AVV50N アルティスの性能と維持費 FF/CVT 5人 317万円 2012年式

このページでは、ダイハツ工業の4ドア・5人乗りセダン、4代目のDAA-AVV50N型アルティス Hybrid-G【2012/05モデル・160PS/21.7kgm・FF/CVT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

AVV50N アルティス
販売期間:2012/05 - 2017/07

画像はダイハツ工業より引用
http://www.daihatsu.co.jp/
投稿:2012/05/10|更新:2021/07/01

ボディサイズが全長4825mm×全幅1825mm×全高1470mm、排気量は2493ccであることから、大雑把に分類すると2.5リットルクラス(2500cc、自動車税は2.5L以下を適用)に属し、全長、全幅、排気量ともに5ナンバー枠を超えていることにより完全無欠の3ナンバー登録車です。いわゆる【高級車】にカテゴライズされます。

駆動方式にはエンジンを車体の前方に搭載し、前輪のみを駆動する、フロントエンジン・フロントドライブ方式(FF・FWD・前輪駆動とも)を採用しています。この方式はエンジンと駆動系(ミッション、デフ等)の収納がエンジンルーム内で完結するので、軽量コンパクトかつ低コスト化が実現でき、室内を広く作りやすい(エンジンが横置きの場合)ほか、後輪駆動車に比べて直進安定性に優れることが主な特長です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4825mmであるこの車の場合は「アッパーミディアム」(Upper-Medium:4650mm超-4900mm以下・Eセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


AVV50N型 アルティス [2493cc/160PS FF/CVT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

No Data
タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
No Data
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート
アルティスの新型モデル
5代目 AXVH70N型アルティス
AXVH70N型アルティスは2017/07に登場した5代目モデル。参考車両の「G」は全長4885mm、全幅1840mm、全高1445mmの車体に、178PS/22.5kgmを発生するA25A型2487ccエンジンを搭載。

アルティスの旧型モデル
3代目 ACV45N型アルティス
ACV45N型アルティスは2006/01に登場した3代目モデル。参考車両の「G-Four-Limited Edition」は全長4815mm、全幅1820mm、全高1480mmの車体に、167PS/22.8kgmを発生する2AZ型2362ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー DAIHATSU
車名&
グレード
アルティス
Hybrid-G
その他 ハイブリッド Gパッケージ
お値段 3170000円
車両型式 DAA-AVV50N
駆動方式
変速機
FF・前輪駆動(FWD,2WD)
(無段変速機)
ドア/定員 4ドア/5人
車体寸法 長4825×幅1825×高1470mm
軸距&
輪距
2775mm
前1575mm/後1565mm
最小半径 5.5m
最低高 150mm
タイヤ 前輪:215/55R17
後輪:215/55R17
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ディスク
車両重量 1540kg
エンジン諸元
原動機型式 2AR-FXE
気筒配列 直列4気筒+モーター
排気量2493cc
圧縮比12.5
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 160PS[118kW]/5700rpm
最大トルク 21.7kgm[213Nm]/4500rpm
使用燃料 レギュラーガソリン
JC08燃費 23.4km/L(55.0mpg)
100km燃費 4.3L/100km
2AR-FXE型エンジンの諸元と性能まとめ
直列4気筒とは‥シリンダを真っ直ぐ一列に4個配置する方式。小排気量から2.5Lあたりまでをカバー。モーターを組み合わせることでハイブリッドカーとなります。
※これまでに登場したハイブリッドカーの一覧
直列4気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税45000円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税16400円/年と自賠責保険料10005円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額6000円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2012/05モデルのアルティスを11年落ちの中古で174.4万円にて購入し、頭金なしで3年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    アルティスの2012/05モデルの場合、2023年現在では11年が経過しているため、新車価格の50%である158.5万円に諸経費として15.9万円を足した174.4万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
  • 自動車保険は比較で安くなる!

