1KCCZ ゴルフ ヴァリアントの性能と維持費 FF/6AT 383万円 2011年式

このページでは、フォルクスワーゲンの5ドア・5人乗りワゴン、6代目のABA-1KCCZ型ゴルフ ヴァリアント 2.0TSI Sport-line【2011/03モデル・200PS/28.6kgm・FF/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

1KCCZ ゴルフ ヴァリアント
販売期間:2007/09 - 2014/01

画像はフォルクスワーゲンより引用
http://www.volkswagen.co.jp/
投稿:2012/01/13|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長4545mm×全幅1785mm×全高1510mm、排気量は1984ccであることから、大雑把に分類すると2.0リットルクラス(2000cc、自動車税は2.0L以下を適用)に属し、全長、全高、排気量は5ナンバー枠ながら全幅が1.7mを超えていることにより3ナンバー登録になります。この手のタイプはいわゆる世界戦略車(グローバルカー)に多くあるようです。

駆動方式にはエンジンを車体の前方に搭載し、前輪のみを駆動する、フロントエンジン・フロントドライブ方式(FF・FWD・前輪駆動とも)を採用しています。この方式はエンジンと駆動系(ミッション、デフ等)の収納がエンジンルーム内で完結するので、軽量コンパクトかつ低コスト化が実現でき、室内を広く作りやすい(エンジンが横置きの場合)ほか、後輪駆動車に比べて直進安定性に優れることが主な特長です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4545mmであるこの車の場合は「ミディアム」(Medium:4300mm超-4650mm以下・Dセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


1KCCZ型 ゴルフ ヴァリアント [1984cc/200PS FF/6AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

6代目ゴルフ ヴァリアントの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2012/03
1KCBZ型
[TSI Trend-line BlueMotion-Tech]
1.2L-TB | FF/7AT
| 279.0万円
105PS
17.8kgm
18.4km/L
2011/08
1KCAV型
[TSI Comfort-line]
1.4L-TS | FF/7AT
| 325.0万円
160PS
24.5kgm
16.0km/L
2011/08
1KCAX型
[TSI Trend-line]
1.4L-TB | FF/7AT
| 275.0万円
122PS
20.4kgm
16.4km/L
5K型 6代目ゴルフまとめ (ゴルフVI GTI R ヴァリアント カブリオレ)【全13件】
ゴルフ ヴァリアントの新型モデル
7代目 AUDJHF型ゴルフR ヴァリアント
AUDJHF型ゴルフR ヴァリアントは2014/02に登場した7代目モデル。参考車両の「BaseGrade」は全長4595mm、全幅1800mm、全高1465mmの車体に、310PS/40.8kgmを発生するDJH型1984ccエンジンを搭載。

ゴルフ ヴァリアントの旧型モデル
5代目 1KCAW型ゴルフ ヴァリアント
1KCAW型ゴルフ ヴァリアントは2007/09に登場した5代目モデル。参考車両の「2.0TSI Sport-Line」は全長4565mm、全幅1785mm、全高1510mmの車体に、200PS/28.6kgmを発生するCAW型1984ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー VOLKSWAGEN
車名&
グレード
ゴルフ ヴァリアント
2.0TSI Sport-line
その他 スポーツライン 1KCAW 1KAXX
お値段 3830000円
車両型式 ABA-1KCCZ
駆動方式
変速機
FF・前輪駆動(FWD,2WD)
6速AT・6速オートマ車
ドア/定員 5ドア/5名乗車
車体寸法 長4545×幅1785×高1510mm
軸距&
輪距
2575mm
前1525mm/後1500mm
最小半径 5.0m
タイヤ 前輪:225/45R17
後輪:225/45R17
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ディスク
車両重量 1520kg
エンジン諸元
原動機型式 CCZ
気筒配列 直列4気筒
排気量1984cc
圧縮比9.8
吸気方式 ターボ
最高出力 200PS[147kW]/5100-6000rpm
最大トルク 28.6kgm[280Nm]/1700-5000rpm
使用燃料 ハイオクガソリン
10・15燃費 12.2km/L(28.7mpg)
100km燃費 8.2L/100km
CCZ型エンジンの諸元と性能まとめ
直列4気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に4個配置する方式。小排気量から2.5Lあたりまでをカバー。
直列4気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税45400円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税22800円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額5500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2011/03モデルのゴルフ ヴァリアントを13年落ちの中古で168.5万円にて購入し、頭金なしで3年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    ゴルフ ヴァリアントの2011/03モデルの場合、2024年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の40%である153.2万円に諸経費として15.3万円を足した168.5万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2011年式を13年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 2000cc以下 13年経過 45400円
自動車重量税(1年分) 2.0トン以下 13年-17年経過 22800円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
10000km÷10.4km/L×180円/L
7000km÷10.4km/L×180円/L
5000km÷10.4km/L×180円/L
3000km÷10.4km/L×180円/L
173080円
(121160円)
(86540円)
(51920円)
オイル交換(5000km毎) 1回5500円×2回 11000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本15000円×4本÷5年 12000円
任意保険料(月額5500円) 月額5500円×12ヶ月 66000円
ローン完済後の年間維持費 339200円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額46810円×12ヶ月 561720円
ローン返済中の年間維持費 900900円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 66300円
名目 金額
自動車税(1年分) 45400円
自動車重量税(1年分) 22800円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
173080円
(121160円)
(86540円)
(51920円)
オイル交換(5000km毎) 11000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 12000円
任意保険料(月額5500円) 66000円
ローン完済後の年間維持費 339200円
名目 金額
車のローン額(1年分) 561720円
ローン返済中の年間維持費 900900円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
66300円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「2000cc以下で13年経過」クラスの自動車税は45400円、「2.0トン以下で13年-17年経過」クラスの自動車重量税は22800円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに5500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本15000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額5500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした66300円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

