JBS2XD:XF スポーツブレイクの性能と維持費 FR/8AT 742万円

このページでは、ジャガーの5ドア・5人乗りワゴン、初代の3BA-JBS2XD型XF スポーツブレイク XF-S P250【2021/05モデル・250PS/37.2kgm・FR/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

JBS2XD XF スポーツブレイク
販売期間:2017/11 -

画像はジャガーより引用
http://www.jaguar.co.jp/
投稿:2022/06/14|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長4975mm×全幅1880mm×全高1495mm、排気量は1995ccであることから、大雑把に分類すると2.0リットルクラス(2000cc、自動車税は2.0L以下を適用)に属し、排気量は2000cc以下なれど、全長と全幅が5ナンバー枠を超えていることにより3ナンバー登録になります。車体が大きい割りに排気量が小さいものの、ターボによる過給のおかげで非力さを感じることはなさそうです。

駆動方式にはエンジンを車体の前方に搭載し、後輪のみを駆動する、フロントエンジン・リヤドライブ方式(後輪駆動・FR・RWDとも)を採用しています。前輪は操舵、後輪は駆動と役割分担が異なることから優れたハンドリングを得られるとされ、運転の質を求める人々から絶大なる支持を集めます。高級車の代名詞的な駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4975mmであるこの車の場合は「ラグジュアリー」(Luxury:4900mm超・Fセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


JBS2XD型 XF スポーツブレイク [1995cc/250PS FR/8AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

初代XF スポーツブレイクの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2021/05
JBS2ND型
[XF-S D200 MHEV]
2.0L-TB | 4WD/8AT
| 722.0万円
204PS
43.8kgm
14.5km/L
2021/05
JB2XD型
[XF-S P250]
2.0L-TB | FR/8AT
| 697.0万円
250PS
37.2kgm
10.9km/L
2021/05
JB2XD型
[XF R-Dynamic SE P300]
2.0L-TB | 4WD/8AT
| 838.0万円
300PS
40.8kgm
10.6km/L
初代XF スポーツブレイクの車両型式・グレード一覧【全15車種】

主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー JAGUAR
車名&
グレード
XF スポーツブレイク
XF-S P250
その他 -
お値段 7420000円
車両型式 3BA-JBS2XD
駆動方式
変速機
FR・後輪駆動(RWD,2WD)
8速AT・8速オートマ車
ドア/定員 5ドア/5名乗車
車体寸法 長4975×幅1880×高1495mm
軸距&
輪距
2960mm
前1605mm/後1595mm
最小半径 5.7m
タイヤ 前輪:245/45R18
後輪:245/45R18
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ベンチレーテッドディスク
車両重量 1810kg
エンジン諸元
原動機型式 PT204
気筒配列 直列4気筒
排気量1995cc
吸気方式 ターボ
最高出力 250PS[184kW]/5500rpm
最大トルク 37.2kgm[365Nm]/1500-4000rpm
使用燃料 ハイオクガソリン
WLTC燃費 11.2km/L(26.3mpg)
100km燃費 8.9L/100km
PT204型エンジンの諸元と性能まとめ
直列4気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に4個配置する方式。小排気量から2.5Lあたりまでをカバー。
直列4気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税36000円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税16400円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額5500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、XF スポーツブレイクの新車を853.3万円(諸費用として111.3万円を加算)にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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新車で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 2000cc以下 13年未満 36000円
自動車重量税(1年分) 2.0トン以下 13年未満 16400円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
10000km÷11.2km/L×180円/L
7000km÷11.2km/L×180円/L
5000km÷11.2km/L×180円/L
3000km÷11.2km/L×180円/L
160710円
(112500円)
(80360円)
(48210円)
オイル交換(5000km毎) 1回5500円×2回 11000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本18000円×4本÷5年 14400円
任意保険料(月額5500円) 月額5500円×12ヶ月 66000円
ローン完済後の年間維持費 313400円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額142220円×12ヶ月 1706640円
ローン返済中の年間維持費 2020000円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 53500円
名目 金額
自動車税(1年分) 36000円
自動車重量税(1年分) 16400円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
160710円
(112500円)
(80360円)
(48210円)
オイル交換(5000km毎) 11000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 14400円
任意保険料(月額5500円) 66000円
ローン完済後の年間維持費 313400円
名目 金額
車のローン額(1年分) 1706640円
ローン返済中の年間維持費 2020000円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
53500円
  • 初度登録から3年経過車の場合、「2000cc以下で13年未満」クラスの自動車税は36000円、「2.0トン以下で13年未満」クラスの自動車重量税は16400円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに5500円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本18000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額5500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした53500円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