2012年式を11年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 2500cc以下 13年未満 45000円
自動車重量税(1年分) 2.0トン以下 13年未満 16400円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 10005円
燃料代(年間1万km) 10000km÷21.8×165円/L 75690円
オイル交換(5000km毎) 1回5000円×2回 10000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本15000円×4本÷5年 12000円
任意保険料(月額6000円) 月額6000円×12ヶ月 72000円
ローン完済後の年間維持費 241100円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額48430円×12ヶ月 581160円
ローン返済中の年間維持費 822300円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 55900円
名目 金額
自動車税(1年分) 45000円円
自動車重量税(1年分) 16400円
自賠責保険料(1年分) 10005円
燃料代(年間1万km) 75690円
オイル交換(5000km毎) 10000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 12000円
任意保険料(月額6000円) 72000円
ローン完済後の年間維持費 241100円
名目 金額
車のローン額(1年分) 581160円
ローン返済中の年間維持費 822300円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
55900円
  • 初度登録から11年経過車の場合、「2500cc以下で13年未満」クラスの自動車税は45000円、「2.0トン以下で13年未満」クラスの自動車重量税は16400円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに5000円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本15000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額6000円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2017年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした55900円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

お財布に厚みが増した勢いで少し色気を出して、自身の車にステータス性を欲すると月換算で2万円~3万円の間、年間にすると24万円~36万円のクラスです。アルティス【Hybrid-G】の場合、維持費の月額は20100円(ローン完済前は68600円)になります。

口癖のように「もうちょっと維持費が安ければねえ…?」なんて呟くその姿は自慢げなようであり、しかし哀愁を帯びているようでもあり対応に困ります。より維持費の掛からない新しい車を買うほどではない、が、維持費のことを考えずにもいられない、そんなクラスです。全体から見るとこの辺りから面白味のある車が増えてくるイメージです。


低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45000円 27%
自動車重量税 1年分 16400円 10%
自賠責保険料 1年分 10005円 6%
燃料代 3000km分 22710円 14%
オイル交換 年1回 5000円 3%
タイヤ交換 6年毎 8000円 5%
任意保険料 80% 57600円 35%
合計
[1万kmとの差額]
164800円
-76300円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45000円 25%
自動車重量税 1年分 16400円 9%
自賠責保険料 1年分 10005円 5%
燃料代 5000km分 37850円 21%
オイル交換 年1回 5000円 3%
タイヤ交換 6年毎 8000円 4%
任意保険料 85% 61200円 33%
合計
[1万kmとの差額]
183500円
-57600円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45000円 22%
自動車重量税 1年分 16400円 8%
自賠責保険料 1年分 10005円 5%
燃料代 7000km分 52980円 26%
オイル交換 年1回 7000円 3%
タイヤ交換 6年毎 8000円 4%
任意保険料 90% 64800円 32%
合計
[1万kmとの差額]
204200円
-36900円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料72000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて76300円安い164800円に、5000km走行では57600円安い183500円に、7000km走行では36900円安い204200円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45000円 15%
自動車重量税 1年分 16400円 5%
自賠責保険料 1年分 10005円 3%
燃料代 15000km分 113540円 37%
オイル交換 年3回 30000円 10%
タイヤ交換 2.7年毎 18000円 6%
任意保険料 100% 72000円 24%
合計
[1万kmとの差額]
305000円
+63900円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 45000円 13%
自動車重量税 1年分 16400円 5%
自賠責保険料 1年分 10005円 3%
燃料代 20000km分 151380円 42%
オイル交換 年4回 40000円 11%
タイヤ交換 2年毎 24000円 7%
任意保険料 100% 72000円 19%
合計
[1万kmとの差額]
358800円
+117700円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。


1km走行コストと月間&年間交通費

距離/日費用/日月換算年換算
10km70円1500円1.8万円
20km140円3100円3.6万円
30km210円4600円5.5万円
50km350円7700円9.1万円
100km710円15600円18.5万円

さて、レギュラーガソリン1リットルの燃料価格を165円、燃費を23.4km/Lとしたとき、1km走行あたりのコストは7.05円になります。

たとえばこの車を通勤車とした場合、1日の走行距離が10kmならガソリン代は70円/日となり、20km走行なら140円/日、30km走行なら210円/日、50km走行なら350円/日、100km走行なら710円/日かかる計算です。

1か月の労働日数を22日として計算すると、通勤距離が30kmなら月間の走行距離は660kmでガソリン代は4600円/月、1年間の労働日数を260日とすると年間の走行距離は7800kmでガソリン代は5.5万円/年という塩梅です。


