BF5 レガシィ ツーリングワゴンの性能と維持費 4WD/4AT 278万円

このページでは、スバル(富士重工業)の5ドア・5人乗りワゴン、初代のE-BF5型レガシィ ツーリングワゴン GT【1992/06モデル・200PS/26.5kgm・4WD/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

BF5 レガシィ ツーリングワゴン
販売期間:1989/02 - 1993/10

画像はスバル(富士重工業)より引用
http://www.subaru.jp/
投稿:2011/08/20|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長4620mm×全幅1690mm×全高1500mm、排気量は1994ccであることから、大雑把に分類すると2.0リットルクラス(2000cc、自動車税は2.0L以下を適用)に属した、いわゆる5ナンバークラスの車です。とにかく排気量を増やして、とにかくボディを大きく、特に全幅を広げれば良いんだという風潮が蔓延る現代においては大変貴重な車となっています。

駆動方式には車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆる四輪駆動(All Wheel Drive・AWD・Four Wheel Drive・4WDとも)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4620mmであるこの車の場合は「ミディアム」(Medium:4300mm超-4650mm以下・Dセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


BF5型 レガシィ ツーリングワゴン [1994cc/200PS 4WD/4AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

初代レガシィ ツーリングワゴンの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
1992/08
BF5型
[STi]
2.0L-TB | 4WD/4AT
| 337.5万円
220PS
27.5kgm
8.0km/L
1992/06
BF5型
[GT]
2.0L-TB | 4WD/5MT
| 268.2万円
200PS
26.5kgm
9.2km/L
1992/06
BF3型
[Ti type-S]
1.8L-NA | 4WD/5MT
| 206.9万円
110PS
15.2kgm
11.6km/L
BC/BF型 初代レガシィセダン&ツーリングワゴンまとめ【全20件】
レガシィ ツーリングワゴンの新型モデル
2代目 BG5型レガシィ ツーリングワゴン
BG5型レガシィ ツーリングワゴンは1993/10に登場した2代目モデル。参考車両の「GT-B」は全長4680mm、全幅1695mm、全高1490mmの車体に、280PS/35.0kgmを発生するEJ20型1994ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー SUBARU
車名&
グレード
レガシィ ツーリングワゴン
GT
その他 GTタイプS2, GT-X
お値段 2775000円
車両型式 E-BF5
駆動方式
変速機
4WD・四輪駆動(AWD)
4速AT・4速オートマ車
ドア/定員 5ドア/5名乗車
車体寸法 長4620×幅1690×高1500mm
室内寸法 長1820×幅1415×高1205mm
軸距&
輪距
2580mm
前1465mm/後1455mm
最小半径 5.3m
最低高 165mm
タイヤ 前輪:205/60R15
後輪:205/60R15
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ベンチレーテッドディスク
車両重量 1440kg
エンジン諸元
原動機型式 EJ20
気筒配列 水平対向4気筒
排気量1994cc
圧縮比8.5
吸気方式 ターボ
最高出力 200PS[147kW]/6000rpm
最大トルク 26.5kgm[260Nm]/3600rpm
使用燃料 ハイオクガソリン
10・15燃費 8.0km/L(18.8mpg)
100km燃費 12.5L/100km
EJ20型の過給エンジン諸元と性能
水平対向4気筒とは‥シリンダを左右交互で水平に4個配置する方式。特徴的なドロドロ音も今は昔の物語。
水平対向4気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税45400円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税18900円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額5500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、1992/06モデルのレガシィ ツーリングワゴンを32年落ちの中古で61.1万円にて購入し、頭金なしで2年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    レガシィ ツーリングワゴンの1992/06モデルの場合、2024年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の20%である55.5万円に諸経費として5.6万円を足した61.1万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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1992年式を32年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 2000cc以下 13年経過 45400円
自動車重量税(1年分) 1.5トン以下 18年経過 18900円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
10000km÷6.8km/L×180円/L
7000km÷6.8km/L×180円/L
5000km÷6.8km/L×180円/L
3000km÷6.8km/L×180円/L
264710円
(185300円)
(132360円)
(79410円)
オイル交換(5000km毎) 1回5500円×2回 11000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本10000円×4本÷5年 8000円
任意保険料(月額5500円) 月額5500円×12ヶ月 66000円
ローン完済後の年間維持費 422900円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額25440円×12ヶ月 305280円
ローン返済中の年間維持費 728200円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 58500円
名目 金額
自動車税(1年分) 45400円
自動車重量税(1年分) 18900円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
264710円
(185300円)
(132360円)
(79410円)
オイル交換(5000km毎) 11000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 8000円
任意保険料(月額5500円) 66000円
ローン完済後の年間維持費 422900円
名目 金額
車のローン額(1年分) 305280円
ローン返済中の年間維持費 728200円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
58500円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「2000cc以下で13年経過」クラスの自動車税は45400円、「1.5トン以下で18年経過」クラスの自動車重量税は18900円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに5500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本10000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額5500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした58500円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

