C1TL XT6 性能と維持費 4WD/9AT 6人 870万円 2020年式

このページでは、キャデラックの5ドア・6人乗りSUV、初代の7BA-C1TL型XT6 Platinum【2020/01モデル・314PS/37.5kgm・4WD/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

C1TL XT6
販売期間:2020/01 - 現行車

画像はキャデラックより引用
http://www.cadillacjapan.com/
投稿:|更新:

ボディサイズが全長5060mm×全幅1960mm×全高1775mm、排気量は3649ccであることから、大雑把に分類すると3.7リットルクラス(3700cc、自動車税は4.0L以下を適用)に属し、全長、全幅、排気量ともに5ナンバー枠を超えていることにより完全無欠の3ナンバー登録車です。いわゆる【高級車】にカテゴライズされます。
参考:300PS~350PSの自動車 一覧

駆動方式には車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆる四輪駆動(All Wheel Drive・AWD・Four Wheel Drive・4WDとも)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が5060mmであるこの車の場合は「ラグジュアリー」(Luxury:4900mm超・Fセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。

C1TL型 XT6 [3649cc/314PS 4WD/9AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

C1TL XT6の主要諸元と大きさ比較

主要諸元
メーカー キャデラック
車名&
グレード
XT6
Platinum
その他 プラチナム
お値段 8700000円
車両型式 7BA-C1TL
駆動方式
変速機
4WD・四輪駆動(AWD)
9速AT・9速オートマ車
ドア/定員 5ドア・6名乗車
ホイールベース 2860mm
トレッド 1685mm/1685mm
WB/TR比 1.697
タイヤ 前輪:235/55R20
後輪:235/55R20
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ベンチレーテッドディスク
車両重量 2110kg

※WB/TR比はホイールベーストレッド比の略。値が大きいほど直進安定性に優れ、小さいほど旋回性能が高くなりやすい。全ての車種の平均値は1.773。

XT6と各規格の大きさ比較
規格名 規格寸法 増減
XT6
車体寸法
全長 5060mm -
全幅 1960mm -
全高 1775mm -
大きさ 17.60m3 -
軽自動車
新規格
全長 3400mm以下 +1660mm
全幅 1480mm以下 +480mm
全高平均 1640mm +135mm
大きさ平均 8.13m3 +9.47m3
小型車規格
5ナンバー車
全長 4700mm以下 +360mm
全幅 1700mm以下 +260mm
全高平均 1496mm +279mm
大きさ平均 10.48m3 +7.12m3
普通車平均
3ナンバー車
全長平均 4643mm +417mm
全幅平均 1815mm +145mm
全高平均 1518mm +257mm
大きさ平均 12.84m3 +4.76m3

※上記グラフは100のラインを上回れば平均値以上、下回れば平均値以下を表す。グラフの伸びが大きいほど各規格の車両に対して相対的に車体が長い・広い・高い。※普通乗用車(3ナンバー車)の条件は全長4700mm超または全幅1700mm超または全高2000mm超と上限値が曖昧なため、ここでは普通乗用車に属する全ての車種の平均値との比較。※軽自動車・小型乗用車の全高はいずれも2000mm以下。ただし、ここでは各規格に属する車種の全高の平均値との比較。



XT6での車中泊

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.771m
期待される荷室の幅 1.560m
対角線の長さ 2.360m
期待される荷室の面積 2.763m²

縦方向の長さが1.771m(対角線では2.360m)などという破格のクラスになると、これはもう四の五の言わず車に住むべきです。

これだけの車を所持できる素養は持ち得ているのですから、細かいことは気にせずあらゆる支配からの卒業を宣言し、信じられぬ大人との争いに終止符を打ちましょう。

一見すると車中泊が可能そうに見えるハッチバックやワゴン、SUVであってもリアシートが前に倒れなかったり、倒れても中途半端であったり、凝った足回りのせいで室内に巨大な出っ張りがあったりで、なかなか思うようにはいきませんが、大抵のケースでは知恵と工夫で何とかなるはずです。