カタログデータから見えてくる要素

2AR-FXE型エンジン簡易性能曲線図
2AR-FXE型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
4500回転時の馬力 136PS
5700回転時の馬力 160PS
5700回転時の馬力 160PS
各回転域でのトルク
4500回転時のトルク 21.7kgm
5700回転時のトルク 20.1kgm
5700回転時のトルク 20.1kgm
2AR-FXE型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載している2AR型2493cc、直列4気筒+モーターの自然吸気エンジンは5700回転時に最高出力160馬力を、4500回転時に最大トルク21.7kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクと最高出力の発生回転数が程よく近いこのエンジンは、高めの回転数が得意なタイプのエンジンです。日常での使い勝手をある程度は確保しつつ、高回転のパワー感もしっかり伴う雰囲気の良さが自慢です。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する4500rpmから最高出力が発生する5700rpmまで」の1200rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は21.1%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
2500cc以下クラス編
ダイハツの小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
2500cc以下クラス編
ダイハツの小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ9.625kg/PS(1540kg/160PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ9.625kg/PS
車体+1人9.969kg/PS
車体+5人11.344kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg10.000kg/PS
車体+70kg10.062kg/PS
車体+80kg10.125kg/PS
車体+90kg10.188kg/PS
車体+100kg10.250kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは9.969kg/PS(1595kg/160PS)となり、数値としては0.344kg、比率にすると3.6%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは11.344kg/PS(1815kg/160PS)となり、数値としては1.719kg、比率にすると17.9%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。


AVV50N アルティスのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2012/05

-
アルティス
9.969kg/PS
1595kg/160PS|2.5L-NA
[車体のみPWR:9.625]
2010/04

車種詳細
ウィッシュ
9.826kg/PS
1415kg/144PS|1.8L-NA
車体のみPWR:9.444
2013/12

車種詳細
ヴェゼル
10.038kg/PS
1325kg/132PS|1.5L-NA
車体のみPWR:9.621
2019/04

車種詳細
RAV4
9.854kg/PS
1685kg/171PS|2.0L-NA
車体のみPWR:9.532
2011/10

車種詳細
ヴィッツ G’s
10.000kg/PS
1090kg/109PS|1.5L-NA
車体のみPWR:9.495
2016/02

車種詳細
イグニス
9.945kg/PS
905kg/91PS|1.3L-NA
車体のみPWR:9.341

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ9.969kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

9.770kg/PSから10.168kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、トヨタの7人乗りミニバン「ZGE20W型 ウィッシュ」、ホンダの5人乗りSUV「RU3型 ヴェゼル」、トヨタの5人乗りSUV「MXAA54型 RAV4」、トヨタの5人乗りハッチバック「NCP131型 ヴィッツ G’s」、スズキの5人乗りSUV「FF21S型 イグニス」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

AVV50N型 アルティス [Hybrid-G]とパワーウェイトレシオが近い車種|9.969kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は103.9PS/tとなっています。


アルティスがバイクと競争するなら…?


車種詳細
YBR250|249cc
9.952kg/PS
209kg/21.0PS/2.10kgm
[車体のみPWR:7.333]
2012/05

-
アルティス|2493cc
9.969kg/PS
1595kg/160PS/21.7kgm
[車体のみPWR:9.625]

車種詳細
イントルーダークラシック400|399cc
10.000kg/PS
330kg/33.0PS/3.40kgm
[車体のみPWR:8.333]

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではアルティスとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

PCNLD YBR250と競争してみる

まずアルティスより少しPWRが低いバイクとして、ヤマハのYBR250が挙げられます。PWRの9.952kg/PSは車両重量154kgにライダーの体重55kgを加えた209kgを、最高出力21.0PSで割ったものです。

VK56A イントルーダークラシック400と競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、スズキのイントルーダークラシック400が挙げられます。PWRの10.000kg/PSは車両重量275kg+55kgの330kgを、最高出力33.0PSで割ったもので、(PWRで比較すれば)まさに街角の好敵手と呼べるバイクです。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.768
平均ピストンスピード 18.62m/s
トルクウェイトレシオ 70.97kg/kgm
1馬力あたりのお値段 19813円
排気量1Lあたり馬力 64.18PS/L
排気量1Lあたりトルク 8.70kgm/L
1気筒あたりの馬力 40.0PS
1気筒あたりのトルク 5.4kgm
パワーバンド比率 21.1%
燃費×馬力 3481.6pt
各種ランキング
セダンのPWR
2.0~2.5LのNA車 PWR

