205086:Cクラス セダン AMGの性能と維持費 FR/7AT 1195万円

このページでは、メルセデスベンツの4ドア・5人乗りセダン、4代目のCBA-205086型Cクラス セダン AMG AMG C63 W205【2015/06モデル・476PS/66.3kgm・FR/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

205086 Cクラス セダン AMG
販売期間:2014/07 - 2021/06

画像はメルセデスベンツより引用
http://www.mercedes-benz.co.jp/
投稿:2015/06/25|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長4755mm×全幅1840mm×全高1430mm、排気量は3982ccであることから、大雑把に分類すると4.0リットルクラス(4000cc、自動車税は4.0L以下を適用)に属し、全長、全幅、排気量ともに5ナンバー枠を超えていることにより完全無欠の3ナンバー登録車です。いわゆる【高級車】にカテゴライズされます。

駆動方式にはエンジンを車体の前方に搭載し、後輪のみを駆動する、フロントエンジン・リヤドライブ方式(後輪駆動・FR・RWDとも)を採用しています。前輪は操舵、後輪は駆動と役割分担が異なることから優れたハンドリングを得られるとされ、運転の質を求める人々から絶大なる支持を集めます。高級車の代名詞的な駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4755mmであるこの車の場合は「アッパーミディアム」(Upper-Medium:4650mm超-4900mm以下・Eセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


205086型 Cクラス セダン AMG [3982cc/476PS FR/7AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

4代目Cクラス セダン AMGの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2017/07
205064型
[AMG C43 4Matic W205]
3.0L-TB | 4WD/9AT
| 886.0万円
367PS
53.0kgm
11.8km/L
2016/06
205064型
[AMG C43 4Matic W205]
3.0L-TB | 4WD/7AT
| 880.0万円
367PS
53.0kgm
12.0km/L
2015/07
205064型
[C450 AMG 4MATIC W205]
3.0L-TB | 4WD/7AT
| 863.0万円
367PS
53.0kgm
-
4代目Cクラス セダン AMGの車両型式・グレード一覧【全36車種】
Cクラス セダン AMGの新型モデル
5代目 206087C型Cクラス AMG
206087C型Cクラス AMGは2021/07に登場した5代目モデル。参考車両の「C43 4matic W206」は全長4785mm、全幅1825mm、全高1450mmの車体に、408PS/51.0kgmを発生するM139型1991ccエンジンを搭載。

Cクラス セダン AMGの旧型モデル
3代目 204507型Cクラス セダン AMG
204507型Cクラス セダン AMGは2007/06に登場した3代目モデル。参考車両の「C63 AMG Edition507 W204」は全長4710mm、全幅1795mm、全高1440mmの車体に、507PS/62.2kgmを発生するM156型6208ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー MERCEDES_BENZ
車名&
グレード
Cクラス セダン AMG
AMG C63 W205
その他 -
お値段 11950000円
車両型式 CBA-205086
駆動方式
変速機
FR・後輪駆動(RWD,2WD)
7速AT・7速オートマ車
ドア/定員 4ドア/5名乗車
車体寸法 長4755×幅1840×高1430mm
室内寸法 長1905×幅1450×高1160mm
軸距&
輪距
2840mm
前1610mm/後1545mm
最小半径 5.4m
最低高 115mm
タイヤ 前輪:245/35R19
後輪:265/35R19
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ベンチレーテッドディスク
車両重量 1790kg
エンジン諸元
原動機型式 M177
気筒配列 V型8気筒
排気量3982cc
圧縮比10.5
吸気方式 ツインターボ
最高出力 476PS[350kW]/5500-6250rpm
最大トルク 66.3kgm[650Nm]/1750-4500rpm
使用燃料 ハイオクガソリン
JC08燃費 9.7km/L(22.8mpg)
100km燃費 10.3L/100km
M177型エンジンの諸元と性能まとめ
V型8気筒とは‥シリンダをV字型に交互で8個配置する方式。中?大排気量のスタンダード。
V型8気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税66500円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税16400円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額7500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2015/06モデルのCクラス セダン AMGを9年落ちの中古で788.7万円にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    Cクラス セダン AMGの2015/06モデルの場合、2024年現在では9年が経過しているため、新車価格の60%である717万円に諸経費として71.7万円を足した788.7万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2015年式を9年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 4000cc以下 13年未満 66500円
自動車重量税(1年分) 2.0トン以下 13年未満 16400円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
10000km÷9.0×180円/L
7000km÷9.0km/L×180円/L
5000km÷9.0km/L×180円/L
3000km÷9.0km/L×180円/L
200000円
(140000円)
(100000円)
(60000円)
オイル交換(5000km毎) 1回8000円×2回 16000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本21000円×4本÷5年 16800円
任意保険料(月額7500円) 月額7500円×12ヶ月 90000円
ローン完済後の年間維持費 414600円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額131450円×12ヶ月 1577400円
ローン返済中の年間維持費 1992000円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 53500円
名目 金額
自動車税(1年分) 66500円
自動車重量税(1年分) 16400円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
200000円
(140000円)
(100000円)
(60000円)
オイル交換(5000km毎) 16000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 16800円
任意保険料(月額7500円) 90000円
ローン完済後の年間維持費 414600円
名目 金額
車のローン額(1年分) 1577400円
ローン返済中の年間維持費 1992000円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
53500円
  • 初度登録から9年経過車の場合、「4000cc以下で13年未満」クラスの自動車税は66500円、「2.0トン以下で13年未満」クラスの自動車重量税は16400円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに8000円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本21000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額7500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした53500円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

