KE2AW:CX-5の性能と維持費 4WD/6AT 5人 319万円 2012年式

このページでは、マツダ株式会社の5ドア・5人乗りSUV、初代のLDA-KE2AW型CX-5 XD-L Skyactiv-D【2012/02モデル・175PS/42.8kgm・4WD/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

KE2AW CX-5
販売期間:2012/02 - 2017/02

画像はマツダ株式会社より引用
http://www.mazda.co.jp/
投稿:2012/02/17|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長4540mm×全幅1840mm×全高1705mm、排気量は2188ccであることから、大雑把に分類すると2.2リットルクラス(2200cc、自動車税は2.5L以下を適用)に属し、全長、全高は5ナンバー枠ながら全幅が1.7mを超え、排気量も2000ccを超えていることにより3ナンバー登録になります。比較的コンパクトなボディに大きめなエンジンの組み合わせは世界戦略車(グローバルカー)やちょっとした高級車に良くあるパターンです。
参考:150PS~200PSの自動車 一覧

駆動方式には車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆる四輪駆動(All Wheel Drive・AWD・Four Wheel Drive・4WDとも)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4540mmであるこの車の場合は「ミディアム」(Medium:4300mm超-4650mm以下・Dセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


KE2AW型 CX-5 [2188cc/175PS 4WD/6AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

初代CX-5の類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2012/02
KE2FW型
[XD Skyactiv-D]
2.2L-TB・FF/6AT・258.0万円
175PS・42.8kgm・18.6km/L
175PS
42.8kgm
18.6km/L
2012/02
KEEAW型
[20S Skyactiv-G]
2.0L-NA・4WD/6AT・241.0万円
154PS・19.9kgm・15.6km/L
154PS
19.9kgm
15.6km/L
2012/02
KEEFW型
[20C Skyactiv-G]
2.0L-NA・FF/6AT・205.0万円
155PS・20.0kgm・16.0km/L
155PS
20.0kgm
16.0km/L
初代CX-5の車両型式・グレード一覧【全4車種】
CX-5の新型モデル
2代目 KF5P型CX-5
KF5P型CX-5は2017/02に登場した2代目モデル。参考車両の「25T L-package」は全長4545mm、全幅1840mm、全高1690mmの車体に、230PS/42.8kgmを発生するPY型2488ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー マツダ株式会社
車名&
グレード
CX-5
XD-L Skyactiv-D
その他 スカイアクティブD-2.2 スカイアクティブドライブ Lパッケージ(19インチ)
お値段 3190000円
車両型式 LDA-KE2AW
駆動方式
変速機
4WD・四輪駆動(AWD)
6速AT・6速オートマ車
ドア/定員 5ドア/5名乗車
車体寸法 長4540×幅1840×高1705mm
室内寸法 長1910×幅1530×高1280mm
軸距&
輪距
2700mm
前1585mm/後1590mm
最小半径 5.5m
最低高 210mm
タイヤ 前輪:225/55R19
後輪:225/55R19
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ディスク
車両重量 1620kg
エンジン諸元
原動機型式 SH-VPTS
気筒配列 直列4気筒
排気量2188cc
圧縮比14.0
吸気方式 ターボ
最高出力 175PS[129kW]/4500rpm
最大トルク 42.8kgm[420Nm]/2000rpm
使用燃料 軽油(ディーゼル燃料)
JC08燃費 18.0km/L(42.3mpg)
10・15燃費 19.0km/L(44.7mpg)
100km燃費 5.6L/100km
SH-VPTS型エンジンの諸元と性能まとめ
直列4気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に4個配置する方式。小排気量から2.5Lあたりまでをカバー。
直列4気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税51700円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税16400円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かる軽油代月額6000円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2012/02モデルのCX-5を12年落ちの中古で158.0万円にて購入し、頭金なしで3年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    CX-5の2012/02モデルの場合、2024年現在では12年が経過しているため、新車価格の45%である143.55万円に諸経費として14.4万円を足した158.0万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2012年式を12年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 2500cc以下 11年経過 51700円
自動車重量税(1年分) 2.0トン以下 13年未満 16400円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
燃料代(年間1万km) 10000km÷16.7×155円/L 92810円
オイル交換(5000km毎) 1回6000円×2回 12000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本21000円×4本÷5年 16800円
任意保険料(月額6000円) 月額6000円×12ヶ月 72000円
ローン完済後の年間維持費 270600円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額43860円×12ヶ月 526320円
ローン返済中の年間維持費 796900円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 53500円
名目 金額
自動車税(1年分) 51700円
自動車重量税(1年分) 16400円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
92810円
(64970円)
(46410円)
(27840円)
オイル交換(5000km毎) 12000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 16800円
任意保険料(月額6000円) 72000円
ローン完済後の年間維持費 270600円
名目 金額
車のローン額(1年分) 526320円
ローン返済中の年間維持費 796900円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
53500円
  • 初度登録から12年経過車の場合、「2500cc以下で11年経過」クラスの自動車税は51700円、「2.0トン以下で13年未満」クラスの自動車重量税は16400円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに6000円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本21000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額6000円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした53500円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

