213289 Eクラス ステーションワゴン 性能と維持費 4WD/9AT 1895万円 2019

このページでは、メルセデスベンツの5ドア・5人乗りワゴン、5代目のCBA-213289型Eクラス ステーションワゴン AMG E63-S 4matic-plus S213【2019/10モデル・612PS/86.7kgm・4WD/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

213289 Eクラス ステーションワゴン
販売期間:2016/07 - 2024/12

画像はメルセデスベンツより引用
http://www.mercedes-benz.co.jp/
投稿:|更新:

ボディサイズが全長5005mm×全幅1905mm×全高1475mm、排気量は3982ccであることから、大雑把に分類すると4.0リットルクラス(4000cc、自動車税は4.0L以下を適用)に属し、全長、全幅、排気量ともに5ナンバー枠を超えていることにより完全無欠の3ナンバー登録車です。いわゆる【高級車】にカテゴライズされます。

駆動方式には車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆる四輪駆動(All Wheel Drive・AWD・Four Wheel Drive・4WDとも)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が5005mmであるこの車の場合は「ラグジュアリー」(Luxury:4900mm超・Fセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。

213289型 Eクラス ステーションワゴン [3982cc/612PS 4WD/9AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

5代目Eクラス ステーションワゴンの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2023/05
213204C型
[E220d Sport S213]
2.0L-TB・FR/9AT・963.0万円
200PS・20.4kgm・17.2km/L
200PS
20.4kgm
17.2km/L
2021/09
213259型
[E450 4matic exclusive S213]
3.0L-TB・4WD/9AT・1239.0万円
367PS・51.0kgm・10.8km/L
367PS
51.0kgm
10.8km/L
2019/10
213277C型
[E200 Avantgarde BSG S213]
1.5L-TB・FR/9AT・773.0万円
184PS・28.6kgm・12.5km/L
184PS
28.6kgm
12.5km/L
5代目 Eクラス 型式一覧 W213/S213/A238/C238系まとめ 2016-2024【全49車種】
Eクラス ステーションワゴンの新型モデル
6代目 214246型Eクラス ステーションワゴン
214246型Eクラス ステーションワゴンは2024/02に登場した6代目モデル。参考車両の「E300 Exclusive S214」は全長4960mm、全幅1880mm、全高1480mmの車体に、258PS/40.8kgmを発生する254M20型1997ccエンジンを搭載。

Eクラス ステーションワゴンの旧型モデル
4代目 212276型Eクラス ステーションワゴン
212276型Eクラス ステーションワゴンは2010/02に登場した4代目モデル。参考車両の「E63S AMG 4matic S212」は全長4920mm、全幅1870mm、全高1520mmの車体に、585PS/81.5kgmを発生するM157型5461ccエンジンを搭載。


213289 Eクラス ステーションワゴンの主要諸元と大きさ比較

主要諸元
メーカー メルセデスベンツ
車名&
グレード
Eクラス ステーションワゴン
AMG E63-S 4matic-plus S213
その他 -
お値段 18950000円
車両型式 CBA-213289
駆動方式
変速機
4WD・四輪駆動(AWD)
9速AT・9速オートマ車
ドア/定員 5ドア・5名乗車
ホイールベース 2940mm
トレッド 1650mm/1595mm
WB/TR比 1.811
最小半径 5.9m
最低高 125mm
タイヤ 前輪:265/35R20
後輪:295/30R20
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ベンチレーテッドディスク
車両重量 2140kg

※WB/TR比はホイールベーストレッド比の略。値が大きいほど直進安定性に優れ、小さいほど旋回性能が高くなりやすい。全ての車種の平均値は1.773。

Eクラス ステーションワゴンと各規格の大きさ比較
規格名 規格寸法 増減
Eクラス ステーションワゴン
車体寸法
全長 5005mm -
全幅 1905mm -
全高 1475mm -
大きさ 14.06m3 -
軽自動車
新規格
全長 3400mm以下 +1605mm
全幅 1480mm以下 +425mm
全高平均 1640mm -165mm
大きさ平均 8.13m3 +5.93m3
小型車規格
5ナンバー車
全長 4700mm以下 +305mm
全幅 1700mm以下 +205mm
全高平均 1496mm -21mm
大きさ平均 10.48m3 +3.58m3
普通車平均
3ナンバー車
全長平均 4643mm +362mm
全幅平均 1815mm +90mm
全高平均 1518mm -43mm
大きさ平均 12.84m3 +1.22m3