年間の維持費が30万円前後では曖昧だった貧民と平民の線引きがこの辺りから明確になってきます。月換算で3万円~4万円、年間では36万円~48万円クラスとなると、それなりの収入が継続的に見込めないと手を出せないクラスです。

レガシィ ツーリングワゴン【GT】の場合、維持費の月額は35300円(ローン完済前は60700円)になります。金銭的にシビアな人からは「車なんてどれもタイヤが4つあるだけなのに、なんでこんなにお金の掛かる車に乗ってるんだ…修行か…」と奇異の目で見られていることでしょう。でも良いんです。愛さえあれば。


燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり180円を基準として、-50円となる130円から、+50円となる230円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費6.8km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
130円/L
191180円
[-73530円]
-25円
155円/L
227950円
[-36760円]
-10円
170円/L
250010円
[-14700円]
180円/L264710円
[0円]
+10円
190円/L
279420円
[+14710円]
+25円
205円/L
301480円
[+36770円]
+50円
230円/L
338240円
[+73530円]

燃費6.8km/LのBF5型 レガシィ ツーリングワゴンで10000km走行するのに必要な燃料は1470.6L、1リットルあたり180円としたときの燃料代は264710円になります。

参考までに、レガシィ ツーリングワゴンの燃料タンクは60リットルですので、1470.6Lの給油回数は25回、1回あたりの燃料代は約10590円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては14710円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると36770円、50円も違ってくると73530円にもなります。

これをBF5型 レガシィ ツーリングワゴンの年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり180円の場合を422900円としたとき、130円/Lに値下がりすれば349370円(82.6%)に、230円/Lに値上がりすれば496430円(117.4%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(45400円)なり重量税(18900円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45400円 21%
自動車重量税 1年分 18900円 9%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 3000km分 79410円 37%
オイル交換 年1回 5500円 3%
タイヤ交換 6年毎 5330円 2%
任意保険料 80% 52800円 24%
合計
[1万kmとの差額]
216200円
-206700円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45400円 17%
自動車重量税 1年分 18900円 7%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 5000km分 132360円 49%
オイル交換 年1回 5500円 2%
タイヤ交換 6年毎 5330円 2%
任意保険料 85% 56160円 20%
合計
[1万kmとの差額]
272500円
-150400円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45400円 14%
自動車重量税 1年分 18900円 6%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 7000km分 185300円 56%
オイル交換 年1回 7700円 2%
タイヤ交換 6年毎 5330円 2%
任意保険料 90% 59400円 17%
合計
[1万kmとの差額]
330900円
-92000円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料66000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて206700円安い216200円に、5000km走行では150400円安い272500円に、7000km走行では92000円安い330900円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45400円 8%
自動車重量税 1年分 18900円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 15000km分 397070円 68%
オイル交換 年3回 33000円 6%
タイヤ交換 2.7年毎 12000円 2%
任意保険料 100% 66000円 11%
合計
[1万kmとの差額]
581200円
+158300円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45400円 6%
自動車重量税 1年分 18900円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 20000km分 529420円 73%
オイル交換 年4回 44000円 6%
タイヤ交換 2年毎 16000円 2%
任意保険料 100% 66000円 9%
合計
[1万kmとの差額]
728600円
+305700円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。



レガシィ ツーリングワゴンの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
10・15モード燃費 8.0km/L
燃料タンク容量 60L
航続距離(カタログ燃費) 480.0km
航続距離(80%燃費) 384.0km
満タンプライス 10800円
1km走行コスト 22.50円
1万円でどこまで行ける? 444.4km
車両価格/航続距離 5781円/km

