RN2 ステラ 性能と維持費 4WD/CVT 4人 142万円 2010年式

このページでは、スバル(富士重工業)の5ドア・4人乗り軽ミニバン、初代のDBA-RN2型ステラ Custom-R Limited【2010/12モデル・54PS/6.4kgm・4WD/CVT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

RN2 ステラ
販売期間:2006/06 - 2011/05

画像はスバル(富士重工業)より引用
http://www.subaru.jp/
投稿:|更新:

ボディサイズが全長3395mm×全幅1475mm×全高1645mm、排気量は658ccであることから、大雑把に分類すると軽自動車クラス(軽四輪、軽自動車税を適用)に属した車です。走行性能や衝突安全性は普通車に敵わないものの、その圧倒的な経済性は他の追随を許さない大人気カテゴリです。
参考:軽自動車の人気車種

駆動方式には車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆる四輪駆動(All Wheel Drive・AWD・Four Wheel Drive・4WDとも)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が3395mmであるこの車の場合は「ミニ」(Mini:3500mm以下・Aセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。

RN2型 ステラ [658cc/54PS 4WD/CVT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

初代ステラの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2010/12
RN1型
[Custom-RS]
0.66L-SC・FF/CVT・146.5万円
64PS・9.5kgm・18.8km/L
64PS
9.5kgm
18.8km/L
2010/12
RN2型
[Custom-RS]
0.66L-SC・4WD/CVT・157.4万円
64PS・9.5kgm・18.0km/L
64PS
9.5kgm
18.0km/L
2010/12
RN1型
[Custom-R Limited]
0.66L-NA・FF/CVT・130.1万円
54PS・6.4kgm・21.0km/L
54PS
6.4kgm
21.0km/L
初代ステラの車両型式・グレード一覧【全6車種】
ステラの新型モデル
2代目 LA100F型ステラ
LA100F型ステラは2011/05に登場した2代目モデル。参考車両の「Custom-RS」は全長3395mm、全幅1475mm、全高1620mmの車体に、64PS/9.4kgmを発生するKF型658ccエンジンを搭載。


RN2 ステラの主要諸元と大きさ比較

主要諸元
メーカー スバル(富士重工業)
車名&
グレード
ステラ
Custom-R Limited
その他 L, LX, リベスタ, カスタムG
お値段 1410150円
車両型式 DBA-RN2
駆動方式
変速機
4WD・四輪駆動(AWD)
(無段変速機)
ドア/定員 5ドア・4名乗車
ホイールベース 2360mm
トレッド 1295mm/1285mm
WB/TR比 1.829
最小半径 4.7m
タイヤ 前輪:155/65R14
後輪:155/65R14
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ドラム
車両重量 910kg

※WB/TR比はホイールベーストレッド比の略。値が大きいほど直進安定性に優れ、小さいほど旋回性能が高くなりやすい。全ての車種の平均値は1.773。

ステラと各規格の大きさ比較
規格名 規格寸法 増減
ステラ
車体寸法
全長 3395mm -
全幅 1475mm -
全高 1645mm -
大きさ 8.24m3 -
軽自動車
新規格
全長 3400mm以下 -5mm
全幅 1480mm以下 -5mm
全高平均 1640mm +5mm
大きさ平均 8.13m3 +0.11m3
小型車規格
5ナンバー車
全長 4700mm以下 -1305mm
全幅 1700mm以下 -225mm
全高平均 1496mm +149mm
大きさ平均 10.48m3 -2.24m3
普通車平均
3ナンバー車
全長平均 4643mm -1248mm
全幅平均 1815mm -340mm
全高平均 1518mm +127mm
大きさ平均 12.84m3 -4.60m3

※上記グラフは100のラインを上回れば平均値以上、下回れば平均値以下を表す。グラフの伸びが大きいほど各規格の車両に対して相対的に車体が長い・広い・高い。※普通乗用車(3ナンバー車)の条件は全長4700mm超または全幅1700mm超または全高2000mm超と上限値が曖昧なため、ここでは普通乗用車に属する全ての車種の平均値との比較。※軽自動車・小型乗用車の全高はいずれも2000mm以下。ただし、ここでは各規格に属する車種の全高の平均値との比較。