年間の維持費が30万円前後では曖昧だった貧民と平民の線引きがこの辺りから明確になってきます。月換算で3万円~4万円、年間では36万円~48万円クラスとなると、それなりの収入が継続的に見込めないと手を出せないクラスです。

Cクラス セダン AMG【AMG C63 W205】の場合、維持費の月額は34600円(ローン完済前は166000円)になります。金銭的にシビアな人からは「車なんてどれもタイヤが4つあるだけなのに、なんでこんなにお金の掛かる車に乗ってるんだ…修行か…」と奇異の目で見られていることでしょう。でも良いんです。愛さえあれば。


燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり180円を基準として、-50円となる130円から、+50円となる230円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費9.0km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
130円/L
144460円
[-55540円]
-25円
155円/L
172240円
[-27760円]
-10円
170円/L
188910円
[-11090円]
180円/L200000円
[0円]
+10円
190円/L
211130円
[+11130円]
+25円
205円/L
227800円
[+27800円]
+50円
230円/L
255580円
[+55580円]

燃費9.0km/Lの205086型 Cクラス セダン AMGで10000km走行するのに必要な燃料は1111.2L、1リットルあたり180円としたときの燃料代は200000円になります。

参考までに、Cクラス セダン AMGの燃料タンクは66リットルですので、1111.2Lの給油回数は17回、1回あたりの燃料代は約11770円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては11130円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると27800円、50円も違ってくると55580円にもなります。

これを205086型 Cクラス セダン AMGの年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり180円の場合を414600円としたとき、130円/Lに値下がりすれば359060円(86.6%)に、230円/Lに値上がりすれば470180円(113.4%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(66500円)なり重量税(16400円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 66500円 27%
自動車重量税 1年分 16400円 7%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 3000km分 60000円 25%
オイル交換 年1回 8000円 3%
タイヤ交換 6年毎 11200円 5%
任意保険料 80% 72000円 29%
合計
[1万kmとの差額]
243000円
-171600円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 66500円 23%
自動車重量税 1年分 16400円 6%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 5000km分 100000円 35%
オイル交換 年1回 8000円 3%
タイヤ交換 6年毎 11200円 4%
任意保険料 85% 76560円 26%
合計
[1万kmとの差額]
287500円
-127100円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 66500円 20%
自動車重量税 1年分 16400円 5%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 7000km分 140000円 42%
オイル交換 年1回 11200円 3%
タイヤ交換 6年毎 11200円 3%
任意保険料 90% 81000円 24%
合計
[1万kmとの差額]
335200円
-79400円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料90000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて171600円安い243000円に、5000km走行では127100円安い287500円に、7000km走行では79400円安い335200円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 66500円 12%
自動車重量税 1年分 16400円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 15000km分 300000円 54%
オイル交換 年3回 48000円 9%
タイヤ交換 2.7年毎 25200円 5%
任意保険料 100% 90000円 15%
合計
[1万kmとの差額]
555000円
+140400円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 66500円 10%
自動車重量税 1年分 16400円 2%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 20000km分 400000円 59%
オイル交換 年4回 64000円 9%
タイヤ交換 2年毎 33600円 5%
任意保険料 100% 90000円 14%
合計
[1万kmとの差額]
679400円
+264800円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。



