LH100G ハイエースワゴンの性能と維持費 FR/5MT 171万円 1992年式

このページでは、トヨタ自動車の4ドア・9人乗り1BOX、4代目のQ-LH100G型ハイエースワゴン Custom【1992/05モデル・85PS/16.8kgm・FR/MT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

LH100G ハイエースワゴン
販売期間:1989/08 - 2004/08

画像はトヨタ自動車より引用
http://toyota.jp/
投稿:2011/11/07|更新:2019/09/26

ボディサイズが全長4615mm×全幅1690mm×全高1935mm、排気量は2446ccであることから、大雑把に分類すると2.5リットルクラス(2500cc、自動車税は2.5L以下を適用)に属した、いわゆる5ナンバークラスの車です。ディーゼル燃料を使用する車両は排気量に関係なく、車体の大きさのみで判断される点がガソリン車とは異なるポイントとなっています。

駆動方式にはエンジンを車体の前方に搭載し、後輪のみを駆動する、フロントエンジン・リヤドライブ方式(後輪駆動・FR・RWDとも)を採用しています。前輪は操舵、後輪は駆動と役割分担が異なることから優れたハンドリングを得られるとされ、運転の質を求める人々から絶大なる支持を集めます。高級車の代名詞的な駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4615mmであるこの車の場合は「ミディアム」(Medium:4300mm超-4650mm以下・Dセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


LH100G型 ハイエースワゴン [2446cc/85PS FR/5MT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

4代目ハイエースワゴンの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2004/04
KZH120G型
[Grand-Cabin G-e]
3.0L-TB | FR/4AT
| 360.6万円
130PS
33.8kgm
9.0km/L
2004/04
KZH106G型
[Super-Custom]
3.0L-TB | 4WD/4AT
| 323.8万円
130PS
33.8kgm
8.5km/L
2004/04
KZH100G型
[Super-Custom]
3.0L-TB | FR/4AT
| 292.3万円
130PS
33.8kgm
9.5km/L
H100系ハイエースワゴンまとめ【全19件】
ハイエースワゴンの新型モデル
5代目 TRH224W型ハイエースワゴン
TRH224W型ハイエースワゴンは2004/08に登場した5代目モデル。参考車両の「GrandCabin」は全長5380mm、全幅1880mm、全高2285mmの車体に、160PS/24.8kgmを発生する2TR型2693ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー TOYOTA
車名&
グレード
ハイエースワゴン
Custom
その他 H100 デラックス カスタム
お値段 1708000円
車両型式 Q-LH100G
駆動方式
変速機
FR・後輪駆動(RWD,2WD)
5速MT・5速マニュアル車
ドア/定員 4ドア/9名乗車
車体寸法 長4615×幅1690×高1935mm
室内寸法 長3155×幅1525×高1330mm
軸距&
輪距
2330mm
前1450mm/後1430mm
最小半径 4.7m
最低高 170mm
タイヤ 前輪:195/80R14
後輪:195/80R14
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ドラム
車両重量 1690kg
エンジン諸元
原動機型式 2L
気筒配列 直列4気筒
排気量2446cc
圧縮比22.2
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 85PS[62kW]/4200rpm
最大トルク 16.8kgm[165Nm]/2400rpm
使用燃料 軽油(ディーゼル燃料)
2L型エンジンの諸元と性能まとめ
直列4気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に4個配置する方式。小排気量から2.5Lあたりまでをカバー。
直列4気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税51700円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税25200円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かる軽油代月額6000円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、1992/05モデルのハイエースワゴンを32年落ちの中古で37.6万円にて購入し、頭金なしで1年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    ハイエースワゴンの1992/05モデルの場合、2024年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の20%である34.2万円に諸経費として3.4万円を足した37.6万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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1992年式を32年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 2500cc以下 11年経過 51700円
自動車重量税(1年分) 2.0トン以下 18年経過 25200円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
10000km÷7.1km/L×150円/L
7000km÷7.1km/L×150円/L
5000km÷7.1km/L×150円/L
3000km÷7.1km/L×150円/L
211270円
(147890円)
(105640円)
(63380円)
オイル交換(5000km毎) 1回5000円×2回 10000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本8000円×4本÷5年 6400円
任意保険料(月額6000円) 月額6000円×12ヶ月 72000円
ローン完済後の年間維持費 385400円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額31350円×12ヶ月 376200円
ローン返済中の年間維持費 761600円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 71100円
名目 金額
自動車税(1年分) 51700円
自動車重量税(1年分) 25200円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
211270円
(147890円)
(105640円)
(63380円)
オイル交換(5000km毎) 10000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 6400円
任意保険料(月額6000円) 72000円
ローン完済後の年間維持費 385400円
名目 金額
車のローン額(1年分) 376200円
ローン返済中の年間維持費 761600円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
71100円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「2500cc以下で11年経過」クラスの自動車税は51700円、「2.0トン以下で18年経過」クラスの自動車重量税は25200円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに5000円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本8000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額6000円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 10・15モード燃費、JC08モード燃費、WLTCモード燃費いずれもデータがないので10.0km/Lを仮の燃費として代入。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした71100円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

