BL5 レガシィB4の性能と維持費 4WD/6MT 5人 323万円 2008年式

このページでは、スバル(富士重工業)の4ドア・5人乗りセダン、4代目のCBA-BL5型レガシィB4 2.0GT Spec-B【2008/05モデル・280PS/35.0kgm・4WD/MT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

BL5 レガシィB4
販売期間:2003/06 - 2009/05

画像はスバル(富士重工業)より引用
http://www.subaru.jp/
投稿:2011/06/19|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長4635mm×全幅1730mm×全高1435mm、排気量は1994ccであることから、大雑把に分類すると2.0リットルクラス(2000cc、自動車税は2.0L以下を適用)に属し、全長、全高、排気量は5ナンバー枠ながら全幅が1.7mを超えていることにより3ナンバー登録になります。この手のタイプはいわゆる世界戦略車(グローバルカー)に多くあるようです。

駆動方式には車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆる四輪駆動(All Wheel Drive・AWD・Four Wheel Drive・4WDとも)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4635mmであるこの車の場合は「ミディアム」(Medium:4300mm超-4650mm以下・Dセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


BL5型 レガシィB4 [1994cc/280PS 4WD/6MT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

4代目レガシィB4の類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2008/10
BL9型
[2.5i Smart-Selection]
2.5L-NA | 4WD/4AT
| 240.0万円
177PS
23.4kgm
13.0km/L
2008/10
BL5型
[2.0i Smart-Selection]
2.0L-NA | 4WD/4AT
| 214.0万円
140PS
19.0kgm
14.0km/L
2008/05
BL5型
[2.0GT]
2.0L-TB | 4WD/5MT
| 300.0万円
280PS
35.0kgm
13.0km/L
BL型レガシィB4とBP型レガシィツーリングワゴンまとめ【全28件】
レガシィB4の新型モデル
5代目 BMG型レガシィB4
BMG型レガシィB4は2009/05に登場した5代目モデル。参考車両の「2.0GT-DIT EyeSight」は全長4745mm、全幅1780mm、全高1505mmの車体に、300PS/40.8kgmを発生するFA20型1998ccエンジンを搭載。

レガシィB4の旧型モデル
3代目 BES型レガシィB4 S401
BES型レガシィB4 S401は1998/12に登場した3代目モデル。参考車両の「S401 STi-version」は全長4615mm、全幅1695mm、全高1400mmの車体に、293PS/35.0kgmを発生するEJ20型1994ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー SUBARU
車名&
グレード
レガシィB4
2.0GT Spec-B
その他 B4としては2代目
お値段 3230000円
車両型式 CBA-BL5
駆動方式
変速機
4WD・四輪駆動(AWD)
6速MT・6速マニュアル車
ドア/定員 4ドア/5名乗車
車体寸法 長4635×幅1730×高1435mm
室内寸法 長1900×幅1445×高1165mm
軸距&
輪距
2670mm
前1495mm/後1490mm
最小半径 5.4m
最低高 160mm
タイヤ 前輪:215/45R18
後輪:215/45R18
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ベンチレーテッドディスク
車両重量 1480kg
エンジン諸元
原動機型式 EJ20
気筒配列 水平対向4気筒
排気量1994cc
圧縮比9.4
吸気方式 ターボ
最高出力 280PS[206kW]/6400rpm
最大トルク 35.0kgm[343Nm]/2400rpm
使用燃料 ハイオクガソリン
10・15燃費 11.4km/L(26.8mpg)
100km燃費 8.8L/100km
EJ20型の過給エンジン諸元と性能
水平対向4気筒とは‥シリンダを左右交互で水平に4個配置する方式。特徴的なドロドロ音も今は昔の物語。
水平対向4気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税45400円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税17100円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額5500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2008/05モデルのレガシィB4を16年落ちの中古で88.9万円にて購入し、頭金なしで2年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    レガシィB4の2008/05モデルの場合、2024年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の25%である80.8万円に諸経費として8.1万円を足した88.9万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2008年式を16年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 2000cc以下 13年経過 45400円
自動車重量税(1年分) 1.5トン以下 13年-17年経過 17100円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
10000km÷9.7km/L×180円/L
7000km÷9.7km/L×180円/L
5000km÷9.7km/L×180円/L
3000km÷9.7km/L×180円/L
185570円
(129900円)
(92790円)
(55670円)
オイル交換(5000km毎) 1回5500円×2回 11000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本18000円×4本÷5年 14400円
任意保険料(月額5500円) 月額5500円×12ヶ月 66000円
ローン完済後の年間維持費 348300円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額37030円×12ヶ月 444360円
ローン返済中の年間維持費 792700円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 54900円
名目 金額
自動車税(1年分) 45400円
自動車重量税(1年分) 17100円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
185570円
(129900円)
(92790円)
(55670円)
オイル交換(5000km毎) 11000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 14400円
任意保険料(月額5500円) 66000円
ローン完済後の年間維持費 348300円
名目 金額
車のローン額(1年分) 444360円
ローン返済中の年間維持費 792700円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
54900円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「2000cc以下で13年経過」クラスの自動車税は45400円、「1.5トン以下で13年-17年経過」クラスの自動車重量税は17100円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに5500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本18000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額5500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした54900円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

