KEEAW:CX-5の性能と維持費 4WD/6AT 5人 241万円 2012年式

このページでは、マツダ株式会社の5ドア・5人乗りSUV、初代のDBA-KEEAW型CX-5 20S Skyactiv-G【2012/02モデル・154PS/19.9kgm・4WD/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

KEEAW CX-5
販売期間:2012/02 - 2017/02

画像はマツダ株式会社より引用
http://www.mazda.co.jp/
投稿:2012/02/17|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長4540mm×全幅1840mm×全高1705mm、排気量は1997ccであることから、大雑把に分類すると2.0リットルクラス(2000cc、自動車税は2.0L以下を適用)に属し、全長、全高、排気量は5ナンバー枠ながら全幅が1.7mを超えていることにより3ナンバー登録になります。この手のタイプはいわゆる世界戦略車(グローバルカー)に多くあるようです。
参考:150PS~200PSの自動車 一覧

駆動方式には車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆる四輪駆動(All Wheel Drive・AWD・Four Wheel Drive・4WDとも)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4540mmであるこの車の場合は「ミディアム」(Medium:4300mm超-4650mm以下・Dセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


KEEAW型 CX-5 [1997cc/154PS 4WD/6AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

初代CX-5の類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2012/02
KE2AW型
[XD-L Skyactiv-D]
2.2L-TB・4WD/6AT・319.0万円
175PS・42.8kgm・18.0km/L
175PS
42.8kgm
18.0km/L
2012/02
KE2FW型
[XD Skyactiv-D]
2.2L-TB・FF/6AT・258.0万円
175PS・42.8kgm・18.6km/L
175PS
42.8kgm
18.6km/L
2012/02
KEEFW型
[20C Skyactiv-G]
2.0L-NA・FF/6AT・205.0万円
155PS・20.0kgm・16.0km/L
155PS
20.0kgm
16.0km/L
初代CX-5の車両型式・グレード一覧【全4車種】
CX-5の新型モデル
2代目 KF5P型CX-5
KF5P型CX-5は2017/02に登場した2代目モデル。参考車両の「25T L-package」は全長4545mm、全幅1840mm、全高1690mmの車体に、230PS/42.8kgmを発生するPY型2488ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー マツダ株式会社
車名&
グレード
CX-5
20S Skyactiv-G
その他 スカイアクティブG-2.0 スカイアクティブドライブ
お値段 2410000円
車両型式 DBA-KEEAW
駆動方式
変速機
4WD・四輪駆動(AWD)
6速AT・6速オートマ車
ドア/定員 5ドア/5名乗車
車体寸法 長4540×幅1840×高1705mm
室内寸法 長1910×幅1530×高1280mm
軸距&
輪距
2700mm
前1585mm/後1585mm
最小半径 5.5m
最低高 210mm
タイヤ 前輪:225/65R17
後輪:225/65R17
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ディスク
車両重量 1510kg
エンジン諸元
原動機型式 PE-VPS
気筒配列 直列4気筒
排気量1997cc
圧縮比13.0
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 154PS[113kW]/6000rpm
最大トルク 19.9kgm[195Nm]/4000rpm
使用燃料 レギュラーガソリン
JC08燃費 15.6km/L(36.7mpg)
10・15燃費 17.0km/L(40.0mpg)
100km燃費 6.4L/100km
PE-VPS型エンジンの諸元と性能まとめ
直列4気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に4個配置する方式。小排気量から2.5Lあたりまでをカバー。
直列4気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税39500円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税16400円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額5500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2012/02モデルのCX-5を12年落ちの中古で119.2万円にて購入し、頭金なしで2年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    CX-5の2012/02モデルの場合、2024年現在では12年が経過しているため、新車価格の45%である108.45万円に諸経費として10.8万円を足した119.2万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2012年式を12年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 2000cc以下 13年未満 39500円
自動車重量税(1年分) 2.0トン以下 13年未満 16400円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
燃料代(年間1万km) 10000km÷14.5×175円/L 120690円
オイル交換(5000km毎) 1回4500円×2回 9000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本15000円×4本÷5年 12000円
任意保険料(月額5500円) 月額5500円×12ヶ月 66000円
ローン完済後の年間維持費 272500円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額49710円×12ヶ月 596520円
ローン返済中の年間維持費 869000円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 53500円
名目 金額
自動車税(1年分) 39500円
自動車重量税(1年分) 16400円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
120690円
(84480円)
(60350円)
(36210円)
オイル交換(5000km毎) 9000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 12000円
任意保険料(月額5500円) 66000円
ローン完済後の年間維持費 272500円
名目 金額
車のローン額(1年分) 596520円
ローン返済中の年間維持費 869000円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
53500円
  • 初度登録から12年経過車の場合、「2000cc以下で13年未満」クラスの自動車税は39500円、「2.0トン以下で13年未満」クラスの自動車重量税は16400円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに4500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本15000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額5500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした53500円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