お財布に厚みが増した勢いで少し色気を出して、自身の車にステータス性を欲すると月換算で2万円~3万円の間、年間にすると24万円~36万円のクラスです。XF スポーツブレイク【XF-S P250】の場合、維持費の月額は26200円(ローン完済前は168400円)になります。

口癖のように「もうちょっと維持費が安ければねえ…?」なんて呟くその姿は自慢げなようであり、しかし哀愁を帯びているようでもあり対応に困ります。より維持費の掛からない新しい車を買うほどではない、が、維持費のことを考えずにもいられない、そんなクラスです。全体から見るとこの辺りから面白味のある車が増えてくるイメージです。


燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり180円を基準として、-50円となる130円から、+50円となる230円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費11.2km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
130円/L
116080円
[-44630円]
-25円
155円/L
138400円
[-22310円]
-10円
170円/L
151800円
[-8910円]
180円/L160710円
[0円]
+10円
190円/L
169660円
[+8950円]
+25円
205円/L
183050円
[+22340円]
+50円
230円/L
205370円
[+44660円]

燃費11.2km/LのJBS2XD型 XF スポーツブレイクで10000km走行するのに必要な燃料は892.9L、1リットルあたり180円としたときの燃料代は160710円になります。

参考までに、XF スポーツブレイクの燃料タンクは74リットルですので、892.9Lの給油回数は13回、1回あたりの燃料代は約12370円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては8950円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると22340円、50円も違ってくると44660円にもなります。

これをJBS2XD型 XF スポーツブレイクの年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり180円の場合を313400円としたとき、130円/Lに値下がりすれば268770円(85.8%)に、230円/Lに値上がりすれば358060円(114.3%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(36000円)なり重量税(16400円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 36000円 20%
自動車重量税 1年分 16400円 9%
自賠責保険料 1年分 8825円 5%
燃料代 3000km分 48210円 27%
オイル交換 年1回 5500円 3%
タイヤ交換 6年毎 9600円 5%
任意保険料 80% 52800円 31%
合計
[1万kmとの差額]
177400円
-136000円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 36000円 17%
自動車重量税 1年分 16400円 8%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 5000km分 80360円 38%
オイル交換 年1回 5500円 3%
タイヤ交換 6年毎 9600円 5%
任意保険料 85% 56160円 25%
合計
[1万kmとの差額]
212900円
-100500円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 36000円 14%
自動車重量税 1年分 16400円 7%
自賠責保険料 1年分 8825円 4%
燃料代 7000km分 112500円 45%
オイル交換 年1回 7700円 3%
タイヤ交換 6年毎 9600円 4%
任意保険料 90% 59400円 23%
合計
[1万kmとの差額]
250500円
-62900円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料66000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて136000円安い177400円に、5000km走行では100500円安い212900円に、7000km走行では62900円安い250500円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 36000円 9%
自動車重量税 1年分 16400円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 15000km分 241070円 57%
オイル交換 年3回 33000円 8%
タイヤ交換 2.7年毎 21600円 5%
任意保険料 100% 66000円 15%
合計
[1万kmとの差額]
422900円
+109500円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 36000円 7%
自動車重量税 1年分 16400円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 20000km分 321420円 62%
オイル交換 年4回 44000円 8%
タイヤ交換 2年毎 28800円 6%
任意保険料 100% 66000円 12%
合計
[1万kmとの差額]
521500円
+208100円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。


【WLTC特典】市街地・郊外・高速道路の走行比率を変えるとどうなるの?