お財布に厚みが増した勢いで少し色気を出して、自身の車にステータス性を欲すると月換算で2万円~3万円の間、年間にすると24万円~36万円のクラスです。ゴルフ ヴァリアント【2.0TSI Sport-line】の場合、維持費の月額は28300円(ローン完済前は75100円)になります。

口癖のように「もうちょっと維持費が安ければねえ…?」なんて呟くその姿は自慢げなようであり、しかし哀愁を帯びているようでもあり対応に困ります。より維持費の掛からない新しい車を買うほどではない、が、維持費のことを考えずにもいられない、そんなクラスです。全体から見るとこの辺りから面白味のある車が増えてくるイメージです。


燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり180円を基準として、-50円となる130円から、+50円となる230円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費10.4km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
130円/L
125010円
[-48070円]
-25円
155円/L
149050円
[-24030円]
-10円
170円/L
163480円
[-9600円]
180円/L173080円
[0円]
+10円
190円/L
182710円
[+9630円]
+25円
205円/L
197130円
[+24050円]
+50円
230円/L
221170円
[+48090円]

燃費10.4km/Lの1KCCZ型 ゴルフ ヴァリアントで10000km走行するのに必要な燃料は961.6L、1リットルあたり180円としたときの燃料代は173080円になります。

参考までに、ゴルフ ヴァリアントの燃料タンクは55リットルですので、961.6Lの給油回数は18回、1回あたりの燃料代は約9620円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては9630円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると24050円、50円も違ってくると48090円にもなります。

これを1KCCZ型 ゴルフ ヴァリアントの年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり180円の場合を339200円としたとき、130円/Lに値下がりすれば291130円(85.8%)に、230円/Lに値上がりすれば387290円(114.2%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(45400円)なり重量税(22800円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45400円 23%
自動車重量税 1年分 22800円 12%
自賠責保険料 1年分 8825円 5%
燃料代 3000km分 51920円 27%
オイル交換 年1回 5500円 3%
タイヤ交換 6年毎 8000円 4%
任意保険料 80% 52800円 26%
合計
[1万kmとの差額]
195300円
-143900円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45400円 19%
自動車重量税 1年分 22800円 10%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 5000km分 86540円 37%
オイル交換 年1回 5500円 2%
タイヤ交換 6年毎 8000円 3%
任意保険料 85% 56160円 25%
合計
[1万kmとの差額]
233300円
-105900円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45400円 17%
自動車重量税 1年分 22800円 8%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 7000km分 121160円 44%
オイル交換 年1回 7700円 3%
タイヤ交換 6年毎 8000円 3%
任意保険料 90% 59400円 22%
合計
[1万kmとの差額]
273300円
-65900円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料66000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて143900円安い195300円に、5000km走行では105900円安い233300円に、7000km走行では65900円安い273300円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45400円 10%
自動車重量税 1年分 22800円 5%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 15000km分 259620円 57%
オイル交換 年3回 33000円 7%
タイヤ交換 2.7年毎 18000円 4%
任意保険料 100% 66000円 15%
合計
[1万kmとの差額]
453700円
+114500円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45400円 8%
自動車重量税 1年分 22800円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 20000km分 346160円 62%
オイル交換 年4回 44000円 8%
タイヤ交換 2年毎 24000円 4%
任意保険料 100% 66000円 12%
合計
[1万kmとの差額]
557200円
+218000円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。



