E61:B5 ツーリングの性能と維持費 FR/6AT 1776万円 2007年式

このページでは、BMWアルピナの5ドア・5人乗りワゴン、5代目のE61型B5 ツーリング S-Touring Super-Charge【2007/10モデル・537PS/74.0kgm・FR/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

E61 B5 ツーリング
販売期間:2005/03 - 2010/07

画像はBMWアルピナより引用
http://www.alpina.co.jp/
投稿:2012/02/14|更新:2019/09/26

ボディサイズが全長4855mm×全幅1845mm×全高1490mm、排気量は4398ccであることから、大雑把に分類すると4.4リットルクラス(4400cc、自動車税は4.5L以下を適用)に属し、全長、全幅、排気量ともに5ナンバー枠を超えていることにより完全無欠の3ナンバー登録車です。いわゆる【高級車】にカテゴライズされます。
参考:500PS~600PSの自動車 一覧

駆動方式にはエンジンを車体の前方に搭載し、後輪のみを駆動する、フロントエンジン・リヤドライブ方式(後輪駆動・FR・RWDとも)を採用しています。前輪は操舵、後輪は駆動と役割分担が異なることから優れたハンドリングを得られるとされ、運転の質を求める人々から絶大なる支持を集めます。高級車の代名詞的な駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4855mmであるこの車の場合は「アッパーミディアム」(Upper-Medium:4650mm超-4900mm以下・Eセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


E61型 B5 ツーリング [4398cc/537PS FR/6AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

5代目B5 ツーリングの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2007/10
E60型
[S-Limousine Super-Charge]
4.4L-SC・FR/6AT・1697.0万円
537PS・74.0kgm・-
537PS
74.0kgm
-
B5 ツーリングの新型モデル
6代目 F11型B5 ツーリング
F11型B5 ツーリングは2010/07に登場した6代目モデル。参考車両の「BiTurbo-Touring F11」は全長4915mm、全幅1860mm、全高1455mmの車体に、520PS/72.9kgmを発生する4394ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー BMWアルピナ
車名&
グレード
B5 ツーリング
S-Touring Super-Charge
その他 E60 Sツーリング スーパーチャージ
お値段 17760000円
車両型式 E61
駆動方式
変速機
FR・後輪駆動(RWD,2WD)
6速AT・6速オートマ車
ドア/定員 5ドア/5名乗車
車体寸法 長4855×幅1845×高1490mm
軸距&
輪距
2890mm
前1560mm/後1575mm
タイヤ 前輪:245/40R19
後輪:275/35R19
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ベンチレーテッドディスク
車両重量 1890kg
エンジン諸元
原動機型式 不明
気筒配列 V型8気筒
排気量4398cc
圧縮比9.0
吸気方式 スーパーチャージャー
最高出力 537PS[395kW]/5500rpm
最大トルク 74.0kgm[726Nm]/4750rpm
使用燃料 ハイオクガソリン

V型8気筒とは‥シリンダをV字型に交互で8個配置する方式。中?大排気量のスタンダード。
V型8気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税87900円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税22800円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額8000円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2007/10モデルのB5 ツーリングを17年落ちの中古で390.7万円にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    B5 ツーリングの2007/10モデルの場合、2024年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の20%である355.2万円に諸経費として35.5万円を足した390.7万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2007年式を17年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 4500cc以下 13年経過 87900円
自動車重量税(1年分) 2.0トン以下 13年-17年経過 22800円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
燃料代(年間1万km) 10000km÷7.1km/L×190円/L 267610円
オイル交換(5000km毎) 1回8500円×2回 17000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本21000円×4本÷5年 16800円
任意保険料(月額8000円) 月額8000円×12ヶ月 96000円
ローン完済後の年間維持費 517000円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額65120円×12ヶ月 781440円
ローン返済中の年間維持費 1298400円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 66300円
名目 金額
自動車税(1年分) 87900円
自動車重量税(1年分) 22800円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
267610円
(187330円)
(133810円)
(80280円)
オイル交換(5000km毎) 17000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 16800円
任意保険料(月額8000円) 96000円
ローン完済後の年間維持費 517000円
名目 金額
車のローン額(1年分) 781440円
ローン返済中の年間維持費 1298400円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
66300円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「4500cc以下で13年経過」クラスの自動車税は87900円、「2.0トン以下で13年-17年経過」クラスの自動車重量税は22800円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに8500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本21000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額8000円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 10・15モード燃費、JC08モード燃費、WLTCモード燃費いずれもデータがないので10.0km/Lを仮の燃費として代入。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした66300円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