RN2 ステラの室内広さを各規格の車両と比較

ボディサイズと室内寸法のデータがあるので車両全体に対する人間様の占有スペースを計算してみます。ここでの比率はボンネットが長い車であったり乗車人数の少ない車であったり、バン(貨物車)のように人よりも積載容量を重視している車は小さくなります。

ステラの室内広さを各規格の車両と比較
規格名 規格寸法 増減
ステラ
室内広さ
室内長 1785mm -
室内幅 1205mm -
室内高 1295mm -
車内広さ 2785L -
軽自動車
新規格
室内長平均 1908mm -123mm
室内幅平均 1280mm -75mm
室内高平均 1283mm +12mm
車内広さ平均 3171L -386L
小型車規格
5ナンバー車
室内長平均 1913mm -128mm
室内幅平均 1404mm -199mm
室内高平均 1196mm +99mm
車内広さ平均 3253L -468L
普通車平均
3ナンバー車
室内長平均 2050mm -265mm
室内幅平均 1483mm -278mm
室内高平均 1195mm +100mm
車内広さ平均 3698L -913L

※上記グラフは100のラインを上回れば平均値以上、下回れば平均値以下を表す。グラフの伸びが大きいほど各規格の車両に対して相対的に室内が長い・広い・高い。

人間様の占有スペースと容積効率
室内長×室内幅×室内高 2.785m³
1人あたりのスペース 0.696m³
室内長/全長 52.6%
室内幅/全幅 81.7%
室内高/全高 78.7%
室内容積/車両体積 33.8%

まず室内長、室内幅、室内高を掛けて算出される室内の容積は2.785m³です。この車の乗車定員は4人ですから、単純に室内の容積で割るとフル乗車した際には約0.696m³のスペースが割り当てられることになります。

続いて室内長を全長で割って算出される室内長と全長の比率は52.6%、同じく室内幅と全幅の比率は81.7%、同じく室内高と全高の比率は78.7%となりました。また車の形状を無視して単なる立方体として見たときの車両の体積に対する室内の容積の比率は33.8%でした。

室内の広さ・長さランキング
室内長が長い車 室内幅が広い車 室内高が高い車 車内の空間が広い車
室内長が長い車
室内幅が広い車
室内高が高い車
車内の空間が広い車


ステラでの車中泊

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.188m
期待される荷室の幅 1.105m
対角線の長さ 1.622m
期待される荷室の面積 1.313m²

縦方向の長さが1.188m(対角線では1.622m)しかないとなると、これはもう常識的に考えてかなり厳しい車中泊を強いられます。運転席あるいは助手席を後ろに倒して寝たほうがまだマシかもしれません。

俗に言う体育座りの体勢で横になれば寝られないこともないでしょうが、寝れども寝れども疲れは取れない上に猛烈な腰痛で目を覚ましかねず、実に爽やかな笑顔で「もう二度と車中泊なんてしないよ!」と後日談を語ることになりかねません。

軽自動車の場合、1BOXタイプ以外のものでは計算するまでもなく絶対的な長さが足りていません。前席を後に倒してフルフラット化できるとか、助手席だけでも前に倒せるなら後のスペースと連結して長さを確保できますが、そうでない場合は腰を痛める覚悟で車中泊に臨むことになります。

車中泊にあると嬉しいアイテム


RN2 ステラの税金・年間維持費シミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される軽自動車税12900円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税4100円/年と自賠責保険料8770円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額4000円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2010/12モデルのステラを15年落ちの中古で46.5万円にて購入し、頭金なしで1年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    ステラの2010/12モデルの場合、2025年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の30%である42.3045万円に諸経費として4.2万円を足した46.5万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2010年式を15年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税 軽自動車 13年経過 12900円
自動車重量税
1年分
軽自動車 13年-17年経過 4100円
自賠責保険料
(1年換算)
軽自動車 8770円
燃料代
年間1万㎞
1万㎞÷18.2×185円/L 101650円
オイル交換
5000km毎
1回3000円×2回 6000円
タイヤ交換
5年5万km毎
1本8000円×4本÷5年 6400円
任意保険料
月額4000円
月額4000円×12ヶ月 48000円
ローン完済後の年間維持費 187900円
名目 区分 金額
車のローン額
1年分
月額38780円×12ヶ月 465360円
ローン返済中の年間維持費 653200円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 28800円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「軽自動車で13年経過」クラスの自動車税は12900円、「軽自動車で13年-17年経過」クラスの自動車重量税は4100円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに3000円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本8000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額4000円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした28800円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

