XH250W ベクトラ セダンの性能と維持費 FF/4AT 336万円 1999年式

このページでは、オペルの4ドア・5人乗りセダン、2代目のE-XH250W型ベクトラ セダン CDX【1999/12モデル・170PS/23.4kgm・FF/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

XH250W ベクトラ セダン
販売期間:1996/04 - 2002/07

画像はオペルより引用
http://www.opel.com/
投稿:2012/01/20|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長4490mm×全幅1710mm×全高1495mm、排気量は2497ccであることから、大雑把に分類すると2.5リットルクラス(2500cc、自動車税は2.5L以下を適用)に属し、全長、全高は5ナンバー枠ながら全幅が1.7mを超え、排気量も2000ccを超えていることにより3ナンバー登録になります。比較的コンパクトなボディに大きめなエンジンの組み合わせは世界戦略車(グローバルカー)やちょっとした高級車に良くあるパターンです。
参考:150PS~200PSの自動車 一覧

駆動方式にはエンジンを車体の前方に搭載し、前輪のみを駆動する、フロントエンジン・フロントドライブ方式(FF・FWD・前輪駆動とも)を採用しています。この方式はエンジンと駆動系(ミッション、デフ等)の収納がエンジンルーム内で完結するので、軽量コンパクトかつ低コスト化が実現でき、室内を広く作りやすい(エンジンが横置きの場合)ほか、後輪駆動車に比べて直進安定性に優れることが主な特長です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4490mmであるこの車の場合は「ミディアム」(Medium:4300mm超-4650mm以下・Dセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


XH250W型 ベクトラ セダン [2497cc/170PS FF/4AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

2代目ベクトラ セダンの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2001/03
XH220型
[CD]
2.2L-NA・FF/4AT・299.0万円
147PS・20.7kgm・11.0km/L
147PS
20.7kgm
11.0km/L
2001/03
XH260型
[CDX]
2.6L-NA・FF/4AT・325.0万円
170PS・25.5kgm・11.0km/L
170PS
25.5kgm
11.0km/L
2001/03
XH182型
[GL]
1.8L-NA・FF/4AT・268.0万円
125PS・17.3kgm・11.2km/L
125PS
17.3kgm
11.2km/L
2代目 ベクトラ 型式一覧 XH系まとめ 1996-2002【全10車種】
ベクトラ セダンの新型モデル
3代目 Z02Z32型ベクトラ セダン
Z02Z32型ベクトラ セダンは2002/07に登場した3代目モデル。参考車両の「GTS3.2」は全長4610mm、全幅1800mm、全高1465mmの車体に、211PS/30.6kgmを発生するZ32型3174ccエンジンを搭載。

ベクトラ セダンの旧型モデル
初代 XC250型ベクトラ
XC250型ベクトラは1990/12に登場した初代モデル。参考車両の「V6」は全長4430mm、全幅1695mm、全高1400mmの車体に、170PS/23.1kgmを発生するC25型2497ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー オペル
車名&
グレード
ベクトラ セダン
CDX
その他 ベクトラB ワゴンCDX
お値段 3360000円
車両型式 E-XH250W
駆動方式
変速機
FF・前輪駆動(FWD,2WD)
4速AT・4速オートマ車
ドア/定員 4ドア/5名乗車
車体寸法 長4490×幅1710×高1495mm
軸距&
輪距
2635mm
前1460mm/後1455mm
最小半径 5.4m
タイヤ 前輪:195/65R15
後輪:195/65R15
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ディスク
車両重量 1450kg
エンジン諸元
原動機型式 X25
気筒配列 V型6気筒
排気量2497cc
圧縮比10.8
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 170PS[125kW]/5800rpm
最大トルク 23.4kgm[229Nm]/3200rpm
使用燃料 ハイオクガソリン
10・15燃費 8.3km/L(19.5mpg)
100km燃費 12.0L/100km
X25型エンジンの諸元と性能まとめ
V型6気筒とは‥シリンダをV字型に交互で6個配置する方式。中排気量のスタンダード。
V型6気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税51700円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税18900円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額6000円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、1999/12モデルのベクトラ セダンを25年落ちの中古で73.9万円にて購入し、頭金なしで2年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    ベクトラ セダンの1999/12モデルの場合、2024年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の20%である67.2万円に諸経費として6.7万円を足した73.9万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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1999年式を25年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 2500cc以下 13年経過 51700円
自動車重量税(1年分) 1.5トン以下 18年経過 18900円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
燃料代(年間1万km) 10000km÷7.1km/L×185円/L 260560円
オイル交換(5000km毎) 1回5000円×2回 10000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本10000円×4本÷5年 8000円
任意保険料(月額6000円) 月額6000円×12ヶ月 72000円
ローン完済後の年間維持費 430000円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額30800円×12ヶ月 369600円
ローン返済中の年間維持費 799600円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 58500円
名目 金額
自動車税(1年分) 51700円
自動車重量税(1年分) 18900円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
260560円
(182390円)
(130280円)
(78170円)
オイル交換(5000km毎) 10000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 8000円
任意保険料(月額6000円) 72000円
ローン完済後の年間維持費 430000円
名目 金額
車のローン額(1年分) 369600円
ローン返済中の年間維持費 799600円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
58500円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「2500cc以下で13年経過」クラスの自動車税は51700円、「1.5トン以下で18年経過」クラスの自動車重量税は18900円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに5000円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本10000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額6000円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした58500円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