年間の維持費が30万円前後では曖昧だった貧民と平民の線引きがこの辺りから明確になってきます。月換算で3万円~4万円、年間では36万円~48万円クラスとなると、それなりの収入が継続的に見込めないと手を出せないクラスです。

ハイエースワゴン【Custom】の場合、維持費の月額は32200円(ローン完済前は63500円)になります。金銭的にシビアな人からは「車なんてどれもタイヤが4つあるだけなのに、なんでこんなにお金の掛かる車に乗ってるんだ…修行か…」と奇異の目で見られていることでしょう。でも良いんです。愛さえあれば。


燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、軽油(ディーゼル燃料)1リットルあたり150円を基準として、-50円となる100円から、+50円となる200円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費7.1km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
100円/L
140850円
[-70420円]
-25円
125円/L
176070円
[-35200円]
-10円
140円/L
197190円
[-14080円]
150円/L211270円
[0円]
+10円
160円/L
225360円
[+14090円]
+25円
175円/L
246490円
[+35220円]
+50円
200円/L
281700円
[+70430円]

燃費7.1km/LのLH100G型 ハイエースワゴンで10000km走行するのに必要な燃料は1408.5L、1リットルあたり150円としたときの燃料代は211270円になります。

参考までに、ハイエースワゴンの燃料タンクは70リットルですので、1408.5Lの給油回数は21回、1回あたりの燃料代は約10070円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては14090円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると35220円、50円も違ってくると70430円にもなります。

これをLH100G型 ハイエースワゴンの年間維持費に当てはめてみますと、軽油(ディーゼル燃料)1リットルあたり150円の場合を385400円としたとき、100円/Lに値下がりすれば314980円(81.7%)に、200円/Lに値上がりすれば455830円(118.3%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(51700円)なり重量税(25200円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなれば軽油代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 51700円 24%
自動車重量税 1年分 25200円 12%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 3000km分 63380円 29%
オイル交換 年1回 5000円 2%
タイヤ交換 6年毎 4270円 2%
任意保険料 80% 57600円 27%
合計
[1万kmとの差額]
216000円
-169400円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 51700円 20%
自動車重量税 1年分 25200円 10%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 5000km分 105640円 40%
オイル交換 年1回 5000円 2%
タイヤ交換 6年毎 4270円 2%
任意保険料 85% 61200円 23%
合計
[1万kmとの差額]
261900円
-123500円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 51700円 17%
自動車重量税 1年分 25200円 8%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 7000km分 147890円 48%
オイル交換 年1回 7000円 2%
タイヤ交換 6年毎 4270円 1%
任意保険料 90% 64800円 21%
合計
[1万kmとの差額]
309700円
-75700円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、軽油代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料72000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて169400円安い216000円に、5000km走行では123500円安い261900円に、7000km走行では75700円安い309700円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。軽油代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 51700円 10%
自動車重量税 1年分 25200円 5%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 15000km分 316910円 62%
オイル交換 年3回 30000円 6%
タイヤ交換 2.7年毎 9600円 2%
任意保険料 100% 72000円 13%
合計
[1万kmとの差額]
514300円
+128900円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 51700円 8%
自動車重量税 1年分 25200円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 20000km分 422540円 67%
オイル交換 年4回 40000円 6%
タイヤ交換 2年毎 12800円 2%
任意保険料 100% 72000円 12%
合計
[1万kmとの差額]
633100円
+247700円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。