車中泊にあると嬉しいアイテム


C1TL XT6の税金・年間維持費シミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税65500円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税20500円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額7500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、XT6の新車を1000.5万円(諸費用として130.5万円を加算)にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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新車で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税 4000cc以下 13年未満 65500円
自動車重量税
1年分
2.5トン以下 13年未満 20500円
自賠責保険料
(1年換算)
自家用乗用車 8825円
燃料代
年間1万㎞
1万㎞÷6.0㎞/L×195円/L 325000円
オイル交換
5000km毎
1回6500円×2回 13000円
タイヤ交換
5年5万km毎
1本24000円×4本÷5年 19200円
任意保険料
月額7500円
月額7500円×12ヶ月 90000円
ローン完済後の年間維持費 542100円
名目 区分 金額
車のローン額
1年分
月額166750円×12ヶ月 2001000円
ローン返済中の年間維持費 2543100円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 61700円
  • 初度登録から5年経過車の場合、「4000cc以下で13年未満」クラスの自動車税は65500円、「2.5トン以下で13年未満」クラスの自動車重量税は20500円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに6500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本24000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額7500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 10・15モード燃費、JC08モード燃費、WLTCモード燃費いずれもデータがないので10.0km/Lを仮の燃費として代入。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした61700円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

年間の維持費が50万円を超えてくると、これはもうこの車そのものが趣味の世界です。もしくは、これだけの維持費が掛かる車を所有していることに喜びを感じ、ある種のカタルシスを感じているかもしれません。

名にし負うXT6ともなれば、その維持費は月額でさえ45200円(ローン完済前は212000円)という破格の金額。とてもじゃないが頭金0円!一世一代のフルローン!で乗るような車ではありません。どうしても乗りたい言うなら、清水の舞台から飛び降りる覚悟でご近所をノロノロ運転して満足するか、盆栽としてガレージに飾っておくならまあ、あるいは…

XT6の維持費は高い?安い?

「XT6の年間維持費は542100円です!」と断じるのは実に簡単なことですが、「4000ccクラスという枠組みの中で維持費を比べたら高いの?安いの?」という点も外せません。はたしてXT6の維持費は高いのか、安いのか、例によって表を作って差額を求めてみます。


車名年間維持費差額
安いラングラー409100円-133000円
フェアレディZ454700円-87400円
スカイライン クーペ471600円-70500円
FJクルーザー483600円-58500円
基準4000ccクラス平均506700円-35400円
Gクラス 4x4522600円-19500円
XT6の維持費542100円
チェロキー584200円+42100円
ディスカバリー653300円+111200円
高いランドクルーザー80748100円+206000円

XT6の年間維持費を、4000ccクラスで最も維持費が安いラングラーと比較して133000円高く、最も高いランドクルーザー80と比較して206000円安く、4000ccクラスの平均維持費との比較では35400円高くなっています。

最低額のラングラーと最高額のランドクルーザー80は極端な例としても、4000ccクラスの平均的な維持費との差額を客観的に見て、XT6の維持費は ちょっと高い! と言えそうです。

年間維持費が安い 4000ccクラスの車 ランキング

XT6を維持するための年収要件

せっかく年間維持費を求めましたので、生活に支障を与えず無理なく維持できる年収をシミュレーションしてみましょう。ここでは年収の30%を天使の取り分として上納した残りを可処分所得(手取り収入)とし、うち10%、15%、20%を維持費に充てる場合で計算してみます。
※購入資金&ローン残高は考慮しません。

覚悟の%年収月給手取り
10%700万円59万円46万円
15%470万円40万円31万円
20%350万円30万円24万円

維持費を可処分所得の10%までとする場合に必要な年収は700万円(総支給額59万円/月、手取り46万円/月)、ここから月額維持費4.5万円を支払うと残りは41.5万円です。価値観は人それぞれありますが、この年収があればそう負担感なく維持できそうです。

15%まで許容する場合に必要な年収は470万円(総支給額40万円/月、手取り31万円/月)、4.5万円を支払うと残りは26.5万円になります。

さて、手取りの20%を車の維持費に回す覚悟があるなら、年収が350万円(総支給額30万円/月、手取り24万円/月)あれば乗れないことはないでしょう。4.5万円を引くと残りは19.5万円…まあ…余裕があるとは言えません。

多方面に支障が出ることになる禁断の果実…ではありますが、1万km分の燃料代33万円を含んでいるので、意外や意外、案ずるより生むが易し、「思い切って蓋を開けてみたら何とかなっちゃった!」という展開もあり得なくはありません。(ご利用は計画的に)

燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり195円を基準として、-50円となる145円から、+50円となる245円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費6.0km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代差額
145円/L 241680円 -83320円
170円/L 283340円 -41660円
185円/L 308340円 -16660円
195円/L 325000円 -
205円/L 341680円 +16680円
220円/L 366680円 +41680円
245円/L 408350円 +83350円

燃費6.0km/LのC1TL型 XT6で10000km走行するのに必要な燃料は1666.7L、1リットルあたり195円としたときの燃料代は325000円になります。

参考までに、XT6の燃料タンクは83リットルですので、1666.7Lの給油回数は21回、1回あたりの燃料代は約15480円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては16680円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると41680円、50円も違ってくると83350円にもなります。

これをC1TL型 XT6の年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり195円の場合を542100円としたとき、145円/Lに値下がりすれば458780円(84.6%)に、245円/Lに値上がりすれば625450円(115.4%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(65500円)なり重量税(20500円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

1年分の自動車税・重量税・自賠責保険料
名目 金額
自動車税 65500円
自動車重量税 1年分 20500円
自賠責保険料 1年分 8825円
合計 94825円

※現在の税制では、自動車税、自動車重量税、自賠責保険料は走行距離に関係なく税額・保険料は一律。走行距離税が新設された場合は大幅に変わる可能性あり。


維持費名目 3000km 5000km 7000km
燃料代 97500円 162500円 227500円
オイル交換 6500円 6500円 9100円
タイヤ交換 12800円 12800円 12800円
任意保険料 72000円 76560円 81000円
税金 自賠責 一律 94825円
合計 283700円 353200円 425300円
1万km差額 -258400円 -188900円 -116800円

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで50000km程度持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料90000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて258400円安い283700円に、5000km走行では188900円安い353200円に、7000km走行では116800円安い425300円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は15000kmは1.1倍、20000kmは1.2倍としたのがこちらです。

維持費名目 10000km 15000km 20000km
燃料代 325000円 487500円 650000円
オイル交換 13000円 19500円 26000円
タイヤ交換 19200円 23040円 30720円
任意保険料 90000円 99000円 108000円
税金 自賠責 一律 94825円
合計 542100円 723900円 909600円
1万km差額 - +181800円 +367500円

走行距離と維持費の変化

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。

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XT6の燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
暫定基準燃費 6.0km/L
燃料タンク容量 83L
航続距離(カタログ燃費) 498.0km
航続距離(80%燃費) 398.4km
満タンプライス 16185円
1km走行コスト 32.50円/km
1万円でどこまで行ける?
東京から498.0kmの範囲

10・15モード燃費、JC08モード燃費、WLTPモード燃費ともにデータがないので6.0km/Lを仮の燃費とすると、、燃料タンク容量83リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は498.0kmです。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(5.4km/L)とすると航続距離は448.2km、80%(4.8km/L)だと398.4km、70%(4.2km/L)では348.6kmになります。

燃料タンクに1滴の燃料もない状態から83リットルきっちり満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり195円では16185円、上で計算した航続距離を踏まえると498.0km(80%燃費時398.4km)を走行するのに16185円かかる計算です。

燃費を6.0km/Lとしたときの1km走行コストは32.50円、10万km走行したときの燃料代は万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら万円/年、7年10万kmなら万円/年、5年10万kmなら万円/年、3年10万kmなら万円/年となります。

C1TL XT6のエンジン諸元とカタログデータ

3L型エンジン簡易性能曲線図
エンジン諸元
原動機型式 3L
気筒配列 V型6気筒
排気量3649cc
圧縮比 -
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 314PS[231kW]/6700rpm
最大トルク 37.5kgm[368Nm]/5000rpm
パワーバンド 5000-6700rpm, 帯域25.4%
使用燃料 ハイオクガソリン
最高出力・最大トルク 各回転数での出力
5000rpm 262PS/37.5kgm
6700rpm 314PS/33.6kgm
3L型エンジンの諸元と性能まとめ
V型6気筒とは‥シリンダをV字型に交互で6個配置する方式。中排気量のスタンダード。
V型6気筒の最高出力ランキング