お財布に厚みが増した勢いで少し色気を出して、自身の車にステータス性を欲すると月換算で2万円~3万円の間、年間にすると24万円~36万円のクラスです。レガシィB4【2.0GT Spec-B】の場合、維持費の月額は29100円(ローン完済前は66100円)になります。

口癖のように「もうちょっと維持費が安ければねえ…?」なんて呟くその姿は自慢げなようであり、しかし哀愁を帯びているようでもあり対応に困ります。より維持費の掛からない新しい車を買うほどではない、が、維持費のことを考えずにもいられない、そんなクラスです。全体から見るとこの辺りから面白味のある車が増えてくるイメージです。


燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり180円を基準として、-50円となる130円から、+50円となる230円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費9.7km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
130円/L
134030円
[-51540円]
-25円
155円/L
159810円
[-25760円]
-10円
170円/L
175270円
[-10300円]
180円/L185570円
[0円]
+10円
190円/L
195890円
[+10320円]
+25円
205円/L
211360円
[+25790円]
+50円
230円/L
237130円
[+51560円]

燃費9.7km/LのBL5型 レガシィB4で10000km走行するのに必要な燃料は1031L、1リットルあたり180円としたときの燃料代は185570円になります。

参考までに、レガシィB4の燃料タンクは64リットルですので、1031Lの給油回数は17回、1回あたりの燃料代は約10920円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては10320円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると25790円、50円も違ってくると51560円にもなります。

これをBL5型 レガシィB4の年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり180円の場合を348300円としたとき、130円/Lに値下がりすれば296760円(85.2%)に、230円/Lに値上がりすれば399860円(114.8%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(45400円)なり重量税(17100円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45400円 23%
自動車重量税 1年分 17100円 9%
自賠責保険料 1年分 8825円 5%
燃料代 3000km分 55670円 29%
オイル交換 年1回 5500円 3%
タイヤ交換 6年毎 9600円 5%
任意保険料 80% 52800円 26%
合計
[1万kmとの差額]
194900円
-153400円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45400円 19%
自動車重量税 1年分 17100円 7%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 5000km分 92790円 39%
オイル交換 年1回 5500円 2%
タイヤ交換 6年毎 9600円 4%
任意保険料 85% 56160円 25%
合計
[1万kmとの差額]
235400円
-112900円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45400円 16%
自動車重量税 1年分 17100円 6%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 7000km分 129900円 47%
オイル交換 年1回 7700円 3%
タイヤ交換 6年毎 9600円 3%
任意保険料 90% 59400円 22%
合計
[1万kmとの差額]
278000円
-70300円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料66000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて153400円安い194900円に、5000km走行では112900円安い235400円に、7000km走行では70300円安い278000円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45400円 10%
自動車重量税 1年分 17100円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 15000km分 278360円 59%
オイル交換 年3回 33000円 7%
タイヤ交換 2.7年毎 21600円 5%
任意保険料 100% 66000円 13%
合計
[1万kmとの差額]
470300円
+122000円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45400円 8%
自動車重量税 1年分 17100円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 20000km分 371140円 64%
オイル交換 年4回 44000円 8%
タイヤ交換 2年毎 28800円 5%
任意保険料 100% 66000円 10%
合計
[1万kmとの差額]
581300円
+233000円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。



レガシィB4の燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
10・15モード燃費 11.4km/L
燃料タンク容量 64L
航続距離(カタログ燃費) 729.6km
航続距離(80%燃費) 582.4km
満タンプライス 11520円
1km走行コスト 15.79円
1万円でどこまで行ける? 633.3km
車両価格/航続距離 4427円/km

