名&
グレード
スマート カブリオ
BaseGrade
その他 スポーツリミテッド
お値段 1848000円
車両型式 GH-450432
駆動方式
変速機
RR・後輪駆動(RWD,2WD)
6速AT・6速オートマ車
ドア/定員 2ドア/2名乗車
車体寸法 長2540×幅1535×高1550mm
室内寸法 長965×幅1240×高1100mm
軸距&
輪距
1810mm
前1275mm/後1355mm
最小半径 4.1m
最低高 130mm
タイヤ 前輪:145/65R15
後輪:175/55R15
ブレーキ 前:ディスク
後:ドラム
車両重量 770kg
エンジン諸元
原動機型式 15
気筒配列 直列3気筒
排気量698cc
圧縮比9.2
吸気方式 ターボ
最高出力 61PS[45kW]/5250rpm
最大トルク 9.7kgm[95Nm]/2000-4000rpm
使用燃料 ハイオクガソリン
10・15燃費 19.2km/L(45.2mpg)
100km燃費 5.2L/100km
15型エンジンの諸元と性能まとめ
直列3気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に3個配置する方式。小排気量のスタンダード。
直列3気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税33900円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税12600円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額4500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2004/04モデルのスマート カブリオを20年落ちの中古で40.7万円にて購入し、頭金なしで1年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    スマート カブリオの2004/04モデルの場合、2024年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の20%である36.96万円に諸経費として3.7万円を足した40.7万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2004年式を20年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 1000cc以下 13年経過 33900円
自動車重量税(1年分) 1.0トン以下 18年経過 12600円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
燃料代(年間1万km) 10000km÷16.3km/L×185円/L 113500円
オイル交換(5000km毎) 1回4000円×2回 8000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本10000円×4本÷5年 8000円
任意保険料(月額4500円) 月額4500円×12ヶ月 54000円
ローン完済後の年間維持費 238900円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額33880円×12ヶ月 406560円
ローン返済中の年間維持費 645400円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 45900円
名目 金額
自動車税(1年分) 33900円
自動車重量税(1年分) 12600円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
113500円
(79450円)
(56750円)
(34050円)
オイル交換(5000km毎) 8000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 8000円
任意保険料(月額4500円) 54000円
ローン完済後の年間維持費 238900円
名目 金額
車のローン額(1年分) 406560円
ローン返済中の年間維持費 645400円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
45900円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「1000cc以下で13年経過」クラスの自動車税は33900円、「1.0トン以下で18年経過」クラスの自動車重量税は12600円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに4000円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本10000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額4500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした45900円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

スマート カブリオ【BaseGrade】の場合、維持費の月額は20000円です。これは今にも壊れそうな格安車、あるいは維持費の安さに全てを懸けたコスパ重視のスペシャルマシンから少しステップアップしたクラスになります。

「廉価車にしか乗れなかった自分が、ついにこれだけの維持費が掛かる車を所有できるようになったのだ、新しい自分になれたのだ。あの頃のアタシ、サヨナラ…」とかいう謎のカタルシスに浸りつつ、はるか高みで微笑む理想の自分に近付けるよう自分磨きに邁進しましょう。車としての維持費は安いほうで使い勝手も申し分のない、バランスの取れたクラスです。

スマート カブリオの維持費は高い?安い?

「スマート カブリオの年間維持費は238900円です!」と断じるのは実に簡単なことですが、「1000ccクラスという枠組みの中で維持費を比べたら高いの?安いの?」という点も外せません。はたしてスマート カブリオの維持費は高いのか、安いのか、例によって表を作って差額を求めてみます。


車名年間維持費差額
安いインサイト178300円-60600円
500S193500円-45400円
クロスビー206700円-32200円
バレーノ214900円-24000円
基準1000ccクラス平均221800円-17100円
フィエスタ231400円-7500円
スマート カブリオの維持費238900円
ストーリア X4248800円+9900円
ブーン X4268900円+30000円
高いミニ301400円+62500円

