VL25 X1 性能と維持費 4WD/6AT 5人 480万円 2010年式

このページでは、BMWの5ドア・5人乗りSUV、初代のABA-VL25型X1 xDrive-25i E84【2010/11モデル・218PS/28.6kgm・4WD/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

VL25 X1
販売期間:2010/04 - 2015/10

画像はBMWより引用
http://www.bmw.co.jp/
投稿:|更新:

ボディサイズが全長4470mm×全幅1800mm×全高1545mm、排気量は2996ccであることから、大雑把に分類すると3.0リットルクラス(3000cc、自動車税は3.0L以下を適用)に属し、全長、全高は5ナンバー枠ながら全幅が1.7mを超え、排気量も2000ccを超えていることにより3ナンバー登録になります。比較的コンパクトなボディに大きめなエンジンの組み合わせは世界戦略車(グローバルカー)やちょっとした高級車に良くあるパターンです。
参考:200PS~250PSの自動車 一覧

駆動方式には車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆる四輪駆動(All Wheel Drive・AWD・Four Wheel Drive・4WDとも)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4470mmであるこの車の場合は「ミディアム」(Medium:4300mm超-4650mm以下・Dセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。

VL25型 X1 [2996cc/218PS 4WD/6AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

初代X1の類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2011/10
VM20型
[XDrive-20i E84]
2.0L-TB・4WD/8AT・424.0万円
184PS・27.5kgm・11.4km/L
184PS
27.5kgm
11.4km/L
2011/10
VM20型
[XDrive-28i E84]
2.0L-TB・4WD/8AT・495.0万円
245PS・35.7kgm・11.8km/L
245PS
35.7kgm
11.8km/L
2010/11
VL18型
[sDrive-18i E84]
2.0L-NA・4WD/6AT・363.0万円
150PS・20.4kgm・10.8km/L
150PS
20.4kgm
10.8km/L
初代X1の車両型式・グレード一覧【全4車種】
X1の新型モデル
2代目 HS20型X1
HS20型X1は2015/10に登場した2代目モデル。参考車両の「xDrive 25i xLine F48」は全長4455mm、全幅1820mm、全高1610mmの車体に、231PS/35.7kgmを発生するB48A20型1998ccエンジンを搭載。


VL25 X1の主要諸元と大きさ比較

主要諸元
メーカー BMW
車名&
グレード
X1
xDrive-25i E84
その他 -
お値段 4800000円
車両型式 ABA-VL25
駆動方式
変速機
4WD・四輪駆動(AWD)
6速AT・6速オートマ車
ドア/定員 5ドア・5名乗車
ホイールベース 2760mm
トレッド 1500mm/1530mm
WB/TR比 1.822
最小半径 5.9m
タイヤ 前輪:225/50R17
後輪:225/50R17
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ベンチレーテッドディスク
車両重量 1710kg

※WB/TR比はホイールベーストレッド比の略。値が大きいほど直進安定性に優れ、小さいほど旋回性能が高くなりやすい。全ての車種の平均値は1.773。

X1と各規格の大きさ比較
規格名 規格寸法 増減
X1
車体寸法
全長 4470mm -
全幅 1800mm -
全高 1545mm -
大きさ 12.43m3 -
軽自動車
新規格
全長 3400mm以下 +1070mm
全幅 1480mm以下 +320mm
全高平均 1640mm -95mm
大きさ平均 8.13m3 +4.30m3
小型車規格
5ナンバー車
全長 4700mm以下 -230mm
全幅 1700mm以下 +100mm
全高平均 1496mm +49mm
大きさ平均 10.48m3 +1.95m3
普通車平均
3ナンバー車
全長平均 4643mm -173mm
全幅平均 1815mm -15mm
全高平均 1518mm +27mm
大きさ平均 12.84m3 -0.41m3

