NT31 エクストレイルの性能と維持費 4WD/6MT 244万円 2009年式

このページでは、日産自動車の5ドア・5人乗りSUV、2代目のDBA-NT31型エクストレイル 20Xtt【2009/12モデル・137PS/20.4kgm・4WD/MT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

NT31 エクストレイル
販売期間:2007/08 - 2013/12

画像は日産自動車より引用
http://www.nissan.co.jp/
投稿:2011/07/15|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長4590mm×全幅1785mm×全高1685mm、排気量は1997ccであることから、大雑把に分類すると2.0リットルクラス(2000cc、自動車税は2.0L以下を適用)に属し、全長、全高、排気量は5ナンバー枠ながら全幅が1.7mを超えていることにより3ナンバー登録になります。この手のタイプはいわゆる世界戦略車(グローバルカー)に多くあるようです。
参考:100PS~150PSの自動車 一覧

駆動方式には車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆる四輪駆動(All Wheel Drive・AWD・Four Wheel Drive・4WDとも)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4590mmであるこの車の場合は「ミディアム」(Medium:4300mm超-4650mm以下・Dセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


NT31型 エクストレイル [1997cc/137PS 4WD/6MT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

2代目エクストレイルの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2011/06
T31型
[20Xt]
2.0L-NA・FF/CVT・233.9万円
137PS・20.4kgm・14.0km/L
137PS
20.4kgm
14.0km/L
2011/06
NT31型
[20Xt]
2.0L-NA・4WD/CVT・254.9万円
137PS・20.4kgm・13.2km/L
137PS
20.4kgm
13.2km/L
2010/07
DNT31型
[20GT]
2.0L-TB・4WD/6MT・308.7万円
173PS・36.7kgm・14.2km/L
173PS
36.7kgm
14.2km/L
2代目エクストレイルの車両型式・グレード一覧【全6車種】
エクストレイルの新型モデル
3代目 T32型エクストレイル
T32型エクストレイルは2013/12に登場した3代目モデル。参考車両の「20X 5人乗り」は全長4640mm、全幅1820mm、全高1715mmの車体に、147PS/21.1kgmを発生するMR20型1997ccエンジンを搭載。

エクストレイルの旧型モデル
初代 PNT30型エクストレイル
PNT30型エクストレイルは2000/11に登場した初代モデル。参考車両の「GT」は全長4455mm、全幅1765mm、全高1750mmの車体に、280PS/31.5kgmを発生するSR20型1998ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー 日産自動車
車名&
グレード
エクストレイル
20Xtt
その他 20X
お値段 2436000円
車両型式 DBA-NT31
駆動方式
変速機
4WD・四輪駆動(AWD)
6速MT・6速マニュアル車
ドア/定員 5ドア/5名乗車
車体寸法 長4590×幅1785×高1685mm
室内寸法 長2000×幅1450×高1265mm
軸距&
輪距
2630mm
前1530mm/後1535mm
最小半径 5.3m
最低高 200mm
タイヤ 前輪:215/60R17
後輪:215/60R17
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ベンチレーテッドディスク
車両重量 1480kg
エンジン諸元
原動機型式 MR20DE
気筒配列 直列4気筒
排気量1997cc
圧縮比10.0
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 137PS[101kW]/5200rpm
最大トルク 20.4kgm[200Nm]/4400rpm
使用燃料 レギュラーガソリン
10・15燃費 13.2km/L(31.0mpg)
100km燃費 7.6L/100km
MR20DE型エンジンの諸元と性能まとめ
直列4気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に4個配置する方式。小排気量から2.5Lあたりまでをカバー。
直列4気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税45400円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税17100円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額5500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2009/12モデルのエクストレイルを15年落ちの中古で80.4万円にて購入し、頭金なしで2年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    エクストレイルの2009/12モデルの場合、2024年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の30%である73.08万円に諸経費として7.3万円を足した80.4万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2009年式を15年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 2000cc以下 13年経過 45400円
自動車重量税(1年分) 1.5トン以下 13年-17年経過 17100円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
燃料代(年間1万km) 10000km÷11.2km/L×175円/L 156250円
オイル交換(5000km毎) 1回4500円×2回 9000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本15000円×4本÷5年 12000円
任意保険料(月額5500円) 月額5500円×12ヶ月 66000円
ローン完済後の年間維持費 314600円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額33500円×12ヶ月 402000円
ローン返済中の年間維持費 716600円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 54900円
名目 金額
自動車税(1年分) 45400円
自動車重量税(1年分) 17100円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
156250円
(109380円)
(78130円)
(46880円)
オイル交換(5000km毎) 9000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 12000円
任意保険料(月額5500円) 66000円
ローン完済後の年間維持費 314600円
名目 金額
車のローン額(1年分) 402000円
ローン返済中の年間維持費 716600円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
54900円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「2000cc以下で13年経過」クラスの自動車税は45400円、「1.5トン以下で13年-17年経過」クラスの自動車重量税は17100円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに4500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本15000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額5500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした54900円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