お財布に厚みが増した勢いで少し色気を出して愛車にステータス性を求めるなら、月換算22800円くらいの出費は覚悟しましょう。なあに大丈夫、愛車のためです。

口癖のように「もうちょっと維持費が安ければねえ…?」なんて呟くその姿は自慢げなようであり、しかし哀愁を帯びているようでもあり、傍からすれば対応に困ります。より維持費の安い新車を買うほどではない…ないが…考えずにもいられない、そんなクラスです。全体から見るとこの辺りから面白味のある車が増えてきます。

CX-5の維持費は高い?安い?

「CX-5の年間維持費は272500円です!」と断じるのは実に簡単なことですが、「2000ccクラスという枠組みの中で維持費を比べたら高いの?安いの?」という点も外せません。はたしてCX-5の維持費は高いのか、安いのか、例によって表を作って差額を求めてみます。


車名年間維持費差額
安いプリウス189800円-82700円
ヴォクシー ハイブリッド227000円-45500円
CX-5の維持費272500円
スイフト スポーツ275300円+2800円
シビック タイプR312300円+39800円
基準2000ccクラス平均316600円+44100円
アコード345200円+72700円
WRX STI364700円+92200円
エクスプローラー413900円+141400円
高いBX484900円+212400円

CX-5の年間維持費を、2000ccクラスで最も維持費が安いプリウスと比較して82700円高く、最も高いBXと比較して212400円安く、2000ccクラスの平均維持費との比較では44100円安くなっています。

最低額のプリウスと最高額のBXは極端な例としても、2000ccクラスの平均的な維持費との差額を客観的に見て、CX-5の維持費は まあまあ安い! と言えそうです。

年間維持費が安い 2000ccクラスの車 ランキング

CX-5を維持するための年収要件

せっかく年間維持費を求めましたので、生活に支障を与えず無理なく維持できる年収をシミュレーションしてみましょう。ここでは年収の30%を天使の取り分として上納した残りを可処分所得(手取り収入)とし、うち10%、15%、20%を維持費に充てる場合で計算してみます。
※購入資金&ローン残高は考慮しません。

覚悟%年収月給手取り
10%350万円30万円24万円
15%240万円20万円16万円
20%180万円15万円12万円

維持費を可処分所得の10%までとする場合に必要な年収は350万円(総支給額30万円/月、手取り24万円/月)、ここから月額維持費2.3万円を支払うと残りは21.7万円です。価値観は人それぞれありますが、この年収があればそう負担感なく維持できそうです。

15%まで許容する場合に必要な年収は240万円(総支給額20万円/月、手取り16万円/月)、2.3万円を支払うと残りは13.7万円になります。

さて、手取りの20%を車の維持費に回す覚悟があるなら、年収が180万円(総支給額15万円/月、手取り12万円/月)あれば乗れないことはないでしょう。2.3万円を引くと残りは9.7万円…まあ…余裕があるとは言えません。

多方面に支障が出ることになる禁断の果実…ではありますが、1万km分の燃料代13万円を含んでいるので、意外や意外、案ずるより生むが易し、「思い切って蓋を開けてみたら何とかなっちゃった!」という展開もあり得なくはありません。(ご利用は計画的に)

燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、レギュラーガソリン1リットルあたり175円を基準として、-50円となる125円から、+50円となる225円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費14.5km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
125円/L
86220円
[-34470円]
-25円
150円/L
103460円
[-17230円]
-10円
165円/L
113810円
[-6880円]
175円/L120690円
[0円]
+10円
185円/L
127600円
[+6910円]
+25円
200円/L
137940円
[+17250円]
+50円
225円/L
155190円
[+34500円]

燃費14.5km/LのKEEAW型 CX-5で10000km走行するのに必要な燃料は689.7L、1リットルあたり175円としたときの燃料代は120690円になります。