※上記グラフは100のラインを上回れば平均値以上、下回れば平均値以下を表す。グラフの伸びが大きいほど各規格の車両に対して相対的に車体が長い・広い・高い。※普通乗用車(3ナンバー車)の条件は全長4700mm超または全幅1700mm超または全高2000mm超と上限値が曖昧なため、ここでは普通乗用車に属する全ての車種の平均値との比較。※軽自動車・小型乗用車の全高はいずれも2000mm以下。ただし、ここでは各規格に属する車種の全高の平均値との比較。



Eクラス ステーションワゴンでの車中泊

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.752m
期待される荷室の幅 1.505m
対角線の長さ 2.310m
期待される荷室の面積 2.637m²

縦方向の長さが1.752m(対角線では2.310m)などという破格のクラスになると、これはもう四の五の言わず車に住むべきです。

これだけの車を所持できる素養は持ち得ているのですから、細かいことは気にせずあらゆる支配からの卒業を宣言し、信じられぬ大人との争いに終止符を打ちましょう。

一見すると車中泊が可能そうに見えるハッチバックやワゴン、SUVであってもリアシートが前に倒れなかったり、倒れても中途半端であったり、凝った足回りのせいで室内に巨大な出っ張りがあったりで、なかなか思うようにはいきませんが、大抵のケースでは知恵と工夫で何とかなるはずです。

車中泊にあると嬉しいアイテム


213289 Eクラス ステーションワゴンの税金・年間維持費シミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税66500円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税20500円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額7500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2019/10モデルのEクラス ステーションワゴンを6年落ちの中古で1563.3万円にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    Eクラス ステーションワゴンの2019/10モデルの場合、2025年現在では6年が経過しているため、新車価格の75%である1421.25万円に諸経費として142.1万円を足した1563.3万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2019年式を6年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税 4000cc以下 13年未満 66500円
自動車重量税
1年分
2.5トン以下 13年未満 20500円
自賠責保険料
(1年換算)
自家用乗用車 8825円
燃料代
年間1万㎞
1万㎞÷8.1×195円/L 240740円
オイル交換
5000km毎
1回8000円×2回 16000円
タイヤ交換
5年5万km毎
1本24000円×4本÷5年 19200円
任意保険料
月額7500円
月額7500円×12ヶ月 90000円
ローン完済後の年間維持費 461800円
名目 区分 金額
車のローン額
1年分
月額260560円×12ヶ月 3126720円
ローン返済中の年間維持費 3588500円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 61700円
  • 初度登録から6年経過車の場合、「4000cc以下で13年未満」クラスの自動車税は66500円、「2.5トン以下で13年未満」クラスの自動車重量税は20500円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに8000円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本24000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額7500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした61700円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

このあたりのクラスから理想と現実の違い、つまり「乗りたい車」と「乗ることができる車」は違うことを思い知らされます。うっかり手を出せば「いっ…維持費が高すぎて息ができん!フーッ!フーッ!」と目を白黒させることになりかねません。

さて、Eクラス ステーションワゴン【AMG E63-S 4matic-plus S213】の場合、維持費の月額は38500円になります。金銭的にシビアな人からは「車なんてどれもタイヤが4つあるだけなのに、なんでこんなにお金の掛かる車に乗ってるんだ…修行か…」と奇異の目で見られていることでしょう。でも良いんです。愛さえあれば。

Eクラス ステーションワゴンの維持費は高い?安い?

「Eクラス ステーションワゴンの年間維持費は455600円です!」と断じるのは実に簡単なことですが、「4000ccクラスという枠組みの中で維持費を比べたら高いの?安いの?」という点も外せません。はたしてEクラス ステーションワゴンの維持費は高いのか、安いのか、例によって表を作って差額を求めてみます。


車名年間維持費差額
安いラングラー409100円-46500円
フェアレディZ454700円-900円
Eクラス ステーションワゴンの維持費455600円
スカイライン クーペ471600円+16000円
FJクルーザー483600円+28000円
基準4000ccクラス平均506900円+51300円
Gクラス 4x4522600円+67000円
チェロキー584200円+128600円
ディスカバリー653300円+197700円
高いランドクルーザー80748100円+292500円

Eクラス ステーションワゴンの年間維持費を、4000ccクラスで最も維持費が安いラングラーと比較して46500円高く、最も高いランドクルーザー80と比較して292500円安く、4000ccクラスの平均維持費との比較では51300円安くなっています。

最低額のラングラーと最高額のランドクルーザー80は極端な例としても、4000ccクラスの平均的な維持費との差額を客観的に見て、Eクラス ステーションワゴンの維持費は かなり安い! と言えそうです。