ステラ【Custom-R Limited】の場合、お値段なんと驚きの月額15700円という抜群のコストパフォーマンスを誇っています。こと自動車を所有するにおいて最もコストをかけずに所有できる、とてもお財布にやさしい車です。

「こんな車にしか乗れない」ではなく、「あえて乗っている、本質を理解している」風を装えば、カーライフが一段と充実したものになること請け合いで、ステラのおかげで余力ができれば浮いたお金でもう1台所有してみるも良し、趣味の1つでも見つけて自己満足度を高めてみるも良し、お金に物を言わせて我が世の春を謳歌してみるも良し。維持費の安さが生み出す可能性はまさに無限大です。

ステラの維持費は高い?安い?

「ステラの年間維持費は187900円です!」と断じるのは実に簡単なことですが、「軽自動車クラスという枠組みの中で維持費を比べたら高いの?安いの?」という点も外せません。はたしてステラの維持費は高いのか、安いのか、例によって表を作って差額を求めてみます。


車名年間維持費差額
安いキャロル134000円-53900円
タント カスタム160300円-27600円
ピクシス メガ168000円-19900円
S660181400円-6500円
ステラの維持費187900円
基準軽自動車クラス平均188000円+100円
アルト ラパン200000円+12100円
エブリイ ワゴン220300円+32400円
コペン221500円+33600円
高いジムニー253030円+65130円

ステラの年間維持費を、軽自動車クラスで最も維持費が安いキャロルと比較して53900円高く、最も高いジムニーと比較して65130円安く、軽自動車クラスの平均維持費との比較では100円安くなっています。

最低額のキャロルと最高額のジムニーは極端な例としても、軽自動車クラスの平均的な維持費との差額を客観的に見て、ステラの維持費は ちょっと安い! と言えそうです。

年間維持費が安い 軽自動車 ランキング

ステラを維持するための年収要件

せっかく年間維持費を求めましたので、生活に支障を与えず無理なく維持できる年収をシミュレーションしてみましょう。ここでは年収の30%を天使の取り分として上納した残りを可処分所得(手取り収入)とし、うち10%、15%を維持費に充てる場合で計算してみます。
※購入資金&ローン残高は考慮しません。

覚悟の%年収月給手取り
10%240万円20万円16万円
15%160万円14万円11万円

維持費を可処分所得の10%までとする場合に必要な年収は240万円(総支給額20万円/月、手取り16万円/月)、ここから月額維持費1.6万円を支払うと残りは14.4万円です。価値観は人それぞれありますが、この年収があればそう負担感なく維持できそうです。

15%まで許容する場合に必要な年収は160万円(総支給額14万円/月、手取り11万円/月)、1.6万円を支払うと残りは9.4万円になります。

燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、レギュラーガソリン1リットルあたり185円を基準として、-50円となる135円から、+50円となる235円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費18.2km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代差額
135円/L 74190円 -27460円
160円/L 87920円 -13730円
175円/L 96170円 -5480円
185円/L 101650円 -
195円/L 107160円 +5510円
210円/L 115400円 +13750円
235円/L 129140円 +27490円

燃費18.2km/LのRN2型 ステラで10000km走行するのに必要な燃料は549.5L、1リットルあたり185円としたときの燃料代は101650円になります。

参考までに、ステラの燃料タンクは30リットルですので、549.5Lの給油回数は19回、1回あたりの燃料代は約5350円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては5510円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると13750円、50円も違ってくると27490円にもなります。

これをRN2型 ステラの年間維持費に当てはめてみますと、レギュラーガソリン1リットルあたり185円の場合を187900円としたとき、135円/Lに値下がりすれば160440円(85.4%)に、235円/Lに値上がりすれば215390円(114.6%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(12900円)なり重量税(4100円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

