KWK4M カングーの性能と維持費 FF/5MT 5人 220万円 2011年式

このページでは、ルノーの5ドア・5人乗りミニバン、2代目のABA-KWK4M型カングー 1.6【2011/09モデル・105PS/15.1kgm・FF/MT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

KWK4M カングー
販売期間:2009/09 - 2022/01

画像はルノーより引用
http://www.renault.jp/
投稿:2011/09/07|更新:2019/09/26

ボディサイズが全長4215mm×全幅1830mm×全高1810mm、排気量は1598ccであることから、大雑把に分類すると1.6リットルクラス(1600cc、自動車税は2.0L以下を適用)に属し、全長、全高、排気量は5ナンバー枠ながら全幅が1.7mを超えていることにより3ナンバー登録になります。この手のタイプはいわゆる世界戦略車(グローバルカー)に多くあるようです。

駆動方式にはエンジンを車体の前方に搭載し、前輪のみを駆動する、フロントエンジン・フロントドライブ方式(FF・FWD・前輪駆動とも)を採用しています。この方式はエンジンと駆動系(ミッション、デフ等)の収納がエンジンルーム内で完結するので、軽量コンパクトかつ低コスト化が実現でき、室内を広く作りやすい(エンジンが横置きの場合)ほか、後輪駆動車に比べて直進安定性に優れることが主な特長です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4215mmであるこの車の場合は「ロア ミディアム」(Lower-Medium:3850mm超-4300mm以下・Cセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


KWK4M型 カングー [1598cc/105PS FF/5MT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

2代目カングーの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2021/07
WKK9K型
[Limited-Diesel]
1.5L-TB | FF/6MT
| 282.0万円
116PS
26.5kgm
19.0km/L
2021/04
KWH5F型
[Zen]
1.2L-TB | FF/6MT
| 254.6万円
114PS
19.4kgm
13.5km/L
2021/04
KWH5F型
[Zen]
1.2L-TB | FF/6AT
| 264.7万円
114PS
19.4kgm
12.9km/L
2代目カングーの車両型式・グレード一覧【全8車種】
カングーの新型モデル
3代目 KFKH5H型カングー
KFKH5H型カングーは2023/03に登場した3代目モデル。参考車両の「Zen」は全長4490mm、全幅1860mm、全高1810mmの車体に、131PS/24.5kgmを発生するH5H型1333ccエンジンを搭載。

カングーの旧型モデル
初代 KCK4M型カングー
KCK4M型カングーは2002/03に登場した初代モデル。参考車両の「1.6」は全長4035mm、全幅1675mm、全高1810mmの車体に、95PS/15.1kgmを発生するK4M型1598ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー RENAULT
車名&
グレード
カングー
1.6
その他 クルール
お値段 2198000円
車両型式 ABA-KWK4M
駆動方式
変速機
FF・前輪駆動(FWD,2WD)
5速MT・5速マニュアル車
ドア/定員 5ドア/5名乗車
車体寸法 長4215×幅1830×高1810mm
軸距&
輪距
2700mm
前1520mm/後1535mm
最低高 170mm
タイヤ 前輪:195/65R15
後輪:195/65R15
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ディスク
車両重量 1420kg
エンジン諸元
原動機型式 K4M
気筒配列 直列4気筒
排気量1598cc
圧縮比10.0
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 105PS[77kW]/5750rpm
最大トルク 15.1kgm[148Nm]/3750rpm
使用燃料 ハイオクガソリン
K4M型エンジンの諸元と性能まとめ
直列4気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に4個配置する方式。小排気量から2.5Lあたりまでをカバー。
直列4気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税45400円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税17100円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額5500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2011/09モデルのカングーを13年落ちの中古で96.7万円にて購入し、頭金なしで2年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    カングーの2011/09モデルの場合、2024年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の40%である87.9万円に諸経費として8.8万円を足した96.7万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2011年式を13年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 2000cc以下 13年経過 45400円
自動車重量税(1年分) 1.5トン以下 13年-17年経過 17100円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
10000km÷8.3km/L×180円/L
7000km÷8.3km/L×180円/L
5000km÷8.3km/L×180円/L
3000km÷8.3km/L×180円/L
216870円
(151810円)
(108440円)
(65060円)
オイル交換(5000km毎) 1回4500円×2回 9000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本10000円×4本÷5年 8000円
任意保険料(月額5500円) 月額5500円×12ヶ月 66000円
ローン完済後の年間維持費 371200円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額40290円×12ヶ月 483480円
ローン返済中の年間維持費 854700円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 54900円
名目 金額
自動車税(1年分) 45400円
自動車重量税(1年分) 17100円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
216870円
(151810円)
(108440円)
(65060円)
オイル交換(5000km毎) 9000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 8000円
任意保険料(月額5500円) 66000円
ローン完済後の年間維持費 371200円
名目 金額
車のローン額(1年分) 483480円
ローン返済中の年間維持費 854700円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
54900円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「2000cc以下で13年経過」クラスの自動車税は45400円、「1.5トン以下で13年-17年経過」クラスの自動車重量税は17100円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに4500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本10000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額5500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 10・15モード燃費、JC08モード燃費、WLTCモード燃費いずれもデータがないので10.0km/Lを仮の燃費として代入。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした54900円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