ハイエースワゴンの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
暫定基準燃費 7.1km/L
燃料タンク容量 70L
航続距離(カタログ燃費) 497.0km
航続距離(80%燃費) 399.0km
満タンプライス 10500円
1km走行コスト 21.13円

10・15モード燃費、JC08モード燃費、WLTPモード燃費ともにデータがないので7.1km/Lを仮の燃費とすると、、燃料タンク容量70リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は497.0kmになります。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(6.4km/L)とすると448.0km、80%(5.7km/L)だと399.0km、70%(5.0km/L)では350.0kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、軽油(ディーゼル燃料)を1リットルあたり150円で70リットルの給油をすると10500円、上で計算した航続距離を踏まえると497.0km(80%燃費時399.0km)を走行するのに10500円かかる計算です。

燃費を7.1km/Lとしたときの1km走行コストは21.13円、10万km走行したときの燃料代は211.3万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら21.1万円/年、7年10万kmなら30.2万円/年、5年10万kmなら42.3万円/年、3年10万kmなら70.4万円/年となります。



カタログデータから見えてくる要素

2L型エンジン簡易性能曲線図
2L型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
2400回転時の馬力 56PS
4200回転時の馬力 85PS
各回転域でのトルク
2400回転時のトルク 16.8kgm
4200回転時のトルク 14.5kgm
2L型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載している2L型2446cc、直列4気筒の自然吸気エンジンは4200回転時に最高出力85馬力を、2400回転時に最大トルク16.8kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、低めの回転数から中間域にトルクのピークがあるこのエンジンは、街中での普段使いに心地よく、高回転もそれなりでバランスの取れたタイプです。多くの乗用車がこの特性に当て嵌まるのではないかと思います。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する2400rpmから最高出力が発生する4200rpmまで」の1800rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は42.9%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
2500cc以下クラス編
トヨタの小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
2500cc以下クラス編
トヨタの小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ19.882kg/PS(1690kg/85PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ19.882kg/PS
車体+1人20.529kg/PS
車体+9人25.706kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg20.588kg/PS
車体+70kg20.706kg/PS
車体+80kg20.824kg/PS
車体+90kg20.941kg/PS
車体+100kg21.059kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは20.529kg/PS(1745kg/85PS)となり、数値としては0.647kg、比率にすると3.3%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの9人が搭乗した場合、車両重量に495kgがプラスされてパワーウェイトレシオは25.706kg/PS(2185kg/85PS)となり、数値としては5.824kg、比率にすると29.3%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。


LH100G ハイエースワゴンのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
1992/05

-
ハイエースワゴン
20.529kg/PS
1745kg/85PS|2.5L-NA
[車体のみPWR:19.882]
2004/04

車種詳細
アトレーワゴン
20.500kg/PS
1025kg/50PS|0.7L-NA
車体のみPWR:19.400
2003/06

車種詳細
プレオ
20.326kg/PS
935kg/46PS|0.7L-NA
車体のみPWR:19.130
2001/08

車種詳細
ディアス クラシック
20.521kg/PS
985kg/48PS|0.7L-NA
車体のみPWR:19.375
2008/07

車種詳細
ディアス ワゴン
20.729kg/PS
995kg/48PS|0.7L-NA
車体のみPWR:19.583
2004/04

車種詳細
エブリイ ワゴン
20.510kg/PS
1005kg/49PS|0.7L-NA
車体のみPWR:19.388

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ20.529kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

20.324kg/PSから20.734kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、ダイハツの4人乗り軽1BOX「S230G型 アトレーワゴン」、スバルの4人乗り軽ミニバン「RA2型 プレオ」、スバルの4人乗り軽1BOX「TW1型 ディアス クラシック」、スバルの4人乗り軽1BOX「TW1型 ディアス ワゴン」、スズキの4人乗り軽1BOX「DA62W型 エブリイ ワゴン」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

LH100G型 ハイエースワゴン [Custom]とパワーウェイトレシオが近い車種|20.529kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は50.3PS/tとなっています。


ハイエースワゴンがバイクと競争するなら…?