お財布に厚みが増した勢いで少し色気を出して愛車にステータス性を求めるなら、月換算22600円くらいの出費は覚悟しましょう。なあに大丈夫、愛車のためです。

口癖のように「もうちょっと維持費が安ければねえ…?」なんて呟くその姿は自慢げなようであり、しかし哀愁を帯びているようでもあり、傍からすれば対応に困ります。より維持費の安い新車を買うほどではない…ないが…考えずにもいられない、そんなクラスです。全体から見るとこの辺りから面白味のある車が増えてきます。

CX-5の維持費は高い?安い?

「CX-5の年間維持費は270600円です!」と断じるのは実に簡単なことですが、「2500ccクラスという枠組みの中で維持費を比べたら高いの?安いの?」という点も外せません。はたしてCX-5の維持費は高いのか、安いのか、例によって表を作って差額を求めてみます。


車名年間維持費差額
安いカムリ216500円-54100円
CX-5の維持費270600円
トライトン276340円+5740円
LM307000円+36400円
RS Q3 スポーツバック345100円+74500円
基準2500ccクラス平均354400円+83800円
キャラバン ワゴン367700円+97100円
インプレッサ WRX387800円+117200円
キャラバン コーチ419800円+149200円
高い5シリーズ セダン480900円+210300円

CX-5の年間維持費を、2500ccクラスで最も維持費が安いカムリと比較して54100円高く、最も高い5シリーズ セダンと比較して210300円安く、2500ccクラスの平均維持費との比較では83800円安くなっています。

最低額のカムリと最高額の5シリーズ セダンは極端な例としても、2500ccクラスの平均的な維持費との差額を客観的に見て、CX-5の維持費は かなり安い! と言えそうです。

年間維持費が安い 2500ccクラスの車 ランキング

CX-5を維持するための年収要件

せっかく年間維持費を求めましたので、生活に支障を与えず無理なく維持できる年収をシミュレーションしてみましょう。ここでは年収の30%を天使の取り分として上納した残りを可処分所得(手取り収入)とし、うち10%、15%、20%を維持費に充てる場合で計算してみます。
※購入資金&ローン残高は考慮しません。

覚悟%年収月給手取り
10%350万円30万円24万円
15%230万円20万円16万円
20%180万円15万円12万円

維持費を可処分所得の10%までとする場合に必要な年収は350万円(総支給額30万円/月、手取り24万円/月)、ここから月額維持費2.3万円を支払うと残りは21.7万円です。価値観は人それぞれありますが、この年収があればそう負担感なく維持できそうです。

15%まで許容する場合に必要な年収は230万円(総支給額20万円/月、手取り16万円/月)、2.3万円を支払うと残りは13.7万円になります。

さて、手取りの20%を車の維持費に回す覚悟があるなら、年収が180万円(総支給額15万円/月、手取り12万円/月)あれば乗れないことはないでしょう。2.3万円を引くと残りは9.7万円…まあ…余裕があるとは言えません。

多方面に支障が出ることになる禁断の果実…ではありますが、1万km分の燃料代10万円を含んでいるので、意外や意外、案ずるより生むが易し、「思い切って蓋を開けてみたら何とかなっちゃった!」という展開もあり得なくはありません。(ご利用は計画的に)

燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、軽油(ディーゼル燃料)1リットルあたり155円を基準として、-50円となる105円から、+50円となる205円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費16.7km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
105円/L
62890円
[-29920円]
-25円
130円/L
77860円
[-14950円]
-10円
145円/L
86850円
[-5960円]
155円/L92810円
[0円]
+10円
165円/L
98820円
[+6010円]
+25円
180円/L
107810円
[+15000円]
+50円
205円/L
122780円
[+29970円]

燃費16.7km/LのKE2AW型 CX-5で10000km走行するのに必要な燃料は598.9L、1リットルあたり155円としたときの燃料代は92810円になります。