まずおさらいとして、搭載している3L型3649cc、V型6気筒の自然吸気エンジンは6700回転時に最高出力314馬力を、5000回転時に最大トルク37.5kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクと最高出力の発生回転数が程よく近いこのエンジンは、高めの回転数が得意なタイプのエンジンです。日常での使い勝手をある程度は確保しつつ、高回転のパワー感もしっかり伴う雰囲気の良さが自慢です。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なります。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する5000rpmから最高出力が発生する6700rpmまで」の1700rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は25.4%となります。※簡易エンジン性能曲線図オレンジ色の帯域。

最高出力ランキング リスト
4000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
4000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ6.720kg/PS(2110kg/314PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ6.720kg/PS
車体+1人6.895kg/PS
車体+6人7.771kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg6.911kg/PS
車体+70kg6.943kg/PS
車体+80kg6.975kg/PS
車体+90kg7.006kg/PS
車体+100kg7.038kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは6.895kg/PS(2165kg/314PS)となり、数値としては0.175kg、比率にすると2.6%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの6人が搭乗した場合、車両重量に330kgがプラスされてパワーウェイトレシオは7.771kg/PS(2440kg/314PS)となり、数値としては1.051kg、比率にすると15.6%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

C1TL XT6のライバル候補車たち

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ6.895kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

愛すべきライバル車種
Page Link車名 PWR+55kg

-
XT6
6.895kg/PS
314PS・3.7L-NA
車体のみPWR 6.720
2165kg
+2.6%

車種詳細
シビック タイプR ユーロ
6.841kg/PS
201PS・2.0L-NA
車体のみPWR 6.567
1375kg
+4.2%

車種詳細
オロチ
7.017kg/PS
233PS・3.4L-NA
車体のみPWR 6.781
1635kg
+3.5%

車種詳細
エリシオン プレステージ
6.717kg/PS
300PS・3.5L-NA
車体のみPWR 6.533
2015kg
+2.8%

車種詳細
ポロ GTI
7.067kg/PS
179PS・1.4L-TBSC
車体のみPWR 6.760
1265kg
+4.5%

車種詳細
ポロ GTI
6.745kg/PS
192PS・1.8L-TB
車体のみPWR 6.458
1295kg
+4.4%


6.688kg/PSから7.102kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、ホンダの4人乗りハッチバック・FN2型 シビック タイプR ユーロ、光岡の2人乗りクーペ・MSP1型 オロチ、ホンダの7人乗りミニバン・RR5型 エリシオン プレステージ、フォルクスワーゲンの5人乗りハッチバック・6RCAV型 ポロ GTI、フォルクスワーゲンの5人乗りハッチバック・6RDAJ型 ポロ GTIという顔ぶれが並びました。

最高出力が高いからといって、車両重量が重ければパワーウェイトレシオの数値は似たようなものになったりします。「空車状態のPWRの違いが、戦力の決定的差ではないということを…教えてやる!」といったところでしょうか。

こうなると、思いもよらぬ車種の登場に「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごも生じることもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

C1TL型 XT6 [Platinum]のライバル車種|6.895kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は148.8PS/tとなっています。


XT6がバイクと競争するなら…?


車種詳細
エリミネーター250V|249cc
6.886kg/PS
241kg/35.0PS/2.40kgm
[車体のみPWR:5.314]
1速ギヤ速度:52.1km/h
最小TWR:0.856
2020/01

-
XT6|3649cc
6.895kg/PS
2165kg/314PS/37.5kgm
[車体のみPWR:6.720]
1速ギヤ速度:59.2km/h
最小TWR:1.319

車種詳細
トランザルプ400V|398cc
6.919kg/PS
256kg/37.0PS/3.50kgm
[車体のみPWR:5.432]
1速ギヤ速度:57.9km/h
最小TWR:1.039

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではXT6とパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

VN250A エリミネーター250Vと競争してみる

まずXT6より少しPWRが低いバイクとして、カワサキのエリミネーター250Vが挙げられます。PWRの6.886kg/PSは車両重量186kgにライダーの体重55kgを加えた241kgを、最高出力35.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はエリミネーター250Vに7.1km/h勝り、1速TWRは0.463kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