※上記グラフは100のラインを上回れば平均値以上、下回れば平均値以下を表す。グラフの伸びが大きいほど各規格の車両に対して相対的に車体が長い・広い・高い。※普通乗用車(3ナンバー車)の条件は全長4700mm超または全幅1700mm超または全高2000mm超と上限値が曖昧なため、ここでは普通乗用車に属する全ての車種の平均値との比較。※軽自動車・小型乗用車の全高はいずれも2000mm以下。ただし、ここでは各規格に属する車種の全高の平均値との比較。



X1での車中泊

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.565m
期待される荷室の幅 1.400m
対角線の長さ 2.100m
期待される荷室の面積 2.191m²

縦方向の長さが1.565m(対角線では2.100m)となれば、一般的な身長ならそれなりの車中泊を楽しむことができそうです。

車の中で足を伸ばして優雅に寝られる悦びを味わうために最低限必要な長さを備えた、車中泊のスタンダードと呼ぶに相応しい性能を有しています。

一見すると車中泊が可能そうに見えるハッチバックやワゴン、SUVであってもリアシートが前に倒れなかったり、倒れても中途半端であったり、凝った足回りのせいで室内に巨大な出っ張りがあったりで、なかなか思うようにはいきませんが、大抵のケースでは知恵と工夫で何とかなるはずです。

車中泊にあると嬉しいアイテム


VL25 X1の税金・年間維持費シミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税58600円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税22800円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額6500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2010/11モデルのX1を15年落ちの中古で158.4万円にて購入し、頭金なしで3年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    X1の2010/11モデルの場合、2025年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の30%である144万円に諸経費として14.4万円を足した158.4万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2010年式を15年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税 3000cc以下 13年経過 58600円
自動車重量税
1年分
2.0トン以下 13年-17年経過 22800円
自賠責保険料
(1年換算)
自家用乗用車 8825円
燃料代
年間1万㎞
1万㎞÷9.1×195円/L 214290円
オイル交換
5000km毎
1回5500円×2回 11000円
タイヤ交換
5年5万km毎
1本15000円×4本÷5年 12000円
任意保険料
月額6500円
月額6500円×12ヶ月 78000円
ローン完済後の年間維持費 405600円
名目 区分 金額
車のローン額
1年分
月額44000円×12ヶ月 528000円
ローン返済中の年間維持費 933600円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 66300円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「3000cc以下で13年経過」クラスの自動車税は58600円、「2.0トン以下で13年-17年経過」クラスの自動車重量税は22800円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに5500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本15000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額6500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした66300円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

このあたりのクラスから理想と現実の違い、つまり「乗りたい車」と「乗ることができる車」は違うことを思い知らされます。うっかり手を出せば「いっ…維持費が高すぎて息ができん!フーッ!フーッ!」と目を白黒させることになりかねません。

さて、X1【xDrive-25i E84】の場合、維持費の月額は33800円になります。金銭的にシビアな人からは「車なんてどれもタイヤが4つあるだけなのに、なんでこんなにお金の掛かる車に乗ってるんだ…修行か…」と奇異の目で見られていることでしょう。でも良いんです。愛さえあれば。

X1の維持費は高い?安い?

「X1の年間維持費は405600円です!」と断じるのは実に簡単なことですが、「3000ccクラスという枠組みの中で維持費を比べたら高いの?安いの?」という点も外せません。はたしてX1の維持費は高いのか、安いのか、例によって表を作って差額を求めてみます。


車名年間維持費差額
安いハイエース バン274670円-130930円
スープラ343900円-61700円
グランエース352500円-53100円
スカイライン379100円-26500円
X1の維持費405600円
基準3000ccクラス平均413500円+7900円
アリスト453300円+47700円
スカイライン GT-R480700円+75100円
X5519600円+114000円
高いXM ワゴン623000円+217400円

X1の年間維持費を、3000ccクラスで最も維持費が安いハイエース バンと比較して130930円高く、最も高いXM ワゴンと比較して217400円安く、3000ccクラスの平均維持費との比較では7900円安くなっています。

最低額のハイエース バンと最高額のXM ワゴンは極端な例としても、3000ccクラスの平均的な維持費との差額を客観的に見て、X1の維持費は ちょっと安い! と言えそうです。