年間の維持費が30万円前後では曖昧だった貧民と平民の線引きがこの辺りから明確になってきます。月換算で3万円~4万円、年間では36万円~48万円クラスとなると、それなりの収入が継続的に見込めないと手を出せないクラスです。

カングー【1.6】の場合、維持費の月額は31000円(ローン完済前は71300円)になります。金銭的にシビアな人からは「車なんてどれもタイヤが4つあるだけなのに、なんでこんなにお金の掛かる車に乗ってるんだ…修行か…」と奇異の目で見られていることでしょう。でも良いんです。愛さえあれば。


燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり180円を基準として、-50円となる130円から、+50円となる230円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費8.3km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
130円/L
156640円
[-60230円]
-25円
155円/L
186760円
[-30110円]
-10円
170円/L
204840円
[-12030円]
180円/L216870円
[0円]
+10円
190円/L
228940円
[+12070円]
+25円
205円/L
247010円
[+30140円]
+50円
230円/L
277130円
[+60260円]

燃費8.3km/LのKWK4M型 カングーで10000km走行するのに必要な燃料は1204.9L、1リットルあたり180円としたときの燃料代は216870円になります。

参考までに、カングーの燃料タンクは60リットルですので、1204.9Lの給油回数は21回、1回あたりの燃料代は約10330円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては12070円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると30140円、50円も違ってくると60260円にもなります。

これをKWK4M型 カングーの年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり180円の場合を371200円としたとき、130円/Lに値下がりすれば310970円(83.8%)に、230円/Lに値上がりすれば431460円(116.2%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(45400円)なり重量税(17100円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45400円 23%
自動車重量税 1年分 17100円 9%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 3000km分 65060円 33%
オイル交換 年1回 4500円 2%
タイヤ交換 6年毎 5330円 3%
任意保険料 80% 52800円 26%
合計
[1万kmとの差額]
199100円
-172100円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45400円 18%
自動車重量税 1年分 17100円 7%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 5000km分 108440円 44%
オイル交換 年1回 4500円 2%
タイヤ交換 6年毎 5330円 2%
任意保険料 85% 56160円 23%
合計
[1万kmとの差額]
245800円
-125400円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45400円 15%
自動車重量税 1年分 17100円 6%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 7000km分 151810円 52%
オイル交換 年1回 6300円 2%
タイヤ交換 6年毎 5330円 2%
任意保険料 90% 59400円 20%
合計
[1万kmとの差額]
294200円
-77000円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料66000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて172100円安い199100円に、5000km走行では125400円安い245800円に、7000km走行では77000円安い294200円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45400円 9%
自動車重量税 1年分 17100円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 15000km分 325310円 65%
オイル交換 年3回 27000円 5%
タイヤ交換 2.7年毎 12000円 2%
任意保険料 100% 66000円 14%
合計
[1万kmとの差額]
501700円
+130500円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45400円 7%
自動車重量税 1年分 17100円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 20000km分 433740円 70%
オイル交換 年4回 36000円 6%
タイヤ交換 2年毎 16000円 3%
任意保険料 100% 66000円 10%
合計
[1万kmとの差額]
623100円
+251900円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。



カングーの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
暫定基準燃費 8.3km/L
燃料タンク容量 60L
航続距離(カタログ燃費) 498.0km
航続距離(80%燃費) 396.0km
満タンプライス 10800円
1km走行コスト 21.69円

10・15モード燃費、JC08モード燃費、WLTPモード燃費ともにデータがないので8.3km/Lを仮の燃費とすると、、燃料タンク容量60リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は498.0kmになります。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(7.5km/L)とすると450.0km、80%(6.6km/L)だと396.0km、70%(5.8km/L)では348.0kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり180円で60リットルの給油をすると10800円、上で計算した航続距離を踏まえると498.0km(80%燃費時396.0km)を走行するのに10800円かかる計算です。

