LA350A ピクシス エポックの性能と維持費 FF/CVT 111万円 2020年式

このページでは、トヨタ自動車の5ドア・4人乗り軽ハッチバック、2代目の5BA-LA350A型ピクシス エポック X SA-III【2020/12モデル・49PS/5.8kgm・FF/CVT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

LA350A ピクシス エポック
販売期間:2017/05 -

画像はトヨタ自動車より引用
http://toyota.jp/
投稿:2022/05/09|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長3395mm×全幅1475mm×全高1500mm、排気量は658ccであることから、大雑把に分類すると軽自動車クラス(軽四輪、軽自動車税を適用)に属した車です。走行性能や衝突安全性は普通車に敵わないものの、その圧倒的な経済性は他の追随を許さない大人気カテゴリです。
参考:軽自動車の人気車種

駆動方式にはエンジンを車体の前方に搭載し、前輪のみを駆動する、フロントエンジン・フロントドライブ方式(FF・FWD・前輪駆動とも)を採用しています。この方式はエンジンと駆動系(ミッション、デフ等)の収納がエンジンルーム内で完結するので、軽量コンパクトかつ低コスト化が実現でき、室内を広く作りやすい(エンジンが横置きの場合)ほか、後輪駆動車に比べて直進安定性に優れることが主な特長です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が3395mmであるこの車の場合は「ミニ」(Mini:3500mm以下・Aセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


LA350A型 ピクシス エポック [658cc/49PS FF/CVT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

2代目ピクシス エポックの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2020/12
LA350A型
[B]
0.66L-NA | FF/CVT
| 86.0万円
49PS
5.8kgm
25.0km/L
2020/12
LA360A型
[B]
0.66L-NA | 4WD/CVT
| 99.2万円
49PS
5.8kgm
23.2km/L
2017/05
LA350A型
[X SA-III]
0.66L-NA | FF/CVT
| 108.0万円
49PS
5.8kgm
34.2km/L
2代目ピクシス エポックの車両型式・グレード一覧【全6車種】
ピクシス エポックの旧型モデル
初代 LA310A型ピクシス エポック
LA310A型ピクシス エポックは2012/05に登場した初代モデル。参考車両の「Lf」は全長3395mm、全幅1475mm、全高1500mmの車体に、52PS/6.1kgmを発生するKF型658ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー TOYOTA
車名&
グレード
ピクシス エポック
X SA-III
その他 5BA-LA350A-GBGF | G SA-III
お値段 1102200円
車両型式 5BA-LA350A
駆動方式
変速機
FF・前輪駆動(FWD,2WD)
(無段変速機)
ドア/定員 5ドア/4名乗車
車体寸法 長3395×幅1475×高1500mm
室内寸法 長2025×幅1345×高1240mm
軸距&
輪距
2455mm
前1305mm/後1295mm
最小半径 4.4m
最低高 155mm
タイヤ 前輪:155/65R14
後輪:155/65R14
ブレーキ 前:ディスク
後:ドラム
車両重量 670kg
エンジン諸元
原動機型式 KF
気筒配列 直列3気筒
排気量658cc
圧縮比12.2
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 49PS[36kW]/6800rpm
最大トルク 5.8kgm[57Nm]/5200rpm
使用燃料 レギュラーガソリン
WLTC燃費 25.0km/L(58.8mpg)
JC08燃費 34.2km/L(80.4mpg)
100km燃費 4.0L/100km
KF型NAエンジン諸元と性能
直列3気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に3個配置する方式。小排気量のスタンダード。
直列3気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される軽自動車税10800円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税3300円/年と自賠責保険料8770円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額4000円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、ピクシス エポックの新車を126.7万円(諸費用として16.5万円を加算)にて購入し、頭金なしで3年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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新車で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 軽自動車 13年未満 10800円
自動車重量税(1年分) 軽自動車 13年未満 3300円
自賠責保険料(1年分) 軽自動車 8770円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
10000km÷25.0km/L×170円/L
7000km÷25.0km/L×170円/L
5000km÷25.0km/L×170円/L
3000km÷25.0km/L×170円/L
68000円
(47600円)
(34000円)
(20400円)
オイル交換(5000km毎) 1回3000円×2回 6000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本8000円×4本÷5年 6400円
任意保険料(月額4000円) 月額4000円×12ヶ月 48000円
ローン完済後の年間維持費 151300円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額35200円×12ヶ月 422400円
ローン返済中の年間維持費 573700円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 27200円
名目 金額
自動車税(1年分) 10800円
自動車重量税(1年分) 3300円
自賠責保険料(1年分) 8770円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
68000円
(47600円)
(34000円)
(20400円)
オイル交換(5000km毎) 6000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 6400円
任意保険料(月額4000円) 48000円
ローン完済後の年間維持費 151300円
名目 金額
車のローン額(1年分) 422400円
ローン返済中の年間維持費 573700円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
27200円
  • 初度登録から4年経過車の場合、「軽自動車で13年未満」クラスの自動車税は10800円、「軽自動車で13年未満」クラスの自動車重量税は3300円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに3000円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本8000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額4000円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした27200円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