お財布に厚みが増した勢いで少し色気を出して愛車にステータス性を求めるなら、月換算26300円くらいの出費は覚悟しましょう。なあに大丈夫、愛車のためです。

口癖のように「もうちょっと維持費が安ければねえ…?」なんて呟くその姿は自慢げなようであり、しかし哀愁を帯びているようでもあり、傍からすれば対応に困ります。より維持費の安い新車を買うほどではない…ないが…考えずにもいられない、そんなクラスです。全体から見るとこの辺りから面白味のある車が増えてきます。

エクストレイルの維持費は高い?安い?

「エクストレイルの年間維持費は314600円です!」と断じるのは実に簡単なことですが、「2000ccクラスという枠組みの中で維持費を比べたら高いの?安いの?」という点も外せません。はたしてエクストレイルの維持費は高いのか、安いのか、例によって表を作って差額を求めてみます。


車名年間維持費差額
安いプリウス189800円-124800円
ヴォクシー ハイブリッド227000円-87600円
スイフト スポーツ275300円-39300円
シビック タイプR312300円-2300円
エクストレイルの維持費314600円
基準2000ccクラス平均316600円+2000円
アコード345200円+30600円
WRX STI364700円+50100円
エクスプローラー413900円+99300円
高いBX484900円+170300円

エクストレイルの年間維持費を、2000ccクラスで最も維持費が安いプリウスと比較して124800円高く、最も高いBXと比較して170300円安く、2000ccクラスの平均維持費との比較では2000円安くなっています。

最低額のプリウスと最高額のBXは極端な例としても、2000ccクラスの平均的な維持費との差額を客観的に見て、エクストレイルの維持費は ちょっと安い! と言えそうです。

年間維持費が安い 2000ccクラスの車 ランキング

エクストレイルを維持するための年収要件

せっかく年間維持費を求めましたので、生活に支障を与えず無理なく維持できる年収をシミュレーションしてみましょう。ここでは年収の30%を天使の取り分として上納した残りを可処分所得(手取り収入)とし、うち10%、15%、20%を維持費に充てる場合で計算してみます。
※購入資金&ローン残高は考慮しません。

覚悟%年収月給手取り
10%410万円35万円27万円
15%270万円23万円18万円
20%200万円17万円14万円

維持費を可処分所得の10%までとする場合に必要な年収は410万円(総支給額35万円/月、手取り27万円/月)、ここから月額維持費2.6万円を支払うと残りは24.4万円です。価値観は人それぞれありますが、この年収があればそう負担感なく維持できそうです。

15%まで許容する場合に必要な年収は270万円(総支給額23万円/月、手取り18万円/月)、2.6万円を支払うと残りは15.4万円になります。

さて、手取りの20%を車の維持費に回す覚悟があるなら、年収が200万円(総支給額17万円/月、手取り14万円/月)あれば乗れないことはないでしょう。2.6万円を引くと残りは11.4万円…まあ…余裕があるとは言えません。

