124092:Eクラス ステーションワゴンの性能と維持費 FR/4AT 760万円

このページでは、メルセデスベンツの5ドア・7人乗りワゴン、初代のE-124092型Eクラス ステーションワゴン E320 S124【1993/10モデル・225PS/32.3kgm・FR/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

124092 Eクラス ステーションワゴン
販売期間:1993/10 - 1995/10

画像はメルセデスベンツより引用
http://www.mercedes-benz.co.jp/
投稿:2011/12/19|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長4765mm×全幅1740mm×全高1490mm、排気量は3199ccであることから、大雑把に分類すると3.2リットルクラス(3200cc、自動車税は3.5L以下を適用)に属し、全長、全幅、排気量ともに5ナンバー枠を超えていることにより完全無欠の3ナンバー登録車です。いわゆる【高級車】にカテゴライズされます。

駆動方式にはエンジンを車体の前方に搭載し、後輪のみを駆動する、フロントエンジン・リヤドライブ方式(後輪駆動・FR・RWDとも)を採用しています。前輪は操舵、後輪は駆動と役割分担が異なることから優れたハンドリングを得られるとされ、運転の質を求める人々から絶大なる支持を集めます。高級車の代名詞的な駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4765mmであるこの車の場合は「アッパーミディアム」(Upper-Medium:4650mm超-4900mm以下・Eセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


124092型 Eクラス ステーションワゴン [3199cc/225PS FR/4AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

No Data
タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
No Data
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

初代Eクラス ステーションワゴンの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
1993/10
124082型
[E220 S124]
2.2L-NA | FR/4AT
| 630.0万円
150PS
21.4kgm
10.8km/L
1993/10
124290型
[E300-4Matic S124]
3.0L-NA | 4WD/4AT
| 860.0万円
185PS
26.5kgm
6.3km/L
1993/10
124088型
[E280 S124]
2.8L-NA | FR/4AT
| 700.0万円
200PS
28.2kgm
9.0km/L
初代Eクラス ステーションワゴンの車両型式・グレード一覧【全14車種】
Eクラス ステーションワゴンの新型モデル
2代目 E55T型Eクラス ステーションワゴン
E55T型Eクラス ステーションワゴンは1996/11に登場した2代目モデル。参考車両の「E55 AMG S210」は全長4840mm、全幅1800mm、全高1485mmの車体に、353PS/54.0kgmを発生する113M55型5438ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー MERCEDES_BENZ
車名&
グレード
Eクラス ステーションワゴン
E320 S124
その他 -
お値段 7600000円
車両型式 E-124092
駆動方式
変速機
FR・後輪駆動(RWD,2WD)
4速AT・4速オートマ車
ドア/定員 5ドア/7名乗車
車体寸法 長4765×幅1740×高1490mm
軸距&
輪距
2800mm
前1505mm/後1500mm
最小半径 5.2m
タイヤ 前輪:195/65R15
後輪:195/65R15
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ディスク
車両重量 1670kg
エンジン諸元
原動機型式 M1049
気筒配列 直列6気筒
排気量3199cc
圧縮比10.0
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 225PS[165kW]/5500rpm
最大トルク 32.3kgm[317Nm]/3750rpm
使用燃料 ハイオクガソリン
10・15燃費 6.1km/L(14.3mpg)
100km燃費 16.4L/100km
M1049型エンジンの諸元と性能まとめ
直列6気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に6個配置する方式。理論上では完全バランスなれど今や絶滅危惧種。
直列6気筒エンジンを搭載する車種の一覧
直列6気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税66700円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税25200円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額7000円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、1993/10モデルのEクラス ステーションワゴンを31年落ちの中古で167.2万円にて購入し、頭金なしで3年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    Eクラス ステーションワゴンの1993/10モデルの場合、2024年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の20%である152万円に諸経費として15.2万円を足した167.2万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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1993年式を31年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 3500cc以下 13年経過 66700円
自動車重量税(1年分) 2.0トン以下 18年経過 25200円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
10000km÷5.2km/L×180円/L
7000km÷5.2km/L×180円/L
5000km÷5.2km/L×180円/L
3000km÷5.2km/L×180円/L
346150円
(242310円)
(173080円)
(103850円)
オイル交換(5000km毎) 1回6000円×2回 12000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本10000円×4本÷5年 8000円
任意保険料(月額7000円) 月額7000円×12ヶ月 84000円
ローン完済後の年間維持費 550900円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額46440円×12ヶ月 557280円
ローン返済中の年間維持費 1108200円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 71100円
名目 金額
自動車税(1年分) 66700円
自動車重量税(1年分) 25200円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
346150円
(242310円)
(173080円)
(103850円)
オイル交換(5000km毎) 12000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 8000円
任意保険料(月額7000円) 84000円
ローン完済後の年間維持費 550900円
名目 金額
車のローン額(1年分) 557280円
ローン返済中の年間維持費 1108200円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
71100円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「3500cc以下で13年経過」クラスの自動車税は66700円、「2.0トン以下で18年経過」クラスの自動車重量税は25200円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに6000円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本10000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額7000円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした71100円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