ピクシス エポック【X SA-III】の場合、維持費の月額は12700円(ローン完済前は47900円)になり、これは今にも壊れそうな格安車、あるいは維持費の安さに全てを懸けたスペシャルマシンから少しステップアップしたクラスになります。

「廉価車にしか乗れなかった自分が、ついにこれだけの維持費が掛かる車を所有できるようになったのだ、新しい自分になれたのだ。あの頃のアタシ、サヨナラ…」とかいう謎のカタルシスに浸りつつ、はるか高みで微笑む理想の自分に近付けるよう自分磨きに邁進しましょう。車としての維持費は安いほうで使い勝手も申し分のない、バランスの取れたクラスです。


燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、レギュラーガソリン1リットルあたり170円を基準として、-50円となる120円から、+50円となる220円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費25.0km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
120円/L
48000円
[-20000円]
-25円
145円/L
58000円
[-10000円]
-10円
160円/L
64000円
[-4000円]
170円/L68000円
[0円]
+10円
180円/L
72000円
[+4000円]
+25円
195円/L
78000円
[+10000円]
+50円
220円/L
88000円
[+20000円]

燃費25.0km/LのLA350A型 ピクシス エポックで10000km走行するのに必要な燃料は400L、1リットルあたり170円としたときの燃料代は68000円になります。

参考までに、ピクシス エポックの燃料タンクは28リットルですので、400Lの給油回数は15回、1回あたりの燃料代は約4540円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては4000円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると10000円、50円も違ってくると20000円にもなります。

これをLA350A型 ピクシス エポックの年間維持費に当てはめてみますと、レギュラーガソリン1リットルあたり170円の場合を151300円としたとき、120円/Lに値下がりすれば131300円(86.8%)に、220円/Lに値上がりすれば171300円(113.2%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(10800円)なり重量税(3300円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