多方面に支障が出ることになる禁断の果実…ではありますが、1万km分の燃料代16万円を含んでいるので、意外や意外、案ずるより生むが易し、「思い切って蓋を開けてみたら何とかなっちゃった!」という展開もあり得なくはありません。(ご利用は計画的に)

燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、レギュラーガソリン1リットルあたり175円を基準として、-50円となる125円から、+50円となる225円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費11.2km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
125円/L
111620円
[-44630円]
-25円
150円/L
133940円
[-22310円]
-10円
165円/L
147330円
[-8920円]
175円/L156250円
[0円]
+10円
185円/L
165190円
[+8940円]
+25円
200円/L
178580円
[+22330円]
+50円
225円/L
200910円
[+44660円]

燃費11.2km/LのNT31型 エクストレイルで10000km走行するのに必要な燃料は892.9L、1リットルあたり175円としたときの燃料代は156250円になります。

参考までに、エクストレイルの燃料タンクは65リットルですので、892.9Lの給油回数は14回、1回あたりの燃料代は約11170円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては8940円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると22330円、50円も違ってくると44660円にもなります。

これをNT31型 エクストレイルの年間維持費に当てはめてみますと、レギュラーガソリン1リットルあたり175円の場合を314600円としたとき、125円/Lに値下がりすれば269970円(85.8%)に、225円/Lに値上がりすれば359260円(114.2%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(45400円)なり重量税(17100円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45400円 25%
自動車重量税 1年分 17100円 9%
自賠責保険料 1年分 8825円 5%
燃料代 3000km分 46880円 26%
オイル交換 年1回 4500円 2%
タイヤ交換 6年毎 8000円 4%
任意保険料 80% 52800円 29%
合計
[1万kmとの差額]
183600円
-131000円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45400円 21%
自動車重量税 1年分 17100円 8%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 5000km分 78130円 36%
オイル交換 年1回 4500円 2%
タイヤ交換 6年毎 8000円 4%
任意保険料 85% 56160円 25%
合計
[1万kmとの差額]
218200円
-96400円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45400円 18%
自動車重量税 1年分 17100円 7%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 7000km分 109380円 43%
オイル交換 年1回 6300円 2%
タイヤ交換 6年毎 8000円 3%
任意保険料 90% 59400円 24%
合計
[1万kmとの差額]
254500円
-60100円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料66000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて131000円安い183600円に、5000km走行では96400円安い218200円に、7000km走行では60100円安い254500円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45400円 11%
自動車重量税 1年分 17100円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 15000km分 234380円 56%
オイル交換 年3回 27000円 6%
タイヤ交換 2.7年毎 18000円 4%
任意保険料 100% 66000円 17%
合計
[1万kmとの差額]
416800円
+102200円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45400円 9%
自動車重量税 1年分 17100円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 20000km分 312500円 61%
オイル交換 年4回 36000円 7%
タイヤ交換 2年毎 24000円 5%
任意保険料 100% 66000円 13%
合計
[1万kmとの差額]
509900円
+195300円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。

年間維持費ランキング リスト
日産の小型車&普通車編
2000cc以下クラス編
小型車&普通車の新車編
5人乗りSUV・RV編

エクストレイルの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
10・15モード燃費 13.2km/L
燃料タンク容量 65L
航続距離(カタログ燃費) 858.0km
航続距離(80%燃費) 689.0km
満タンプライス 11375円
1km走行コスト 13.26円
1万円でどこまで行ける? 754.3km

10・15モード燃費が13.2km/L、燃料タンク容量65リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は858.0kmです。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(11.9km/L)とすると航続距離は773.5km、80%(10.6km/L)だと689.0km、70%(9.2km/L)では598.0kmになります。

燃料タンクに1滴の燃料もない状態から65リットルきっちり満タンにしたときの金額を計算してみますと、レギュラーガソリンを1リットルあたり175円では11375円、上で計算した航続距離を踏まえると858.0km(80%燃費時689.0km)を走行するのに11375円かかる計算です。