年間維持費が安い 3000ccクラスの車 ランキング

X1を維持するための年収要件

せっかく年間維持費を求めましたので、生活に支障を与えず無理なく維持できる年収をシミュレーションしてみましょう。ここでは年収の30%を天使の取り分として上納した残りを可処分所得(手取り収入)とし、うち10%、15%、20%を維持費に充てる場合で計算してみます。
※購入資金&ローン残高は考慮しません。

覚悟の%年収月給手取り
10%530万円45万円35万円
15%350万円30万円24万円
20%260万円22万円17万円

維持費を可処分所得の10%までとする場合に必要な年収は530万円(総支給額45万円/月、手取り35万円/月)、ここから月額維持費3.4万円を支払うと残りは31.6万円です。価値観は人それぞれありますが、この年収があればそう負担感なく維持できそうです。

15%まで許容する場合に必要な年収は350万円(総支給額30万円/月、手取り24万円/月)、3.4万円を支払うと残りは20.6万円になります。

さて、手取りの20%を車の維持費に回す覚悟があるなら、年収が260万円(総支給額22万円/月、手取り17万円/月)あれば乗れないことはないでしょう。3.4万円を引くと残りは13.6万円…まあ…余裕があるとは言えません。

多方面に支障が出ることになる禁断の果実…ではありますが、1万km分の燃料代22万円を含んでいるので、意外や意外、案ずるより生むが易し、「思い切って蓋を開けてみたら何とかなっちゃった!」という展開もあり得なくはありません。(ご利用は計画的に)

燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり195円を基準として、-50円となる145円から、+50円となる245円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費9.1km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代差額
145円/L 159360円 -54930円
170円/L 186830円 -27460円
185円/L 203320円 -10970円
195円/L 214290円 -
205円/L 225300円 +11010円
220円/L 241780円 +27490円
245円/L 269260円 +54970円

燃費9.1km/LのVL25型 X1で10000km走行するのに必要な燃料は1099L、1リットルあたり195円としたときの燃料代は214290円になります。

参考までに、X1の燃料タンクは60リットルですので、1099Lの給油回数は19回、1回あたりの燃料代は約11280円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては11010円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると27490円、50円も違ってくると54970円にもなります。

これをVL25型 X1の年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり195円の場合を405600円としたとき、145円/Lに値下がりすれば350670円(86.5%)に、245円/Lに値上がりすれば460570円(113.6%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(58600円)なり重量税(22800円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

1年分の自動車税・重量税・自賠責保険料
名目 金額
自動車税 58600円
自動車重量税 1年分 22800円
自賠責保険料 1年分 8825円
合計 90225円

※現在の税制では、自動車税、自動車重量税、自賠責保険料は走行距離に関係なく税額・保険料は一律。走行距離税が新設された場合は大幅に変わる可能性あり。


維持費名目 3000km 5000km 7000km
燃料代 64290円 107150円 150000円
オイル交換 5500円 5500円 7700円
タイヤ交換 8000円 8000円 8000円
任意保険料 62400円 66360円 70200円
税金 自賠責 一律 90225円
合計 230500円 277300円 326200円
1万km差額 -175100円 -128300円 -79400円

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで50000km程度持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料78000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて175100円安い230500円に、5000km走行では128300円安い277300円に、7000km走行では79400円安い326200円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は15000kmは1.1倍、20000kmは1.2倍としたのがこちらです。

維持費名目 10000km 15000km 20000km
燃料代 214290円 321440円 428580円
オイル交換 11000円 16500円 22000円
タイヤ交換 12000円 14400円 19200円
任意保険料 78000円 85800円 93600円
税金 自賠責 一律 90225円
合計 405600円 528400円 653700円
1万km差額 - +122800円 +248100円

走行距離と維持費の変化

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。

年間維持費ランキング リスト
輸入車・外車の小型車&普通車編
3000cc以下クラス編
小型車&普通車の新車編
5人乗りSUV・RV編

X1の燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
JC08モード燃費 9.8km/L
燃料タンク容量 60L
航続距離(カタログ燃費) 588.0km
航続距離(80%燃費) 468.0km
満タンプライス 11700円
1km走行コスト 19.90円/km
1万円でどこまで行ける? 502.6km
東京から588.0kmの範囲