スマート カブリオの年間維持費を、1000ccクラスで最も維持費が安いインサイトと比較して60600円高く、最も高いミニと比較して62500円安く、1000ccクラスの平均維持費との比較では17100円高くなっています。

最低額のインサイトと最高額のミニは極端な例としても、1000ccクラスの平均的な維持費との差額を客観的に見て、スマート カブリオの維持費は ちょっと高い! と言えそうです。

年間維持費が安い 1000ccクラスの車 ランキング

スマート カブリオを維持するための年収要件

せっかく年間維持費を求めましたので、生活に支障を与えず無理なく維持できる年収をシミュレーションしてみましょう。ここでは年収の30%を天使の取り分として上納した残りを可処分所得(手取り収入)とし、うち10%、15%、20%を維持費に充てる場合で計算してみます。
※購入資金&ローン残高は考慮しません。

覚悟%年収月給手取り
10%310万円26万円20万円
15%210万円18万円14万円
20%160万円14万円11万円

維持費を可処分所得の10%までとする場合に必要な年収は310万円(総支給額26万円/月、手取り20万円/月)、ここから月額維持費2.0万円を支払うと残りは18.0万円です。価値観は人それぞれありますが、この年収があればそう負担感なく維持できそうです。

15%まで許容する場合に必要な年収は210万円(総支給額18万円/月、手取り14万円/月)、2.0万円を支払うと残りは12.0万円になります。

さて、手取りの20%を車の維持費に回す覚悟があるなら、年収が160万円(総支給額14万円/月、手取り11万円/月)あれば乗れないことはないでしょう。2.0万円を引くと残りは9.0万円…まあ…余裕があるとは言えません。

多方面に支障が出ることになる禁断の果実…ではありますが、1万km分の燃料代12万円を含んでいるので、意外や意外、案ずるより生むが易し、「思い切って蓋を開けてみたら何とかなっちゃった!」という展開もあり得なくはありません。(ご利用は計画的に)

燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり185円を基準として、-50円となる135円から、+50円となる235円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費16.3km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
135円/L
82830円
[-30670円]
-25円
160円/L
98160円
[-15340円]
-10円
175円/L
107370円
[-6130円]
185円/L113500円
[0円]
+10円
195円/L
119640円
[+6140円]
+25円
210円/L
128840円
[+15340円]
+50円
235円/L
144180円
[+30680円]

燃費16.3km/Lの450432型 スマート カブリオで10000km走行するのに必要な燃料は613.5L、1リットルあたり185円としたときの燃料代は113500円になります。

参考までに、スマート カブリオの燃料タンクは33リットルですので、613.5Lの給油回数は19回、1回あたりの燃料代は約5980円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては6140円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると15340円、50円も違ってくると30680円にもなります。

これを450432型 スマート カブリオの年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり185円の場合を238900円としたとき、135円/Lに値下がりすれば208230円(87.2%)に、235円/Lに値上がりすれば269580円(112.8%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(33900円)なり重量税(12600円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 33900円 24%
自動車重量税 1年分 12600円 9%
自賠責保険料 1年分 8825円 6%
燃料代 3000km分 34050円 24%
オイル交換 年1回 4000円 3%
タイヤ交換 6年毎 5330円 4%
任意保険料 80% 43200円 30%
合計
[1万kmとの差額]
142000円
-96900円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 33900円 20%
自動車重量税 1年分 12600円 8%
自賠責保険料 1年分 8825円 5%
燃料代 5000km分 56750円 34%
オイル交換 年1回 4000円 2%
タイヤ交換 6年毎 5330円 3%
任意保険料 85% 45960円 28%
合計
[1万kmとの差額]
167400円
-71500円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 33900円 17%
自動車重量税 1年分 12600円 6%
自賠責保険料 1年分 8825円 5%
燃料代 7000km分 79450円 41%
オイル交換 年1回 5600円 3%
タイヤ交換 6年毎 5330円 3%
任意保険料 90% 48600円 25%
合計
[1万kmとの差額]
194400円
-44500円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料54000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて96900円安い142000円に、5000km走行では71500円安い167400円に、7000km走行では44500円安い194400円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 33900円 11%
自動車重量税 1年分 12600円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 15000km分 170250円 54%
オイル交換 年3回 24000円 8%
タイヤ交換 2.7年毎 12000円 4%
任意保険料 100% 54000円 16%
合計
[1万kmとの差額]
315600円
+76700円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 33900円 9%
自動車重量税 1年分 12600円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 20000km分 227000円 59%
オイル交換 年4回 32000円 8%
タイヤ交換 2年毎 16000円 4%
任意保険料 100% 54000円 15%
合計
[1万kmとの差額]
384400円
+145500円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。