10・15モード燃費が8.0km/L、燃料タンク容量60リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は480.0kmになります。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(7.2km/L)とすると432.0km、80%(6.4km/L)だと384.0km、70%(5.6km/L)では336.0kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり180円で60リットルの給油をすると10800円、上で計算した航続距離を踏まえると480.0km(80%燃費時384.0km)を走行するのに10800円かかる計算です。

燃費を6.8km/Lとしたときの1km走行コストは22.50円、10万km走行したときの燃料代は225.0万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら22.5万円/年、7年10万kmなら32.1万円/年、5年10万kmなら45.0万円/年、3年10万kmなら75.0万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば444.4km(往復なら片道222.2km)、カタログ値の80%なら355.6km(片道177.8km)離れたところまで行くことができます。

ちなみに、1回の給油で480.0kmの距離を移動できるBF5型 レガシィ ツーリングワゴン [GT]という乗り物を、277.5万円で手に入れたと考えたとき、この車が1km走行するにあたっては「5781円の値打ちがある!」と言える、かもしれません。


カタログデータから見えてくる要素

EJ20型エンジン簡易性能曲線図
EJ20型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
3600回転時の馬力 133PS
6000回転時の馬力 200PS
各回転域でのトルク
3600回転時のトルク 26.5kgm
6000回転時のトルク 23.9kgm
EJ20型の過給エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているEJ20型1994cc、水平対向4気筒のターボエンジンは6000回転時に最高出力200馬力を、3600回転時に最大トルク26.5kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクの発生回転数が若干高めにあるこのエンジンは、普段使いでも不足を感じることなく、それでいて高い回転数を維持すればスポーティな走行も楽しめるバランスの良さが魅力です。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する3600rpmから最高出力が発生する6000rpmまで」の2400rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は40.0%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
2000cc以下クラス編
スバルの小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
2000cc以下クラス編
スバルの小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ7.200kg/PS(1440kg/200PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ7.200kg/PS
車体+1人7.475kg/PS
車体+5人8.575kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg7.500kg/PS
車体+70kg7.550kg/PS
車体+80kg7.600kg/PS
車体+90kg7.650kg/PS
車体+100kg7.700kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは7.475kg/PS(1495kg/200PS)となり、数値としては0.275kg、比率にすると3.8%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは8.575kg/PS(1715kg/200PS)となり、数値としては1.375kg、比率にすると19.1%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。


BF5 レガシィ ツーリングワゴンのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
1992/06

-
レガシィ ツーリングワゴン
7.475kg/PS
1495kg/200PS|2.0L-TB
[車体のみPWR:7.200]
2017/09

車種詳細
スイフト スポーツ
7.321kg/PS
1025kg/140PS|1.4L-TB
車体のみPWR:6.929
2009/07

車種詳細
MPV
7.653kg/PS
1875kg/245PS|2.3L-TB
車体のみPWR:7.429
2012/08

車種詳細
ラングラー アンリミテッド
7.377kg/PS
2095kg/284PS|3.7L-NA
車体のみPWR:7.183
2017/09

車種詳細
シビック
7.555kg/PS
1375kg/182PS|1.5L-TB
車体のみPWR:7.253
2015/08

車種詳細
LX
7.361kg/PS
2775kg/377PS|5.7L-NA
車体のみPWR:7.215

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ7.475kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

7.251kg/PSから7.699kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、スズキの5人乗りハッチバック「ZC33S型 スイフト スポーツ」、マツダの8人乗りミニバン「LY3P型 MPV」、JEEPの5人乗りSUV「JK36L型 ラングラー アンリミテッド」、ホンダの5人乗りハッチバック「FK7型 シビック」、レクサスの8人乗りSUV「URJ201W型 LX」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

BF5型 レガシィ ツーリングワゴン [GT]とパワーウェイトレシオが近い車種|7.475kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は138.9PS/tとなっています。


レガシィ ツーリングワゴンがバイクと競争するなら…?