JC08モード燃費が9.8km/L、燃料タンク容量60リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は588.0kmです。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(8.8km/L)とすると航続距離は528.0km、80%(7.8km/L)だと468.0km、70%(6.9km/L)では414.0kmになります。

燃料タンクに1滴の燃料もない状態から60リットルきっちり満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり195円では11700円、上で計算した航続距離を踏まえると588.0km(80%燃費時468.0km)を走行するのに11700円かかる計算です。

燃費を9.1km/Lとしたときの1km走行コストは19.90円、10万km走行したときの燃料代は199.0万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら19.9万円/年、7年10万kmなら28.4万円/年、5年10万kmなら39.8万円/年、3年10万kmなら66.3万円/年となります。

ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば502.6km(往復なら片道251.3km)、カタログ値の80%なら402.1km(片道201.0km)離れたところまで行くことができます。

VL25 X1のエンジン諸元とカタログデータ

N52B30A型エンジン簡易性能曲線図
エンジン諸元
原動機型式 N52B30A
気筒配列 直列6気筒
排気量2996cc
圧縮比 10.7
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 218PS[160kW]/6100rpm
最大トルク 28.6kgm[280Nm]/2500-3500rpm
パワーバンド 2500-6100rpm, 帯域59.0%
使用燃料 ハイオクガソリン
JC08燃費9.8km/L(23.1mpg)
10・15燃費9.9km/L(23.3mpg)
100km燃費10.2L/100km
最高出力・最大トルク 各回転数での出力
2500rpm 100PS/28.6kgm
3500rpm140PS/28.6kgm
6100rpm 218PS/25.6kgm
N52B30A型エンジンの諸元と性能まとめ
直列6気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に6個配置する方式。理論上では完全バランスなれど今や絶滅危惧種。
直列6気筒エンジンを搭載する車種の一覧
直列6気筒の最高出力ランキング

まずおさらいとして、搭載しているN52B30型2996cc、直列6気筒の自然吸気エンジンは6100回転時に最高出力218馬力を、2500-3500回転時に最大トルク28.6kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、低めの回転数から中間域にトルクのピークがあるこのエンジンは、街中での普段使いに心地よく、高回転もそれなりでバランスの取れたタイプです。多くの乗用車がこの特性に当て嵌まるのではないかと思います。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なります。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する2500rpmから最高出力が発生する6100rpmまで」の3600rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は59.0%となります。※簡易エンジン性能曲線図オレンジ色の帯域。

最高出力ランキング リスト
3000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
3000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ7.844kg/PS(1710kg/218PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ7.844kg/PS
車体+1人8.096kg/PS
車体+5人9.106kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg8.119kg/PS
車体+70kg8.165kg/PS
車体+80kg8.211kg/PS
車体+90kg8.257kg/PS
車体+100kg8.303kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは8.096kg/PS(1765kg/218PS)となり、数値としては0.252kg、比率にすると3.2%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは9.106kg/PS(1985kg/218PS)となり、数値としては1.262kg、比率にすると16.1%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

VL25 X1のライバル候補車たち

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ8.096kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

愛すべきライバル車種
Page Link車名 PWR+55kg

-
X1
8.096kg/PS
218PS・3.0L-NA
車体のみPWR 7.844
1765kg
+3.2%

車種詳細
ノート
8.107kg/PS
140PS・1.6L-NA
車体のみPWR 7.714
1135kg
+5.1%

車種詳細
スイフト スポーツ
8.125kg/PS
136PS・1.6L-NA
車体のみPWR 7.721
1105kg
+5.2%

車種詳細
アコード ツアラー
8.083kg/PS
206PS・2.4L-NA
車体のみPWR 7.816
1665kg
+3.4%

車種詳細
DS3
7.981kg/PS
156PS・1.6L-TB
車体のみPWR 7.628
1245kg
+4.6%

車種詳細
ハイラックス サーフ
7.972kg/PS
249PS・4.0L-NA
車体のみPWR 7.751
1985kg
+2.8%


7.934kg/PSから8.258kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、日産の5人乗りハッチバック・E12改型 ノート、スズキの5人乗りハッチバック・ZC32S型 スイフト スポーツ、ホンダの5人乗りワゴン・CW2型 アコード ツアラー、シトロエンの5人乗りハッチバック・A5C5F04型 DS3、トヨタの5人乗りSUV・GRN215W型 ハイラックス サーフという顔ぶれが並びました。