税金の安さは折り紙付き!
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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 10800円 12%
自動車重量税 1年分 3300円 4%
自賠責保険料 1年分 8770円 10%
燃料代 3000km分 20400円 23%
オイル交換 年1回 3000円 3%
タイヤ交換 6年毎 4270円 5%
任意保険料 80% 38400円 43%
合計
[1万kmとの差額]
89000円
-62300円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 10800円 10%
自動車重量税 1年分 3300円 3%
自賠責保険料 1年分 8770円 8%
燃料代 5000km分 34000円 32%
オイル交換 年1回 3000円 3%
タイヤ交換 6年毎 4270円 4%
任意保険料 85% 40800円 40%
合計
[1万kmとの差額]
105000円
-46300円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 10800円 9%
自動車重量税 1年分 3300円 3%
自賠責保険料 1年分 8770円 7%
燃料代 7000km分 47600円 39%
オイル交換 年1回 4200円 3%
タイヤ交換 6年毎 4270円 3%
任意保険料 90% 43200円 36%
合計
[1万kmとの差額]
122200円
-29100円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料48000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて62300円安い89000円に、5000km走行では46300円安い105000円に、7000km走行では29100円安い122200円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 10800円 5%
自動車重量税 1年分 3300円 2%
自賠責保険料 1年分 8770円 4%
燃料代 15000km分 102000円 51%
オイル交換 年3回 18000円 9%
タイヤ交換 2.7年毎 9600円 5%
任意保険料 100% 48000円 24%
合計
[1万kmとの差額]
200500円
+49200円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 10800円 4%
自動車重量税 1年分 3300円 1%
自賠責保険料 1年分 8770円 4%
燃料代 20000km分 136000円 56%
オイル交換 年4回 24000円 10%
タイヤ交換 2年毎 12800円 5%
任意保険料 100% 48000円 20%
合計
[1万kmとの差額]
243700円
+92400円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。


【WLTC特典】市街地・郊外・高速道路の走行比率を変えるとどうなるの?

ひとくちにWLTCモード燃費と言いましても、信号や渋滞があるノロノロ道路の走行を想定した市街地モード(20.9km/L)、信号や渋滞が少ないスイスイ道路の走行を想定した郊外モード(27.3km/L)、高速道路の走行を想定した高速道路モード(26.6km/L)という3つの走行パターンを内包してありまして、これらを「平均的な使用時間配分」なるもので構成したのがWLTCモード燃費(25.0km/L)ということになります。

ここでは年間走行距離を10000kmとして市街地、郊外、高速道路の走行比率を変えてみたとき、WLTCモード燃費でのガソリン代68000円からどのように変化するかを見ていきたいと思います。

  • 1リットル170円として計算。
  • []内は低燃費タイヤ装着(エコタイヤ)で燃費が3%向上すると仮定した場合のガソリン代。
    純正で既に低燃費タイヤを装着している車種の場合、残念ながら、あんまり…です。
参考:燃費が3%向上すると…?
市街地20.9km/L → 21.5km/L
郊外27.3km/L → 28.1km/L
高速道路26.6km/L → 27.4km/L

●例1:都市部にお住まい

まず最初に、市街地の住まいを想定して、走行の大半を市街地(90%)、たまに郊外へお買い物(5%)、稀に高速道路に乗ってどこか遠くへ…(5%)という場合で見てみます。

市街地90%・郊外5%・高速5%
市街地9000km73200円
[71160円]
郊外500km3110円
[3030円]
高速道路500km3200円
[3090円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
79510円
+11510円
21.4km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
77280円
-2230円
22.0km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を9000kmとするとき、市街地モード燃費が20.9km/Lではガソリン430.6Lを消費して、ガソリン代は73200円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を500kmとするとき、郊外モード燃費が27.3km/Lではガソリン18.3Lを消費して、ガソリン代は3110円になります。
  • 高速道路走行のガソリン代
    高速道路の走行を500kmとするとき、高速道路モード燃費が26.6km/Lではガソリン18.8Lを消費して、ガソリン代は3200円になります。

このパターンでは使用した燃料量が467.7L、かかったガソリン代が79510円となり、平均燃費は21.4km/L(-3.6km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は+11510円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着で燃費が3%アップするとして、同じ条件で走行するとガソリン代は77280円となり、2230円安くなります。車検2回ごとにタイヤ交換するとき、寿命までの5年間で11150円の経費削減になる計算です。純正タイヤとエコタイヤの差額がこれ以上ならお得、以下なら…?