ゴルフ ヴァリアントの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
10・15モード燃費 12.2km/L
燃料タンク容量 55L
航続距離(カタログ燃費) 671.0km
航続距離(80%燃費) 539.0km
満タンプライス 9900円
1km走行コスト 14.75円
1万円でどこまで行ける? 677.8km
車両価格/航続距離 5708円/km

10・15モード燃費が12.2km/L、燃料タンク容量55リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は671.0kmになります。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(11.0km/L)とすると605.0km、80%(9.8km/L)だと539.0km、70%(8.5km/L)では467.5kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり180円で55リットルの給油をすると9900円、上で計算した航続距離を踏まえると671.0km(80%燃費時539.0km)を走行するのに9900円かかる計算です。

燃費を10.4km/Lとしたときの1km走行コストは14.75円、10万km走行したときの燃料代は147.5万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら14.8万円/年、7年10万kmなら21.1万円/年、5年10万kmなら29.5万円/年、3年10万kmなら49.2万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば677.8km(往復なら片道338.9km)、カタログ値の80%なら542.2km(片道271.1km)離れたところまで行くことができます。

ちなみに、1回の給油で671.0kmの距離を移動できる1KCCZ型 ゴルフ ヴァリアント [2.0TSI Sport-line]という乗り物を、383.0万円で手に入れたと考えたとき、この車が1km走行するにあたっては「5708円の値打ちがある!」と言える、かもしれません。


カタログデータから見えてくる要素

CCZ型エンジン簡易性能曲線図
CCZ型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
1700回転時の馬力 68PS
5000回転時の馬力 200PS
5100回転時の馬力 200PS
6000回転時の馬力 200PS
各回転域でのトルク
1700回転時のトルク 28.6kgm
5000回転時のトルク 28.6kgm
5100回転時のトルク 28.1kgm
6000回転時のトルク 23.9kgm
CCZ型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているCCZ型1984cc、直列4気筒のターボエンジンは5100-6000回転時に最高出力200馬力を、1700-5000回転時に最大トルク28.6kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、アイドリングとそれほど変わらないような回転数から最大トルクが発生するこのエンジンは、坂道発進も平気の平左、MT車でもエンスト知らず、扱いやすさにかけては右に出るものがありません。ディーゼル車やダウンサイジングターボに多くあります。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する1700rpmから最高出力が発生する6000rpmまで」の4300rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は71.7%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
2000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
2000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ7.600kg/PS(1520kg/200PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ7.600kg/PS
車体+1人7.875kg/PS
車体+5人8.975kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg7.900kg/PS
車体+70kg7.950kg/PS
車体+80kg8.000kg/PS
車体+90kg8.050kg/PS
車体+100kg8.100kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは7.875kg/PS(1575kg/200PS)となり、数値としては0.275kg、比率にすると3.6%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは8.975kg/PS(1795kg/200PS)となり、数値としては1.375kg、比率にすると18.1%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。


1KCCZ ゴルフ ヴァリアントのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2011/03

-
ゴルフ ヴァリアント
7.875kg/PS
1575kg/200PS|2.0L-TB
[車体のみPWR:7.600]
2017/09

車種詳細
シビック
7.720kg/PS
1405kg/182PS|1.5L-TB
車体のみPWR:7.418
2014/10

車種詳細
ノート
8.107kg/PS
1135kg/140PS|1.6L-NA
車体のみPWR:7.714
2009/07

車種詳細
MPV
7.653kg/PS
1875kg/245PS|2.3L-TB
車体のみPWR:7.429
2015/05

車種詳細
ロードスター
7.977kg/PS
1045kg/131PS|1.5L-NA
車体のみPWR:7.557
2006/12

車種詳細
ブーン X4
7.782kg/PS
1035kg/133PS|1.0L-TB
車体のみPWR:7.368

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ7.875kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

7.639kg/PSから8.111kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、ホンダの5人乗りハッチバック「FK7型 シビック」、日産の5人乗りハッチバック「E12改型 ノート」、マツダの8人乗りミニバン「LY3P型 MPV」、マツダの2人乗りオープンカー「ND5RC型 ロードスター」、ダイハツの5人乗りハッチバック「M312S型 ブーン X4」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

1KCCZ型 ゴルフ ヴァリアント [2.0TSI Sport-line]とパワーウェイトレシオが近い車種|7.875kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は131.6PS/tとなっています。


ゴルフ ヴァリアントがバイクと競争するなら…?