Cクラス セダン AMGの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
JC08モード燃費 9.7km/L
燃料タンク容量 66L
航続距離(カタログ燃費) 640.2km
航続距離(80%燃費) 514.8km
満タンプライス 11880円
1km走行コスト 18.56円
1万円でどこまで行ける? 538.9km
車両価格/航続距離 18666円/km

JC08モード燃費が9.7km/L、燃料タンク容量66リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は640.2kmになります。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(8.7km/L)とすると574.2km、80%(7.8km/L)だと514.8km、70%(6.8km/L)では448.8kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり180円で66リットルの給油をすると11880円、上で計算した航続距離を踏まえると640.2km(80%燃費時514.8km)を走行するのに11880円かかる計算です。

燃費を9.0km/Lとしたときの1km走行コストは18.56円、10万km走行したときの燃料代は185.6万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら18.6万円/年、7年10万kmなら26.5万円/年、5年10万kmなら37.1万円/年、3年10万kmなら61.9万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば538.9km(往復なら片道269.4km)、カタログ値の80%なら431.1km(片道215.6km)離れたところまで行くことができます。

ちなみに、1回の給油で640.2kmの距離を移動できる205086型 Cクラス セダン AMG [AMG C63 W205]という乗り物を、1195.0万円で手に入れたと考えたとき、この車が1km走行するにあたっては「18666円の値打ちがある!」と言える、かもしれません。


カタログデータから見えてくる要素

M177型エンジン簡易性能曲線図
M177型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
1750回転時の馬力 162PS
4500回転時の馬力 417PS
5500回転時の馬力 476PS
6250回転時の馬力 476PS
各回転域でのトルク
1750回転時のトルク 66.3kgm
4500回転時のトルク 66.3kgm
5500回転時のトルク 62.0kgm
6250回転時のトルク 54.6kgm
M177型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているM177型3982cc、V型8気筒のツインターボエンジンは5500-6250回転時に最高出力476馬力を、1750-4500回転時に最大トルク66.3kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、アイドリングとそれほど変わらないような回転数から最大トルクが発生するこのエンジンは、坂道発進も平気の平左、MT車でもエンスト知らず、扱いやすさにかけては右に出るものがありません。ディーゼル車やダウンサイジングターボに多くあります。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する1750rpmから最高出力が発生する6250rpmまで」の4500rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は72.0%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
4000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
4000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ3.761kg/PS(1790kg/476PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ3.761kg/PS
車体+1人3.876kg/PS
車体+5人4.338kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg3.887kg/PS
車体+70kg3.908kg/PS
車体+80kg3.929kg/PS
車体+90kg3.950kg/PS
車体+100kg3.971kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは3.876kg/PS(1845kg/476PS)となり、数値としては0.115kg、比率にすると3.1%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは4.338kg/PS(2065kg/476PS)となり、数値としては0.577kg、比率にすると15.3%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。


205086 Cクラス セダン AMGのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2015/06

-
Cクラス セダン AMG
3.876kg/PS
1845kg/476PS|4.0L-TT
[車体のみPWR:3.761]
2015/12

車種詳細
Aクラス
4.239kg/PS
1615kg/381PS|2.0L-TB
車体のみPWR:4.094
2015/01

車種詳細
RC-F
3.847kg/PS
1835kg/477PS|5.0L-NA
車体のみPWR:3.732
2013/09

車種詳細
IS-F
4.058kg/PS
1745kg/430PS|5.0L-NA
車体のみPWR:3.930
2015/11

車種詳細
GS-F
3.952kg/PS
1885kg/477PS|5.0L-NA
車体のみPWR:3.836
2016/08

車種詳細
NSX
3.619kg/PS
1835kg/507PS|3.5L-TT
車体のみPWR:3.511

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ3.876kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

3.488kg/PSから4.264kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、メルセデスベンツの5人乗りハッチバック「176052型 Aクラス」、レクサスの4人乗りクーペ「USC10型 RC-F」、レクサスの4人乗りセダン「USE20型 IS-F」、レクサスの5人乗りセダン「URL10型 GS-F」、ホンダの2人乗りクーペ「NC1型 NSX」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

205086型 Cクラス セダン AMG [AMG C63 W205]とパワーウェイトレシオが近い車種|3.876kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は265.9PS/tとなっています。


Cクラス セダン AMGがバイクと競争するなら…?