●例2:市街地と郊外を行き来

次に、とにかく市街地と郊外を行ったり来たりする条件を想定して、市街地の走行を50%、郊外の走行を50%、高速道路は走行しない場合を見てみます。

市街地50%・郊外50%・高速0%
市街地5000km40660円
[39540円]
郊外5000km31140円
[30240円]
高速道路0km0円
[0円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
71800円
+3800円
23.7km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
69780円
-2020円
24.4km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を5000kmとするとき、市街地モード燃費が20.9km/Lでは239.2Lを消費して、ガソリン代は40660円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を5000kmとするとき、郊外モード燃費が27.3km/Lでは183.2Lを消費して、ガソリン代は31140円になります。

このパターンでは使用した燃料量が422.4L、かかったガソリン代が71800円となり、平均燃費は23.7km/L(-1.3km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は+3800円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着ではガソリン代が69780円となり、1年間で2020円、5年間で10100円の経費削減になる計算です。

●例3:市街地・郊外・高速道路をMix

続いて、都市部に住んでいて郊外の職場へ通勤、あるいは郊外に住んでいて都市部の職場へ通勤、高速利用もバッチリ!という感じでシミュレーションしてみます。

市街地33.3%・郊外33.4%・高速33.3%
市街地3330km27080円
[26330円]
郊外3340km20790円
[20210円]
高速道路3330km21280円
[20660円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
69150円
+1150円
24.6km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
67200円
-1950円
25.3km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を3330kmとするとき、市街地モード燃費が20.9km/Lでは159.3Lを消費して、ガソリン代は27080円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を3340kmとするとき、郊外モード燃費が27.3km/Lでは122.3Lを消費して、ガソリン代は20790円になります。
  • 高速道路走行のガソリン代
    高速道路の走行を3330kmとするとき、高速道路モード燃費が26.6km/Lでは125.2Lを消費して、ガソリン代は21280円になります。

このパターンでは使用した燃料量が406.8L、かかったガソリン代が69150円となり、平均燃費は24.6km/L(-0.4km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は+1150円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着ではガソリン代が67200円となり、1年間で1950円、5年間で9750円の経費削減になる計算です。

●例4:農村部にお住まい

最後に、びっくりするほど田舎な住まいを想定して、市街地の走行を5%、郊外の走行を90%、高速道路の走行を5%とした場合を見てみます。

市街地5%・郊外90%・高速5%
市街地500km4060円
[3960円]
郊外9000km56050円
[54450円]
高速道路500km3200円
[3090円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
63310円
-4690円
26.9km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
61500円
-1810円
27.6km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を500kmとするとき、市街地モード燃費が20.9km/Lでは23.9Lを消費して、ガソリン代は4060円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を9000kmとするとき、郊外モード燃費が27.3km/Lでは329.7Lを消費して、ガソリン代は56050円になります。
  • 高速道路走行のガソリン代
    高速道路の走行を500kmとするとき、高速道路モード燃費が26.6km/Lでは18.8Lを消費して、ガソリン代は3200円になります。

このパターンでは使用した燃料量が372.4L、かかったガソリン代が63310円となり、平均燃費は26.9km/L(+1.9km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は-4690円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着ではガソリン代が61500円となり、1年間で1810円、5年間で9050円の経費削減になる計算です。

以上、極端な条件でのシミュレーションではありますが、走行シチュエーションによって平均燃費は変わり(21.4km/L・23.7km/L・24.6km/L・26.9km/L)、ガソリン代のほうもなかなかな違い(79510円・71800円・69150円・63310円)が出てくることがわかります。


市街地・郊外・高速道路の満タン航続距離

各モード燃費と航続距離
WLTCモード燃費
25.0km/L
700.0km
市街地燃費
20.9km/L
585.2km
[-114.8km]
郊外燃費
27.3km/L
764.4km
[+64.4km]
高速道路燃費
26.6km/L
744.8km
[+44.8km]

WLTCモード燃費には市街地モード・郊外モード・高速道路モードという3つの走行パターンが内包されておりますので、参考までにそれぞれのモード燃費で燃料タンクが空になるまで走行した場合の満タン航続距離を計算してみます。

燃料タンクの容量を28Lとしたとき、市街地モード燃費20.9km/Lでの航続距離は585.2km(-114.8km)、郊外モード燃費27.3km/Lでの航続距離は764.4km(+64.4km)、高速道路モード燃費26.6km/Lでの航続距離は744.8km(+44.8km)となります。