年間の維持費が50万円を超えてくると、これはもうこの車そのものが趣味の世界です。もしくは、これだけの維持費が掛かる車を所有していることに喜びを感じ、ある種のカタルシスを感じているかもしれません。

名にし負うB5 ツーリングともなれば、その維持費は月額でさえ43100円(ローン完済前は108200円)という破格の金額。とてもじゃないが頭金0円!一世一代のフルローン!で乗るような車ではありません。どうしても乗りたい言うなら、清水の舞台から飛び降りる覚悟でご近所をノロノロ運転して満足するか、盆栽としてガレージに飾っておくならまあ、あるいは…

B5 ツーリングの維持費は高い?安い?

「B5 ツーリングの年間維持費は517000円です!」と断じるのは実に簡単なことですが、「4500ccクラスという枠組みの中で維持費を比べたら高いの?安いの?」という点も外せません。はたしてB5 ツーリングの維持費は高いのか、安いのか、例によって表を作って差額を求めてみます。


車名年間維持費差額
安いクイックデリバリー200359780円-157220円
7シリーズ444500円-72500円
セルシオ494000円-23000円
ソアラ510300円-6700円
B5 ツーリングの維持費517000円
基準4500ccクラス平均541400円+24400円
RS4 セダン548000円+31000円
ランドクルーザー80594000円+77000円
プレジデント621400円+104400円
高いサファリ697900円+180900円

B5 ツーリングの年間維持費を、4500ccクラスで最も維持費が安いクイックデリバリー200と比較して157220円高く、最も高いサファリと比較して180900円安く、4500ccクラスの平均維持費との比較では24400円安くなっています。

最低額のクイックデリバリー200と最高額のサファリは極端な例としても、4500ccクラスの平均的な維持費との差額を客観的に見て、B5 ツーリングの維持費は ちょっと安い! と言えそうです。

年間維持費が安い 4500ccクラスの車 ランキング

B5 ツーリングを維持するための年収要件

せっかく年間維持費を求めましたので、生活に支障を与えず無理なく維持できる年収をシミュレーションしてみましょう。ここでは年収の30%を天使の取り分として上納した残りを可処分所得(手取り収入)とし、うち10%、15%、20%を維持費に充てる場合で計算してみます。
※購入資金&ローン残高は考慮しません。

覚悟%年収月給手取り
10%670万円56万円44万円
15%450万円38万円30万円
20%340万円29万円23万円

維持費を可処分所得の10%までとする場合に必要な年収は670万円(総支給額56万円/月、手取り44万円/月)、ここから月額維持費4.3万円を支払うと残りは39.7万円です。価値観は人それぞれありますが、この年収があればそう負担感なく維持できそうです。

15%まで許容する場合に必要な年収は450万円(総支給額38万円/月、手取り30万円/月)、4.3万円を支払うと残りは25.7万円になります。

さて、手取りの20%を車の維持費に回す覚悟があるなら、年収が340万円(総支給額29万円/月、手取り23万円/月)あれば乗れないことはないでしょう。4.3万円を引くと残りは18.7万円…まあ…余裕があるとは言えません。

多方面に支障が出ることになる禁断の果実…ではありますが、1万km分の燃料代27万円を含んでいるので、意外や意外、案ずるより生むが易し、「思い切って蓋を開けてみたら何とかなっちゃった!」という展開もあり得なくはありません。(ご利用は計画的に)

燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり190円を基準として、-50円となる140円から、+50円となる240円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費7.1km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
140円/L
197190円
[-70420円]
-25円
165円/L
232410円
[-35200円]
-10円
180円/L
253530円
[-14080円]
190円/L267610円
[0円]
+10円
200円/L
281700円
[+14090円]
+25円
215円/L
302830円
[+35220円]
+50円
240円/L
338040円
[+70430円]