最高出力が高いからといって、車両重量が重ければパワーウェイトレシオの数値は似たようなものになったりします。「空車状態のPWRの違いが、戦力の決定的差ではないということを…教えてやる!」といったところでしょうか。

こうなると、思いもよらぬ車種の登場に「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごも生じることもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

VL25型 X1 [xDrive-25i E84]のライバル車種|8.096kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は127.5PS/tとなっています。


X1がバイクと競争するなら…?


車種詳細
DトラッカーX|249cc
8.042kg/PS
193kg/24.0PS/2.10kgm
[車体のみPWR:5.750]
1速ギヤ速度:44.5km/h
最小TWR:0.863
2010/11

-
X1|2996cc
8.096kg/PS
1765kg/218PS/28.6kgm
[車体のみPWR:7.844]
1速ギヤ速度:47.5km/h
最小TWR:1.236

車種詳細
DトラッカーX|249cc
8.125kg/PS
195kg/24.0PS/2.10kgm
[車体のみPWR:5.833]
1速ギヤ速度:44.5km/h
最小TWR:0.875

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではX1とパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

LX250V DトラッカーXと競争してみる

まずX1より少しPWRが低いバイクとして、カワサキのDトラッカーXが挙げられます。PWRの8.042kg/PSは車両重量138kgにライダーの体重55kgを加えた193kgを、最高出力24.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はDトラッカーXに3.0km/h勝り、1速TWRは0.373kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

LX250V DトラッカーXと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、カワサキのDトラッカーXが挙げられます。PWRの8.125kg/PSは車両重量140kg+55kgの195kgを、最高出力24.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は3.0km/h勝り、1速TWRは0.361kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.822
平均ピストンスピード 17.89m/s
トルクウェイトレシオ 59.79kg/kgm
1馬力あたりのお値段 22018円
排気量1Lあたり馬力 72.76PS/L
排気量1Lあたりトルク 9.55kgm/L
1気筒あたりの馬力 36.3PS
1気筒あたりのトルク 4.8kgm
パワーバンド比率 59.0%
燃費×馬力 1986.0pt
各種ランキング
SUV・RV・クロカンのPWR
2.5~3.0LのNA車 PWR

トルクウェイトレシオは59.79kg/kgm(1710kg/28.6kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が4800000円、最高出力が218馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は22018円、逆に1万円あたりでは0.45馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は167832円、1万円あたりでは0.06kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
3000cc以下の車編
5人乗りSUV編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は72.76PS/L、トルクは9.55kgm/L、1気筒あたりの馬力は36.3馬力、トルクは4.8kgmとなり、このエンジンが218馬力を6100回転で発生させているときの平均ピストンスピードは17.89m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が88.0mmであるN52B30型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は6820回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.822になります。全ての車種の平均値である1.773を基準にざっくりと分類すると、どちらかというと真っ直ぐ進むことを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が9.11km/L、最高出力が218PSであるこの車の獲得ポイントは1986.0ptになります。
戯れに車両重量1710kgを100kg単位にした17.1で割ってみたところ、その数値は116.14ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)