トルクウェイトレシオは70.97kg/kgm(1540kg/21.7kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が3170000円、最高出力が160馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は19813円、逆に1万円あたりでは0.50馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は146083円、1万円あたりでは0.07kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
ダイハツ編
2500cc以下の車編
セダン編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は64.18PS/L、トルクは8.70kgm/L、1気筒あたりの馬力は40.0馬力、トルクは5.4kgmとなり、このエンジンが160馬力を5700回転で発生させているときの平均ピストンスピードは18.62m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が98.0mmである2AR型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は6120回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.768になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、走ってよし、曲がってよしで至れり尽くせりのオールラウンダーであると言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が21.76km/L、最高出力が160PSであるこの車の獲得ポイントは3481.6ptになります。
戯れに車両重量1540kgを100kg単位にした15.4で割ってみたところ、その数値は226.08ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)


人間様の占有スペース

人間様の占有スペース
室内長×幅×高 3.84m³
1人あたりのスペース 約0.77m³
室内長/全長 43.1%
室内幅/全幅 83.6%
室内高/全高 82.3%
室内容積/車両体積 29.7%

ボディサイズと室内寸法のデータがあるので車両全体に対する人間様の占有スペースを計算してみます。ここでの比率はボンネットが長い車であったり乗車人数の少ない車であったり、バン(貨物車)のように人よりも積載容量を重視している車は小さくなります。

まず室内長、室内幅、室内高を掛けて算出される室内の容積は3.84m³です。この車の乗車定員は5人ですから、単純に室内の容積で割るとフル乗車した際には約0.77m³のスペースが割り当てられることになります。続いて室内長を全長で割って算出される室内長と全長の比率は43.1%、同じく室内幅と全幅の比率は83.6%、同じく室内高と全高の比率は82.3%となりました。また車の形状を無視して単なる立方体として見たときの車両の体積に対する室内の容積の比率は29.7%でした。

室内の広さ・長さランキング
室内長が長い車 室内幅が広い車 室内高が高い車 車内の空間が広い車
室内長が長い車
室内幅が広い車
室内高が高い車
車内の空間が広い車


アルティスでの車中泊

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.69m
期待される荷室の幅 1.43m
対角線の長さ 2.21m
期待される荷室の面積 2.42m²

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

縦方向の長さが1.69m(対角線では2.21m)ともなると、もはや車の中で生活しても良いんじゃないかと錯覚しかねないほど快適な睡眠が約束されます。

日頃の行いが悪いとか、人様には言えないことをやらかしたとか、誰の顔も見たくないなどの訳アリで家に帰れず、やむなく車中泊をしてみたが最期、あまりの気楽さに心を奪われ流浪の民となりかねません。

セダンやクーペであっても後部座席の背もたれを取り外してトランクルームと貫通させて荷室長を確保すれば良いだけの話です。たまに背もたれを取り外してもトランクルームと繋がっていなかったり、頑強な補強バーが入っていて邪魔されることもありますが、恐らく稀なケースです。
車中泊にあると嬉しいアイテム


アルティスの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
JC08モード燃費 23.4km/L
燃料タンク容量 65L
航続距離(カタログ燃費) 1521.0km
航続距離(80%燃費) 1215.5km
満タンプライス 10725円
1万円でどこまで行ける? 1418.2km
車両価格/航続距離 2084円/km

JC08モード燃費が23.4km/Lですので、燃料タンクの容量が65リットルですと航続可能距離は1521.0kmになります。(カタログ燃費通りに走行できた場合)

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(21.1km/L)とすると1371.5km、80%(18.7km/L)だと1215.5km、70%(16.4km/L)では1066.0kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、レギュラーガソリン65リットルの給油で10725円、上で計算した航続距離を踏まえると1521.0km(80%燃費時1215.5km)を走行するのに10725円かかる計算です。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば1418.2km(往復なら片道709.1km)、カタログ値の80%なら1134.5km(片道567.3km)離れたところまで行くことができます。

ちなみに、1回の給油で1521.0kmの距離を移動できるAVV50N型 アルティス [Hybrid-G]という乗り物を、317.0万円で手に入れたと考えたとき、この車が1km走行するにあたっては「2084円の値打ちがある!」と言える、かもしれません。