年間維持費ランキング リスト
輸入車・外車の小型車&普通車編
1000cc以下クラス編
小型車&普通車の新車編
オープンカー編

スマート カブリオの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
10・15モード燃費 19.2km/L
燃料タンク容量 33L
航続距離(カタログ燃費) 633.6km
航続距離(80%燃費) 508.2km
満タンプライス 6105円
1km走行コスト 9.64円
1万円でどこまで行ける? 1037.8km

10・15モード燃費が19.2km/L、燃料タンク容量33リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は633.6kmです。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(17.3km/L)とすると航続距離は570.9km、80%(15.4km/L)だと508.2km、70%(13.4km/L)では442.2kmになります。

燃料タンクに1滴の燃料もない状態から33リットルきっちり満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり185円では6105円、上で計算した航続距離を踏まえると633.6km(80%燃費時508.2km)を走行するのに6105円かかる計算です。

燃費を16.3km/Lとしたときの1km走行コストは9.64円、10万km走行したときの燃料代は96.4万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら9.6万円/年、7年10万kmなら13.8万円/年、5年10万kmなら19.3万円/年、3年10万kmなら32.1万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば1037.8km(往復なら片道518.9km)、カタログ値の80%なら830.3km(片道415.1km)離れたところまで行くことができます。

カタログデータから見えてくる要素

15型エンジン簡易性能曲線図
各回転域での馬力
2000回転時の馬力 27PS
4000回転時の馬力 54PS
5250回転時の馬力 61PS
各回転域でのトルク
2000回転時のトルク 9.7kgm
4000回転時のトルク 9.7kgm
5250回転時のトルク 8.3kgm
15型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載している15型698cc、直列3気筒のターボエンジンは5250回転時に最高出力61馬力を、2000-4000回転時に最大トルク9.7kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、アイドリングとそれほど変わらないような回転数から最大トルクが発生するこのエンジンは、坂道発進も平気の平左、MT車でもエンスト知らず、扱いやすさにかけては右に出るものがありません。ディーゼル車やダウンサイジングターボに多くあります。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する2000rpmから最高出力が発生する5250rpmまで」の3250rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は61.9%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
1000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
1000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ12.623kg/PS(770kg/61PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ12.623kg/PS
車体+1人13.525kg/PS
車体+2人14.426kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg13.607kg/PS
車体+70kg13.770kg/PS
車体+80kg13.934kg/PS
車体+90kg14.098kg/PS
車体+100kg14.262kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは13.525kg/PS(825kg/61PS)となり、数値としては0.902kg、比率にすると7.1%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの2人が搭乗した場合、車両重量に110kgがプラスされてパワーウェイトレシオは14.426kg/PS(880kg/61PS)となり、数値としては1.803kg、比率にすると14.3%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