燃費を11.2km/Lとしたときの1km走行コストは13.26円、10万km走行したときの燃料代は132.6万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら13.3万円/年、7年10万kmなら18.9万円/年、5年10万kmなら26.5万円/年、3年10万kmなら44.2万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば754.3km(往復なら片道377.1km)、カタログ値の80%なら603.4km(片道301.7km)離れたところまで行くことができます。

カタログデータから見えてくる要素

MR20DE型エンジン簡易性能曲線図
各回転域での馬力
4400回転時の馬力 125PS
5200回転時の馬力 137PS
各回転域でのトルク
4400回転時のトルク 20.4kgm
5200回転時のトルク 18.9kgm
MR20DE型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているMR20型1997cc、直列4気筒の自然吸気エンジンは5200回転時に最高出力137馬力を、4400回転時に最大トルク20.4kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクと最高出力の発生回転数がとても近いこのエンジンは、高い回転数まで回すことで力を発揮するタイプのエンジンです。回転に伴って高まるパワー感は得も言われぬ感動を与えてくれることでしょう。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する4400rpmから最高出力が発生する5200rpmまで」の800rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は15.4%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
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最大トルク ランキング リスト
2000cc以下クラス編
日産の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ10.803kg/PS(1480kg/137PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ10.803kg/PS
車体+1人11.204kg/PS
車体+5人12.810kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg11.241kg/PS
車体+70kg11.314kg/PS
車体+80kg11.387kg/PS
車体+90kg11.460kg/PS
車体+100kg11.533kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは11.204kg/PS(1535kg/137PS)となり、数値としては0.401kg、比率にすると3.7%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは12.810kg/PS(1755kg/137PS)となり、数値としては2.007kg、比率にすると18.6%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

NT31 エクストレイルのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2009/12

-
エクストレイル
11.204kg/PS
1535kg/137PS|2.0L-NA
[車体のみPWR:10.803]
2012/11

車種詳細
スイフト
11.264kg/PS
1025kg/91PS|1.3L-NA
車体のみPWR:10.659
2014/09

車種詳細
デミオ
11.286kg/PS
1185kg/105PS|1.5L-TB
車体のみPWR:10.762
2011/08

車種詳細
ステップワゴン スパーダ
11.167kg/PS
1675kg/150PS|2.0L-NA
車体のみPWR:10.800
2014/12

車種詳細
グレイス
11.136kg/PS
1225kg/110PS|1.5L-NA
車体のみPWR:10.636
2015/04

車種詳細
ステップワゴン
11.233kg/PS
1685kg/150PS|1.5L-TB
車体のみPWR:10.867

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ11.204kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

11.092kg/PSから11.316kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、スズキの5人乗りハッチバック「ZC72S型 スイフト」、マツダの5人乗りハッチバック「DJ5FS型 デミオ」、ホンダの8人乗りミニバン「RK5型 ステップワゴン スパーダ」、ホンダの5人乗りセダン「GM4型 グレイス」、ホンダの7人乗りミニバン「RP1型 ステップワゴン」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

NT31型 エクストレイル [20Xtt]のライバル車種|11.204kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は92.6PS/tとなっています。


エクストレイルがバイクと競争するなら…?


車種詳細
フュージョン|244cc
11.150kg/PS
223kg/20.0PS/2.20kgm
[車体のみPWR:8.400]
1速ギヤ速度:47.9km/h
最小TWR:1.293
2009/12

-
エクストレイル|1997cc
11.204kg/PS
1535kg/137PS/20.4kgm
[車体のみPWR:10.803]
1速ギヤ速度:38.7km/h
最小TWR:1.433

車種詳細
バンバン200|199cc
11.250kg/PS
180kg/16.0PS/1.50kgm
[車体のみPWR:7.812]
1速ギヤ速度:33.4km/h
最小TWR:0.924