ND06 トランザルプ400Vと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、ホンダのトランザルプ400Vが挙げられます。PWRの6.919kg/PSは車両重量201kg+55kgの256kgを、最高出力37.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は1.3km/h勝り、1速TWRは0.280kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.697
平均ピストンスピード 19.16m/s
トルクウェイトレシオ 56.27kg/kgm
1馬力あたりのお値段 27707円
排気量1Lあたり馬力 86.05PS/L
排気量1Lあたりトルク 10.28kgm/L
1気筒あたりの馬力 52.3PS
1気筒あたりのトルク 6.2kgm
パワーバンド比率 25.4%
燃費×馬力 No data
各種ランキング
SUV・RV・クロカンのPWR
3.5~4.0L以下のPWR

トルクウェイトレシオは56.27kg/kgm(2110kg/37.5kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が8700000円、最高出力が314馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は27707円、逆に1万円あたりでは0.36馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は232000円、1万円あたりでは0.04kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
4000cc以下の車編
7人乗りSUV編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は86.05PS/L、トルクは10.28kgm/L、1気筒あたりの馬力は52.3馬力、トルクは6.2kgmとなり、このエンジンが314馬力を6700回転で発生させているときの平均ピストンスピードは19.16m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が85.8mmである3L型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は6990回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.697になります。全ての車種の平均値である1.773を基準にざっくりと分類すると、どちらかというと小回りを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

C1TL XT6のギヤ比と回転数・速度のステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合6700rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした7200回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 7200rpm|タイヤサイズ 235/55R20|タイヤ直径 76.7cm|円周長 241.0cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
7200rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 4.689 16.36 - - 64km/h 11320rpm 1600.2kgm
2速 3.306 11.54 0.705 1-2/
5080rpm
90km/h 7980rpm 1128.2kgm
3速 3.012 10.51 0.911 2-3/
6560rpm
99km/h 7270rpm 1027.9kgm
4速 2.446 8.54 0.812 3-4/
5850rpm
122km/h 5900rpm 834.7kgm
5速 1.923 6.71 0.786 4-5/
5660rpm
155km/h 4640rpm 656.3kgm
6速 1.446 5.05 0.752 5-6/
5410rpm
206km/h 3490rpm 493.5kgm
7速 1.000 3.49 0.692 6-7/
4980rpm
298km/h 2410rpm 341.3kgm
8速 0.747 2.61 0.747 7-8/
5380rpm
399km/h 1800rpm 254.9kgm
9速 0.617 2.15 0.826 8-9/
5950rpm
483km/h 1490rpm 210.6kgm
Final3.490レシオカバレッジ(変速比幅)7.600
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数5000rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.490)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(37.5kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.490)÷タイヤの有効半径(0.3835m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は9速ギヤの483km(6700rpmでは449.9km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが5000回転で最大トルク37.5kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば56.27kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(6.720kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと1600.2kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(2110kg)を1速ギヤの最大駆動力(1600.2kgm)で割ってみると1.319kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する6700回転でのトルク(33.6kgm)からTWRを算出すると1.472kg/kgmとなり、5000-6700回転の回転域では1.319-1.472kg/kgmの間で推移することがわかります。


6700rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

C1TL型XT6に搭載された3L型3649ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する6700rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

6700rpmでの速度とシフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ59km/h-
2速ギヤ84km/h4720rpm
3速ギヤ92km/h6100rpm
4速ギヤ113km/h5440rpm
5速ギヤ144km/h5270rpm
6速ギヤ192km/h5040rpm
7速ギヤ278km/h4640rpm
8速ギヤ372km/h5000rpm
9速ギヤ450km/h5530rpm

まず1速ギヤで6700rpmまで引っ張ると59km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は6700rpmから4720rpmまで落ち、そこから6700rpmまで加速を続けると速度は84km/h(+25km/h)になります。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 4530 6790 9050 11320 13580 15840 20370
2速 3190 4790 6380 7980 9580 11170 14360
3速 2910 4360 5820 7270 8720 10180 13090
4速 2360 3540 4720 5900 7080 8260 10630
5速 1860 2780 3710 4640 5570 6500 8350
6速 1400 2090 2790 3490 4190 4890 6280
7速 970 1450 1930 2410 2900 3380 4340
8速 720 1080 1440 1800 2160 2520 3250
9速 600 890 1190 1490 1790 2080 2680
※赤い数字は暫定レブリミット(7200rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.617)を選択して時速100kmにて走行すると1490回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは890回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1040回転、一般的な高速道路の80km/hでは1190回転、100km/hでは1490回転、制限速度が120km/hになると1790回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは2680回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 9 18 27 35 44 53 62 71
2速 13 25 38 50 63 75 88 100
3速 14 28 41 55 69 83 96 110
4速 17 34 51 68 85 102 119 136
5速 22 43 65 86 108 129 151 172
6速 29 57 86 115 143 172 201 229
7速 41 83 124 166 207 249 290 331
8速 55 111 166 222 277 333 388 444
9速 67 134 201 269 336 403 470 537