車種詳細
スティード|583cc
7.472kg/PS
269kg/36.0PS/4.49kgm
[車体のみPWR:5.944]
1速ギヤ速度:58.6km/h
最小TWR:1.138
1992/06

-
レガシィ ツーリングワゴン|1994cc
7.475kg/PS
1495kg/200PS/26.5kgm
[車体のみPWR:7.200]
1速ギヤ速度:57.3km/h
最小TWR:1.376

車種詳細
デスペラード400|399cc
7.697kg/PS
254kg/33.0PS/3.30kgm
[車体のみPWR:6.030]
1速ギヤ速度:47.9km/h
最小TWR:1.020

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではレガシィ ツーリングワゴンとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

PC21 スティードと競争してみる

まずレガシィ ツーリングワゴンより少しPWRが低いバイクとして、ホンダのスティードが挙げられます。PWRの7.472kg/PSは車両重量214kgにライダーの体重55kgを加えた269kgを、最高出力36.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はスティードに1.3km/h劣り、1速TWRは0.238kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

VK52A デスペラード400と競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、スズキのデスペラード400が挙げられます。PWRの7.697kg/PSは車両重量199kg+55kgの254kgを、最高出力33.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は9.4km/h勝り、1速TWRは0.356kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.767
平均ピストンスピード 15.00m/s
トルクウェイトレシオ 54.34kg/kgm
1馬力あたりのお値段 13875円
排気量1Lあたり馬力 100.30PS/L
排気量1Lあたりトルク 13.29kgm/L
1気筒あたりの馬力 50.0PS
1気筒あたりのトルク 6.6kgm
パワーバンド比率 40.0%
燃費×馬力 1360.0pt
各種ランキング
ステーションワゴンのPWR
1.8~2.0Lターボ車のPWR

トルクウェイトレシオは54.34kg/kgm(1440kg/26.5kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が2775000円、最高出力が200馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は13875円、逆に1万円あたりでは0.72馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は104717円、1万円あたりでは0.10kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
スバル編
2000cc以下の車編
ステーションワゴン編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は100.30PS/L、トルクは13.29kgm/L、1気筒あたりの馬力は50.0馬力、トルクは6.6kgmとなり、このエンジンが200馬力を6000回転で発生させているときの平均ピストンスピードは15.00m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が75.0mmであるEJ20型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は8000回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.767になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、走ってよし、曲がってよしで至れり尽くせりのオールラウンダーであると言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が6.80km/L、最高出力が200PSであるこの車の獲得ポイントは1360.0ptになります。
戯れに車両重量1440kgを100kg単位にした14.4で割ってみたところ、その数値は94.44ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)


人間様の占有スペース

人間様の占有スペース
室内長×幅×高 3.10m³
1人あたりのスペース 約0.62m³
室内長/全長 39.4%
室内幅/全幅 83.7%
室内高/全高 80.3%
室内容積/車両体積 26.5%

ボディサイズと室内寸法のデータがあるので車両全体に対する人間様の占有スペースを計算してみます。ここでの比率はボンネットが長い車であったり乗車人数の少ない車であったり、バン(貨物車)のように人よりも積載容量を重視している車は小さくなります。

まず室内長、室内幅、室内高を掛けて算出される室内の容積は3.10m³です。この車の乗車定員は5人ですから、単純に室内の容積で割るとフル乗車した際には約0.62m³のスペースが割り当てられることになります。続いて室内長を全長で割って算出される室内長と全長の比率は39.4%、同じく室内幅と全幅の比率は83.7%、同じく室内高と全高の比率は80.3%となりました。また車の形状を無視して単なる立方体として見たときの車両の体積に対する室内の容積の比率は26.5%でした。

室内の広さ・長さランキング
室内長が長い車 室内幅が広い車 室内高が高い車 車内の空間が広い車
室内長が長い車
室内幅が広い車
室内高が高い車
車内の空間が広い車


レガシィ ツーリングワゴンでの車中泊

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.62m
期待される荷室の幅 1.31m
対角線の長さ 2.08m
期待される荷室の面積 2.12m²

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

縦方向の長さが1.62m(対角線では2.08m)ともなると、もはや車の中で生活しても良いんじゃないかと錯覚しかねないほど快適な睡眠が約束されます。

日頃の行いが悪いとか、人様には言えないことをやらかしたとか、誰の顔も見たくないなどの訳アリで家に帰れず、やむなく車中泊をしてみたが最期、あまりの気楽さに心を奪われ流浪の民となりかねません。