参考までに、CX-5の燃料タンクは58リットルですので、689.7Lの給油回数は12回、1回あたりの燃料代は約10060円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては6910円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると17250円、50円も違ってくると34500円にもなります。

これをKEEAW型 CX-5の年間維持費に当てはめてみますと、レギュラーガソリン1リットルあたり175円の場合を272500円としたとき、125円/Lに値下がりすれば238030円(87.4%)に、225円/Lに値上がりすれば307000円(112.7%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(39500円)なり重量税(16400円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 39500円 24%
自動車重量税 1年分 16400円 10%
自賠責保険料 1年分 8825円 5%
燃料代 3000km分 36210円 22%
オイル交換 年1回 4500円 3%
タイヤ交換 6年毎 8000円 5%
任意保険料 80% 52800円 31%
合計
[1万kmとの差額]
166300円
-106200円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 39500円 20%
自動車重量税 1年分 16400円 8%
自賠責保険料 1年分 8825円 5%
燃料代 5000km分 60350円 31%
オイル交換 年1回 4500円 2%
タイヤ交換 6年毎 8000円 4%
任意保険料 85% 56160円 30%
合計
[1万kmとの差額]
193800円
-78700円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 39500円 18%
自動車重量税 1年分 16400円 7%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 7000km分 84480円 38%
オイル交換 年1回 6300円 3%
タイヤ交換 6年毎 8000円 4%
任意保険料 90% 59400円 26%
合計
[1万kmとの差額]
223000円
-49500円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料66000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて106200円安い166300円に、5000km走行では78700円安い193800円に、7000km走行では49500円安い223000円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 39500円 11%
自動車重量税 1年分 16400円 5%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 15000km分 181040円 51%
オイル交換 年3回 27000円 8%
タイヤ交換 2.7年毎 18000円 5%
任意保険料 100% 66000円 18%
合計
[1万kmとの差額]
356800円
+84300円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 39500円 9%
自動車重量税 1年分 16400円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 20000km分 241380円 56%
オイル交換 年4回 36000円 8%
タイヤ交換 2年毎 24000円 6%
任意保険料 100% 66000円 15%
合計
[1万kmとの差額]
432200円
+159700円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。

年間維持費ランキング リスト
マツダの小型車&普通車編
2000cc以下クラス編
小型車&普通車の新車編
5人乗りSUV・RV編

CX-5の燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
JC08モード燃費 15.6km/L
燃料タンク容量 58L
航続距離(カタログ燃費) 904.8km
航続距離(80%燃費) 725.0km
満タンプライス 10150円
1km走行コスト 11.22円
1万円でどこまで行ける? 891.4km

JC08モード燃費が15.6km/L、燃料タンク容量58リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は904.8kmです。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(14.0km/L)とすると航続距離は812.0km、80%(12.5km/L)だと725.0km、70%(10.9km/L)では632.2kmになります。

燃料タンクに1滴の燃料もない状態から58リットルきっちり満タンにしたときの金額を計算してみますと、レギュラーガソリンを1リットルあたり175円では10150円、上で計算した航続距離を踏まえると904.8km(80%燃費時725.0km)を走行するのに10150円かかる計算です。

燃費を14.5km/Lとしたときの1km走行コストは11.22円、10万km走行したときの燃料代は112.2万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら11.2万円/年、7年10万kmなら16.0万円/年、5年10万kmなら22.4万円/年、3年10万kmなら37.4万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば891.4km(往復なら片道445.7km)、カタログ値の80%なら713.1km(片道356.6km)離れたところまで行くことができます。

カタログデータから見えてくる要素

PE-VPS型エンジン簡易性能曲線図
各回転域での馬力
4000回転時の馬力 111PS
6000回転時の馬力 154PS
各回転域でのトルク
4000回転時のトルク 19.9kgm
6000回転時のトルク 18.4kgm
PE-VPS型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているPE型1997cc、直列4気筒の自然吸気エンジンは6000回転時に最高出力154馬力を、4000回転時に最大トルク19.9kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクの発生回転数が若干高めにあるこのエンジンは、普段使いでも不足を感じることなく、それでいて高い回転数を維持すればスポーティな走行も楽しめるバランスの良さが魅力です。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する4000rpmから最高出力が発生する6000rpmまで」の2000rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は33.3%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
2000cc以下クラス編
マツダの小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
2000cc以下クラス編
マツダの小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ9.805kg/PS(1510kg/154PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ9.805kg/PS
車体+1人10.162kg/PS
車体+5人11.591kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg10.195kg/PS
車体+70kg10.260kg/PS
車体+80kg10.325kg/PS
車体+90kg10.390kg/PS
車体+100kg10.455kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは10.162kg/PS(1565kg/154PS)となり、数値としては0.357kg、比率にすると3.6%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは11.591kg/PS(1785kg/154PS)となり、数値としては1.786kg、比率にすると18.2%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