車種詳細
スカイウェイブ400|385cc
7.844kg/PS
251kg/32.0PS/3.30kgm
[車体のみPWR:6.125]
1速ギヤ速度:56.8km/h
最小TWR:1.119
2011/03

-
ゴルフ ヴァリアント|1984cc
7.875kg/PS
1575kg/200PS/28.6kgm
[車体のみPWR:7.600]
1速ギヤ速度:51.1km/h
最小TWR:1.200

車種詳細
VRXロードスター|398cc
7.879kg/PS
260kg/33.0PS/3.50kgm
[車体のみPWR:6.212]
1速ギヤ速度:54.6km/h
最小TWR:1.131

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではゴルフ ヴァリアントとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

CK42A スカイウェイブ400と競争してみる

まずゴルフ ヴァリアントより少しPWRが低いバイクとして、スズキのスカイウェイブ400が挙げられます。PWRの7.844kg/PSは車両重量196kgにライダーの体重55kgを加えた251kgを、最高出力32.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はスカイウェイブ400に5.7km/h劣り、1速TWRは0.081kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

NC33 VRXロードスターと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、ホンダのVRXロードスターが挙げられます。PWRの7.879kg/PSは車両重量205kg+55kgの260kgを、最高出力33.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は3.5km/h劣り、1速TWRは0.069kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.702
平均ピストンスピード 18.56m/s
トルクウェイトレシオ 53.15kg/kgm
1馬力あたりのお値段 19150円
排気量1Lあたり馬力 100.81PS/L
排気量1Lあたりトルク 14.42kgm/L
1気筒あたりの馬力 50.0PS
1気筒あたりのトルク 7.2kgm
パワーバンド比率 71.7%
燃費×馬力 2074.0pt
各種ランキング
ステーションワゴンのPWR
1.8~2.0Lターボ車のPWR

トルクウェイトレシオは53.15kg/kgm(1520kg/28.6kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が3830000円、最高出力が200馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は19150円、逆に1万円あたりでは0.52馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は133916円、1万円あたりでは0.07kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
2000cc以下の車編
ステーションワゴン編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は100.81PS/L、トルクは14.42kgm/L、1気筒あたりの馬力は50.0馬力、トルクは7.2kgmとなり、このエンジンが200馬力を6000回転で発生させているときの平均ピストンスピードは18.56m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が92.8mmであるCCZ型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は6470回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.702になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、どちらかというと小回りを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が10.37km/L、最高出力が200PSであるこの車の獲得ポイントは2074.0ptになります。
戯れに車両重量1520kgを100kg単位にした15.2で割ってみたところ、その数値は136.45ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)



ゴルフ ヴァリアントでの車中泊

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.59m
期待される荷室の幅 1.39m
対角線の長さ 2.11m
期待される荷室の面積 2.21m²

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

縦方向の長さが1.59m(対角線では2.11m)となれば、一般的な身長ならそれなりの車中泊を楽しむことができそうです。

車の中で足を伸ばして優雅に寝られる悦びを味わうために最低限必要な長さを備えた、車中泊のスタンダードと呼ぶに相応しい性能を有しています。

一見すると車中泊が可能そうに見えるハッチバックやワゴン、SUVであってもリアシートが前に倒れなかったり、倒れても中途半端であったり、凝った足回りのせいで室内に巨大な出っ張りがあったりで、なかなか思うようにはいきませんが、大抵のケースでは知恵と工夫で何とかなるはずです。
車中泊にあると嬉しいアイテム


ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合5100-6000rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした6500回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 6500rpm|タイヤサイズ 225/45R17|タイヤ直径 63.4cm|円周長 199.2cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
6500rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 3.461 14.04 -
-
55km/h 11750rpm 1267.1kgm
2速 2.150 8.72 0.621 1-2/
4040rpm
89km/h 7300rpm 787.1kgm
3速 1.464 5.94 0.681 2-3/
4430rpm
131km/h 4970rpm 536.0kgm
4速 1.078 4.37 0.736 3-4/
4780rpm
178km/h 3660rpm 394.7kgm
5速 0.845 3.43 0.784 4-5/
5100rpm
227km/h 2870rpm 309.4kgm
6速 0.712 2.89 0.843 5-6/
5480rpm
269km/h 2420rpm 260.7kgm
Final 4.058 レシオカバレッジ(変速比幅)4.861