このあたりのクラスから理想と現実の違い、つまり「乗りたい車」と「乗ることができる車」は違うことを思い知らされます。うっかり手を出せば「いっ…維持費が高すぎて息ができん!フーッ!フーッ!」と目を白黒させることになりかねません。

さて、ベクトラ セダン【CDX】の場合、維持費の月額は35900円になります。金銭的にシビアな人からは「車なんてどれもタイヤが4つあるだけなのに、なんでこんなにお金の掛かる車に乗ってるんだ…修行か…」と奇異の目で見られていることでしょう。でも良いんです。愛さえあれば。

ベクトラ セダンの維持費は高い?安い?

「ベクトラ セダンの年間維持費は430000円です!」と断じるのは実に簡単なことですが、「2500ccクラスという枠組みの中で維持費を比べたら高いの?安いの?」という点も外せません。はたしてベクトラ セダンの維持費は高いのか、安いのか、例によって表を作って差額を求めてみます。


車名年間維持費差額
安いカムリ216500円-213500円
トライトン276340円-153660円
LM307000円-123000円
RS Q3 スポーツバック345100円-84900円
基準2500ccクラス平均354400円-75600円
キャラバン ワゴン367700円-62300円
インプレッサ WRX387800円-42200円
キャラバン コーチ419800円-10200円
ベクトラ セダンの維持費430000円
高い5シリーズ セダン480900円+50900円

ベクトラ セダンの年間維持費を、2500ccクラスで最も維持費が安いカムリと比較して213500円高く、最も高い5シリーズ セダンと比較して50900円安く、2500ccクラスの平均維持費との比較では75600円高くなっています。

最低額のカムリと最高額の5シリーズ セダンは極端な例としても、2500ccクラスの平均的な維持費との差額を客観的に見て、ベクトラ セダンの維持費は かなり高い! と言えそうです。

年間維持費が安い 2500ccクラスの車 ランキング

ベクトラ セダンを維持するための年収要件

せっかく年間維持費を求めましたので、生活に支障を与えず無理なく維持できる年収をシミュレーションしてみましょう。ここでは年収の30%を天使の取り分として上納した残りを可処分所得(手取り収入)とし、うち10%、15%、20%を維持費に充てる場合で計算してみます。
※購入資金&ローン残高は考慮しません。

覚悟%年収月給手取り
10%560万円47万円37万円
15%370万円31万円24万円
20%280万円24万円19万円

維持費を可処分所得の10%までとする場合に必要な年収は560万円(総支給額47万円/月、手取り37万円/月)、ここから月額維持費3.6万円を支払うと残りは33.4万円です。価値観は人それぞれありますが、この年収があればそう負担感なく維持できそうです。

15%まで許容する場合に必要な年収は370万円(総支給額31万円/月、手取り24万円/月)、3.6万円を支払うと残りは20.4万円になります。

さて、手取りの20%を車の維持費に回す覚悟があるなら、年収が280万円(総支給額24万円/月、手取り19万円/月)あれば乗れないことはないでしょう。3.6万円を引くと残りは15.4万円…まあ…余裕があるとは言えません。