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではエクストレイルとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

MF02 フュージョンと競争してみる

まずエクストレイルより少しPWRが低いバイクとして、ホンダのフュージョンが挙げられます。PWRの11.150kg/PSは車両重量168kgにライダーの体重55kgを加えた223kgを、最高出力20.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はフュージョンに9.2km/h劣り、1速TWRは0.140kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

NH41A バンバン200と競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、スズキのバンバン200が挙げられます。PWRの11.250kg/PSは車両重量125kg+55kgの180kgを、最高出力16.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は5.3km/h勝り、1速TWRは0.509kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.716
平均ピストンスピード 15.62m/s
トルクウェイトレシオ 72.55kg/kgm
1馬力あたりのお値段 17781円
排気量1Lあたり馬力 68.60PS/L
排気量1Lあたりトルク 10.22kgm/L
1気筒あたりの馬力 34.2PS
1気筒あたりのトルク 5.1kgm
パワーバンド比率 15.4%
燃費×馬力 1537.1pt
各種ランキング
SUV・RV・クロカンのPWR
1.8~2.0LのNA車 PWR

トルクウェイトレシオは72.55kg/kgm(1480kg/20.4kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が2436000円、最高出力が137馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は17781円、逆に1万円あたりでは0.56馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は119412円、1万円あたりでは0.08kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
日産編
2000cc以下の車編
5人乗りSUV編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は68.60PS/L、トルクは10.22kgm/L、1気筒あたりの馬力は34.2馬力、トルクは5.1kgmとなり、このエンジンが137馬力を5200回転で発生させているときの平均ピストンスピードは15.62m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が90.1mmであるMR20型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は6660回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.716になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、どちらかというと小回りを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が11.22km/L、最高出力が137PSであるこの車の獲得ポイントは1537.1ptになります。
戯れに車両重量1480kgを100kg単位にした14.8で割ってみたところ、その数値は103.86ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)


人間様の占有スペース

ボディサイズと室内寸法のデータがあるので車両全体に対する人間様の占有スペースを計算してみます。ここでの比率はボンネットが長い車であったり乗車人数の少ない車であったり、バン(貨物車)のように人よりも積載容量を重視している車は小さくなります。

人間様の占有スペース
室内長×室内幅×室内高 3.668m³
1人あたりのスペース 0.734m³
室内長/全長 43.6%
室内幅/全幅 81.2%
室内高/全高 75.1%
室内容積/車両体積 26.6%

まず室内長、室内幅、室内高を掛けて算出される室内の容積は3.668m³です。この車の乗車定員は5人ですから、単純に室内の容積で割るとフル乗車した際には約0.734m³のスペースが割り当てられることになります。続いて室内長を全長で割って算出される室内長と全長の比率は43.6%、同じく室内幅と全幅の比率は81.2%、同じく室内高と全高の比率は75.1%となりました。また車の形状を無視して単なる立方体として見たときの車両の体積に対する室内の容積の比率は26.6%でした。

室内の広さ・長さランキング
室内長が長い車 室内幅が広い車 室内高が高い車 車内の空間が広い車
室内長が長い車
室内幅が広い車
室内高が高い車
車内の空間が広い車


エクストレイルでの車中泊

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.607m
期待される荷室の幅 1.350m
対角線の長さ 2.099m
期待される荷室の面積 2.169m²

縦方向の長さが1.607m(対角線では2.099m)ともなると、もはや車の中で生活しても良いんじゃないかと錯覚しかねないほど快適な睡眠が約束されます。

日頃の行いが悪いとか、人様には言えないことをやらかしたとか、誰の顔も見たくないなどの訳アリで家に帰れず、やむなく車中泊をしてみたが最期、あまりの気楽さに心を奪われ流浪の民となりかねません。

一見すると車中泊が可能そうに見えるハッチバックやワゴン、SUVであってもリアシートが前に倒れなかったり、倒れても中途半端であったり、凝った足回りのせいで室内に巨大な出っ張りがあったりで、なかなか思うようにはいきませんが、大抵のケースでは知恵と工夫で何とかなるはずです。