ギヤの繋がりイメージ
1KCCZ型ゴルフ ヴァリアント6AT車のギヤ比イメージ
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数1700-5000rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.058)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(28.6kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.058)÷タイヤの有効半径(0.317m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は6速ギヤの269km(6000rpmでは248.2km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

おまけ:6000rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

6000rpmでの速度と
シフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ51km/h-
2速ギヤ82km/h3730rpm
3速ギヤ121km/h4090rpm
4速ギヤ164km/h4420rpm
5速ギヤ209km/h4700rpm
6速ギヤ248km/h5060rpm

1KCCZ型ゴルフ ヴァリアントに搭載されたCCZ型1984ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する6000rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

まず1速ギヤで6000rpmまで引っ張ると51km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は6000rpmから3730rpmまで落ち、そこから6000rpmまで加速を続けると速度は82km/h(+31km/h)になります。

3速ギヤでは4090rpmまで落ちて6000rpmで121km/h(+39km/h)に、4速ギヤでは4420rpmまで落ちて6000rpmで164km/h(+43km/h)になります。

続いて5速ギヤでは4700rpmまで落ちて6000rpmで209km/h(+45km/h)に、6速ギヤでは5060rpmまで落ちて6000rpmで248km/h(+39km/h)という具合に加速していくイメージです。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが1700-5000回転で最大トルク28.6kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば53.15kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(7.600kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと1267.1kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1520kg)を1速ギヤの最大駆動力(1267.1kgm)で割ってみると1.200kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する6000回転でのトルク(23.9kgm)からTWRを算出すると1.44kg/kgmとなり、1700-6000回転の回転域では1.200-1.44kg/kgmの間で推移することがわかります。


ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 4700 7050 9400 11750 14100 16450 21150
2速 2920 4380 5840 7300 8760 10220 13140
3速 1990 2980 3980 4970 5960 6960 8950
4速 1460 2200 2930 3660 4390 5120 6590
5速 1150 1720 2300 2870 3440 4020 5160
6速 970 1450 1930 2420 2900 3380 4350
※赤い数字は暫定レブリミット(6500rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.712)を選択して時速100kmにて走行すると2420回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1450回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1690回転、一般的な高速道路の80km/hでは1930回転、100km/hでは2420回転、制限速度が120km/hになると2900回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは4350回転まで回ります。

一般的な自動車であれば時速100kmでの巡航回転数は2500回転付近に落ち着くようですが、その中でも若干低めの回転数となっています。標準的なギヤ比の範囲内ながらも加速よりも静粛性や燃費に重きを置いた設定なので、急な坂道や長く続く坂道では積極的にギヤを1段下げる操作が必要になるかもしれません。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 9 17 26 34 43 51 60 68
2速 14 27 41 55 68 82 96 110
3速 20 40 60 80 101 121 141 161
4速 27 55 82 109 137 164 191 219
5速 35 70 105 139 174 209 244 279
6速 41 83 124 165 207 248 290 331

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(6500回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。


純正装着タイヤの225/45R17と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 225/45R17 | 直径 634mm

-20mm
幅205mm
-10mm
幅215mm
変更なし
幅225mm
+10mm
幅235mm
+20mm
幅245mm
-5%
40
扁平
205/40R17
37.6km/h
直径596mm
径差-38mm
215/40R17
38.1km/h
直径604mm
径差-30mm
225/40R17
38.6km/h
直径612mm
径差-22mm
235/40R17
39.1km/h
直径620mm
径差-14mm
245/40R17
39.6km/h
直径628mm
径差-6mm
0%
45
扁平
205/45R17
38.9km/h
直径617mm
径差-17mm
215/45R17
39.5km/h
直径626mm
径差-8mm
225/45R17
40.0km/h
634mm
0mm
235/45R17
40.6km/h
直径644mm
径差+10mm
245/45R17
41.2km/h
直径653mm
径差+19mm
+5%
50
扁平
205/50R17
40.2km/h
直径637mm
径差+3mm
215/50R17
40.8km/h
直径647mm
径差+13mm
225/50R17
41.5km/h
直径657mm
径差+23mm
235/50R17
42.1km/h
直径667mm
径差+33mm
245/50R17
42.7km/h
直径677mm
径差+43mm
+10%
55
扁平
205/55R17
41.5km/h
直径658mm
径差+24mm
215/55R17
42.2km/h
直径669mm
径差+35mm
225/55R17
42.9km/h
直径680mm
径差+46mm
235/55R17
43.6km/h
直径691mm
径差+57mm
245/55R17
44.3km/h
直径702mm
径差+68mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、205/45R17 、215/40R17、215/45R17 、225/40R17 、235/40R17 、245/40R17あたりのタイヤがおすすめです。