多方面に支障が出ることになる禁断の果実…ではありますが、1万km分の燃料代27万円を含んでいるので、意外や意外、案ずるより生むが易し、「思い切って蓋を開けてみたら何とかなっちゃった!」という展開もあり得なくはありません。(ご利用は計画的に)

燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり185円を基準として、-50円となる135円から、+50円となる235円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費7.1km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
135円/L
190150円
[-70410円]
-25円
160円/L
225360円
[-35200円]
-10円
175円/L
246490円
[-14070円]
185円/L260560円
[0円]
+10円
195円/L
274660円
[+14100円]
+25円
210円/L
295790円
[+35230円]
+50円
235円/L
331000円
[+70440円]

燃費7.1km/LのXH250W型 ベクトラ セダンで10000km走行するのに必要な燃料は1408.5L、1リットルあたり185円としたときの燃料代は260560円になります。

参考までに、ベクトラ セダンの燃料タンクは60リットルですので、1408.5Lの給油回数は24回、1回あたりの燃料代は約10860円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては14100円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると35230円、50円も違ってくると70440円にもなります。

これをXH250W型 ベクトラ セダンの年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり185円の場合を430000円としたとき、135円/Lに値下がりすれば359590円(83.6%)に、235円/Lに値上がりすれば500440円(116.4%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(51700円)なり重量税(18900円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 51700円 23%
自動車重量税 1年分 18900円 8%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 3000km分 78170円 35%
オイル交換 年1回 5000円 2%
タイヤ交換 6年毎 5330円 2%
任意保険料 80% 57600円 26%
合計
[1万kmとの差額]
225600円
-204400円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 51700円 18%
自動車重量税 1年分 18900円 7%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 5000km分 130280円 46%
オイル交換 年1回 5000円 2%
タイヤ交換 6年毎 5330円 2%
任意保険料 85% 61200円 22%
合計
[1万kmとの差額]
281300円
-148700円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 51700円 15%
自動車重量税 1年分 18900円 6%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 7000km分 182390円 54%
オイル交換 年1回 7000円 2%
タイヤ交換 6年毎 5330円 2%
任意保険料 90% 64800円 18%
合計
[1万kmとの差額]
339000円
-91000円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料72000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて204400円安い225600円に、5000km走行では148700円安い281300円に、7000km走行では91000円安い339000円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 51700円 9%
自動車重量税 1年分 18900円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 15000km分 390840円 67%
オイル交換 年3回 30000円 5%
タイヤ交換 2.7年毎 12000円 2%
任意保険料 100% 72000円 12%
合計
[1万kmとの差額]
584300円
+154300円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 51700円 7%
自動車重量税 1年分 18900円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 20000km分 521120円 72%
オイル交換 年4回 40000円 5%
タイヤ交換 2年毎 16000円 2%
任意保険料 100% 72000円 10%
合計
[1万kmとの差額]
728600円
+298600円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。

年間維持費ランキング リスト
輸入車・外車の小型車&普通車編
2500cc以下クラス編
小型車&普通車の新車編
4ドア・セダン編

ベクトラ セダンの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
10・15モード燃費 8.3km/L
燃料タンク容量 60L
航続距離(カタログ燃費) 498.0km
航続距離(80%燃費) 396.0km
満タンプライス 11100円
1km走行コスト 22.29円
1万円でどこまで行ける? 448.6km

10・15モード燃費が8.3km/L、燃料タンク容量60リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は498.0kmです。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(7.5km/L)とすると航続距離は450.0km、80%(6.6km/L)だと396.0km、70%(5.8km/L)では348.0kmになります。

燃料タンクに1滴の燃料もない状態から60リットルきっちり満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり185円では11100円、上で計算した航続距離を踏まえると498.0km(80%燃費時396.0km)を走行するのに11100円かかる計算です。

燃費を7.1km/Lとしたときの1km走行コストは22.29円、10万km走行したときの燃料代は222.9万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら22.3万円/年、7年10万kmなら31.8万円/年、5年10万kmなら44.6万円/年、3年10万kmなら74.3万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば448.6km(往復なら片道224.3km)、カタログ値の80%なら358.9km(片道179.5km)離れたところまで行くことができます。