年間の維持費が50万円を超えてくると、これはもうこの車そのものが趣味の世界です。若しくは、これだけの維持費が掛かる車を所有していることに喜びを感じ、意義を見出しているのかもしれません。

名にし負うEクラス ステーションワゴンともなると、維持費は月額でさえ46000円(ローン完済前は92400円)という破格の金額になってしまうことを思えば、とてもじゃないけど新車で買って5年のローンを抱えながら乗るような車ではありません。清水の舞台から飛び降りる覚悟でご近所を一周して満足するか、盆栽としてガレージに飾っておくならまあ、あるいは…


燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり180円を基準として、-50円となる130円から、+50円となる230円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費5.2km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
130円/L
250010円
[-96140円]
-25円
155円/L
298090円
[-48060円]
-10円
170円/L
326930円
[-19220円]
180円/L346150円
[0円]
+10円
190円/L
365390円
[+19240円]
+25円
205円/L
394240円
[+48090円]
+50円
230円/L
442320円
[+96170円]

燃費5.2km/Lの124092型 Eクラス ステーションワゴンで10000km走行するのに必要な燃料は1923.1L、1リットルあたり180円としたときの燃料代は346150円になります。

参考までに、Eクラス ステーションワゴンの燃料タンクは72リットルですので、1923.1Lの給油回数は27回、1回あたりの燃料代は約12830円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては19240円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると48090円、50円も違ってくると96170円にもなります。

これを124092型 Eクラス ステーションワゴンの年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり180円の場合を550900円としたとき、130円/Lに値下がりすれば454760円(82.5%)に、230円/Lに値上がりすれば647070円(117.5%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(66700円)なり重量税(25200円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 66700円 24%
自動車重量税 1年分 25200円 9%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 3000km分 103850円 37%
オイル交換 年1回 6000円 2%
タイヤ交換 6年毎 5330円 2%
任意保険料 80% 67200円 23%
合計
[1万kmとの差額]
283200円
-267700円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 66700円 19%
自動車重量税 1年分 25200円 7%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 5000km分 173080円 49%
オイル交換 年1回 6000円 2%
タイヤ交換 6年毎 5330円 1%
任意保険料 85% 71400円 20%
合計
[1万kmとの差額]
356600円
-194300円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 66700円 15%
自動車重量税 1年分 25200円 6%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 7000km分 242310円 56%
オイル交換 年1回 8400円 2%
タイヤ交換 6年毎 5330円 1%
任意保険料 90% 75600円 18%
合計
[1万kmとの差額]
432400円
-118500円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料84000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて267700円安い283200円に、5000km走行では194300円安い356600円に、7000km走行では118500円安い432400円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 66700円 9%
自動車重量税 1年分 25200円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 15000km分 519230円 69%
オイル交換 年3回 36000円 5%
タイヤ交換 2.7年毎 12000円 2%
任意保険料 100% 84000円 11%
合計
[1万kmとの差額]
752000円
+201100円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 66700円 7%
自動車重量税 1年分 25200円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 20000km分 692300円 74%
オイル交換 年4回 48000円 5%
タイヤ交換 2年毎 16000円 2%
任意保険料 100% 84000円 8%
合計
[1万kmとの差額]
941100円
+390200円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。