VL25 X1のギヤ比と回転数・速度のステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合6100rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした6600回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 6600rpm|タイヤサイズ 225/50R17|タイヤ直径 65.7cm|円周長 206.4cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
6600rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 4.065 15.89 - - 51km/h 12830rpm 1383.4kgm
2速 2.371 9.27 0.583 1-2/
3850rpm
88km/h 7480rpm 806.9kgm
3速 1.551 6.06 0.654 2-3/
4320rpm
135km/h 4900rpm 527.8kgm
4速 1.157 4.52 0.746 3-4/
4920rpm
181km/h 3650rpm 393.8kgm
5速 0.853 3.33 0.737 4-5/
4860rpm
245km/h 2690rpm 290.3kgm
6速 0.674 2.63 0.790 5-6/
5210rpm
310km/h 2130rpm 229.4kgm
Final3.909レシオカバレッジ(変速比幅)6.031
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数2500-3500rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.909)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(28.6kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.909)÷タイヤの有効半径(0.3285m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は6速ギヤの310km(6100rpmでは286.7km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが2500-3500回転で最大トルク28.6kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば59.79kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(7.844kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと1383.4kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1710kg)を1速ギヤの最大駆動力(1383.4kgm)で割ってみると1.236kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する6100回転でのトルク(25.6kgm)からTWRを算出すると1.381kg/kgmとなり、2500-6100回転の回転域では1.236-1.381kg/kgmの間で推移することがわかります。


6100rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

VL25型X1に搭載されたN52B30型2996ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する6100rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

6100rpmでの速度とシフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ48km/h-
2速ギヤ82km/h3560rpm
3速ギヤ125km/h3990rpm
4速ギヤ167km/h4550rpm
5速ギヤ227km/h4500rpm
6速ギヤ287km/h4820rpm

まず1速ギヤで6100rpmまで引っ張ると48km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は6100rpmから3560rpmまで落ち、そこから6100rpmまで加速を続けると速度は82km/h(+34km/h)になります。

3速ギヤでは3990rpmまで落ちて6100rpmで125km/h(+43km/h)に、4速ギヤでは4550rpmまで落ちて6100rpmで167km/h(+42km/h)になります。

続いて5速ギヤでは4500rpmまで落ちて6100rpmで227km/h(+60km/h)に、6速ギヤでは4820rpmまで落ちて6100rpmで287km/h(+60km/h)という具合に加速していくイメージです。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 5130 7700 10260 12830 15400 17960 23100
2速 2990 4490 5990 7480 8980 10480 13470
3速 1960 2940 3920 4900 5870 6850 8810
4速 1460 2190 2920 3650 4380 5110 6570
5速 1080 1620 2150 2690 3230 3770 4850
6速 850 1280 1700 2130 2550 2980 3830
※赤い数字は暫定レブリミット(6600rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.674)を選択して時速100kmにて走行すると2130回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1280回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1490回転、一般的な高速道路の80km/hでは1700回転、100km/hでは2130回転、制限速度が120km/hになると2550回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは3830回転まで回ります。

一般的な自動車であれば時速100kmでの巡航回転数は2500回転付近に落ち着くようですが、その中でも若干低めの回転数となっています。標準的なギヤ比の範囲内ながらも加速よりも静粛性や燃費に重きを置いた設定なので、急な坂道や長く続く坂道では積極的にギヤを1段下げる操作が必要になるかもしれません。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 8 16 23 31 39 47 55 62
2速 13 27 40 53 67 80 94 107
3速 20 41 61 82 102 123 143 163
4速 27 55 82 110 137 164 192 219
5速 37 74 111 149 186 223 260 297
6速 47 94 141 188 235 282 329 376

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(6600回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。

純正装着タイヤの225/50R17と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 225/50R17 | 直径 657mm