年間維持費が安い 4000ccクラスの車 ランキング

Eクラス ステーションワゴンを維持するための年収要件

せっかく年間維持費を求めましたので、生活に支障を与えず無理なく維持できる年収をシミュレーションしてみましょう。ここでは年収の30%を天使の取り分として上納した残りを可処分所得(手取り収入)とし、うち10%、15%、20%を維持費に充てる場合で計算してみます。
※購入資金&ローン残高は考慮しません。

覚悟%年収月給手取り
10%590万円50万円39万円
15%390万円33万円26万円
20%300万円25万円20万円

維持費を可処分所得の10%までとする場合に必要な年収は590万円(総支給額50万円/月、手取り39万円/月)、ここから月額維持費3.9万円を支払うと残りは35.1万円です。価値観は人それぞれありますが、この年収があればそう負担感なく維持できそうです。

15%まで許容する場合に必要な年収は390万円(総支給額33万円/月、手取り26万円/月)、3.9万円を支払うと残りは22.1万円になります。

さて、手取りの20%を車の維持費に回す覚悟があるなら、年収が300万円(総支給額25万円/月、手取り20万円/月)あれば乗れないことはないでしょう。3.9万円を引くと残りは16.1万円…まあ…余裕があるとは言えません。

多方面に支障が出ることになる禁断の果実…ではありますが、1万km分の燃料代25万円を含んでいるので、意外や意外、案ずるより生むが易し、「思い切って蓋を開けてみたら何とかなっちゃった!」という展開もあり得なくはありません。(ご利用は計画的に)

燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり195円を基準として、-50円となる145円から、+50円となる245円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費8.1km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
145円/L
179020円
[-61720円]
-25円
170円/L
209890円
[-30850円]
-10円
185円/L
228410円
[-12330円]
195円/L240740円
[0円]
+10円
205円/L
253100円
[+12360円]
+25円
220円/L
271620円
[+30880円]
+50円
245円/L
302480円
[+61740円]

燃費8.1km/Lの213289型 Eクラス ステーションワゴンで10000km走行するのに必要な燃料は1234.6L、1リットルあたり195円としたときの燃料代は240740円になります。

参考までに、Eクラス ステーションワゴンの燃料タンクは80リットルですので、1234.6Lの給油回数は16回、1回あたりの燃料代は約15050円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては12360円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると30880円、50円も違ってくると61740円にもなります。

これを213289型 Eクラス ステーションワゴンの年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり195円の場合を455600円としたとき、145円/Lに値下がりすれば393880円(86.5%)に、245円/Lに値上がりすれば517340円(113.6%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(66500円)なり重量税(20500円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

1年分の自動車税・重量税・自賠責保険料
名目 金額
自動車税 66500円
自動車重量税 1年分 20500円
自賠責保険料 1年分 8825円
合計 95825円

※現在の税制では、自動車税、自動車重量税、自賠責保険料は走行距離に関係なく税額・保険料は一律。走行距離税が新設された場合は大幅に変わる可能性あり。


年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
税金・自賠責 95825円 36%
燃料代 3000km分 72220円 28%
オイル交換 年1回 8000円 3%
タイヤ交換 6年毎 12800円 5%
任意保険料 80% 72000円 28%
合計
[1万kmとの差額]
260900円
-194700円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
税金・自賠責 95825円 31%
燃料代 5000km分 120370円 38%
オイル交換 年1回 8000円 3%
タイヤ交換 6年毎 12800円 4%
任意保険料 85% 76560円 24%
合計
[1万kmとの差額]
313600円
-142000円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
税金・自賠責 95825円 26%
燃料代 7000km分 168520円 46%
オイル交換 年1回 11200円 3%
タイヤ交換 6年毎 12800円 3%
任意保険料 90% 81000円 22%
合計
[1万kmとの差額]
369400円
-86200円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで50000km程度持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料90000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて194700円安い260900円に、5000km走行では142000円安い313600円に、7000km走行では86200円安い369400円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は15000kmは1.1倍、20000kmは1.2倍としたのがこちらです。