カタログデータから見えてくる要素

X25型エンジン簡易性能曲線図
各回転域での馬力
3200回転時の馬力 105PS
5800回転時の馬力 170PS
各回転域でのトルク
3200回転時のトルク 23.4kgm
5800回転時のトルク 21.0kgm
X25型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているX25型2497cc、V型6気筒の自然吸気エンジンは5800回転時に最高出力170馬力を、3200回転時に最大トルク23.4kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、低めの回転数から中間域にトルクのピークがあるこのエンジンは、街中での普段使いに心地よく、高回転もそれなりでバランスの取れたタイプです。多くの乗用車がこの特性に当て嵌まるのではないかと思います。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する3200rpmから最高出力が発生する5800rpmまで」の2600rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は44.8%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
2500cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
2500cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ8.529kg/PS(1450kg/170PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ8.529kg/PS
車体+1人8.853kg/PS
車体+5人10.147kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg8.882kg/PS
車体+70kg8.941kg/PS
車体+80kg9.000kg/PS
車体+90kg9.059kg/PS
車体+100kg9.118kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは8.853kg/PS(1505kg/170PS)となり、数値としては0.324kg、比率にすると3.8%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは10.147kg/PS(1725kg/170PS)となり、数値としては1.618kg、比率にすると19.0%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

XH250W ベクトラ セダンのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
1999/12

-
ベクトラ セダン
8.853kg/PS
1505kg/170PS|2.5L-NA
[車体のみPWR:8.529]
2018/11

車種詳細
UX
8.764kg/PS
1525kg/174PS|2.0L-NA
車体のみPWR:8.448
2015/07

車種詳細
ゴルフ オールトラック
8.861kg/PS
1595kg/180PS|1.8L-TB
車体のみPWR:8.556
2011/02

車種詳細
ナビゲーター
8.869kg/PS
2785kg/314PS|5.5L-NA
車体のみPWR:8.694
2014/02

車種詳細
ティアナ
8.757kg/PS
1515kg/173PS|2.5L-NA
車体のみPWR:8.439
2007/09

車種詳細
ランドクルーザー200
8.733kg/PS
2515kg/288PS|4.7L-NA
車体のみPWR:8.542

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ8.853kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

8.676kg/PSから9.030kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、レクサスの5人乗りSUV「MZAA10型 UX」、フォルクスワーゲンの5人乗りSUV「AUCJSF型 ゴルフ オールトラック」、リンカーンの8人乗りSUV「謎型 ナビゲーター」、日産の5人乗りセダン「L33型 ティアナ」、トヨタの8人乗りSUV「UZJ200W型 ランドクルーザー200」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

XH250W型 ベクトラ セダン [CDX]のライバル車種|8.853kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は117.2PS/tとなっています。


ベクトラ セダンがバイクと競争するなら…?


車種詳細
セロー225WE|223cc
8.850kg/PS
177kg/20.0PS/1.90kgm
[車体のみPWR:6.100]
1速ギヤ速度:31.8km/h
最小TWR:0.677
1999/12

-
ベクトラ セダン|2497cc
8.853kg/PS
1505kg/170PS/23.4kgm
[車体のみPWR:8.529]
1速ギヤ速度:67.3km/h
最小TWR:1.907

車種詳細
RG125ガンマ|124cc
8.864kg/PS
195kg/22.0PS/1.70kgm
[車体のみPWR:6.364]
1速ギヤ速度:45.4km/h
最小TWR:0.991

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではベクトラ セダンとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

DG08J セロー225WEと競争してみる

まずベクトラ セダンより少しPWRが低いバイクとして、ヤマハのセロー225WEが挙げられます。PWRの8.850kg/PSは車両重量122kgにライダーの体重55kgを加えた177kgを、最高出力20.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はセロー225WEに35.5km/h勝り、1速TWRは1.230kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

NF13A RG125ガンマと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、スズキのRG125ガンマが挙げられます。PWRの8.864kg/PSは車両重量140kg+55kgの195kgを、最高出力22.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は21.9km/h勝り、1速TWRは0.916kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.807
平均ピストンスピード 15.39m/s
トルクウェイトレシオ 61.97kg/kgm
1馬力あたりのお値段 19765円
排気量1Lあたり馬力 68.08PS/L
排気量1Lあたりトルク 9.37kgm/L
1気筒あたりの馬力 28.3PS
1気筒あたりのトルク 3.9kgm
パワーバンド比率 44.8%
燃費×馬力 1200.2pt
各種ランキング
セダンのPWR
2.0~2.5LのNA車 PWR