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(7200回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。

純正装着タイヤの235/55R20と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 235/55R20 | 直径 767mm

-20mm
幅215mm
-10mm
幅225mm
変更なし
幅235mm
+10mm
幅245mm
+20mm
幅255mm
50 215/50R20
37.7km/h
径 723mm
差 -44mm
225/50R20
38.2km/h
径 733mm
差 -34mm
235/50R20
38.7km/h
径 743mm
差 -24mm
245/50R20
39.3km/h
径 753mm
差 -14mm
255/50R20
39.8km/h
径 763mm
差 -4mm
55 215/55R20
38.9km/h
径 745mm
差 -22mm
225/55R20
39.4km/h
径 756mm
差 -11mm
235/55R20
40.0km/h
767mm
0mm
245/55R20
40.6km/h
径 778mm
差 +11mm
255/55R20
41.1km/h
径 789mm
差 +22mm
60 215/60R20
39.9km/h
径 766mm
差 -1mm
225/60R20
40.6km/h
径 778mm
差 +11mm
235/60R20
41.2km/h
径 790mm
差 +23mm
245/60R20
41.8km/h
径 802mm
差 +35mm
255/60R20
42.5km/h
径 814mm
差 +47mm
65 215/65R20
41.1km/h
径 788mm
差 +21mm
225/65R20
41.8km/h
径 801mm
差 +34mm
235/65R20
42.5km/h
径 814mm
差 +47mm
245/65R20
43.1km/h
径 827mm
差 +60mm
255/65R20
43.8km/h
径 840mm
差 +73mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、215/55R20、215/60R20 、225/50R20、225/55R20 、235/50R20 、245/50R20 、255/50R20あたりのタイヤがおすすめです。

235/55R20のタイヤ幅を215mmから265mmまで、扁平率を40%から70%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、235/55R20の適応サイズと性能の変化 [C1TL型XT6編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
【PR】235/55R20のタイヤ銘柄と通販価格

C1TL型 XT6 3.7L-NA 4WD/9ATの通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を比較してみます。

運動性能部門 10項目
評価項目全車種平均数値得点評価
PWR9.79㎏/PS6.72㎏/PS58.3ptB
最高回転数5880rpm6700rpm60.1ptB
1速ギヤ
加速性能
1.58㎏/㎏m1.32㎏/㎏m55.4ptB
1速ギヤ
最高速
51.1㎞/h59.2㎞/h57.5ptB
1リットル
換算馬力
73.10PS/L86.05PS/L60.2ptB
1リットル
換算トルク
9.47㎏m/L10.28㎏m/L59.9ptB
WB/TR比1.7731.69757.8ptB
ワイド&
ロー指数
0.8940.90649.1ptC
前面の面積2.631m23.479m226.3ptF
最低地上高154.5mm-43.7ptD
スポーツ性能部門の得点504.9pt
総合評価C

※PWR(パワーウェイトレシオ)・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比(旋回性能重視)・ワイド&ロー指数(見た目のかっこよさ)・前面の面積(≒前方投影面積・空気抵抗)・最低地上高については数値が小さいほど高得点。最高回転数・1速ギヤ最高速・1リットル換算馬力・1リットル換算トルクについては数値が大きいほど高得点。

ユーティリティ部門 10項目
評価項目全車種平均数値得点評価
年間維持費340674円542100円32.5ptE
燃費13.0km/L-44.2ptD
100km/h
回転数
2489rpm1490rpm63.2ptA
航続距離644.1km-46.3ptC
車の大きさ11.468m317.604m325.7ptF
車内の広さ3431.7L-46.6ptC
乗車定員4.8人6人60.0ptB
1人あたり
車内広さ
691.9L-44.2ptD
車内床面積2.793m2-46.0ptC
最小回転
半径
5.18m-45.5ptD
ユーティリティ部門の得点454.2pt
総合評価D