Eクラス ステーションワゴンの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
10・15モード燃費 6.1km/L
燃料タンク容量 72L
航続距離(カタログ燃費) 439.2km
航続距離(80%燃費) 352.8km
満タンプライス 12960円
1km走行コスト 29.51円
1万円でどこまで行ける? 338.9km
車両価格/航続距離 17304円/km

10・15モード燃費が6.1km/L、燃料タンク容量72リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は439.2kmになります。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(5.5km/L)とすると396.0km、80%(4.9km/L)だと352.8km、70%(4.3km/L)では309.6kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり180円で72リットルの給油をすると12960円、上で計算した航続距離を踏まえると439.2km(80%燃費時352.8km)を走行するのに12960円かかる計算です。

燃費を5.2km/Lとしたときの1km走行コストは29.51円、10万km走行したときの燃料代は295.1万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら29.5万円/年、7年10万kmなら42.2万円/年、5年10万kmなら59.0万円/年、3年10万kmなら98.4万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば338.9km(往復なら片道169.4km)、カタログ値の80%なら271.1km(片道135.6km)離れたところまで行くことができます。

ちなみに、1回の給油で439.2kmの距離を移動できる124092型 Eクラス ステーションワゴン [E320 S124]という乗り物を、760.0万円で手に入れたと考えたとき、この車が1km走行するにあたっては「17304円の値打ちがある!」と言える、かもしれません。


カタログデータから見えてくる要素

M1049型エンジン簡易性能曲線図
M1049型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
3750回転時の馬力 169PS
5500回転時の馬力 225PS
各回転域でのトルク
3750回転時のトルク 32.3kgm
5500回転時のトルク 29.3kgm
M1049型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているM1049型3199cc、直列6気筒の自然吸気エンジンは5500回転時に最高出力225馬力を、3750回転時に最大トルク32.3kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクの発生回転数が若干高めにあるこのエンジンは、普段使いでも不足を感じることなく、それでいて高い回転数を維持すればスポーティな走行も楽しめるバランスの良さが魅力です。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する3750rpmから最高出力が発生する5500rpmまで」の1750rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は31.8%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
3500cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
3500cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ7.422kg/PS(1670kg/225PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ7.422kg/PS
車体+1人7.667kg/PS
車体+7人9.133kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg7.689kg/PS
車体+70kg7.733kg/PS
車体+80kg7.778kg/PS
車体+90kg7.822kg/PS
車体+100kg7.867kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは7.667kg/PS(1725kg/225PS)となり、数値としては0.245kg、比率にすると3.3%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの7人が搭乗した場合、車両重量に385kgがプラスされてパワーウェイトレシオは9.133kg/PS(2055kg/225PS)となり、数値としては1.711kg、比率にすると23.1%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。


124092 Eクラス ステーションワゴンのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
1993/10

-
Eクラス ステーションワゴン
7.667kg/PS
1725kg/225PS|3.2L-NA
[車体のみPWR:7.422]
2017/09

車種詳細
シビック
7.720kg/PS
1405kg/182PS|1.5L-TB
車体のみPWR:7.418
2009/07

車種詳細
MPV
7.653kg/PS
1875kg/245PS|2.3L-TB
車体のみPWR:7.429
2017/09

車種詳細
スイフト スポーツ
7.464kg/PS
1045kg/140PS|1.4L-TB
車体のみPWR:7.071
2006/12

車種詳細
ブーン X4
7.782kg/PS
1035kg/133PS|1.0L-TB
車体のみPWR:7.368
2004/04

車種詳細
ストーリア X4
7.458kg/PS
895kg/120PS|0.8L-TB
車体のみPWR:7.000

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ7.667kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

7.437kg/PSから7.897kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、ホンダの5人乗りハッチバック「FK7型 シビック」、マツダの8人乗りミニバン「LY3P型 MPV」、スズキの5人乗りハッチバック「ZC33S型 スイフト スポーツ」、ダイハツの5人乗りハッチバック「M312S型 ブーン X4」、ダイハツの5人乗りハッチバック「M112S型 ストーリア X4」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

124092型 Eクラス ステーションワゴン [E320 S124]とパワーウェイトレシオが近い車種|7.667kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は134.7PS/tとなっています。


Eクラス ステーションワゴンがバイクと競争するなら…?