参考までに、CX-5の燃料タンクは58リットルですので、598.9Lの給油回数は11回、1回あたりの燃料代は約8440円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては6010円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると15000円、50円も違ってくると29970円にもなります。

これをKE2AW型 CX-5の年間維持費に当てはめてみますと、軽油(ディーゼル燃料)1リットルあたり155円の場合を270600円としたとき、105円/Lに値下がりすれば240680円(88.9%)に、205円/Lに値上がりすれば300570円(111.1%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(51700円)なり重量税(16400円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなれば軽油代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 51700円 29%
自動車重量税 1年分 16400円 9%
自賠責保険料 1年分 8825円 5%
燃料代 3000km分 27840円 16%
オイル交換 年1回 6000円 3%
タイヤ交換 6年毎 11200円 6%
任意保険料 80% 57600円 32%
合計
[1万kmとの差額]
179600円
-91000円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 51700円 26%
自動車重量税 1年分 16400円 8%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 5000km分 46410円 23%
オイル交換 年1回 6000円 3%
タイヤ交換 6年毎 11200円 6%
任意保険料 85% 61200円 30%
合計
[1万kmとの差額]
201800円
-68800円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 51700円 23%
自動車重量税 1年分 16400円 7%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 7000km分 64970円 29%
オイル交換 年1回 8400円 4%
タイヤ交換 6年毎 11200円 5%
任意保険料 90% 64800円 28%
合計
[1万kmとの差額]
226300円
-44300円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、軽油代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料72000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて91000円安い179600円に、5000km走行では68800円安い201800円に、7000km走行では44300円安い226300円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。軽油代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 51700円 15%
自動車重量税 1年分 16400円 5%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 15000km分 139220円 40%
オイル交換 年3回 36000円 10%
タイヤ交換 2.7年毎 25200円 7%
任意保険料 100% 72000円 20%
合計
[1万kmとの差額]
349400円
+78800円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 51700円 12%
自動車重量税 1年分 16400円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 20000km分 185620円 45%
オイル交換 年4回 48000円 12%
タイヤ交換 2年毎 33600円 8%
任意保険料 100% 72000円 17%
合計
[1万kmとの差額]
416200円
+145600円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。

年間維持費ランキング リスト
マツダの小型車&普通車編
2500cc以下クラス編
小型車&普通車の新車編
5人乗りSUV・RV編

CX-5の燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
JC08モード燃費 18.0km/L
燃料タンク容量 58L
航続距離(カタログ燃費) 1044.0km
航続距離(80%燃費) 835.2km
満タンプライス 8990円
1km走行コスト 8.61円
1万円でどこまで行ける? 1161.3km

JC08モード燃費が18.0km/L、燃料タンク容量58リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は1044.0kmです。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(16.2km/L)とすると航続距離は939.6km、80%(14.4km/L)だと835.2km、70%(12.6km/L)では730.8kmになります。

燃料タンクに1滴の燃料もない状態から58リットルきっちり満タンにしたときの金額を計算してみますと、軽油(ディーゼル燃料)を1リットルあたり155円では8990円、上で計算した航続距離を踏まえると1044.0km(80%燃費時835.2km)を走行するのに8990円かかる計算です。

燃費を16.7km/Lとしたときの1km走行コストは8.61円、10万km走行したときの燃料代は86.1万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら8.6万円/年、7年10万kmなら12.3万円/年、5年10万kmなら17.2万円/年、3年10万kmなら28.7万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば1161.3km(往復なら片道580.6km)、カタログ値の80%なら929.0km(片道464.5km)離れたところまで行くことができます。

カタログデータから見えてくる要素

SH-VPTS型エンジン簡易性能曲線図
各回転域での馬力
2000回転時の馬力 120PS
4500回転時の馬力 175PS
各回転域でのトルク
2000回転時のトルク 42.8kgm
4500回転時のトルク 27.9kgm
SH-VPTS型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているSH型2188cc、直列4気筒のターボエンジンは4500回転時に最高出力175馬力を、2000回転時に最大トルク42.8kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、低めの回転数から中間域にトルクのピークがあるこのエンジンは、街中での普段使いに心地よく、高回転もそれなりでバランスの取れたタイプです。多くの乗用車がこの特性に当て嵌まるのではないかと思います。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する2000rpmから最高出力が発生する4500rpmまで」の2500rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は55.6%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
2500cc以下クラス編
マツダの小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
2500cc以下クラス編
マツダの小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ9.257kg/PS(1620kg/175PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ9.257kg/PS
車体+1人9.571kg/PS
車体+5人10.829kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg9.600kg/PS
車体+70kg9.657kg/PS
車体+80kg9.714kg/PS
車体+90kg9.771kg/PS
車体+100kg9.829kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは9.571kg/PS(1675kg/175PS)となり、数値としては0.314kg、比率にすると3.4%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは10.829kg/PS(1895kg/175PS)となり、数値としては1.572kg、比率にすると17.0%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