ひとくちにWLTCモード燃費と言いましても、信号や渋滞があるノロノロ道路の走行を想定した市街地モード(8.0km/L)、信号や渋滞が少ないスイスイ道路の走行を想定した郊外モード(11.2km/L)、高速道路の走行を想定した高速道路モード(13.5km/L)という3つの走行パターンを内包してありまして、これらを「平均的な使用時間配分」なるもので構成したのがWLTCモード燃費(11.2km/L)ということになります。

ここでは年間走行距離を10000kmとして市街地、郊外、高速道路の走行比率を変えてみたとき、WLTCモード燃費でのガソリン代160710円からどのように変化するかを見ていきたいと思います。

  • 1リットル180円として計算。
  • []内は低燃費タイヤ装着(エコタイヤ)で燃費が3%向上すると仮定した場合のガソリン代。
    たった3%のようですが、もともとの燃費が…なため、お財布には劇的な効果があります。
参考:燃費が3%向上すると…?
市街地8.0km/L → 8.2km/L
郊外11.2km/L → 11.5km/L
高速道路13.5km/L → 13.9km/L

●例1:都市部にお住まい

まず最初に、市街地の住まいを想定して、走行の大半を市街地(90%)、たまに郊外へお買い物(5%)、稀に高速道路に乗ってどこか遠くへ…(5%)という場合で見てみます。

市街地90%・郊外5%・高速5%
市街地9000km202500円
[197570円]
郊外500km8030円
[7830円]
高速道路500km6660円
[6480円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
217190円
+56480円
8.3km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
211880円
-5310円
8.5km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を9000kmとするとき、市街地モード燃費が8.0km/Lではガソリン1125.0Lを消費して、ガソリン代は202500円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を500kmとするとき、郊外モード燃費が11.2km/Lではガソリン44.6Lを消費して、ガソリン代は8030円になります。
  • 高速道路走行のガソリン代
    高速道路の走行を500kmとするとき、高速道路モード燃費が13.5km/Lではガソリン37.0Lを消費して、ガソリン代は6660円になります。

このパターンでは使用した燃料量が1206.6L、かかったガソリン代が217190円となり、平均燃費は8.3km/L(-2.9km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は+56480円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着で燃費が3%アップするとして、同じ条件で走行するとガソリン代は211880円となり、5310円安くなります。車検2回ごとにタイヤ交換するとき、寿命までの5年間で26550円の経費削減になる計算です。純正タイヤとエコタイヤの差額がこれ以上ならお得、以下なら…?

●例2:市街地と郊外を行き来

次に、とにかく市街地と郊外を行ったり来たりする条件を想定して、市街地の走行を50%、郊外の走行を50%、高速道路は走行しない場合を見てみます。

市街地50%・郊外50%・高速0%
市街地5000km112500円
[109760円]
郊外5000km80350円
[78260円]
高速道路0km0円
[0円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
192850円
+32140円
9.3km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
188020円
-4830円
9.6km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を5000kmとするとき、市街地モード燃費が8.0km/Lでは625.0Lを消費して、ガソリン代は112500円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を5000kmとするとき、郊外モード燃費が11.2km/Lでは446.4Lを消費して、ガソリン代は80350円になります。

このパターンでは使用した燃料量が1071.4L、かかったガソリン代が192850円となり、平均燃費は9.3km/L(-1.9km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は+32140円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着ではガソリン代が188020円となり、1年間で4830円、5年間で24150円の経費削減になる計算です。

●例3:市街地・郊外・高速道路をMix

続いて、都市部に住んでいて郊外の職場へ通勤、あるいは郊外に住んでいて都市部の職場へ通勤、高速利用もバッチリ!という感じでシミュレーションしてみます。

市街地33.3%・郊外33.4%・高速33.3%
市街地3330km74920円
[73100円]
郊外3340km53680円
[52270円]
高速道路3330km44410円
[43130円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
173010円
+12300円
10.4km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
168500円
-4510円
10.7km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を3330kmとするとき、市街地モード燃費が8.0km/Lでは416.2Lを消費して、ガソリン代は74920円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を3340kmとするとき、郊外モード燃費が11.2km/Lでは298.2Lを消費して、ガソリン代は53680円になります。
  • 高速道路走行のガソリン代
    高速道路の走行を3330kmとするとき、高速道路モード燃費が13.5km/Lでは246.7Lを消費して、ガソリン代は44410円になります。

このパターンでは使用した燃料量が961.1L、かかったガソリン代が173010円となり、平均燃費は10.4km/L(-0.8km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は+12300円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着ではガソリン代が168500円となり、1年間で4510円、5年間で22550円の経費削減になる計算です。