車種詳細
スティード|583cc
7.472kg/PS
269kg/36.0PS/4.49kgm
[車体のみPWR:5.944]
1993/10

-
Eクラス ステーションワゴン|3199cc
7.667kg/PS
1725kg/225PS/32.3kgm
[車体のみPWR:7.422]

車種詳細
デスペラード400|399cc
7.697kg/PS
254kg/33.0PS/3.30kgm
[車体のみPWR:6.030]

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではEクラス ステーションワゴンとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

PC21 スティードと競争してみる

まずEクラス ステーションワゴンより少しPWRが低いバイクとして、ホンダのスティードが挙げられます。PWRの7.472kg/PSは車両重量214kgにライダーの体重55kgを加えた269kgを、最高出力36.0PSで割ったものです。

VK52A デスペラード400と競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、スズキのデスペラード400が挙げられます。PWRの7.697kg/PSは車両重量199kg+55kgの254kgを、最高出力33.0PSで割ったもので、(PWRで比較すれば)まさに街角の好敵手と呼べるバイクです。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.863
平均ピストンスピード 15.40m/s
トルクウェイトレシオ 51.70kg/kgm
1馬力あたりのお値段 33778円
排気量1Lあたり馬力 70.33PS/L
排気量1Lあたりトルク 10.10kgm/L
1気筒あたりの馬力 37.5PS
1気筒あたりのトルク 5.4kgm
パワーバンド比率 31.8%
燃費×馬力 1165.5pt
各種ランキング
ステーションワゴンのPWR
3.0~3.5L以下のPWR

トルクウェイトレシオは51.70kg/kgm(1670kg/32.3kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が7600000円、最高出力が225馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は33778円、逆に1万円あたりでは0.30馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は235294円、1万円あたりでは0.04kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
3500cc以下の車編
ステーションワゴン編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は70.33PS/L、トルクは10.10kgm/L、1気筒あたりの馬力は37.5馬力、トルクは5.4kgmとなり、このエンジンが225馬力を5500回転で発生させているときの平均ピストンスピードは15.40m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が84.0mmであるM1049型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は7140回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.863になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、どちらかというと真っ直ぐ進むことを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が5.18km/L、最高出力が225PSであるこの車の獲得ポイントは1165.5ptになります。
戯れに車両重量1670kgを100kg単位にした16.7で割ってみたところ、その数値は69.79ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)



Eクラス ステーションワゴンでの車中泊

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.67m
期待される荷室の幅 1.34m
対角線の長さ 2.14m
期待される荷室の面積 2.24m²

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

縦方向の長さが1.67m(対角線では2.14m)ともなると、もはや車の中で生活しても良いんじゃないかと錯覚しかねないほど快適な睡眠が約束されます。

日頃の行いが悪いとか、人様には言えないことをやらかしたとか、誰の顔も見たくないなどの訳アリで家に帰れず、やむなく車中泊をしてみたが最期、あまりの気楽さに心を奪われ流浪の民となりかねません。

一見すると車中泊が可能そうに見えるハッチバックやワゴン、SUVであってもリアシートが前に倒れなかったり、倒れても中途半端であったり、凝った足回りのせいで室内に巨大な出っ張りがあったりで、なかなか思うようにはいきませんが、大抵のケースでは知恵と工夫で何とかなるはずです。
車中泊にあると嬉しいアイテム


純正装着タイヤの195/65R15と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 195/65R15 | 直径 635mm