車中泊にあると嬉しいアイテム

ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合5200rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした5700回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 5700rpm|タイヤサイズ 215/60R17|タイヤ直径 69.0cm|円周長 216.8cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
5700rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 3.727 17.47 -
-
42km/h 13430rpm 1032.9kgm
2速 2.043 9.58 0.548 1-2/
3120rpm
77km/h 7360rpm 566.2kgm
3速 1.392 6.52 0.681 2-3/
3880rpm
114km/h 5020rpm 385.8kgm
4速 1.055 4.94 0.758 3-4/
4320rpm
150km/h 3800rpm 292.4kgm
5速 0.865 4.05 0.820 4-5/
4670rpm
183km/h 3120rpm 239.7kgm
6速 0.732 3.43 0.846 5-6/
4820rpm
216km/h 2640rpm 202.9kgm
Final 4.687 レシオカバレッジ(変速比幅)5.092

  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数4400rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.687)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(20.4kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.687)÷タイヤの有効半径(0.345m)で算出。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は6速ギヤの216km(5200rpmでは197.2km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが4400回転で最大トルク20.4kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば72.55kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(10.803kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと1032.9kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1480kg)を1速ギヤの最大駆動力(1032.9kgm)で割ってみると1.433kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する5200回転でのトルク(18.9kgm)からTWRを算出すると1.546kg/kgmとなり、4400-5200回転の回転域では1.433-1.546kg/kgmの間で推移することがわかります。


おまけ:5200rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

NT31型エクストレイルに搭載されたMR20型1997ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する5200rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

5200rpmでの速度とシフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ39km/h-
2速ギヤ71km/h2850rpm
3速ギヤ104km/h3540rpm
4速ギヤ137km/h3940rpm
5速ギヤ167km/h4260rpm
6速ギヤ197km/h4400rpm

まず1速ギヤで5200rpmまで引っ張ると39km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は5200rpmから2850rpmまで落ち、そこから5200rpmまで加速を続けると速度は71km/h(+32km/h)になります。

3速ギヤでは3540rpmまで落ちて5200rpmで104km/h(+33km/h)に、4速ギヤでは3940rpmまで落ちて5200rpmで137km/h(+33km/h)になります。

続いて5速ギヤでは4260rpmまで落ちて5200rpmで167km/h(+30km/h)に、6速ギヤでは4400rpmまで落ちて5200rpmで197km/h(+30km/h)という具合に加速していくイメージです。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 5370 8060 10740 13430 16110 18800 24170
2速 2940 4420 5890 7360 8830 10310 13250
3速 2010 3010 4010 5020 6020 7020 9030
4速 1520 2280 3040 3800 4560 5320 6840
5速 1250 1870 2490 3120 3740 4360 5610
6速 1060 1580 2110 2640 3170 3690 4750
※赤い数字は暫定レブリミット(5700rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.732)を選択して時速100kmにて走行すると2640回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1580回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1850回転、一般的な高速道路の80km/hでは2110回転、100km/hでは2640回転、制限速度が120km/hになると3170回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは4750回転まで回ります。

一般的な自動車であれば時速100kmでの巡航回転数は2500回転付近に落ち着くようですが、その中でも若干高めの回転数となっています。標準的なギヤ比の範囲内ながらも静粛性や燃費よりも加速に重きを置いた設定なので、高速道路やバイパスを走行するとき、ふと「もう1段上のギヤがあったらなあ‥」と呟くことがあるかもしれません。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 7 15 22 30 37 45 52 60
2速 14 27 41 54 68 82 95 109
3速 20 40 60 80 100 120 140 160
4速 26 53 79 105 132 158 184 210
5速 32 64 96 128 160 193 225 257
6速 38 76 114 152 190 227 265 303

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(5700回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。

純正装着タイヤの215/60R17と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 215/60R17 | 直径 690mm