10・15モード燃費が11.4km/L、燃料タンク容量64リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は729.6kmになります。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(10.3km/L)とすると659.2km、80%(9.1km/L)だと582.4km、70%(8.0km/L)では512.0kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり180円で64リットルの給油をすると11520円、上で計算した航続距離を踏まえると729.6km(80%燃費時582.4km)を走行するのに11520円かかる計算です。

燃費を9.7km/Lとしたときの1km走行コストは15.79円、10万km走行したときの燃料代は157.9万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら15.8万円/年、7年10万kmなら22.6万円/年、5年10万kmなら31.6万円/年、3年10万kmなら52.6万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば633.3km(往復なら片道316.7km)、カタログ値の80%なら506.7km(片道253.3km)離れたところまで行くことができます。

ちなみに、1回の給油で729.6kmの距離を移動できるBL5型 レガシィB4 [2.0GT Spec-B]という乗り物を、323.0万円で手に入れたと考えたとき、この車が1km走行するにあたっては「4427円の値打ちがある!」と言える、かもしれません。


カタログデータから見えてくる要素

EJ20型エンジン簡易性能曲線図
EJ20型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
2400回転時の馬力 117PS
6400回転時の馬力 280PS
各回転域でのトルク
2400回転時のトルク 35.0kgm
6400回転時のトルク 31.3kgm
EJ20型の過給エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているEJ20型1994cc、水平対向4気筒のターボエンジンは6400回転時に最高出力280馬力を、2400回転時に最大トルク35.0kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、アイドリングとそれほど変わらないような回転数から最大トルクが発生するこのエンジンは、坂道発進も平気の平左、MT車でもエンスト知らず、扱いやすさにかけては右に出るものがありません。ディーゼル車やダウンサイジングターボに多くあります。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する2400rpmから最高出力が発生する6400rpmまで」の4000rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は62.5%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
2000cc以下クラス編
スバルの小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
2000cc以下クラス編
スバルの小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ5.286kg/PS(1480kg/280PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ5.286kg/PS
車体+1人5.482kg/PS
車体+5人6.268kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg5.500kg/PS
車体+70kg5.536kg/PS
車体+80kg5.571kg/PS
車体+90kg5.607kg/PS
車体+100kg5.643kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは5.482kg/PS(1535kg/280PS)となり、数値としては0.196kg、比率にすると3.7%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは6.268kg/PS(1755kg/280PS)となり、数値としては0.982kg、比率にすると18.6%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。


BL5 レガシィB4のライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2008/05

-
レガシィB4
5.482kg/PS
1535kg/280PS|2.0L-TB
[車体のみPWR:5.286]
2014/06

車種詳細
レヴォーグ
5.383kg/PS
1615kg/300PS|2.0L-TB
車体のみPWR:5.200
2014/08

車種詳細
WRX S4
5.317kg/PS
1595kg/300PS|2.0L-TB
車体のみPWR:5.133
2005/10

車種詳細
RX-8
5.460kg/PS
1365kg/250PS|1.4L-NA
車体のみPWR:5.240
2012/09

車種詳細
レガシィ ツーリングワゴン
5.517kg/PS
1655kg/300PS|2.0L-TB
車体のみPWR:5.333
2004/09

車種詳細
インテグラ
5.659kg/PS
1245kg/220PS|2.0L-NA
車体のみPWR:5.409

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ5.482kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

5.263kg/PSから5.701kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、スバルの5人乗りワゴン「VMG型 レヴォーグ」、スバルの5人乗りセダン「VAG型 WRX S4」、マツダの4人乗りクーペ「SE3P型 RX-8」、スバルの5人乗りワゴン「BRG型 レガシィ ツーリングワゴン」、ホンダの4人乗りクーペ「DC5型 インテグラ」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

BL5型 レガシィB4 [2.0GT Spec-B]とパワーウェイトレシオが近い車種|5.482kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は189.2PS/tとなっています。


レガシィB4がバイクと競争するなら…?