車種詳細
Vストローム650|645cc
3.870kg/PS
267kg/69.0PS/6.20kgm
[車体のみPWR:3.072]
1速ギヤ速度:66.1km/h
最小TWR:0.682
2015/06

-
Cクラス セダン AMG|3982cc
3.876kg/PS
1845kg/476PS/66.3kgm
[車体のみPWR:3.761]
1速ギヤ速度:63.7km/h
最小TWR:0.730

車種詳細
NR|747cc
3.883kg/PS
299kg/77.0PS/5.40kgm
[車体のみPWR:3.169]
1速ギヤ速度:105.8km/h
最小TWR:1.103

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではCクラス セダン AMGとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

C733A Vストローム650と競争してみる

まずCクラス セダン AMGより少しPWRが低いバイクとして、スズキのVストローム650が挙げられます。PWRの3.870kg/PSは車両重量212kgにライダーの体重55kgを加えた267kgを、最高出力69.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はVストローム650に2.4km/h劣り、1速TWRは0.048kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

RC40 NRと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、ホンダのNRが挙げられます。PWRの3.883kg/PSは車両重量244kg+55kgの299kgを、最高出力77.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は42.1km/h劣り、1速TWRは0.373kg勝る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.800
平均ピストンスピード 19.17m/s
トルクウェイトレシオ 27.00kg/kgm
1馬力あたりのお値段 25105円
排気量1Lあたり馬力 119.54PS/L
排気量1Lあたりトルク 16.65kgm/L
1気筒あたりの馬力 59.5PS
1気筒あたりのトルク 8.3kgm
パワーバンド比率 72.0%
燃費×馬力 4293.5pt
各種ランキング
セダンのPWR
3.5~4.0L以下のPWR

トルクウェイトレシオは27.00kg/kgm(1790kg/66.3kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が11950000円、最高出力が476馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は25105円、逆に1万円あたりでは0.40馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は180241円、1万円あたりでは0.06kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
4000cc以下の車編
セダン編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は119.54PS/L、トルクは16.65kgm/L、1気筒あたりの馬力は59.5馬力、トルクは8.3kgmとなり、このエンジンが476馬力を6250回転で発生させているときの平均ピストンスピードは19.17m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が92.0mmであるM177型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は6520回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.800になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、走ってよし、曲がってよしで至れり尽くせりのオールラウンダーであると言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が9.02km/L、最高出力が476PSであるこの車の獲得ポイントは4293.5ptになります。
戯れに車両重量1790kgを100kg単位にした17.9で割ってみたところ、その数値は239.86ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)


人間様の占有スペース

人間様の占有スペース
室内長×幅×高 3.20m³
1人あたりのスペース 約0.64m³
室内長/全長 40.1%
室内幅/全幅 78.8%
室内高/全高 81.1%
室内容積/車両体積 25.6%

ボディサイズと室内寸法のデータがあるので車両全体に対する人間様の占有スペースを計算してみます。ここでの比率はボンネットが長い車であったり乗車人数の少ない車であったり、バン(貨物車)のように人よりも積載容量を重視している車は小さくなります。

まず室内長、室内幅、室内高を掛けて算出される室内の容積は3.20m³です。この車の乗車定員は5人ですから、単純に室内の容積で割るとフル乗車した際には約0.64m³のスペースが割り当てられることになります。続いて室内長を全長で割って算出される室内長と全長の比率は40.1%、同じく室内幅と全幅の比率は78.8%、同じく室内高と全高の比率は81.1%となりました。また車の形状を無視して単なる立方体として見たときの車両の体積に対する室内の容積の比率は25.6%でした。

室内の広さ・長さランキング
室内長が長い車 室内幅が広い車 室内高が高い車 車内の空間が広い車
室内長が長い車
室内幅が広い車
室内高が高い車
車内の空間が広い車


Cクラス セダン AMGでの車中泊

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.66m
期待される荷室の幅 1.35m
対角線の長さ 2.14m
期待される荷室の面積 2.24m²

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

縦方向の長さが1.66m(対角線では2.14m)ともなると、もはや車の中で生活しても良いんじゃないかと錯覚しかねないほど快適な睡眠が約束されます。

日頃の行いが悪いとか、人様には言えないことをやらかしたとか、誰の顔も見たくないなどの訳アリで家に帰れず、やむなく車中泊をしてみたが最期、あまりの気楽さに心を奪われ流浪の民となりかねません。