KE2AW CX-5のライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2012/02

-
CX-5
9.571kg/PS
1675kg/175PS|2.2L-TB
[車体のみPWR:9.257]
2017/01

車種詳細
スイフト
9.657kg/PS
985kg/102PS|1.0L-TB
車体のみPWR:9.118
2016/07

車種詳細
レヴォーグ STI
9.441kg/PS
1605kg/170PS|1.6L-TB
車体のみPWR:9.118
2015/04

車種詳細
エクシーガ クロスオーバー7
9.682kg/PS
1675kg/173PS|2.5L-NA
車体のみPWR:9.364
2017/12

車種詳細
CX-8
9.711kg/PS
1845kg/190PS|2.2L-TB
車体のみPWR:9.421
2013/11

車種詳細
オデッセイ
9.500kg/PS
1805kg/190PS|2.4L-NA
車体のみPWR:9.211

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ9.571kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

9.380kg/PSから9.762kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、スズキの5人乗りハッチバック「ZC13S型 スイフト」、スバルの5人乗りワゴン「VM4型 レヴォーグ STI」、スバルの7人乗りSUV「YAM型 エクシーガ クロスオーバー7」、マツダの7人乗りSUV「KG2P型 CX-8」、ホンダの8人乗りミニバン「RC1型 オデッセイ」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

KE2AW型 CX-5 [XD-L Skyactiv-D]のライバル車種|9.571kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は108.0PS/tとなっています。


CX-5がバイクと競争するなら…?


車種詳細
グラストラッカー ビッグボーイ|249cc
9.550kg/PS
191kg/20.0PS/2.10kgm
[車体のみPWR:6.800]
1速ギヤ速度:38.4km/h
最小TWR:0.880
2012/02

-
CX-5|2188cc
9.571kg/PS
1675kg/175PS/42.8kgm
[車体のみPWR:9.257]
1速ギヤ速度:43.4km/h
最小TWR:0.969

車種詳細
SR400|399cc
9.583kg/PS
230kg/24.0PS/2.90kgm
[車体のみPWR:7.292]
1速ギヤ速度:45.0km/h
最小TWR:1.109

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではCX-5とパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

NJ47A グラストラッカー ビッグボーイと競争してみる

まずCX-5より少しPWRが低いバイクとして、スズキのグラストラッカー ビッグボーイが挙げられます。PWRの9.550kg/PSは車両重量136kgにライダーの体重55kgを加えた191kgを、最高出力20.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はグラストラッカー ビッグボーイに5.0km/h勝り、1速TWRは0.089kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

RH16J SR400と競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、ヤマハのSR400が挙げられます。PWRの9.583kg/PSは車両重量175kg+55kgの230kgを、最高出力24.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は1.6km/h劣り、1速TWRは0.140kg勝る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.700
平均ピストンスピード 14.13m/s
トルクウェイトレシオ 37.85kg/kgm
1馬力あたりのお値段 18229円
排気量1Lあたり馬力 79.98PS/L
排気量1Lあたりトルク 19.56kgm/L
1気筒あたりの馬力 43.8PS
1気筒あたりのトルク 10.7kgm
パワーバンド比率 55.6%
燃費×馬力 2929.5pt
各種ランキング
SUV・RV・クロカンのPWR
2.0~2.5Lターボ車のPWR

トルクウェイトレシオは37.85kg/kgm(1620kg/42.8kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が3190000円、最高出力が175馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は18229円、逆に1万円あたりでは0.55馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は74533円、1万円あたりでは0.13kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
マツダ編
2500cc以下の車編
5人乗りSUV編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は79.98PS/L、トルクは19.56kgm/L、1気筒あたりの馬力は43.8馬力、トルクは10.7kgmとなり、このエンジンが175馬力を4500回転で発生させているときの平均ピストンスピードは14.13m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.700になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、どちらかというと小回りを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が16.74km/L、最高出力が175PSであるこの車の獲得ポイントは2929.5ptになります。
戯れに車両重量1620kgを100kg単位にした16.2で割ってみたところ、その数値は180.83ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)