トルクウェイトレシオは61.97kg/kgm(1450kg/23.4kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が3360000円、最高出力が170馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は19765円、逆に1万円あたりでは0.51馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は143590円、1万円あたりでは0.07kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
2500cc以下の車編
セダン編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は68.08PS/L、トルクは9.37kgm/L、1気筒あたりの馬力は28.3馬力、トルクは3.9kgmとなり、このエンジンが170馬力を5800回転で発生させているときの平均ピストンスピードは15.39m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が79.6mmであるX25型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は7540回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.807になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、走ってよし、曲がってよしで至れり尽くせりのオールラウンダーであると言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が7.06km/L、最高出力が170PSであるこの車の獲得ポイントは1200.2ptになります。
戯れに車両重量1450kgを100kg単位にした14.5で割ってみたところ、その数値は82.77ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)



ベクトラ セダンでの車中泊

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.571m
期待される荷室の幅 1.310m
対角線の長さ 2.046m
期待される荷室の面積 2.058m²

縦方向の長さが1.571m(対角線では2.046m)となれば、一般的な身長ならそれなりの車中泊を楽しむことができそうです。

車の中で足を伸ばして優雅に寝られる悦びを味わうために最低限必要な長さを備えた、車中泊のスタンダードと呼ぶに相応しい性能を有しています。

セダンやクーペであっても後部座席の背もたれを取り外してトランクルームと貫通させて荷室長を確保すれば良いだけの話です。たまに背もたれを取り外してもトランクルームと繋がっていなかったり、頑強な補強バーが入っていて邪魔されることもありますが、恐らく稀なケースです。

車中泊にあると嬉しいアイテム

ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合5800rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした6300回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 6300rpm|タイヤサイズ 195/65R15|タイヤ直径 63.5cm|円周長 199.5cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
6300rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 3.672 10.32 -
-
73km/h 8620rpm 760.5kgm
2速 2.098 5.90 0.571 1-2/
3600rpm
128km/h 4930rpm 434.5kgm
3速 1.391 3.91 0.663 2-3/
4180rpm
193km/h 3270rpm 288.1kgm
4速 1.000 2.81 0.719 3-4/
4530rpm
268km/h 2350rpm 207.1kgm
Final 2.810 レシオカバレッジ(変速比幅)3.672

  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数3200rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(2.810)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(23.4kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(2.810)÷タイヤの有効半径(0.3175m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は4速ギヤの268km(5800rpmでは247.1km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが3200回転で最大トルク23.4kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば61.97kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(8.529kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと760.5kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1450kg)を1速ギヤの最大駆動力(760.5kgm)で割ってみると1.907kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する5800回転でのトルク(21.0kgm)からTWRを算出すると2.125kg/kgmとなり、3200-5800回転の回転域では1.907-2.125kg/kgmの間で推移することがわかります。


おまけ:5800rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

XH250W型ベクトラ セダンに搭載されたX25型2497ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する5800rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

5800rpmでの速度とシフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ67km/h-
2速ギヤ118km/h3310rpm
3速ギヤ178km/h3850rpm
4速ギヤ247km/h4170rpm

まず1速ギヤで5800rpmまで引っ張ると67km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は5800rpmから3310rpmまで落ち、そこから5800rpmまで加速を続けると速度は118km/h(+51km/h)になります。

3速ギヤでは3850rpmまで落ちて5800rpmで178km/h(+60km/h)に、4速ギヤでは4170rpmまで落ちて5800rpmで247km/h(+69km/h)に、という具合に加速していくイメージです。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 3450 5170 6900 8620 10340 12070 15520
2速 1970 2960 3940 4930 5910 6900 8870
3速 1310 1960 2610 3270 3920 4570 5880
4速 940 1410 1880 2350 2820 3290 4230
※赤い数字は暫定レブリミット(6300rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(1.000)を選択して時速100kmにて走行すると2350回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1410回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1640回転、一般的な高速道路の80km/hでは1880回転、100km/hでは2350回転、制限速度が120km/hになると2820回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは4230回転まで回ります。