一見すると車中泊が可能そうに見えるハッチバックやワゴン、SUVであってもリアシートが前に倒れなかったり、倒れても中途半端であったり、凝った足回りのせいで室内に巨大な出っ張りがあったりで、なかなか思うようにはいきませんが、大抵のケースでは知恵と工夫で何とかなるはずです。
車中泊にあると嬉しいアイテム


ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合6000rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした6500回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 6500rpm|タイヤサイズ 205/60R15|タイヤ直径 62.7cm|円周長 197.0cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
6500rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 2.785 12.38 -
-
62km/h 10470rpm 1046.2kgm
2速 1.545 6.87 0.555 1-2/
3610rpm
112km/h 5810rpm 580.4kgm
3速 1.000 4.44 0.647 2-3/
4210rpm
173km/h 3760rpm 375.6kgm
4速 0.694 3.08 0.694 3-4/
4510rpm
249km/h 2610rpm 260.7kgm
Final 4.444 レシオカバレッジ(変速比幅)4.013

ギヤの繋がりイメージ
BF5型レガシィ ツーリングワゴン4AT車のギヤ比イメージ
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数3600rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.444)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(26.5kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.444)÷タイヤの有効半径(0.3135m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は4速ギヤの249km(6000rpmでは230.0km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

おまけ:6000rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

6000rpmでの速度と
シフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ57km/h-
2速ギヤ103km/h3330rpm
3速ギヤ160km/h3880rpm
4速ギヤ230km/h4160rpm

BF5型レガシィ ツーリングワゴンに搭載されたEJ20型1994ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する6000rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

まず1速ギヤで6000rpmまで引っ張ると57km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は6000rpmから3330rpmまで落ち、そこから6000rpmまで加速を続けると速度は103km/h(+46km/h)になります。

3速ギヤでは3880rpmまで落ちて6000rpmで160km/h(+57km/h)に、4速ギヤでは4160rpmまで落ちて6000rpmで230km/h(+70km/h)に、という具合に加速していくイメージです。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが3600回転で最大トルク26.5kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば54.34kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(7.200kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと1046.2kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1440kg)を1速ギヤの最大駆動力(1046.2kgm)で割ってみると1.376kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する6000回転でのトルク(23.9kgm)からTWRを算出すると1.53kg/kgmとなり、3600-6000回転の回転域では1.376-1.53kg/kgmの間で推移することがわかります。


ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 4190 6280 8380 10470 12570 14660 18850
2速 2320 3490 4650 5810 6970 8130 10460
3速 1500 2260 3010 3760 4510 5260 6770
4速 1040 1570 2090 2610 3130 3650 4700
※赤い数字は暫定レブリミット(6500rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.694)を選択して時速100kmにて走行すると2610回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1570回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1830回転、一般的な高速道路の80km/hでは2090回転、100km/hでは2610回転、制限速度が120km/hになると3130回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは4700回転まで回ります。

一般的な自動車であれば時速100kmでの巡航回転数は2500回転付近に落ち着くようですが、その中でも若干高めの回転数となっています。標準的なギヤ比の範囲内ながらも静粛性や燃費よりも加速に重きを置いた設定なので、高速道路やバイパスを走行するとき、ふと「もう1段上のギヤがあったらなあ‥」と呟くことがあるかもしれません。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 10 19 29 38 48 57 67 76
2速 17 34 52 69 86 103 121 138
3速 27 53 80 106 133 160 186 213
4速 38 77 115 153 192 230 268 307

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(6500回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。


純正装着タイヤの205/60R15と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 205/60R15 | 直径 627mm