人間様の占有スペース

ボディサイズと室内寸法のデータがあるので車両全体に対する人間様の占有スペースを計算してみます。ここでの比率はボンネットが長い車であったり乗車人数の少ない車であったり、バン(貨物車)のように人よりも積載容量を重視している車は小さくなります。

人間様の占有スペース
室内長×室内幅×室内高 3.741m³
1人あたりのスペース 0.748m³
室内長/全長 42.1%
室内幅/全幅 83.2%
室内高/全高 75.1%
室内容積/車両体積 26.3%

まず室内長、室内幅、室内高を掛けて算出される室内の容積は3.741m³です。この車の乗車定員は5人ですから、単純に室内の容積で割るとフル乗車した際には約0.748m³のスペースが割り当てられることになります。続いて室内長を全長で割って算出される室内長と全長の比率は42.1%、同じく室内幅と全幅の比率は83.2%、同じく室内高と全高の比率は75.1%となりました。また車の形状を無視して単なる立方体として見たときの車両の体積に対する室内の容積の比率は26.3%でした。

室内の広さ・長さランキング
室内長が長い車 室内幅が広い車 室内高が高い車 車内の空間が広い車
室内長が長い車
室内幅が広い車
室内高が高い車
車内の空間が広い車


CX-5での車中泊

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.589m
期待される荷室の幅 1.430m
対角線の長さ 2.138m
期待される荷室の面積 2.272m²

縦方向の長さが1.589m(対角線では2.138m)となれば、一般的な身長ならそれなりの車中泊を楽しむことができそうです。

車の中で足を伸ばして優雅に寝られる悦びを味わうために最低限必要な長さを備えた、車中泊のスタンダードと呼ぶに相応しい性能を有しています。

一見すると車中泊が可能そうに見えるハッチバックやワゴン、SUVであってもリアシートが前に倒れなかったり、倒れても中途半端であったり、凝った足回りのせいで室内に巨大な出っ張りがあったりで、なかなか思うようにはいきませんが、大抵のケースでは知恵と工夫で何とかなるはずです。

車中泊にあると嬉しいアイテム

ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合4500rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした5000回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 5000rpm|タイヤサイズ 225/55R19|タイヤ直径 73.0cm|円周長 229.3cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
5000rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 3.487 14.26 -
-
48km/h 10370rpm 1672.3kgm
2速 1.992 8.15 0.571 1-2/
2860rpm
84km/h 5920rpm 955.4kgm
3速 1.449 5.93 0.727 2-3/
3640rpm
116km/h 4310rpm 694.9kgm
4速 1.000 4.09 0.690 3-4/
3450rpm
168km/h 2970rpm 479.6kgm
5速 0.707 2.89 0.707 4-5/
3540rpm
238km/h 2100rpm 339.1kgm
6速 0.600 2.45 0.849 5-6/
4250rpm
280km/h 1780rpm 287.8kgm
Final 4.090 レシオカバレッジ(変速比幅)5.812

  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数2000rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.090)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(42.8kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.090)÷タイヤの有効半径(0.365m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は6速ギヤの280km(4500rpmでは252.3km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが2000回転で最大トルク42.8kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば37.85kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(9.257kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと1672.3kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1620kg)を1速ギヤの最大駆動力(1672.3kgm)で割ってみると0.969kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する4500回転でのトルク(27.9kgm)からTWRを算出すると1.486kg/kgmとなり、2000-4500回転の回転域では0.969-1.486kg/kgmの間で推移することがわかります。


おまけ:4500rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

KE2AW型CX-5に搭載されたSH型2188ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する4500rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

4500rpmでの速度とシフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ43km/h-
2速ギヤ76km/h2570rpm
3速ギヤ104km/h3270rpm
4速ギヤ151km/h3110rpm
5速ギヤ214km/h3180rpm
6速ギヤ252km/h3820rpm

まず1速ギヤで4500rpmまで引っ張ると43km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は4500rpmから2570rpmまで落ち、そこから4500rpmまで加速を続けると速度は76km/h(+33km/h)になります。

3速ギヤでは3270rpmまで落ちて4500rpmで104km/h(+28km/h)に、4速ギヤでは3110rpmまで落ちて4500rpmで151km/h(+47km/h)になります。