車種詳細
デスペラード800|805cc
5.480kg/PS
274kg/50.0PS/6.60kgm
[車体のみPWR:4.380]
1速ギヤ速度:49.6km/h
最小TWR:0.730
2008/05

-
レガシィB4|1994cc
5.482kg/PS
1535kg/280PS/35.0kgm
[車体のみPWR:5.286]
1速ギヤ速度:55.4km/h
最小TWR:0.971

車種詳細
ドラッグスター1100|1063cc
5.483kg/PS
329kg/60.0PS/8.30kgm
[車体のみPWR:4.567]
1速ギヤ速度:63.1km/h
最小TWR:0.960

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではレガシィB4とパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

VS53B デスペラード800と競争してみる

まずレガシィB4より少しPWRが低いバイクとして、スズキのデスペラード800が挙げられます。PWRの5.480kg/PSは車両重量219kgにライダーの体重55kgを加えた274kgを、最高出力50.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はデスペラード800に5.8km/h勝り、1速TWRは0.241kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

VP10J ドラッグスター1100と競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、ヤマハのドラッグスター1100が挙げられます。PWRの5.483kg/PSは車両重量274kg+55kgの329kgを、最高出力60.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は7.7km/h劣り、1速TWRは0.011kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.788
平均ピストンスピード 16.00m/s
トルクウェイトレシオ 42.29kg/kgm
1馬力あたりのお値段 11536円
排気量1Lあたり馬力 140.42PS/L
排気量1Lあたりトルク 17.55kgm/L
1気筒あたりの馬力 70.0PS
1気筒あたりのトルク 8.8kgm
パワーバンド比率 62.5%
燃費×馬力 2713.2pt
各種ランキング
セダンのPWR
1.8~2.0Lターボ車のPWR

トルクウェイトレシオは42.29kg/kgm(1480kg/35.0kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が3230000円、最高出力が280馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は11536円、逆に1万円あたりでは0.87馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は92286円、1万円あたりでは0.11kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
スバル編
2000cc以下の車編
セダン編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は140.42PS/L、トルクは17.55kgm/L、1気筒あたりの馬力は70.0馬力、トルクは8.8kgmとなり、このエンジンが280馬力を6400回転で発生させているときの平均ピストンスピードは16.00m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が75.0mmであるEJ20型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は8000回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.788になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、走ってよし、曲がってよしで至れり尽くせりのオールラウンダーであると言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が9.69km/L、最高出力が280PSであるこの車の獲得ポイントは2713.2ptになります。
戯れに車両重量1480kgを100kg単位にした14.8で割ってみたところ、その数値は183.32ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)


人間様の占有スペース

人間様の占有スペース
室内長×幅×高 3.20m³
1人あたりのスペース 約0.64m³
室内長/全長 41.0%
室内幅/全幅 83.5%
室内高/全高 81.2%
室内容積/車両体積 27.8%

ボディサイズと室内寸法のデータがあるので車両全体に対する人間様の占有スペースを計算してみます。ここでの比率はボンネットが長い車であったり乗車人数の少ない車であったり、バン(貨物車)のように人よりも積載容量を重視している車は小さくなります。

まず室内長、室内幅、室内高を掛けて算出される室内の容積は3.20m³です。この車の乗車定員は5人ですから、単純に室内の容積で割るとフル乗車した際には約0.64m³のスペースが割り当てられることになります。続いて室内長を全長で割って算出される室内長と全長の比率は41.0%、同じく室内幅と全幅の比率は83.5%、同じく室内高と全高の比率は81.2%となりました。また車の形状を無視して単なる立方体として見たときの車両の体積に対する室内の容積の比率は27.8%でした。

室内の広さ・長さランキング
室内長が長い車 室内幅が広い車 室内高が高い車 車内の空間が広い車
室内長が長い車
室内幅が広い車
室内高が高い車
車内の空間が広い車


レガシィB4での車中泊

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.62m
期待される荷室の幅 1.34m
対角線の長さ 2.10m
期待される荷室の面積 2.17m²

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

縦方向の長さが1.62m(対角線では2.10m)ともなると、もはや車の中で生活しても良いんじゃないかと錯覚しかねないほど快適な睡眠が約束されます。

日頃の行いが悪いとか、人様には言えないことをやらかしたとか、誰の顔も見たくないなどの訳アリで家に帰れず、やむなく車中泊をしてみたが最期、あまりの気楽さに心を奪われ流浪の民となりかねません。

セダンやクーペであっても後部座席の背もたれを取り外してトランクルームと貫通させて荷室長を確保すれば良いだけの話です。たまに背もたれを取り外してもトランクルームと繋がっていなかったり、頑強な補強バーが入っていて邪魔されることもありますが、恐らく稀なケースです。
車中泊にあると嬉しいアイテム


ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合6400rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした6900回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 6900rpm|タイヤサイズ 215/45R18|タイヤ直径 65.1cm|円周長 204.5cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
6900rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 3.636 14.18 -
-
60km/h 11560rpm 1524.8kgm
2速 2.235 8.72 0.615 1-2/
4240rpm
97km/h 7100rpm 937.3kgm
3速 1.521 5.93 0.681 2-3/
4700rpm
143km/h 4830rpm 637.8kgm
4速 1.137 4.43 0.748 3-4/
5160rpm
191km/h 3610rpm 476.8kgm
5速 0.971 3.79 0.854 4-5/
5890rpm
224km/h 3090rpm 407.2kgm
6速 0.756 2.95 0.779 5-6/
5380rpm
287km/h 2400rpm 317.0kgm
Final 3.900 レシオカバレッジ(変速比幅)4.810

ギヤの繋がりイメージ
BL5型レガシィB46MT車のギヤ比イメージ
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数2400rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.900)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(35.0kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.900)÷タイヤの有効半径(0.3255m)で算出。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は6速ギヤの287km(6400rpmでは266.3km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

おまけ:6400rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

6400rpmでの速度と
シフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ55km/h-
2速ギヤ90km/h3940rpm
3速ギヤ132km/h4360rpm
4速ギヤ177km/h4790rpm
5速ギヤ207km/h5470rpm
6速ギヤ266km/h4990rpm

BL5型レガシィB4に搭載されたEJ20型1994ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する6400rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

まず1速ギヤで6400rpmまで引っ張ると55km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は6400rpmから3940rpmまで落ち、そこから6400rpmまで加速を続けると速度は90km/h(+35km/h)になります。

3速ギヤでは4360rpmまで落ちて6400rpmで132km/h(+42km/h)に、4速ギヤでは4790rpmまで落ちて6400rpmで177km/h(+45km/h)になります。

続いて5速ギヤでは5470rpmまで落ちて6400rpmで207km/h(+30km/h)に、6速ギヤでは4990rpmまで落ちて6400rpmで266km/h(+59km/h)という具合に加速していくイメージです。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが2400回転で最大トルク35.0kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば42.29kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(5.286kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと1524.8kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1480kg)を1速ギヤの最大駆動力(1524.8kgm)で割ってみると0.971kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する6400回転でのトルク(31.3kgm)からTWRを算出すると1.09kg/kgmとなり、2400-6400回転の回転域では0.971-1.09kg/kgmの間で推移することがわかります。


ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 4620 6930 9250 11560 13870 16180 20800
2速 2840 4260 5680 7100 8520 9950 12790
3速 1930 2900 3870 4830 5800 6770 8700
4速 1450 2170 2890 3610 4340 5060 6510
5速 1230 1850 2470 3090 3700 4320 5560
6速 960 1440 1920 2400 2880 3360 4330
※赤い数字は暫定レブリミット(6900rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.756)を選択して時速100kmにて走行すると2400回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1440回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1680回転、一般的な高速道路の80km/hでは1920回転、100km/hでは2400回転、制限速度が120km/hになると2880回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは4320回転まで回ります。

一般的な自動車であれば時速100kmでの巡航回転数は2500回転付近に落ち着くようですが、その中でも若干低めの回転数となっています。標準的なギヤ比の範囲内ながらも加速よりも静粛性や燃費に重きを置いた設定なので、急な坂道や長く続く坂道では積極的にギヤを1段下げる操作が必要になるかもしれません。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 9 17 26 35 43 52 61 69
2速 14 28 42 56 70 84 99 113
3速 21 41 62 83 103 124 145 165
4速 28 55 83 111 138 166 194 221
5速 32 65 97 130 162 194 227 259
6速 42 83 125 166 208 250 291 333

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(6900回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。


純正装着タイヤの215/45R18と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 215/45R18 | 直径 651mm