●例4:農村部にお住まい

最後に、びっくりするほど田舎な住まいを想定して、市街地の走行を5%、郊外の走行を90%、高速道路の走行を5%とした場合を見てみます。

市街地5%・郊外90%・高速5%
市街地500km11250円
[10980円]
郊外9000km144650円
[140870円]
高速道路500km6660円
[6480円]
合計金額
WLTC燃費との差額
平均燃費
162560円
+1850円
11.1km/L
エコタイヤ合計金額
純正タイヤとの差額
平均燃費
158330円
-4230円
11.4km/L
  • 市街地走行のガソリン代
    市街地の走行を500kmとするとき、市街地モード燃費が8.0km/Lでは62.5Lを消費して、ガソリン代は11250円になります。
  • 郊外走行のガソリン代
    郊外の走行を9000kmとするとき、郊外モード燃費が11.2km/Lでは803.6Lを消費して、ガソリン代は144650円になります。
  • 高速道路走行のガソリン代
    高速道路の走行を500kmとするとき、高速道路モード燃費が13.5km/Lでは37.0Lを消費して、ガソリン代は6660円になります。

このパターンでは使用した燃料量が903.1L、かかったガソリン代が162560円となり、平均燃費は11.1km/L(-0.1km/L)、WLTCモード燃費とのガソリン代の差は+1850円という結果になりました。

低燃費タイヤ装着ではガソリン代が158330円となり、1年間で4230円、5年間で21150円の経費削減になる計算です。

以上、極端な条件でのシミュレーションではありますが、走行シチュエーションによって平均燃費は変わり(8.3km/L・9.3km/L・10.4km/L・11.1km/L)、ガソリン代のほうもなかなかな違い(217190円・192850円・173010円・162560円)が出てくることがわかります。


市街地・郊外・高速道路の満タン航続距離

各モード燃費と航続距離
WLTCモード燃費
11.2km/L
828.8km
市街地燃費
8.0km/L
592.0km
[-236.8km]
郊外燃費
11.2km/L
828.8km
[0.0km]
高速道路燃費
13.5km/L
999.0km
[+170.2km]

WLTCモード燃費には市街地モード・郊外モード・高速道路モードという3つの走行パターンが内包されておりますので、参考までにそれぞれのモード燃費で燃料タンクが空になるまで走行した場合の満タン航続距離を計算してみます。

燃料タンクの容量を74Lとしたとき、市街地モード燃費8.0km/Lでの航続距離は592.0km(-236.8km)、郊外モード燃費11.2km/Lでの航続距離は828.8km(0.0km)、高速道路モード燃費13.5km/Lでの航続距離は999.0km(+170.2km)となります。

ある特定のシチュエーションのみを、燃料タンクが空になるまで走行することはなかなかありませんが、「その気になればこのくらいの距離を走れちゃうんだぜ!」という参考データだけは持っておくと、次回の給油回数削減チャレンジでギリギリのラインを狙っていくのに役立つ、かもしれません。


XF スポーツブレイクの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
WLTCモード燃費 11.2km/L
燃料タンク容量 74L
航続距離(カタログ燃費) 828.8km
航続距離(80%燃費) 666.0km
満タンプライス 13320円
1km走行コスト 16.07円
1万円でどこまで行ける? 622.2km
車両価格/航続距離 8953円/km

WLTCモード燃費が11.2km/L、燃料タンク容量74リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は828.8kmになります。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(10.1km/L)とすると747.4km、80%(9.0km/L)だと666.0km、70%(7.8km/L)では577.2kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり180円で74リットルの給油をすると13320円、上で計算した航続距離を踏まえると828.8km(80%燃費時666.0km)を走行するのに13320円かかる計算です。

燃費を11.2km/Lとしたときの1km走行コストは16.07円、10万km走行したときの燃料代は160.7万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら16.1万円/年、7年10万kmなら23.0万円/年、5年10万kmなら32.1万円/年、3年10万kmなら53.6万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば622.2km(往復なら片道311.1km)、カタログ値の80%なら497.8km(片道248.9km)離れたところまで行くことができます。

ちなみに、1回の給油で828.8kmの距離を移動できるJBS2XD型 XF スポーツブレイク [XF-S P250]という乗り物を、742.0万円で手に入れたと考えたとき、この車が1km走行するにあたっては「8953円の値打ちがある!」と言える、かもしれません。