ある特定のシチュエーションのみを、燃料タンクが空になるまで走行することはなかなかありませんが、「その気になればこのくらいの距離を走れちゃうんだぜ!」という参考データだけは持っておくと、次回の給油回数削減チャレンジでギリギリのラインを狙っていくのに役立つ、かもしれません。


ピクシス エポックの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
WLTCモード燃費 25.0km/L
燃料タンク容量 28L
航続距離(カタログ燃費) 700.0km
航続距離(80%燃費) 560.0km
満タンプライス 4760円
1km走行コスト 6.80円
1万円でどこまで行ける? 1470.6km
車両価格/航続距離 1575円/km

WLTCモード燃費が25.0km/L、燃料タンク容量28リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は700.0kmになります。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(22.5km/L)とすると630.0km、80%(20.0km/L)だと560.0km、70%(17.5km/L)では490.0kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、レギュラーガソリンを1リットルあたり170円で28リットルの給油をすると4760円、上で計算した航続距離を踏まえると700.0km(80%燃費時560.0km)を走行するのに4760円かかる計算です。

燃費を25.0km/Lとしたときの1km走行コストは6.80円、10万km走行したときの燃料代は68.0万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら6.8万円/年、7年10万kmなら9.7万円/年、5年10万kmなら13.6万円/年、3年10万kmなら22.7万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば1470.6km(往復なら片道735.3km)、カタログ値の80%なら1176.5km(片道588.2km)離れたところまで行くことができます。

ちなみに、1回の給油で700.0kmの距離を移動できるLA350A型 ピクシス エポック [X SA-III]という乗り物を、110.2万円で手に入れたと考えたとき、この車が1km走行するにあたっては「1575円の値打ちがある!」と言える、かもしれません。


カタログデータから見えてくる要素

KF型エンジン簡易性能曲線図
KF型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
5200回転時の馬力 42PS
6800回転時の馬力 49PS
各回転域でのトルク
5200回転時のトルク 5.8kgm
6800回転時のトルク 5.2kgm
KF型NAエンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているKF型658cc、直列3気筒の自然吸気エンジンは6800回転時に最高出力49馬力を、5200回転時に最大トルク5.8kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクと最高出力の発生回転数が程よく近いこのエンジンは、高めの回転数が得意なタイプのエンジンです。日常での使い勝手をある程度は確保しつつ、高回転のパワー感もしっかり伴う雰囲気の良さが自慢です。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する5200rpmから最高出力が発生する6800rpmまで」の1600rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は23.5%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
軽自動車クラス編
トヨタの軽自動車編
最大トルク ランキング リスト
軽自動車クラス編
トヨタの軽自動車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ13.673kg/PS(670kg/49PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ13.673kg/PS
車体+1人14.796kg/PS
車体+4人18.163kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg14.898kg/PS
車体+70kg15.102kg/PS
車体+80kg15.306kg/PS
車体+90kg15.510kg/PS
車体+100kg15.714kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは14.796kg/PS(725kg/49PS)となり、数値としては1.123kg、比率にすると8.2%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの4人が搭乗した場合、車両重量に220kgがプラスされてパワーウェイトレシオは18.163kg/PS(890kg/49PS)となり、数値としては4.490kg、比率にすると32.8%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。


LA350A ピクシス エポックのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2020/12

-
ピクシス エポック
14.796kg/PS
725kg/49PS|0.7L-NA
[車体のみPWR:13.673]
2011/12

車種詳細
アクア
14.932kg/PS
1105kg/74PS|1.5L-NA
車体のみPWR:14.189
2009/08

車種詳細
ヴィッツ
14.718kg/PS
1045kg/71PS|1.0L-NA
車体のみPWR:13.944
2005/02

車種詳細
ツイン
14.886kg/PS
655kg/44PS|0.7L-NA
車体のみPWR:13.636
2013/06

車種詳細
デイズ ハイウェイスター
14.922kg/PS
955kg/64PS|0.7L-TB
車体のみPWR:14.062
2011/01

車種詳細
CT
14.697kg/PS
1455kg/99PS|1.8L-NA
車体のみPWR:14.141

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ14.796kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