-20mm
幅185mm
-10mm
幅195mm
変更なし
幅205mm
+10mm
幅215mm
+20mm
幅225mm
-5%
55
扁平
185/55R15
37.3km/h
直径585mm
径差-42mm
195/55R15
38.0km/h
直径596mm
径差-31mm
205/55R15
38.7km/h
直径607mm
径差-20mm
215/55R15
39.4km/h
直径618mm
径差-9mm
225/55R15
40.1km/h
直径629mm
径差+2mm
0%
60
扁平
185/60R15
38.5km/h
直径603mm
径差-24mm
195/60R15
39.2km/h
直径615mm
径差-12mm
205/60R15
40.0km/h
627mm
0mm
215/60R15
40.8km/h
直径639mm
径差+12mm
225/60R15
41.5km/h
直径651mm
径差+24mm
+5%
65
扁平
185/65R15
39.7km/h
直径622mm
径差-5mm
195/65R15
40.5km/h
直径635mm
径差+8mm
205/65R15
41.3km/h
直径648mm
径差+21mm
215/65R15
42.2km/h
直径661mm
径差+34mm
225/65R15
43.0km/h
直径674mm
径差+47mm
+10%
70
扁平
185/70R15
40.8km/h
直径640mm
径差+13mm
195/70R15
41.7km/h
直径654mm
径差+27mm
205/70R15
42.6km/h
直径668mm
径差+41mm
215/70R15
43.5km/h
直径682mm
径差+55mm
225/70R15
44.4km/h
直径696mm
径差+69mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、185/60R15、185/65R15 、195/55R15、195/60R15 、205/55R15 、215/55R15 あたりのタイヤがおすすめです。

205/60R15のタイヤ幅を185mmから235mmまで、扁平率を45%から75%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、205/60R15の適応サイズと性能の変化 [BF5型レガシィ ツーリングワゴン編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
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BF5型レガシィ ツーリングワゴン[2.0Lターボ 4WD/4AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト7.200kg/ps57.02
1速ギヤ加速性能1.376kg/kgm54.26
1L換算馬力100.30ps/L49.08
1L換算トルク13.29kgm/L41.88
WB/TR比1.76750.62
ワイド&ロー指数0.88850.33
前面の面積2.535m²52.50
最低地上高165mm45.69
スポーツ性能部門の得点401.38

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
10-15燃費8.0km/L38.99
年間維持費422900円41.25
100kmh回転数2610rpm48.39
航続距離480.0km36.34
車の大きさ11.712m³51.09
室内の広さ3.103m³47.03
最小回転半径5.3m47.50
馬力単価13875円60.06
ユーティリティ部門の得点370.65

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した BF5型レガシィ ツーリングワゴン[2.0Lターボ 4WD/4AT] の総合得点は 772.03 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したBF5型レガシィ ツーリングワゴン(4WD/4AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのワゴン」、「2000ccのワゴン」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

レガシィ ツーリングワゴンの歴代モデル

7代目 BT5型 レガシィ アウトバック
BT5 レガシィ アウトバックは2021/11に登場した7代目モデル。参考車両の「X-Break EX」は全長4870mm、全幅1875mm、全高1670mmの車体に、177PS/30.6kgmを発生するCB18型1795ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。

6代目 BS9型 レガシィ アウトバック
BS9 レガシィ アウトバックは2014/10に登場した6代目モデル。参考車両の「BaseGrade」は全長4815mm、全幅1840mm、全高1605mmの車体に、175PS/24.0kgmを発生するFB25型2498ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。

5代目 BRM型 アウトバック
BRM アウトバックは2009/05に登場した5代目モデル。参考車両の「2.5i-EyeSight FB25」は全長4790mm、全幅1820mm、全高1605mmの車体に、173PS/24.0kgmを発生するFB25型2498ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。

4代目 BPE型 レガシィ ツーリングワゴン
BPE レガシィ ツーリングワゴンは2003/05に登場した4代目モデル。参考車両の「3.0R Spec-B」は全長4680mm、全幅1730mm、全高1475mmの車体に、250PS/31.0kgmを発生するEZ30型2999ccエンジンを搭載した5人乗りワゴン。

3代目 BHE型 レガシィ ランカスター
BHE レガシィ ランカスターは1998/06に登場した3代目モデル。参考車両の「Lancaster6-ADA」は全長4720mm、全幅1745mm、全高1550mmの車体に、220PS/29.5kgmを発生するEZ30型2999ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。

2代目 BG9型 レガシィ ランカスター
BG9 レガシィ ランカスターは1997/08に登場した2代目モデル。参考車両の「Lancaster」は全長4720mm、全幅1715mm、全高1555mmの車体に、175PS/23.5kgmを発生するEJ25型2457ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。

初代 BCA型 レガシィ セダン
BCA レガシィ セダンは1989/02に登場した初代モデル。参考車両の「VZ AirSus」は全長4510mm、全幅1690mm、全高1395mmの車体に、150PS/17.5kgmを発生するEJ20型1994ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。