※燃費・航続距離(燃費×燃料タンク容量)・室内の広さ(室内長×室内幅×室内高)・乗車定員・1人あたりの車内の広さは数値が大きいほど高得点、新車価格・年間維持費・100km/h回転数・車の大きさ(全長×全幅×全高)・最小回転半径は数値が小さいほど高得点。

結果発表!
部門 全10708車種中 RANK
運動性能 504.9pt 4351位 C
運動性能部門 ランキング
ユーティリティ 454.2pt 9045位 D
ユーティリティ部門 ランキング
総合得点 959.1pt 8032位 D
総合得点ランキング

スポーツ性能部門は504.9点で全10708車種中の4351位、ユーティリティ部門は454.2点で9045位、総合得点は959.1点で8032位となりました。各部門、獲得点数が多い車種から順番に並べたランキングを用意してありますのでご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したC1TL型 XT6(4WD/9AT) の各種スペックを、7人乗SUV4000ccという属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを比較してみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。


人気があるSUVの車種比較


MR31S ハスラー 2013 vs JB64W ジムニー 2022 性能比較
初代 ハスラー G(2013年式 MR31S・4WD/5MT・0.66L・52PS/6.4kgm・4人乗り)と、4代目 ジムニー XL(2022年式 JB64W・4WD/5MT・0.66L+ターボ・64PS/9.8kgm・4人乗り)を比較。

WDB3S フロンクス 2024 vs DG5 WR-V 2024 性能比較
初代 フロンクス(2024年式 WDB3S・FF/6AT・1.5L・101PS/13.8kgm・5人乗り)と、初代 WR-V X(2024年式 DG5・FF/CVT・1.5L・118PS/14.5kgm・5人乗り)を比較。

A210A ライズ 2021 vs NGX50 C-HR GRスポーツ 2020 性能比較
初代 ライズ Z(2021年式 A210A・4WD/CVT・1.0L+ターボ・98PS/14.3kgm・5人乗り)と、初代 C-HR GRスポーツ S-T GR-Sport(2020年式 NGX50・4WD/CVT・1.2L+ターボ・116PS/18.9kgm・5人乗り)を比較。

RV4 ヴェゼル 2021 vs NGX50 C-HR GRスポーツ 2020 性能比較
2代目 ヴェゼル G(2021年式 RV4・4WD/CVT・1.5L・118PS/14.5kgm・5人乗り)と、初代 C-HR GRスポーツ S-T GR-Sport(2020年式 NGX50・4WD/CVT・1.2L+ターボ・116PS/18.9kgm・5人乗り)を比較。

H57A パジェロ ジュニア 1997 vs H56A パジェロ ミニ 1997 性能比較
初代 パジェロ ジュニア ZR-I(1997年式 H57A・4WD/5MT・1.1L・80PS/10.0kgm・4人乗り)と、初代 パジェロ ミニ Duke-V(1997年式 H56A・4WD/5MT・0.66L+ターボ・64PS/9.9kgm・4人乗り)を比較。

AXUH85 ハリアー ハイブリッド 2020 vs RV6 ヴェゼル e:HEV 2021 性能比較
4代目 ハリアー ハイブリッド S-Hybrid(2020年式 AXUH85・4WD/CVT・2.5L・178PS/22.5kgm・5人乗り)と、2代目 ヴェゼル e:HEV Z(2021年式 RV6・4WD/CVT・1.5L・106PS/13.0kgm・5人乗り)を比較。

LA910S タフト 2023 vs MR52S ハスラー 2020 性能比較
初代 タフト X-Turbo eco-IDLE非装着車(2023年式 LA910S・4WD/CVT・0.66L+ターボ・64PS/10.2kgm・4人乗り)と、2代目 ハスラー Hybrid-G Turbo(2020年式 MR52S・4WD/CVT・0.66L+ターボ・64PS/10.0kgm・4人乗り)を比較。

DG5 WR-V 2024 vs A202A ライズ ハイブリッド 2021 性能比較
初代 WR-V X(2024年式 DG5・FF/CVT・1.5L・118PS/14.5kgm・5人乗り)と、初代 ライズ ハイブリッド G(2021年式 A202A・FF/CVT・1.2L・82PS/10.7kgm・5人乗り)を比較。