カタログデータから見えてくる要素

PT204型エンジン簡易性能曲線図
PT204型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
1500回転時の馬力 78PS
4000回転時の馬力 208PS
5500回転時の馬力 250PS
各回転域でのトルク
1500回転時のトルク 37.2kgm
4000回転時のトルク 37.2kgm
5500回転時のトルク 32.6kgm
PT204型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているPT204型1995cc、直列4気筒のターボエンジンは5500回転時に最高出力250馬力を、1500-4000回転時に最大トルク37.2kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、アイドリングとそれほど変わらないような回転数から最大トルクが発生するこのエンジンは、坂道発進も平気の平左、MT車でもエンスト知らず、扱いやすさにかけては右に出るものがありません。ディーゼル車やダウンサイジングターボに多くあります。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する1500rpmから最高出力が発生する5500rpmまで」の4000rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は72.7%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
2000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
2000cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ7.240kg/PS(1810kg/250PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ7.240kg/PS
車体+1人7.460kg/PS
車体+5人8.340kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg7.480kg/PS
車体+70kg7.520kg/PS
車体+80kg7.560kg/PS
車体+90kg7.600kg/PS
車体+100kg7.640kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは7.460kg/PS(1865kg/250PS)となり、数値としては0.220kg、比率にすると3.0%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは8.340kg/PS(2085kg/250PS)となり、数値としては1.100kg、比率にすると15.2%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。


JBS2XD XF スポーツブレイクのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2021/05

-
XF スポーツブレイク
7.460kg/PS
1865kg/250PS|2.0L-TB
[車体のみPWR:7.240]
2017/09

車種詳細
スイフト スポーツ
7.321kg/PS
1025kg/140PS|1.4L-TB
車体のみPWR:6.929
2009/07

車種詳細
MPV
7.653kg/PS
1875kg/245PS|2.3L-TB
車体のみPWR:7.429
2012/08

車種詳細
ラングラー アンリミテッド
7.377kg/PS
2095kg/284PS|3.7L-NA
車体のみPWR:7.183
2017/09

車種詳細
シビック
7.555kg/PS
1375kg/182PS|1.5L-TB
車体のみPWR:7.253
2015/08

車種詳細
LX
7.361kg/PS
2775kg/377PS|5.7L-NA
車体のみPWR:7.215

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ7.460kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

7.236kg/PSから7.684kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、スズキの5人乗りハッチバック「ZC33S型 スイフト スポーツ」、マツダの8人乗りミニバン「LY3P型 MPV」、JEEPの5人乗りSUV「JK36L型 ラングラー アンリミテッド」、ホンダの5人乗りハッチバック「FK7型 シビック」、レクサスの8人乗りSUV「URJ201W型 LX」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

JBS2XD型 XF スポーツブレイク [XF-S P250]とパワーウェイトレシオが近い車種|7.460kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は138.1PS/tとなっています。


XF スポーツブレイクがバイクと競争するなら…?


車種詳細
CBR250R|249cc
7.448kg/PS
216kg/28.6PS/2.35kgm
[車体のみPWR:5.552]
1速ギヤ速度:43.2km/h
最小TWR:0.855
2021/05

-
XF スポーツブレイク|1995cc
7.460kg/PS
1865kg/250PS/37.2kgm
[車体のみPWR:7.240]
1速ギヤ速度:43.7km/h
最小TWR:1.024

車種詳細
スティード|583cc
7.472kg/PS
269kg/36.0PS/4.49kgm
[車体のみPWR:5.944]
1速ギヤ速度:58.6km/h
最小TWR:1.138

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではXF スポーツブレイクとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

MC41 CBR250Rと競争してみる

まずXF スポーツブレイクより少しPWRが低いバイクとして、ホンダのCBR250Rが挙げられます。PWRの7.448kg/PSは車両重量161kgにライダーの体重55kgを加えた216kgを、最高出力28.6PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はCBR250Rに0.5km/h勝り、1速TWRは0.169kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

PC21 スティードと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、ホンダのスティードが挙げられます。PWRの7.472kg/PSは車両重量214kg+55kgの269kgを、最高出力36.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は14.9km/h劣り、1速TWRは0.114kg勝る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.850
平均ピストンスピード 16.90m/s
トルクウェイトレシオ 48.66kg/kgm
1馬力あたりのお値段 29680円
排気量1Lあたり馬力 125.30PS/L
排気量1Lあたりトルク 18.65kgm/L
1気筒あたりの馬力 62.5PS
1気筒あたりのトルク 9.3kgm
パワーバンド比率 72.7%
燃費×馬力 2800.0pt
各種ランキング
ステーションワゴンのPWR
1.8~2.0Lターボ車のPWR