1年分の自動車税・重量税・自賠責保険料
名目 金額
自動車税 12900円
自動車重量税 1年分 4100円
自賠責保険料 1年分 8770円
合計 25770円

※現在の税制では、自動車税、自動車重量税、自賠責保険料は走行距離に関係なく税額・保険料は一律。走行距離税が新設された場合は大幅に変わる可能性あり。


維持費名目 3000km 5000km 7000km
燃料代 30500円 50830円 71160円
オイル交換 3000円 3000円 4200円
タイヤ交換 4270円 4270円 4270円
任意保険料 38400円 40800円 43200円
税金 自賠責 一律 25770円
合計 102000円 124700円 148600円
1万km差額 -85900円 -63200円 -39300円

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで50000km程度持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料48000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて85900円安い102000円に、5000km走行では63200円安い124700円に、7000km走行では39300円安い148600円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は15000kmは1.1倍、20000kmは1.2倍としたのがこちらです。

維持費名目 10000km 15000km 20000km
燃料代 101650円 152480円 203300円
オイル交換 6000円 9000円 12000円
タイヤ交換 6400円 7680円 10240円
任意保険料 48000円 52800円 57600円
税金 自賠責 一律 25770円
合計 187900円 247800円 309000円
1万km差額 - +59900円 +121100円

走行距離と維持費の変化

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。

年間維持費ランキング リスト
スバルの軽自動車編
軽自動車クラス編
軽自動車の新車編
軽自動車のミニバン編

ステラの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
JC08モード燃費 19.6km/L
燃料タンク容量 30L
航続距離(カタログ燃費) 588.0km
航続距離(80%燃費) 471.0km
満タンプライス 5550円
1km走行コスト 9.44円/km
1万円でどこまで行ける? 1059.5km
東京から588.0kmの範囲
Leaflet © OpenStreetMap contributors

JC08モード燃費が19.6km/L、燃料タンク容量30リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は588.0kmです。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(17.6km/L)とすると航続距離は528.0km、80%(15.7km/L)だと471.0km、70%(13.7km/L)では411.0kmになります。

燃料タンクに1滴の燃料もない状態から30リットルきっちり満タンにしたときの金額を計算してみますと、レギュラーガソリンを1リットルあたり185円では5550円、上で計算した航続距離を踏まえると588.0km(80%燃費時471.0km)を走行するのに5550円かかる計算です。

燃費を18.2km/Lとしたときの1km走行コストは9.44円、10万km走行したときの燃料代は94.4万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら9.4万円/年、7年10万kmなら13.5万円/年、5年10万kmなら18.9万円/年、3年10万kmなら31.5万円/年となります。

ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば1059.5km(往復なら片道529.7km)、カタログ値の80%なら847.6km(片道423.8km)離れたところまで行くことができます。

RN2 ステラのエンジン諸元とカタログデータ

EN07型エンジン簡易性能曲線図
エンジン諸元
原動機型式 EN07
気筒配列 直列4気筒
排気量658cc
圧縮比 10.5
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 54PS[40kW]/6400rpm
最大トルク 6.4kgm[63Nm]/4400rpm
パワーバンド 4400-6400rpm, 帯域31.2%
使用燃料 レギュラーガソリン
JC08燃費19.6km/L(46.1mpg)
10・15燃費21.5km/L(50.6mpg)
100km燃費5.1L/100km
最高出力・最大トルク 各回転数での出力
4400rpm 39PS/6.4kgm
6400rpm 54PS/6.0kgm
EN07型NAエンジン諸元と性能
直列4気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に4個配置する方式。小排気量から2.5Lあたりまでをカバー。
直列4気筒の最高出力ランキング

まずおさらいとして、搭載しているEN07型658cc、直列4気筒の自然吸気エンジンは6400回転時に最高出力54馬力を、4400回転時に最大トルク6.4kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクの発生回転数が若干高めにあるこのエンジンは、普段使いでも不足を感じることなく、それでいて高い回転数を維持すればスポーティな走行も楽しめるバランスの良さが魅力です。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なります。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する4400rpmから最高出力が発生する6400rpmまで」の2000rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は31.2%となります。※簡易エンジン性能曲線図オレンジ色の帯域。