14.648kg/PSから14.944kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、トヨタの5人乗りハッチバック「NHP10型 アクア」、トヨタの5人乗りハッチバック「KSP90型 ヴィッツ」、スズキの2人乗り軽ハッチバック「EC22S型 ツイン」、日産の4人乗り軽ミニバン「B21W型 デイズ ハイウェイスター」、レクサスの5人乗りハッチバック「ZWA10型 CT」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

LA350A型 ピクシス エポック [X SA-III]とパワーウェイトレシオが近い車種|14.796kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は73.1PS/tとなっています。


ピクシス エポックがバイクと競争するなら…?


車種詳細
XLR125R|124cc
14.750kg/PS
177kg/12.0PS/1.00kgm
[車体のみPWR:10.167]
1速ギヤ速度:33.5km/h
最小TWR:1.204
2020/12

-
ピクシス エポック|658cc
14.796kg/PS
725kg/49PS/5.8kgm
[車体のみPWR:13.673]
1速ギヤ速度:50.2km/h
最小TWR:2.264

車種詳細
グランドアクシス100|101cc
14.800kg/PS
148kg/10.0PS/1.10kgm
[車体のみPWR:9.300]
1速ギヤ速度:29.4km/h
最小TWR:0.943

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではピクシス エポックとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

JD16 XLR125Rと競争してみる

まずピクシス エポックより少しPWRが低いバイクとして、ホンダのXLR125Rが挙げられます。PWRの14.750kg/PSは車両重量122kgにライダーの体重55kgを加えた177kgを、最高出力12.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はXLR125Rに16.7km/h勝り、1速TWRは1.060kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

SB01J グランドアクシス100と競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、ヤマハのグランドアクシス100が挙げられます。PWRの14.800kg/PSは車両重量93kg+55kgの148kgを、最高出力10.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は20.8km/h勝り、1速TWRは1.321kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.888
平均ピストンスピード 15.96m/s
トルクウェイトレシオ 115.52kg/kgm
1馬力あたりのお値段 22494円
排気量1Lあたり馬力 74.50PS/L
排気量1Lあたりトルク 8.81kgm/L
1気筒あたりの馬力 16.3PS
1気筒あたりのトルク 1.9kgm
パワーバンド比率 23.5%
燃費×馬力 1225.0pt
各種ランキング
ミニバン・1BOXのPWR
軽自動車のPWR(ターボ)

トルクウェイトレシオは115.52kg/kgm(670kg/5.8kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が1102200円、最高出力が49馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は22494円、逆に1万円あたりでは0.44馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は190034円、1万円あたりでは0.05kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
トヨタ編
軽自動車編
ハッチバック編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は74.50PS/L、トルクは8.81kgm/L、1気筒あたりの馬力は16.3馬力、トルクは1.9kgmとなり、このエンジンが49馬力を6800回転で発生させているときの平均ピストンスピードは15.96m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が70.4mmであるKF型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は8520回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.888になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、どちらかというと真っ直ぐ進むことを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が25.0km/L、最高出力が49PSであるこの車の獲得ポイントは1225.0ptになります。
戯れに車両重量670kgを100kg単位にした6.7で割ってみたところ、その数値は182.84ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)


人間様の占有スペース

人間様の占有スペース
室内長×幅×高 3.38m³
1人あたりのスペース 約0.84m³
室内長/全長 59.6%
室内幅/全幅 91.2%
室内高/全高 82.7%
室内容積/車両体積 45.0%

ボディサイズと室内寸法のデータがあるので車両全体に対する人間様の占有スペースを計算してみます。ここでの比率はボンネットが長い車であったり乗車人数の少ない車であったり、バン(貨物車)のように人よりも積載容量を重視している車は小さくなります。