-20mm
幅175mm
-10mm
幅185mm
変更なし
幅195mm
+10mm
幅205mm
+20mm
幅215mm
-5%
60
扁平
175/60R15
37.2km/h
直径591mm
径差-44mm
185/60R15
38.0km/h
直径603mm
径差-32mm
195/60R15
38.7km/h
直径615mm
径差-20mm
205/60R15
39.5km/h
直径627mm
径差-8mm
215/60R15
40.3km/h
直径639mm
径差+4mm
0%
65
扁平
175/65R15
38.4km/h
直径609mm
径差-26mm
185/65R15
39.2km/h
直径622mm
径差-13mm
195/65R15
40.0km/h
635mm
0mm
205/65R15
40.8km/h
直径648mm
径差+13mm
215/65R15
41.6km/h
直径661mm
径差+26mm
+5%
70
扁平
175/70R15
39.4km/h
直径626mm
径差-9mm
185/70R15
40.3km/h
直径640mm
径差+5mm
195/70R15
41.2km/h
直径654mm
径差+19mm
205/70R15
42.1km/h
直径668mm
径差+33mm
215/70R15
43.0km/h
直径682mm
径差+47mm
+10%
75
扁平
175/75R15
40.6km/h
直径644mm
径差+9mm
185/75R15
41.5km/h
直径659mm
径差+24mm
195/75R15
42.5km/h
直径674mm
径差+39mm
205/75R15
43.4km/h
直径689mm
径差+54mm
215/75R15
44.3km/h
直径704mm
径差+69mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、175/65R15、175/70R15 、185/60R15、185/65R15 、195/60R15 、205/60R15 あたりのタイヤがおすすめです。

195/65R15のタイヤ幅を175mmから225mmまで、扁平率を50%から80%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、ホイールサイズを15インチからインチダウン、インチアップした場合の一覧表は、純正装着タイヤが195/65R15のとき互換可能なタイヤサイズのページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
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124092型Eクラス ステーションワゴン[3.2L-NA FR/4AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト7.422kg/ps56.41
1速ギヤ加速性能-39.92
1L換算馬力70.33ps/L47.85
1L換算トルク10.10kgm/L57.68
WB/TR比1.86340.72
ワイド&ロー指数0.85652.65
前面の面積2.593m²50.87
最低地上高-43.72
スポーツ性能部門の得点389.82

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
10-15燃費6.1km/L34.84
年間維持費550900円29.54
100kmh回転数-43.39
航続距離439.2km33.96
車の大きさ12.354m³53.64
室内の広さ(仮) 2.240m³38.82
最小回転半径5.2m49.58
馬力単価33778円33.72
ユーティリティ部門の得点317.49

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した 124092型Eクラス ステーションワゴン[3.2L-NA FR/4AT] の総合得点は 707.31 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介した124092型Eクラス ステーションワゴン(FR/4AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのワゴン」、「3500ccのワゴン」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

Eクラス ステーションワゴンの歴代モデル

5代目 213042C型 Eクラス セダン
213042C Eクラス セダンは2016/07に登場した5代目モデル。参考車両の「E200 Avantgarde W213」は全長4930mm、全幅1850mm、全高1455mmの車体に、184PS/30.6kgmを発生するM274型1991ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。

4代目 212201C型 Eクラス ステーションワゴン
212201C Eクラス ステーションワゴンは2010/02に登場した4代目モデル。参考車両の「E220 BlueTEC S212」は全長4910mm、全幅1855mm、全高1500mmの車体に、177PS/40.8kgmを発生するOM651型2142ccエンジンを搭載した5人乗りワゴン。

3代目 211282型 Eクラス ステーションワゴン
211282 Eクラス ステーションワゴンは2003/08に登場した3代目モデル。参考車両の「E320 4Matic Avantgarde S211」は全長4850mm、全幅1820mm、全高1505mmの車体に、224PS/32.1kgmを発生するM112型3199ccエンジンを搭載した5人乗りワゴン。

2代目 W210型 Eクラス
W210 Eクラスは1995/07に登場した2代目モデル。参考車両の「E320 W210」は全長4800mm、全幅1800mm、全高1425mmの車体に、220PS/32.1kgmを発生する104995型3199ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。

初代 W124型 Eクラス
W124 Eクラスは1993/10に登場した初代モデル。参考車両の「E400-4.2 S3」は全長4740mm、全幅1765mm、全高1410mmの車体に、312PS/43.3kgmを発生する119975型4195ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。