-20mm
幅195mm
-10mm
幅205mm
変更なし
幅215mm
+10mm
幅225mm
+20mm
幅235mm
-5%
55
扁平
195/55R17
37.5km/h
直径647mm
径差-43mm
205/55R17
38.1km/h
直径658mm
径差-32mm
215/55R17
38.8km/h
直径669mm
径差-21mm
225/55R17
39.4km/h
直径680mm
径差-10mm
235/55R17
40.1km/h
直径691mm
径差+1mm
0%
60
扁平
195/60R17
38.6km/h
直径666mm
径差-24mm
205/60R17
39.3km/h
直径678mm
径差-12mm
215/60R17
40.0km/h
690mm
0mm
225/60R17
40.7km/h
直径702mm
径差+12mm
235/60R17
41.4km/h
直径714mm
径差+24mm
+5%
65
扁平
195/65R17
39.8km/h
直径686mm
径差-4mm
205/65R17
40.5km/h
直径699mm
径差+9mm
215/65R17
41.3km/h
直径712mm
径差+22mm
225/65R17
42.0km/h
直径725mm
径差+35mm
235/65R17
42.8km/h
直径738mm
径差+48mm
+10%
70
扁平
195/70R17
40.9km/h
直径705mm
径差+15mm
205/70R17
41.7km/h
直径719mm
径差+29mm
215/70R17
42.5km/h
直径733mm
径差+43mm
225/70R17
43.3km/h
直径747mm
径差+57mm
235/70R17
44.1km/h
直径761mm
径差+71mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、195/60R17、195/65R17 、205/55R17、205/60R17 、215/55R17 、225/55R17 あたりのタイヤがおすすめです。

215/60R17のタイヤ幅を195mmから245mmまで、扁平率を45%から75%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、215/60R17の適応サイズと性能の変化 [NT31型エクストレイル編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
【PR】215/60R17のタイヤ銘柄と通販価格

NT31型エクストレイル[2.0L-NA 4WD/6MT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト10.803kg/ps47.17
1速ギヤ加速性能1.433kg/kgm53.06
1L換算馬力68.60ps/L46.46
1L換算トルク10.22kgm/L59.15
WB/TR比1.71655.88
ワイド&ロー指数0.94446.28
前面の面積3.008m²39.33
最低地上高200mm31.50
スポーツ性能部門の得点378.83

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
10-15燃費13.2km/L50.37
年間維持費314600円51.10
100kmh回転数2640rpm48.08
航続距離858.0km58.37
車の大きさ13.805m³59.31
室内の広さ3.668m³52.39
最小回転半径5.3m47.35
馬力単価17781円54.97
ユーティリティ部門の得点421.94

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した NT31型エクストレイル[2.0L-NA 4WD/6MT] の総合得点は 800.77 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したNT31型エクストレイル(4WD/6MT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全ての5人乗SUV」、「2000ccの5人乗SUV」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

エクストレイルの歴代モデル

4代目 T33型 エクストレイル
T33 エクストレイルは2022/07に登場した4代目モデル。参考車両の「S」は全長4660mm、全幅1840mm、全高1720mmの車体に、144PS/25.5kgmを発生するKR15型1497ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。

3代目 NT32型 エクストレイル
NT32 エクストレイルは2013/12に登場した3代目モデル。参考車両の「20X 7人乗り」は全長4640mm、全幅1820mm、全高1715mmの車体に、147PS/21.1kgmを発生するMR20型1997ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。

2代目 TNT31型 エクストレイル
TNT31 エクストレイルは2007/08に登場した2代目モデル。参考車両の「25X」は全長4635mm、全幅1790mm、全高1700mmの車体に、170PS/23.5kgmを発生するQR25型2488ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。

初代 PNT30型 エクストレイル
PNT30 エクストレイルは2000/11に登場した初代モデル。参考車両の「GT」は全長4455mm、全幅1765mm、全高1750mmの車体に、280PS/31.5kgmを発生するSR20型1998ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。