車種詳細
スーパーカブ110|109cc
20.500kg/PS
164kg/8.0PS/0.87kgm
[車体のみPWR:13.625]
1速ギヤ速度:32.1km/h
最小TWR:1.423
1992/05

-
ハイエースワゴン|2446cc
20.529kg/PS
1745kg/85PS/16.8kgm
[車体のみPWR:19.882]
1速ギヤ速度:27.6km/h
最小TWR:1.755

車種詳細
エイプ100|99cc
20.580kg/PS
142kg/6.9PS/0.71kgm
[車体のみPWR:12.609]
1速ギヤ速度:24.9km/h
最小TWR:1.012

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではハイエースワゴンとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

JA42 スーパーカブ110と競争してみる

まずハイエースワゴンより少しPWRが低いバイクとして、ホンダのスーパーカブ110が挙げられます。PWRの20.500kg/PSは車両重量109kgにライダーの体重55kgを加えた164kgを、最高出力8.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はスーパーカブ110に4.5km/h劣り、1速TWRは0.332kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

HC07 エイプ100と競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、ホンダのエイプ100が挙げられます。PWRの20.580kg/PSは車両重量87kg+55kgの142kgを、最高出力6.9PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は2.7km/h勝り、1速TWRは0.743kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.618
平均ピストンスピード 12.88m/s
トルクウェイトレシオ 100.60kg/kgm
1馬力あたりのお値段 20094円
排気量1Lあたり馬力 34.75PS/L
排気量1Lあたりトルク 6.87kgm/L
1気筒あたりの馬力 21.2PS
1気筒あたりのトルク 4.2kgm
パワーバンド比率 42.9%
燃費×馬力 No data
各種ランキング
ミニバン・1BOXのPWR
2.0~2.5LのNA車 PWR

トルクウェイトレシオは100.60kg/kgm(1690kg/16.8kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が1708000円、最高出力が85馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は20094円、逆に1万円あたりでは0.50馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は101667円、1万円あたりでは0.10kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
トヨタ編
2500cc以下の車編
ワンボックス編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は34.75PS/L、トルクは6.87kgm/L、1気筒あたりの馬力は21.2馬力、トルクは4.2kgmとなり、このエンジンが85馬力を4200回転で発生させているときの平均ピストンスピードは12.88m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.618になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、どちらかというと小回りを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

人間様の占有スペース

人間様の占有スペース
室内長×幅×高 6.40m³
1人あたりのスペース 約0.71m³
室内長/全長 68.4%
室内幅/全幅 90.2%
室内高/全高 68.7%
室内容積/車両体積 42.4%

ボディサイズと室内寸法のデータがあるので車両全体に対する人間様の占有スペースを計算してみます。ここでの比率はボンネットが長い車であったり乗車人数の少ない車であったり、バン(貨物車)のように人よりも積載容量を重視している車は小さくなります。

まず室内長、室内幅、室内高を掛けて算出される室内の容積は6.40m³です。この車の乗車定員は9人ですから、単純に室内の容積で割るとフル乗車した際には約0.71m³のスペースが割り当てられることになります。続いて室内長を全長で割って算出される室内長と全長の比率は68.4%、同じく室内幅と全幅の比率は90.2%、同じく室内高と全高の比率は68.7%となりました。また車の形状を無視して単なる立方体として見たときの車両の体積に対する室内の容積の比率は42.4%でした。

室内の広さ・長さランキング
室内長が長い車 室内幅が広い車 室内高が高い車 車内の空間が広い車
室内長が長い車
室内幅が広い車
室内高が高い車
車内の空間が広い車