まず室内長、室内幅、室内高を掛けて算出される室内の容積は3.38m³です。この車の乗車定員は4人ですから、単純に室内の容積で割るとフル乗車した際には約0.84m³のスペースが割り当てられることになります。続いて室内長を全長で割って算出される室内長と全長の比率は59.6%、同じく室内幅と全幅の比率は91.2%、同じく室内高と全高の比率は82.7%となりました。また車の形状を無視して単なる立方体として見たときの車両の体積に対する室内の容積の比率は45.0%でした。

室内の広さ・長さランキング
室内長が長い車 室内幅が広い車 室内高が高い車 車内の空間が広い車
室内長が長い車
室内幅が広い車
室内高が高い車
車内の空間が広い車


ピクシス エポックでの車中泊

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.19m
期待される荷室の幅 1.25m
対角線の長さ 1.73m
期待される荷室の面積 1.49m²

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

縦方向の長さが1.19m(対角線では1.73m)しかないとなると、これはもう常識的に考えてかなり厳しい車中泊を強いられます。運転席あるいは助手席を後ろに倒して寝たほうがまだマシかもしれません。

俗に言う体育座りの体勢で横になれば寝られないこともないでしょうが、寝れども寝れども疲れは取れない上に猛烈な腰痛で目を覚ましかねず、実に爽やかな笑顔で「もう二度と車中泊なんてしないよ!」と後日談を語ることになりかねません。

軽自動車の場合、1BOXタイプ以外のものでは計算するまでもなく絶対的な長さが足りていません。前席を後に倒してフルフラット化できるとか、助手席だけでも前に倒せるなら後のスペースと連結して長さを確保できますが、そうでない場合は腰を痛める覚悟で車中泊に臨むことになります。
車中泊にあると嬉しいアイテム


ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合6800rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした7300回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 7300rpm|タイヤサイズ 155/65R14|タイヤ直径 55.7cm|円周長 175.0cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
7300rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 3.327 14.21 -
-
54km/h 13540rpm 296.0kgm
2速 0.628 2.68 0.189 1-2/
1380rpm
286km/h 2560rpm 55.9kgm
Final 4.272 レシオカバレッジ(変速比幅)5.298

ギヤの繋がりイメージ
LA350A型ピクシス エポックCVT車のギヤ比イメージ
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数5200rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.272)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(5.8kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.272)÷タイヤの有効半径(0.2785m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は2速ギヤの286km(6800rpmでは266.1km/h)となります。CVTは無段変速機というだけあって、変速比を低速側の3.327から高速側の0.628の間で自由自在に可変できる変速機ですから、実際にはちょうどいい塩梅の妥当な回転数にて妥当な最高速に落ち着くものと思われます。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが5200回転で最大トルク5.8kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば115.52kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(13.673kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと296.0kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(670kg)を1速ギヤの最大駆動力(296.0kgm)で割ってみると2.264kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する6800回転でのトルク(5.2kgm)からTWRを算出すると2.52kg/kgmとなり、5200-6800回転の回転域では2.264-2.52kg/kgmの間で推移することがわかります。


ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 5410 8120 10830 13540 16240 18950 24370
2速 1020 1530 2040 2560 3070 3580 4600
※赤い数字は暫定レブリミット(7300rpm)を上回るもの。
※CVTの場合はどのようにギヤ比を制御をしているのか想像も付かないので参考値です。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.628)を選択して時速100kmにて走行すると2560回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1530回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1790回転、一般的な高速道路の80km/hでは2040回転、100km/hでは2560回転、制限速度が120km/hになると3070回転、軽自動車の速度リミッターが働く140km/hでは3580回転になります。仮にリミッター解除で180km/hまで出たとすると4600回転まで回ります。