燃費7.1km/LのE61型 B5 ツーリングで10000km走行するのに必要な燃料は1408.5L、1リットルあたり190円としたときの燃料代は267610円になります。

参考までに、B5 ツーリングの燃料タンクは70リットルですので、1408.5Lの給油回数は21回、1回あたりの燃料代は約12750円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては14090円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると35220円、50円も違ってくると70430円にもなります。

これをE61型 B5 ツーリングの年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり190円の場合を517000円としたとき、140円/Lに値下がりすれば446580円(86.4%)に、240円/Lに値上がりすれば587430円(113.6%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(87900円)なり重量税(22800円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 87900円 30%
自動車重量税 1年分 22800円 8%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 3000km分 80280円 27%
オイル交換 年1回 8500円 3%
タイヤ交換 6年毎 11200円 4%
任意保険料 80% 76800円 25%
合計
[1万kmとの差額]
296400円
-220600円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 87900円 25%
自動車重量税 1年分 22800円 6%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 5000km分 133810円 38%
オイル交換 年1回 8500円 2%
タイヤ交換 6年毎 11200円 3%
任意保険料 85% 81600円 24%
合計
[1万kmとの差額]
354700円
-162300円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 87900円 21%
自動車重量税 1年分 22800円 5%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 7000km分 187330円 45%
オイル交換 年1回 11900円 3%
タイヤ交換 6年毎 11200円 3%
任意保険料 90% 86400円 21%
合計
[1万kmとの差額]
416400円
-100600円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料96000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて220600円安い296400円に、5000km走行では162300円安い354700円に、7000km走行では100600円安い416400円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 87900円 13%
自動車重量税 1年分 22800円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 15000km分 401420円 58%
オイル交換 年3回 51000円 7%
タイヤ交換 2.7年毎 25200円 4%
任意保険料 100% 96000円 14%
合計
[1万kmとの差額]
693200円
+176200円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 87900円 10%
自動車重量税 1年分 22800円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 20000km分 535220円 63%
オイル交換 年4回 68000円 8%
タイヤ交換 2年毎 33600円 4%
任意保険料 100% 96000円 11%
合計
[1万kmとの差額]
852400円
+335400円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。

年間維持費ランキング リスト
輸入車・外車の小型車&普通車編
4500cc以下クラス編
小型車&普通車の新車編
ステーションワゴン編

B5 ツーリングの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
暫定基準燃費 7.1km/L
燃料タンク容量 70L
航続距離(カタログ燃費) 497.0km
航続距離(80%燃費) 399.0km
満タンプライス 13300円
1km走行コスト 26.76円
1万円でどこまで行ける? km

10・15モード燃費、JC08モード燃費、WLTPモード燃費ともにデータがないので7.1km/Lを仮の燃費とすると、、燃料タンク容量70リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は497.0kmです。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(6.4km/L)とすると航続距離は448.0km、80%(5.7km/L)だと399.0km、70%(5.0km/L)では350.0kmになります。

燃料タンクに1滴の燃料もない状態から70リットルきっちり満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり190円では13300円、上で計算した航続距離を踏まえると497.0km(80%燃費時399.0km)を走行するのに13300円かかる計算です。

燃費を7.1km/Lとしたときの1km走行コストは26.76円、10万km走行したときの燃料代は万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら万円/年、7年10万kmなら万円/年、5年10万kmなら万円/年、3年10万kmなら万円/年となります。


カタログデータから見えてくる要素

簡易エンジン性能曲線図
各回転域での馬力
4750回転時の馬力 491PS
5500回転時の馬力 537PS
各回転域でのトルク
4750回転時のトルク 74.0kgm
5500回転時のトルク 69.9kgm