年間10000km走行の場合
名目 金額 比率
税金・自賠責 95825円 20%
燃料代 10000km分 240740円 52%
オイル交換 年2回 16000円 3%
タイヤ交換 5年毎 19200円 4%
任意保険料 100% 90000円 21%
合計
[1万kmとの差額]
461800円
-
-
年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
税金・自賠責 95825円 15%
燃料代 15000km分 361110円 60%
オイル交換 年3回 24000円 4%
タイヤ交換 3年毎 23040円 4%
任意保険料 110% 99000円 17%
合計
[1万kmとの差額]
603000円
+147400円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
税金・自賠責 95825円 13%
燃料代 20000km分 481480円 64%
オイル交換 年4回 32000円 4%
タイヤ交換 3年毎 30720円 4%
任意保険料 120% 108000円 15%
合計
[1万kmとの差額]
748100円
+292500円
-
走行距離と維持費の変化

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。

年間維持費ランキング リスト
輸入車・外車の小型車&普通車編
4000cc以下クラス編
小型車&普通車の新車編
ステーションワゴン編

Eクラス ステーションワゴンの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
JC08モード燃費 8.7km/L
燃料タンク容量 80L
航続距離(カタログ燃費) 696.0km
航続距離(80%燃費) 560.0km
満タンプライス 15600円
1km走行コスト 22.41円/km
1万円でどこまで行ける? 446.2km
東京から696.0kmの範囲

JC08モード燃費が8.7km/L、燃料タンク容量80リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は696.0kmです。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(7.8km/L)とすると航続距離は624.0km、80%(7.0km/L)だと560.0km、70%(6.1km/L)では488.0kmになります。

燃料タンクに1滴の燃料もない状態から80リットルきっちり満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり195円では15600円、上で計算した航続距離を踏まえると696.0km(80%燃費時560.0km)を走行するのに15600円かかる計算です。

燃費を8.1km/Lとしたときの1km走行コストは22.41円、10万km走行したときの燃料代は224.1万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら22.4万円/年、7年10万kmなら32.0万円/年、5年10万kmなら44.8万円/年、3年10万kmなら74.7万円/年となります。

ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば446.2km(往復なら片道223.1km)、カタログ値の80%なら356.9km(片道178.5km)離れたところまで行くことができます。

213289 Eクラス ステーションワゴンのエンジン諸元とカタログデータ

M177型エンジン簡易性能曲線図
エンジン諸元
原動機型式 M177
気筒配列 V型8気筒
排気量3982cc
圧縮比 8.6
吸気方式 ツインターボ
最高出力 612PS[450kW]/5750-6500rpm
最大トルク 86.7kgm[850Nm]/2500-4500rpm
パワーバンド 2500-6500rpm, 帯域61.5%
使用燃料 ハイオクガソリン
JC08燃費8.7km/L(20.5mpg)
100km燃費11.5L/100km
最高出力・最大トルク 各回転数での出力
2500rpm 303PS/86.7kgm
4500rpm545PS/86.7kgm
5750rpm612PS/76.2kgm
6500rpm 612PS/67.4kgm
M177型エンジンの諸元と性能まとめ
V型8気筒とは‥シリンダをV字型に交互で8個配置する方式。中?大排気量のスタンダード。
V型8気筒の最高出力ランキング

まずおさらいとして、搭載しているM177型3982cc、V型8気筒のツインターボエンジンは5750-6500回転時に最高出力612馬力を、2500-4500回転時に最大トルク86.7kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、アイドリングとそれほど変わらないような回転数から最大トルクが発生するこのエンジンは、坂道発進も平気の平左、MT車でもエンスト知らず、扱いやすさにかけては右に出るものがありません。ディーゼル車やダウンサイジングターボに多くあります。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なります。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する2500rpmから最高出力が発生する6500rpmまで」の4000rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は61.5%となります。※簡易エンジン性能曲線図オレンジ色の帯域。

最高出力ランキング リスト
4000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
4000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ3.497kg/PS(2140kg/612PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ3.497kg/PS
車体+1人3.587kg/PS
車体+5人3.946kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg3.595kg/PS
車体+70kg3.611kg/PS
車体+80kg3.627kg/PS
車体+90kg3.644kg/PS
車体+100kg3.660kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは3.587kg/PS(2195kg/612PS)となり、数値としては0.090kg、比率にすると2.6%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは3.946kg/PS(2415kg/612PS)となり、数値としては0.449kg、比率にすると12.8%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

213289 Eクラス ステーションワゴンのライバル候補車たち

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ3.587kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