KEEAW CX-5のライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2012/02

-
CX-5
10.162kg/PS
1565kg/154PS|2.0L-NA
[車体のみPWR:9.805]
2017/01

車種詳細
スイフト
10.165kg/PS
925kg/91PS|1.3L-NA
車体のみPWR:9.560
2013/12

車種詳細
エクストレイル
10.170kg/PS
1495kg/147PS|2.0L-NA
車体のみPWR:9.796
2017/12

車種詳細
クロスビー
10.253kg/PS
1015kg/99PS|1.0L-TB
車体のみPWR:9.697
2013/01

車種詳細
プレマシー
10.232kg/PS
1545kg/151PS|2.0L-NA
車体のみPWR:9.868
2012/11

車種詳細
フォレスター
10.101kg/PS
1495kg/148PS|2.0L-NA
車体のみPWR:9.730

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ10.162kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

10.060kg/PSから10.264kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、スズキの5人乗りハッチバック「ZC83S型 スイフト」、日産の5人乗りSUV「T32型 エクストレイル」、スズキの5人乗りSUV「MN71S型 クロスビー」、マツダの7人乗りミニバン「CWFFW型 プレマシー」、スバルの5人乗りSUV「SJ5型 フォレスター」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

KEEAW型 CX-5 [20S Skyactiv-G]のライバル車種|10.162kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は102.0PS/tとなっています。


CX-5がバイクと競争するなら…?


車種詳細
スカイウェイブ250|249cc
10.154kg/PS
264kg/26.0PS/2.50kgm
[車体のみPWR:8.038]
1速ギヤ速度:38.7km/h
最小TWR:1.145
2012/02

-
CX-5|1997cc
10.162kg/PS
1565kg/154PS/19.9kgm
[車体のみPWR:9.805]
1速ギヤ速度:49.8km/h
最小TWR:1.672

車種詳細
GSR250F|248cc
10.167kg/PS
244kg/24.0PS/2.20kgm
[車体のみPWR:7.875]
1速ギヤ速度:39.2km/h
最小TWR:1.049

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではCX-5とパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

CJ44A スカイウェイブ250と競争してみる

まずCX-5より少しPWRが低いバイクとして、スズキのスカイウェイブ250が挙げられます。PWRの10.154kg/PSは車両重量209kgにライダーの体重55kgを加えた264kgを、最高出力26.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はスカイウェイブ250に11.1km/h勝り、1速TWRは0.527kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

GJ55D GSR250Fと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、スズキのGSR250Fが挙げられます。PWRの10.167kg/PSは車両重量189kg+55kgの244kgを、最高出力24.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は10.6km/h勝り、1速TWRは0.623kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.703
平均ピストンスピード 18.24m/s
トルクウェイトレシオ 75.88kg/kgm
1馬力あたりのお値段 15649円
排気量1Lあたり馬力 77.12PS/L
排気量1Lあたりトルク 9.96kgm/L
1気筒あたりの馬力 38.5PS
1気筒あたりのトルク 5.0kgm
パワーバンド比率 33.3%
燃費×馬力 2234.5pt
各種ランキング
SUV・RV・クロカンのPWR
1.8~2.0LのNA車 PWR

トルクウェイトレシオは75.88kg/kgm(1510kg/19.9kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が2410000円、最高出力が154馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は15649円、逆に1万円あたりでは0.64馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は121106円、1万円あたりでは0.08kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
マツダ編
2000cc以下の車編
5人乗りSUV編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は77.12PS/L、トルクは9.96kgm/L、1気筒あたりの馬力は38.5馬力、トルクは5.0kgmとなり、このエンジンが154馬力を6000回転で発生させているときの平均ピストンスピードは18.24m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が91.2mmであるPE型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は6580回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.703になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、どちらかというと小回りを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が14.51km/L、最高出力が154PSであるこの車の獲得ポイントは2234.5ptになります。
戯れに車両重量1510kgを100kg単位にした15.1で割ってみたところ、その数値は147.98ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)