最高出力ランキング リスト
軽自動車クラス編
スバルの軽自動車編
最大トルク ランキング リスト
軽自動車クラス編
スバルの軽自動車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ16.852kg/PS(910kg/54PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ16.852kg/PS
車体+1人17.870kg/PS
車体+4人20.926kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg17.963kg/PS
車体+70kg18.148kg/PS
車体+80kg18.333kg/PS
車体+90kg18.519kg/PS
車体+100kg18.704kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは17.870kg/PS(965kg/54PS)となり、数値としては1.018kg、比率にすると6.0%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの4人が搭乗した場合、車両重量に220kgがプラスされてパワーウェイトレシオは20.926kg/PS(1130kg/54PS)となり、数値としては4.074kg、比率にすると24.2%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

RN2 ステラのライバル候補車たち

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ17.870kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

愛すべきライバル車種
Page Link車名 PWR+55kg

-
ステラ
17.870kg/PS
54PS・0.7L-NA
車体のみPWR 16.852
965kg
+6.0%

車種詳細
スペーシア ギア
17.981kg/PS
52PS・0.7L-NA
車体のみPWR 16.923
935kg
+6.2%

車種詳細
ドミンゴ
17.951kg/PS
61PS・1.2L-NA
車体のみPWR 17.049
1095kg
+5.3%

車種詳細
ディアス ワゴン
17.845kg/PS
58PS・0.7L-SC
車体のみPWR 16.897
1035kg
+5.6%

車種詳細
デリカ スターワゴン
17.941kg/PS
85PS・2.5L-TB
車体のみPWR 17.294
1525kg
+3.7%

車種詳細
N-BOX
18.017kg/PS
58PS・0.7L-NA
車体のみPWR 17.069
1045kg
+5.6%


17.691kg/PSから18.049kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、スズキの4人乗り軽SUV・MK53S型 スペーシア ギア、スバルの7人乗り1BOX・FA8型 ドミンゴ、スバルの4人乗り軽1BOX・TW1型 ディアス ワゴン、三菱の10人乗り1BOX・P15W型 デリカ スターワゴン、ホンダの4人乗り軽ミニバン・JF2型 N-BOXという顔ぶれが並びました。

最高出力が高いからといって、車両重量が重ければパワーウェイトレシオの数値は似たようなものになったりします。「空車状態のPWRの違いが、戦力の決定的差ではないということを…教えてやる!」といったところでしょうか。

こうなると、思いもよらぬ車種の登場に「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごも生じることもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

RN2型 ステラ [Custom-R Limited]のライバル車種|17.870kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は59.3PS/tとなっています。


ステラがバイクと競争するなら…?


車種詳細
トリシティ125|124cc
17.833kg/PS
214kg/12.0PS/1.20kgm
[車体のみPWR:13.250]
1速ギヤ速度:30.2km/h
最小TWR:1.416
2010/12

-
ステラ|658cc
17.870kg/PS
965kg/54PS/6.4kgm
[車体のみPWR:16.852]
1速ギヤ速度:32.1km/h
最小TWR:1.892

車種詳細
ベンリィ CD125T|124cc
17.909kg/PS
197kg/11.0PS/1.00kgm
[車体のみPWR:12.909]
1速ギヤ速度:31.0km/h
最小TWR:1.296

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではステラとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

SEC1J トリシティ125と競争してみる

まずステラより少しPWRが低いバイクとして、ヤマハのトリシティ125が挙げられます。PWRの17.833kg/PSは車両重量159kgにライダーの体重55kgを加えた214kgを、最高出力12.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はトリシティ125に1.9km/h勝り、1速TWRは0.476kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

JA03 ベンリィ CD125Tと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、ホンダのベンリィ CD125Tが挙げられます。PWRの17.909kg/PSは車両重量142kg+55kgの197kgを、最高出力11.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は1.1km/h勝り、1速TWRは0.596kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.829
平均ピストンスピード 14.25m/s
トルクウェイトレシオ 142.19kg/kgm
1馬力あたりのお値段 26114円
排気量1Lあたり馬力 82.07PS/L
排気量1Lあたりトルク 9.73kgm/L
1気筒あたりの馬力 13.5PS
1気筒あたりのトルク 1.6kgm
パワーバンド比率 31.2%
燃費×馬力 984.4pt
各種ランキング
ミニバン・1BOXのPWR
軽自動車のPWR(ターボ)