トルクウェイトレシオは48.66kg/kgm(1810kg/37.2kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が7420000円、最高出力が250馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は29680円、逆に1万円あたりでは0.34馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は199462円、1万円あたりでは0.05kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
2000cc以下の車編
ステーションワゴン編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は125.30PS/L、トルクは18.65kgm/L、1気筒あたりの馬力は62.5馬力、トルクは9.3kgmとなり、このエンジンが250馬力を5500回転で発生させているときの平均ピストンスピードは16.90m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が92.2mmであるPT204型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は6510回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.850になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、どちらかというと真っ直ぐ進むことを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が11.2km/L、最高出力が250PSであるこの車の獲得ポイントは2800.0ptになります。
戯れに車両重量1810kgを100kg単位にした18.1で割ってみたところ、その数値は154.70ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)



XF スポーツブレイクでの車中泊

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.74m
期待される荷室の幅 1.48m
対角線の長さ 2.28m
期待される荷室の面積 2.58m²

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

縦方向の長さが1.74m(対角線では2.28m)などという破格のクラスになると、これはもう四の五の言わず車に住むべきです。

これだけの車を所持できる素養は持ち得ているのですから、細かいことは気にせずあらゆる支配からの卒業を宣言し、信じられぬ大人との争いに終止符を打ちましょう。

一見すると車中泊が可能そうに見えるハッチバックやワゴン、SUVであってもリアシートが前に倒れなかったり、倒れても中途半端であったり、凝った足回りのせいで室内に巨大な出っ張りがあったりで、なかなか思うようにはいきませんが、大抵のケースでは知恵と工夫で何とかなるはずです。
車中泊にあると嬉しいアイテム


ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合5500rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした6000回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 6000rpm|タイヤサイズ 245/45R18|タイヤ直径 67.8cm|円周長 213.0cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
6000rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 4.714 16.10 -
-
48km/h 12600rpm 1767.1kgm
2速 3.143 10.74 0.667 1-2/
4000rpm
71km/h 8400rpm 1178.2kgm
3速 2.106 7.19 0.670 2-3/
4020rpm
107km/h 5630rpm 789.4kgm
4速 1.667 5.69 0.792 3-4/
4750rpm
135km/h 4460rpm 624.9kgm
5速 1.285 4.39 0.771 4-5/
4630rpm
175km/h 3430rpm 481.7kgm
6速 1.000 3.42 0.778 5-6/
4670rpm
224km/h 2670rpm 374.9kgm
7速 0.839 2.87 0.839 6-7/
5030rpm
268km/h 2240rpm 314.5kgm
8速 0.667 2.28 0.795 7-8/
4770rpm
337km/h 1780rpm 250.0kgm
Final 3.416 レシオカバレッジ(変速比幅)7.067

ギヤの繋がりイメージ
JBS2XD型XF スポーツブレイク8AT車のギヤ比イメージ
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数1500-4000rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.416)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(37.2kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(3.416)÷タイヤの有効半径(0.339m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は8速ギヤの337km(5500rpmでは308.5km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

おまけ:5500rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

5500rpmでの速度と
シフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ44km/h-
2速ギヤ65km/h3670rpm
3速ギヤ98km/h3690rpm
4速ギヤ123km/h4360rpm
5速ギヤ160km/h4240rpm
6速ギヤ206km/h4280rpm
7速ギヤ245km/h4610rpm
8速ギヤ308km/h4370rpm

JBS2XD型XF スポーツブレイクに搭載されたPT204型1995ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する5500rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

まず1速ギヤで5500rpmまで引っ張ると44km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は5500rpmから3670rpmまで落ち、そこから5500rpmまで加速を続けると速度は65km/h(+21km/h)になります。

3速ギヤでは3690rpmまで落ちて5500rpmで98km/h(+33km/h)に、4速ギヤでは4360rpmまで落ちて5500rpmで123km/h(+25km/h)に、5速ギヤでは4240rpmまで落ちて5500rpmで160km/h(+37km/h)になります。

続いて6速ギヤでは4280rpmまで落ちて5500rpmで206km/h(+46km/h)に、7速ギヤでは4610rpmまで落ちて5500rpmで245km/h(+39km/h)に、8速ギヤでは4370rpmまで落ちて5500rpmで308km/h(+63km/h)という具合に加速していくイメージです。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが1500-4000回転で最大トルク37.2kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば48.66kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(7.240kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと1767.1kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1810kg)を1速ギヤの最大駆動力(1767.1kgm)で割ってみると1.024kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する5500回転でのトルク(32.6kgm)からTWRを算出すると1.17kg/kgmとなり、1500-5500回転の回転域では1.024-1.17kg/kgmの間で推移することがわかります。


ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 5040 7560 10080 12600 15120 17640 22680
2速 3360 5040 6720 8400 10080 11760 15120
3速 2250 3380 4500 5630 6760 7880 10130
4速 1780 2670 3560 4460 5350 6240 8020
5速 1370 2060 2750 3430 4120 4810 6180
6速 1070 1600 2140 2670 3210 3740 4810
7速 900 1350 1790 2240 2690 3140 4040
8速 710 1070 1430 1780 2140 2500 3210
※赤い数字は暫定レブリミット(6000rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.667)を選択して時速100kmにて走行すると1780回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1070回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1250回転、一般的な高速道路の80km/hでは1430回転、100km/hでは1780回転、制限速度が120km/hになると2140回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは3210回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 8 16 24 32 40 48 56 63
2速 12 24 36 48 60 71 83 95
3速 18 36 53 71 89 107 124 142
4速 22 45 67 90 112 135 157 180
5速 29 58 87 116 146 175 204 233
6速 37 75 112 150 187 224 262 299
7速 45 89 134 178 223 268 312 357
8速 56 112 168 224 280 337 393 449

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(6000回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。


純正装着タイヤの245/45R18と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 245/45R18 | 直径 678mm

-20mm
幅225mm
-10mm
幅235mm
変更なし
幅245mm
+10mm
幅255mm
+20mm
幅265mm
-5%
40
扁平
225/40R18
37.6km/h
直径637mm
径差-41mm
235/40R18
38.1km/h
直径645mm
径差-33mm
245/40R18
38.5km/h
直径653mm
径差-25mm
255/40R18
39.0km/h
直径661mm
径差-17mm
265/40R18
39.5km/h
直径669mm
径差-9mm
0%
45
扁平
225/45R18
38.9km/h
直径660mm
径差-18mm
235/45R18
39.5km/h
直径669mm
径差-9mm
245/45R18
40.0km/h
678mm
0mm
255/45R18
40.5km/h
直径687mm
径差+9mm
265/45R18
41.1km/h
直径696mm
径差+18mm
+5%
50
扁平
225/50R18
40.2km/h
直径682mm
径差+4mm
235/50R18
40.8km/h
直径692mm
径差+14mm
245/50R18
41.4km/h
直径702mm
径差+24mm
255/50R18
42.0km/h
直径712mm
径差+34mm
265/50R18
42.6km/h
直径722mm
径差+44mm
+10%
55
扁平
225/55R18
41.6km/h
直径705mm
径差+27mm
235/55R18
42.2km/h
直径716mm
径差+38mm
245/55R18
42.9km/h
直径727mm
径差+49mm
255/55R18
43.5km/h
直径738mm
径差+60mm
265/55R18
44.2km/h
直径749mm
径差+71mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、225/45R18 、235/40R18、235/45R18 、245/40R18 、255/40R18 、265/40R18あたりのタイヤがおすすめです。

245/45R18のタイヤ幅を225mmから275mmまで、扁平率を30%から60%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、245/45R18の適応サイズと性能の変化 [JBS2XD型XF スポーツブレイク編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
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JBS2XD型XF スポーツブレイク[2.0Lターボ FR/8AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト7.240kg/ps56.91
1速ギヤ加速性能1.024kg/kgm61.77
1L換算馬力125.30ps/L58.23
1L換算トルク18.65kgm/L58.62
WB/TR比1.85042.06
ワイド&ロー指数0.79557.08
前面の面積2.811m²44.75
最低地上高-43.72
スポーツ性能部門の得点423.14

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
WLTC燃費11.2km/L39.84
年間維持費313400円51.28
100kmh回転数1780rpm59.42
航続距離828.8km56.72
車の大きさ13.983m³60.12
室内の広さ(仮) 2.536m³41.63
最小回転半径5.7m39.17
馬力単価29680円39.15
ユーティリティ部門の得点387.33

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した JBS2XD型XF スポーツブレイク[2.0Lターボ FR/8AT] の総合得点は 810.47 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したJBS2XD型XF スポーツブレイク(FR/8AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのワゴン」、「2000ccのワゴン」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。