燃費を8.3km/Lとしたときの1km走行コストは21.69円、10万km走行したときの燃料代は216.9万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら21.7万円/年、7年10万kmなら31.0万円/年、5年10万kmなら43.4万円/年、3年10万kmなら72.3万円/年となります。



カタログデータから見えてくる要素

K4M型エンジン簡易性能曲線図
K4M型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
3750回転時の馬力 79PS
5750回転時の馬力 105PS
各回転域でのトルク
3750回転時のトルク 15.1kgm
5750回転時のトルク 13.1kgm
K4M型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているK4M型1598cc、直列4気筒の自然吸気エンジンは5750回転時に最高出力105馬力を、3750回転時に最大トルク15.1kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクの発生回転数が若干高めにあるこのエンジンは、普段使いでも不足を感じることなく、それでいて高い回転数を維持すればスポーティな走行も楽しめるバランスの良さが魅力です。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する3750rpmから最高出力が発生する5750rpmまで」の2000rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は34.8%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
2000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
2000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ13.524kg/PS(1420kg/105PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ13.524kg/PS
車体+1人14.048kg/PS
車体+5人16.143kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg14.095kg/PS
車体+70kg14.190kg/PS
車体+80kg14.286kg/PS
車体+90kg14.381kg/PS
車体+100kg14.476kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは14.048kg/PS(1475kg/105PS)となり、数値としては0.524kg、比率にすると3.9%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは16.143kg/PS(1695kg/105PS)となり、数値としては2.619kg、比率にすると19.4%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。


KWK4M カングーのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2011/09

-
カングー
14.048kg/PS
1475kg/105PS|1.6L-NA
[車体のみPWR:13.524]
2020/06

車種詳細
タフト
13.984kg/PS
895kg/64PS|0.7L-TB
車体のみPWR:13.125
2014/12

車種詳細
ムーヴ
14.141kg/PS
905kg/64PS|0.7L-TB
車体のみPWR:13.281
2004/06

車種詳細
ミラジーノ
14.052kg/PS
815kg/58PS|0.7L-NA
車体のみPWR:13.103
2010/08

車種詳細
コペン
13.984kg/PS
895kg/64PS|0.7L-TB
車体のみPWR:13.125
2015/07

車種詳細
シエンタ
13.932kg/PS
1435kg/103PS|1.5L-NA
車体のみPWR:13.398

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ14.048kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

13.908kg/PSから14.188kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、ダイハツの4人乗り軽SUV「LA900S型 タフト」、ダイハツの4人乗り軽ミニバン「LA150S型 ムーヴ」、ダイハツの4人乗り軽ハッチバック「L700S型 ミラジーノ」、ダイハツの2人乗り軽オープンカー「L880K型 コペン」、トヨタの6人乗りミニバン「NCP175G型 シエンタ」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

KWK4M型 カングー [1.6]とパワーウェイトレシオが近い車種|14.048kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は73.9PS/tとなっています。


カングーがバイクと競争するなら…?


車種詳細
CB125R|124cc
14.000kg/PS
182kg/13.0PS/1.00kgm
[車体のみPWR:9.769]
1速ギヤ速度:31.8km/h
最小TWR:1.072
2011/09

-
カングー|1598cc
14.048kg/PS
1475kg/105PS/15.1kgm
[車体のみPWR:13.524]
1速ギヤ速度:42.4km/h
最小TWR:1.839

車種詳細
KSR-II|79cc
14.200kg/PS
142kg/10.0PS/0.95kgm
[車体のみPWR:8.700]
1速ギヤ速度:27.3km/h
最小TWR:0.828

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではカングーとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

JC79 CB125Rと競争してみる

まずカングーより少しPWRが低いバイクとして、ホンダのCB125Rが挙げられます。PWRの14.000kg/PSは車両重量127kgにライダーの体重55kgを加えた182kgを、最高出力13.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はCB125Rに10.6km/h勝り、1速TWRは0.767kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

KMX80B KSR-IIと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、カワサキのKSR-IIが挙げられます。PWRの14.200kg/PSは車両重量87kg+55kgの142kgを、最高出力10.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は15.1km/h勝り、1速TWRは1.011kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.767
平均ピストンスピード 15.43m/s
トルクウェイトレシオ 94.04kg/kgm
1馬力あたりのお値段 20933円
排気量1Lあたり馬力 65.71PS/L
排気量1Lあたりトルク 9.45kgm/L
1気筒あたりの馬力 26.2PS
1気筒あたりのトルク 3.8kgm
パワーバンド比率 34.8%
燃費×馬力 No data
各種ランキング
トールワゴンのPWR
1.5~1.6L以下のPWR