続いて5速ギヤでは3180rpmまで落ちて4500rpmで214km/h(+63km/h)に、6速ギヤでは3820rpmまで落ちて4500rpmで252km/h(+38km/h)という具合に加速していくイメージです。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 4150 6220 8290 10370 12440 14510 18660
2速 2370 3550 4740 5920 7110 8290 10660
3速 1720 2580 3450 4310 5170 6030 7750
4速 1190 1780 2380 2970 3570 4160 5350
5速 840 1260 1680 2100 2520 2940 3780
6速 710 1070 1430 1780 2140 2500 3210
※赤い数字は暫定レブリミット(5000rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.600)を選択して時速100kmにて走行すると1780回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1070回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1250回転、一般的な高速道路の80km/hでは1430回転、100km/hでは1780回転、制限速度が120km/hになると2140回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは3210回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 10 19 29 39 48 58 68 77
2速 17 34 51 68 84 101 118 135
3速 23 46 70 93 116 139 163 186
4速 34 67 101 135 168 202 235 269
5速 48 95 143 190 238 285 333 381
6速 56 112 168 224 280 336 392 449

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(5000回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。

純正装着タイヤの225/55R19と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 225/55R19 | 直径 730mm

-20mm
幅205mm
-10mm
幅215mm
変更なし
幅225mm
+10mm
幅235mm
+20mm
幅245mm
-5%
50
扁平
205/50R19
37.7km/h
直径688mm
径差-42mm
215/50R19
38.2km/h
直径698mm
径差-32mm
225/50R19
38.8km/h
直径708mm
径差-22mm
235/50R19
39.3km/h
直径718mm
径差-12mm
245/50R19
39.9km/h
直径728mm
径差-2mm
0%
55
扁平
205/55R19
38.8km/h
直径709mm
径差-21mm
215/55R19
39.5km/h
直径720mm
径差-10mm
225/55R19
40.0km/h
730mm
0mm
235/55R19
40.7km/h
直径742mm
径差+12mm
245/55R19
41.3km/h
直径753mm
径差+23mm
+5%
60
扁平
205/60R19
39.9km/h
直径729mm
径差-1mm
215/60R19
40.6km/h
直径741mm
径差+11mm
225/60R19
41.3km/h
直径753mm
径差+23mm
235/60R19
41.9km/h
直径765mm
径差+35mm
245/60R19
42.6km/h
直径777mm
径差+47mm
+10%
65
扁平
205/65R19
41.1km/h
直径750mm
径差+20mm
215/65R19
41.8km/h
直径763mm
径差+33mm
225/65R19
42.5km/h
直径776mm
径差+46mm
235/65R19
43.2km/h
直径789mm
径差+59mm
245/65R19
43.9km/h
直径802mm
径差+72mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、205/55R19、205/60R19 、215/50R19、215/55R19 、225/50R19 、235/50R19 、245/50R19あたりのタイヤがおすすめです。

225/55R19のタイヤ幅を205mmから255mmまで、扁平率を40%から70%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、225/55R19の適応サイズと性能の変化 [KE2AW型CX-5編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
【PR】225/55R19のタイヤ銘柄と通販価格

KE2AW型CX-5[2.2Lターボ 4WD/6AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト9.257kg/ps51.40
1速ギヤ加速性能0.969kg/kgm62.97
1L換算馬力79.98ps/L41.59
1L換算トルク19.56kgm/L61.24
WB/TR比1.70057.53
ワイド&ロー指数0.92747.51
前面の面積3.137m²35.72
最低地上高210mm27.44
スポーツ性能部門の得点385.40

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
JC08燃費18.0km/L50.55
年間維持費270600円55.13
100kmh回転数1780rpm59.43
航続距離1044.0km69.14
車の大きさ14.243m³61.05
室内の広さ3.740m³53.07
最小回転半径5.5m43.27
馬力単価18229円54.38
ユーティリティ部門の得点446.02

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した KE2AW型CX-5[2.2Lターボ 4WD/6AT] の総合得点は 831.42 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したKE2AW型CX-5(4WD/6AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全ての5人乗SUV」、「2500ccの5人乗SUV」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

CX-5の歴代モデル

2代目 KFEP型 CX-5
KFEP CX-5は2017/02に登場した2代目モデル。参考車両の「20S」は全長4545mm、全幅1840mm、全高1690mmの車体に、155PS/20.0kgmを発生するPE型1997ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。

初代 KE2FW型 CX-5
KE2FW CX-5は2012/02に登場した初代モデル。参考車両の「XD Skyactiv-D」は全長4540mm、全幅1840mm、全高1705mmの車体に、175PS/42.8kgmを発生するSH型2188ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。