一般的な自動車であれば時速100kmでの巡航回転数は2500回転付近に落ち着くようですが、その中でも若干低めの回転数となっています。標準的なギヤ比の範囲内ながらも加速よりも静粛性や燃費に重きを置いた設定なので、急な坂道や長く続く坂道では積極的にギヤを1段下げる操作が必要になるかもしれません。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 12 23 35 46 58 70 81 93
2速 20 41 61 81 102 122 142 162
3速 31 61 92 122 153 184 214 245
4速 43 85 128 170 213 256 298 341

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(6300回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。

純正装着タイヤの195/65R15と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 195/65R15 | 直径 635mm

-20mm
幅175mm
-10mm
幅185mm
変更なし
幅195mm
+10mm
幅205mm
+20mm
幅215mm
-5%
60
扁平
175/60R15
37.2km/h
直径591mm
径差-44mm
185/60R15
38.0km/h
直径603mm
径差-32mm
195/60R15
38.7km/h
直径615mm
径差-20mm
205/60R15
39.5km/h
直径627mm
径差-8mm
215/60R15
40.3km/h
直径639mm
径差+4mm
0%
65
扁平
175/65R15
38.4km/h
直径609mm
径差-26mm
185/65R15
39.2km/h
直径622mm
径差-13mm
195/65R15
40.0km/h
635mm
0mm
205/65R15
40.8km/h
直径648mm
径差+13mm
215/65R15
41.6km/h
直径661mm
径差+26mm
+5%
70
扁平
175/70R15
39.4km/h
直径626mm
径差-9mm
185/70R15
40.3km/h
直径640mm
径差+5mm
195/70R15
41.2km/h
直径654mm
径差+19mm
205/70R15
42.1km/h
直径668mm
径差+33mm
215/70R15
43.0km/h
直径682mm
径差+47mm
+10%
75
扁平
175/75R15
40.6km/h
直径644mm
径差+9mm
185/75R15
41.5km/h
直径659mm
径差+24mm
195/75R15
42.5km/h
直径674mm
径差+39mm
205/75R15
43.4km/h
直径689mm
径差+54mm
215/75R15
44.3km/h
直径704mm
径差+69mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、175/65R15、175/70R15 、185/60R15、185/65R15 、195/60R15 、205/60R15 あたりのタイヤがおすすめです。

195/65R15のタイヤ幅を175mmから225mmまで、扁平率を50%から80%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、195/65R15の適応サイズと性能の変化 [XH250W型ベクトラ セダン編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
【PR】195/65R15のタイヤ銘柄と通販価格

XH250W型ベクトラ セダン[2.5L-NA FF/4AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト8.529kg/ps53.39
1速ギヤ加速性能1.907kg/kgm42.93
1L換算馬力68.08ps/L46.05
1L換算トルク9.37kgm/L48.78
WB/TR比1.80746.49
ワイド&ロー指数0.87451.36
前面の面積2.556m²51.99
最低地上高-43.72
スポーツ性能部門の得点384.71

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
10-15燃費8.3km/L39.65
年間維持費430000円40.53
100kmh回転数2350rpm51.90
航続距離498.0km37.52
車の大きさ11.478m³50.09
室内の広さ(仮) 2.081m³37.28
最小回転半径5.4m45.31
馬力単価19765円52.36
ユーティリティ部門の得点354.64

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した XH250W型ベクトラ セダン[2.5L-NA FF/4AT] の総合得点は 739.35 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したXH250W型ベクトラ セダン(FF/4AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのセダン」、「2500ccのセダン」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

ベクトラ セダンの歴代モデル

3代目 Z02Z32型 ベクトラ セダン
Z02Z32 ベクトラ セダンは2002/07に登場した3代目モデル。参考車両の「GTS3.2」は全長4610mm、全幅1800mm、全高1465mmの車体に、211PS/30.6kgmを発生するZ32型3174ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。

2代目 XH250型 ベクトラ セダン
XH250 ベクトラ セダンは1996/04に登場した2代目モデル。参考車両の「CDX」は全長4495mm、全幅1710mm、全高1425mmの車体に、170PS/23.4kgmを発生するX25型2497ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。

初代 XC250型 ベクトラ
XC250 ベクトラは1990/12に登場した初代モデル。参考車両の「V6」は全長4430mm、全幅1695mm、全高1400mmの車体に、170PS/23.1kgmを発生するC25型2497ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。