愛すべきライバル車種
Page Link車名 PWR+55kg

-
Eクラス ステーションワゴン
3.587kg/PS
612PS・4.0L-TT
車体のみPWR 3.497
2195kg
+2.6%

車種詳細
RC-F
3.847kg/PS
477PS・5.0L-NA
車体のみPWR 3.732
1835kg
+3.1%

車種詳細
NSX
3.619kg/PS
507PS・3.5L-TT
車体のみPWR 3.511
1835kg
+3.1%

車種詳細
340R
3.567kg/PS
178PS・1.8L-NA
車体のみPWR 3.258
635kg
+9.5%

車種詳細
Sクラス セダン AMG
3.722kg/PS
630PS・6.0L-TT
車体のみPWR 3.635
2345kg
+2.4%

車種詳細
7シリーズ
3.900kg/PS
609PS・6.6L-TT
車体のみPWR 3.810
2375kg
+2.4%


3.228kg/PSから3.946kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、レクサスの4人乗りクーペ・USC10型 RC-F、ホンダの2人乗りクーペ・NC1型 NSX、ロータスの2人乗りオープンカー・謎型 340R、メルセデスベンツの5人乗りセダン・222179C型 Sクラス セダン AMG、BMWの5人乗りセダン・7H66型 7シリーズという顔ぶれが並びました。

最高出力が高いからといって、車両重量が重ければパワーウェイトレシオの数値は似たようなものになったりします。「空車状態のPWRの違いが、戦力の決定的差ではないということを…教えてやる!」といったところでしょうか。

こうなると、思いもよらぬ車種の登場に「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごも生じることもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

213289型 Eクラス ステーションワゴン [AMG E63-S 4matic-plus S213]のライバル車種|3.587kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は286.0PS/tとなっています。


Eクラス ステーションワゴンがバイクと競争するなら…?


車種詳細
Z650|649cc
3.559kg/PS
242kg/68.0PS/6.60kgm
[車体のみPWR:2.750]
1速ギヤ速度:60.1km/h
最小TWR:0.565
2019/10

-
Eクラス ステーションワゴン|3982cc
3.587kg/PS
2195kg/612PS/86.7kgm
[車体のみPWR:3.497]
1速ギヤ速度:51.1km/h
最小TWR:0.515

車種詳細
Z650|649cc
3.588kg/PS
244kg/68.0PS/6.40kgm
[車体のみPWR:2.779]
1速ギヤ速度:60.1km/h
最小TWR:0.589

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではEクラス ステーションワゴンとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

ER650H Z650と競争してみる

まずEクラス ステーションワゴンより少しPWRが低いバイクとして、カワサキのZ650が挙げられます。PWRの3.559kg/PSは車両重量187kgにライダーの体重55kgを加えた242kgを、最高出力68.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はZ650に9.0km/h劣り、1速TWRは0.050kg勝る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

ER650H Z650と競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、カワサキのZ650が挙げられます。PWRの3.588kg/PSは車両重量189kg+55kgの244kgを、最高出力68.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は9.0km/h劣り、1速TWRは0.074kg勝る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.811
平均ピストンスピード 19.93m/s
トルクウェイトレシオ 24.68kg/kgm
1馬力あたりのお値段 30964円
排気量1Lあたり馬力 153.69PS/L
排気量1Lあたりトルク 21.77kgm/L
1気筒あたりの馬力 76.5PS
1気筒あたりのトルク 10.8kgm
パワーバンド比率 61.5%
燃費×馬力 4951.1pt
各種ランキング
ステーションワゴンのPWR
3.5~4.0L以下のPWR

トルクウェイトレシオは24.68kg/kgm(2140kg/86.7kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が18950000円、最高出力が612馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は30964円、逆に1万円あたりでは0.32馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は218570円、1万円あたりでは0.05kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
4000cc以下の車編
ステーションワゴン編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は153.69PS/L、トルクは21.77kgm/L、1気筒あたりの馬力は76.5馬力、トルクは10.8kgmとなり、このエンジンが612馬力を6500回転で発生させているときの平均ピストンスピードは19.93m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が92.0mmであるM177型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は6520回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.811になります。全ての車種の平均値である1.773を基準にざっくりと分類すると、走ってよし、曲がってよしで至れり尽くせりのオールラウンダーであると言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が8.09km/L、最高出力が612PSであるこの車の獲得ポイントは4951.1ptになります。
戯れに車両重量2140kgを100kg単位にした21.4で割ってみたところ、その数値は231.36ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)