まずおさらいとして、搭載しているV型8気筒、4398ccのスーパーチャージャー付きエンジンは5500回転時に最高出力537馬力を、4750回転時に最大トルク74.0kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクと最高出力の発生回転数がとても近いこのエンジンは、高い回転数まで回すことで力を発揮するタイプのエンジンです。回転に伴って高まるパワー感は得も言われぬ感動を与えてくれることでしょう。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する4750rpmから最高出力が発生する5500rpmまで」の750rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は13.6%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
4500cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
4500cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ3.520kg/PS(1890kg/537PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ3.520kg/PS
車体+1人3.622kg/PS
車体+5人4.032kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg3.631kg/PS
車体+70kg3.650kg/PS
車体+80kg3.669kg/PS
車体+90kg3.687kg/PS
車体+100kg3.706kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは3.622kg/PS(1945kg/537PS)となり、数値としては0.102kg、比率にすると2.9%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは4.032kg/PS(2165kg/537PS)となり、数値としては0.512kg、比率にすると14.5%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

E61 B5 ツーリングのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2007/10

-
B5 ツーリング
3.622kg/PS
1945kg/537PS|4.4L-SC
[車体のみPWR:3.520]
2015/01

車種詳細
RC-F
3.847kg/PS
1835kg/477PS|5.0L-NA
車体のみPWR:3.732
2015/11

車種詳細
GS-F
3.952kg/PS
1885kg/477PS|5.0L-NA
車体のみPWR:3.836
2016/08

車種詳細
NSX
3.619kg/PS
1835kg/507PS|3.5L-TT
車体のみPWR:3.511
2001/01

車種詳細
340R
3.567kg/PS
635kg/178PS|1.8L-NA
車体のみPWR:3.258
2014/06

車種詳細
Sクラス セダン AMG
3.722kg/PS
2345kg/630PS|6.0L-TT
車体のみPWR:3.635

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ3.622kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

3.260kg/PSから3.984kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、レクサスの4人乗りクーペ「USC10型 RC-F」、レクサスの5人乗りセダン「URL10型 GS-F」、ホンダの2人乗りクーペ「NC1型 NSX」、ロータスの2人乗りオープンカー「謎型 340R」、メルセデスベンツの5人乗りセダン「222179C型 Sクラス セダン AMG」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

E61型 B5 ツーリング [S-Touring Super-Charge]のライバル車種|3.622kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は284.1PS/tとなっています。


B5 ツーリングがバイクと競争するなら…?


車種詳細
テネレ700|688cc
3.611kg/PS
260kg/72.0PS/6.80kgm
[車体のみPWR:2.847]
1速ギヤ速度:67.4km/h
最小TWR:0.599
2007/10

-
B5 ツーリング|4398cc
3.622kg/PS
1945kg/537PS/74.0kgm
[車体のみPWR:3.520]
1速ギヤ速度:49.7km/h
最小TWR:0.612

車種詳細
GSF750|749cc
3.623kg/PS
279kg/77.0PS/6.50kgm
[車体のみPWR:2.909]
1速ギヤ速度:70.7km/h
最小TWR:0.718

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではB5 ツーリングとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

DM09J テネレ700と競争してみる

まずB5 ツーリングより少しPWRが低いバイクとして、ヤマハのテネレ700が挙げられます。PWRの3.611kg/PSは車両重量205kgにライダーの体重55kgを加えた260kgを、最高出力72.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はテネレ700に17.7km/h劣り、1速TWRは0.013kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

GR7EA GSF750と競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、スズキのGSF750が挙げられます。PWRの3.623kg/PSは車両重量224kg+55kgの279kgを、最高出力77.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は21.0km/h劣り、1速TWRは0.106kg勝る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.843
平均ピストンスピード 15.16m/s
トルクウェイトレシオ 25.54kg/kgm
1馬力あたりのお値段 33073円
排気量1Lあたり馬力 122.10PS/L
排気量1Lあたりトルク 16.83kgm/L
1気筒あたりの馬力 67.1PS
1気筒あたりのトルク 9.2kgm
パワーバンド比率 13.6%
燃費×馬力 No data
各種ランキング
ステーションワゴンのPWR
4.0~4.5L以下のPWR

トルクウェイトレシオは25.54kg/kgm(1890kg/74.0kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が17760000円、最高出力が537馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は33073円、逆に1万円あたりでは0.30馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は240000円、1万円あたりでは0.04kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
4500cc以下の車編
ステーションワゴン編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は122.10PS/L、トルクは16.83kgm/L、1気筒あたりの馬力は67.1馬力、トルクは9.2kgmとなり、このエンジンが537馬力を5500回転で発生させているときの平均ピストンスピードは15.16m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が82.7mmであるこのエンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は7260回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.843になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、どちらかというと真っ直ぐ進むことを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング


B5 ツーリングでの車中泊

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.699m
期待される荷室の幅 1.445m
対角線の長さ 2.230m
期待される荷室の面積 2.455m²

縦方向の長さが1.699m(対角線では2.230m)ともなると、もはや車の中で生活しても良いんじゃないかと錯覚しかねないほど快適な睡眠が約束されます。

日頃の行いが悪いとか、人様には言えないことをやらかしたとか、誰の顔も見たくないなどの訳アリで家に帰れず、やむなく車中泊をしてみたが最期、あまりの気楽さに心を奪われ流浪の民となりかねません。

一見すると車中泊が可能そうに見えるハッチバックやワゴン、SUVであってもリアシートが前に倒れなかったり、倒れても中途半端であったり、凝った足回りのせいで室内に巨大な出っ張りがあったりで、なかなか思うようにはいきませんが、大抵のケースでは知恵と工夫で何とかなるはずです。

車中泊にあると嬉しいアイテム

ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合5500rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした6000回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 6000rpm|タイヤサイズ 275/35R19|タイヤ直径 67.5cm|円周長 212.1cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
6000rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 4.170 14.09 -
-
54km/h 11080rpm 3090.4kgm
2速 2.340 7.91 0.561 1-2/
3370rpm
97km/h 6210rpm 1734.2kgm
3速 1.520 5.14 0.650 2-3/
3900rpm
149km/h 4040rpm 1126.5kgm
4速 1.140 3.85 0.750 3-4/
4500rpm
198km/h 3030rpm 844.8kgm
5速 0.870 2.94 0.763 4-5/
4580rpm
260km/h 2310rpm 644.8kgm
6速 0.690 2.33 0.793 5-6/
4760rpm
327km/h 1830rpm 511.4kgm
Final 3.380 レシオカバレッジ(変速比幅)6.043

  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数4750rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.380)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(74.0kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.380)÷タイヤの有効半径(0.3375m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は6速ギヤの327km(5500rpmでは300.1km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが4750回転で最大トルク74.0kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば25.54kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(3.520kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと3090.4kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1890kg)を1速ギヤの最大駆動力(3090.4kgm)で割ってみると0.612kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する5500回転でのトルク(69.9kgm)からTWRを算出すると0.647kg/kgmとなり、4750-5500回転の回転域では0.612-0.647kg/kgmの間で推移することがわかります。


おまけ:5500rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

E61型B5 ツーリングに搭載された4398ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する5500rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

5500rpmでの速度とシフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ50km/h-
2速ギヤ88km/h3090rpm
3速ギヤ136km/h3580rpm
4速ギヤ182km/h4130rpm
5速ギヤ238km/h4200rpm
6速ギヤ300km/h4360rpm

まず1速ギヤで5500rpmまで引っ張ると50km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は5500rpmから3090rpmまで落ち、そこから5500rpmまで加速を続けると速度は88km/h(+38km/h)になります。

3速ギヤでは3580rpmまで落ちて5500rpmで136km/h(+48km/h)に、4速ギヤでは4130rpmまで落ちて5500rpmで182km/h(+46km/h)になります。

続いて5速ギヤでは4200rpmまで落ちて5500rpmで238km/h(+56km/h)に、6速ギヤでは4360rpmまで落ちて5500rpmで300km/h(+62km/h)という具合に加速していくイメージです。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 4430 6650 8860 11080 13290 15510 19940
2速 2490 3730 4970 6210 7460 8700 11190
3速 1610 2420 3230 4040 4840 5650 7270
4速 1210 1820 2420 3030 3630 4240 5450
5速 920 1390 1850 2310 2770 3230 4160
6速 730 1100 1470 1830 2200 2570 3300
※赤い数字は暫定レブリミット(6000rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.690)を選択して時速100kmにて走行すると1830回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1100回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1280回転、一般的な高速道路の80km/hでは1470回転、100km/hでは1830回転、制限速度が120km/hになると2200回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは3300回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 9 18 27 36 45 54 63 72
2速 16 32 48 64 80 97 113 129
3速 25 50 74 99 124 149 173 198
4速 33 66 99 132 165 198 231 264
5速 43 87 130 173 216 260 303 346
6速 55 109 164 218 273 327 382 437