ハイエースワゴンでの車中泊

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.62m
期待される荷室の幅 1.43m
対角線の長さ 2.16m
期待される荷室の面積 2.32m²

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

縦方向の長さが1.62m(対角線では2.16m)ともなると、もはや車の中で生活しても良いんじゃないかと錯覚しかねないほど快適な睡眠が約束されます。

日頃の行いが悪いとか、人様には言えないことをやらかしたとか、誰の顔も見たくないなどの訳アリで家に帰れず、やむなく車中泊をしてみたが最期、あまりの気楽さに心を奪われ流浪の民となりかねません。

多くのミニバンや1BOXは室内長の寸法が大きいことから車中泊への期待が高まりますが、2列目、3列目シートの収納がイマイチの場合は車中泊の難易度がセダンよりも跳ね上がりかねません。その場合はシートを前ではなく後に倒してのフルフラットの可否が鍵を握ります。
車中泊にあると嬉しいアイテム


ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合4200rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした4700回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 4700rpm|タイヤサイズ 195/80R14|タイヤ直径 66.8cm|円周長 209.9cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
4700rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 4.452 19.14 -
-
31km/h 15200rpm 962.9kgm
2速 2.619 11.26 0.588 1-2/
2760rpm
53km/h 8940rpm 566.5kgm
3速 1.517 6.52 0.579 2-3/
2720rpm
91km/h 5180rpm 328.1kgm
4速 1.000 4.30 0.659 3-4/
3100rpm
138km/h 3410rpm 216.3kgm
5速 0.854 3.67 0.854 4-5/
4010rpm
161km/h 2920rpm 184.7kgm
Final 4.300 レシオカバレッジ(変速比幅)5.213

ギヤの繋がりイメージ
LH100G型ハイエースワゴン5MT車のギヤ比イメージ
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数2400rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.300)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(16.8kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.300)÷タイヤの有効半径(0.334m)で算出。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は5速ギヤの161km(4200rpmでは144.0km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

おまけ:4200rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

4200rpmでの速度と
シフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ28km/h-
2速ギヤ47km/h2470rpm
3速ギヤ81km/h2430rpm
4速ギヤ123km/h2770rpm
5速ギヤ144km/h3590rpm

LH100G型ハイエースワゴンに搭載された2L型2446ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する4200rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

まず1速ギヤで4200rpmまで引っ張ると28km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は4200rpmから2470rpmまで落ち、そこから4200rpmまで加速を続けると速度は47km/h(+19km/h)になります。

3速ギヤでは2430rpmまで落ちて4200rpmで81km/h(+34km/h)に、4速ギヤでは2770rpmまで落ちて4200rpmで123km/h(+42km/h)に、5速ギヤでは3590rpmまで落ちて4200rpmで144km/h(+21km/h)という具合に加速していくイメージです。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが2400回転で最大トルク16.8kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば100.60kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(19.882kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと962.9kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1690kg)を1速ギヤの最大駆動力(962.9kgm)で割ってみると1.755kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する4200回転でのトルク(14.5kgm)からTWRを算出すると2.03kg/kgmとなり、2400-4200回転の回転域では1.755-2.03kg/kgmの間で推移することがわかります。


ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 6080 9120 12160 15200 18240 21280 27360
2速 3580 5370 7150 8940 10730 12520 16100
3速 2070 3110 4140 5180 6220 7250 9320
4速 1370 2050 2730 3410 4100 4780 6150
5速 1170 1750 2330 2920 3500 4080 5250
※赤い数字は暫定レブリミット(4700rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.854)を選択して時速100kmにて走行すると2920回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1750回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは2040回転、一般的な高速道路の80km/hでは2330回転、100km/hでは2920回転、制限速度が120km/hになると3500回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは5250回転まで回ります。