450432 スマート カブリオのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2004/04

-
スマート カブリオ
13.525kg/PS
825kg/61PS|0.7L-TB
[車体のみPWR:12.623]
2004/06

車種詳細
コペン
13.516kg/PS
865kg/64PS|0.7L-TB
車体のみPWR:12.656
2008/11

車種詳細
パッソ
13.451kg/PS
955kg/71PS|1.0L-NA
車体のみPWR:12.676
2014/12

車種詳細
アルト
13.558kg/PS
705kg/52PS|0.7L-NA
車体のみPWR:12.500
2013/12

車種詳細
ハスラー
13.516kg/PS
865kg/64PS|0.7L-TB
車体のみPWR:12.656
2010/10

車種詳細
フィット ハイブリッド
13.466kg/PS
1185kg/88PS|1.4L-NA
車体のみPWR:12.841

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ13.525kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

13.390kg/PSから13.660kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、ダイハツの2人乗り軽オープンカー「L880K型 コペン」、トヨタの5人乗りハッチバック「KGC10型 パッソ」、スズキの4人乗り軽ハッチバック「HA36S型 アルト」、スズキの4人乗り軽SUV「MR31S型 ハスラー」、ホンダの5人乗りハッチバック「GP1型 フィット ハイブリッド」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

450432型 スマート カブリオ [BaseGrade]のライバル車種|13.525kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は79.2PS/tとなっています。


スマート カブリオがバイクと競争するなら…?


車種詳細
マジェスティS|155cc
13.333kg/PS
200kg/15.0PS/1.40kgm
[車体のみPWR:9.667]
1速ギヤ速度:33.2km/h
最小TWR:1.216
2004/04

-
スマート カブリオ|698cc
13.525kg/PS
825kg/61PS/9.7kgm
[車体のみPWR:12.623]
1速ギヤ速度:42.9km/h
最小TWR:1.722

車種詳細
ジクサー|154cc
13.571kg/PS
190kg/14.0PS/1.40kgm
[車体のみPWR:9.643]
1速ギヤ速度:34.5km/h
最小TWR:1.102

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではスマート カブリオとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

SG28J マジェスティSと競争してみる

まずスマート カブリオより少しPWRが低いバイクとして、ヤマハのマジェスティSが挙げられます。PWRの13.333kg/PSは車両重量145kgにライダーの体重55kgを加えた200kgを、最高出力15.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はマジェスティSに9.7km/h勝り、1速TWRは0.506kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

NG4BG ジクサーと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、スズキのジクサーが挙げられます。PWRの13.571kg/PSは車両重量135kg+55kgの190kgを、最高出力14.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は8.4km/h勝り、1速TWRは0.620kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.376
平均ピストンスピード 11.73m/s
トルクウェイトレシオ 79.38kg/kgm
1馬力あたりのお値段 30295円
排気量1Lあたり馬力 87.39PS/L
排気量1Lあたりトルク 13.90kgm/L
1気筒あたりの馬力 20.3PS
1気筒あたりのトルク 3.2kgm
パワーバンド比率 61.9%
燃費×馬力 995.5pt
各種ランキング
オープンカーのPWR
1.0L以下のPWR

トルクウェイトレシオは79.38kg/kgm(770kg/9.7kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が1848000円、最高出力が61馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は30295円、逆に1万円あたりでは0.33馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は190515円、1万円あたりでは0.05kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
1000cc以下の車編
オープンカー編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は87.39PS/L、トルクは13.90kgm/L、1気筒あたりの馬力は20.3馬力、トルクは3.2kgmとなり、このエンジンが61馬力を5250回転で発生させているときの平均ピストンスピードは11.73m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が67.0mmである15型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は8960回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.376になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、真っ直ぐ進むよりも小回りを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が16.32km/L、最高出力が61PSであるこの車の獲得ポイントは995.5ptになります。
戯れに車両重量770kgを100kg単位にした7.7で割ってみたところ、その数値は129.29ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)


人間様の占有スペース

ボディサイズと室内寸法のデータがあるので車両全体に対する人間様の占有スペースを計算してみます。ここでの比率はボンネットが長い車であったり乗車人数の少ない車であったり、バン(貨物車)のように人よりも積載容量を重視している車は小さくなります。