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(6000回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。

純正装着タイヤの275/35R19と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 275/35R19 | 直径 675mm

-20mm
幅255mm
-10mm
幅265mm
変更なし
幅275mm
+10mm
幅285mm
+20mm
幅295mm
-5%
30
扁平
255/30R19
37.7km/h
直径636mm
径差-39mm
265/30R19
38.0km/h
直径642mm
径差-33mm
275/30R19
38.4km/h
直径648mm
径差-27mm
285/30R19
38.8km/h
直径654mm
径差-21mm
295/30R19
39.1km/h
直径660mm
径差-15mm
0%
35
扁平
255/35R19
39.2km/h
直径662mm
径差-13mm
265/35R19
39.6km/h
直径669mm
径差-6mm
275/35R19
40.0km/h
675mm
0mm
285/35R19
40.5km/h
直径683mm
径差+8mm
295/35R19
40.9km/h
直径690mm
径差+15mm
+5%
40
扁平
255/40R19
40.7km/h
直径687mm
径差+12mm
265/40R19
41.2km/h
直径695mm
径差+20mm
275/40R19
41.7km/h
直径703mm
径差+28mm
285/40R19
42.1km/h
直径711mm
径差+36mm
295/40R19
42.6km/h
直径719mm
径差+44mm
+10%
45
扁平
255/45R19
42.3km/h
直径713mm
径差+38mm
265/45R19
42.8km/h
直径722mm
径差+47mm
275/45R19
43.3km/h
直径731mm
径差+56mm
285/45R19
43.9km/h
直径740mm
径差+65mm
295/45R19
44.4km/h
直径749mm
径差+74mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、255/35R19 、265/30R19、265/35R19 、275/30R19 、285/30R19 、295/30R19あたりのタイヤがおすすめです。

275/35R19のタイヤ幅を255mmから305mmまで、扁平率を20%から50%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、275/35R19の適応サイズと性能の変化 [E61型B5 ツーリング編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
【PR】275/35R19のタイヤ銘柄と通販価格

E61型B5 ツーリング[4.4L-SC FR/6AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト3.520kg/ps67.10
1速ギヤ加速性能0.612kg/kgm70.60
1L換算馬力122.10ps/L56.88
1L換算トルク16.83kgm/L52.76
WB/TR比1.84342.78
ワイド&ロー指数0.80856.14
前面の面積2.749m²46.59
最低地上高-43.72
スポーツ性能部門の得点436.57

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
燃費-41.40
年間維持費517000円32.56
100kmh回転数1830rpm58.77
航続距離-26.05
車の大きさ13.347m³57.50
室内の広さ(仮) 2.420m³40.51
最小回転半径-39.45
馬力単価33073円34.86
ユーティリティ部門の得点331.10

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した E61型B5 ツーリング[4.4L-SC FR/6AT] の総合得点は 767.67 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したE61型B5 ツーリング(FR/6AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのワゴン」、「4500ccのワゴン」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

B5 ツーリングの歴代モデル

7代目 5M3C型 B5 リムジン
5M3C B5 リムジンは2017/03に登場した7代目モデル。参考車両の「Limousine Allrad G30」は全長4960mm、全幅1870mm、全高1485mmの車体に、608PS/81.6kgmを発生する4394ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。

6代目 F11型 B5 ツーリング
F11 B5 ツーリングは2010/07に登場した6代目モデル。参考車両の「BiTurbo-Touring F11」は全長4915mm、全幅1860mm、全高1455mmの車体に、520PS/72.9kgmを発生する4394ccエンジンを搭載した5人乗りワゴン。

5代目 E60型 B5 セダン
E60 B5 セダンは2005/03に登場した5代目モデル。参考車両の「S-Limousine Super-Charge」は全長4855mm、全幅1845mm、全高1470mmの車体に、537PS/74.0kgmを発生する4398ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。