人間様の占有スペース

ボディサイズと室内寸法のデータがあるので車両全体に対する人間様の占有スペースを計算してみます。ここでの比率はボンネットが長い車であったり乗車人数の少ない車であったり、バン(貨物車)のように人よりも積載容量を重視している車は小さくなります。

人間様の占有スペース
室内長×室内幅×室内高 3.741m³
1人あたりのスペース 0.748m³
室内長/全長 42.1%
室内幅/全幅 83.2%
室内高/全高 75.1%
室内容積/車両体積 26.3%

まず室内長、室内幅、室内高を掛けて算出される室内の容積は3.741m³です。この車の乗車定員は5人ですから、単純に室内の容積で割るとフル乗車した際には約0.748m³のスペースが割り当てられることになります。続いて室内長を全長で割って算出される室内長と全長の比率は42.1%、同じく室内幅と全幅の比率は83.2%、同じく室内高と全高の比率は75.1%となりました。また車の形状を無視して単なる立方体として見たときの車両の体積に対する室内の容積の比率は26.3%でした。

室内の広さ・長さランキング
室内長が長い車 室内幅が広い車 室内高が高い車 車内の空間が広い車
室内長が長い車
室内幅が広い車
室内高が高い車
車内の空間が広い車


CX-5での車中泊

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.589m
期待される荷室の幅 1.430m
対角線の長さ 2.138m
期待される荷室の面積 2.272m²

縦方向の長さが1.589m(対角線では2.138m)となれば、一般的な身長ならそれなりの車中泊を楽しむことができそうです。

車の中で足を伸ばして優雅に寝られる悦びを味わうために最低限必要な長さを備えた、車中泊のスタンダードと呼ぶに相応しい性能を有しています。

一見すると車中泊が可能そうに見えるハッチバックやワゴン、SUVであってもリアシートが前に倒れなかったり、倒れても中途半端であったり、凝った足回りのせいで室内に巨大な出っ張りがあったりで、なかなか思うようにはいきませんが、大抵のケースでは知恵と工夫で何とかなるはずです。

車中泊にあると嬉しいアイテム

ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合6000rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした6500回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 6500rpm|タイヤサイズ 225/65R17|タイヤ直径 72.4cm|円周長 227.4cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
6500rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 3.552 16.42 -
-
54km/h 12040rpm 902.9kgm
2速 2.022 9.35 0.569 1-2/
3700rpm
95km/h 6850rpm 514.0kgm
3速 1.452 6.71 0.718 2-3/
4670rpm
132km/h 4920rpm 369.1kgm
4速 1.000 4.62 0.689 3-4/
4480rpm
192km/h 3390rpm 254.2kgm
5速 0.708 3.27 0.708 4-5/
4600rpm
271km/h 2400rpm 180.0kgm
6速 0.599 2.77 0.846 5-6/
5500rpm
320km/h 2030rpm 152.3kgm
Final 4.624 レシオカバレッジ(変速比幅)5.930

  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数4000rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.624)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(19.9kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.624)÷タイヤの有効半径(0.362m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は6速ギヤの320km(6000rpmでは295.6km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが4000回転で最大トルク19.9kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば75.88kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(9.805kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと902.9kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1510kg)を1速ギヤの最大駆動力(902.9kgm)で割ってみると1.672kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する6000回転でのトルク(18.4kgm)からTWRを算出すると1.809kg/kgmとなり、4000-6000回転の回転域では1.672-1.809kg/kgmの間で推移することがわかります。


おまけ:6000rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

KEEAW型CX-5に搭載されたPE型1997ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する6000rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

6000rpmでの速度とシフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ50km/h-
2速ギヤ88km/h3410rpm
3速ギヤ122km/h4310rpm
4速ギヤ177km/h4130rpm
5速ギヤ250km/h4250rpm
6速ギヤ296km/h5080rpm

まず1速ギヤで6000rpmまで引っ張ると50km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は6000rpmから3410rpmまで落ち、そこから6000rpmまで加速を続けると速度は88km/h(+38km/h)になります。

3速ギヤでは4310rpmまで落ちて6000rpmで122km/h(+34km/h)に、4速ギヤでは4130rpmまで落ちて6000rpmで177km/h(+55km/h)になります。