一般的な自動車であれば時速100kmでの巡航回転数は2500回転付近に落ち着くようですが、その中でも若干高めの回転数となっています。標準的なギヤ比の範囲内ながらも静粛性や燃費よりも加速に重きを置いた設定なので、高速道路やバイパスを走行するとき、ふと「もう1段上のギヤがあったらなあ‥」と呟くことがあるかもしれません。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 7 13 20 26 33 39 46 53
2速 11 22 34 45 56 67 78 89
3速 19 39 58 77 97 116 135 154
4速 29 59 88 117 146 176 205 234
5速 34 69 103 137 171 206 240 274

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(4700回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。


純正装着タイヤの195/80R14と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 195/80R14 | 直径 668mm

-20mm
幅175mm
-10mm
幅185mm
変更なし
幅195mm
+10mm
幅205mm
+20mm
幅215mm
-5%
75
扁平
175/75R14
37.1km/h
直径619mm
径差-49mm
185/75R14
38.0km/h
直径634mm
径差-34mm
195/75R14
38.9km/h
直径649mm
径差-19mm
205/75R14
39.8km/h
直径664mm
径差-4mm
215/75R14
40.7km/h
直径679mm
径差+11mm
0%
80
扁平
175/80R14
38.1km/h
直径636mm
径差-32mm
185/80R14
39.0km/h
直径652mm
径差-16mm
195/80R14
40.0km/h
668mm
0mm
205/80R14
41.0km/h
直径684mm
径差+16mm
215/80R14
41.9km/h
直径700mm
径差+32mm
+5%
85
扁平
175/85R14
39.2km/h
直径654mm
径差-14mm
185/85R14
40.2km/h
直径671mm
径差+3mm
195/85R14
41.2km/h
直径688mm
径差+20mm
205/85R14
42.2km/h
直径705mm
径差+37mm
215/85R14
43.2km/h
直径722mm
径差+54mm
+10%
90
扁平
175/90R14
40.2km/h
直径671mm
径差+3mm
185/90R14
41.3km/h
直径689mm
径差+21mm
195/90R14
42.3km/h
直径707mm
径差+39mm
205/90R14
43.4km/h
直径725mm
径差+57mm
215/90R14
44.5km/h
直径743mm
径差+75mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、175/80R14、175/85R14 、185/80R14 、195/75R14 、205/75R14 あたりのタイヤがおすすめです。

195/80R14のタイヤ幅を175mmから225mmまで、扁平率を65%から95%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、195/80R14の適応サイズと性能の変化 [LH100G型ハイエースワゴン編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
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LH100G型ハイエースワゴン[2.5L-NA FR/5MT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト19.882kg/ps22.31
1速ギヤ加速性能1.755kg/kgm46.18
1L換算馬力34.75ps/L19.72
1L換算トルク6.87kgm/L18.29
WB/TR比1.61865.98
ワイド&ロー指数1.14531.70
前面の面積3.270m²31.86
最低地上高170mm43.66
スポーツ性能部門の得点279.70

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
燃費-41.40
年間維持費385400円44.69
100kmh回転数2920rpm44.27
航続距離-25.83
車の大きさ15.092m³64.53
室内の広さ6.399m³78.37
最小回転半径4.7m60.00
馬力単価20094円51.83
ユーティリティ部門の得点410.92

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した LH100G型ハイエースワゴン[2.5L-NA FR/5MT] の総合得点は 690.62 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したLH100G型ハイエースワゴン(FR/5MT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全ての1BOX」、「2500ccの1BOX」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

ハイエースワゴンの歴代モデル

5代目 TRH224W型 ハイエースワゴン
TRH224W ハイエースワゴンは2004/08に登場した5代目モデル。参考車両の「GrandCabin」は全長5380mm、全幅1880mm、全高2285mmの車体に、160PS/24.8kgmを発生する2TR型2693ccエンジンを搭載した10人乗り1BOX。

4代目 LH107G型 ハイエースワゴン
LH107G ハイエースワゴンは1989/08に登場した4代目モデル。参考車両の「Super-Custom」は全長4615mm、全幅1690mm、全高1980mmの車体に、91PS/19.2kgmを発生する3L型2779ccエンジンを搭載した8人乗り1BOX。