純正装着タイヤの215/55R17と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 215/55R17 | 直径 668mm

-20mm
幅195mm
-10mm
幅205mm
変更なし
幅215mm
+10mm
幅225mm
+20mm
幅235mm
-5%
50
扁平
195/50R17
37.5km/h
直径627mm
径差-41mm
205/50R17
38.1km/h
直径637mm
径差-31mm
215/50R17
38.7km/h
直径647mm
径差-21mm
225/50R17
39.3km/h
直径657mm
径差-11mm
235/50R17
39.9km/h
直径667mm
径差-1mm
0%
55
扁平
195/55R17
38.7km/h
直径647mm
径差-21mm
205/55R17
39.4km/h
直径658mm
径差-10mm
215/55R17
40.0km/h
668mm
0mm
225/55R17
40.7km/h
直径680mm
径差+12mm
235/55R17
41.4km/h
直径691mm
径差+23mm
+5%
60
扁平
195/60R17
39.9km/h
直径666mm
径差-2mm
205/60R17
40.6km/h
直径678mm
径差+10mm
215/60R17
41.3km/h
直径690mm
径差+22mm
225/60R17
42.0km/h
直径702mm
径差+34mm
235/60R17
42.8km/h
直径714mm
径差+46mm
+10%
65
扁平
195/65R17
41.1km/h
直径686mm
径差+18mm
205/65R17
41.9km/h
直径699mm
径差+31mm
215/65R17
42.6km/h
直径712mm
径差+44mm
225/65R17
43.4km/h
直径725mm
径差+57mm
235/65R17
44.2km/h
直径738mm
径差+70mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、195/55R17、195/60R17 、205/50R17、205/55R17 、215/50R17 、225/50R17 、235/50R17あたりのタイヤがおすすめです。

215/55R17のタイヤ幅を195mmから245mmまで、扁平率を40%から70%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、ホイールサイズを17インチからインチダウン、インチアップした場合の一覧表は、純正装着タイヤが215/55R17のとき互換可能なタイヤサイズのページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはオートウェイのタイヤ通販をご覧ください。


AVV50N型アルティス[2.5L-NA FF/CVT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト9.625kg/ps50.25
1速ギヤ加速性能-39.91
1L換算馬力64.18ps/L42.95
1L換算トルク8.70kgm/L40.61
WB/TR比1.76850.52
ワイド&ロー指数0.80556.27
前面の面積2.683m²47.97
最低地上高150mm51.53
スポーツ性能部門の得点380.01

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
JC08燃費23.4km/L58.98
年間維持費241100円57.82
100kmh回転数-43.41
航続距離1521.0km98.16
車の大きさ12.944m³56.35
室内の広さ3.838m³54.42
最小回転半径5.5m43.12
馬力単価19813円51.92
ユーティリティ部門の得点464.18

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した AVV50N型アルティス[2.5L-NA FF/CVT] の総合得点は 844.19 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介したAVV50N型アルティス(FF/CVT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのセダン」、「2500ccのセダン」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

アルティスの歴代モデル

5代目 AXVH70N型 アルティス
AXVH70N アルティスは2017/07に登場した5代目モデル。参考車両の「G」は全長4885mm、全幅1840mm、全高1445mmの車体に、178PS/22.5kgmを発生するA25A型2487ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。

4代目 AVV50N型 アルティス
AVV50N アルティスは2012/05に登場した4代目モデル。参考車両の「Hybrid-G」は全長4825mm、全幅1825mm、全高1470mmの車体に、160PS/21.7kgmを発生する2AR型2493ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。

3代目 ACV45N型 アルティス
ACV45N アルティスは2006/01に登場した3代目モデル。参考車両の「G-Four-Limited Edition」は全長4815mm、全幅1820mm、全高1480mmの車体に、167PS/22.8kgmを発生する2AZ型2362ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。

2代目 ACV35N型 アルティス
ACV35N アルティスは2001/09に登場した2代目モデル。参考車両の「SL」は全長4815mm、全幅1795mm、全高1500mmの車体に、159PS/22.4kgmを発生する2AZ型2362ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。

初代 SXV25N型 アルティス
SXV25N アルティスは2000/03に登場した初代モデル。参考車両の「2.2-Four SL-Package」は全長4800mm、全幅1785mm、全高1430mmの車体に、140PS/19.5kgmを発生する5S型2163ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。