225/45R17のタイヤ幅を205mmから255mmまで、扁平率を30%から60%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、225/45R17の適応サイズと性能の変化 [1KCCZ型ゴルフ ヴァリアント編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
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1KCCZ型ゴルフ ヴァリアント[2.0Lターボ FF/6AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト7.600kg/ps55.93
1速ギヤ加速性能1.200kg/kgm58.02
1L換算馬力100.81ps/L49.26
1L換算トルク14.42kgm/L45.41
WB/TR比1.70257.32
ワイド&ロー指数0.84653.38
前面の面積2.695m²48.01
最低地上高-43.72
スポーツ性能部門の得点411.05

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
10-15燃費12.2km/L48.18
年間維持費339200円48.91
100kmh回転数2420rpm50.92
航続距離671.0km47.50
車の大きさ12.250m³53.23
室内の広さ(仮) 2.221m³38.64
最小回転半径5.0m53.75
馬力単価19150円53.08
ユーティリティ部門の得点394.21

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した 1KCCZ型ゴルフ ヴァリアント[2.0Lターボ FF/6AT] の総合得点は 805.26 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介した1KCCZ型ゴルフ ヴァリアント(FF/6AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのワゴン」、「2000ccのワゴン」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

ゴルフ ヴァリアントの歴代モデル

8代目 CDDLA型 ゴルフ
CDDLA ゴルフは2021/06に登場した8代目モデル。参考車両の「eTSI Active Basic」は全長4295mm、全幅1790mm、全高1475mmの車体に、110PS/20.4kgmを発生するDLA型999ccエンジンを搭載した5人乗りハッチバック。

7代目 AUCUK型 ゴルフVII
AUCUK ゴルフVIIは2013/06に登場した7代目モデル。参考車両の「GTE」は全長4265mm、全幅1800mm、全高1480mmの車体に、150PS/25.5kgmを発生するCUK型1394ccエンジンを搭載した5人乗りハッチバック。

6代目 1KCBZ型 ゴルフ ヴァリアント
1KCBZ ゴルフ ヴァリアントは2007/09に登場した6代目モデル。参考車両の「TSI Trend-line BlueMotion-Tech」は全長4545mm、全幅1785mm、全高1530mmの車体に、105PS/17.8kgmを発生するCBZ型1197ccエンジンを搭載した5人乗りワゴン。

5代目 1KBLX型 ゴルフ プラス
1KBLX ゴルフ プラスは2005/11に登場した5代目モデル。参考車両の「GLi」は全長4205mm、全幅1760mm、全高1605mmの車体に、150PS/20.4kgmを発生するBVY型1984ccエンジンを搭載した5人乗りミニバン。

4代目 1JAUM型 ゴルフ ワゴン
1JAUM ゴルフ ワゴンは2000/02に登場した4代目モデル。参考車両の「GT」は全長4400mm、全幅1735mm、全高1480mmの車体に、150PS/21.4kgmを発生するAUM型1780ccエンジンを搭載した5人乗りワゴン。

3代目 1HADZ型 ゴルフ ワゴン
1HADZ ゴルフ ワゴンは1995/06に登場した3代目モデル。参考車両の「1.8-Sport」は全長4340mm、全幅1695mm、全高1485mmの車体に、91PS/14.5kgmを発生するADZ型1780ccエンジンを搭載した5人乗りワゴン。

2代目 152HK型 ゴルフ カブリオ
152HK ゴルフ カブリオは1990/10に登場した2代目モデル。参考車両の「BaseGrade」は全長3895mm、全幅1630mm、全高1410mmの車体に、105PS/15.1kgmを発生する2H型1780ccエンジンを搭載した4人乗りオープンカー。