一般的な自動車であれば時速100kmでの巡航回転数は2500回転付近に落ち着くようですが、その中でも若干高めの回転数となっています。標準的なギヤ比の範囲内ながらも静粛性や燃費よりも加速に重きを置いた設定なので、高速道路やバイパスを走行するとき、ふと「もう1段上のギヤがあったらなあ‥」と呟くことがあるかもしれません。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 7 15 22 30 37 44 52 59
2速 39 78 117 157 196 235 274 313

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(7300回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。


純正装着タイヤの155/65R14と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 155/65R14 | 直径 557mm

-20mm
幅135mm
-10mm
幅145mm
変更なし
幅155mm
+10mm
幅165mm
+20mm
幅175mm
-5%
60
扁平
135/60R14
37.2km/h
直径518mm
径差-39mm
145/60R14
38.1km/h
直径530mm
径差-27mm
155/60R14
38.9km/h
直径542mm
径差-15mm
165/60R14
39.8km/h
直径554mm
径差-3mm
175/60R14
40.6km/h
直径566mm
径差+9mm
0%
65
扁平
135/65R14
38.2km/h
直径532mm
径差-25mm
145/65R14
39.1km/h
直径545mm
径差-12mm
155/65R14
40.0km/h
557mm
0mm
165/65R14
41.0km/h
直径571mm
径差+14mm
175/65R14
41.9km/h
直径584mm
径差+27mm
+5%
70
扁平
135/70R14
39.1km/h
直径545mm
径差-12mm
145/70R14
40.1km/h
直径559mm
径差+2mm
155/70R14
41.1km/h
直径573mm
径差+16mm
165/70R14
42.2km/h
直径587mm
径差+30mm
175/70R14
43.2km/h
直径601mm
径差+44mm
+10%
75
扁平
135/75R14
40.1km/h
直径559mm
径差+2mm
145/75R14
41.2km/h
直径574mm
径差+17mm
155/75R14
42.3km/h
直径589mm
径差+32mm
165/75R14
43.4km/h
直径604mm
径差+47mm
175/75R14
44.5km/h
直径619mm
径差+62mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、135/65R14、135/70R14 、145/60R14、145/65R14 、155/60R14 、165/60R14 あたりのタイヤがおすすめです。

155/65R14のタイヤ幅を135mmから185mmまで、扁平率を50%から80%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、155/65R14の適応サイズと性能の変化 [LA350A型ピクシス エポック編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
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LA350A型ピクシス エポック[0.66L-NA FF/CVT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト13.673kg/ps39.30
1速ギヤ加速性能2.264kg/kgm35.33
1L換算馬力74.50ps/L51.15
1L換算トルク8.81kgm/L41.95
WB/TR比1.88838.14
ワイド&ロー指数1.01740.98
前面の面積2.212m²61.58
最低地上高155mm49.76
スポーツ性能部門の得点358.19

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
WLTC燃費25.0km/L67.61
年間維持費151300円66.11
100kmh回転数2560rpm49.06
航続距離700.0km49.19
車の大きさ7.511m³34.38
室内の広さ3.377m³49.63
最小回転半径4.4m66.25
馬力単価22494円48.66
ユーティリティ部門の得点430.89

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した LA350A型ピクシス エポック[0.66L-NA FF/CVT] の総合得点は 789.08 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したLA350A型ピクシス エポック(FF/CVT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのハッチバック」、「軽自動車のハッチバック」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

ピクシス エポックの歴代モデル

2代目 LA350A型 ピクシス エポック
LA350A ピクシス エポックは2017/05に登場した2代目モデル。参考車両の「X SA-III」は全長3395mm、全幅1475mm、全高1500mmの車体に、49PS/5.8kgmを発生するKF型658ccエンジンを搭載した4人乗り軽ハッチバック。

初代 LA310A型 ピクシス エポック
LA310A ピクシス エポックは2012/05に登場した初代モデル。参考車両の「Lf」は全長3395mm、全幅1475mm、全高1500mmの車体に、52PS/6.1kgmを発生するKF型658ccエンジンを搭載した4人乗り軽ハッチバック。