トルクウェイトレシオは94.04kg/kgm(1420kg/15.1kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が2198000円、最高出力が105馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は20933円、逆に1万円あたりでは0.48馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は145563円、1万円あたりでは0.07kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
2000cc以下の車編
5人乗りミニバン編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は65.71PS/L、トルクは9.45kgm/L、1気筒あたりの馬力は26.2馬力、トルクは3.8kgmとなり、このエンジンが105馬力を5750回転で発生させているときの平均ピストンスピードは15.43m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が80.5mmであるK4M型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は7450回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.767になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、走ってよし、曲がってよしで至れり尽くせりのオールラウンダーであると言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング


カングーでの車中泊

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.48m
期待される荷室の幅 1.43m
対角線の長さ 2.06m
期待される荷室の面積 2.12m²

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

縦方向の長さが1.48m(対角線では2.06m)であれば、小柄な体型なら斜めに転げることで足を伸ばして寝られないこともなさそうです。

普通体型では斜めに転げた上で腰と膝を曲げれば何とかギリギリ、大柄な体型ではダンゴ虫のように丸まって腰痛覚悟で決死の車中泊を敢行せざるを得ません。

多くのミニバンや1BOXは室内長の寸法が大きいことから車中泊への期待が高まりますが、2列目、3列目シートの収納がイマイチの場合は車中泊の難易度がセダンよりも跳ね上がりかねません。その場合はシートを前ではなく後に倒してのフルフラットの可否が鍵を握ります。
車中泊にあると嬉しいアイテム


ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合5750rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした6250回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 6250rpm|タイヤサイズ 195/65R15|タイヤ直径 63.5cm|円周長 199.5cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
6250rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 3.727 16.24 -
-
46km/h 13570rpm 772.3kgm
2速 2.047 8.92 0.549 1-2/
3430rpm
84km/h 7450rpm 424.2kgm
3速 1.392 6.06 0.680 2-3/
4250rpm
123km/h 5070rpm 288.4kgm
4速 1.096 4.78 0.787 3-4/
4920rpm
157km/h 3990rpm 227.1kgm
5速 0.891 3.88 0.813 4-5/
5080rpm
193km/h 3240rpm 184.6kgm
Final 4.357 レシオカバレッジ(変速比幅)4.183

ギヤの繋がりイメージ
KWK4M型カングー5MT車のギヤ比イメージ
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数3750rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.357)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(15.1kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.357)÷タイヤの有効半径(0.3175m)で算出。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は5速ギヤの193km(5750rpmでは177.3km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

おまけ:5750rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

5750rpmでの速度と
シフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ42km/h-
2速ギヤ77km/h3160rpm
3速ギヤ113km/h3910rpm
4速ギヤ144km/h4530rpm
5速ギヤ177km/h4670rpm

KWK4M型カングーに搭載されたK4M型1598ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する5750rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

まず1速ギヤで5750rpmまで引っ張ると42km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は5750rpmから3160rpmまで落ち、そこから5750rpmまで加速を続けると速度は77km/h(+35km/h)になります。

3速ギヤでは3910rpmまで落ちて5750rpmで113km/h(+36km/h)に、4速ギヤでは4530rpmまで落ちて5750rpmで144km/h(+31km/h)に、5速ギヤでは4670rpmまで落ちて5750rpmで177km/h(+33km/h)という具合に加速していくイメージです。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが3750回転で最大トルク15.1kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば94.04kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(13.524kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと772.3kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1420kg)を1速ギヤの最大駆動力(772.3kgm)で割ってみると1.839kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する5750回転でのトルク(13.1kgm)からTWRを算出すると2.12kg/kgmとなり、3750-5750回転の回転域では1.839-2.12kg/kgmの間で推移することがわかります。


ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 5430 8140 10850 13570 16280 18990 24420
2速 2980 4470 5960 7450 8940 10430 13410
3速 2030 3040 4050 5070 6080 7090 9120
4速 1600 2390 3190 3990 4790 5590 7180
5速 1300 1950 2590 3240 3890 4540 5840
※赤い数字は暫定レブリミット(6250rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.891)を選択して時速100kmにて走行すると3240回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1950回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは2270回転、一般的な高速道路の80km/hでは2590回転、100km/hでは3240回転、制限速度が120km/hになると3890回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは5840回転まで回ります。