213289 Eクラス ステーションワゴンのギヤ比と回転数・速度のステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合5750-6500rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした7000回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 7000rpm|タイヤサイズ 295/30R20|タイヤ直径 68.5cm|円周長 215.2cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
7000rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 5.354 16.42 - - 55km/h 12710rpm 4155.4kgm
2速 3.243 9.94 0.606 1-2/
4240rpm
91km/h 7700rpm 2517.0kgm
3速 2.252 6.90 0.694 2-3/
4860rpm
131km/h 5350rpm 1747.8kgm
4速 1.636 5.02 0.726 3-4/
5080rpm
180km/h 3880rpm 1269.7kgm
5速 1.211 3.71 0.740 4-5/
5180rpm
243km/h 2880rpm 939.9kgm
6速 1.000 3.07 0.826 5-6/
5780rpm
295km/h 2370rpm 776.1kgm
7速 0.865 2.65 0.865 6-7/
6060rpm
341km/h 2050rpm 671.3kgm
8速 0.717 2.20 0.829 7-8/
5800rpm
411km/h 1700rpm 556.5kgm
9速 0.601 1.84 0.838 8-9/
5870rpm
491km/h 1430rpm 466.5kgm
Final3.066レシオカバレッジ(変速比幅)8.908
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数2500-4500rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.066)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(86.7kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.066)÷タイヤの有効半径(0.3425m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は9速ギヤの491km(6500rpmでは455.5km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが2500-4500回転で最大トルク86.7kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば24.68kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(3.497kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと4155.4kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(2140kg)を1速ギヤの最大駆動力(4155.4kgm)で割ってみると0.515kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する6500回転でのトルク(67.4kgm)からTWRを算出すると0.662kg/kgmとなり、2500-6500回転の回転域では0.515-0.662kg/kgmの間で推移することがわかります。


6500rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

213289型Eクラス ステーションワゴンに搭載されたM177型3982ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する6500rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

6500rpmでの速度とシフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ51km/h-
2速ギヤ84km/h3940rpm
3速ギヤ122km/h4510rpm
4速ギヤ167km/h4720rpm
5速ギヤ226km/h4810rpm
6速ギヤ274km/h5370rpm
7速ギヤ316km/h5620rpm
8速ギヤ382km/h5390rpm
9速ギヤ455km/h5450rpm

まず1速ギヤで6500rpmまで引っ張ると51km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は6500rpmから3940rpmまで落ち、そこから6500rpmまで加速を続けると速度は84km/h(+33km/h)になります。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 5090 7630 10170 12710 15260 17800 22880
2速 3080 4620 6160 7700 9240 10780 13860
3速 2140 3210 4280 5350 6420 7490 9630
4速 1550 2330 3110 3880 4660 5440 6990
5速 1150 1730 2300 2880 3450 4030 5180
6速 950 1420 1900 2370 2850 3320 4270
7速 820 1230 1640 2050 2460 2880 3700
8速 680 1020 1360 1700 2040 2380 3060
9速 570 860 1140 1430 1710 2000 2570
※赤い数字は暫定レブリミット(7000rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.601)を選択して時速100kmにて走行すると1430回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは860回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1000回転、一般的な高速道路の80km/hでは1140回転、100km/hでは1430回転、制限速度が120km/hになると1710回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは2570回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 8 16 24 31 39 47 55 63
2速 13 26 39 52 65 78 91 104
3速 19 37 56 75 94 112 131 150
4速 26 51 77 103 129 154 180 206
5速 35 70 104 139 174 209 243 278
6速 42 84 126 168 211 253 295 337
7速 49 97 146 195 243 292 341 389
8速 59 117 176 235 294 352 411 470
9速 70 140 210 280 350 420 491 561

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(7000回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。

純正装着タイヤの295/30R20と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 295/30R20 | 直径 685mm

-20mm
幅275mm
-10mm
幅285mm
変更なし
幅295mm
+10mm
幅305mm
+20mm
幅315mm
25 275/25R20
37.7km/h
径 646mm
差 -39mm
285/25R20
38.0km/h
径 651mm
差 -34mm
295/25R20
38.3km/h
径 656mm
差 -29mm
305/25R20
38.6km/h
径 661mm
差 -24mm
315/25R20
38.9km/h
径 666mm
差 -19mm
30 275/30R20
39.3km/h
径 673mm
差 -12mm
285/30R20
39.6km/h
径 679mm
差 -6mm
295/30R20
40.0km/h
685mm
0mm
305/30R20
40.4km/h
径 691mm
差 +6mm
315/30R20
40.7km/h
径 697mm
差 +12mm
35 275/35R20
40.9km/h
径 701mm
差 +16mm
285/35R20
41.3km/h
径 708mm
差 +23mm
295/35R20
41.8km/h
径 715mm
差 +30mm
305/35R20
42.2km/h
径 722mm
差 +37mm
315/35R20
42.6km/h
径 729mm
差 +44mm
40 275/40R20
42.5km/h
径 728mm
差 +43mm
285/40R20
43.0km/h
径 736mm
差 +51mm
295/40R20
43.4km/h
径 744mm
差 +59mm
305/40R20
43.9km/h
径 752mm
差 +67mm
315/40R20
44.4km/h
径 760mm
差 +75mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、275/30R20 、285/25R20、285/30R20 、295/25R20 、305/25R20 、315/25R20あたりのタイヤがおすすめです。