-20mm
幅195mm
-10mm
幅205mm
変更なし
幅215mm
+10mm
幅225mm
+20mm
幅235mm
-5%
40
扁平
195/40R18
37.7km/h
直径613mm
径差-38mm
205/40R18
38.2km/h
直径621mm
径差-30mm
215/40R18
38.6km/h
直径629mm
径差-22mm
225/40R18
39.1km/h
直径637mm
径差-14mm
235/40R18
39.6km/h
直径645mm
径差-6mm
0%
45
扁平
195/45R18
38.9km/h
直径633mm
径差-18mm
205/45R18
39.4km/h
直径642mm
径差-9mm
215/45R18
40.0km/h
651mm
0mm
225/45R18
40.6km/h
直径660mm
径差+9mm
235/45R18
41.1km/h
直径669mm
径差+18mm
+5%
50
扁平
195/50R18
40.1km/h
直径652mm
径差+1mm
205/50R18
40.7km/h
直径662mm
径差+11mm
215/50R18
41.3km/h
直径672mm
径差+21mm
225/50R18
41.9km/h
直径682mm
径差+31mm
235/50R18
42.5km/h
直径692mm
径差+41mm
+10%
55
扁平
195/55R18
41.3km/h
直径672mm
径差+21mm
205/55R18
42.0km/h
直径683mm
径差+32mm
215/55R18
42.6km/h
直径694mm
径差+43mm
225/55R18
43.3km/h
直径705mm
径差+54mm
235/55R18
44.0km/h
直径716mm
径差+65mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、195/45R18 、205/40R18、205/45R18 、215/40R18 、225/40R18 、235/40R18あたりのタイヤがおすすめです。

215/45R18のタイヤ幅を195mmから245mmまで、扁平率を30%から60%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、215/45R18の適応サイズと性能の変化 [BL5型レガシィB4編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
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BL5型レガシィB4[2.0Lターボ 4WD/6MT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト5.286kg/ps62.26
1速ギヤ加速性能0.971kg/kgm62.90
1L換算馬力140.42ps/L63.77
1L換算トルク17.55kgm/L55.19
WB/TR比1.78848.45
ワイド&ロー指数0.82954.61
前面の面積2.483m²53.96
最低地上高160mm47.72
スポーツ性能部門の得点448.86

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
10-15燃費11.4km/L46.43
年間維持費348300円48.08
100kmh回転数2400rpm51.18
航続距離729.6km50.92
車の大きさ11.507m³50.27
室内の広さ3.199m³47.93
最小回転半径5.4m45.42
馬力単価11536円63.16
ユーティリティ部門の得点403.39

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した BL5型レガシィB4[2.0Lターボ 4WD/6MT] の総合得点は 852.25 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したBL5型レガシィB4(4WD/6MT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのセダン」、「2000ccのセダン」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

レガシィB4の歴代モデル

7代目 BT5型 レガシィ アウトバック
BT5 レガシィ アウトバックは2021/11に登場した7代目モデル。参考車両の「X-Break EX」は全長4870mm、全幅1875mm、全高1670mmの車体に、177PS/30.6kgmを発生するCB18型1795ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。

6代目 BS9型 レガシィ アウトバック
BS9 レガシィ アウトバックは2014/10に登場した6代目モデル。参考車両の「BaseGrade」は全長4815mm、全幅1840mm、全高1605mmの車体に、175PS/24.0kgmを発生するFB25型2498ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。

5代目 BRM型 アウトバック
BRM アウトバックは2009/05に登場した5代目モデル。参考車両の「2.5i-EyeSight FB25」は全長4790mm、全幅1820mm、全高1605mmの車体に、173PS/24.0kgmを発生するFB25型2498ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。

4代目 BPE型 レガシィ ツーリングワゴン
BPE レガシィ ツーリングワゴンは2003/05に登場した4代目モデル。参考車両の「3.0R Spec-B」は全長4680mm、全幅1730mm、全高1475mmの車体に、250PS/31.0kgmを発生するEZ30型2999ccエンジンを搭載した5人乗りワゴン。

3代目 BHE型 レガシィ ランカスター
BHE レガシィ ランカスターは1998/06に登場した3代目モデル。参考車両の「Lancaster6-ADA」は全長4720mm、全幅1745mm、全高1550mmの車体に、220PS/29.5kgmを発生するEZ30型2999ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。

2代目 BG9型 レガシィ ランカスター
BG9 レガシィ ランカスターは1997/08に登場した2代目モデル。参考車両の「Lancaster」は全長4720mm、全幅1715mm、全高1555mmの車体に、175PS/23.5kgmを発生するEJ25型2457ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。

初代 BCA型 レガシィ セダン
BCA レガシィ セダンは1989/02に登場した初代モデル。参考車両の「VZ AirSus」は全長4510mm、全幅1690mm、全高1395mmの車体に、150PS/17.5kgmを発生するEJ20型1994ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。