セダンやクーペであっても後部座席の背もたれを取り外してトランクルームと貫通させて荷室長を確保すれば良いだけの話です。たまに背もたれを取り外してもトランクルームと繋がっていなかったり、頑強な補強バーが入っていて邪魔されることもありますが、恐らく稀なケースです。
車中泊にあると嬉しいアイテム


ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合5500-6250rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした6750回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 6750rpm|タイヤサイズ 265/35R19|タイヤ直径 66.8cm|円周長 209.9cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
6750rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 4.377 12.36 -
-
69km/h 9810rpm 2453.6kgm
2速 2.859 8.07 0.653 1-2/
4410rpm
105km/h 6410rpm 1602.7kgm
3速 1.921 5.42 0.672 2-3/
4540rpm
157km/h 4310rpm 1076.9kgm
4速 1.368 3.86 0.712 3-4/
4810rpm
220km/h 3070rpm 766.9kgm
5速 1.000 2.82 0.731 4-5/
4930rpm
301km/h 2240rpm 560.6kgm
6速 0.820 2.32 0.820 5-6/
5540rpm
367km/h 1840rpm 459.7kgm
7速 0.728 2.06 0.888 6-7/
5990rpm
413km/h 1630rpm 408.1kgm
Final 2.824 レシオカバレッジ(変速比幅)6.012

ギヤの繋がりイメージ
205086型Cクラス セダン AMG7AT車のギヤ比イメージ
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数1750-4500rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(2.824)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(66.3kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(2.824)÷タイヤの有効半径(0.334m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は7速ギヤの413km(6250rpmでは382.9km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

おまけ:6250rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

6250rpmでの速度と
シフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ64km/h-
2速ギヤ97km/h4080rpm
3速ギヤ145km/h4200rpm
4速ギヤ204km/h4450rpm
5速ギヤ279km/h4570rpm
6速ギヤ340km/h5130rpm
7速ギヤ383km/h5550rpm

205086型Cクラス セダン AMGに搭載されたM177型3982ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する6250rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

まず1速ギヤで6250rpmまで引っ張ると64km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は6250rpmから4080rpmまで落ち、そこから6250rpmまで加速を続けると速度は97km/h(+33km/h)になります。

3速ギヤでは4200rpmまで落ちて6250rpmで145km/h(+48km/h)に、4速ギヤでは4450rpmまで落ちて6250rpmで204km/h(+59km/h)に、5速ギヤでは4570rpmまで落ちて6250rpmで279km/h(+75km/h)になります。

続いて6速ギヤでは5130rpmまで落ちて6250rpmで340km/h(+61km/h)に、7速ギヤでは5550rpmまで落ちて6250rpmで383km/h(+43km/h)という具合に加速していくイメージです。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが1750-4500回転で最大トルク66.3kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば27.00kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(3.761kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと2453.6kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1790kg)を1速ギヤの最大駆動力(2453.6kgm)で割ってみると0.730kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する6250回転でのトルク(54.6kgm)からTWRを算出すると0.89kg/kgmとなり、1750-6250回転の回転域では0.730-0.89kg/kgmの間で推移することがわかります。


ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 3930 5890 7850 9810 11780 13740 17670
2速 2560 3850 5130 6410 7690 8980 11540
3速 1720 2580 3450 4310 5170 6030 7750
4速 1230 1840 2450 3070 3680 4290 5520
5速 900 1350 1790 2240 2690 3140 4040
6速 740 1100 1470 1840 2210 2570 3310
7速 650 980 1310 1630 1960 2290 2940
※赤い数字は暫定レブリミット(6750rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.728)を選択して時速100kmにて走行すると1630回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは980回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1140回転、一般的な高速道路の80km/hでは1310回転、100km/hでは1630回転、制限速度が120km/hになると1960回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは2940回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 10 20 31 41 51 61 71 82
2速 16 31 47 62 78 94 109 125
3速 23 46 70 93 116 139 163 186
4速 33 65 98 130 163 196 228 261
5速 45 89 134 178 223 268 312 357
6速 54 109 163 218 272 326 381 435
7速 61 123 184 245 306 368 429 490

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(6750回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。


純正装着タイヤの265/35R19と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 265/35R19 | 直径 668mm