人間様の占有スペース
室内長×室内幅×室内高 1.316m³
1人あたりのスペース 0.658m³
室内長/全長 38.0%
室内幅/全幅 80.8%
室内高/全高 71.0%
室内容積/車両体積 21.8%

まず室内長、室内幅、室内高を掛けて算出される室内の容積は1.316m³です。この車の乗車定員は2人ですから、単純に室内の容積で割るとフル乗車した際には約0.658m³のスペースが割り当てられることになります。続いて室内長を全長で割って算出される室内長と全長の比率は38.0%、同じく室内幅と全幅の比率は80.8%、同じく室内高と全高の比率は71.0%となりました。また車の形状を無視して単なる立方体として見たときの車両の体積に対する室内の容積の比率は21.8%でした。

室内の広さ・長さランキング
室内長が長い車 室内幅が広い車 室内高が高い車 車内の空間が広い車
室内長が長い車
室内幅が広い車
室内高が高い車
車内の空間が広い車

ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合5250rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした5750回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 5750rpm|タイヤサイズ 175/55R15|タイヤ直径 57.4cm|円周長 180.3cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
5750rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 13.230 13.23 -
-
47km/h 12230rpm 447.1kgm
2速 9.604 9.60 0.726 1-2/
4170rpm
65km/h 8880rpm 324.6kgm
3速 6.899 6.90 0.718 2-3/
4130rpm
90km/h 6380rpm 233.2kgm
4速 5.235 5.24 0.759 3-4/
4360rpm
119km/h 4840rpm 176.9kgm
5速 3.800 3.80 0.726 4-5/
4170rpm
164km/h 3510rpm 128.4kgm
6速 2.730 2.73 0.718 5-6/
4130rpm
228km/h 2520rpm 92.3kgm
Final 1.000 レシオカバレッジ(変速比幅)4.846

  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数2000-4000rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(1.000)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(9.7kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(1.000)÷タイヤの有効半径(0.287m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は6速ギヤの228km(5250rpmでは208.0km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが2000-4000回転で最大トルク9.7kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば79.38kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(12.623kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと447.1kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(770kg)を1速ギヤの最大駆動力(447.1kgm)で割ってみると1.722kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する5250回転でのトルク(8.3kgm)からTWRを算出すると2.013kg/kgmとなり、2000-5250回転の回転域では1.722-2.013kg/kgmの間で推移することがわかります。


おまけ:5250rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

450432型スマート カブリオに搭載された15型698ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する5250rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

5250rpmでの速度とシフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ43km/h-
2速ギヤ59km/h3810rpm
3速ギヤ82km/h3770rpm
4速ギヤ108km/h3980rpm
5速ギヤ149km/h3810rpm
6速ギヤ208km/h3770rpm

まず1速ギヤで5250rpmまで引っ張ると43km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は5250rpmから3810rpmまで落ち、そこから5250rpmまで加速を続けると速度は59km/h(+16km/h)になります。

3速ギヤでは3770rpmまで落ちて5250rpmで82km/h(+23km/h)に、4速ギヤでは3980rpmまで落ちて5250rpmで108km/h(+26km/h)になります。

続いて5速ギヤでは3810rpmまで落ちて5250rpmで149km/h(+41km/h)に、6速ギヤでは3770rpmまで落ちて5250rpmで208km/h(+59km/h)という具合に加速していくイメージです。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 4890 7340 9780 12230 14680 17120 22010
2速 3550 5330 7100 8880 10650 12430 15980
3速 2550 3830 5100 6380 7650 8930 11480
4速 1940 2900 3870 4840 5810 6770 8710
5速 1410 2110 2810 3510 4220 4920 6320
6速 1010 1510 2020 2520 3030 3530 4540
※赤い数字は暫定レブリミット(5750rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(2.730)を選択して時速100kmにて走行すると2520回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1510回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1770回転、一般的な高速道路の80km/hでは2020回転、100km/hでは2520回転、制限速度が120km/hになると3030回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは4540回転まで回ります。