続いて5速ギヤでは4250rpmまで落ちて6000rpmで250km/h(+73km/h)に、6速ギヤでは5080rpmまで落ちて6000rpmで296km/h(+46km/h)という具合に加速していくイメージです。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 4820 7220 9630 12040 14450 16850 21670
2速 2740 4110 5480 6850 8220 9590 12330
3速 1970 2950 3940 4920 5910 6890 8860
4速 1360 2030 2710 3390 4070 4740 6100
5速 960 1440 1920 2400 2880 3360 4320
6速 810 1220 1620 2030 2440 2840 3650
※赤い数字は暫定レブリミット(6500rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.599)を選択して時速100kmにて走行すると2030回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1220回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1420回転、一般的な高速道路の80km/hでは1620回転、100km/hでは2030回転、制限速度が120km/hになると2440回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは3650回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 8 17 25 33 42 50 58 66
2速 15 29 44 58 73 88 102 117
3速 20 41 61 81 102 122 142 163
4速 30 59 89 118 148 177 207 236
5速 42 83 125 167 208 250 292 333
6速 49 99 148 197 246 296 345 394

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(6500回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。

純正装着タイヤの225/65R17と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 225/65R17 | 直径 724mm

-20mm
幅205mm
-10mm
幅215mm
変更なし
幅225mm
+10mm
幅235mm
+20mm
幅245mm
-5%
60
扁平
205/60R17
37.5km/h
直径678mm
径差-46mm
215/60R17
38.1km/h
直径690mm
径差-34mm
225/60R17
38.8km/h
直径702mm
径差-22mm
235/60R17
39.4km/h
直径714mm
径差-10mm
245/60R17
40.1km/h
直径726mm
径差+2mm
0%
65
扁平
205/65R17
38.6km/h
直径699mm
径差-25mm
215/65R17
39.3km/h
直径712mm
径差-12mm
225/65R17
40.0km/h
724mm
0mm
235/65R17
40.8km/h
直径738mm
径差+14mm
245/65R17
41.5km/h
直径751mm
径差+27mm
+5%
70
扁平
205/70R17
39.7km/h
直径719mm
径差-5mm
215/70R17
40.5km/h
直径733mm
径差+9mm
225/70R17
41.3km/h
直径747mm
径差+23mm
235/70R17
42.0km/h
直径761mm
径差+37mm
245/70R17
42.8km/h
直径775mm
径差+51mm
+10%
75
扁平
205/75R17
40.9km/h
直径740mm
径差+16mm
215/75R17
41.7km/h
直径755mm
径差+31mm
225/75R17
42.5km/h
直径770mm
径差+46mm
235/75R17
43.4km/h
直径785mm
径差+61mm
245/75R17
44.2km/h
直径800mm
径差+76mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、205/65R17、205/70R17 、215/60R17、215/65R17 、225/60R17 、235/60R17 あたりのタイヤがおすすめです。

225/65R17のタイヤ幅を205mmから255mmまで、扁平率を50%から80%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、225/65R17の適応サイズと性能の変化 [KEEAW型CX-5編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
【PR】225/65R17のタイヤ銘柄と通販価格

KEEAW型CX-5[2.0L-NA 4WD/6AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト9.805kg/ps49.90
1速ギヤ加速性能1.672kg/kgm47.95
1L換算馬力77.12ps/L53.18
1L換算トルク9.96kgm/L55.98
WB/TR比1.70357.22
ワイド&ロー指数0.92747.51
前面の面積3.137m²35.72
最低地上高210mm27.44
スポーツ性能部門の得点374.90

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
JC08燃費15.6km/L46.80
年間維持費272500円54.96
100kmh回転数2030rpm56.13
航続距離904.8km61.08
車の大きさ14.243m³61.05
室内の広さ3.740m³53.07
最小回転半径5.5m43.27
馬力単価15649円57.77
ユーティリティ部門の得点434.13

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した KEEAW型CX-5[2.0L-NA 4WD/6AT] の総合得点は 809.03 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したKEEAW型CX-5(4WD/6AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全ての5人乗SUV」、「2000ccの5人乗SUV」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

CX-5の歴代モデル

2代目 KFEP型 CX-5
KFEP CX-5は2017/02に登場した2代目モデル。参考車両の「20S」は全長4545mm、全幅1840mm、全高1690mmの車体に、155PS/20.0kgmを発生するPE型1997ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。

初代 KE2AW型 CX-5
KE2AW CX-5は2012/02に登場した初代モデル。参考車両の「XD-L Skyactiv-D」は全長4540mm、全幅1840mm、全高1705mmの車体に、175PS/42.8kgmを発生するSH型2188ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。