295/30R20のタイヤ幅を275mmから325mmまで、扁平率を15%から45%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、295/30R20の適応サイズと性能の変化 [213289型Eクラス ステーションワゴン編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
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213289型 Eクラス ステーションワゴン 4.0L-TT 4WD/9ATの通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を比較してみます。

運動性能部門 10項目
評価項目全車種平均数値得点評価
PWR9.78㎏/PS3.50㎏/PS67.1ptA
最高回転数5881rpm5750rpm48.4ptC
1速ギヤ
加速性能
1.58㎏/㎏m0.52㎏/㎏m72.4ptS
1速ギヤ
最高速
51.1㎞/h51.1㎞/h50.0ptC
1リットル
換算馬力
103.35PS/L153.69PS/L68.2ptA
1リットル
換算トルク
15.98㎏m/L21.77㎏m/L67.9ptA
WB/TR比1.7731.81146.1ptC
ワイド&
ロー指数
0.8940.77458.6ptB
前面の面積2.631m22.810m245.0ptD
最低地上高154.5mm125mm61.9ptB
スポーツ性能部門の得点566.7pt
総合評価A

※PWR(パワーウェイトレシオ)・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比(旋回性能重視)・ワイド&ロー指数(見た目のかっこよさ)・前面の面積(≒前方投影面積・空気抵抗)・最低地上高については数値が小さいほど高得点。最高回転数・1速ギヤ最高速・1リットル換算馬力・1リットル換算トルクについては数値が大きいほど高得点。

ユーティリティ部門 10項目
評価項目全車種平均数値得点評価
年間維持費335944円455600円39.4ptD
JC08燃費17.7km/L8.7km/L35.9ptE
100km/h
回転数
2490rpm1430rpm64.0ptA
航続距離643.9km647.3km50.2ptC
車の大きさ11.466m314.063m339.7ptD
車内の広さ3430.7L-46.6ptC
乗車定員4.8人5人51.7ptC
1人あたり
車内広さ
691.7L-44.2ptD
車内床面積2.793m2-46.0ptC
最小回転
半径
5.17m5.9m35.1ptE
ユーティリティ部門の得点452.8pt
総合評価D

※JC08燃費・航続距離(燃費×燃料タンク容量)・室内の広さ(室内長×室内幅×室内高)・乗車定員・1人あたりの車内の広さは数値が大きいほど高得点、新車価格・年間維持費・100km/h回転数・車の大きさ(全長×全幅×全高)・最小回転半径は数値が小さいほど高得点。

結果発表!
部門 全10700車種中 RANK
運動性能 566.7pt 748位 A
運動性能部門 ランキング
ユーティリティ 452.8pt 9120位 D
ユーティリティ部門 ランキング
総合得点 1019.5pt 3271位 B
総合得点ランキング

スポーツ性能部門は566.7点で全10700車種中の748位、ユーティリティ部門は452.8点で9120位、総合得点は1019.5点で3271位となりました。各部門、獲得点数が多い車種から順番に並べたランキングを用意してありますのでご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介した213289型 Eクラス ステーションワゴン(4WD/9AT) の各種スペックを、ワゴン4000ccという属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを比較してみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

Eクラス ステーションワゴンの歴代モデル

6代目 214214型 Eクラス オールテレイン
214214 Eクラス オールテレインは2024/02に登場した6代目モデル。参考車両の「E220d 4MATIC ALLTERRAIN S214」は全長4960mm、全幅1890mm、全高1495mmの車体に、197PS/44.9kgmを発生する654M型1992ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。

5代目 213042C型 Eクラス セダン
213042C Eクラス セダンは2016/07に登場した5代目モデル。参考車両の「E200 Avantgarde W213」は全長4930mm、全幅1850mm、全高1455mmの車体に、184PS/30.6kgmを発生するM274型1991ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。

4代目 212201C型 Eクラス ステーションワゴン
212201C Eクラス ステーションワゴンは2010/02に登場した4代目モデル。参考車両の「E220 BlueTEC S212」は全長4910mm、全幅1855mm、全高1500mmの車体に、177PS/40.8kgmを発生するOM651型2142ccエンジンを搭載した5人乗りワゴン。