時速100kmでの巡航回転数が3000回転を超えるようになってくると、ややパワーが心許ないとか、荷物や人を多く乗せる車であるとか、より鋭い加速を得たい場合のギヤ比ではないかと思います。エンジンのレイアウト(直列3気筒とか)によっては独特の振動が生じたりするので不快感を覚えるようになるかもしれません。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 7 15 22 29 37 44 52 59
2速 13 27 40 54 67 81 94 107
3速 20 39 59 79 99 118 138 158
4速 25 50 75 100 125 150 175 201
5速 31 62 93 123 154 185 216 247

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(6250回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。


純正装着タイヤの195/65R15と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 195/65R15 | 直径 635mm

-20mm
幅175mm
-10mm
幅185mm
変更なし
幅195mm
+10mm
幅205mm
+20mm
幅215mm
-5%
60
扁平
175/60R15
37.2km/h
直径591mm
径差-44mm
185/60R15
38.0km/h
直径603mm
径差-32mm
195/60R15
38.7km/h
直径615mm
径差-20mm
205/60R15
39.5km/h
直径627mm
径差-8mm
215/60R15
40.3km/h
直径639mm
径差+4mm
0%
65
扁平
175/65R15
38.4km/h
直径609mm
径差-26mm
185/65R15
39.2km/h
直径622mm
径差-13mm
195/65R15
40.0km/h
635mm
0mm
205/65R15
40.8km/h
直径648mm
径差+13mm
215/65R15
41.6km/h
直径661mm
径差+26mm
+5%
70
扁平
175/70R15
39.4km/h
直径626mm
径差-9mm
185/70R15
40.3km/h
直径640mm
径差+5mm
195/70R15
41.2km/h
直径654mm
径差+19mm
205/70R15
42.1km/h
直径668mm
径差+33mm
215/70R15
43.0km/h
直径682mm
径差+47mm
+10%
75
扁平
175/75R15
40.6km/h
直径644mm
径差+9mm
185/75R15
41.5km/h
直径659mm
径差+24mm
195/75R15
42.5km/h
直径674mm
径差+39mm
205/75R15
43.4km/h
直径689mm
径差+54mm
215/75R15
44.3km/h
直径704mm
径差+69mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、175/65R15、175/70R15 、185/60R15、185/65R15 、195/60R15 、205/60R15 あたりのタイヤがおすすめです。

195/65R15のタイヤ幅を175mmから225mmまで、扁平率を50%から80%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、195/65R15の適応サイズと性能の変化 [KWK4M型カングー編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
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KWK4M型カングー[1.6L-NA FF/5MT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト13.524kg/ps39.71
1速ギヤ加速性能1.839kg/kgm44.39
1L換算馬力65.71ps/L44.20
1L換算トルク9.45kgm/L49.76
WB/TR比1.76750.62
ワイド&ロー指数0.98943.01
前面の面積3.312m²30.68
最低地上高170mm43.66
スポーツ性能部門の得点346.03

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
燃費-41.40
年間維持費371200円45.99
100kmh回転数3240rpm40.02
航続距離-25.83
車の大きさ13.961m³60.03
室内の広さ(仮) 2.532m³41.59
最小回転半径-39.21
馬力単価20933円50.72
ユーティリティ部門の得点344.79

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した KWK4M型カングー[1.6L-NA FF/5MT] の総合得点は 690.82 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したKWK4M型カングー(FF/5MT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのトールワゴン」、「2000ccのトールワゴン」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

カングーの歴代モデル

3代目 KFKH5H型 カングー
KFKH5H カングーは2023/03に登場した3代目モデル。参考車両の「Zen」は全長4490mm、全幅1860mm、全高1810mmの車体に、131PS/24.5kgmを発生するH5H型1333ccエンジンを搭載した5人乗りミニバン。

2代目 KWH5F型 カングー
KWH5F カングーは2009/09に登場した2代目モデル。参考車両の「Zen」は全長4280mm、全幅1830mm、全高1810mmの車体に、115PS/19.4kgmを発生するH5F型1197ccエンジンを搭載した5人乗りミニバン。

初代 KCK7J型 カングー
KCK7J カングーは2002/03に登場した初代モデル。参考車両の「1.4」は全長3995mm、全幅1675mm、全高1810mmの車体に、75PS/11.9kgmを発生するK7J型1389ccエンジンを搭載した5人乗りミニバン。