トルクウェイトレシオは142.19kg/kgm(910kg/6.4kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が1410150円、最高出力が54馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は26114円、逆に1万円あたりでは0.38馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は220336円、1万円あたりでは0.05kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
スバル編
軽自動車編
軽ミニバン編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は82.07PS/L、トルクは9.73kgm/L、1気筒あたりの馬力は13.5馬力、トルクは1.6kgmとなり、このエンジンが54馬力を6400回転で発生させているときの平均ピストンスピードは14.25m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が66.8mmであるEN07型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は8980回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.829になります。全ての車種の平均値である1.773を基準にざっくりと分類すると、どちらかというと真っ直ぐ進むことを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が18.23km/L、最高出力が54PSであるこの車の獲得ポイントは984.4ptになります。
戯れに車両重量910kgを100kg単位にした9.1で割ってみたところ、その数値は108.18ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)


RN2 ステラのギヤ比と回転数・速度のステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合6400rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした6900回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 6900rpm|タイヤサイズ 155/65R14|タイヤ直径 55.7cm|円周長 175.0cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
6900rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 2.432 20.93 - - 35km/h 19930rpm 481.0kgm
2速 0.423 3.64 0.174 1-2/
1200rpm
199km/h 3470rpm 83.7kgm
Final3.842レシオカバレッジ(変速比幅)5.749
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数4400rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.842)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(6.4kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.842)÷タイヤの有効半径(0.2785m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は2速ギヤの199km(6400rpmでは184.6km/h)となります。CVTは無段変速機というだけあって、変速比を低速側の2.432から高速側の0.423の間で自由自在に可変できる変速機ですから、実際にはちょうどいい塩梅の妥当な回転数にて妥当な最高速に落ち着くものと思われます。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが4400回転で最大トルク6.4kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば142.19kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(16.852kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと481.0kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(910kg)を1速ギヤの最大駆動力(481.0kgm)で割ってみると1.892kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する6400回転でのトルク(6.0kgm)からTWRを算出すると2.018kg/kgmとなり、4400-6400回転の回転域では1.892-2.018kg/kgmの間で推移することがわかります。


ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 7970 11960 15950 19930 23920 27910 35880
2速 1390 2080 2770 3470 4160 4850 6240
※赤い数字は暫定レブリミット(6900rpm)を上回るもの。
※CVTの場合はどのようにギヤ比を制御をしているのか想像も付かないので参考値です。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.423)を選択して時速100kmにて走行すると3470回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは2080回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは2430回転、一般的な高速道路の80km/hでは2770回転、100km/hでは3470回転、制限速度が120km/hになると4160回転、軽自動車の速度リミッターが働く140km/hでは4850回転になります。仮にリミッター解除で180km/hまで出たとすると6240回転まで回ります。

時速100kmでの巡航回転数が3000回転を超えるようになってくると、ややパワーが心許ないとか、荷物や人を多く乗せる車であるとか、より鋭い加速を得たい場合のギヤ比ではないかと思います。エンジンのレイアウト(直列3気筒とか)によっては独特の振動が生じたりするので不快感を覚えるようになるかもしれません。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 5 10 15 20 25 30 35 40
2速 29 58 87 115 144 173 202 231

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(6900回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。

純正装着タイヤの155/65R14と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 155/65R14 | 直径 557mm