-20mm
幅205mm
-10mm
幅215mm
変更なし
幅225mm
+10mm
幅235mm
+20mm
幅245mm
45 205/45R17
37.6km/h
径 617mm
差 -40mm
215/45R17
38.1km/h
径 626mm
差 -31mm
225/45R17
38.7km/h
径 635mm
差 -22mm
235/45R17
39.2km/h
径 644mm
差 -13mm
245/45R17
39.8km/h
径 653mm
差 -4mm
50 205/50R17
38.8km/h
径 637mm
差 -20mm
215/50R17
39.4km/h
径 647mm
差 -10mm
225/50R17
40.0km/h
657mm
0mm
235/50R17
40.6km/h
径 667mm
差 +10mm
245/50R17
41.2km/h
径 677mm
差 +20mm
55 205/55R17
40.1km/h
径 658mm
差 +1mm
215/55R17
40.7km/h
径 669mm
差 +12mm
225/55R17
41.4km/h
径 680mm
差 +23mm
235/55R17
42.1km/h
径 691mm
差 +34mm
245/55R17
42.7km/h
径 702mm
差 +45mm
60 205/60R17
41.3km/h
径 678mm
差 +21mm
215/60R17
42.0km/h
径 690mm
差 +33mm
225/60R17
42.7km/h
径 702mm
差 +45mm
235/60R17
43.5km/h
径 714mm
差 +57mm
245/60R17
44.2km/h
径 726mm
差 +69mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、205/50R17 、215/45R17、215/50R17 、225/45R17 、235/45R17 、245/45R17あたりのタイヤがおすすめです。

225/50R17のタイヤ幅を205mmから255mmまで、扁平率を35%から65%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、225/50R17の適応サイズと性能の変化 [VL25型X1編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
【PR】225/50R17のタイヤ銘柄と通販価格

VL25型 X1 3.0L-NA 4WD/6ATの通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を比較してみます。

運動性能部門 10項目
評価項目全車種平均数値得点評価
PWR9.78㎏/PS7.84㎏/PS55.3ptB
最高回転数5881rpm6100rpm52.7ptC
1速ギヤ
加速性能
1.58㎏/㎏m1.24㎏/㎏m57.2ptB
1速ギヤ
最高速
51.1㎞/h47.5㎞/h46.7ptC
1リットル
換算馬力
73.10PS/L72.76PS/L49.7ptC
1リットル
換算トルク
9.47㎏m/L9.55㎏m/L51.0ptC
WB/TR比1.7731.82245.0ptD
ワイド&
ロー指数
0.8940.85852.6ptC
前面の面積2.631m22.781m245.8ptD
最低地上高154.5mm-43.7ptD
スポーツ性能部門の得点493.3pt
総合評価C

※PWR(パワーウェイトレシオ)・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比(旋回性能重視)・ワイド&ロー指数(見た目のかっこよさ)・前面の面積(≒前方投影面積・空気抵抗)・最低地上高については数値が小さいほど高得点。最高回転数・1速ギヤ最高速・1リットル換算馬力・1リットル換算トルクについては数値が大きいほど高得点。

ユーティリティ部門 10項目
評価項目全車種平均数値得点評価
年間維持費338761円405600円44.1ptD
JC08燃費17.7km/L9.8km/L37.6ptE
100km/h
回転数
2490rpm2130rpm54.8ptB
航続距離644.0km546.8km44.4ptD
車の大きさ11.467m312.431m346.2ptC
車内の広さ3430.7L-46.6ptC
乗車定員4.8人5人51.7ptC
1人あたり
車内広さ
691.8L-44.2ptD
車内床面積2.793m2-46.0ptC
最小回転
半径
5.17m5.9m35.1ptE
ユーティリティ部門の得点450.7pt
総合評価D

※JC08燃費・航続距離(燃費×燃料タンク容量)・室内の広さ(室内長×室内幅×室内高)・乗車定員・1人あたりの車内の広さは数値が大きいほど高得点、新車価格・年間維持費・100km/h回転数・車の大きさ(全長×全幅×全高)・最小回転半径は数値が小さいほど高得点。

結果発表!
部門 全10704車種中 RANK
運動性能 493.3pt 5654位 C
運動性能部門 ランキング
ユーティリティ 450.7pt 9258位 D
ユーティリティ部門 ランキング
総合得点 944.0pt 8744位 D
総合得点ランキング

スポーツ性能部門は493.3点で全10704車種中の5654位、ユーティリティ部門は450.7点で9258位、総合得点は944.0点で8744位となりました。各部門、獲得点数が多い車種から順番に並べたランキングを用意してありますのでご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したVL25型 X1(4WD/6AT) の各種スペックを、5人乗SUV3000ccという属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを比較してみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