-20mm
幅245mm
-10mm
幅255mm
変更なし
幅265mm
+10mm
幅275mm
+20mm
幅285mm
-5%
30
扁平
245/30R19
37.7km/h
直径630mm
径差-38mm
255/30R19
38.1km/h
直径636mm
径差-32mm
265/30R19
38.4km/h
直径642mm
径差-26mm
275/30R19
38.8km/h
直径648mm
径差-20mm
285/30R19
39.2km/h
直径654mm
径差-14mm
0%
35
扁平
245/35R19
39.2km/h
直径655mm
径差-13mm
255/35R19
39.6km/h
直径662mm
径差-6mm
265/35R19
40.0km/h
668mm
0mm
275/35R19
40.5km/h
直径676mm
径差+8mm
285/35R19
40.9km/h
直径683mm
径差+15mm
+5%
40
扁平
245/40R19
40.7km/h
直径679mm
径差+11mm
255/40R19
41.1km/h
直径687mm
径差+19mm
265/40R19
41.6km/h
直径695mm
径差+27mm
275/40R19
42.1km/h
直径703mm
径差+35mm
285/40R19
42.6km/h
直径711mm
径差+43mm
+10%
45
扁平
245/45R19
42.2km/h
直径704mm
径差+36mm
255/45R19
42.7km/h
直径713mm
径差+45mm
265/45R19
43.2km/h
直径722mm
径差+54mm
275/45R19
43.8km/h
直径731mm
径差+63mm
285/45R19
44.3km/h
直径740mm
径差+72mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、245/35R19 、255/30R19、255/35R19 、265/30R19 、275/30R19 、285/30R19あたりのタイヤがおすすめです。

265/35R19のタイヤ幅を245mmから295mmまで、扁平率を20%から50%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、265/35R19の適応サイズと性能の変化 [205086型Cクラス セダン AMG編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
【PR】オートウェイのタイヤ通販


205086型Cクラス セダン AMG[4.0L-TT FR/7AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト3.761kg/ps66.43
1速ギヤ加速性能0.730kg/kgm68.04
1L換算馬力119.54ps/L56.12
1L換算トルク16.65kgm/L52.37
WB/TR比1.80047.22
ワイド&ロー指数0.77758.38
前面の面積2.631m²49.81
最低地上高115mm66.02
スポーツ性能部門の得点464.39

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
JC08燃費9.7km/L37.72
年間維持費414600円42.01
100kmh回転数1630rpm61.41
航続距離640.2km45.70
車の大きさ12.511m³54.27
室内の広さ3.204m³47.99
最小回転半径5.4m45.42
馬力単価25105円45.20
ユーティリティ部門の得点379.72

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した 205086型Cクラス セダン AMG[4.0L-TT FR/7AT] の総合得点は 844.11 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介した205086型Cクラス セダン AMG(FR/7AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのセダン」、「4000ccのセダン」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

Cクラス セダン AMGの歴代モデル

5代目 206042C型 Cクラス セダン
206042C Cクラス セダンは2021/07に登場した5代目モデル。参考車両の「C200 Avantgarde W206」は全長4755mm、全幅1820mm、全高1435mmの車体に、204PS/30.6kgmを発生するM254型1494ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。

4代目 205247型 Cクラス ステーションワゴン
205247 Cクラス ステーションワゴンは2014/10に登場した4代目モデル。参考車両の「C350e Avantgarde S205」は全長4705mm、全幅1810mm、全高1450mmの車体に、211PS/35.7kgmを発生するM274型1991ccエンジンを搭載した5人乗りワゴン。

3代目 204507型 Cクラス ステーションワゴン AMG
204507 Cクラス ステーションワゴン AMGは2007/06に登場した3代目モデル。参考車両の「C63 AMG Edition507 S204」は全長4705mm、全幅1795mm、全高1450mmの車体に、507PS/62.2kgmを発生するM156型6208ccエンジンを搭載した5人乗りワゴン。

2代目 203745型 Cクラス スポーツクーペ
203745 Cクラス スポーツクーペは2001/06に登場した2代目モデル。参考車両の「C200 Kompressor Sport-Line CL203」は全長4345mm、全幅1730mm、全高1400mmの車体に、163PS/23.5kgmを発生する111M20型1998ccエンジンを搭載した4人乗りクーペ。

初代 W202型 Cクラス セダン
W202 Cクラス セダンは1993/10に登場した初代モデル。参考車両の「C280 W202」は全長4495mm、全幅1760mm、全高1410mmの車体に、200PS/28.2kgmを発生する104941型2799ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。