-20mm
幅135mm
-10mm
幅145mm
変更なし
幅155mm
+10mm
幅165mm
+20mm
幅175mm
60 135/60R14
37.2km/h
径 518mm
差 -39mm
145/60R14
38.1km/h
径 530mm
差 -27mm
155/60R14
38.9km/h
径 542mm
差 -15mm
165/60R14
39.8km/h
径 554mm
差 -3mm
175/60R14
40.6km/h
径 566mm
差 +9mm
65 135/65R14
38.2km/h
径 532mm
差 -25mm
145/65R14
39.1km/h
径 545mm
差 -12mm
155/65R14
40.0km/h
557mm
0mm
165/65R14
41.0km/h
径 571mm
差 +14mm
175/65R14
41.9km/h
径 584mm
差 +27mm
70 135/70R14
39.1km/h
径 545mm
差 -12mm
145/70R14
40.1km/h
径 559mm
差 +2mm
155/70R14
41.1km/h
径 573mm
差 +16mm
165/70R14
42.2km/h
径 587mm
差 +30mm
175/70R14
43.2km/h
径 601mm
差 +44mm
75 135/75R14
40.1km/h
径 559mm
差 +2mm
145/75R14
41.2km/h
径 574mm
差 +17mm
155/75R14
42.3km/h
径 589mm
差 +32mm
165/75R14
43.4km/h
径 604mm
差 +47mm
175/75R14
44.5km/h
径 619mm
差 +62mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、135/65R14、135/70R14 、145/60R14、145/65R14 、155/60R14 、165/60R14 あたりのタイヤがおすすめです。

155/65R14のタイヤ幅を135mmから185mmまで、扁平率を50%から80%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、155/65R14の適応サイズと性能の変化 [RN2型ステラ編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
【PR】155/65R14のタイヤ銘柄と通販価格

RN2型 ステラ 0.66L-NA 4WD/CVTの通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を比較してみます。

運動性能部門 10項目
評価項目全車種平均数値得点評価
PWR9.78㎏/PS16.85㎏/PS30.8ptE
最高回転数5881rpm6400rpm56.4ptB
1速ギヤ
加速性能
1.58㎏/㎏m1.89㎏/㎏m43.4ptD
1速ギヤ
最高速
51.1㎞/h32.1㎞/h32.6ptE
1リットル
換算馬力
73.10PS/L82.07PS/L57.1ptB
1リットル
換算トルク
9.47㎏m/L9.73㎏m/L53.2ptC
WB/TR比1.7731.82944.3ptD
ワイド&
ロー指数
0.8941.11534.2ptE
前面の面積2.631m22.426m255.7ptB
最低地上高154.5mm-43.7ptD
スポーツ性能部門の得点480.0pt
総合評価C

※PWR(パワーウェイトレシオ)・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比(旋回性能重視)・ワイド&ロー指数(見た目のかっこよさ)・前面の面積(≒前方投影面積・空気抵抗)・最低地上高については数値が小さいほど高得点。最高回転数・1速ギヤ最高速・1リットル換算馬力・1リットル換算トルクについては数値が大きいほど高得点。

ユーティリティ部門 10項目
評価項目全車種平均数値得点評価
年間維持費338761円187900円63.2ptA
JC08燃費17.7km/L19.6km/L53.0ptC
100km/h
回転数
2490rpm3470rpm37.0ptE
航続距離644.0km546.8km44.4ptD
車の大きさ11.467m38.238m362.8ptA
車内の広さ3430.7L2785.4L43.7ptD
乗車定員4.8人4人43.3ptD
1人あたり
車内広さ
691.8L696.4L50.4ptC
車内床面積2.793m22.151m240.8ptD
最小回転
半径
5.17m4.7m59.6ptB
ユーティリティ部門の得点498.2pt
総合評価C

※JC08燃費・航続距離(燃費×燃料タンク容量)・室内の広さ(室内長×室内幅×室内高)・乗車定員・1人あたりの車内の広さは数値が大きいほど高得点、新車価格・年間維持費・100km/h回転数・車の大きさ(全長×全幅×全高)・最小回転半径は数値が小さいほど高得点。

結果発表!
部門 全10702車種中 RANK
運動性能 480.0pt 7097位 C
運動性能部門 ランキング
ユーティリティ 498.2pt 4189位 C
ユーティリティ部門 ランキング
総合得点 978.2pt 6781位 C
総合得点ランキング

スポーツ性能部門は480.0点で全10702車種中の7097位、ユーティリティ部門は498.2点で4189位、総合得点は978.2点で6781位となりました。各部門、獲得点数が多い車種から順番に並べたランキングを用意してありますのでご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したRN2型 ステラ(4WD/CVT) の各種スペックを、トールワゴン軽自動車という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを比較してみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