X1の歴代モデル

3代目 12EF20型 X1
12EF20 X1は2023/02に登場した3代目モデル。参考車両の「M35i xDrive U11」は全長4500mm、全幅1845mm、全高1625mmの車体に、317PS/40.8kgmを発生するB48A20型1998ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。

2代目 HS20型 X1
HS20 X1は2015/10に登場した2代目モデル。参考車両の「xDrive 25i xLine F48」は全長4455mm、全幅1820mm、全高1610mmの車体に、231PS/35.7kgmを発生するB48A20型1998ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。

初代 VL18型 X1
VL18 X1は2010/04に登場した初代モデル。参考車両の「sDrive-18i E84」は全長4470mm、全幅1800mm、全高1545mmの車体に、150PS/20.4kgmを発生するN46B20型1995ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。


人気があるSUVの車種比較


V55W パジェロ Evolution 1997 vs V25W パジェロ 1996 性能比較
2代目 パジェロ Evolution(1997年式 V55W・4WD/5MT・3.5L・280PS/35.5kgm・5人乗り)と、2代目 パジェロ Metal-Top Wide ZR-I(1996年式 V25W・4WD/5MT・3.5L・230PS/33.0kgm・5人乗り)を比較。

H57A パジェロ ジュニア 1997 vs H56A パジェロ ミニ 1997 性能比較
初代 パジェロ ジュニア ZR-I(1997年式 H57A・4WD/5MT・1.1L・80PS/10.0kgm・4人乗り)と、初代 パジェロ ミニ Duke-V(1997年式 H56A・4WD/5MT・0.66L+ターボ・64PS/9.9kgm・4人乗り)を比較。

HE21S アルト ラパン SS 2007 vs HN22S Kei ワークス 2008 性能比較
初代 アルト ラパン SS(2007年式 HE21S・FF/5MT・0.66L+ターボ・64PS/10.8kgm・4人乗り)と、初代 Kei ワークス WORKS(2008年式 HN22S・FF/5MT・0.66L+ターボ・64PS/10.8kgm・4人乗り)を比較。

HN22S Kei ワークス 2008 vs HT81S スイフト スポーツ 2004 性能比較
初代 Kei ワークス WORKS(2008年式 HN22S・FF/5MT・0.66L+ターボ・64PS/10.8kgm・4人乗り)と、初代 スイフト スポーツ Sport(2004年式 HT81S・FF/5MT・1.5L・115PS/14.6kgm・5人乗り)を比較。

AXUH85 ハリアー ハイブリッド 2020 vs RV6 ヴェゼル e:HEV 2021 性能比較
4代目 ハリアー ハイブリッド S-Hybrid(2020年式 AXUH85・4WD/CVT・2.5L・178PS/22.5kgm・5人乗り)と、2代目 ヴェゼル e:HEV Z(2021年式 RV6・4WD/CVT・1.5L・106PS/13.0kgm・5人乗り)を比較。

JC74W ジムニー ノマド 2025 vs J210E ラッシュ 2010 性能比較
4代目 ジムニー ノマド FC(2025年式 JC74W・4WD/5MT・1.5L・102PS/13.3kgm・4人乗り)と、初代 ラッシュ X(2010年式 J210E・4WD/5MT・1.5L・109PS/14.4kgm・5人乗り)を比較。

WDB3S フロンクス 2024 vs DG5 WR-V 2024 性能比較
初代 フロンクス(2024年式 WDB3S・FF/6AT・1.5L・101PS/13.8kgm・5人乗り)と、初代 WR-V X(2024年式 DG5・FF/CVT・1.5L・118PS/14.5kgm・5人乗り)を比較。

MN71S クロスビー 2020 vs MR52S ハスラー 2020 性能比較
初代 クロスビー Hybrid-MX(2020年式 MN71S・4WD/6AT・1.0L+ターボ・99PS/15.3kgm・5人乗り)と、2代目 ハスラー Hybrid-G Turbo(2020年式 MR52S・4WD/CVT・0.66L+ターボ・64PS/10.0kgm・4人乗り)を比較。