3代目 211282型 Eクラス ステーションワゴン
211282 Eクラス ステーションワゴンは2003/08に登場した3代目モデル。参考車両の「E320 4Matic Avantgarde S211」は全長4850mm、全幅1820mm、全高1505mmの車体に、224PS/32.1kgmを発生するM112型3199ccエンジンを搭載した5人乗りワゴン。

2代目 W210型 Eクラス
W210 Eクラスは1995/07に登場した2代目モデル。参考車両の「E320 W210」は全長4800mm、全幅1800mm、全高1425mmの車体に、220PS/32.1kgmを発生する104995型3199ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。

初代 W124型 Eクラス
W124 Eクラスは1993/10に登場した初代モデル。参考車両の「E400-4.2 S3」は全長4740mm、全幅1765mm、全高1410mmの車体に、312PS/43.3kgmを発生する119975型4195ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。


人気があるワゴンの車種比較


WGNC34 ステージア 260RS vs BCNR33 スカイライン GT-R 性能比較
初代 ステージア 260RS Autech version 260RS(1998年式 WGNC34・4WD/5MT・2.6L+ツインターボ・280PS/37.5kgm・5人乗り)と、9代目 スカイライン GT-R(1997年式 BCNR33・4WD/5MT・2.6L+ツインターボ・280PS/37.5kgm・4人乗り)を比較。

ZZE123G カローラ フィールダー 2ZZ vs ZZT231 セリカ SS-II 性能比較
9代目 カローラ フィールダー Z Aero-Tourer(2004年式 ZZE123G・FF/6MT・1.8L・190PS/18.4kgm・5人乗り)と、7代目 セリカ SS-II(2005年式 ZZT231・FF/6MT・1.8L・190PS/18.4kgm・4人乗り)を比較。

EC5A ギャラン VR-4 2000 vs EC5W レグナム VR-4 2000 性能比較
8代目 ギャラン VR-4 type-V(2000年式 EC5A・4WD/5MT・2.5L+ツインターボ・280PS/37.0kgm・5人乗り)と、初代 レグナム VR-4 VR-4 type-S(2000年式 EC5W・4WD/5MT・2.5L+ターボ・280PS/37.0kgm・5人乗り)を比較。

WGNC34 ステージア 260RS vs WGNC34 ステージア 25t 性能比較
初代 ステージア 260RS Autech version 260RS(1998年式 WGNC34・4WD/5MT・2.6L+ツインターボ・280PS/37.5kgm・5人乗り)と、初代 ステージア 25t RS-FOUR S(2000年式 WGNC34・4WD/5MT・2.5L+ターボ・280PS/35.0kgm・5人乗り)を比較。

ZZE123G カローラ フィールダー 2ZZ vs ZZE123 カローラ ランクス 2ZZ 性能比較
9代目 カローラ フィールダー Z Aero-Tourer(2004年式 ZZE123G・FF/6MT・1.8L・190PS/18.4kgm・5人乗り)と、9代目 カローラ ランクス Z Aero-Tourer(2004年式 ZZE123・FF/6MT・1.8L・190PS/18.4kgm・5人乗り)を比較。

WGNC34 ステージア 260RS vs BNR34 スカイライン GT-R 性能比較
初代 ステージア 260RS Autech version 260RS(1998年式 WGNC34・4WD/5MT・2.6L+ツインターボ・280PS/37.5kgm・5人乗り)と、10代目 スカイライン GT-R M-spec Nur(2002年式 BNR34・4WD/6MT・2.6L+ツインターボ・280PS/40.0kgm・4人乗り)を比較。

ST246W カルディナ GT-FOUR vs ST215W カルディナ GT-T 新旧比較
3代目 カルディナ GT-FOUR(2005年式 ST246W・4WD/4AT・2.0L+ターボ・260PS/33.0kgm・5人乗り)と、2代目 カルディナ GT-T ActiveSport GT-T(2001年式 ST215W・4WD/5MT・2.0L+ターボ・260PS/33.0kgm・5人乗り)を比較。


R35 GT-R 2019 vs BNR34 スカイライン GT-R 2002 性能比較
初代 GT-R Pure-edition 2020(2019年式 R35・4WD/6AT・3.8L+ツインターボ・570PS/65.0kgm・4人乗り)と、10代目 スカイライン GT-R M-spec Nur(2002年式 BNR34・4WD/6MT・2.6L+ツインターボ・280PS/40.0kgm・4人乗り)を比較。