ステラの歴代モデル

3代目 LA150F型 ステラ
LA150F ステラは2014/12に登場した3代目モデル。参考車両の「L」は全長3395mm、全幅1475mm、全高1630mmの車体に、52PS/6.1kgmを発生するKF型658ccエンジンを搭載した4人乗り軽ミニバン。

2代目 LA110F型 ステラ
LA110F ステラは2011/05に登場した2代目モデル。参考車両の「L-Limited Idling-Stop」は全長3395mm、全幅1475mm、全高1635mmの車体に、52PS/6.1kgmを発生するKF型658ccエンジンを搭載した4人乗り軽ミニバン。

初代 RN2型 ステラ
RN2 ステラは2006/06に登場した初代モデル。参考車両の「L」は全長3395mm、全幅1475mm、全高1645mmの車体に、54PS/6.4kgmを発生するEN07型658ccエンジンを搭載した4人乗り軽ミニバン。


人気があるバン・トラックの車種比較


LA710S ウェイク TURBO vs MK54S スペーシア カスタム Hybrid TURBO 性能比較
初代 ウェイク G-Turbo SA-III(2021年式 LA710S・4WD/CVT・0.66L+ターボ・64PS/9.4kgm・4人乗り)と、3代目 スペーシア カスタム Hybrid XS TURBO(2023年式 MK54S・4WD/CVT・0.66L+ターボ・64PS/10.0kgm・4人乗り)を比較。

LA710S ウェイク TURBO 2021 vs LA160S ムーヴ カスタム RS 2021 性能比較
初代 ウェイク G-Turbo SA-III(2021年式 LA710S・4WD/CVT・0.66L+ターボ・64PS/9.4kgm・4人乗り)と、6代目 ムーヴ カスタム RS-Hyper SA-III(2021年式 LA160S・4WD/CVT・0.66L+ターボ・64PS/9.4kgm・4人乗り)を比較。

S413M タウンエース バン 2020 vs S710V ハイゼット カーゴ 2021 性能比較
4代目 タウンエース バン DX 5名乗車(2020年式 S413M・4WD/5MT・1.5L・97PS/13.7kgm・5人乗り)と、11代目 ハイゼット カーゴ Special(2021年式 S710V・4WD/5MT・0.66L・46PS/6.1kgm・4人乗り)を比較。

S413M タウンエース バン 2020 vs DA17V エブリイ バン 2022 性能比較
4代目 タウンエース バン DX 5名乗車(2020年式 S413M・4WD/5MT・1.5L・97PS/13.7kgm・5人乗り)と、6代目 エブリイ バン PA(2022年式 DA17V・4WD/5MT・0.66L・49PS/6.1kgm・4人乗り)を比較。

H41A トッポBJ R 2001 vs RA2 プレオ RS 2003 性能比較
3代目 トッポBJ R(2001年式 H41A・FF/5MT・0.66L+ターボ・64PS/10.2kgm・4人乗り)と、初代 プレオ RS RS-Limited(2003年式 RA2・4WD/5MT・0.66L+SC・64PS/10.5kgm・4人乗り)を比較。

JJ2 N-VAN 2022 vs S710V ハイゼット カーゴ 2021 性能比較
初代 N-VAN G(2022年式 JJ2・4WD/6MT・0.66L・53PS/6.5kgm・4人乗り)と、11代目 ハイゼット カーゴ Special(2021年式 S710V・4WD/5MT・0.66L・46PS/6.1kgm・4人乗り)を比較。

H41A トッポBJ 2001 vs MC22S ワゴンR-RR 2000 性能比較
3代目 トッポBJ R(2001年式 H41A・FF/5MT・0.66L+ターボ・64PS/10.2kgm・4人乗り)と、2代目 ワゴンR-RR(2000年式 MC22S・FF/5MT・0.66L+ターボ・64PS/10.8kgm・4人乗り)を比較。

JJ2 N-VAN +STYLE 2022 vs LA710V ハイゼット キャディ X 2016 性能比較
初代 N-VAN +Style FUN Turbo(2022年式 JJ2・4WD/CVT・0.66L+ターボ・64PS/10.6kgm・4人乗り)と、初代 ハイゼット キャディ X(2016年式 LA710V・4WD/CVT・0.66L+ターボ・64PS/9.4kgm・2人乗り)を比較。