一般的な自動車であれば時速100kmでの巡航回転数は2500回転付近に落ち着くようですが、その中でも若干高めの回転数となっています。標準的なギヤ比の範囲内ながらも静粛性や燃費よりも加速に重きを置いた設定なので、高速道路やバイパスを走行するとき、ふと「もう1段上のギヤがあったらなあ‥」と呟くことがあるかもしれません。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 8 16 25 33 41 49 57 65
2速 11 23 34 45 56 68 79 90
3速 16 31 47 63 78 94 110 125
4速 21 41 62 83 103 124 145 165
5速 28 57 85 114 142 171 199 228
6速 40 79 119 159 198 238 277 317

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(5750回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。

純正装着タイヤの175/55R15と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 175/55R15 | 直径 574mm

-20mm
幅155mm
-10mm
幅165mm
変更なし
幅175mm
+10mm
幅185mm
+20mm
幅195mm
-5%
50
扁平
155/50R15
37.4km/h
直径536mm
径差-38mm
165/50R15
38.0km/h
直径546mm
径差-28mm
175/50R15
38.7km/h
直径556mm
径差-18mm
185/50R15
39.4km/h
直径566mm
径差-8mm
195/50R15
40.1km/h
直径576mm
径差+2mm
0%
55
扁平
155/55R15
38.5km/h
直径552mm
径差-22mm
165/55R15
39.2km/h
直径563mm
径差-11mm
175/55R15
40.0km/h
574mm
0mm
185/55R15
40.8km/h
直径585mm
径差+11mm
195/55R15
41.5km/h
直径596mm
径差+22mm
+5%
60
扁平
155/60R15
39.5km/h
直径567mm
径差-7mm
165/60R15
40.3km/h
直径579mm
径差+5mm
175/60R15
41.2km/h
直径591mm
径差+17mm
185/60R15
42.0km/h
直径603mm
径差+29mm
195/60R15
42.9km/h
直径615mm
径差+41mm
+10%
65
扁平
155/65R15
40.6km/h
直径583mm
径差+9mm
165/65R15
41.5km/h
直径596mm
径差+22mm
175/65R15
42.4km/h
直径609mm
径差+35mm
185/65R15
43.3km/h
直径622mm
径差+48mm
195/65R15
44.3km/h
直径635mm
径差+61mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、155/55R15、155/60R15 、165/50R15、165/55R15 、175/50R15 、185/50R15 あたりのタイヤがおすすめです。

175/55R15のタイヤ幅を155mmから205mmまで、扁平率を40%から70%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、175/55R15の適応サイズと性能の変化 [450432型スマート カブリオ編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
【PR】175/55R15のタイヤ銘柄と通販価格

450432型スマート カブリオ[0.7Lターボ RR/6AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト12.623kg/ps42.19
1速ギヤ加速性能1.722kg/kgm46.88
1L換算馬力87.39ps/L44.28
1L換算トルク13.90kgm/L43.66
WB/TR比1.37690.93
ワイド&ロー指数1.01041.49
前面の面積2.379m²56.95
最低地上高130mm59.96
スポーツ性能部門の得点426.34

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
10-15燃費19.2km/L63.50
年間維持費238900円58.04
100kmh回転数2520rpm49.66
航続距離633.6km45.37
車の大きさ6.043m³28.56
室内の広さ1.316m³30.00
最小回転半径4.1m71.84
馬力単価30295円38.51
ユーティリティ部門の得点385.48

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した 450432型スマート カブリオ[0.7Lターボ RR/6AT] の総合得点は 811.82 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したスマート カブリオ(RR/6AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのオープンカー」、「1000ccのオープンカー」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。